伊藤まさこさんが「会いたい!」とラブコール、
大久保佳代子さんにお越しいただきました。
対談のテーマは「女子」。
部屋着のこと、文章を書くこと、
心のありようのこと、トレーニングのこと、
男子のこと、好感度のこと、
テレビと容姿のこと、新しい家族の形のこと‥‥、
かなーり濃い内容で、おとどけします。
収録が夏の夕方でしたから、
せっかくなのでビールを用意。
伊藤さんのつくったおつまみも、
ちょこっと紹介します。

大久保佳代子さんのプロフィール

大久保佳代子 おおくぼ・かよこ

1971年5月12日、愛知県生まれ。
お笑いタレント、プロダクション人力舎所属。
小・中・高の同級生だった光浦靖子さんと
お笑いサークルでコンビ「オアシズ」を結成。
OLとお笑いの二足のわらじ時代に
『めちゃ2イケてるッ!』で注目をあび、
2010年からはお笑い専業に。
いま、テレビでは
「見かけない日がない」ほどの人気に。
著書に『不細工な友情』(光浦靖子さんと共著)、
『美女のたしなみ』などがある。

●大久保佳代子さんのtwitter

その7
あたらしい老後の形。

大久保
最近、ほんとにちょっとまじめに思ってることがあって、
新しい家族の形、見つけたんですよ(笑)。
伊藤
新しい家族の形?
大久保
おぎやはぎの小木さんと仲がよくて、
たまにおうちに呼んでくれて、
ホームパーティーをするんです。
私、奥さんとも、すごく仲がいいんですよ。
小木さんは私と同級生なんですけど、
娘がひとりいて、たぶん独立しますよね。
そして私はたぶん、このまま結婚をしない。
だから、私、あそこの家に
小木夫妻と一緒に住んであげようかなって。
伊藤
え?!
大久保
これ、新しい形だと思うんです。
夫婦も倦怠期じゃないけど、
2人でいるのがしんどくもなる時期も
きっとあるじゃないですか。
伊藤
だから「住んであげようかな」。
大久保
そう。べつに養女にしてくれとかではなく、
そういう新しい形が今後
できていくんじゃないかって思ってて。
今、目星としては小木家か、
バナナマンの設楽家もいいなと(笑)。
私、わきまえる子なんで、
一部屋貸してもらえれば、
今日は一緒にご飯食べた方がいいなとか、
今日はやめとこうかなとか、
判断するし、迷惑はかけない。
こんな形が出てくるような気がするんです。
伊藤
なんかいい気がしてきました。
大久保
向こうにとってもメリットがあるんです。
二人夫婦より私が入ることで会話が弾むとかね。
伊藤
老後の夫婦関係も改善すると。
それ、小木さんにお伝えして‥‥。
大久保
まだ言ってないです(笑)。
怖がられると思って。
でも、お金はもちろん自分の分は自分で
持っていきますんで、
迷惑はそんなにかけないと思うんですよね。
伊藤
そうですよねえ‥‥そうですね。
大久保
Win-Winの関係になれるかな!
──
テレビで女芸人のみなさんが、
将来私たち独身のままで年をとったら
一緒のマンションに住もうねって。
大久保
はいはい、言いますね。
──
それとは違うんですか?
大久保
やっぱり女同士っていうか、友達って、
仲悪くなることもあるだろうし、
ガッと入り込んじゃったら、嫌だなと思うときが
絶対来るような気がするんですよ。
緊張感あるでしょ、小木夫妻と私なら(笑)。
ここは入っちゃダメだ、ここまで入っていい、
みたいな日々。
いいとこどりな関係にしたいんですよね。
もちろん得体も知れてるし。
この人が家のものを盗むとか思わない。
信頼はあるんで。
向こうも、かわいそうなね老女をね、
面倒みてるっていう優越感も持てるかもしれない。
たまに夫婦でね、「大久保さんかわいそうだから、
おいてやれよ」みたいな、ちょっとこそこそっと(笑)。
伊藤
小木さん、どう思われるんでしょうね。
大久保
そのへんは信頼してるんですよね、彼の感覚をね。
べつに常識にとらわれないタイプなんで、
信用をしてるんです、私は。
伊藤
すごいな。そんなこと考えてもみたことなかったです。
でも、いいかもしれない。
これから友達夫婦を見る目が変わりそうです。
大久保
そうですよ、どこにお世話になるかわかんないって
目で見てください。
伊藤
この人の奥さんはちょっとうるさそうだしな、とか。
大久保
そうそう、そこ。
奥さんとまず気が合うっていうのが大事ですからね。
伊藤
そうですね。
ああ、ほんとうにたくさんお話できました。
よかったです、今日、ほんとに。
大久保
ほんとに? よかった?
伊藤
ありがとうございます。
大久保
とんでもないです。
伊藤
せっかくなので、みんなからも、
なにか質問があればと思ってます。
誰か、ありますか?
男性
お願いします。
さっきのパーソナルトレーニングの話じゃないんですが、
僕も、すぐ妄想をするんです。
あの女の子、僕のこと
ちょっと好きなんじゃないかなとか。
大久保
それは幸せよね(笑)。
男性
スタバで紙コップに似顔絵を描いてくれたら、
ちょっと気があるとかすぐ思っちゃうんです。
そういうのとか、大久保さんも、あったりしますか?
大久保
妄想は、ゼロからはしませんよ。
でも今みたいにスタバでカップもらったら
似顔絵が描いてある、
そんなきっかけがあったら全然いけます。
楽しいですもんね。
今も、妄想してます。
今日はもうこれで別れるんですけど、
意外とあなたと私の最寄り駅は一緒で、
改札口でアッてなって、
さらに、行きつけの店行ったらいて、
またアレッてなったりして。
だから、もし偶然会ったら、
お互い頑張って声かけるってことでいいですか(笑)。
男性
はい!
大久保
一歩、踏み出さないとね。
伊藤
(笑)もう一人ぐらい。
女性
はい。私、お願いします。
大久保
あら、うれしい。
女性
先日「さんま御殿」で
梅沢富美男さんとケンカみたいに
絡まれてるシーンで、
今日のお姿とは全然違う、
芸人としてのスイッチが入っている状態を
見させてもらいました。
さっきのお話の中で、
急に落ち込んでいくときがあると、
そういう面も持たれているのに、
どうやってバラエティのスイッチを入れるのか、
それを教えてほしいです。
大久保
そうなんですよね、
気持ち的には今日無理だなっていうとき、ありますよ。
今日はもうテレビに絶対出たくないし、
今日の私のこんな嫌な気持ちのまま、
テンションを上げて、無駄に笑って、
トークのアンテナを張って、
なんか言われたらすぐ返さなきゃいけないなんて、
その何もかもが嫌だ! というときって、あるんです。
今日、もしかしたら
一世一代の失敗をするかもしれないとも思うし。
だけど、不思議なもので、
スタジオに入ってマイクをつけて座ると、
ちょっとオンになるんですね。
長くやってるのもあるから、意外と体が切り替わる。
そして、そういう時は、人に頼ります。
当たり前ですけど、みんなプロなんで、
その人たちが笑いをつくったら、
のっかっちゃおうと思います。
この状況にいるんだから、
「あっ、楽しい。よし、楽しもう。私もいける!」
みたいに、一瞬にして雰囲気にのまれる。
それでなんとかやってきてますね。
ありがたいのは
一流のプロの人たちの現場に
お邪魔させていただくことが多いから、
そこのテンポ、熱、エネルギーをちょっともらって、
「よーし、じゃあ!」ってのっかる感じでやると、
もう、だいたい収録の2時間が終わってる。
そんな感じですかねえ。
うん、周りに甘えてます。
じゃあ、親が死んだときもバラエティができるのか、
それはさすがにわからないですけど。
伊藤
たしか夫婦の経済についてのトークでしたよね。
自分で稼いだ金を自分で使って何が悪いと
開きなおる梅沢さんに、
立ち上がって喰ってかかる大久保さん、
さらに、ブス呼ばわりして罵倒する梅沢さん。
私も見ましたよ。
大久保
私は言葉のプロレスをやってるし、
梅沢さんありがとうっていう気持ちで、
もっとこい、もっとこいと思ってやってるんですけど、
世の中的には、
いまだにああいうことを笑いにして‥‥、
って嘆く人もいます。
何年前のテレビなんだっていう意見もあるし、
セクハラはダメ、
ブス呼ばわりはするのもされるのもダメだと。
それもTVショーだと思って
捉えてくれればいいんですけどね。
「大久保さんはそんな言うほどブスじゃない」って、
もう全然フォローでもなんでもないから!(笑)
伊藤
ほんとにね。
──
ずいぶん長い時間、話していただいて、
ありがとうございます。
今日、このあと、レコーダーはオフにしますけど、
伊藤さんがおつまみを作るので、
ビールサーバーもあるし、
ちょっと飲んでいきませんか。
大久保
あら、おもてなし。
いいんですか?
ありがとうございます。
伊藤
ほんとうにありがとうございました。
大久保
優しい方たち!
こちらこそありがとうございました。
じゃ、失礼しまーす。
(おわります)
2019-08-01-THU