fog linen workのバスマット、
あのひとの使いかた
01 中里真理子さん
2019年に発売したfog linen workのバスマットが
あたらしくなって再登場します。
今回は、脱色、染色をしていないフラックス(亜麻)を
粗く撚った太めの糸で織った、
リネンの素朴な素材感のある「厚地」と、
オフホワイトの糸を混ぜて生地にしたことで
生地が洗練された印象になった「薄地」の2種類。
あのひとなら、どう使うだろう? と、
ふたりのかたの家にお邪魔してのレポートをお届けします。
(取材・文=伊藤まさこ)
中里真理子さんのプロフィール
なかざと・まりこ
スタイリスト。
2000年に独立。
2005年から約3年間
サンフランシスコ、LAに居住、
2008年に帰国
主に雑誌や広告媒体で、
日用品、コスメ、料理、インテリアなど
幅広くライフスタイル全般のスタイリングを手がける。
他、モデルルーム、
ショップディスプレイのスタイリングも。
双子の男の子と女の子の母。
丘の斜面に建つ分棟型の集合住宅。
「いらっしゃーい」という声に出迎えられて、
リビングにおじゃますると目に入るのが、この光景。
空が近くて光がたっぷり入る。
「なんだか日本じゃないみたいですね」
とは、ともに訪れたweeksdaysチームの感想。
たしかに。
30歳を機に3年間、
アメリカの西海岸で暮らした中里さん。
帰国後、
10年近くかけて探した末に見つけたのが今の家とか。
リノベーションをしているのかと思いきや、
「ほとんどそのまま」なんですって。
友人から譲り受けたテーブルや、
同じく譲り受けた米軍払い下げのチェスト、
「おじさんみたいなソファがいいなと思って」買った、
中古のアルフレックス(ALFLEX)のソファ。
IKEAのガラスのシェードに、
セカンドハンドの店で見つけたライト。
棚の後ろに置かれているのは門???
「インテリアにあんまりこだわりがない」
というけれど、
古いものや新しいもの、
いろんな国、いろんな素材‥‥
それらをミックスしてまとめあげるのは、
さすがスタイリスト。
なんでも片づけちゃう私からすると、
こういうインテリア、いいなぁ
(と思いつつ、できない)と思うんです。
冷蔵庫の横に無造作に貼られた写真やポスターもいい感じ。
(この「無造作」も私にはできない。)
2枚あるバスマット。
中里さんがえらんだのは厚地。
「厚さも、色もこちらが好み」
床の色との相性もよし。
こちらはバスルーム。
リビングやキッチンに続いて、
バスルームも同じ無垢の床。
時を経ていい味わいになっているから、
ただマットを敷いただけで絵になる。
こういう風景を見ると、
この物件に惚れ込んだ気持ちがよく分かります。
さて、バスマット、使ってみてどうでしたか?
と尋ねると、
「この大きさ、すごくいい。
ガンガン洗えるし乾きが速い。
ただ、うちは子どもたち(中里さんはこの春、
中学生になる男の子と女の子の双子のお母さん)
がいるから、
すぐにビショビショになっちゃうけれど‥‥」
なるほど。
バスタブから出て軽く水気を拭き取る
↓
全身、ボディクリームを塗る
↓
その後バスマットに降り立つ
という我が家とでは
バスマットに染み込む水分量が圧倒的に違う。
「でもね、何枚か持って使いまわせばいいんだなって。
すぐに乾くし。
2枚組で売ったらどうですか?」
と中里さん。
いつか2枚組が実現するかもしれません。
取材後は、おいしいお菓子とコーヒーで、
おしゃべりに花が咲きました。
いい感じで散らかす人と、
なんでも片づけちゃう人。
ぜんぜん違うように見える私たちの共通点は、
「スウィッチを入れるとスタイリストの眼になる」
というところ。
雑貨屋にインテリアショップ、
古着屋に海外の蚤の市‥‥
それから山で蕗の薹やきのこを見つけるのが速いこと。
たくさんのものの中から、
自分にぴたっとくるものを探し出す。
これはスタイリストならではの特技のようなものなのかも?