REPORT

ごはんの時間。
伊藤まさこ

メニューを考えてから食材を揃える、
というスタイルから、
いまあるもので工夫するスタイルへ
みんなの暮らしがちょっと変化しているいま、
伊藤まさこさんはどうしているのかな? 
と気になりました。
きいてみたら「なるべく外に出ないように、
ストックや乾物を使ってやりくりしているんですよ」と。
冷蔵庫のなかに食材がたくさんあるときよりも、
あんまりない中からあたらしい味が生まれることがあると、
知人の料理家のかたから聞いて、
「よしっ!」と思ったのだそうです。
どうやら伊藤家の食卓は、
いまある食材を無駄にせず、
足りない食材は工夫して、
テーブルやうつわも考えて(ここはプロ!)、
ごはんの時間をたのしくする
アイデアにあふれているみたい。
そこで、伊藤さんに、いまの気持ちで、
ほんとうにつくっているものを
紹介してもらうことにしました。

[10]カレーうどん

時間がある時に、作っておくととても重宝するのが、
めんつゆの素です。
瓶入りを買わずとも、とてもかんたんに、
そしておいしくできるので、
ぜひとも作っていただきたい! 
と声を大きくして言いたい。

だってこれさえあれば、
そうめんも、
野菜の揚げ浸しも、
親子丼も、
すぐにできてしまうのだから。

しょうゆ、みりん、それぞれ1カップずつ、
水2カップ、
かつおぶしふたつかみくらい
(多ければ多いほどおいしい)を鍋に入れ、
沸騰したらざるでこすだけ。
残ったかつおぶしがもったいなければ、
フライパンで汁気を飛ばせば、ふりかけに。
娘はこれをごはんにのせたお弁当が大好きでした。

コツというほどのコツはないのですが、
みりんは飲んでもおいしいと感じる、
本みりんを使うことくらいかな。

4カップが多いと感じたら半量にしても。
煮沸消毒した瓶に入れておけば、
5日から1週間くらい冷蔵保存が可能です。

今日は、このめんつゆを使って、
カレーうどんを作りました。
使ったのは、ストックしておいたほぼ日の、
「カレーの恩返しカレー」(レトルトです)のチキン味。

カレーを鍋に入れ、
めんつゆと水を適宜入れて
(めんつゆはあまり入れすぎると
しょっぱくなるので加減して)
煮立ったらネギを入れます。
ネギに火が通ったら、
水で溶いた片栗粉を少しずつ入れ、
とろみをつけてできあがり。

茹でたうどんにかけて、いただきます!

七味がないのが残念‥‥と思ったけれど、
カレー自体が充分スパイシーだから満足感いっぱい。
カレーうどんって、
この遠くで感じる「和風味」があるからいいのです。

2020-04-19-SUN