REPORT

Half Round Table
あのひとのつかいかた
2・清水彩さん

「weeksdays」と「北の住まい設計社」の新作家具、
Half Round Table。
ナチュラル(ミズナラ)とブラック(イタヤカエデ)、
ふたつの色、ふたつの素材、
どんな人がどんな場所で使ってくださるだろう‥‥と、
こんな3人に、まずは使ってみていただきました。
家具を持ち込んでの体験取材に応じてくださったのは、
フラワーデザイナーの市村美佳子さん、
キュレーターの清水彩さん、
ファッションブランドを主宰する吉川修一さんです。

(取材・文=伊藤まさこ)

清水彩さんのプロフィール

しみず・あや
2010年、Landscape Productsに入社、
カフェのスタッフからスタートし、
食のブランド、GOOD NEIGHBORS’ FINEFOODSの
ディレクションや、直営のセレクトショップ
Piliのマネージメント・バイイング、
海外アーティストとのやり取りなどを担当、
取締役に就任する。
2021年に独立。
「weeksdays」ではクラッチバッグの回に登場。
ふたりの子どもとの3人ぐらし。


「いつか、小さなグロッサリーストアを開きたい」
という清水彩さん。
生粋の食いしん坊。
そしておいしいものへのアンテナは、とても敏感。
「清水さんからおすすめされるものは、間違いない」
そんな安心感があります。

去年、ランドスケーププロダクツから独立。
今は、キュレーションやPRと、
活動の幅が広がっていますが、
一言で言うと、
「いいものを作っている人たちと、
私たち使う(食べる)側の橋渡し役」なのかな。
ホテルから、
一人でマッコリを作っているところまで。
大小にかかわらず、
サポートしたいと思う人たちの間に入って、
世の中にものや、ことを紹介したい。
そう思っているんですって。

半年前に引っ越した清水さん。
新居は、どんな感じなのだろう?
興味津々で訪れるとそこは、
鎌倉の山にほど近い、かわいい一軒家。

入るとすぐ広がるのがこの光景です。

小さな子供部屋が2つと、バスルームに囲まれた
5畳ほどのスペースに、
テーブルが馴染んでいるではありませんか。

「本棚のあるこの場所をどう使おうかと考えた時、
このテーブルがしっくりきました。
ちょっと本を読んだりするのにちょうどいい」
四角いデスクではなく、
半円がぴったりなんですって。

「こっちにも合うんですよ!」と見せてくれたのが、
さっきテーブルを置いたちょうど真向かいのスペース。
(この奥が玄関になっています)
ささっと椅子や本を置いて、
スタイリングしてくれました。

小さな頃から、
棚の中を飾るのが好きだったという、清水さん。

家の中を見回すと、
なるほど、そこかしこに棚が。

この家に越す前、
都内の新築のマンションに住んでいたという清水さん。
「きれいすぎて、ヴィンテージの家具は
合わなかったんです」

ハイジのベッドルームのような寝室、
黄色いタイル張りの小さな台所、
家のそこかしこに設られた棚‥‥
今は、このユニークな家に合った
インテリアを楽しんでいるところだそう。

2階のリビング横の和室にテーブルを。

テーブルの木の色合いはナチュラルとブラックの2種類。
「どっちにするか迷ったんですが、
ナチュラルは和室にも合うかなと思って」
なるほど、畳にぴったり。
パソコンと椅子を置いて、
外に向かって仕事ができたらいいなと
思っているのだそう。

ローテーブルではなく、
ここはあえてのテーブルと椅子。
圧迫感のない半円だからこそできることなのかも。

「これが一回り大きくても、小さくてもきっとだめで、
どこに置いてもしっくりくる、ちょうどいいサイズ感。
我が家には壁がないので、
もうこれ以上、家具は置けないなと思っていたけれど、
これなら大丈夫」と
うれしい感想をいただきました。

引っ越したときに、
大家さんからの覚書に書いてあったのは、
「とにかく窓を開けて風を通すこと」
晴れた日はもちろん、雨の日も。

この前、こんな大きい(と、手のひらを指差して)蜘蛛が、
天井をつたっていたのには驚いたけれど‥‥
と言いつつも、
鎌倉暮らしを楽しんでいる様子。
この家に、テーブルが馴染んだ頃、
また遊びに行かせてくださいね。

2023-01-17-TUE