あのひとと、t.yamai paris
1・気持ちにぴたっとくる服
Havane 大坂友紀子さん
1995年、パリに暮らしていた
山井孝さん・自子(よりこ)さん夫妻が立ち上げた
レディースブランド、
t.yamai paris(ティー ヤマイ パリ)。
現在は日本に拠点をうつし、
ベーシックを軸に、甘さとモダンさをミックスした
大人の日常着づくりをつづけています。
(くわしくはこちらをごらんくださいね。)
このコンテンツでは、
ながくt.yamai parisのファンだという3人に
登場していただきます。
ひとりめは、セレクトショップ
「Havane」のオーナー、大坂友紀子さん、
ふたりめは、イギリス在住のイセキアヤコさん、
さんにんめは、パジャマのブランド
pageaérée(パージュアエレ)の篠あゆみさん。
まずは大坂さんのところに、
伊藤まさこさんが伺ってのレポート、
どうぞおたのしみください!
(取材・文=伊藤まさこ)
大坂友紀子さんのプロフィール
おおさか・ゆきこ
高校卒業後、服飾専門学校のスタイリスト科に進学。
卒業後、輸入物を扱うセレクトショップを経て
美容院の仕事に就く。
結婚・出産を経て、専業主婦のとき、
自営業の夫と、フランスで日本の伝統工芸品を扱う
ショップを開く計画を練り、
リサーチのため家族と渡仏。
戻ってきて友人からのおすすめで
パリの可愛い子供服「honoré」と出会い、
日本でフランスのお店を開くことを決意。
その後、単身で渡仏、買い付けを行ない、
2005年、東京・代官山に
「honoré」の名を冠したショップを開く。
その後、「honoré」の閉業とともに、
2009年、東京・代々木(最寄り駅は参宮橋)に、
フランスを中心にヨーロッパ各国から直輸入した
洋服・雑貨を扱う「Havane」(アバヌ)として移転開業。
Havaneのウェブサイト
HavaneのInstagram
参宮橋でお店をはじめて14年。
店に並ぶものはもちろん、
オーナー・大坂さんのお眼鏡にかなったものばかり。
ここに来たら、なにかすてきなものが見つかりそう。
ちょっとパリの蚤の市を訪れたような楽しげな気分になる、
Havaneってそんな店。
「何々風」というのではない、
あえて言うなら「Havane風」。
大坂さんの部屋を覗かせてもらったような気になる、
ちょっと特別なお店です。
「少しガーリーな服を着たい時に、
t.yamai parisの服がちょうどいいんです」
という大坂さん。
t.yamai parisの服とは
15年前くらいからのおつきあいだそう。
今日はフリルのブラウスに、
レオパード柄のパンツ。
もちろん、両方t.yamai parisのもの。
「レオパード柄だけれど、
素材がやわらかくてハードすぎない。
裾にフリルがついているけれど、
かわいくなりすぎないでしょう?」
と大坂さん。
ボトムスにデニムを持ってくると
ふつうになっちゃうと聞いて、
なるほど。
「ベーシックすぎず、ガーリーに寄りすぎない。
t.yamai parisの服はそのバランスが絶妙なんです。
パリのエスプリが効いているとでも言えばいいのかな、
そんなところが好きな理由」
ストライプ×レオパード。
柄と柄の組み合わせもへっちゃら、という大坂さん。
以前の取材でも
「柄ものにはいつも助けられている」と言っていたけれど、
たしかにすっかり柄を味方につけている。
アクセサリーはゴールド中心、
足元は少しヒールのあるビーサン!
髪の色やネイルの色、
素材や柄の組み合わせがとにかく新鮮。
ついシンプルに寄りすぎて素っ気なくなる私には、
このプラスの着こなしがとても参考になります。
「参考になる」といえば、
取材中に大坂さんと私で盛り上がったのが、
t.yamai parisの山井自子さんの着こなし。
「ちょっとごつめのネックレスをしていたり、
アウトドアブランドの靴を合わせていたり。
自子さんのコーディネートや持っているもの、
気になるんです」
という大坂さんの言葉に、私も!
「力の抜け具合がほどよくて、
バランスがいいんですよね」
そう。シャツの襟のぬき加減や、
裾の出し方など、いつも参考にさせてもらっています。
ご自身で身につけるものも、
お店に置くものも、
「5年着られるもの」がいいという大坂さん。
「毎年、流行を追うのもちょっと疲れてしまうし、
かといって10年着るとなると、
かなりベーシックになっちゃうでしょう? だから5年」
そんな大坂さんの気持ちにぴたっとくるのが、
t.yamai parisの服なんですって。
この「5年着られる服」の話し、
すごく私の気持ちにもぴたっときたのでした。