MOJITOのキャップをあのひとに
02 山下裕文さん
MOJITOといっしょにつくった、
weeksdaysのキャップ。
ストリートっぽくなりすぎないよう、
大人のかっこよさのあるキャップを、と、
細部まで徹底的に話し合って、
幾度もの試作を経て完成したのは
2023年の初夏のことでした。
あれから1年半、同じ形で素材をかえ、
コーデュロイとスウェード、
秋冬にむけての2つのキャップをつくりました。
この、できあがったばかりの帽子を持って、
「あのひとなら、
どんなふうに被ってくださるだろう?」と、
伊藤まさこさんが出かけました。
(取材・文=伊藤まさこ)
山下裕文さんのプロフィール
やました・ひろふみ
1968年熊本生まれ。服飾専門学校を卒業後、
スタイリストのアシスタントを経て
原宿「PROPELLER」でバイヤー、プレスなどを担当。
米国ブランドの日本初上陸のさい、
ショップのジェネラルマネジャーに。
独立してからは、英国系ブランドやアウトドアメーカーまで
さまざまなアパレルブランドの
コンサルティングを担当したのち、
2010年に、作家・ヘミングウェイの世界観を
ひとつの哲学としてデザインにおとしこんだ
メンズウェアブランド「MOJITO」を立ち上げる。
■weeksdays「MOJITO、はじめてのキャップ」
■weeksdays「あのひととコンバース。2022」
■weeksdays「ひざ小僧を出そう、ひとりで進もう。」
■MOJITOのウェブサイト
■MOJITOのInstagram
■山下さんのInstagram
できるかぎりシンプルで、仕立てよく。
そんな、
大人のためのキャップが欲しい。
MOJITOの山下さんに相談をもちかけると、
「それだったら形はこうする?
素材はこれがいいと思う」
なんて的確な返事がすぐに返ってくる。
プロと仕事をするって、
なんてすごい(心強い)んだろ。
と毎度感動します。
(前回のインタビューもどうぞ。)
すごいなと思うことはまだあって、
私の意見を汲み取って、
ちゃんとweeksdays仕様に作ってくれるけれど、
山下さん自身がものすごーく似合うところ。
ほら、この通り。
「前回の素材はコーデュラ(ナイロン)、
今回は伊藤さんの希望でコーデュロイとスウェードに。
いい感じに仕上がりましたね」と山下さん。
「ベーシックでありながらも、
かぶるとアクセントになる。
無難、というのと違うんですよね」
そうそう!
まさにその言葉通りのキャップができました。
「服のじゃまをしないから、
コーディネートもしやすいと思います」
コーデュロイのキャップに合わせたのは、
黒のジャケットに黒のパンツ。
中からはちらりとネイビーのシャツをのぞかせて。
すべてMOJITOのものだそう。
パンツはキャップより少し太めのコーデュロイ。
同じ素材同士の組み合わせが新鮮です。
「若い頃、毎日のようにかぶっていた」というキャップ。
さすが今回の新作もすっかりご自分のものにされている。
「コーデュロイは生地に厚みがあったので、
布が重なる部分をなるべくフラットにしました。
前回同様、鳩目もステッチもない仕様なので、
全体的にシュッとした印象になりましたね」
こちらはスウェード。
「いい色ですよね」
と山下さん。
ここで合わせたのもMOJITO。
そしてやっぱりすごーくお似合いです。
パンツの丈と靴のバランスを考えたり、
白をちらりとのぞかせたり。
一見、さりげないように見えて、
コーディネート中も、ちょっとずつ微調整して
全体のバランスを探っていた山下さん。
「さりげない」の裏側には、
ちょっとずつ工夫があるのでした。
「冬はざっくりしたニットもいいなぁ。
あ、女の人はワンピースも合うと思いますよ」
とのこと。
秋冬のキャップおしゃれもまたたのしみです。