ちょうどいい軽やかさ。

「つまりは、なんでもあり。
それがこの街の食なのだな」

そう言ったのは、
ニューヨークに住む友人。

私も彼女に連れられて、
何度かあちらこちらの店を食べ歩いたけれど、
たしかにこの街は「なんでもあり」なんだ。

ルールやしきたりになんて、
振り回されない。
洗練も野暮ったさもふくめて、
「すべてどんと来い」という懐の深さ。
こんな街、ほかのどこにもないと思う。

タコスにピッツァ、
フライドチキン、
エッグベネディクトにビーガンドーナッツ‥‥。

ありとあらゆるものを食べた中で、
意外や意外、
おいしさに開眼したのが、
チョコプレッツェル。
そう、あのちょっとしょっぱい
プレッツェルのチョコレートがけ、
‥‥なのですが、
これがね、ひとつ、またひとつと
ついついクセになる味なんです。

なんていうか、
いろいろ考えなくっていい単純なおいしさ。
家で食べるおやつって、
これくらいの軽やかさが
ちょうどいいって思う時があるんです。

映画を見ながら。
パソコンに向かいながら。
本を読みながら。
それから、それから‥‥。

コーヒーを入れて、
ちょっとひと休み。
かたわらには、
weeksdaysのチョコプレッツェルを。
冬のひとときにぜひどうぞ。

伊藤まさこ

2021-01-29-FRI