“まるで手袋のように”フィットする、
SPELTAのバレエシューズ
今回「weeksdays」にはじめて登場する
バレエシューズブランド「SPELTA」。
「手袋のようにフィットする靴」と
言われるほどに、足にぴったりとなじんで
一体感を生む履き心地のひみつは
どこにあるのだろう。
ブランドの取材をとおして見えてきたのは
通常の靴作りとはちがう特別な製法と、
一足一足手作業でつくり上げる職人たちの
愛情を大切にするブランドの姿でした。
ミラノ郊外で生まれました
「SPELTA」誕生のきざしは1957年、
イタリアのミラノ郊外、靴職人たちの技術が集まる地区
パラビアーゴにありました。
そこに、ある靴職人が
家族経営の小さなファクトリーをはじめます。
そしてその10年後の1967年に、
「もっと自分たちのものづくりを表現したい」
という思いから
立ち上げられたブランドが「SPELTA」です。
その履き心地のよさから、
ミラノのバレエダンサーたちが
日常に街で履く靴として
広く愛用されるようになります。
ひとりの職人が、イタリアらしい手仕事で
一般的な靴づくりでは、
アッパーとソールを結合するために
接着剤が使われることが多いところ、
「SPELTA」では接着剤は使用せず、
縫い合わせる「グッドイヤー製法」
(goodyear welted:革靴本体にウェルトと呼ばれる
細い革帯を、すくい縫いで接合、ウェルトと靴底を
縫い付ける方法)を用いています。
さらに「SPELTA」では
「縫い合わせた生地を裏返す」という
独自な手法を生み出します。
それはまさに「手袋のような」つくり方。
そうすることでアッパーとソールに一体感が生まれ、
やわらかく素足のような履き心地を実現しているんです。
そして靴を構成する「レザー」、「生地」、
「リボン」、「ソール」といったさまざまなパーツは
すべてイタリアでつくられたもの。
信頼する業者から仕入れたものだけが
使用されています。
それらをひとりの職人が
一足のバレエシューズに仕上げていき
「SPELTA」のバレエシューズが完成するのです。
日本には、2018年から
日本での展開は、2018年に輸入元の
FLAPPERSが取り扱ったのがはじまり。
世界最大級のミラノの靴展示会
「MICAM(ミカム)」の片隅で、
小さなブランドブースを出していたところを
FLAPPERSの代表長島邦彦さんが目に留めたそう。
最初はカラーバリエーションの
2~3型でスタートしたそうですが
その本格的なつくりのバレエシューズは
日本でもたくさんのファンをつくり、
今では素材やデザインのヴァリエーションも増え
今回「weeksdays」でも展開する
定番モデル「OLGA(オルガ)」を中心に、
20~30型がラインナップとしてあります。
ブランド誕生から57年。
現在工場を切り盛りする
2代目のロベルト・ベローニさんは
すべての製品の最終チェックを自らしているそう。
そして奥さんが最後のリボン結びを担当しているとか。
そんなひとつひとつの靴への愛情も
「SPELTA」のひみつのひとつかもしれません。