REPORT

SAQUIのスモッキングワンピース
あのひとに着てもらいました
01 小林有樹子さん

「weeksdays」がお届けするSAQUIの夏の服。
少女っぽさを感じるスモッキングワンピースを、
岸山沙代子さんがみごとな手腕で
大人の女性のための一着に仕上げました。
これをどなたに着ていただいたらいいだろう‥‥と考え、
おふたりのかたにお願いをしました。
ジュエリーデザイナーの小林有樹子さん、
そしてSAQUIのパタンナーである結城奈美さんです。
小林さんにはおもにアクセサリーとの組み合わせについて、
結城さんには丈感のことや、色、
足元のおしゃれなどのコーディネートについて、
伊藤さんがたくさん聞いてきましたよ。

(取材・文=伊藤まさこ)

小林有樹子さんのプロフィール

こばやし・ゆきこ
身に付けた瞬間、肌に溶け込み、
優しく馴染むジュエリーのブランド、
MAISON RUBUS.のデザイナー。
女性とジュエリーの間に生まれる特別な「調和」や、
手仕事による繊細な細工に柔らかな曲線、
意志を感じさせる凛とした佇まいを大切に
デザインしている。
「weeksdays」では
クラッチバッグのコンテンツに登場。

■MAISON RUBUS.のウェブサイト


MAISON RUBUS.のピアスをつけていると、
「すてきですね」とか、
「どこのですか?」なんて、
声をかけられることが多いんです。

ジュエリーって、
小さなものだけれど、
その存在感は大きい。
つけているのと、いないのとでは
印象が違うから不思議です。

楚々としていて、上品。
花にたとえるならば、
野に咲くすみれ。
私にとって、
MAISON RUBUS.はそんな印象。

デザイナーの小林さんもまたしかりで、
話し方や立居振る舞いがやわらか。
「楚々」という言葉がぴったりな人なのです。

SAQUIのスモッキングワンピース、
きっと(というよりぜったい)お似合い。

今回、どなたに着ていただきたいかな‥‥と思った時に、
一番に思い浮かんだのが、
小林さんなのでした。

小林さん自身、
SAQUIのファンだそうで、
ニットやコート、シャツなどをお持ちとか。

SAQUIの岸山沙代子さんと、小林さん。
それぞれ服とジュエリー、と
デザインするものは違うけれど、
おふたりに共通するのは、
ご自身が欲しいものを作る、
というところ。
妥協をしない、
というところ。

声を大きくして、
それを伝えることはないけれど、
できたものを見れば分かる。

身につける私たちに響くのは、
そんな「静かな強さ」があるからなのではないかな、
と思っています。

今回、weeksdaysが展開するのは、
ネイビーとブルー。
2色あるうちから、
小林さんがえらんだのは、ネイビーです。

長めのネックレスは黒のオニキス。

手元はもちろん、
MAISON RUBUS.のリングとブレスレットを。

身支度をする時は、
ジュエリーから決めていくのですか? と尋ねると、
「その日のお天気や、気分、会う人によって、
まずは着る服をえらびます」とのこと。

毎日、身につけるジュエリーをがらりと変えるのではなく、
服に合わせて3割くらいを入れ替えるのだそう。

バッグはやわらかな革を。

足元は華奢なパテントのシューズで全体を引き締めます。

スモッキングワンピース、
ネイビーには、
「黒いジュエリーを合わせたくて」と小林さん。

ブルーを着るとしたら、
「ゴールドとかシルバーを」

「深めのVネックに重なるような
ネックレスもいいかなと思いました」

‥‥と、
着るものの色や形に合わせて、
合わせるジュエリーを変えて。
なるほど、勉強になりました。

「小さいものが好き」という小林さん。

前職はインテリアショップのディスプレイ担当。
なんと、ハイエースを運転し、家具を運び‥‥
という力仕事! 
お店が閉店してからの作業は、
深夜まで及ぶこともあったそう。

「小さいもの好きは、その反動もあるのかもしれません」

小林さんのふとした時に感じる強さのわけが、
ちょっと分かったような気がしました。

2024-07-01-MON