あのひととコンバース。2022
[10]板井美紀さん・玉井綾子さん
2020年の「ネイビー」ではじまった
「weeksdays」のコラボ・コンバース、
ことしは「グレー」をつくりました。
色よし、履き心地よし、
サイズの幅もひろく、いろーんなかたに
履いていただけそうなこのコンバースを、
まずは、12組、総勢18人のかたに
試していただきました。
そのコーディネートのようすや履き心地などを、
写真と文章でごらんください。
なかなかの質量のレポートとなりましたけれど、
みんな、それぞれ、いいんです!
取材・文=伊藤まさこ 写真=田代かおり
板井美紀さんのプロフィール
いたい・みき
兵庫県出身。
中学生の頃からデザイナーを志し、
ファッション系の大学を卒業後、
アパレルでの販売員を経て転職、
アパレルの営業職に就く。
担当するブランドの休止にともない、
社内で靴下のブランドを立ち上げる。
2014年に独立、玉井さんを誘い、
カーマンラインを立ち上げる。
玉井綾子さんのプロフィール
たまい・あやこ
大阪府出身。
大学卒業後、靴下やニットの糸を扱う繊維商社に就職、
全国の靴下工場に糸を販売する営業を担当。
その職人さんから紹介されたのが板井さんだった。
板井さんの独立にともない繊維商社を退職、
カーマンライン設立に参加。
カーマンラインのプロフィール
カーマンライン(Kármán line)は、
宇宙と地球の境界線のこと。
海抜高度100kmに引かれた仮想のラインで、
このラインを超えた先が宇宙、内側は地球の大気圏だと
国際航空連盟によって定められている。
「2人とも空が好きで、宇宙が好きなんです。
靴下ってすごくたくさんの工程があって、
携わる人もたくさんいる。
それをつながりとして、
更にお客さんにもつながっていって、
そのお客さんが穿いて、誰かにあげたいなとか、
私たちの見えない部分にも
無限に広がっていって欲しいという思いで、つけました。
靴下だけじゃなく、幸せなこととか、
誰かと出会えたりとかということが、
ずっとつながっていったらいいな、
星の数ほどあったらいいなって」(板井さん談)
靴下をたのしく。
「weeksdays」でタイツを制作してくださった
カーマンラインのおふたり。
weeksdaysのオリジナルコンバースと、
靴下のコーディネート、
「足元のプロ」だもの、
きっとかわいらしいスタイルに仕上げてくれるに違いない!
と取材をお願いしました。
おふたりに、
ふだんコンバースを履いていますか?
と尋ねると‥‥
「実は‥‥履いたことがないんです。
でも高校生の頃から周りの人はよく履いていたので、
親しみはあります!」と板井さん。
一方の玉井さんは、
「ふだんはあまり履かないのですが、
その年に履きたい気分の色があると買って、
履き潰しています」。
玉井さんの、
ファーストコンバースは小学5年生の時。
デニムのロングスカートに合わせて
お母さまが赤のジャックパーセルを
買ってくれた思い出があるんですって。
さて、weeksdaysのコンバース、
履いた感想はいかがでしたか?
「私の中でコンバースはコーディネートのアクセントになる
「カジュアル」なイメージですが、
履かせていただいた靴は
フラットに服を繋いでくれる「大人なデザイン」でした。
厚みのあるソールは、安定感があって
疲れにくいかもしれないですね。
森林浴や散策が好きなので、
一緒に歩いてみたいです」(板井さん)
「珍しい同色カラーで、靴下が映えて嬉しいです。
スニーカーという事を忘れる色目と大人な雰囲気で、
ワンピースやスカートにも合わせやすいので
履くシーンが広がりそうです!」(玉井さん)
そうなんです!
すべて同色にしたのは、
大人っぽくしあげたかったからというのと、
もうひとつは履くシーンを広げたいから。
もの作りをしているおふたりに分かっていただけて、
すごくうれしい!
五本指ソックス URANUS/Silk×Cover(GRAY)
カバーソックス CARINA/Silk washi(LILAC)
グレーのコンバースに、
パンツをコーディネートしてくれた板井さん。
すっきりまとめた髪に、メガネもとってもお似合いです。
「これからの季節は、
軽めのソックスをすっきり履きたくなります。
今回は、よくスニーカーと合わせるデザインを選びました」
春夏のデニムは素足風に履きたい、と板井さん。
「そんな時は、
五本指ソックスとカバーソックスを重ねます。
汗を吸い込む和紙とシルクの組合せは快適で、
靴へのダメージも軽減されますね」。
グレーにライラック、
デニムのスリットから
ちらりと見える色合わせがかわいい!
グレーは、デニムと。ではネイビーは?
「いつもは革靴一択のスカートなのですが、
でもこのコンバースなら合うかも! と
ドキドキしながらコーディネートしました」と板井さん。
シックなネイビーには、
ヌーディなベージュのソックスで上品に。
「履いていることを忘れてしまうくらいノーストレスで、
心地いいサマーウールの靴下です」。
すっとタンが立ち、美しい足元になりました。
「ネイビーには夏の日常着を選びました。
私の服にピタっと合うものが多くて
既にお気に入りです」と玉井さん。
「すでにお気に入り」なんて、うれしいお言葉。
さてどんな靴下を合わせたのでしょうか?
「濃いネイビーのコンバースには、
とても細く繊細なウールを使用した靴下を。
ウールが出すほどよいパキっとした赤と
ネイビーの相性が良く気に入ってます」
ほんとうだ。
ふだん、このネイビーには同系色のネイビーか、
真っ白靴下を合わせていたけれど、
パキッとした赤、すごくかわいい。
ソックス NORMA/Linen(RAW)
グレーには、どんな色の靴下が‥‥と
ワクワクしていると‥‥
「ブルーがかったグレーのコンバースには、
オーガニックリネンを使用したざっくり靴下を選びました」
なんとざっくり靴下!
「靴が、大人な雰囲気なので、
少し逆要素なナチュラルとルーズ感がしっくりきました」
ですって。
こうしておふたりの足元コーディネートを見ると、
コンバースと靴下の組み合わせって、
まだまだ無限にありそう。
秋が来たら、
タイツとの組み合わせもぜひ拝見したいものです。