杉工場の小ひきだしと鏡
わたしの使い方
伊藤まさこ
伊藤さんが持っていた
日本の古道具のかたちをもとに、
福岡のうきは市・日野にある「杉工場」に製作を依頼した
「weeksdays」の「小ひきだし」、
そして、その打ち合わせで工場をおとずれたときに
「あったらいいな」というアイデアから生まれた、鏡。
このふたつのアイテムの、久しぶりの再販にあわせて、
伊藤さんの「このごろの使い方」をおききしました。
4回連載でお届けします。
(写真・文=伊藤まさこ)
1・分類をする
最近、わたしの中で古い器が再加熱。
骨董屋巡りをしたり、
骨董市に行って、
(時にはインスタショッピングも)
気に入りを見つけてはホクホクしています。
古い器のいいところは、
長い年月を過ごしてきただけあって、
味わいが増しているところ。
だからかな、
「はじめまして」という感じがなく、
もともとあった器とすぐに馴染むんです。
さて、
厳選して少しずつ買っている器。
じわじわ増えているから、
気がつかなかったけれど、
食器棚をあらためて見てみると、
あれ? なんとなく息苦しい感じ。
そこで、休みのある日、
整理をすることに。
‥‥といっても、減らすのではなく、
あくまでも整理整頓。
重ねて取り出しづらかった、
小さな湯呑みは、竹の入れものに入れ棚へ。
こうすると一目瞭然です。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2022/08/IMG_8361_2.jpg)
同じように、
「古伊万里の白と瑠璃色の向付け」とか、
「リネンのナプキン」とか、
アイテムごとに分類していきます。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2022/08/IMG_8030_2.jpg)
中断に置いていた小ひきだしは、
一段下げて、上から覗きやすいようにしました。
(右はweeksdaysオリジナル、
左はそれの元となった古い小ひきだしです)
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2022/08/IMG_8123_2-1.jpg)
今回、取り掛かったのは、
小ひきだしの中の整理。
箸おきを仕切っていたポリプロピレンの容器、
じつはずっと気になっていたのです。
そこで、箸おきをポリプロピレンから、
小さい湯呑みに入れ替えたら‥‥
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2022/08/IMG_8364_2.jpg)
ひきだしの中が、
格段に美しくなりました。
金継ぎに出さないとと思っていた、
ちょっとひびが入った器も、
新しい役割を得て、なんだか生き生きして見えます。
ひきだしに入れたら、
それでおしまい、ではなく、
ひきだしの中も時々見返して進化させて。
いつでも心地よく、
いたいものです。