杉工場のベッドフレーム
わたしの使い方
02 おさだゆかり
杉工場といっしょにつくった
「weeksdays」のベッドフレーム。
じつは、サンプル制作の段階で、
仕様は同じでサイズが異なるベッドフレームを
つくったひとがいます。
それは北欧雑貨店「SPOONFUL」店主の
おさだゆかりさん。
その経緯と、じっさいに家に運び入れての感想を
まとめていただきました。
マットレスやリネンえらびの参考にもなりますよ!
文・写真=おさだゆかり
おさだゆかりさんのプロフィール
北欧雑貨店「SPOONFUL」店主。
2005年に「SPOONFUL」を立ち上げ、
現在はオンラインショップと予約制の実店舗を運営しつつ、
全国各地でイベント販売を行う。
毎年6月には「北欧雑貨をめぐる旅」と題した
北欧ツアーを開催し、現地を案内している。
著書に『北欧雑貨をめぐる旅』(産業編集センター)、
『北欧スウェーデンの旅手帖―雑貨がつなぐ街めぐり』
『北欧雑貨手帖』(アノニマ・スタジオ)、
『わたしの住まいのつくりかた
北欧風リノベーションとインテリア』(主婦と生活社)、
『わたしの北欧案内 ストックホルムとヘルシンキ』
『北欧 ヴィンテージ雑貨を探す旅』
(産業編集センター)などがある。
昨年の5月に自宅を改装しました。
今の集合住宅に住み始めてから14年経ち、
一時は引っ越しも考えましたが、
ここに住み続けると決め、
仕事場兼住居のこの空間を
もっと快適にするために、
14年ぶりに2回目の改装をすることにしました。
改装のテーマはいくつかありました。
ワークルームとリビングの収納スペースの見直しや
ユニットバスの入れ替え、
そしてベッドルームを改装することも
テーマのひとつでした。
それまでずっとシングルベッドで、
セミダブルに変えたかったのですが、
クローゼットの扉との兼ね合いで
セミダブルは置けなかったのです。
そこでリビングに大きなクローゼットを
新たに設けることにして、
ベッドルームはベッドと
本棚だけの空間にすることにしました。
ベッドの買い替えは
人生の内でそう何度もあることではなく、
今回は一生使えるものにしようと決めました。
一生ものを手に入れるタイミングはなかなか難しいですが、
年齢との兼ね合いが一番大きくなると思います。
人生の1/3は眠りという言葉をよく耳にしますが、
ベッドこそ妥協しないで選びたいですし、
本当にいいものと出会いたいものです。
平均寿命まで生きると仮定するとあと30年、
意外とあっという間に過ぎる年月かもしれません。
しかも若い内の30年ではなく、終わりに向かう30年は、
年を追うごとに身体の不調が出てくることは想像できます。
だからと言って年齢を重ねることを
マイナスにばかり捉えず、
そうなった時のために快適に過ごせるように
備えておくのがいいのではと最近は考えています。
軽井沢のお家の改装をしていた
伊藤まさこさんと食事をしている時に、
寝室を作り変えていて、
きちんとした作りのベッドを探していると話しました。
するといいベッドフレームがあるのよ、
と教えてくれたのが杉工場のベッドフレームでした。
低めのつくりは空間が広く感じ
(でも掃除機はちゃんと入るのも
うれしいポイントでした)、
ヘッドボードがないため、
ベッドとして主張しないところがとてもよいのです。
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ベッドのフレームはナラ、
スノコにはヒノキが使われていて、
わが家のヘリンボンの床ときっと合うだろうな、
と想像していましたが、
実際に置かれてみるとその相性は抜群でした。
14年前に一回目の改装で一番のポイントだったのは、
床を無垢のヘリンボンにすることでした。
長い年月をかけて経年変化が楽しめるのは
無垢の木の最大の魅力です。
マットレスが納品されるまでの間、
ベッドフレームとヘリンボンの床の
美しい組み合わせを毎日眺めてはうっとりしていました。
同時に探していたマットレスと敷きパッドは
京都の寝具メーカーのものにして、
ベッドリネンはデンマークのTEKLAのストライプや
marimekkoのロッキという柄を使っています。
今まで寝具は白無地でしたが、
目先を変えて、シンプルな柄や色使いのベッドリネンで
変化をつけています。
ベッドルームを心地よい空間にしながら、
よりよい睡眠の時間を心がけています。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2025/01/2.jpg)