ニューヨーカーとSAYAKA DAVIS
(1)緑川麻香さん
日本人デザイナーのサヤカさんが、
NYを拠点に展開するSAYAKA DAVIS。
NYの街に暮らす3人の女性に、
オールインワンやワンピースを身にまとってもらい、
着心地からファッションへの向き合い方までを
聞きました。
まず、ひとりめは、ブルックリン在住で
ファッションブランドに勤務する日本人の
緑川麻香さんです。
取材・文 仁平綾
写真 Keiichiro Nakajima
緑川麻香さんのプロフィール
みどりかわ・あさか
2002年よりブルックリン在住。
ファッションブランドdosaにて働く。
夫はアパレルでデザイナーをしている
Glenn(グレン)さん。
身長158センチ、着用サイズS。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2019/09/190819WeeksdaysxSAYAKADAVISEdited1-3.jpg)
麻香さんが選んだのは、ネイビーのオールインワン。
「とても着やすいです。洋服をチョイスするときは、
動きやすさや、肌へのなじみやすさが大事。
肌にぺったりくっついてしまう生地は苦手です。
でもこの服にはそれがなくて、着心地がいい」
そんな麻香さんの言葉を受け、
デザイナーのサヤカさんが
着心地の秘密を教えてくれました。
「レーヨン100%の生地だけれど、密に織ってあるので、
とてもハリがある。だから肌に張り付かないんです。
撚りの強い糸を使っているので、
レーヨンなのにマットな光沢があるのも、
この生地の特徴です」
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2019/09/190819WeeksdaysxSAYAKADAVISEdited1.jpg)
流行は追わなくなった、と、麻香さんは話します。
「(流行のものは)すぐに飽きて着なくなってしまうので、
もったいないから。
せっかく洋服を買うなら、長く着られるものがいい。
同じ服を、長く、よく、たくさん着たいです」
ワードローブを占めるのは、
黒、紺、白、茶など好みのトーンの服。
ネイビーのオールインワンも、もちろんそのひとつに、
すんなり加わることになりそうです。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2019/09/190819WeeksdaysxSAYAKADAVISEdited1-2.jpg)
コーディネートはシンプルに。
「考えるのは、トップとボトムのバランスだけ。
重ね着はしません」
そんな麻香さんの着こなしに自分らしさを加えるものが、
アクセサリーだといいます。
「指輪、それからブレスレット。
ピアスはしたり、しなかったり。
シルバーとゴールドの組み合わせは、
あまり気にせずつけています」
ひときわ目を惹いたのが、左手首の腕時計。
夫のグレンさんが収集している
ロレックスのヴィンテージ、
60年代のメンズモデルだそう。
クラシックな腕時計がアクセサリーとなり、
装いを一層“私らしく”しています。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2019/09/190819WeeksdaysxSAYAKADAVISEdited1-1.jpg)
「おでかけ」をイメージして足もとに合わせたのは、
ホワイトカラーのミュール。
ちらりとのぞく赤いペディキュアが、
ドキッとするほど素敵。
「普通に遊びに行くときに着るなら、
足もとはスニーカー。ピアスはしないかもしれません」
と麻香さん。
普段着にも、ちょっとしたドレスアップにも
応用できるオールインワン。
「フレキシビリティがある服って、
すごく貴重だと思います」
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2019/09/190819WeeksdaysxSAYAKADAVISEdited1-4.jpg)
撮影のさなか、麻香さんが
「あっ」と小さな驚きの声をあげました。
「ポケットがついてる! しかも位置がちょうど」
そう、実はポケットは、
デザイナーのサヤカさんが大事にしているパーツのひとつ。
iPhoneもすっぽりおさまる大きめのポケットが、
左右にひとつずつ、ついています。
「アメリカの服は、
ポケットがついていない服が多いし、
ついていたとしても
届かない場所だったりするんです(笑)。
機能性があるポケット、とってもいいですね」
と麻香さん。
スマートフォンと鍵、カードやリップをポンっと入れて、
買い物に出かけたり、外で食事を楽しんだり。
ポケットが着こなしの幅を、ぐっと広げてくれそうです。