ごはんの時間。
伊藤まさこ
メニューを考えてから食材を揃える、
というスタイルから、
いまあるもので工夫するスタイルへ
みんなの暮らしがちょっと変化しているいま、
伊藤まさこさんはどうしているのかな?
と気になりました。
きいてみたら「なるべく外に出ないように、
ストックや乾物を使ってやりくりしているんですよ」と。
冷蔵庫のなかに食材がたくさんあるときよりも、
あんまりない中からあたらしい味が生まれることがあると、
知人の料理家のかたから聞いて、
「よしっ!」と思ったのだそうです。
どうやら伊藤家の食卓は、
いまある食材を無駄にせず、
足りない食材は工夫して、
テーブルやうつわも考えて(ここはプロ!)、
ごはんの時間をたのしくする
アイデアにあふれているみたい。
そこで、伊藤さんに、いまの気持ちで、
ほんとうにつくっているものを
紹介してもらうことにしました。
[8]炊きかたいろいろ
お米は年に4回、
新潟の知人の米農家から送ってもらっています。
ふだんからお米があれば大丈夫、
なんとかやっていけるさ、という気持ちでいましたが、
ここにきて主食が家に蓄えられていることの
安心感を身をもって感じています。
届いた玄米は、
半分ほどを精米機で白米にし、
残りは玄米のまま取っておきます。
それぞれ3合ずつポリ袋に分けて冷蔵庫へ。
玄米はそのまま食べることもありますが、
5分づき、7分づき、と好みのつき加減にし、
押麦や黒米などを混ぜて炊くことも。
いずれにしても、
炊きたてのお米のおいしさは、
どんなごちそうにもかなわない。
ああ日本人に生まれてよかった、
と思う瞬間です。
ふだん玄米は圧力鍋で、
それ以外は土鍋で炊いているのですが、
「そうだ、時間があるから、
いろんな鍋を使って炊いてみよう!」
そう思い立ち、
あれこれ実験する日々。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2020/04/thumb_IMG_0695_1024-800x800.jpg)
実験結果はというと、
ちょっとの水加減や火加減に気をつければ、
どんな鍋(ふたつきならば)でもたいていおいしく炊ける。
鍋につきっきりで、
鍋の中の音に耳を澄まして。
こんなにごはんを炊くことに集中するのは、
もしかしたら初めてかもしれないなぁ。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2020/04/thumb_IMG_0598_1024-800x800.jpg)
もちもちした食感が好きな娘は、
圧力鍋で炊いたのが好みみたい。
浸水しておけば、火にかけるのは3分。
おお、これは忙しいときの味方にもなりそうだぞ。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2020/04/thumb_IMG_0708_1024-800x800.jpg)
精米機はYAMAZENというところのもの。
年季の入った姿がいいでしょう?
精米した後の糠、
明日はじっくり炒ってみることにしよう。