REPORT

日傘と扇子、
あの人のコーディネート。
その1 和服にあわせて。
山崎陽子さん

BonBonStoreと「weeksdays」の
夏ならではのコラボも、3年目。
ことしはあたらしく、
日傘とおそろいの扇子が登場します。
ちょっと大人っぽいこのアイテムを、
このかただったら、どんなふうに使うんでしょう。
伊藤まさこさんが、ふたりの女性をたずねました。

(取材・文=伊藤まさこ)

山崎陽子さんのプロフィール

やまさき・ようこ
編集者・ライター・きもの著述家。
1959年福岡県北九州市生まれ。
マガジンハウスに入社、編集者として
雑誌『クロワッサン』『オリーブ』
『アンアン』の編集に携わる。
フリーランスに転身してからは、
『クウネル』(マガジンハウス)『エクラ』(集英社)
『つるとはな』創刊から、編集・ライターとして参加。
現在は、女性誌、ムック、書籍の編集、
ライティングの仕事をしながら、
スタイリストの佐伯敦子さんとともに洋服ブランド
「yunahica(ユナヒカ)」を立ち上げ、運営中。
着物が好きで、Instagramでも注目を集めている。

著作に『きものを着たら どこへでも』
『きものが着たくなったなら』
(ともに技術評論社)がある。

●山崎さんのインスタグラム
●yunahica


「芒種。
雨の1日は、小千谷縮で家着物」

「梅雨の晴れ間。
はじめましての会社の打ち合わせには、
涼しげな琉球紬を」

着物の着こなしと、
それに添えられた文を読むのが、
毎回、楽しみな山崎さんのインスタグラム。
春夏秋冬だけじゃない、
「その日、その時だけ」の季節がある、
ということに気づかせてくれるのです。

「色合わせなど、デザインの勉強にもなるんです」
とは、weeksdaysのデザイナー担当。
そう! 色合わせはもちろん、
素材と素材の組み合わせ、
小物づかいなどなど、
「こうしたいな」と思わせてくれる、
私たちのお手本が、
山崎さんの着物の着こなしなのです。

「コーディネートはその日の気分や天気、
会う人、出かける場所などによって決めます」
と山崎さん。

冠婚葬祭やお茶会、あらたまったパーティー以外は、
特に決め事は意識せず、
「着ていて心地いいかどうか」を大切にしているのだとか。

聞けばなんと、着物を着はじめたのは50歳を過ぎた頃。
それまで長い間、ファッション誌に携わり、
「洋」の文化に触れてきた山崎さんが、
「和」に触れたきっかけは‥‥?

「たまたま雑誌で、
女優さんの着物のページを担当したのですが、
最初はちんぷんかんぷんでね。
でも、着付けの先生などに聞いて、
一から教わったの」

子育てや仕事が一段落し、
心の余裕ができたのが、ちょうどその頃。
さらに、着物を着はじめた
友人たちからの誘いもあったとか。

「タイミングがよかったのかも。
それより、前でも後でも
着なかったかもしれませんねぇ」

ボンボンストアの日傘に合わせたのは、
越後上布の着物と、
古い着物から仕立てたという、芭蕉布の帯。
着物に日傘なんて、すごく憧れます。

「レースは、本当に暑い時は
厳しく感じることもあるので、
そこは臨機応変に高機能の日傘を持つことも」

とはいえやはりレースが好き。
なんと、ボンボンストアの日傘を
すでに2本お持ちでした。

「着物を着はじめると、
お茶や俳句も習ってみようかなって」
‥‥とどんどん世界が広がっている様子。

「さらには、日傘も欲しいな、とか
扇子もいるかな、なんて、
小物も気になって。
当分、熱が冷めることはなさそう」

なんですって。

撮影中、幾度か
「こんな感じがいいんじゃない?」と言って、
日傘と扇子が、
美しく見える角度を探ってくださった山崎さん。
さすがの編集者魂でしたが、
ご自身の所作もとてもきれい。
これは見習わねばなぁと反省することたびたびの私。
最近、すっかりご無沙汰していましたが、
この取材を機会に、
着物、また着てみようかなぁなんて思いました。

山崎さんのお宅にうかがったこの日、
お着物まわりの話以外に、
生後6ヶ月の甲斐犬・はなちゃんとの生活や、
すてきなキッチンのことを根掘り葉掘りと聞いた私。

そうそう、着物や帯留めの収納法や、
お手入れなどもうかがえばよかった‥‥

近いうちにまたweeksdaysで取材させてくださいね。

2022-07-12-TUE