REPORT

折敷のコーディネート[1]
熊田剛祐さん・猿山修さん編

楢でつくった折敷、
どんなふうに使えばいいんだろう?
“料理男子”であり、うつわや日用品にくわしい
東屋代表の熊田剛祐さんと
デザイナーの猿山修さんのふたりに、
じっさいに、コーディネートをしてもらいました。

「大盛りのミートソーススパゲッティに、
ワインかな、お水かな」
と熊田さん。
このお皿は猿山さんとともに試作を重ねている、
作陶家の喜多村光史さんの作。
コップも猿山さんとつくった、
その名も「コップ」という東屋の商品です。
「荒川尚也さんという人がなさっている、
晴耕社という工房の作品です。
ガラスの素材の調合から自社でやるおもしろい工房で、
窯も自分で作ってるんですよ。
燃料の半分ぐらい、廃材の天ぷら油を使っているそうです」
フォークは熊田さんの私物で、
フランスのヴィンテージのピュイフォルカ。
折敷は大きいほうを使っています。

「茶漬けとぬか漬けのつもりです」と熊田さん。
小さな折敷を使ったコーディネートです。
漆のお椀は、猿山さんデザイン、
西山圭功漆工房製作の東屋のもの。
小皿は故・渡邊かをるさんの直筆による作品。
竹箸は東屋のものです。
「箸置も商品だったんだけれど、
宮城の雄勝が震災で工房が流れ、
この硯石が採れなくなってしまいました」

上のコーディネートの、アレンジ版。
「味噌汁とごはん、という感じです」と熊田さん。
西村圭功漆工房のお椀は、
大中小三つ組のお椀を組み合わせて使いました。

「しらす丼と、お茶。シンプルな食事です」
と猿山修さん。
小さいほうの折敷に、
猿山さんがデザインを手掛けた、
西村圭功漆工房製作の「天雲」シリーズの角高台椀(M)を。
湯のみは作陶家・濱中史朗さんの無釉白磁に
塗師の安西淳さんによる漆、
蒔絵師の加藤由香子さんによる箔が施されているものです。
箸置きは猿山さんデザインによる東屋のもので
大屋窯作のhagiシリーズの型皿八角小・白磁です。

「ランチの、パスタかな?」と猿山さん。
折敷は大きいもの、
お皿とカトラリーは
「天雲」シリーズの青海盆(L)とフォーク(L)です。
グラスは猿山さんがデザイン、
竹田の「Magma Glass Studio」と組んだ
「猿竹工芸商會」のもの。
宙吹きでつくられているんですって。
「冷たい水か、ビールかな?」

2019-02-26-TUE