あのひととコンバース。2022
[4]吉川修一さん・
STAMPSのみなさん
2020年の「ネイビー」ではじまった
「weeksdays」のコラボ・コンバース、
ことしは「グレー」をつくりました。
色よし、履き心地よし、
サイズの幅もひろく、いろーんなかたに
履いていただけそうなこのコンバースを、
まずは、12組、総勢18人のかたに
試していただきました。
そのコーディネートのようすや履き心地などを、
写真と文章でごらんください。
なかなかの質量のレポートとなりましたけれど、
みんな、それぞれ、いいんです!
取材・文=ほぼ日
吉川修一さんのプロフィール
よしかわ・しゅういち
株式会社STAMPS代表。
1965年東京生まれ。茨城育ち。
大学卒業後、数社のアパレル企業で営業、
マーケティングと店舗開発に携わる。
国内外のファッションとものづくりに触れた経験から
2013年にSTAMPSを設立。
「STAMP AND DIARY(スタンプアンドダイアリー)」や
「utilité(ユティリテ)」などの
オリジナルブランドの制作のディレクションから
フランスのバッグ「TAMPICO(タンピコ)」や
英国の「OWEN BARRY(オーエンバリー)」、
「Wallace#Sewell(ウォレス アンド スウェル)」など
インポートブランドのセレクトまで手掛ける。
最近ではアパレルにかぎらず、
日々を豊かにする「もの」全般を取り扱っている。
タイムレス。
「weeksdays」で「大人のTシャツ」や
「羊のシートパッド」をつくってくださった
株式会社STAMPS。
人気のオリジナルブランド
「STAMP AND DIARY」
(スタンプアンドダイアリー)のほか、
「OWEN BARRY」(オーエンバリー)の革製品、
TAMPICO(タンピコ)のバッグ、
Wallace#Sewell(ウォレス アンド スウェル)の
織物など、英仏の気になるブランドも
紹介している会社です。
この日は代官山のアトリエにお邪魔して、
スタッフのみなさんに
2色のコンバースを試していただきました。
まずは、吉川竜生(りゅうせい)さん。
仕事をはじめて4年、
STAMPSでも若手のひとりです。
この日、ネイビーのコンバースに合わせて着たのは
「ATON」(エイトン)のゆったりしたニットと、
STUDIO NICHOLSON(スタジオニコルソン)の
太いチノパン。
なんと、これ、お父さまとの共用なんだとか!
「父とは身長が近いので、
ちょっとウェストのサイズの違いはありますが、
よく、貸してもらうんです」
いいですね! そんな父子関係。
でも、コンバースは
「ちょっと世代がちがうんです」と竜生さん。
世代的に、スニーカーといえば、ご自身もお友達も、
ちょっと派手なデザインのものを選ぶことが多く、
それゆえコンバースは
ほとんど履いたことがなかったのだそうです。
「でも、今回履いてみて、
シンプルだけれどカッコいいのに驚きました。
ハトメのとこまで全部同じ色で作ってるんですね。
全体のトーンが一緒の靴って、履きやすいです。
ほかにも合わせるなら、うちでつくっている、
綿ギャバのアイボリーのパンツもいいかもしれない。
‥‥ネイビー同士で合わせてもいいかな、
ちょっと履き替えていいですか?」
そしてパンツだけ履き替えた竜生さん。
パンツだけで、ずいぶん印象がかわりますね!
アーガイルのソックスもあいまって、
カレッジぽくなります。
竜生さん、これをきっかけに、
コンバース、もっとコーディネートに
取り入れてくださいね。
続いてはSTAMPSのあたらしいスタッフである
田中喜子(よしこ)さん。
素材の統括を担当しています。
服飾の技術や歴史にとても詳しく、
25年くらい前から古い生地や服を集めているそう。
この日、着ていたのも、
北米の古い手編みのヴィンテージニットでした。
「こういう、いったいどんなふうにできているんだろうと
一見わからないようなものが気になってしまうんです」
グレーのコンバースにSTAMP AND DIARYの
白いニットパンツを合わせました。
「グレー、目が行きましたよ!
もともとコンバースは好きで
黒を何足かもっているんです。
ほかの色だと、ソールが白か黒になって、
トーンがそろわないのであまり履いてこなかったんですが、
これはいいですね。ぜんぶ、グレー!」
そうなんです、色、
靴ひもからソールから、ぜんぶ揃えました。
「気に入るといくつも同じものを揃えちゃうんですけれど、
これも‥‥そうなるかも」
嬉しい言葉、ありがとうございます。
いろんなヴィンテージにも
ぜひ合わせてみてくださいね。
続いては岩佐葉子さん。
経験と目利きぶりをいかして、
いろいろな商品の仕入れと、
海外とのやりとりを担当しています。
じつは岩佐さん、
「スニーカーはコンバースしか履きません」
という、昔からのコンバースファン!
何足もあるコンバースの基本は白か黒、
最近そこにベージュが加わったそうです。
「このシンプルで素朴な感じ、
タイムレスな印象が好きで、
コンバースばかり履いています。
今は、スニーカーといえば
テクニカルでヘビーなものが多いと思いますが、
わたしはシンプルなコンバース一辺倒なんです」
インドのカディのシルクパンツに
STAMP AND DIARYのワンピースをあわせ、
ネイビーのコンバースというすがた。
こういうゆったり系の着こなしにも、
コンバース、ぴったりですね。
エレガントだけれど、
ぱっと走り出せそうな元気な印象が出ます。
そして──、トリは、STAMPS代表の
吉川修一さん。
最近のスニーカーのお気に入りは、
この日もじつは履いていたフランスのテニスシューズ
「Spring Court」(スプリングコート)、
革靴は同じくフランスの「J.M. WESTON」
(ジェイエムウエストン)が
「自分のなかで復活している」のだそうです。
この日のスタイルは、
ロンドンの「SUNSPEL」(サンスペル)で見つけた
メリノウールのニットパンツに、
「STUDIO NICHOLSON」(スタジオニコルソン)の
ダブルフェイスのニット。
旅が好きな吉川さんいわく──。
「(出張先の国内外の空港やホテルで)
ラウンジにいるのを想定して自分の服を買っています。
つまり、どこか抜きながらも、ちゃんとしたい。
そこでしか持つことができない自分の時間を、
ちゃんとリラックスして過ごしたいんですね。
なのでスニーカーもラウンジで履けるものを、
と選んでいるんです」
ということは、このコンバース、
海外のホテルや空港のラウンジでも
「きちんと」見えるということ?
「そうだと思いますよ。
いまはコロナで行くことができませんが、
次のヨーロッパ出張には連れて行きたいです」
それはうれしい!
ぜひ、そうしてくださいね。
吉川さん、STAMPSのみなさん、
ありがとうございました。