80's
80代からのインターネット入門。
前橋の母Aが、Eメールで原稿を
送ってくるまでの物語。

第13章 真夏のミーちゃんの日記が届いた(2)

最初の日付の日記を読んだ時、
一瞬、ぼくは意味がわからなかった。
『このところ酷い夕立ちでは
 関東南部に負けているようですが
 今日あたりは勝つでしう。』
すぐにわかりましたか? 読者の皆さんは。
要するに、ミーちゃんは、「酷い夕立」の部門で、
自分の住んでいる前橋がチャンピオンだと思っているわけ。
それなのに、ここのところ「関東南部」が、
がんばっているらしいので負けているんだ、と。
でも、「今日あたりは勝つ」であろう、と。
そういう内容なんですよね。
これ、夕立自慢? 酷い夕立ほどエライってことですよね。
ふつう、こういう発想って、するものなのかなぁ?
高校野球の応援でもなく、酷い夕立で、
地元の気象で勝ち負け考えているというのは、
かなり珍しい性格だと思ったんですけれど、
そんなことないかなぁ。

ま、読んでみてください。



7月25日(日)pm3’30気温33c-湿度52%
このところ酷い夕立ちでは
 関東南部に負けているようですが
 今日あたりは勝つでしう。
  夏だから暑いのはあたり前田のクラッカー。
 (此の行は紀子)
 此の後5行くらい消えてしまつたので--。
 私はもう書けない始末となり--終わり。


7月26日(月)pm3・30 気温32c-湿度57%
 昨日は新聞の気温によると前橋は例年通り最高でした。
 あまり自慢にならない1番ですけれど------。
 でも考えてみると-その暑さに負けないで生きている
 なんて素晴らしい!!!!!--と思いませんか?-----
 その方が自慢になるでしょう--------ふふふ。
 さて此の夏はどんな日課でやつてみるかな?
 こんなに素晴らしい
 玩具があるのだから少しは考えなければ----
 と--いつても名案も浮かびませんね。
 これからお絵書きでも
 南波さんに教えて頂いて『名画』???。
 ならぬ『迷画』ができれば嬉しいナ--。 

7月27日(火)pm3・30 気温32c-湿度58%

 先程『ほぼ日』のコピ-を読んだ
 お隣のドイツ菓子の社長さんから
 私の名前が違っているとの連絡がありました。
 南波先生とはお食事の時お話するだけなので
 仕方がないと思いますが
 初美さんと訂正してもらいましょう---。
 これからメ-ルをしましょう。出来るかな???
 -------やるっきやない!!!がんばれ!!!!!。
 出来ました!!!
 こんなことでも嬉しいのですからおかしい
 ですね。--ふふふ---。   
 
7月28日(水)pm3・30 気温31c-湿度62%
 今朝は4時に目が覚めどうせ眠れないからと
 起きて新聞をとりに出たら
 朝焼けがあまり綺麗なので写真機をもつて
 家の前から赤城山を取りました。
 山の上の青い空にピンクの雲が
 サ--と斜に広がりその中ごろに
 星のような形の少し濃いいピンクの雲が
 横に転々とあり夢のようで思わずパチリ---。
 でも山の手前の家がどおしても入るので
 残念ですがそれは
 退かすわけにはいきませんね?----。   
 午後はパテオ(私達でつけている)の日除けに植えた
 せんだんの枝が混んで木の葉がもうチラチラ落ちるので
 女の子???????3人が
 それぞれ係りを替え
 1人は脚立に乗り小枝を切り--
 其の枝がきつている人の頭に落ちないように
 竹箒で横に受け取る--落ちた枝を
 暑いレンガの鋪装の方までずつて行き
 虫が付いていると殺虫劑をかける。
 最後は私も含め4人で掃き集めて
 袋に詰めて大体終わり-----。      
 解散後紀子は前の芝刈り
 (この話をしないとうまくないのです)。
 これがまた大変な仕事なので)以上。
 労働デ--の話し。


『名画』ならぬ『迷画』ができれば嬉しいナ--。
というような表現、けっこう昔の人の文章によく出てくる。
「名○○ならぬ迷○○」ってレトリック、好きだよねー。
コトバを使っているときに
漢字をイメージしているってことなのかもしれませんね。
「政治というより、りっしんべんのほうの性事ですよ、
わはっは」とか、「やまいだれが付くくらいの」とか、
漢字をギャグにする人って、
若い人には思い当たらないもんなぁ。
・・・「当たり前田のクラッカー」も、
もう無理ですよ、ノリコさん。

(そんなわけで、また明日につづきがあります)

1999-08-17-TUE

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