Yarmoのコート、
あの人のコーディネート
02 森脇ひろみさん
「weeksdays」初登場となる、
イギリスの老舗ブランド「Yarmo」。
今回ご紹介するキルティングコート、
いつもおしゃれなあの方なら、
どんなふうにコーディネートをしてくださるのかなと、
ふたりの女性に着てもらいました。
ふたりめは、
娘の森脇今日子さんといっしょに、
神戸・六甲で MORISという
ギャラリーを運営している森脇ひろみさん。
洋服も和服も、長く愛用する小物とあわせて、
すてきに着こなすお洒落じょうず。
Yarmoのコートも、
ナチュラルとベージュの2色を
それぞれスタイリングしてくださいました。
取材・文=weeksdays(柳田薫) 写真=梅戸繭子
森脇ひろみさんのプロフィール
もりわき・ひろみ
神戸生まれ、神戸育ち。
短大卒業後、結婚、
38歳のときに陶器店をオープン、
40歳で夫を亡くし、2人の娘を育てる。
54歳のとき、店を閉め、娘たちの留学先である
イギリスに渡り、2年半を過ごす。
帰国後は決まった場所を持たず、器の企画展を開催。
2014年から、娘の今日子さんが立ち上げた
古い集合住宅の一室を使ったギャラリー
MORIS(モリス)を手伝う。
「weeksdays」では、
2020年に「水色のコートを、
森脇ひろみさんに。」と、
2024年6月に「日傘と扇子、
あの人のコーディネート」に登場。
「ようこそまたお越しくださいました」
と、笑顔で出迎えてくださった森脇ひろみさん。
神戸にあるMORISのギャラリーは、
ひろみさんと、次女の今日子さんがセレクトする
器や雑貨、美味しそうな食べものが並んでいて、
おふたりの人柄がにじみ出ているような
あたたかい空気に包まれています。
この日、Yarmoのコートを着ていただく前に
ひろみさんがお召しになっていたのは、
イギリスの伝統的な編み物、フェアアイルニットのベスト。
ベストが大好きというひろみさんは、
長女の佐知子さんに会いにイギリスへ行くたびに、
ヴィンテージのお店をのぞいては
好みのベストがないか探していたそう。
「それを知った現地の友人が、
ずいぶん前に買ったものだけど、
よかったら着てくれない?
と言って、譲ってくれたんです」
と、うれしそうに話してくださいました。
ベストの上から重ねたのは、
チェックのジャケット。
「これはイギリスの60年代の学生服なんです。
買って15年になるかしら」
気に入ったものは、
長く大切に着られるそうです。
それにしても、
柄入りベストに、チェックのジャケット…。
柄と柄を組み合わせるのって、難しく感じます。
コーディネートのコツを伺うと、
「そういうときは、下に着るTシャツを
シンプルなのものにするんです」
と教えてくださいました。
なるほど、勉強になります。
仕上げに羽織ってくださったのが、
「ナチュラル」のカラーのコート。
「ジャケットの上に重ねても、
肩が窮屈に感じないし、軽いんですよ」
とのこと。
長めのコートの裾からのぞくボトムスは、
リーバイスの501。
こちらもずっと愛用されている品だそうです。
高校生くらいのときには、
身長が168cmもあったというひろみさん。
当時は女性ものの既製服も、
それほど大きいサイズがなかったため、
ジーンズを穿きはじめたそうです。
「長く穿いてきて、
50歳くらいのときにふと、
ジーンズの似合うおばあちゃんになろう!
と思い立ったの」
まさにそのとおりの、今のひろみさん。
でもね、と言って、
気をつけるポイントも添えてくださいました。
「ジーンズは、
若い方は穿きつぶしてもかっこいいけれど、
わたしの年だとみっともなく見えますから、
くたびれてきたら買い替えます」
カジュアルなものは、きれいめに着る、
ということですね。
もう一つのカラー「ベージュ」のコートに
合わせてくださったのは、
紺色のセーターに、太めのストライプのパンツ。
「わたし、手が長いので、
袖が短く感じる服の方が多いんですけれど、
このコートなら袖丈が長めの作りだから、
少しまくっても大丈夫」
と、裏地のネイビーが見えるように
着てくださいました。
ブルーのサングラスとも合っていて、
とってもかっこいいです。
いつもどうんなふうに
着こなしを考えられているのか伺うと、
40年以上前、ある方から聞いたことを
ずっと実践されているそう。
「以前住んでいた家のお隣さんが、
とってもおしゃれなマダムでね、
『お洋服を着るときの色の扱いは“3色まで”よ』
って教えてくださったの」
なるほど!
コーディネートの基本として、
忘れず覚えておきたいです。
今回もたくさんのおしゃれのヒントを、
どうもありがとうございました。