あのひとと
コンバース。
[saqui 岸山沙代子さん/
金万 三好和美さん/
竹山友和さん/中村光仁さん編]
コンバースについて、
いろーんなかたにインタビューするシリーズ、
今回は、「weeksdays」とコラボレーションをしてきた
「saqui」のデザイナー・岸山沙代子さん、
そして「trippen」などでおなじみの
アパレル「金万」のみなさんです。
ファッションに携わるみなさん、
コンバースをどんなふうに見ているんでしょう?
岸山沙代子さんのプロフィール
きしやま・さよこ
大学の家政学部と
服飾系の学校のダブルスクールを経て、
ファッションの専門学校へ。
終了後は手芸・服飾系の出版社に入り、
服づくりの月刊誌編集部に配属、編集者となる。
3年後、より服づくりを深く学びたいと、
立体裁断の学校に通う。
その後、別の出版社に移籍、実用書の編集部へ。
伊藤まさこさんと2冊の本をつくり、
集英社『LEE』編集部に
フリーランスとして契約。
編集者を10年経験したところで、
あらためて服づくりの道へすすむべく、
3年間、パリへ留学。
帰国後、編集の仕事を経て、服作りの道へ。
2016年、自身のブランド「saqui」設立。
■「weeksdays」の岸山さんインタビュー
■「weeksdays」で取り扱っているsaquiの服
■saquiのウェブサイト
■saquiのInstagram
岸山さん、スニーカーは履きますか?
なんとなくそういう印象がなくって。
「履きますよ~!(笑)。
とくに雨の日とか旅行のとき。
本当ならサンダルを履くようなコーディネートだとしても、
旅先で歩かなきゃいけないときなどは、
コンバースのスニーカーを合わせるのが
一番いいなと思ってます」
コンバースをいちばんよく履いていたのは、
パリに留学していた時代。
勉強していて、石畳と階段が多いパリだったら、
たしかにスニーカーが便利そうです。
「パリで、最初はグレーが欲しくて探していたんです。
でもたまたま緑と出会って、
明るめの緑で、気に入って本当にずっと履いていましたね。
そのコンバースを履いていると、
すごく褒められたんですよ。
大好きな一足だったんですが、
帰国のとき、日本への荷物に入れ忘れ、
持って帰るにもいっぱいで、処分をすることに。
思い出があったので、そのときは悲しかったです。
でもコンバースは、そんなふうに
思い出とともに履きつぶす感じもいいですよね」
ああ、せつない!
でもたしかに、そんなふうに思いが残るって、
いいですよね。
岸山さんのファーストコンバースはいつですか?
「覚えています! 中学生の頃、
観月ありささんが出ていたラクロス部のドラマで、
ネイビーのハイカットのオールスターを履いていて、
それがすごく素敵で!
憧れて、同じものを買ったのが初めてです。
同じものを履けば同じように着こなせる、
と思っていたけれど、
そうじゃないんだな、
ということが分かったりもして(笑)」
そんな岸山さんには、
コンバースで忘れられないエピソードがあるそう。
それは、結婚式で新郎新婦が履いていた姿です。
「一昨年、友人のウェディングのとき、
衣装替えで、新郎新婦がおそろいで、
白のハイカットのコンバースを履いたんです。
おしゃれな二人だったから、
すごく素敵だなって思いました」
ひゃあ、かっこいい!
ウェディングドレスに合わせるといい、
という意見は、trippenの三好さんも
おっしゃっていたんですけれど、
ほんとうにあるんだ‥‥。
さて、今日のコーディネートのポイントを
教えていただきましょう。
「トップスは去年の夏に買ったもので、
下に合わせたスカートは、
今年のsaquiの春夏のラインナップです。
毎年真夏に京都に行っていたんですが、
そのときに丁度いいかもって。
今年は、行くことができなさそうですけれど‥‥。
でもこのコンバース、
ネイビー1色なので合わせやすいですよ」
ちなみに、コーディネートとメイクは一心同体、
いつも洋服と同じように考えるそうです。
「このコンバースなら、
マスカラやアイラインをブルー系で、
メイクをネイビーに合うようにしています」
すごい!
他にあわせるとしたら、どういうものがおすすめですか?
「ビビットな色に濃いネイビーが合いそうですね。
カラーワンピースにあわせるのもいいですよ。
黄色とかもいいし、赤とかピンクとか。
weeksdaysで取り扱っていた、
シルキーダブルフェイスワンピースのトマトとか、
2018年の夏のsaquiで取り扱ってくださった
ピンクのワンピースとかにも合いそう」
もちろんこのコンバース、
大人気のsaquiのパンツと合わせてもかわいいです。
ネイビーとブラック、あえての同系色。
もちろん同素材のスカートとも合いそうです!
金万のみなさんのプロフィール
trippenをはじめ、ヨーロッパの
すぐれたブランドを展開する「金万」。
今回は、プレスの三好和美さん、
セールスマネージャーの中村光仁さん、
店舗担当の竹山友和さんに登場いただきました。
■以前登場いただいた「もっと伝えたい。」
■金万の金子誠光社長インタビュー
「パリ発、世界経由、神宮前着。」
■金万のウェブサイト
着るものに自由を与えるスニーカー。
(三好和美さん)
第一印象は「かわいい!」。
「すごく素敵です。
全部ネイビーって、すごく潔いですね。
最近はずっとハイカットを履いていたから新鮮です!」
という三好さん。
これまで、オールスターは、
ハイカットとローカットのブームがあったそう。
ハイカットの時代には、ずっとハイカットを、
ローカットの時代は、ずっとローカットを履き続け、
長いスパンで、色々変わっているんだそうです。
出番が少なくなった年も何年かあるけれど、
コンバースは、唯一衣替えをしない靴なんですって。
スポーツ系のスニーカーが、
短いスパンで変わっていっても、
コンバースは、普遍的なデザインだから、
ずっと飽きずに履き続けているそうです。
「一年中履いていますよ。
ファーストコンバースがなんだったのか、
いつから履いているのかわからないぐらい、
本当に知らない間に履いていました。
女性はとくに、靴って、夏はサンダル、
冬はブーツみたいに
シューズクローゼットも衣替えをするんですが、
唯一コンバースは、一年中取りやすい場所に
置いてあるんです」
カラーは、白と黒をヘビロテ。
今のブームはハイカットで、
ローカットのときも白と黒とネイビーとか、
だいたい2~3色は必ず、
家にずっと置いてあるんだそうです。
その、ローカットとハイカット、
やっぱり洋服のコーディネートは変わるんでしょうか。
「ありますね!
分かりやすく言うと、
足首を出したいときと、出したくないとき。
パンツもシルエットが
時代とともに変わるところもあるなと思っていて、
たとえばクロップドパンツのときは、
足首を出したほうが、
着こなしとしてバランスがよいので、
ローカットを選びます。
今はワイド時代なので、
ハイカットを履いてますね」
三好さん、靴の専門家でもあるわけじゃないですか。
そんな立場から、コンバースのいいところを
教えていただけますか。
「そうですね、コンバースって、
スニーカーにしてはちょっとつくりが軽いんです。
一般的なスニーカーって、
アッパーの部分にボリュームがあって、
女性だと着こなしによっては、
ちょっと重くなってしまうことがあるんです。
コンバースはお洋服のふり幅が広いので、
活躍の幅が広いです。
ぬけ感を出したい時などもおすすめですよ。
おすすめのコーディネート?
そうですね‥‥女性っていろんな洋服を着ますよね。
タイトスカートや、セットアップのスーツとか、
かっちりしたコーディネートに、
コンバースを合わせることによって、
絶妙なぬけ感が出せるんですよ。
馴染むんだけど、ハズシの確実なアイテムとして
存在感があるんです。
たとえば、いっそ、ウェディングドレスに
白のコンバースを合わせてもかわいいかも
とも思える幅があります」
ウェディングドレスにコンバース!
わあ、想像するだに、かっこいい~!
「じつは、コンバースのスニーカーを履いていて
憧れた人は、ウディ・アレンなんです。
正装のタキシードにコンバースをあわせていた姿が
すごくかっこよかった記憶があって」
さらに、靴の専門家としてのアドバイスは、
サイズを決めてかからないこと、だそう。
「紐の口のところを開きすぎない、
絶妙なバランスのためには
どこでサイズをあわせるかとか、考えますよね。
ピッタリを買うだけじゃなくて、
履いてきれいに見えるのがどこなのか、と考えましょう。
案外大きめを買うとか、アリですよ!」
ワンピース、スカーフともにハリス。
お問い合わせ先:金万 TEL:03-5477-8031
学生時代からずっと。
(竹山友和さん)
「ファーストコンバースは、中学生のころ、
オールスターのハイカットでした。
色は生成り(ナチュラル)で、
学生服にあわせて履いていました」
という竹山さん。
奄美大島出身で、コンバースを履いている人が
周りにいなかったんですって。
「みんなは普通の学生靴を履いていたなぁ。
あえてコンバースを選んだのは、
あんまり履いている人がいなかったからですね。
ハイカットにしたのも同じ理由です。
かっこいいな、と思って履いたのが、きっかけです」
中学時代は3年間、学生服とあわせて。
高校に入ってからは、
私服ともあわせて履きつづけました。
今もハイカットが好きで、ベージュのものを、
会社でも履いているそう。
「逆にローカットを履いたことがないかも?」
ちなみに、コンバースにかぎらないスニーカー好き。
そのなかでもコンバースを選びがちなのは、
ベーシックで、履いていて落ち着き、
合わせやすいからだそうです。
竹山さんが憧れた「コンバースを履いていた人」は、
なんといってもNIRVANAのカート・コバーン。
「古びたデニムに合わせていたのが印象的で、
真似したりもしましたよ。
かっこいいな、って!」
大きめを、ぐっとしめて、
つま先をあげて。
(中村光仁さん)
「最初は、赤のコンバースでした」
という中村さん。
高校生のときのことだったそうです。
「古着が好きだったんです。
古着のチノパンとハイカットの赤いコンバースって、
相性がよくって、おさまりがいいんですよ」
うわ、さすが、オシャレ!
そして、スニーカー好きが高じて、
スニーカーショップで働きはじめた中村さん。
NIKEのエアマックスブームの時代、
VANSとかコンバースは、その対比をいく存在だったと。
「アメリカ製のものをよく見ていて、
新しいカラーがあれば買ったりしていました。
王道の白、赤、黒とかではなく、
シーズンで出るような、うすいブルーやピンクとか。
古いUSAコンバースが好きでした。
作りが無骨なところが、また、よかったんですよ」
そんな中村さんのおすすめの履き方は、
「サイズを大きめで履く」こと。
「こういう履き方って、
ゆったりめで履いて、
先をぐっとしめて、つま先をあげて履くバランスは、
コンバースがいちばんいいかもしれない。
おすすめですよ」
今回の「weeksdays」コラボも、
すごく褒めてくださいました。
(よかった‥‥詳しい人に見ていただくの、
ドキドキなんです。)
「キャンバスのスニーカーで
こういう色味ってあんまりないから、新鮮ですね。
めちゃくちゃおしゃれです!」