キューブスツール、
わたしの使い方
藤井裕子/読者のかたおふたり
福岡の木工家具メーカーである「杉工場」と
「weeksdays」がいっしょにつくったあたらしい家具、
キューブスツール。
ましかくで、立方体の一面だけをすぽんと抜いたような、
ふしぎなかたちをした木製家具です。
スツールですから椅子の仲間、なのですけれど、
この家具、使うひとによって、使い方は自由。
初回の販売で、このスツールを購入した
「ほぼ日」乗組員の藤井に、
しばらく使ってみての感想を、書いてもらいました。
さいごに、読者のかたおふたりの
使い方のコラムもありますので、
そちらもどうぞお読みくださいね。
ふじい・ゆうこ
出版社勤務ののち、ほぼ日に入社。
前職のとき、5年ほど上海に駐在していました。
最近、長く担当していた「ほぼ日の學校」チームを離れ、
weeksdaysチームに異動。
おいしいものを食べている時がしあわせ。
ひとりでいろんなところに食べに出かけます。
一見、なんてことのないただの箱のようなこのスツール。
「スツール」といっても、使い方は何通りもありそうです。
どうやって使うかはあまり深くは考えないまま、
モノとして「なんだかいいな」と思い購入を決めました。
パキッとした四角の潔さと、
大量生産品にはない丁寧なつくりとあたたかみに
心を惹かれました。
まず目に留まったのは、
「石畳組み接ぎ」とよばれる技法で組まれた
木の継ぎ目の美しさ。
木の違う面の色が生む自然の模様が
このシンプルな箱を「ただの箱」ではなくしていますし、
杉工場のみなさんが試作を重ねて
weeksdaysチームといっしょに決めた、
木と木を組み合わせる間隔も絶妙です。
そして触れてみておどろいたのは、木の質感。
すべすべとしているのはもちろんなのですが、
少しだけもっちりとしているんです。
シルクのような肌触りで、
いい木で丁寧につくられているんだなぁと
あらためて感じられました。
少し心配だったのは、
古くて暗い色の家具が多いわが家に合うかどうか。
メープルの無垢材は、
その清潔感のある白い色がもち味でもあります。
買う前にどこに置くかシミュレーションしてみて
すごく浮いてしまうことはないとは思ってはいましたが、
どこまでしっくりくるかは
実際に置いてみないとわからない。
でも置いてみて、「へーえ!」とおどろきました。
想像していたよりも、
ずっとピッタリと家の風景になじんだのです。
これもきっと木材自体の質感のよさのおかげだと思います。
これから時間を経て、
木が変わっていくのもとてもたのしみです。
さいしょの居場所は
キッチンそばのリビングの一角に決めました。
上には読みかけの本を置き、
中にはお料理と器の本を入れています。
定位置を決めると、読み終えたときに
不思議と元の場所に戻そうという気持ちになるので、
前よりも散らからないで済んでいます。
ほかにも、玄関に置いて、
スリッパを入れてみたりもしました。
入ってきた人からは目隠しにもなってちょうどいい。
しっかりとしたつくりなので軽いわけではないですが、
女性ひとりでも簡単に持ち運べるので、
こんなふうに気軽に置き場所を変えてたのしめます。
気分転換のための小さな模様替えにぴったりです。
きっと並べて使っても素敵なはず。
もうひとつほしいなと考え中。
ナイトテーブルに活用しています(miさん)
ベッド脇に置いて、
ナイトテーブルとして使っています。
スツールなのに棚やテーブルとしても
使えるところが気に入っています。
サイズ違いのものがあれば
シリーズで揃えて使うのも楽しいし、
重宝すると感じました。
中は座布団入れ、時に椅子に(ゆざめさん)
自宅の、座禅をする部屋に置いて、
座禅のための座布団を入れています。
‥‥なのですが、実はこのスツールに座るのが好きです。
初めて座ったとき柔らかな感触に驚きました。
気持ちいいです。
座禅する部屋なので、
キリッとしたこの形はピッタリでした。
時には机としても使っているんですよ。