REPORT

あのひとの
かごのつかいかた。
[1]TEALABO.t 主宰
武内由佳理さん

ベトナムで、市場や大量の仕入れ、
庶民の買い物カゴとして使われている、
プラスチックのかご。
これを、オリジナルの素材で、
「weeksdays」がオーダーメイドしました。
ものをはこんだり、日用品を入れたり、
ストック入れにつかったり。
どんなふうにも使えるこのかごですが、
「あのひとだったら、どう使うだろう?」と、
3人のかたに取材をしてきました。
まずは、お茶の専門家である、武内由佳理さんです。

(取材・文・写真=藤井志織)

武内由佳理さんのプロフィール

たけうち・ゆかり
老舗日本茶専門店に勤務後、料理家のアシスタントを経て、
中国茶や、オリジナルのブレンドティーを中心に、
「心と身体を整える茶」を提案するTEALABO.tを主宰。
全国各地のイベントやギャラリーショップなどにて、
出張喫茶やお茶会などを開催し、
お茶の魅力を伝え続けている。
■インスタグラム
https://www.instagram.com/t.tealabo/?hl=ja

お茶というと、お茶室で正座して
お茶碗を回しながら飲むスタイルを想像するでしょうか。
それよりももっと気楽に、気軽に、
幅の広い楽しみ方ができるのが、
最近、ぐんと注目度が上がってきている中国茶です。

TEALABO.t の武内由佳理さんは、
中国茶を中心に、
自分でブレンドした茶葉を販売したり、
イベントや食事会に出向いてお茶をサービスしたり、
そんな活動をしています。
仕事のメインは出張喫茶、というスタイルのため、
いつも荷物はパンパン。

「茶葉や茶器など、
軽いけれどかさばるものが多いんです。
送ってしまえば楽なんですが、
なんだかんだと手持ちのことも多くて」

そんなときに、ベトナムのかごを使ってみたら、
とても使い勝手がよかったと言います。

「強度のあるビニール素材なので、
中身が守られているような安心感があって。
重い荷物を手にかけると、
くいこんで痛くなってしまいますが、
このかごは、持ち手がぎりぎり
肩にかけられる長さなのもいい」

3サイズのうち、いちばんよく使うのは
真ん中のサイズとのこと。

「ファーマーズマーケットへ
野菜の買い出しに行くことも多いのですが、
このサイズだと、たっぷり入って重くなりすぎません」

同じサイズを「ちょっとそこまで」というときも、
重宝しているのだそう。

いちばん大きなサイズと小さなサイズを
入れ子にするのも、武内さん流の使い方。

「納品する茶葉を詰めた小さいサイズのかごを、
大きなサイズに重ねて持って行きます。
大きなサイズのなかでの小分けに、
小さなサイズを使う感じ。
出張先ではバラして、
それぞれを商品のストック場として利用し、
納品後は空になったかごに、お土産を詰めて帰れます」

中を見せてもらったら、
まるで引き出しの中のように、
美しく整理整頓されていました。

割れやすい茶器は箱に入れてから、かごの中へ。
小さなかごの中には商品類がぎっしり。
隙間に、クロス類が入っています。
これなら中身がぐちゃぐちゃで迷子になることもないはず。

外でのお茶会も、武内さんが提案していることの一つ。
冬はお湯を沸かす道具と茶葉と茶器を持って。
夏は、水出ししておいたお茶と茶器を持って。
ご主人とも、散歩がてらよく外でお茶を楽しむのだそう。

「家の近所にお気に入りの場所があるんです。
大きな川の河原で、のんびりお茶を飲んでいると、
疲れも癒されて、心底ほっとします」

この日もベトナムのかごの中に、
前日に茶葉と水を入れておいた
水出し茶入りのペットボトルと、
箱に詰めた茶器セット、白いクロス、
お茶受け用のパイナップルを入れて、河原へ。
ベンチの上にクロスを敷いて、ささっと茶席を作ったら、
なんとも優雅なティータイム。

「このかごは、汚れたらさーっと水洗いできるので、
気兼ねなく地面に置けるのもいいところ。
ピクニックやビーチに持って行くにもよさそうですね」

お気に入りをかごに詰めて、近くの公園へ。
次の週末は、そんなお出かけを楽しんでは
いかがでしょうか。

2019-08-25-SUN