REPORT

2021年の「暦帖」は、
ホルダーつきのカード形式。

「予定の管理に、シンプルで、
すぐに出せて、すぐにしまえる
カレンダーがほしいな」

伊藤まさこさんのそんなアイデアからうまれた
「weeksdaysの暦帖」は、
持ち歩くための手帳とはちがう、
でも、つねに目に入る、
壁掛けや卓上のカレンダーとも別の
オリジナルアイテムです。

さっと開けば、
その日の予定とともに、
数日から数週間、ときには月をはさんだ
長めの予定が見渡せること。
そして、1年間、
信頼をもってつきあえること。
それをコンセプトにつくりました。

1年目の2020年版は「本」の形式だった暦帖ですが、
2年目となる2021年版は、カード形式に改訂。
長野の製本工房「美篶堂」(みすずどう)に協力いただき、
あたらしい「weeksdaysの暦帖」が完成しました。

手作業で仕上げました。

美篶堂さんといえば、
ハードカバーの上製本を一冊ずつ手作業で仕上げる
「手製本」で有名な工房です。

▶美篶堂のウェブサイト

「ほぼ日」でもこれまでに
手帳の製本キットをつくったり、
TOBICHIでワークショップをひらいたりと、
幾度かご一緒したことがありました。

「weeksdays」では
「暦帖」がはじめての取組みでしたが、
わたしたちが「つくりたい」と思っていたものが、
美篶堂の会長である上島松男さんが
「こういうものが、つくりたかったんだよ」
とおっしゃってくださったのは、
ほんとうにうれしい出来事でした。

▶2020年版の「暦帖」ができるまで

2021年版の暦帖も、
ホルダーのつくりかたは基本的に同じ。
長野・伊那の工房で、熟練の職人さんによって、
1部ずつ、ていねいに、手作業で仕上げています。

差し込み式のホルダー。

2021年版の暦帖は、本の形式ではありませんが、
その品質感は、ちゃんと踏襲しています。
ホルダーをつくる技術は、
美篶堂が毎年、たくさんの学校から依頼される
「卒業証書ホルダー」でつちかった、確かなもの。
そう、「暦帖」は、証書をはさむのと同じように、
ひと月のカレンダーをおおきなカード形式で印刷して、
差し込み式でホルダーに挟む、
という方法を採用しています。

手作業ならではの美しい仕上げの表紙ホルダーは、
クロス貼りで、
「2021」の年号が箔押しされたシンプルなデザイン。
その明るめのスモーキーグリーンは、
伊藤まさこさんが2021年版のために選びました。
飽きの来ない、また、目立ちすぎず、
ひかえめな美しさのある色なんです。

8葉のカレンダーカード。

ひらくと、2020年12月~2022年1月までの
14ヶ月分のカレンダーカードが7葉、
年間カレンダーが1葉、あわせて8葉のカードが、
ダークグレーのリボンで留め付けられています。

毎月、カレンダーカードを並び替えて、
今月のカレンダーを手前に差し込んで使います。
ばらせば、複数の月のカードをならべて
予定を見渡すこともできます。
カレンダーカードは両面を
半年ずらしで印刷していますから、
連続した月を一覧できるんです。

ちなみに本文用紙は、まるで画用紙のように
しっかりとした厚みのある、やさしい風合いの
「アラベール ホワイト」を使いました。
(2020年版と同じ紙です。)

表紙ホルダーの背の部分は
「くるり」と反対側に折り返すことができるよう、
やわらかいつくりになっていますから、
卓上カレンダーのように立てて、
カレンダーのようにも使っても。

また、薄くて軽く、全体がB5判サイズですから、
持ち運んで手帳のようにも使うことも可能です。

机がないところで書きたい時は、
丈夫な表紙ホルダーを画板のように使って、
持ったまま、さっと予定を書きつけることもできます。

また、他に持ち歩きたいメモなどを
表紙ホルダーに一緒に挟むのもいいですね。

一日の終わりには、ぱたんと閉じれば、
書棚でも、引きだしでも、
さっと仕舞うことができますよ。

シンプルなマンスリーカレンダー。

マンスリーカレンダーは
日付をシンプルに配置したデザイン。
月曜はじまりで、
月ごとに日付・曜日・祝日が入っています。
縦罫線を少しだけ薄く印刷することで、
数日続く旅行などの予定が書き込みやすくなる
工夫をしています。

カレンダーの上下と左の余白をしっかりと
とっていますので、
今月の目標を書いたり、
一週間分のTO DOリストなど
たっぷりと書き込みができますよ。

いっしょに、鉛筆を販売します。

2020年版でもとても好評だった、
BLACKWINGの鉛筆も、一緒にならびます。
(販売形式は、暦帖単体、
暦帖1冊とBLACKWINGの鉛筆3本のセットの
2種類です。
鉛筆セット単独の販売はありません。)

長方形の消しゴム付きという
BLACKWINGの鉛筆の原型は、
1930年代、エバーハード・ファーバー社によって
つくられました。
当時はバッグス・バニーの生みの親チャック・ジョーンズや
作家のジョン・スタインベックも愛用したといいます。
ところが1998年に生産中止となり、価格が高騰。
2010年に、19世紀半ばからある
カリフォルニアの鉛筆用木材サプライヤー
「カリフォルニアシダープロダクツ社」によって、
北米産のインセンスシーダーと、
日本製の高級芯を使い、
往時の品質を再現した
あたらしいBLACKWINGが誕生しました。
日本で組み立てをしたのち、
金具の取り付けや包装はカリフォルニア本社で
熟練した職人の手によって行なわれています。

暦帖とセットで販売する鉛筆は、
BLACKWINGの定番3本の組み合わせです。
SOFT(3B程度)のBLACKWING、
FIRM(B程度)のBLACKWING 602、
BALANCE(2B程度)のBLACKWING パールです。

鉛筆を一緒に、と考えたのは、
スケジュールがいつでも変更できるように、
「消すことができる筆記具」がいいな、というところから。
「ほぼ日」の「ホワイトボードカレンダー」が
そうであるように、予定はかわるもの。
そこで、「持っていてうれしい鉛筆を」と探し、
伊藤まさこさんがセレクト、
このBLACKWINGを、ということになったのでした。

手帳ともカレンダーともちがう
「weeksdaysの暦帖」、
どうぞ、ためしてみてくださいね。

2020-08-30-SUN