t.yamai parisのふたつのシャツ、
あのひとに着てもらいました
[1]石澤敬子さん
ひとつは後ろヨークに
バックギャザーの入った開襟シャツ、
もうひとつは胸元に
たっぷりのギャザーフリルがついたブラウス。
この秋のt.yamai parisの2枚を、
伊藤まさこさんが「ぜひこのかたに!」と考えた
3組4人のみなさんに、
それぞれのコーディネートで着ていただきました。
それぞれの“home”で
撮影した写真とともにおとどけします。
ぜひ参考になさってくださいね。
(取材・文=伊藤まさこ 写真=「weeksdays」編集部)
石澤敬子さんのプロフィール
いしざわ・けいこ
家内製手工業人。文化服装学院技術専攻科卒業。
アパレル会社でパタンナーとして勤務したのち、
ワンピースやウェディングドレスのオーダーを受け始める。
1988年より自身のブランド「moss*」をスタート。
その活動と並行して「minä perhonen」に勤務、
海外などで見つけた生地を使い、
“かわいいおばあちゃん”をテーマにした
ワンピースやエプロン、小物類を制作。
著書に『ノスタルジックなクローゼット』
(文化出版局)。
「味わいのある服が好き」
という敬子さん。
一度、気に入った服はとことん着倒すそう。
だから20年もの、30年ものの服もざらだとか。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2022/10/DSC08986.jpg)
敬子さんと知り合ったのは、
30年ほど(!)前になりますが、
その頃からイメージが全く変わっていない。
それも驚くくらい。
「好きなものもほとんど変わっていないんです。
よく、歳を重ねると、似合う服が変わるっていうでしょ。
そういうのも感じたことないなぁ‥‥」
着続けたい、という気持ちの方が勝つんですって。
すごいなぁ。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2022/10/DSC08994.jpg)
敬子さんのおしゃれって、
潔いほど「好き」という気持ちに忠実。
私から見たら、
とても着こなせそうにない
「好きな」もの同士を組み合わせて、
敬子スタイルに仕上げる。
「近所の商店街で、2度見どころか3度見されることも
しょっちゅうだけれど、いいんです。もう慣れっこだから」
という敬子さんの着こなし、
今日、とても楽しみにしていたのでした。
t.yamai parisのフリルブラウスには、
「ずっと履いているからもうボロボロで」というパンツ、
腰には中国のミャオ族の民族衣装を巻いて。
友人が作った帽子や、
馬の毛で作られたラリエットを合わせます。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2022/10/DSC09013.jpg)
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2022/10/DSC08999.jpg)
それにしても、民族衣装とはびっくり。
アジアやアフリカ、ヨーロッパ‥‥
「国は問わず、気に入ったものを」が
敬子スタイルの基本のよう。
お手本はあるのかなと尋ねると、
「ハンガリーとかチェコとか。
東欧の、ちょっと野暮ったい
おばあちゃんのおしゃれに惹かれるんです」
ですって!
「それでも、自分がだんだんと、
年齢的におばあちゃんに近づいてきているから、
ちょっとアクの強いものを組み合わせたり、
よいものを組み合わせたり」
コーディネートの味つけに気配りをしているのだそう。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2022/10/DSC09063.jpg)
グリーンのシャツには、
スカーフを巻いて。
なんと敬子さん、
1年のうち、360日はスカーフを巻いているとか。
そういえば、髪型が思い出せない! というくらい、
頭には何か乗っています。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2022/10/DSC09052.jpg)
花のネックレスは、Marni(マルニ)。
そうそう、これ私も店で見て、
かわいいなと思っていたけれど、
派手すぎるかなと躊躇して買えなかったのでした。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2022/10/DSC09047.jpg)
好きなものを自由にコーディネートして、
自分のスタイルにする。
見よ、この堂々とした敬子さんの姿を。
「堂々と」って、
服を着た自分を
一番かっこよく見せるコツなのかもしれないなぁ。
見習いたい。