REPORT

杉工場のベッドフレーム
わたしの使い方
01 伊藤まさこ

今回の杉工場のベッドフレームは、
伊藤さんがぜひにと提案をして、
実現にいたったもの。
そもそものお話や、
できあがるまでのいろいろなこと、
そして使ってみての感想をお届けします。

文・写真=伊藤まさこ
商品写真=有賀傑

家で使っているベッドフレームは、
ヘッドなしのもの。
何年か前に杉工場の杉さんに、
「ヘッドなしで、
自動掃除機がぎりぎり通れるくらいを目安に、
高さはなるべく低く、
できるかぎりシンプルなものを」
とお願いして作っていただきました。

「なるべく低く」の理由は、
低い方が部屋が広く感じるから。

今回、販売するベッドフレームは、
その時のものがベースになっています。

とはいえ、販売にたどり着くために、
いろんな「ああでもない、こうでもない」があったんです。

一番は配送のこと。
もともと私のベッドフレームは、
組み立て式ではなかったのですが、
それだともしかしたら、
マンションのエレベーターや、
住宅の玄関に「入らない」なんてこともあるのかも。

そこで、考え出されたのが、
組み立て式。

山荘用にと2台お願いしましたが、
届いた姿はかなりコンパクトになったなぁという印象。
ひとりでの組み合てもなんとかこなせました。

山荘のベッドルームは
ちょっと変わった配置になっています。

横から見るとこんな感じ。
背中合わせにすることで、
同じ部屋でもちょっとだけ
パーソナルなスペースに(姿が見えない)なるんです。

ヘッドがない分、本を読む時はこの壁が背もたれに。
クッションをいくつか並べて過ごします。

ベッドルームを作る時に、
一番考えたのは、
「何もない白い空間」がいいということ。
ここに、ヘッドがあるとないのとでは
印象がずいぶん違うと思いませんか? 

ベッドカバーをかければ、
木の脚もちらりとしか見えない。

でもその「ちらり」と見える部分がとても重要。

この脚、
すっとしているけれど、
角ばっておらず、
手でさわるとやさしいんです。

あんまり見えないけれど、
美しくデザインされた木のベッドフレームが、
私の体をささえてくれるという安心感。
まさに縁の下の力持ち、という感じではありませんか。
(ちなみにベッドマットは、
マニフレックスのこちらを使っています。
ご参考までに)

ベッド脇には、スツールやライトを置いて、
ベッドまわりのスタイリングを楽しめるのも、
シンプルだからこそ。

こういうベッドフレーム、
ありそうでじつはなかなかないんです。

2025-01-27-MON