REPORT
漆の器の使い方。
伊藤まさこ
[ひら椀 編]
20年来、伊藤まさこさんが愛用しているという
輪島キリモトの漆器。
じっさいにどんなふうに使っているのか、
教えていただきましたよ!
朝がゆを、豆皿と。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2020/12/MG_1660.jpg)
朝食によく作るのがおかゆ。
白がゆの時もあれば、
雑穀を混ぜたおかゆの時もあるのですが、
えらぶのはいつも、このひら椀です。
漆の朱が、
ふくよかに炊き上がったおかゆを
ひきたたせてくれて、美しいでしょう?
おかゆと、
あとはお漬けものを小皿に並べた
簡単な食事ではありますが、
漆器のおかげで、
とても豊かな時間にさせてくれるのです。
今日は、しば漬けと梅干し、高菜を、
日本の各地で手に入れた古い豆皿に。
豆皿の質感はそれぞれ違うのですが、
漆器がきりりとまとめあげてくれる。
漆の器が持つ力のすごさを、
こういう時、感じるのです。
中華風のおかずの取り皿に。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2020/12/MG_1696.jpg)
「漆器」と聞くと、
和のイメージがつきまとう、
という方も多いかもしれませんが、
私はあまり気にせず、
中華風のごはんにも合わせます。
今日は、豚肉たっぷりのシュウマイを作ったので、
ひら椀を取り皿にしました。
とかく茶色くなりがちな
私の地味ごはんに漆器の朱が
華やかさを添えてくれるところがうれしい。
蒸篭との相性もいいところも、
気に入っているポイントです。
2020-12-01-TUE