ふたりの料理人と
東屋のうつわ。[5]
ふたりの料理人にお声掛けをして、
「weeksdays × 東屋」のアイテムの使い方と
盛りつけのヒントを教わるシリーズ、
前編の「jeeten」吉田勝彦さんにつづき、
後編は、料理教室「LIKE LIKE KITCHEN」を
主宰する料理家の小堀紀代美さんの登場です。
小堀さんの料理を食べるたび
その「たのしさ」にハッと息をのんでいたという伊藤さん。
「ほんとうにおいしいんだから」と、
何度か伊藤さんに伺ったことがありました。
伊藤さんとは以前、お隣同士だったということですが、
おたがいに引っ越しをしてしばらく経った今、
小堀さんが東屋の丸いお皿を
何枚も(!)買ってくださったときき、
「どんなふうに使っているんだろう?」と
伊藤さんは興味津々。
いっしょに、小堀さんのキッチンをたずねました。
スタイリング=伊藤まさこ
文=編集部
LIKE LIKE KITCHEN 小堀紀代美さん[その2]
たのしく食べるために。
「さて、次も、どん! と盛りますよ」
小堀さんが食卓に運んできてくださったのは、
大皿にたっぷりのせた、リガトーニ。
5人で取り分けるから、
大きなオーバルにめいっぱいの盛りつけです。
▲オーバル皿 石灰釉・大/丸皿 石灰釉(サーバースプーンは小堀さん私物のヴィンテージ)
「おいしさ」だけじゃなく
「たのしさ」があふれるこんな盛りつけは、
小堀さんが得意とするところ。
一緒に食卓を囲む人全員が笑顔になりますよね。
ちなみにこのパスタは、
夏のミートソース、と小堀さんが呼んでいるもの。
牛肉多めのあいびき肉を、
ミニトマトやセロリと一緒に白ワインで煮詰めていて、
濃厚なのにアッサリしていて、
景色も味も、たしかに夏っぽい一品でした。
▲オーバル皿 石灰釉・小(カトラリー、コップは小堀さん私物)
そして、こんどはアジアンエスニック。
1人1皿の盛りつけです。
「小さなオーバル皿が、
ワンプレートディッシュとして
ちょうどいいサイズだな、って思ったんです」
そうして作ってくださったのは、
ガバオいためごはん。
タイ風の、辛いひき肉炒めと目玉焼きを
白いライスにのせた料理です。
石灰釉の白さに、パプリカの赤、バジルの緑、
ひき肉や目玉焼きのカリッと焦げた茶色と、半熟の黄身の
カラフルな色合いがひきたつ!
このお皿、リムの立ち上がりがくっきりとあるので、
こうしたご飯ものをよそったとき、
フォークやスプーンですくうときに食べやすいんですよ。
「じゃあ、料理のラスト。
タコとじゃがいもの赤ワイン煮です」
こちらは、撮影中、
ずっとクツクツと煮込んでいたもの。
タコがやわらかくなって、
じゃがいもにタコの旨味がしみ込むまで
炭酸水・赤ワイン・オレンジジュースを使って
しっかり煮込むのがポイントなんだそうです。
▲オーバル皿 石灰釉・小(磁器のココットは小堀さん私物)
前編のjeetenの吉田さんは
オーバル皿にちいさな蒸籠をのせましたが、
小堀さんはアツアツのココットを。
オーバル皿が、器でありながら、
トレイのようにもなって、かっこいい!
食卓に出すときには、そんなふうに
めいめいに盛りつけるほか、
おかわり用として、カッティングボードを
鍋敷きがわりにして、
お鍋をそのまま出すのもかわいいアイデアです。
(ただし、鍋など温度差があるものや
重さのあるものを置くときは、
キッチンペーパーや紙ナプキンを折ったものを
オーバル皿との間に敷くといいですよ。)
▲カッティングボード#1(鍋は小堀さん私物)