タイパンツ、
あのひとに着てもらいました
2・山室瑠衣さん
素材をコットンからリネンへ、
色をインディゴから黒と白の2色にかえた、
今シーズンのquitanのタイパンツ。
うんと大きめにつくったウエストを
折り畳むようにして留めて穿くこのかたち、
「エスニック」な印象はなく、
うんとエレガントなんです。
このパンツに似合いそうな大人の女性ふたりに
さっそく、着ていただきました。
(取材・文=伊藤まさこ)
山室瑠衣さんのプロフィール
やまむろ・るい
ウエディングドレス&ハンドニットウェアデザイナー。
1981年北海道生まれ。
東京にて服飾パターンを、
パリにてオートクチュール刺繍を学ぶ。
2006年よりウエディングドレスデザイナーとして、
23年よりハンドニットデザイナーとしての活動を始める。
毎日の静かでささやかな生活そのものが趣味。
豊かな気持ちで日々を生きれるような品々や作品
(音楽や本や絵)に囲まれることを大切にしている。
「たまに海外旅行をして次の生活拠点の場所や
物件を探すのもひとつの楽しみです」
「ほぼ日」では連載「編む人。」にも登場。
「20代は毎日のようにタイパンツを穿いていたんです」
というのは、ウエディングドレス&
ハンドニットウェアデザイナーの山室瑠衣さん。
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最初に買ったのは、
タイの「ど派手」な柄のものだったとか!
今の山室さんからは想像がつかないけれど‥‥
「Tシャツやタンクトップと合わせて、
ユニフォームのように着ていました。
それこそ、穿いていないと落ち着かないくらい」
その後、好きが高じてそのタイパンツからパターンを取り、
素材を変えて(中にはシルクのものもあったとか)、
ご自分で何枚も縫われたとか。
擦り切れるくらい穿き倒したタイパンツでしたが、
30代を迎え、
突如、山室さんの中でミニスカートがブームに。
「ミニスカートを穿くのは今しかない、って思ったんです。
タイツに、ぴたっとしたニットを合わせて」
だからタイパンツを穿くのは久しぶり。
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「久しぶりに穿いたら、
やっぱりいいなと思いました」
最初に穿いてもらったのはホワイトのタイパンツ。
「厚手のものと違いリネン素材は落ち感があって、
シルエットがエレガント。
ジャケットとも合いそうです」
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合わせたのは、ご自身作のニット。
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足元はローファー。
タイパンツからちょこっとのぞく靴下や、
首元に巻いたスカーフが効いています。
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トップスを黒に変えると、
またイメージが変わります。
赤いスカーフとサンダルが、これまたすてき。
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スカーフはヴィンテージのものや、
ブランドものをえらぶことが多いとか。
「空港の免税店でもチェックするんですよ」と山室さん。
古着屋からブランドの免税店まで。
山室さんのお眼鏡にかなったスカーフは、
どれも彼女らしいものばかり。
すごくよくお似合いです。
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「秋冬のコーディネートも考えてみました」
といって着てくださったのは、
友人のブランド「BYT (ブイト)」の赤いニット。
「ゆとりのあるタイパンツには
ぴたっとしたシルエットが合うと思って‥‥」
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ウェスト部分でくるっと巻いたリボンと、
タイパンツのリボンがかぶっても、
けして野暮ったくならないそのセンス。
華奢だからこその着こなしも憧れます。
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立ち姿も美しい。
エスニックなイメージのタイパンツですが、
リネンの素材と、着こなしで洗練された大人のパンツに。
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続きまして、
初秋の着こなし。
合わせたのはもちろんご自身のニット。
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リネンだからといって、
夏だけのものにしておくのはもったいない。
一年中穿けると思うと、
ホワイトとブラック、両方欲しくなっちゃうなぁ‥‥。
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「集中するのが好き」という山室さん。
編み物は、
仕事でもあり、気分転換でもあり、
また瞑想に近い感覚でもあるのだとか。
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通りがかるたびに中はどんな感じなんだろう?
と気になっていた、
都心のヴィンテージマンション。
好きな空間に好きな家具。
すっきりさせるところはさせて、
気に入りは上手に見せる。
着こなしも、住み方も、
そして山室さんが作り出すニットも、
どこか一本、筋が通っていたのでした。