おはしの手入れ。
伊藤まさこ
じょうぶで、しなやかな黒檀の個性をいかして、
細く、繊細なまでに仕上げた「わたしのおはし」。
日々、つかっているうちに、最初のつやが、
ちょっとだけ減ってきた‥‥なんていうことも。
でも大丈夫、磨けばちゃんともとどおりになるんです。
伊藤まさこさんの「ふだんの洗い方」と「磨き方」、
参考になさってくださいね。
すっとした佇まいが魅力の、黒檀のお箸。
weeksdaysチームの一人は、
「持つだけで、なんだか所作がきれいに見えるような‥‥」
なーんて言っておりました。
まさに!
このお箸を持つと背筋が伸びる。
お箸にふさわしい自分でいたいという気持ちになるのです。
器とか、料理道具とか、それからこのお箸も。
よいものがもたらす力ってすごいなぁと思う。
さて、
ここでは私のいつものお手入れ法をご紹介していきますね。
まず、洗う時はスポンジを使わず、
指先でやさしく汚れを取ります。
油がついている時はぬるま湯で。
(それでも取れない場合は、薄めの洗剤をつけて。)
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2022/01/MG_5550.jpg)
なぜ? って思うかもしれませんが、
スポンジだと、
例えばちょっとご飯粒がついていたとしても、
気づかない場合があるでしょう?
乾いてから、あれ? カピカピのごはんが
箸先に残っていた!
なーんて残念な思いをすることもある。
ですから私は、「指先」という、
感じやすい場所を使って、
きれいさっぱり洗うのです。
すっかり乾いたらしまいます。
でも、その前に布で磨くといつもピカピカ。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2022/01/MG_5544.jpg)
使っていると、少々かさっとしてくるのですが、
でも大丈夫。
ちゃーんと蘇ります。
布はふだん使っているキッチンクロスなどでじゅうぶん。
キュッキュと磨けば、
「かさっ」から「しっとり」に。
このひと手間で、黒檀の持つつややかさが保てるのならば、がんばれるというものです。
毎日とは言わないけれど、
たとえば、お湯が沸くのを待つ時間とか、
ちょっとした台所仕事の隙間時間にすれば、
手間とも感じないのではないかしら?
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2022/01/MG_5679.jpg)
さあ、手入れしたお箸でごはんの時間。
姿勢正して、いただきまーす。