伊藤まさこさんが「会いたい!」とラブコール、
大久保佳代子さんにお越しいただきました。
対談のテーマは「女子」。
部屋着のこと、文章を書くこと、
心のありようのこと、トレーニングのこと、
男子のこと、好感度のこと、
テレビと容姿のこと、新しい家族の形のこと‥‥、
かなーり濃い内容で、おとどけします。
収録が夏の夕方でしたから、
せっかくなのでビールを用意。
伊藤さんのつくったおつまみも、
ちょこっと紹介します。
大久保佳代子さんのプロフィール
大久保佳代子
1971年5月12日、愛知県生まれ。
お笑いタレント、プロダクション人力舎所属。
小・中・高の同級生だった光浦靖子さんと
お笑いサークルでコンビ「オアシズ」を結成。
OLとお笑いの二足のわらじ時代に
『めちゃ2イケてるッ!』で注目をあび、
2010年からはお笑い専業に。
いま、テレビでは
「見かけない日がない」ほどの人気に。
著書に『不細工な友情』(光浦靖子さんと共著)、
『美女のたしなみ』などがある。
その4女子でいいじゃない。
- 伊藤
- さっきの部屋着の話題ですけど、
キャミソールにトランクスは、
さすがに宅配便の方には見せられない。
だからピンポンって鳴ると
超速攻でデニムをはいたりして、
それでも「おばさんが、こんなかわい子ぶって」
みたいに思われたらどうしようとか思ったりして。
- 大久保
- 自意識過剰、多々ありますよね。
- 伊藤
- これからどうやって生きていけばいいんだろう!
大久保さん、パーソナルトレーニングに
行き始めたきっかけは、
代謝が落ちてきたからですか?
- 大久保
- ヘルニアからの座骨神経痛で、
寝てても、起きても歩いてもしびれるんです。
整形外科に行ったら、
「安静にしてればよくなります」
って言われたけど、
安静にしてても根本的には治らないと思って。
あとは、ちょっと鍛えたいっていうのもあって、ですね。
- 伊藤
- 身体、変わりました?
- 大久保
- 全然(笑)! だって、
10日に1回ぐらいしか行ってないですよ。
マッサージ挟みながら、
ちょっと筋トレしてるだけだから。
- 伊藤
- 私も1週間に1回ぐらい。
- 大久保
- 絶対変わらないでしょ。
- 伊藤
- 変わらないですよね。
あと‥‥これは、今日は言うの
やめようかと思ったんですけど‥‥。
- 大久保
- 言っちゃいましょう。
- 伊藤
- 実は2日おきに、
シックスパッドのもっとすごいみたいなのを
身体にかけてくれるエステに行ってるんですよ。
- 大久保
- すごっ! 向上心すごいじゃないですか。
- 伊藤
- そうなの。
- 大久保
- いったい、どうしたんですか。
- 伊藤
- どうしたんだろう。
ひと花咲かせたいとか思ってるんですかね。
- 大久保
- でも私も、通販で買った
ブルブルブルっていうやつを引っぱりだして、
週に2、3回でいいですよって書いてあるところを、
5、6回やってる(笑)。
- 伊藤
- (笑)それでもね、全然変わらないですよね、もう。
- 大久保
- 全然変わんない。どうなってるんですかね。
- 伊藤
- 大久保さんはお仕事がら
女優さんとかタレントさんで、
年齢を重ねても美しい人と
会ってるわけじゃないですか。
- 大久保
- 周りにね、います、います。
- 伊藤
- どういうことなのかなって、
ほんと思うんですよね。
- 大久保
- やっぱり生まれてからの
意識が違うんじゃないですか?
- 伊藤
- ああ、じゃあ、今頃、
生まれて半世紀も経って、
慌ててもダメなのか。
- 大久保
- どうなりたいですか?
なんかあるんですか、目標。
- 伊藤
- 「汚くなりたくない」。
- 大久保
- それはね。最低限、そうね。
- 伊藤
- 大久保さんが大事にしているのが
人に不快感を与えないファッション、
っていうのと同じで、
私も少なくとも汚くは見られたくないな、
っていう気持ちですね。
- 大久保
- 大丈夫でしょ。これで爪とか
すごい汚かったりしたら、危ないけど。
爪、私、めちゃくちゃ隠してますから。
短く切ってね。
- 伊藤
- かわいいですね。
その方が、私、好きです。
- 大久保
- ほんと?
- 伊藤
- うん。グッとくると思う。男子。
爪にあまりにも神経を集中させてるよりも。
- 大久保
- そういえば、意外とみんなマニキュアやネイル、
してないですね、「ほぼ日」の人たち。
- 伊藤
- そういえばそうだ。
ちゃんと清潔感があるっていう方が絶対かわいいです。
- 大久保
- そうですね。
このごろ思うのは、
「ちょっと気を抜けば、
ゴミ屋敷になんて、すぐ、なる」
ってことです。
- 伊藤
- え? ゴミ屋敷になる?
- 大久保
- ちょっとの気の緩みで絶対すぐ
自宅がゴミ屋敷になると思ってて。
今はいいですよ。ゴミの日も覚えてるし、
ゴミ袋にゴミを入れてこうやって押す力もあるし、
縛る手首の力もあるけど、
体って弱くなるじゃないですか。
ある一時手首がすごく痛かった時期があって、
ゴミをまとめるのを、
「ちょっと今回はやめとこう」
という日があったんですよ。
でも、次のゴミの日まで2、3日ある。
ゴミが増えてくる。
で、思ったんです。
あっ、こういうことの繰り返しで、
ゴミ屋敷なんてすぐなるんだと思って。
- 伊藤
- そのうちゴミの日を忘れたりとか!
- 大久保
- そう、そうです。
- 伊藤
- だんだんもう面倒くさく、
もうどうにでもなれ、みたいな。
- 大久保
- だから、気をつけた方がいいな、
ちゃんとしとけば大丈夫だなと思って。
- 伊藤
- そういうことを考えちゃうのは、
やっぱり、50だからかな、もうすぐ。
- 大久保
- そうじゃないですか。
- 伊藤
- あれっ、糸井さんがいなくなってる。
- 大久保
- 顔だけ出してくれたんですね。
でも、どうなんですか?
糸井さんのこと、あんまり知らないですけど、
すごくフレンドリーな感じがしますよね。
ステキですよね。
- 伊藤
- はい。すごくステキです。
- 大久保
- ああいうステキなおじ様、
センスもあってオシャレで、
会話も面白くて、そういう人が周りにいると、
たまに会った男の人がつまんないなとか、
思いません?
- 伊藤
- 思います!
- 大久保
- ああ、よかった。
思いますよね。
- 伊藤
- きっと、美しい女優さんには、
そういうステキなおじ様が周りに‥‥。
- 大久保
- いっぱいいるんですよ。
- 伊藤
- そう。
- 大久保
- 当たり前ですけど、私は、
お笑い芸人さんと仕事をするから、
面白い人って周りにいっぱいいるんです。
イケメンも多くてね、
日々、ジャニーズの子とか、
かっこいい俳優さんも見る機会があるから、
人とたぶん違うレベルのイケメンを見てます。
だから、気づいたら人を見下してて(笑)!
ほんとすぐ自分を棚に上げるのが得意で。
- 伊藤
- でも、鍛えてるときには、
自意識過剰な乙女心が出てくる。
- 大久保
- 自分がわからないですよね。
そういうふうな理想みたいな人や、
いろんなものを見すぎて、
こういう人がいいんだって思いながらも、
叶うわけがないとわかってるのに。
そんな人が私に何か言ってくるわけがないのに。
- 伊藤
- そんなのわかんないじゃないですか。
- 大久保
- わかりますよ、もう(笑)! 伊藤さん。
今から急激にモテることはないです。
ここまでの経験でわかります。
- 伊藤
- あると思いますよ。絶対モテると思う。
- 大久保
- いやーっ、すっごい無責任!
こういう人いるんですよ(笑)。
すーごい無責任。いるわー。
ちゃんと、一回、私になってみてくださいよ。
- 伊藤
- だって、面白いし、
一緒にいて楽しいし、お酒飲むし。
- 大久保
- それが面白くないんですよ、ふたりきりになると(笑)。
そう、ほんと、普通の女子。
でね、見下しているときって、
絶対それが顔に出てるんですよ。
- 伊藤
- 笑いながら、口角が下がってるんですよね。
- 大久保
- そうそうそう、怖いやつですよ。
- 伊藤
- 気をつけないと!
- 大久保
- 気をつけていきましょう。
人に優しくね。
自分なんてもう、
ほんとに年をとったゴリラと
ほぼ一緒だって思って生きていかないと(笑)。
- 伊藤
- すごく気持ちが軽くなりました。
- 大久保
- ほんとですか(笑)? どこで???
- 伊藤
- ゴリラで。
- 大久保
- ゴリラで!
- 伊藤
- 「女子」って言葉、
この年齢でどうなんですかって
言われたんだけれど。
- 大久保
- グルッと回ってOKです。
そりゃ、ほんとは女で、子どもを指して
「女子」ですけどね、
でも私たち、女子ですよ。
- 伊藤
- 女子ですよね。
- 大久保
- バスツアーに来る60代のおばさんたちって、
すごい女子じゃないですか。
お揃いのポシェットつけて、
中にアメ入れて、キャッキャして。
女子高生みたいなノリになるでしょ。
私もそうなるのが、
楽しみでしょうがないんですよ。
- 伊藤
- へえ!
- 大久保
- 地元の同級生とバスツアー行って、死ぬほど食べて、
お土産もらって笑って。
そのときがたぶんくるんだろうなって。
- 伊藤
- 一周するんですね。
- 大久保
- うん。だから、女子なんですよ。
- 伊藤
- 女子ですね。しかも、
ゴリラって思うようにする(笑)。
- 大久保
- 伊藤さんはゴリラ派じゃないとは思うけど。
かわいらしい顔してますもん。
でも世の中はやっぱりゴリラが
結構な主要派閥になってるんです(笑)。
- 伊藤
- ほかに何派があるんですか?
イヌ?
- 大久保
- イヌとか言っちゃうと
ちょっとかわいいもんかもしれないでしょ。
私だってあくまで自分を卑下して
ゴリラって言ってるんで、
そこでイヌとか言っちゃうとね。
- 伊藤
- たしかに!!(笑)。
(つづきます)
2019-07-29-MON