REPORT

ニーチェア・あのひとの使い方
西巻径さん

座談会にも登場してくださった
ニーチェアのディレクター・西巻径さんが
担当になる前から長く使っているのが、
「ニーチェアエックス ロッキング」。
そんな西巻さんの家を伊藤まさこさんが訪ね、
ニーチェアと暮らしとインテリアについて
お話をうかがいました。

文=伊藤まさこ 写真=weeksdays編集部(山川路子)

西巻径さんのプロフィール

にしまき・けい
株式会社「藤栄」で
生活用品の卸売りを経験後、企画・開発に移り、
2018年からニーチェアエックスの担当に。
現在はディレクターを勤め、
商品の企画・開発、イベント企画、
広報物の制作やWEB・SNS運営などの
広報活動に携わる。
商品では50周年記念モデルや、
今回のオイルフィニッシュモデルを担当。
夫・息子(4歳)と3人暮らし。
料理・器集めが趣味。


7年のおつきあい

藤栄に入社して今年で14年目という西巻さん。
ご自宅で使っているニーチェアは、
オイルフィニッシュの開発をする際に
試作品でつくったものだそう。

だからこのロッキングタイプの
ニーチェアエックスは、7年もの。
カラーは迷わずキャメルにしたのだとか。

最近、シート生地を新しくしたそうですが、
えらんだのはやっぱりキャメル。

「もうちょっとかっこいいインテリアだったら、
ホワイトやグレーも合いそうですが、
今の家にはこの色が合うかなと思って‥‥」

今の家に住み始めて5年。

グレーのカーペットや、木の引き戸、
コンパクトなキッチンもなんだかいい感じ。

入居する時にリノベーションしたのかと思いきや、
ほとんど手を加えていないのだとか。

「住んでいる人が自由に手を加えていいんです。
めずらしいですよね」
と西巻さん。

仕事のデスクを置いた棚板や、
キッチンの棚板はご自分たちで取りつけたんですって。

家具は独身時代から使っているものにくわえて、
友人が使っていたという、
トリップトラップのチャイルドチェアや、
ボーエ・モーエンセンのチェアが仲間入り。

モーエンセンのチェア(J39)は、
いろいろなお宅の取材をしていくうちに、
ニーチェアと一緒に置かれていることが多い、
ということに気づいたそう。

「ああ、いいな。ニーチェアと合うな。
そう思って憧れていたんです」

もともとインテリアに興味があったという西巻さん。
大学の卒業論文のテーマはなんと、
「アーツアンドクラフトからたどる
ロングライフなデザイン」!

料理や暮らしを中心としたライターのお母さまの影響で、
幼い時から、器や家具などを
見る(触れる)機会も多かったそう。

「子どもの時は、母にそんなに器を買ってどうするの?
なんて言っていたらしいんですが、
今では母が遊びにくると、また器が増えたわねと言われる。
同じ道をたどるものだなって思ってます」

そのお母さまからは、
「せっかくなら、よいものを買って、
メンテナンスしながら長く使いなさい」
そう言われて育ったとか。

常々、
「ベーシックなもののよさってなんなのだろう?」
と、自分に問いかけているという西巻さん。

年齢を重ねたり、家族が増えていくにつれ、
インテリアの好みは少しずつ変わっているけれど、
変わっても受け入れてくれる、
ベーシックなものをえらびたいと思っているとか。
そういう意味でもニーチェアは、
変化を受け入れてくれる懐の深さがあるんですって。

ニーチェアのよいところは、
折り畳んでコンパクトになるところ。
それから、
軽量なので移動が楽というところ。

「テレビに向かって置いたり、
ソファと向かい合わせにしたり」。
置き場所をちょこちょこ変えているそう。

また、オットマンは4歳の息子さんの椅子としても。

「足がちょうどつくんです」

なんと、生まれたばかりの頃は、
ロッキングの揺れが寝かしつけに重宝したんですって。

「今は家事をするために何度も立つので、
揺れの反動で立ち上がりやすい
ロッキングが重宝していますが、
もう少し自分の時間が持てるようになってきた頃に、
ゆったりくつろげるニーチェアエックスも
欲しいなと思っています」

仕事でも、そして使い手としても、
日々、ニーチェアと向き合う西巻さん。
ニーチェアの新しい魅力に気づかせてくれた取材でした。

2025-02-25-TUE