あのひととコンバース。2022
[8]山下裕文さん・山下蒼太さん
2020年の「ネイビー」ではじまった
「weeksdays」のコラボ・コンバース、
ことしは「グレー」をつくりました。
色よし、履き心地よし、
サイズの幅もひろく、いろーんなかたに
履いていただけそうなこのコンバースを、
まずは、12組、総勢18人のかたに
試していただきました。
そのコーディネートのようすや履き心地などを、
写真と文章でごらんください。
なかなかの質量のレポートとなりましたけれど、
みんな、それぞれ、いいんです!
取材・文=ほぼ日
山下裕文さんのプロフィール
やました・ひろふみ
1968年熊本生まれ。服飾専門学校を卒業後、
スタイリストのアシスタントを経て
原宿「PROPELLER」でバイヤー、プレスなどを担当。
米国ブランドの日本初上陸のさい、
ショップのジェネラルマネジャーに。
独立してからは、英国系ブランドやアウトドアメーカーまで
さまざまなアパレルブランドの
コンサルティングを担当したのち、
2010年に、作家・ヘミングウェイの世界観を
ひとつの哲学としてデザインにおとしこんだ
メンズウェアブランド「MOJITO」を立ち上げる。
■weeksdaysのMOJITOのアイテム
■山下さんのインタビュー
■MOJITOウェブサイト
■Instagram
山下蒼太さんのプロフィール
やました・そうた
1999年東京生まれ。
早稲田大学在学中にイタリアに留学、
帰国してからその経験を活かし、
ファッション広告の編集アシスタント/DJとして
東京を中心に活動中。
ファッションに正解なし。
メンズウェアのブランド
「MOJITO」(モヒート)代表の山下裕文さん。
「weeksdays」でもこんなアイテムでおなじみです。
前回の「あのひととコンバース。」でも
素敵な着こなしを見せてくださった山下さん、
今回は、息子さんの蒼太さんと一緒に、
2色のコンバースを試していただきました。
蒼太さんのこの日のコーディネートは、
パンツがLos Angeles Apparel
(ロサンゼルスアパレル)のスウェットパンツ、
上はMOJITOのPINKY JACKET、
そこにグレーのコンバースを合わせました。
蒼太さんが着ているものは、ひょっとして
お父さんである山下さんのセレクトですか?
「はい、今日の上着はそうですね、父に借りました。
あっ‥‥ふだんは、そんなことないですよ(笑)!
じぶんで決めてます」
そして父・山下さんは、
全身MOJITO(22AWの新作!)。
ダークトーンの大きなドットシャツに、
「水溶性ボンディング」
という新素材の生地を使ったパンツ、
そこにネイビーのコンバースを合わせました。
じつは撮影の直前まで、グレーとネイビー、
どちらを合わせようか悩んでいた山下さん。
新作がグレーなので、
コーディネートはグレー用にと
準備をしてくださっていたのですけれど、
用意されたネイビーを見るや、
「うーん? こっちも合うぞ? よし、これで行こう」。
結果、蒼太さんはグレーのグラデーション、
山下さんはシャツとスニーカーのネイビーで
グレーのパンツをサンドイッチするかたちになりました。
どちらがいい、ということじゃなく、
どちらもいい! ですよね。
さて、蒼太さんは、
コンバースにどんな印象を持っているんでしょう。
世代的に、あんまり履いてこなかったかなあ。
「え? ぼく、コンバースいくつか持ってますよ!
チャックテイラーがいちばん好きなんですけれど、
ジャックパーセルもひとつ持ってます。
これは、チャックテイラーですよね」
そうです、そのとおり。
「ジャックパーセルは、めっちゃ昔に買ったのが
ちょっとぼろぼろになったので、
じぶんで落書きして履いてます」
おお、なんと自由な。
どんな絵を描いたんですか。
「目を描きました。これ、インスタです」
わぁ、目だ! 面白いなあ。自由だなあ。
「weeksdays」のコンバースも、
履きつぶす前に、
そんなふうに遊んでくれたらうれしいです。
ではお父さんの山下さん、
グレーのコンバース、どうですか?
洋服屋さんとしてどんな感想をお持ちでしょう。
「いい色だと思います。
写真で見るより明るい印象ですね。
もっとグッと沈んだ感じかと思っていたら、
いい色じゃないですか。すごい!」
ありがとうございます。
このグレーに決まるまでに、
いくつも近い色をサンプルで出してもらい、
伊藤さんと選んだんです。
ちょっとの配色の変化で、
ずいぶん印象が変わるので、
そこはかなり徹底して考えました。
ところでさきほど、グレーかネイビーか
服によって合わせる色で迷われていましたが、
洋服のコーディネートにルールや正解、
あるいはヒントみたいなことってあるんでしょうか。
グレーはこう、ネイビーはこう、みたいな‥‥。
「いや、そういうものはないですね。
それはもう感覚です。
きょうはね、まさこさんのアイテムだから、
ちょっと迷っちゃったけれど、
ふだんは迷わないな」
さすがプロ。
これだ! という直感があるんですね。
いっぽう蒼太さんはこう言います。
「天気が曇ってたら、出かけるとき、
ちょっと明るい色を着たくなりますね。
白とか、色のあるものを」
靴下の色はどうですか。
「白っぽいものが多いし、
やはり直感で選ぶことが多いですが、
ことばで説明するなら、
ベージュっぽい服のときは割と暗めのものとか、
暗い色の服には明るいグレーとか、
ちょっと違う色を持ってくることはあります」
と、父・山下さん。では蒼太さんは?
「僕、靴下はそんなに色物を持ってなくって、
白か黒なんです。
基本的に裾が太目のパンツが多いので、
靴下はあんまり見えないから。
でもちらっと見えるタイプのパンツを穿くときは
けっこう気にして選んじゃうかな」
靴を選ぶのはその日の最後
(出かける直前)だという山下さんたち。
どんなスタイルも、
このコンバースがたのもしく受け止めると思いますから、
ぜひ、たくさん履いてくださいね!