還る場所

「箸休め」とか、
「箸を置く」とか。

「箸より重いものを持たない」とか、
「箸が転んでもおかしい」とか。

箸に関することわざや言葉はいろいろとあるもので、
それらを耳にするたび、
お箸って、
私たち日本人にとって、
欠かせない道具なのだなぁと
しみじみします。

棒が2つの単純といえば単純な道具なのに、
まるで指先の延長のよう。
お箸がなければ、
私たちの食卓は成り立たないと言っても
けして大げさではないでしょう。

毎年、新年には新しい箸を新調してきましたが、
今年は箸おきを新しくしました。

箸おきって、朝昼晩のごはんの時間に欠かせない、
箸の置き場所。
「還る場所」でもあると思う。

箸を使ったら、スッと戻す。
使う時にはまたそこからスッと取る。
食卓での所作も、
箸おきがあると美しくなる。
小さいながらも、
その役わりは大きいのです。

今週のweeksdaysは、
伊藤環さんの石のような箸おき。
環さんの手によって、
ひとつひとつ作られた、
まるでアートピースのような、
美しい箸おきです。

コンテンツでは、
この箸おきができるまでの話を、
環さんとおしゃべりしました。
どうぞお楽しみに。

伊藤まさこ

2023-01-20-FRI