わたしが ふだん つかうもの
[6] 好きな色の中に住む
2018年から2019年にかけてのホリデイウィーク3週間は、
「weeksdays」の新作アイテムの販売は、おやすみ。
そのかわりに、もりだくさんのコンテンツをお届けします。
さいしょの2週間は、伊藤まさこさんのエッセイ、
テーマは「わたしが ふだん つかうもの」です。
伊藤さんがお家、アトリエで使っているものについて、
1日ひとつ、写真とともにご紹介します。
そして1月4日からの1週間は、伊藤さんが
ニューヨークに出かけての、矢野顕子さんのご自宅での対談!
どうぞ、おたのしみに。
この秋、引越しをしました。
新しい家は、前の前の住民の残した「跡」みたいなものが
色濃く感じられるインテリア。
天井と壁は濃いめのクリーム色で、
照明や取っ手はすべてピカピカの金。
どうにも居心地が悪いのです。
照明など、取外せるところは取り外したものの、
それでもやっぱり落ち着かない。
1ヶ月を過ぎたあたりで、
「やっぱり好きな色の中で暮らそう」
そう決意しました。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2018/12/thumb_IMG_3205_1024.jpg)
まず天井は白に。
ダイニングの壁はすべて深いブルーに。
リビングの壁は白、
腰板は薄いブルーグレーに塗り替えました。
色がもたらす効果というのはすごいもので、
「自分の好きな色にする」というそれだけのことで、
ずいぶん気持ちがすっきり。
そこに今まで持っていた家具を配置して、
やっと「自分の家」になった気がしたのでした。
使ったのは、
イギリス製のFARROW & BALLというペンキ。
同じ白にしても、まっ白もあれば、
ちょっとグレーがかった白や、
あたたかみのある白もある。
自分の気持ちにぴったりな色がそろっていて、
そこが何よりこのペンキの好きなところ。
ちょっと部屋に変化をつけたかったら、
色を変えてみるといい。
壁とはいかないまでも、
椅子とか棚とか。
好きな色が身近にあるという、
ただそれだけのことで、
うれしくなったりするものだから。
(伊藤まさこ)