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いまのニッポンの生活にこそ。

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伊藤
今回の「ひら椀」「すぎ椀」は、
桐本さんがデザインを?
桐本
そうです。
今はテーブルにつく生活で、
漆器も、正座してお膳にのせて
真上から見るのではなく、
斜め横から見るようになったわけだから、
従来のお椀の形よりも
横のラインがスーっと見えるようにって。
これはどちらも「小」なんですけど、
キリモトでは大、中、小と片口で展開しています。
ずっとデザインは変えていません。
伊藤
そういえば、桐本さんが輪島に戻ってきて、
一番最初につくったものはなんだったんですか?
桐本
テーブルとサイドボードです。
家具ですね。器じゃなかった。
でも、そんなの、いきなり作ったって、
すぐ売れないじゃないですか。
それでもテーブルは2台売れたんですが、
サイドボードは、デザインがツンツンしてたから、
まだあるんです(笑)。
伊藤
デザインがツンツンしてた(笑)。
桐本
ツンツンしてました!
伊藤
じゃあ、ツンツンしてないデザインになったのは?
桐本
それから、やっぱり器をするべきだっていうことで、
もともと料理をするのが好きだったので、
ごはんをつくりながら考えたんです。
やっぱりこういうツンツンした意匠はいらないよな、
形はこうだよなって。
サイズも絞って、でもこのサイズは足りないからと、
またつくったり。
料理をつくりながら、
器の種類を増やしていったんです。
伊藤
たしかに、器は、
料理が盛られて完成ですもんね。
桐本
ぼくが帰った頃の輪島は、
使うというよりも、所有することで満足する、
極端に言えば買って満足、持ってて安心というのが
漆器だったんです。
人が来た時にさりげなく出して、
「あっ!」って驚かれることにホッとする。
そういうのが、輪島塗りであると。
伊藤
きらびやかなタイプのものですよね。
桐本
そうですね。
赤木さんが憧れた
角偉三郎さんという方がいるんですが。
伊藤
わたし、持っています。すばらしいですよね。
桐本
彼の豪快な気持ちが入っていますよね。
パッと見、豪快、でも実用的なんです。
その角偉三郎さんのものの考え方とか、つくりを、
いろんな人たちが憧れて、
力強い作品をつくる人が出てきて。
桐本
角さんは、木地の職人さんに、こう言うんですって。
「手のひらに豆腐を乗せるやろ。
豆腐を包丁でスーっと切って、スッと乗せると、
真っすぐじゃねぇ(ない)やんか、
そんな線を出してくれ」
そういうラインを
お椀でひいてくれって。
伊藤
難しい!
桐本
無茶なことを言いますよね。
お盆に使う下地の布も、
「ああ、そんなキレイにせんで、いいわいね」と。
キレイに貼っちゃいけないって。
亡くなられたとき、倉庫に、
きれいすぎるからとボツにした作品が
たくさんあったといわれています。
角さんには生前、
ほんとうに勉強をさせていただきました。
「お前、大変やなぁ」っておっしゃってくださって。
「輪島の塗師屋の中にどっぷり浸かって、
ようそんなことしとるな。お前は偉いな、
ずっと町の中で、しんどうないか?」
って言われたこともありますよ。
「いや、しんどいですよ。じゃあ、輪島で、
僕のついたてになってくださいよ」って言ったら、
「嫌だ!」って(笑)。
伊藤
(笑)
桐本
輪島というか、漆の世界、伝統工芸のなかでも
角さんの存在というのは、非常に貴重でした。
だから、65で亡くなったのは、痛いです。
伊藤
そうですよね。
桐本
ご存命であればいま77か78やと思います。
もったいなかったです。
伊藤
角さん、一説によると、お椀を口につけた時、
「おなごの唇のように」が最上であると、
そんなふうにおっしゃってたと(笑)。
桐本
そうそうそう(笑)!
伊藤
たしかにしっとりとした、
磁器や陶器とはまた違う
漆の質感ってありますね。
桐本
漆は湿度を持ち続けているので。
キリモトに上縁の厚い「うるう」っていう
コップがあるんですけど、
そのコンセプトは、キスをしている感覚、なんです。
それを当時小学校5年生の娘に話したら、
「お父さん、キモッ!」
その例え、あんまりよくないと思う、って。
伊藤
そんなこと言ってくるお父さん、
いいじゃないですか、ね? 
日本の器は、口をつける、手に取る、
そういうところが大事ですから。
桐本
手のひらはすごいですよ。
何ミクロンの凹凸とか、しっとり感を、
手のひらが感じ取りますから。
とくに日本人はそういうところが
敏感になってるといわれています。
ただ、イベントなどで
売り場に立たせていただいて、
ここ30年ほどお客様と直接お話をしますけど、
なかなか広がらないです、漆の良さ。
伊藤
そうですか‥‥。
桐本
でも、最近思うのは、
むしろ20代半ばぐらいから
30代前半ぐらいの人たちのほうが、
漆の話を素直に聞いてくれて、
「じゃあ、1個からはじめてみる」と
買ってくださることが多いんです。
そのうち、結婚のお祝いを漆にしたいとか、
お父さんの還暦のお祝いに漆を買いたいとか、
言ってくれたり。
そんなふうに、まっすぐと、
ピューンっと跳ね返ってくる感覚がある。
それが励みになってます。
伊藤
赤ちゃんにもいいでしょうね。
桐本
スプーンとか。
伊藤
キリモトの器は、洋食器の多い生活に
混ざってもおかしくないですよね。
全部を漆で揃えないといけない、
という感覚ではないから。
桐本
それ、意識してます!
伊藤
お手入れ的なことも教えてください。
桐本
はい。使っていくと色が明るくなるんですが、
それは剥げてくるわけじゃなくて、
透けてくるんです。
それを上塗り用の漆に混ぜてある
本朱の顔料というのは比重が大きくて、
つまり「重い」んですね。
そのために、漆と合わせたとき、
顔料の重さが何ミクロン単位で、
ちょっとばらける。
漆のなかには、ウルシウォールっていう主成分と、
ゴムと水分があって、それがフニャフニャフニャって、
動いています。エマルジョン状っていうんですけど、
そうなってるうちは、液体なんですよ。
ところが、風呂の室温25度・湿度70%に入れると、
高分子結合体を作って固まる。
分子が、「みんな、集まる? 集まろう!」
って集まって、固まっていくんですね。
そのとき顔料だけが下がってしまうので、
なるべく均一にするため、
風呂のなかで乾かしながら、
何度か回転をさせるんですよ。
伊藤
えっ? 回転?
桐本
そうなんです。
ずっとぐるぐる回すわけではなく、
約五分ごとに上下を変えていくということですね。
あとでかんたんにはがせる
特殊な接着剤で固定して、
なんども、角度を180度、変えていきます。
ちなみに、高分子結合体の網の目状の間には、
水分が閉じこめられているんですよ。
だから、20年経っても、触ると、
明らかにしっとりするんです。
伊藤
漆の質感がいつまでもしっとりな理由は、
そういうことなんですね。
桐本
はい。そしてそれは、
現代の技術でも再現できないわけです。
伊藤
すごい!
桐本
そして、表面が透けてくる理由は、
何ミクロンかのいちばん上のところに
透明度が出てくるからなんです。
そして中に潜んでいる顔料が
透明の膜ごしに、見える。
それが漆の透け感なんです。
伊藤
透明度が増してくるんですね。
黒い漆のお椀も、ほんとに古いものを見ると、
縁がこげ茶色に透けてきますよね。
桐本
黒い漆というのは、
黒の顔料を入れてるわけじゃなくて、
上塗り用のものに酸化第二鉄を入れて熱を加え、
撹拌すると、酵素反応が起こって、真っ黒になるんです。
それが時間が経ってくると、透明度が増してきて、
黒の度合いが落ちてくる。
伊藤さんがお持ちの古い漆のお盆も、
上縁が透けていますね。
よく見ると、こげ茶になっている。
伊藤
おもしろいですね。
漆の器は、すごく熱いものを
入れちゃいけないんですよね。
でも、お味噌汁なんかでも、
けっこう熱いと思うんですけど。
桐本
100度の沸騰したものだけを避けてください。
鍋でつくったお味噌汁なら、
そもそも沸騰をさせませんし、
そそぐ間に温度も下がります。
ただ、漆の器で直接、
インスタントのものを溶こうと、
グラグラ煮え立ったお湯を注ぐのはやめてくださいね。
ポットの90度保温のお湯なら大丈夫ですけれど。
料亭の黒い漆のお椀の中が、
下のほうがグレーになっているのは、
黒が色落ちしているからなんです。
理由は、広い料亭だと厨房からお座敷まで遠いので、
すごく熱い状態でおつゆを張るからなんでしょうね。
伊藤
わぁ、気がつかなかったです。
そこまで見ているのは、
桐本さんが漆のプロフェッショナルだからかも。
桐本
いや、だいたい、お吸い物が出る頃って、
したたか酔っぱらっているから、
気にしないだけですよ(笑)。
伊藤
洗い方はいかがですか。
桐本
何も特別なことはありませんよ。
普通に、やわらかな食器用のスポンジを使って、
中性洗剤を水やぬるま湯で薄めて洗ってもらえれば。
硬いスポンジでゴシゴシこすったりすると、
傷がついてしまいますけれど。
伊藤
そして、すぐ拭く?
桐本
そうです。そのまま自然乾燥させずに拭いてください。
その理由は、水道水にあるんです。
浄水だったら自然乾燥でもいいんですが、
水道水は、そのまま乾かすと、カルキが目立つんですね。
ほんとは、陶磁器やガラスも拭いたほうがいいんですが、
あんまり目立たないですよね。
漆は真っ黒だったり、真っ赤だったりするので、
どうしても、白く浮いたカルキが目立つ。
だから、洗ったら、乾いた布で拭いてください、
と言っているんです。
食洗機を使わないでくださいね、というのも、
同じ理由です。
むずかしくないでしょう?
伊藤
はい、漆って実は使いやすいですよね。
桐本
漆というと、
手入れが難しいと思われがちですよね。
それは、輪島の側もね、
漆のステージを上げすぎたというか、
「いいものですよ、職人が丹精込めて、
時間をかけてつくりました」
と強調しすぎてきたせいかもしれません。
じつは使いやすく実用的なものだということを、
伝え切れずにいた。
ぼくは、漆を、
もっとカジュアルに使っていただきたいです。
伊藤
私が「そっか!」と思ったのは、
赤木明登さんの奥さまの智子さんが
おっしゃった一言でした。
「手と同じだと思えばいいの」って。
桐本
ああ、そうですね!
──
手を洗うのと一緒。
伊藤
「濡れっぱなしは嫌だし、熱々は嫌でしょう」って。
「手を洗ったら、すぐ拭くでしょう?」。
桐本
そういうことがお客様の心に響くんですよね。
伝統工芸であっても、
つくり手の自分たちが、
生活をしっかりして、
なにがいちばん気持ちよくて、
なにがホッとさせるのか、伝えていかないと。
伊藤
米とみそ汁って日本人の基本ですよね。
その器は、生活において、
最初に揃えたいものだと思うんです。
そうだ、漆器にごはんをよそってもいいわけですし。
桐本
そうですよね。
「え? ご飯を漆によそって大丈夫なの?」
と言われますよ。
こびりつくっていうイメージがあるんでしょうね。
むしろ汚れ落ちもいいし、洗いやすいんですけど。
たとえば卵かけご飯や納豆ごはんなどは、
漆の器って食べやすいです。
今回でいうと「ひら椀」がいいですね。
伊藤
「ひら椀」は、ごはんでも、おつゆでも、
どちらも映えますよね。
おつゆだと、具が多めのものもいい。
逆に、シュッとした「すぎ椀」は、
赤だしに山椒の葉っぱだけ、のように、
具の少ないおつゆのときに使ったりします。
桐本
ああ!
伊藤
デザートに、白玉とか。
桐本
そう! デザート、いいですよね。
伊藤
「こっちはこれ専用」と考えず、
今日はこっちにしようかな、と、
そういう感じで使っています。
桐本
そういうことなんですよ。
ありがたいです。
ほんとうに今回、お声掛けいただいたのが嬉しくて。
どうしてぼくらに?! って驚きました。
職人たちも、とても喜んでいました。
伊藤
何人ぐらいいらっしゃるんですか。
桐本
うちは、6人です。
木地の職人が3人、漆専門が3人。
木地の職人は、2人は漆も塗れるので、
拭き漆をやったりもします。
うち以外で椀木地をひいてくれるのは、3工房、
曲げわっぱは1工房、
うちの下地をしてくれてるのが3工房、
上塗りは2工房です。
蒔絵が1工房、
純金は1工房、
呂色(ロイロ)という艶を出す仕事が1工房。
キリモトに関わってくださるかたを全部合わせて、
30人ぐらいの規模ですね。
伊藤
みなさんのおかげで、
すてきな漆器を紹介することができました。
桐本さん、ありがとうございました。
知っているようで知らなかった漆のことも、
より、理解することができました。
桐本
こちらこそありがとうございました。
伊藤
また、漆を買いに伺いたいです。
桐本
ぜひ、いらしてください!

漆の世界を変えてゆく。

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伊藤
そもそも、桐本さんは、どうして漆の世界に? 
代々、漆を扱っていたんでしょうか。
桐本
祖父の持っていた家系図をひもとくと、
初代の1700年代後半から、昭和の頭まで、
漆器業をやってました。
そのあと、木地(きじ)業を始めて、
そこから数えて、ぼくが3代目になります。
つまりぼくの父は漆ではなく、木を扱っていました。
いっぽう、ぼくは、金沢美術工芸大学に行って、
工芸科で漆をやろうと思っていたんです。
高校の時は、
漆のことしか考えてなかったんですよ。実は。
伊藤
そうなんですか!
桐本
ところが、思い立ったのが遅かったのか、
絶対にそこには受からないと言われました。
それで高校の先生が推薦枠を用意してくれて、
筑波大学に行くことになったんですね。
ところが、当時の筑波は、
国立大で唯一の推薦があったところだから、
そんな難関に合格するなんて
誰も思っていなかった。
だからあいつが合格するなんておかしい、
えこひいきだ、と噂になってしまって。
くやしくてね、そのくやしい一心で
再度基礎勉強をして、
金沢美工も受けて、合格したんです。
伊藤
わぁ。
桐本
それからあらためて「自分に問うて」
推薦していただいた筑波大学に進みました。
筑波では工業デザインを習ったんですが、
いちばん最初の授業で、教授がこう言うんです。
「今のあなたたちが4年間学ぶ
デザインっていうのはね、
今を暮らすこの世の中の人々が、
今よりももうちょっとホッとする、
もうちょっと気持ちよく、
もうちょっと便利な生活を送るには
どうしたらいいか、
っていうことを考える学問です。
それが工業デザインなんですよ」と。
「キレイな色だね、キレイな形だねっていうことは、
デザインとしては、狭義です。
君たちはもっとそれに対して、なにをすべきか、
つまりHowではなくて、Whatを常に考えなさい。
なにをすると、人々のためになるかを
考えるようにしなさい」
そう言われたんです。
で、その時に、
「え? じゃあ、やっぱり、
漆を広げりゃいいじゃん!」
って単純に思って。
伊藤
ほんとですね。
桐本
それからも、良かったのは、
たまたまその先生たちに、
「こいつは、伝統工芸を志しているのに、
工業デザインに来たやつだ」というので、
面白いと思ってくださったんでしょうね、
いろいろなことを教えてくださった。
ほんとうに、手取り足取り、4年間。
たしかに、ぼくの同級生はみんな、
カメラ、車、電車、飛行機、
そういうのをつくりたいと思っているわけですよ。
漆に行こうなんてのは、珍しかったです。
伊藤
それはよかったですね。
桐本
授業が終わったあと、先生の宿舎に行っては、
議論をふっかけたりして。
先生が酒の好きな人ばっかりだったので、
酔っぱらった先生によく怒られましたよ。
全然なんの経験もないのに、
ぼくがいろいろ生意気なことを言うから、
あっという間に論破されて。
伊藤
大学進学の経緯もそうですが、
桐本さん、負けん気が強いですね(笑)。
桐本
そう。「負けてたまるか!」って。
でもやっぱり最初の、
教授の言葉に感動した瞬間に戻り、
漆は、便利とは言わない。でも、気持ちよく、
ホッとさせる道具の一つではないかっていうことを、
どんどん信じられるようになったんです。
漆っていうものを世の中に広めることが、
人のためになるって。
だから、ぼくが輪島で漆を始めたのは、
自分がやりたいことが
たまたま故郷にあったということです。
そんななか、家はもう漆をやっていなかったけれど、
明治44年に三代目の桐本久太郎がつくった夜食膳が
輪島のある家の蔵から、
揃いで40人分、出てきたんですね。
お通夜の時に使う「御膳揃い」です。
今、うちでも汁椀にしたり、
アイスクリームを入れたりして使ってますが、
きれいでしたよ。
そういうことを考えると、
今から自分が漆をやることも、
おかしくないぞ、と。
伊藤
でも、大学を出てすぐには
漆に行かなかったんですよね。
桐本
はい。図面を引く勉強をしたので、
大阪で大手のオフィス家具メーカーに就職して
オフィスプランニングの設計をしていました。
当時、日本がいよいよバブルやぞ、っていう時で、
今すぐぼくが帰らなくても、家は大丈夫。
1回、人の釜の飯を食べて、
世の中のお金の動きと人の動きってどうなんだろうと
勉強をしたくて、企業を探したんです。
意匠設計という部署だったので、
家具のデザインをさせてもらえるのかなと思っていたら、
オフィスプランニングだったんですね。
大きなビルが建ったとき、
そこを使う企業のためのフロアをつくる仕事です。
ぼくは現場に放り込まれて、
在籍していたのは2年半ですが、
6年分働いた、というくらい、働きました。
伊藤
バブル期で多忙だったことでしょう。
桐本
若いからこそ、乗り切れたんですね。
大きなプロジェクトが終わったのを区切りに退社し、
輪島に戻りました。
その頃に培ったことで、
今でもためになっているのは、
建築内装の中にも漆があったらいいのに、
という感覚です。
オフィスって温かみがないな、
そこを、天然の漆で何かできないかな、
っていう想いを秘められたことが良かったです。
伊藤
ご実家では漆はやっていなかったなか、
どうやってそれを始められたんですか。
桐本
それがですね、木地屋というのは、
たとえば重箱をつくりますよね。
その底板を、漆で接着するんです。
伊藤
ええー! 接着剤として?
桐本
そうです。漆の中に、米糊から煮込んだ糊と、
ケヤキの粉末を混ぜて充填剤にし、接着剤として使う。
だから木地屋にも漆があるんですよ。
忙しいときは
「重箱四段蓋2枚、高台つき100個」
なんて注文が来る。
そんな時はすさまじい量の漆を使います。
伊藤
じゃあ、桐本さんの仕事は、
新しい漆の使い方を家業の中で提案していくこと?
桐本
まさしくそうですね。
伊藤
お父様はなにかおっしゃいましたか。
桐本
父親は、なにも言わなかった。
いいとも、悪いとも言わない。
やれとも、やめろとも言わない。
ただ父が死ぬ間際、妻は
「もう大変だったのよ」って言ってました。
ぼくには言わず、家族に言っていたんですね。
というか、ぼくには
言いようがなかったんだと思います。
なぜかというと、木地屋としての仕事をしながら
漆塗りのことを始めたわけですが、
そこに会社のお金を使わず、
自分がもらってる給料でまかなっていた。
そこから木地代を出して、下地のお願いをして、
何か月かかけて品物をためて、企画展で発表して、
売り上げ上がったら、また木地を出して、と。
社内の工場の経理も自分でやっていたから、
工場のお金に手をつけちゃダメだっていう想いがあって。
だから父も文句の言いようがなかったんでしょう。
伊藤
とはいえ、伝統工芸って大変な世界じゃないですか。
「生意気だ」みたいなことも、
きっと、言われたでしょう。
桐本
そりゃもう。
「桐本、なにしとるん」。
伊藤
分業ですものね。
桐本
輪島にも、赤木明登さんという、
雑誌編集者から転身して
あたらしい漆に挑戦した人がちゃんといるんです。
ぼくは同じ歳で、同じようにやってるのに、
あちらは
「ああ、たいしたもんやな、素晴らしい」
ってすごく褒められて、
ぼくは「なにしとんねん」。
ガンガン責められる!(笑) 
そして、ぼくはこらえたけれど、
他産地では同じような下請けの力のある人が
潰れていくのも見たし、
ちょっとした心ない言葉一つで病んでしまい、
辞めていく人たちもいた。
また、若い人が自由なことがしたいという思いを、
つぶそうとするような風潮もあります。
輪島ではぼくが若い人をたぶらかしているという噂も出て。
そんなことしていないのにね。
でもね、漆をやるなら
輪島にいたほうがものづくりはできる。
木地屋もある。道具もある。
「この漆、こんだけ売ってください」って、
少量でもいい漆が買える。
先輩に分からないことが聞ける。
つくるには、一番いい環境なんです。
伊藤
そうですよね。
桐本
だから若い人たちを集めて、人を輪島に迎える
「わじま工迎参道」というグループを作りました。
年に2回、若い人たちの作品を発表しましょうと。
そこには観光客をはじめ
各地のバイヤーさんも来ますから、
彼らの世界が拡がるでしょう? 
じっさい、阪急と伊勢丹からも声が掛かりました。
そういうようなことで、
「輪島にいて良かった」と
実感してもらえるような場をつくってます。
うれしいのはね、そういうなかから、結婚をして、
輪島に居を構えるわかい人も出てきたこと。
いいですよね、そういうのって。
伊藤
ほんと。すばらしいですね。
わたしがキリモトさんの器を知ったのは、
それこそ取材で赤木明登さんのところに行ったとき、
ギャラリーに連れて行っていただいたんです。
「わいち」というお店でした。
20年ほど前です。
桐本
2000年にギャラリー「わいち」をオープンしてるので、
間違いないと思います。
赤木さんと9人で始めたギャラリーでした。
いまはもうないですけれど。
うちの漆器を伊藤さんが
『LEE(リー)』っていう雑誌に
紹介してくださったんですよ。
それが2004年か、2005年。
伊藤
そうでしたか! 
器の特集だったかな。
こういうデザインの漆って、なかったんですよ。

昔ながらの方法で。

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伊藤
今回、新しい「すぎ椀」「ひら椀」を見て、
わたしが20年間使ってきたものは、
ずいぶん「育った」んだとわかりました。
長く使うと、色合いに深みが出て、
肌もツルツルになっていくんですね。
桐本
「使い艶」っていうんです。
とくに内側に艶が出てくるんですよ。
伊藤
わたしはふつうに洗って、
拭いて仕舞う、それだけなんです。
桐本
そうやって日々お使いくださることがいいんです。
伊藤さんの手入れは、完璧ですよ。とてもきれいです。
伊藤
良かったです! 
娘も、漆から作法を教わっています。
たとえば「陶磁器と重ねない」とか。
陶磁器には、高台(うしろがわ)に釉薬がなく、
ガサガサしているものがありますよね。
そうじゃなくても硬いものは、
漆と重ねてしまうと、漆のほうに傷がつく。
だから漆は漆だけで運びます。
桐本
漆器同士は大丈夫ですからね。
もし擦れて傷がついても、
輪島の漆器は修理がしやすいですよ。
伊藤
桐本さんに教えていただきたいことがあるんですが、
漆って、そもそも、どうやって集めるんですか。
桐本
僕の年代だと、漆の木の生えている裏山には行くな、
と言われて育っています。それくらい漆の木がある。
でも行くんです。とくに9月や10月くらいになると、
キレイな葉っぱがたくさんあるから、楽しくてね。
漆の葉っぱって、紅葉する葉の中でも、
だんとつにキレイなんですよ。もう非常にキレイ。
でも家に帰ると「お前、今日、山、行っただろ!」。
なぜかっていうと、あちこちが赤くかぶれているから。
伊藤
たいへん!
その漆の木から、樹液がとれるんですよね。
桐本
植林をして10年~15年経った6月に
「よし、今年は、君と君と君を掻く(かく)よ」と。
伊藤
「掻く」。
桐本
幹に、ちょっと傷をつけると、
樹皮の周りに漆が集まってくるんです。
それは人間が皮膚に傷をつけた時、
体液を出してかさぶたを作ろうとするのと同じで、
傷を埋めようとして、
樹液である漆が木の幹と皮の間に集まってくるんですね。
それを、6月から11月まで、
半年かけて順番に取ります。
そうやって漆の液を溜めるんです。
伊藤
「今年は君」っていうのは、順繰りなんですか? 
状態を見ながら。
桐本
そうです。
同じ土地に同じように植えても、育ちが違って。
輪島だと、休墾田っていうか、
山の中にある田んぼとか畑の中にある
使っていない場所に植えるんですね。
そういう土地には、
水はけがいいところと悪いところがある。
いいところはバァーっと太るんですよ。
ところが水はけが悪いと、幹が細いままで、
成長が遅いんですね。
伊藤
10年から15年かけて育てて、漆をいただいて。
そのあとは? 
桐本
漆を取ったら、切り倒すんです。
「掻きころし」っていう言い方をするんですけどね。
伊藤
えっ!
桐本
樹液を取ったあとの漆の木は、
植えておいても葉っぱが出なくなるんですよ。
伊藤
切り倒したあと、材木として、
なにかに利用できるんですか。
桐本
構造材にはなりませんが、
雰囲気があるので、化粧材として、
インテリアに使ったり、
床柱にすることもありますよ。
伊藤
そうやって集めた漆を使っているんですね。
今、漆はほとんど中国産だと聞きますが、
桐本さんのところでは、100%、国産?
桐本
上塗りは国産を中心にしています。
下地塗り、中塗りは中国産の良質なものも使っていますよ。
日本産の漆だけを使う人も確かにいますが、
それだけだと乾きにくいんですよ。
化学的な話になりますけど、
主成分のウルシオールというものがあって、
その濃度によって乾きかたが変わるんですね。
国産と中国産ではその濃度が異なります。
漆は温度25度、湿度70%の空間で乾かすんですが、
塗る環境を考慮して混ぜてあげたほうが
乾きやすくなるんです。
だから、下塗りには、そうやって混ぜた漆を使います。
けれども、上塗りには国産の漆を多く使います。
なぜかというと、そのほうが、
使い込んでいったときの奥行きが深くなるからです。
伊藤
温度や湿度は管理なさっていると思いますが、
こう気候変動が激しいと、
いろいろ不具合も出るでしょうね。
桐本
そうなんですよ。今回も、最初は順調だったんです。
ところが昨年の9月は、全国的に暑くなったでしょう。
そのときに、ちょうど下地塗後半を塗っていたので、
進行が少し遅くなったんです。
伊藤
そんな影響が。
桐本
作業場は冷房を使いますが、
それでも漆の固まる速度が遅くなりました。
なんとか間に合ってよかったです。
伊藤
漆を乾かす場所を
「室(むろ)」というんでしたっけ。
桐本
はい。でも、ぼくらのほうでは
「風呂(ふろ)」といいますね。
現在の塗りの工房は、こんなふうになっています。
伊藤
美しいですね!
桐本
塗りの工房は広さがあり、
輪島の塗師でのなかでも広いほうです。
このなかに、風呂が4つあります。
ひとつの風呂は、押し入れの幅(一間)ぐらい。
奥行きは、押し入れの1.5倍くらいかな。
伊藤
湿度はどうやって管理をするんですか。
桐本
「湿(し)めをかける」と言いますが、
木で組んだ風呂のなかに、
濡れタオルをひいたり。
伊藤
昔ながらの方法なんですね。
てっきり、最新技術で、
適切な水蒸気が出るのかなって思ってました。
桐本
それをやった人がいるんですよ。
こうガラスと機械とアルミニウムで、
温度と湿度を完璧にコントロールできる
機械式の風呂をつくった。
ところが、大失敗してしまったんですよ。
不思議なものですね、
昔ながらのやりかたでなければ、
うまくいかないのですね。

▲下地済みのものを落ち着かせている棚。

伊藤
どれくらい前から漆ってつくられているんでしょう?
桐本
人類が漆というものを発見したと言われているのは、
狩猟時代だそうです。
ハチが樹液を接着剤にして
巣を樹木につけているのを発見したんだそうです。
それが漆だったんですね。
伊藤
石器に漆がついていた、
と聞いたことがあります。
桐本
そのとおりです。
狩猟時代の人間が、割れて鋭くとがった石を、
ハチが使っていた接着剤で柄につけた。
柄と石を植物のツルで縛って、
そこに漆を接着剤として塗ったんです。
すると狩猟の命中率がグッと上がった。
その時代の、石に漆が螺旋状に残っているものが、
輪島の町からいくつも出土しているんですよ。
伊藤
そっか、接着剤として。
金継ぎも漆ですもんね。
桐本
そうです、そうです。
いちばん最初は接着剤として見つけたんです。
あとは、『以呂波字類抄』(いろはじるいしょう)に
引用されている「本朝事始」(ほんちょうことはじめ)。
倭武皇子が、ある木から滲み出てる
黒いキレイな樹液を部下に命じて器に塗ると、
なんとも美しいものになったという記述があります。
伊藤
へぇ‥‥!
桐本
輪島で、記録のある古いものは、室町時代のものですね。
重蔵神社というところに室町時代の扉が残っていて、
漆を塗っていたのが読み取れる。
けれども、輪島全体としては、
あまり歴史的な資料が残っていないんです。
というのも、明治43年に町の半分を焼く大火があり、
戦後も、昭和30年代の大洪水など
幾度かの災害に見舞われた。
貴重なものが焼失していて、
よく分からないところがあるんです。
金継ぎといえば、うちの長男は、
うちから金継ぎをお願いしている蒔絵師に
師事をしています。
技術をなんとか手で覚えたいっていうことで、
金継ぎ、乾漆素地、漆と布の形づくり、蒔絵を
習い始めているんですよ。
伊藤
そのまま跡を継ぐのではなく。
桐本
私と違うところに行こうとしてるんじゃないかな。
伊藤
金継ぎっていいですよね。
継いで直すことができると知っていると、
陶磁器を割ってしまっても、
「大丈夫、金継ぎがある」と、
気持ちが楽になります。
桐本
戦国時代のものでも、金継ぎだったら、
いま、ふたたび修理をすることができますからね。
伊藤
風呂を機械化しようとして
大失敗してしまった方の例でもわかるのは、
昔からの方法じゃないとダメってことですよね。
桐本
この「水分を与えて固まる」漆が、
100年経っても同じように
保湿成分を抱えているということは、
世界中の塗料メーカーが解明しようとしても、
まだ解明できていないことなんです。
ただ、よく似ているのが、
カシューポリマーという日本のメーカーが、
カシューナッツから抽出する液体を使って、
漆によく似たものをつくることに成功をしています。
ただ、独特の香りが抜けないんですね。
使い込んでもなにしても抜けないっていうことで、
通産省(現在の経済産業省)からのお達しで、
口に入れるお椀や箸に塗っちゃいけませんっていうふうに、
家庭用品表示法で定められています。
ですから、飾り皿とか、お盆とか、
口をつけないものに塗られてます。

やわらかで、丈夫で。

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その昔、
異国の人は、
漆のことを「japan」と呼んだとか。

その呼び名が物語っているように、
漆器は日本人の私たちにとって、
なくてはならない存在です。

独り立ちをした20代の頃、
まず最初に揃えたのが、
漆のお椀でした。
娘が生まれた時も、
まずえらんだのは、
漆の小さな小さなお椀。

手に持てば、ほんのりと温かみがつたわり、
口をつければ、やさしく迎えてくれる。

漆器のおかげで、
私の毎日の暮らしが
どれだけ豊かになったことでしょう。

今週のweeksdaysは、
20年来、使い続けている
輪島キリモトの漆のうつわをご紹介します。

感触はやわらかいのに、
とても丈夫。
毎日のくらしのおともにいかがでしょうか?

こんなレシピを、 島さんの器で。 [お湯のみ編] 伊藤まさこ

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焼きりんご
使う器‥‥お湯のみ・小

いちばん小さなお湯のみは、
食器棚のお茶関係の器を集めた場所に置いています。
ちょうど目線の位置にある、
そのお湯のみの横姿がとても好き。
毎度、扉を開けるたびに、
粉引の肌あいを眺めては「いいなぁ」と
ひとり、悦に入っています。

手が小さい私には、
このお湯のみが、手にちょうどよく馴染む。
「自分に馴染む」というところも、
島さんの器が好きな理由のひとつです。

ほうじ茶や緑茶だけでなく、
香りのよい紅茶もこのお湯のみで。
磁器のカップもいいけれど、
島さんの粉引でいただくとまた気分が変わっていいんです。

この器「お湯のみ」としていますが、
使い方は自由。
私は、時々、アイスクリームやぜんざいなどを入れて
おやつの時間に登場させています。
ほら、甘いものがちょっと食べたい時って、
あるでしょう?
そんな気分にこのサイズがちょうどいい。

今日はバニラアイスの上に、
焼きりんごをのせました。
冷たいのとあったかいの。
両方楽しめる大好きな冬のおやつです。


作り方

1)耐熱皿に姫りんごをのせ、
バター、グラニュー糖少々、
シナモン少々ふりかけて、
180度のオーブンで15分ほど焼きます。
へたと芯をくりぬいて
バターとグラニュー糖をその中に入れると、
りんごにしっかり味がつきますが、
私はへたのついた姿が好きなので、この方法です。

2)
器にバニラアイスを盛り、
焼きあがったりんごを乗せていただきます。



豆乳のチャイ
使う器‥‥お湯のみ・大と小

冬によく作る飲みものが豆乳のチャイです。
スパイスの効いたチャイは、
お客さまにも好評。
いつも「たっぷり? それとも少しにする?」
なんて聞いて、
お湯のみの大きさを、
好みに合わせてえらんでもらいます。
人数が多くなると、
小さなものから大きなものまで、
お湯のみ総動員! 
テーブルの上に、
チャイの入った粉引の器が並んだ様子は、
なんだか愛らしい。
冬ならではの光景です。

「このお湯のみ、掌におさまるでしょう?」
と島さん。
持ってみると分かると思うのですが、
ほんと、その通りなのです。
写真は大と小。
包み込むようにして持つと、
すごく落ち着く。
このよさ、みんなに感じてほしいなぁ。


作り方

小鍋に豆乳と紅茶とシナモンスティック、
カルダモンを入れ、
弱火にかけ、じっくり煮出します。
甘さはお好みで。
私は砂糖なしの時もあれば、
あまーくして飲む時も。



紫キャベツの白和え
使う器‥‥お湯のみ・中

中くらいのサイズは、小鉢のようにも使えます。
器にちょこんと盛りつけたのは、
紫キャベツの白和え。
友人の料理家・小堀紀代美さんの家で
ごちそうになって以来、
我が家の定番になりました。

やさしい粉引の色合いが、
キャベツの色を引き立ててくれてきれいでしょう? 
「わー!」なんて喜ぶ声があがる、
じまんの一品、
じまんの器です。


作り方

1)紫キャベツは、千切りにし
塩をしてしばらくおきます。
もめん豆腐は水切りします。

2)1のキャベツの水をよくしぼり、
水切りした豆腐と、
塩、ごま油、こまかくくだいた花山椒を入れ、
全体をよく和えます。


こんなレシピを、 島さんの器で。 [めしわんと小どんぶり編] 伊藤まさこ

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一年を通して使っている島さんのめしわん。
ことに新米のおいしい今の季節は、
出番が多くなります。
手に持った時の安心感は、
私が持っているめしわんの中で一番。
「包容力がある」とでもいったらいいのかな。
もしも、めしわんえらびに迷っていたら、
まず最初のひとつとして、
このめしわんをぜひともおすすめしたい!

サイズはふたつ、質感もふたつ。
炊きたて、ほかほかのごはんを盛ったのは、
小さめサイズのめしわんです。
つやっとしたお米を、
おだやかに受け止める粉引の質感がいいでしょう? 
この光景を見るたび、
「日本人に生まれてよかったなぁ」なんて思うのです。


中華風肉味噌ごはん
使う器‥‥めしわん・大

めしわんの大きな方に、
ごはんをよそい、上に肉味噌を盛ってみました。
「包容力がある器」ですもの、
中華風のごはんだっていけるんです。
小さなお敷にのせて、
横にはラーパーツァイ(白菜の甘酢漬け)を盛った
黄色の豆皿を置き、
真鍮のスッカラ(韓国のスプーン)をそえました。

あたたかい雰囲気を持つ粉引に、
磁器や真鍮をくわえると、
テーブルの上が引き締まる。
染つけや漆器との相性もいいので、
いろいろ合わせて、
テーブルの上をたのしくしてほしいなと思います。


作り方

1)フライパンに油(太白ごま油や米油など)を熱し、
みじん切りしたにんにく、しょうが、長ネギを入れ、
さっと炒めます。

2)1に豚ひき肉を入れ、しっかり火を通したら、
しょうゆ、紹興酒、味噌、豆板醤(少々)を入れ、
汁気がなくなるまで軽く煮詰めます。

3)ごはんを盛り、2と香菜をのせます。



卵とトマトの炒めものごはん
使う器‥‥小どんぶり

うどんに煮麺、雑炊、お雑煮、親子丼‥‥。
ひとつ持っていると、
とても重宝するのがこの小どんぶり。

今日は、卵とトマトの炒めものを
ごはんの上に乗せてみました。
赤と黄色が白い器によく映えて、食欲をそそる一品。
うちの娘の大好物でもあります。

朝ごはんに作ることが多い、このどんぶり。
「器、持ってきてー」と娘にたのむと、
彼女がえらぶのは、必ずと言っていいほど、
島さんの小どんぶり。
小さすぎず、大きすぎずのサイズ感がいいんです。

うれしいのは、どしりとして安定感があり、
割れづらいところ。
とかくばたばたと慌ただしい朝でも、
どーんと受け止めてくれる頼りがいのある器です。


作り方

1)トマトは湯むきし、ざく切りにします。
にんにくは半分に切り、
卵は溶きほぐして軽く塩をしておきます。

2)フライパンに1のにんにくと
油(太白ごま油など好みのみのを)を入れ火にかけ、
香りを出し、1のトマトを入れ、
軽く煮込み、塩で味を整えます。

3)別のフライパンに、
油を多めに熱し(軽く煙が出るくらい)、
1の卵を入れ、ふわーっと火を通します
(あまり火を通しすぎないこと)。

4)3に2を入れ、さっと混ぜます。

5)小どんぶりにごはんをよそい、1をかけます。
仕上げにこしょうをたっぷり振ってどうぞ。


この小どんぶり、
ごはんや麺だけのものにしておくのはもったいない。
フルーツだって合うんです。

今日は一口大に切った柿と梨を小どんぶりに盛り、
桜の小枝で作ったようじを添えました。
これからだったら、りんごもいいし、
冬の柑橘類を混ぜ合わせたマチェドニアもいいかも。

自由に、たのしい器づかいをどうぞ。

器の個性。

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伊藤
島さんは、1点1点、手で作られているから、
作品に、いい意味でのばらつきがありますよね。
ほんとうは、個展をなさるときのように、
手に取って選んでもらえたら最高なんでしょうけれど、
「weeksdays」のようなネットは、
そういう訳にもいかない。
なので、写真で
「こんなふうにばらつきがあります」
ということをお見せしようと思います。
「これ」というふうに形を選ぶことができなくても、
どれも島さんが大事に作られたものだということで、
届いたものを、ご縁だと思っていただけたら。
ホント、自由に作らせていただいたから、
形がいろいろなんですが、
ひとつひとつ大切に作りました。
ホントにね、手に取っていただいて、
「たなごころがいいもの」、
ご自分の手にしっくりくるものを
選んでいただけるといいんでしょうけれど。
でも! 楽しみにしていてくださいね、
ということでしょうか。
伊藤
そうですね。それは、どれがより良くて、
ということではなく、
「weeksdays」が選んだものは
全部いいものだと、
胸を張っておすすめしたいです。
同じアイテムでも、複数お求めになったら、
「これとは、ここが2ミリ違う」
ということもありますけれど、
そういうものだとご理解いただきたいなって。
型にはめてつくる工業製品ではないので、
人の顔がいろいろあるように、
むしろひとつずつ違うからこそ、
私は嬉しいなって思う。
何個か並べて、お茶をいれると、
見え方がちょっと違うんですよ。
それがトレーの上でいろいろだと、
すごく楽しい!
どうしてここまでいろんな形が出来ちゃうかというと、
わりと土がやわらかいんです。
しかも、わりと薄づくりなので、
白い化粧土をかけ、乾かすために棚にのせたとき、
微妙にちょっと歪むのね。
作るときは、ロクロですから丸いんですけど、
やわらかいから、両手でつつんで置いたとき、
ちょっと歪むわけ。
それを、あまり直さないようにしているんです。
なので、上から見たらちょっと楕円っぽかったり。
伊藤
佃眞吾さんっていう木工の作家さんの作品に、
ちょっと歪んだお椀があって、
それがかわいくてすごく好きなんです。
「どうして歪むの?」と訊いたら、
木が完璧に乾燥する前に成形するので、
乾燥していくなかで自然のたわみが出る、
それをわざと楽しむ器なんです、と。
なるほどな、と。
普通だったら完璧に乾燥させた木をロクロで成型し、
それから漆を塗るので、ゆがむことがない。
だけど、そういう製法があってもいいと思うんです。
今回、作家ものを扱うのが初めてなので、
買ってくださった方がどんなふうに使い、
どんなところに置き、
どういう料理を盛るのか、見たいなぁ。
うん。そうですね。
身近な友達が「こんなふうになったよ」と
見せてくれることがありますが、
想像しなかった使い方をしてくださってたりもして、
とっても嬉しいんですよ。
伊藤
作家ものは初めて、という人の、
「最初のひとつ」になったりしたら、嬉しいですよね。
急に全部そろえるんじゃなくて、
ひとつだけ買ってみる、というのも、
絶対いいと思う。景色が変わるから。
もちろん、もちろん。
伊藤
島さん、リモートですけれど、
お話しできてよかったです。
ありがとうございました。
こちらこそありがとう。
伊藤
寒くなりますが、お元気でお過ごしくださいね。
来年、遊びに行けるといいな。
ぜひ、また来てくださいね。

毎日、ちがう器を。

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伊藤
うち、マイ箸・マイちゃわんシステムじゃなくて、
毎日違うんですよ。
「今日はこれ!」みたいに
それぞれが好きなものを選ぶ。
だから2人なのに、
めしわんが20個ぐらいあるんです。
そしていちばん手前に島さんのがあって、
なにげなくそれを手にとることが多いです。
まあ、ありがとう。
伊藤
そんな使い方をしているものですから、
同じ器を家族分そろえなきゃいけない、
とは思っていない。
昔は器を「揃い」で5客単位で買ったものですが、
今ってホントに、ぐい飲みにしても何でも、
「それぞれ」でいいと思う。
伊藤
家族のかたちも変わりましたものね。
ところで、今回は、ツヤありと、
ツヤなしのマットな印象のもの、
2種類の釉薬がありますね。
私が古くから持っているのは、
ツヤありタイプでした。
ツヤなしをつくったのは、
ちょっとマットな感じも
いいかな、と思ったんです。
伊藤
そう、マットなほうも、いいなって。
質感の好きなほうをお選びいただければいいですし、
ツヤなしは、ごはんも、
くっつきにくいですよ。
伊藤
そうなんですね。
今回、「weeksdays」でははじめての
作家ものになるんです。
使いはじめるにあたって、
注意することはありますか。
こういった「粉引」(こひき)は、
お使いいただく前、いちばん最初だけ、
お鍋にたっぷりのお米のとぎ汁を入れ、
そこにドボンってつけ込んで、
冷たい状態から15分か20分ぐらい煮ていただいて、
冷めるまでそのままにしてから、
洗って乾かしてください。
「目どめ」というんですが、
最初にそれをしていただくことで、
お米の細かなでんぷんが陶器の隙間に入り、
目に見えない穴をふさいでくれ、
飲み物や食べ物をいれたときに、染みたり、
においがうつったりすることを防いでくれます。
これは、ツヤあり、ツヤなし、
どちらも行なってください。
伊藤
それが、大事なんですね。
粉引は、鉄分の多い土で成型して、
生乾き‥‥触っても曲がらないくらいになったら、
パンケーキやホットケーキのタネのような濃さの
「白化粧」と呼ぶドロッとした白い土をかけます。
めしわんだったら、高台を持ってかけるから、
高台の内側に白いドロドロが溜まる。
その白いのを、フッ、と吹くのね。
伊藤
え、フッと吹く?
はい。手でやるときれいじゃないから、
吹いて、サイドに落とすんです。
そうするとタランって垂れるので、
それをもう1回吹く。
うつわに茶色い部分が出ているのは、
それは吹き飛ばした部分の化粧が薄くなり、
下の鉄分の多い土が出ているんですよ。
それで乾燥させて、乾いたら素焼きをします。
700度から800度ぐらいで焼いて、終わったら、
透明の釉薬をかけます。
だから、器の白さは、釉薬の白じゃなくて、土の白。
茶色い土の上に白い土がかかっている状態です。
できあがった器に色の濃いもの、
油の多いものを入れたりすると、
釉薬の貫入にそれらが入り、
染みになりやすかったりするんですよね。
それが味わいですよと
言ってくださる方もいるんですけど、
最初にお米のとぎ汁で煮てくださったら、
そういうことが少なくなります。
あんまり白いご飯を召し上がらない方は、
小麦粉でもいいですよ。
粉を水に溶いてもいいし、パスタの茹で汁でも。
お蕎麦やさんで、
私の器を使ってくださっているところでは、
最初に蕎麦湯で煮るとおっしゃってました。
伊藤
へえ! それは知らなかったです! 
ちなみに、マットなほうは、釉薬が違うんですか。
いや、マットなほうは、
釉薬の濃さを変えてるんです。
薄くしているんですよ。
伊藤
なるほど。
島さん、このタイプの器は、
いつ頃から作られているんですか。
ふるさとの新潟で、
20代半ばぐらいのときに、
自分でレンガを積んで登り窯を作ったんです。
今より力持ちだったのね(笑)。
そのとき、粉引と、焼締と、
薪を使うから木の灰が出るので、灰釉、
そこから始めました。
つまり基本的には20代のときから、
作ってるものに変わりがないんです。
もちろん微妙に変わってきてはいるけれど。
伊藤
そんな感じがしました。
でもね、結婚したら、
なんか結婚にかまけちゃって(笑)。
10年以上、まったく土に触らなかった。
焼きもの、まったくしなかったんです。
伴侶と自然食品店をやっていたこともあって。
伊藤
子育ての時期もあったんですよね。
そう。子どもたちが男の子2人なんだけど、
下の子が小学校1年生になるときに
伊那に引っ越してきて、そのときに、
子どもたちといっしょに何かつくりたいと思いました。
でもすごく強い気持ちがあったわけじゃなくてね、
子どもたちと土に触れたら、楽しいと思って。
でも登り窯は時間的にも体力的にも無理だな、と。
新潟で登り窯をつくったときは、
独身だったし、母も元気で、
おうちへ帰ったらゴハンができていて、
お洗濯がたたんであってっていう生活だったので、
焼きものだけやっていられたんです。
でも結婚して子どもたちがいるなか、
構造が複雑な登り窯をつくるのは難しいと思い、
「穴窯」という、より原始的な窯を作りました。
といっても、時間をみつけては
作陶をするという程度で、
焼きもの屋さんとしては
すぐには自立できなかったんですけれど。
伊藤
でもそこで再スタートを切ったんですね。
専業になったのは‥‥。
子どもたちが巣立ち、
40の終わりになってからです。
それから焼きものを本格的に再開しました。
伊藤
島さんの作風は、ずっと一貫していると思いますが、
やっぱりご自身のお料理に
合わせたいということでしょうか。
そう。お料理に寄り添いたいです。
器は、お料理がおいしそうに見えることが
いちばんいいと思っています。
けれども、穴窯だけでは焼締の器しか焼けないので、
お料理を盛る器として粉引も作りたいと思い、
電気と灯油の窯を入れ、
粉引や耐熱の器を作るようになりました。
穴窯は、釉薬をかけないで成形して
乾燥しただけの器を、
1週間かけて薪だけで焼くので、
焼締しか焼けないんです。
伊藤
それで今回は、ほかの窯で、粉引を。
そうです。
そんなふうに、変わらない器をつくってきました。
うれしいなって思うのは、
「いろんな器を持っているけれど、
つい、島さんのを使っちゃう」
って言ってもらうことですね。
伊藤
「つい」っていいですね。
つい(笑)! 
「毎日、なんだか使っちゃうよ」って言ってもらうと、
ホントにうれしいです。
「昨日はお煮染めを盛ったけれど、
今日はサラダに使いました」とか。
伊藤
それだけその人の食卓に
なじんでるってことですもんね。

どんなふうにも使える器を。

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伊藤
(リモートで)島さん! 
ごぶさたしています。
マスクをしたほうがいいのかな?
伊藤
まわりにひとがいなければ、
しなくて大丈夫ですよ。
伊那は、いかがですか。
もう、薪ストーブを焚いてます。
ここは窯のある小屋で、
家より日当たりがよく
暖かいのですけれど、
今日は寒いので。
伊藤
去年の夏に伺ったときも、
すごく涼しかったですもの。
夏でも冷房が要らないものね。
扇風機もいらない。
伊藤
今回は「weeksdays」のために
器をたくさんつくっていただいて、
ありがとうございました。
よくよく考えたら、ウェブだから、
みなさんに触っていただけないのに、
いろんなものを作っちゃってごめんなさい。
伊藤
いいえ、それが味ですもの。
どれもすてきでしたよ。
どんな器がとどくかを、
たのしみだと思っていただけたらいいな。
島さん、自粛が続いていましたけれど、
個展はどうなさっていたんですか。
いつも、たくさんやらせてもらっていたのが、
今年は、9月に神戸のモリスさんで、やっと。
それも、自分は行かずに、器だけお届けして。
あとは、12月に岡山がありますが、
今年はその2つだけです。
伊藤
ちょっと身動きがとれなくても、
作る手は休めず? 
そうですね。たくさん作れてよかった(笑)。
まさこちゃんにも、こんなふうに、
きっかけをいただいた。
ホントにありがとう。
伊藤
こちらこそありがとうございます。
わたしも、ずっと遊びに行くって言いながら、
やっと行けたのが去年の夏でしたね。
そうそう。遅い夏休みで。
伊藤
そこから「weeksdays」で
お願いをしようということになって、
みんなで相談に伺ったのが秋口でした。
あれから1年! 
こうしてかたちになって、よかったです。
途中、世の中にはいろんなことがあったけれど。
世の中、何が起こるか分からないね。
伊藤
ホントですね。全世界でこんなことになるなんて。
でも、家にいることが多くなって、
だからこそ、家で使うものが大事だと、
みんなが考えるようになったと思うんです。
お家にいることが多くなったから。
伊藤
私の知り合いで、台所道具を扱っているお店を
されてる方がいるんですけど、
この期間、売上げが伸びたんですって。
あら、すごい。
伊藤
料理をするっていうだけじゃなくて、
長い時間家にいると、
家のものを目にすることが増えますよね。
例えばおろし金ひとつにしても、
「ちょっとヤだな」と思いながら使ってたことに気づき、
「いいものを使いたい」となる方が増えたんですって。
島さんの器をこうして紹介するのも、
今という時期は、よかったのかもしれません。
新米もおいしいし!
おいしいね(笑)。
伊藤
毎日もりもり、島さんの器で食べてます。
食べ過ぎないようにね(笑)。
伊藤
ホントですよね!
めしわんもよく使いますが、
今回、小どんぶりをつくっていただいて
よかったなって思っているんです。
私、朝、にゅうめんを
いただくことが多いんですけど、
これがちょうどいいんですよ。
あと親子丼とかにもぴったり。
まわりの人にきくと、
家でちょっとどんぶりものをつくりたくても、
いいなと思うどんぶりを持ってないんですって。
そこに島さんの器は
「ちょうどいい」って思うんです。
わたしにしたら小どんぶりというより、
ふつうのどんぶりくらいの大きさかな? 
って思ったんですけれど、大丈夫でした?
伊藤
しっかり盛れば、
ふつうのどんぶりくらいありますよね。
でも、わたし、こういうところに、
ちょこっと盛るのもいいなって思います。
炊き込みご飯をすこしよそって、
上に薬味をぱらり、とか、
品良く盛るといいなと思いました。
みなさん、どんなふうにそれぞれのものを
お使いなんでしょう。
例えば、このちっちゃいお湯のみ。
日本茶でもいいし、エスプレッソでもいいし、
お酒を飲む方もいらっしゃるし、
小鉢みたいに、何か珍味を入れたりとか。
なんでも使えますね、いろいろと。
伊藤
島さんの小さなお湯のみをずっと使っているんですが、
6個くらい重ねてあるんです。
ひとつひとつに個性があって、
ぴったりしないから、
それが逆にこう、横から見て、
姿がいいなあって思います。
ふふふ、ありがとう(笑)。
伊藤
すごくかわいいんですよ。
もう10年ぐらいになるのかな?
伊藤
経年変化がおだやかで、
いい感じになってきました。
それよりすこし大きめの「中」のお湯のみは、
スープにもいいですよね。
そうですね。
アイスクリームとかヨーグルト、
デザートにもいいし。
伊藤
アイスティとか、冷たい緑茶とか、
氷を入れた飲み物も。
いろんなことに
使っていただけたらいいなと思って。
大きなお湯のみは、
カフェオレであるとか、
たっぷり飲みたいときに
使われる方もいますよ。
伊藤
そうめんに薬味をいっぱい、とか、
そういうのもいいですね。
ちょっとお茶漬けとかも。
今回「お湯のみ」としましたが、
名前を限定してしまうと、
それ以外の使い方に広がらないかも、と思うので、
写真でも、いろいろ提案してみたいです。
そのとおりね。

家族のように。

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ほっかほかに炊き上がったごはん、
どれに盛ろう?

ちょっと一息入れる時のお茶、
何に入れる?

‥‥そんな時に、
私が自然とえらぶのは、
島るり子さんの粉引の器です。

使い始めて、いったい何年になるんだろう? 
今では、そこにあってあたりまえ、
いいえ、それどころかなくなってしまったらすごく困る、
家族のような存在になっています。

自分をささえる毎日のごはん。
何を食べるか? というのは、
とても大切なのだけれど、
それと同じくらい
何に盛るか? ってことも大切。

器がいいと、
味がちがう。
器がいいと、
気分もちがう。

今週は、
weeksdaysでは初めてとなる、
作家の手によりひとつひとつ作り上げられた、
器をご紹介します。
どれもぜーんぶ表情がちがう粉引の器は、
持っているとうれしくなっちゃう。
だって、「私だけのもの」って気分になるもの。

「つい」手に取りたくなる、
島さんの器、どうぞおたのしみに。

みんなの かごの つかいかた。 [4]

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わたしの車のトランクで。
まぬさん

@manumamiko

編みもの、布こものをあつかうブランド
「récré」で、編みものの制作をしている、まぬさん。
家業であるお店(制服屋さん)の仕事のあいまに、
自身のクリエイティブな作業をつづけています。
仕事に行く、子どもを迎えに行く、
買い物をする‥‥と、
忙しい毎日に欠かせない相棒が、
ベトナムのかごの「大」なんですって。


「いつも、車のトランクに置いています」
というまぬさん。
出かけると、どんどん増えていく荷物を入れ、
家に着いたら、全部まとめて運んじゃう。
このかごを使いはじめて、
車と玄関を何往復もする日々から解放されました。

最初の画像は、仕事に出かけるとき。
お弁当や水筒、たくさんの荷物が必要なので、
この大きさが便利なんです。

そしてこちらは、
子どもを迎えに行って、
そのまま習い事へと送った後のようす。


▲「ランドセルやその他の荷物を
全てカバンに入れて一度に家に持ち帰ります」


▲「このカゴそのものが軽くて丈夫なので、
重たい荷物もへっちゃらです!」

そうそう、このかご、軽さがいいですよね。
しかもとっても丈夫ですし、
汚れたものを入れてもさっと拭き取れます。
それにしてもランドセルがすっぽり入っちゃうんだ!

日々、たくさんの荷物を運ぶまぬさんにとって、
この素材ゆえ、身体にすれて当たったとき、
素材が服についたりしないのも、
すごく嬉しいことなんですって。


▲荷物を運んだら、とりあえず玄関にポン。

まぬさん、日々おつかれさま。
ありがとうございました!


石けんづくりは、このかごひとつで。
Hirono Moriさん

@morimorih

ハーブ、日本茶、野菜。
食べることも、身体を動かすことも、
セルフケアをすることも、ぜーんぶ、
好きなことにはとことんのめりこんで、
毎日をいきいき暮らしている静岡のHirono Moriさん。
いま、いちばんはまっているのは、
手づくりの石けん、のようです。


「いつもリビングの隅に置きっぱなしで、
手づくり石けん用の道具を入れています」
というHirono Moriさん。
「出来はまだまだです」と言いますが、
最初の画像でわかるように、プロ級なのでは‥‥?!

じつは石けんづくりには、いろんな道具が必要。
ここには、そのすべてが入っちゃうんだそうです。


▲ステンレスのボウル大小、PP製のボウル大小、
計量カップやガラスのビーカー、温度計、計りなど。

「このかごには、色々な素材、大きさのものを
そのままガサッと入れておけるのが便利です。
すぼらな私には、
ドサっと入れても中身が一目でわかるのが
ほんとうにありがたい!」

置き場所は、リビングの隅。


▲置きっ放しでも、さまになります。

「まず色に惹かれました。
じつは、白とグレーも持ってます! 
適度な柔らかさで、扱いやすいですよね」

Hirono Moriさん、ありがとうございました。
かわいい石けん、いっぱいつくってくださいねー。


収納のスーパーサブ的存在。
sachiさん

@sachi.no_suke

中古マンションを、
部分リノベーションして暮らしているというsachiさん。
シンプルで暮らしやすいくふうにあふれた部屋で、
ベトナムのかごが、活躍しているみたいです!


「家中どこでも、その時々に必要な収納量を
増やせるので、本当に重宝しています」
というsachiさん。
寝室でこどもたちのぬいぐるみを
入れていた頃もありましたが、
今は押し入れと台所で、
「収納のスーパーサブ的存在」
として活躍しているとのこと。
ホワイト2つは押し入れの中に、
赤は台所に置いています。


▲ホワイトの定位置は、押し入れの中。
手前と奥に、同じ大きさで並べています。

ホワイトには、収納場所から溢れてしまった
トイレットペーパーなど日用品のストックと、
処分を迷っているもの(例えばこども服など)を
入れているそうです。

そして、台所には赤。


▲ミニサイズの赤を、床にちょこんと。


▲今の中身は、コーヒーと、特売で買った食料品。
もちろん入れっ放しではなく、適宜入れ替えます。

「赤には、ホワイトと同じく、
既存の収納場所から溢れてしまった
食料品のストックを入れています。
緊急事態宣言中はパンパンでした」

sachiさんにとって、「weeksdays」の
ベトナムのかごの魅力は、まず色だったそう。

「空間になじむホワイト、ポイントになる赤色、
どちらも好きです。
グレーも車用に狙っていましたが、
新色があるのかもとドキドキしています」

ハイ、すぐには予定のない新色ですけれど、
今後も、定番的に、かつ、彩りがあるように、
考えてまいりますねー。
sachiさん、ありがとうございました!


家族分の冬服を。
kinariさん

@kinari.iro7723

えっ、そんなに入るんですか?! と、
「weeksdays」チームが驚いた、kinariさんの収納。
家族全員分の厚手の冬服が仕舞えちゃうんですって!


フリースジャケット、ベスト、パーカー、セーター。
家族の使う、8着の冬服を入れても、こんなにスッキリ。
kinariさんは、ベトナムのかごの「大」を、
クローゼットの天袋で活用中です。


▲「本当は普段目にする場所に置きたいのですが、
スペースの都合上、クローゼットの天袋にしまっています」


▲たくさん入れても形崩れせず、すっきり収納できます。

天袋って、ついつい「死蔵」しちゃいがちですけれど、
ベトナムのかごがあったら、こんなふうに活用できるんだ。
軽くて丈夫で、形崩れせず持ち運びしやすいから、
高い場所に置いても、
安心して出し入れすることができるんですね。

「見た目がシンプルでおしゃれなところも、
気に入っています」

そうですよね、こういうものって、
出したときに嬉しいって、だいじです。
kinariさん、じょうずな活用法をありがとうございました!
この冬も、あたたかくお過ごしくださいね~。

みんなの かごの つかいかた。 [3]

未分類


ランドリーには白。
かでさん

@yangkadae

「いちばん好きなところは、視界に入った時のかろやかさ」
というかでさん。
ランドリーまわりでベトナムのかごが
大活躍しているんです。


「ランドリーには特に白がいいと思っていたところに、
理想的なweeksdaysのベトナムのかごを
見つけることができて、とてもうれしかったです。
そのうれしさは使うたびに今も感じています」
というかでさん。
全サイズを使って、
ランドリーの時間をたのしんでいます。

「大はアイロン台のホックにかけています。
中と小は洗濯時に行き来する部屋のベンチに置いて、
必要な時に必要な場所へ適宜持参しています」

ちなみに、大に入っているのは、
これからアイロンをかける予定の衣類、
シャツやハンカチなど。
中には洗濯物を干すためのハンガー、
小には洗濯物を留めるピンチを入れています。


▲大には、アイロンをかける予定のものを仮収納。


▲中にはハンガー、小にはピンチを。

「縦・横・高さの寸法が絶妙で、
中に入れているものが見渡せて、
取り出しやすく、
置いたときの安定感もばつぐん。
さらに軽くて、丈夫で、洗えるなんて!」

と、うわぁ、そこまで褒めていただいて、恐縮です。
かでさん、ありがとうございました!

そういえば「ほぼ日」のコンテンツで
「洗濯ブラザーズ」が話していましたが、
洗濯もの(とくに、これから洗うもの)を入れておく
洗濯かごは、通気がいいことが大事なんだそう。
その意味でも、この「ベトナムのかご」は
ランドリーに適しているにちがいありません。


座卓の下にスッキリと。
kintalowさん

@masa_hachi

子どもたちの絵画教室の講師であり、
6月から張り子教室に通われているというkintalowさん。
アトリエで、ベトナムのかごが大活躍しているようですよ。


絵画教室用には大きなサイズ、
張り子教室用には小さなサイズを使っているという
kintalowさん。
大きなサイズを運ぶときは車で移動、
小さなサイズを運ぶときは
交通機関で移動しているそうです。
では、仕舞うときは?

「アトリエの作業机にしている
座卓の付近に置いています。
出しっ放しでもシンプルなので部屋に馴染みますよ。
作業中は出しておいて、
作業が終了した後は、そのまま、
座卓の下へスライド収納します。
張り子は、制作途中の作品もここに入れますが、
座卓の下は、ホコリ除けにもなるので便利です」


▲仕舞うと、こんなにスッキリ!

浅めの直方体のこのかたちだから、座卓の下に
きっちり入るのですね。

「そう、浅いので、雑多な道具や小物を入れ易いし、
取り出し易いんです」

シンプル&シャープなデザインなので、
持ち歩いていても
服装を選ばないところも好き、
というkintalowさん。
ぜひ、どんどん持ち歩いてくださいね~! 
ありがとうございました!


野草とハーブで魔女のくらし。
nさん

@fragrant_living_

「野草とハーブに魅了され、
海と山に囲まれた田舎で
ハーバルライフと地球に優しい生活を楽しむ魔女」
と自らを語る、nさん。
インスタグラムの写真には、
石川県の自然ゆたかな土地での、
静かでたのしげな日々が綴られています。


「何でもポンポン入れられることと、
汚れても洗えるところがとても便利で好きです」
と、nさん。
大中小3つのかごをお使いですが、
大は部屋の中で使い。
中・小は、常にハサミを入れておき、外に出て、
刈り取った野草やハーブなどを入れたり
(いわく「野草がたくさん入るので摘み放題!)、
お買い物にも使っているそうです。


▲これが基本形。ハサミだけ!(魔女?)


▲「ティンクチャー」用にモミの葉を切りに行ったときのようす。
「ティンクチャー」というのは、日本語でチンキと呼ばれる、
ハーブの成分を使ったアルコール製剤です。(やっぱり魔女?)

見た目も可愛くて
インテリアの邪魔にならないところも良い、と、
おうちではブランケット入れに活用しています。


▲「いつでも出せるようソファ横にブランケットを入れて」

わぁ、なんだか気持ちもあたたかくなる写真です。
nさん、ありがとうございました!

みんなの かごの つかいかた。 [2]

未分類


こどもとピクニック。
でも使わないときは? 
yumiさん

@y.u.__m.i.__

お子さんとの外遊びの時間が多い、yumiさん。
小サイズの赤いかごが、
外でも、おうちでも、
大活躍しているようですよ。


「遊び道具は、その日したい事に合わせて、
子どもたちが用意して、かごにいれてくれるんです」
というyumiさん。
外遊びグッズ、着替え、水筒、食べものなど、
必要なものをまとめて入れて持って行くそうです。


▲「この日は虫捕りがしたかったようで、
虫かご、虫取りあみ、フリスビーを用意していました。
遊びに夢中になる子供達を待つ間のおやつも欠かせません」

外に持ち出して、家族みんなで使う道具としてのかご。
底が長方形で物をきれいに入れられ、
間口が広く誰が見てもどこに何があるか分かり、
出し入れしやすいので、
家族がバッグの中をガサゴソして、
気づいたら中がぐちゃぐちゃ! 
‥‥ということがなくなったんですって。
また、汚れにくく、汚れても雑巾でサッと拭けば
きれいを保てるところも有難いと。
元気いっぱいの子どもたちと外遊びをすると、
そりゃあ、汚れちゃいますものね。
でもこのかごなら、大丈夫なんです。

外に持ち出したときの「いいところ」はもうひとつ。
それは「目立つ」ということ!
「青空と芝生の緑に赤いカゴが映えて、
写真を撮るたびに嬉しくなります。
遠くからでもカゴが目印になるので、
自分たちの場所がすぐに分かるんですよ」

これは気づきませんでした。
赤、「weeksdays」でつくってよかったです!

さて、外に持ち出すことの多いかごですが、
もちろん、そうじゃない日もあります。
そんなときはどうしているかというと、
逆に「子どもたちに触られないように」
しているんですって。



▲「外で使わないときの定位置。寝室の高い棚の上に置いています。
リースやスワッグをよく作るので
ドライにした花材をひとまとめにしていれています。
先に別のカゴにドライフラワーを入れて、
カゴごとベトナムのカゴに入れています」

なるほど、中は二重に! そうすれば、
いざ、ベトナムのかごを持ちだそう、というときに、
ラクですものね。
yumiさん、ありがとうございました!


車のトランクと、
冷蔵庫の横に。
Ikumiさん

@iiiwatsubon

大は車のトランクで待機、
小はいつもは冷蔵庫の横においている、
というIkumiさん。
静と動、ふたつの使い分けがみごと!


「たっぷり入るところ、
丈夫なところ、軽いところがお気に入りですが、
赤を選んだので、元気が出るし、
差し色になって嬉しいです」
というIkumiさん。
冒頭の写真は、働いているカフェで使う
パンを仕入れて、持って帰ってくるところだそう。

「大きいほうは、車のトランクで待機してもらい、
こうして、たっぷりものを運ぶときなどに使うんです」

だから、たとえば、外で遊ぶときにも大活躍。



▲「敷物や飲み物、おやつ、本を入れて、外へ出たときのようすです」

Ikumiさんは、もうひとつ、
小さいサイズも持っています。
それは、いつも冷蔵庫の横に置いて、
缶瓶やペットボトルなどの空き容器を分別する、
その前の一時保管用にしているそう。
なるほど、空き容器って、
収集日が決まっているからすぐに捨てられないし、
しかも、かさばる。
きれいに洗ってから、ざっくりかごに入れておけば、
捨てる直前に仕分ければいいんですものね。
ベトナムのカゴなら、自立しますし、
くしゃっとならないし、なによりすがたがいい。
よごれても洗えばOKというところも、
その使い方に向いていると思います!
Ikumiさん、ありがとうございました!


7つのかごを自由自在に。
ベトナム料理研究所さん

@foodlab.asia

堺市に拠点をおき、関西を中心に
ベトマム料理の教室やワークショップ、
イベントや食事会などを開催している
「ベトナム料理研究所」。
ベトナムのかごが、まさしくピッタリではありませんか!
なーんと、大中小あわせて
7つのかごをお使いなんです。


大3つ、中2つ、小2つ。
合計7つの「ベトナムのかご」を使っているという
ベトナム料理研究所。
個人で運営しているということですけれど、
インスタグラムやフェイスブックからは、
その元気な活躍のようすがうかがえます。

もちろんベトナム通、ですから、
いわゆるベトナムのプラかごを色々使ってきたそう。
でも、最初に一つ目が届いた時、
明らかに違う佇まいだったのにびっくり、
柔軟性と耐久性があって、
取手の編み込み部分が内側に来ている点が素晴らしい! 
と、お財布と相談しつつ、
少しずつ買い足してくださったんですって。

「レッスンで生徒さんにも、よく、
いいカゴですね、と話題になるのも好きな点です」

わぁ、うれしい。
そんなふうに伝えてくださって、ありがとうございます。

さて、そんなベトナム料理研究所では、
このかごたち、どんなふうに使われているんでしょう?

「基本的には家に置いている時は
空っぽにしたいんです。
でもスペースが狭いので、
琺瑯容器とか、タッパーウェアなど、
料理のレッスンに物を持っていくときに使う容器を
白い大きいサイズのかごには入れています」


▲ベトナム料理レッスンに持っていく荷物。ふんわり持っていきたい物はかごに。


▲「出来たら、これくらい荷物をシュッとさせたい」という、理想のスタイル。
レッスン中はトランクの中のものをこっちに移したり、と、
運ぶ以外の、物の一時置き場としての活用もしているそうです。


▲食事会の時には、ぜんぶからっぽにしておいて、
お客さんの荷物入れに使うことも。

そして、冒頭の画像は、あるイベントへの出店のようす。
おわかりでしょうか、赤いかごが、
看板代わりに「いい仕事」をしていますよ!
ベトナム料理研究所では、きっとこれからも、
いろんなたのしい使いかたがされていくことでしょう。
どうもありがとうございました!

みんなの かごの つかいかた。 [1]

未分類


仕事でも、お家でも。
高橋美賀さん

@micatakahashi

以前「weeksdays」では
「わたしとカシミア」に登場してくださった
カフェオーナーの高橋美賀さん。
東京の四谷四丁目で
MOON mica takahashi COFFEE SALONを
経営しています。


「ベトナムのかごの好きなところは、
とにかく可愛いところ!」という高橋さん。
全サイズをそろえ、小中はアウター用途で、
ほぼ毎日、店の買い出しで使っているそう。

「大は、収納で使っています。
汚れても洗えるし、すぐ乾く。
軽くて見た目よりたくさん入るので、移動もしやすい。
ベトナムに行ったときに購入したくても
買って帰れなかったので、
『weeksdays』で見つけたとき、
とても嬉しかったです」

自宅の部屋のクローゼットやベッドのところには、
ニットコートストール、
かさばるふんわりした冬物アウターを入れているそう。


▲ニット類。引き出しや収納ケースだと跡がつくし、
ざっくり収納していたいので。


▲ストール、ニット帽、グローブ類。見た目も可愛い。
選びやすいし一個にまとめてストックできて嬉しい。

そして、お店ではディスプレイも兼ねて、
エントランスや椅子の上に、
りんごなどの材料のストックを入れて。



▲どの使い方よりも、このりんごが、一番可愛い、と高橋さん。
「美味しい収納」ですね!

お店の近くに新宿御苑があるという高橋さん。
おやすみの日は、お弁当や本やコーヒーを
入れていくんですって。



▲散歩で。「この日は、コーヒーとおやつ、
八竹のお寿司を持って行きました」

おうちでも、仕事でも、室内でも、室外でも! 
ちなみにその「八竹」に、
ベトナムのかごを持って行くたび、
「すてきなかごね!」って、
お店のみなさんが褒めてくださるんだそう。
「かご冥利に尽きる」と言えるかも?!
高橋さん、ありがとうございました。


裁縫道具を入れたり、花束を運んだり。
03210さん

@_____03210

大と小は玄関の物置きスペースに、
ミニサイズ2つは棚の下段にと、
全サイズを活用している03210さん。
日々のお買い物にもお使いだそうですよ。


「いいところは、丈夫なところ! 
汚れたり濡れたりした時でも拭くとすぐに乾きますし、
シンプルな見た目で持ち歩いてもかわいい。
おうちのインテリアにも馴染みます」
と、03210さん。
大・小サイズは日用品や食材の買い物に、
エコバッグのように使っているそうです。

最初の画像は、冬服をクリーニング屋さんに
持っていった時のものだそう。
ここに、かさばるアウターやニット類が
バサッと入っているんですって! 
たしかにこれだけ大きいと、中がわかりにくくって、
じょうずにかくせて、良さそうですよね。

そしてミニサイズ2つは、
それぞれ刺繍・編み物道具を入れて。


▲「棚の下段に入れている裁縫道具を入れたかごです。その日の気分で裁縫道具をかごごと持ち運べるので、とても便利です」

▲「裁縫道具を入れたかごをそのまま公園へ持っていくこともあります。ミニサイズはいろんな用途があって複数欲しくなりますね!」

それから、小サイズの使い道として、
03210さんが便利だと思うのが、「お花を入れること」。


▲「習い事のお花の教室へ必ず持参している小サイズ。
花束を入れるのにぴったりなサイズです」

たしかに、お花って、買って帰るときに、
どうやって持ったらいいのか、悩むことがあります。
これだったら、持っているすがたも、さまになりますね~。
03210さん、ありがとうございました!


ピクニックに行く機会が増えました。
yukaさん

@ykka0316

ベトナムのかごの好きなところは、
シンプルな色と形なので、飽きずに使えるところだという
yukaさん。
白の大きいサイズをお使いです。


「大きいのに、置いていても
圧迫感を感じさせないところも気に入っています。
どんな服装や場所にも合うのに、
お手入れも簡単なので、
いろいろなところへ持っていきたいです」

そんなyukaさんは、
お子さんたちとのピクニックにも
ベトナムのかごを使っています。
というより、このかごを使うようになって、
ピクニックに行く機会が増えたんですって!


▲ピクニックには、敷物やのみもの、たべものをどっさり! 
「今までは、何個ものバッグに分けていれていたピクニックグッズも、
ひとまとめにできて楽になりました」

ひとつのかごを、
いろんな用途に使っていますが、
ふだんは家のなかで、布製のエコバッグと新聞紙、
手ぬぐいを入れる用に。


▲家に置いている時のカゴの中。

でも、週に一度、まとめ買いに出るときには、
いったんカラにして、このかごを持って行きます。


▲「まとめ買いに重宝していますよ。
産直でお安くgetできたスモークツリーも、
こんなふうに持って帰りました」

yukaさん、ありがとうございました。
お子さんたちが大きくなったら、
必要なものを入れる整理かごとしても、
きっと役に立ってくれると思いますよ~!


ものづくりの友。
架谷フミヨさん

@fumiyohasatani

旅するアトリエ「traveling studio」を主宰、
編むこと、織ることに、
ハンドステッチやハンドペイントを組み合わせ、
インテリア小物をつくっている架谷フミヨさん。
ベトナムのかごには、
糸や編む道具を入れてお使いだそうですよ。



「ものづくり」が日常にとけこんでいる架谷さん。
道具入れとなっているベトナムのかごは、
いつも椅子の上に置いて使っています。
(編まない日があれば、クローゼットの上段に
仕舞っているんですって。)

「横長のデザインで間口が広く、
深すぎないので中のものが
取り出しやすいのがいいですね。
厚手のテープでしっかり編まれていて、
ものを沢山入れても型崩れしにくく、
しっかり自立してくれるところも」

おお、ものづくりの方らしいご意見です! 

「常に糸や編む道具を入れていますが、
稀に編みあがったものを
ハンドキャリーする時にも使います。
底マチが約21cmあるので、
大きなポットマットもフラットな状態で運べ、
重宝しています」

なるほど、なるほど。
安定感ばつぐんなのも、このかごのいいところですものね。

仕事柄、繁忙期は一日中
編んでいることが多い架谷さんですが、
時々、仕事部屋のデスクから
窓際やベランダに移動し、
気分転換しながら編むことも。

「そんな時、このかごを運ぶだけなので楽ちんです」

ちなみに、架谷さんがお使いなのはミニサイズ。
名前はミニですが、たっぷり入る実力派なんです。
架谷さん、どうもありがとうございました!

ベトナムのかご

未分類

再入荷のおしらせ

未分類

完売しておりましたアイテムの、再入荷のおしらせです。
11月19日(木)午前11時より、以下の商品について、
「weeksdays」にて追加販売をおこないます。

ベトナムのかご


▶︎商品詳細ページへ

販売するたびに人気のベトナムのかご。
洗っても乾きがはやく、
気軽に使えるところも使い勝手の良さです。
11月15日からは、
Instagramからご応募していただいた、
みなさんの「ベトナムのかごのつかいかた」も
ご紹介しますのでおたのしみに。

ベトナムではおなじみの

プラスティックのテープで編まれたかご。

市場や街で使い込まれた様子を見て

「いいなぁ」と思っていたのですが、

赤に黄色にネイビーと、

ひとつのかごの中にいろんな色のテープが使われていて、

とにかく派手。

現地で持つのなら、様になっていいのですが、

もう少し落ち着いた色合いがあったらと思い、

できたのがこちらです。
間口が広く、

入れたものは一目瞭然。

丈夫なので、本や器など重いものを入れてもいいし、

大きな方には、かさばるブランケットなどを入れても。
買いものに、ピクニックに。

‥‥あらゆる場面で活躍してくれます。
(伊藤まさこさん)

少し多めの買いものには。

未分類

買いもの袋が有料になることを知った時、
ちょっと不便だなぁと思いました。

もともと買いものには、
エコバッグやかご持参で行くことを心がけていたけれど、
不意の買いものもあるもので、
そんな時にお店がくれる袋には、
ずいぶん助けられていたのものですから。

そして、
買いもの袋の有料化がはじまった7月、
私は思い立ちました。
今まで当たり前と思っていた「便利」は、
当たり前ではない。
どこまで、袋を使わずにすむか
試してみようではないか、って。

バッグにはいつもエコバッグをしのばせ、
少し多めの買いものには、
weeksdaysのベトナムのかごを持っていく。

八百屋で大根を一本。
その後、パン屋に寄って、
明日の朝の食パンを一斤買う。
そうだ、花屋にも寄ろう!

夕暮れ、かごをぶら下げながらの買いものが、
今ではすっかり習慣づきました。

今週のweeksdaysは、
再販するたびに、反響をいただいているベトナムのかご。

コンテンツは、
今までに買ってくださった方々の使い方をご紹介します。
おおー、こんな使い方あるんだ! 
なーんて新しい発見がたくさん。
どうぞおたのしみに。

「メリー・クリスマス・ショー」のこと。

未分類

僕は今年で25年目になるテレビマン。
まぁテレビマンと言っても局員でもなく
フリーランスでフラフラやっている間に
四半世紀が過ぎていったのだが、
例えばスポーツだって、下手でも
25年毎日やっていれば
インストラクターとか有段者になってるし、
喫茶店でも、ちょっとした名物がある老舗
ってとこだろう。

ふと自分の人生を振り返ってみると、
高校も辞めちゃったし、
長く続いたバイトも趣味もなかったんだから、
テレビの世界は僕に合っていたと言える。
だからここ10年はネットの世界に押されまくり、
息も絶え絶えになっているテレビを間近で見ていると、
やっぱり寂しい。
「あんなに元気だったのにねぇ‥‥」
なんて思いながら
世話になった先輩の病床で見舞いをしている気分だ。

だって僕は80年代の本当に
「キング・オブ・メディア」として君臨していた
テレビを観て育った。
莫大な金が動き、派手で面白い
「ギョーカイ」だったテレビ界のキラキラに
吸い寄せられるように、
生まれた神戸から東京にやってきたんだ。

そんな僕が中学生だった頃、
夢中になったテレビの1つに
「メリー・クリスマス・ショー」がある。
86年と87年のクリスマスイブに2年連続、
日本テレビから生放送された。
吉川晃司さんが桑田佳祐さんに
企画を持ちかけたことから始まったといわれ、
クレジットこそされていないが
山下達郎さんがブレーン的に参加した伝説のテレビ番組。
まず出演メンバーがエグい。
桑田さんを中心として、
司会の明石家さんまさんをはじめ、
松任谷由実さん、アン・ルイスさん、
鈴木雅之さんに中村雅俊さん。
吉川さんはもちろん、チェッカーズ、アルフィー、
忌野清志郎さん、鮎川誠さん、
BOØWY、ARBにCharさん、
山下洋輔さん、小泉今日子さん、
米米クラブにバービーボーイズなどなど‥‥
(86年・87年併記)
ここに書ききれないほどのアーティストが集まった。
またそのキャスティングは
テレビにほとんど露出しないロックスターから、
テレビで見ない日はないアイドルまで幅広く、
近年だと音楽とお笑いという違いこそあれど
「笑っていいとも!」最終回で、
タモリさん、さんまさん、とんねるず、ダウンタウン、
ウッチャンナンチャン、爆笑問題、ナインティナインの
奇跡の共演があったが、
あの熱気のまま一緒にネタをやっちゃうような興奮が
「メリー・クリスマス・ショー」にはあったのだ。
またそのパフォーマンスや演出も凝りに凝っていて、
出演者全員のメドレーによるビートルズの
「カム・トゥギャザー」に始まり、
クリスマスソングのスペシャルアレンジや、
今でいう「マッシュアップ」の手法で
クールファイブとビーチボーイズの曲をミックスさせたり、
ピアノにバケツで水をかけちゃったり、
演奏中にプロレスが始まり、
古舘さんが実況で煽る! 
普段交わることがないビッグアーティストたちが
クリスマスを祝って一堂に会し、
目を見張るようなカッコいいお祭り騒ぎを
2時間たっぷり魅せてくれる。
「これがテレビだ!」と見せつけるような迫力を放った、
文字通り「特別番組」だった。
イブの夜、母の作った手巻き寿司を食べながら
ブラウン管から目が離せなかったことを思い出す。

「こんな楽しいことが東京にはあるのか‥‥
絶対に行きたいな」

あれから30年以上の月日が流れた。
そして現在、こんなテンションの番組はもうない。
紅白や音楽祭的な番組はあるけれど、全然違う。
ネットシーンにもない。フェスにもない。
時代の流れだと思う。抗えないとも思う。
でもどこかで、テレビじゃなくてもいいから、
あの興奮の当事者になりたい。
その情念が今日も僕を現場に向かわせるんだ。
クリスマスが近くなると
「メリー・クリスマス・ショー」が
脳裏にフルカラーで再生される。
幕が上がるのはいつだ?

餃子屋のトナカイと、かわいいコックさん。

未分類

台湾に長くいると、
日本では大騒ぎしていたクリスマスも
緊張感はかなり緩んでくるものです。
台湾では、デパートの立ち並ぶ商業エリアか
公共仕込みの広場の派手なイルミネーションが
ザ・クリスマスな感じなのですが、
それも春節まで2ヶ月近く使われ続けます。
他には、台北の路線バスの運転手が
会社支給のヨレっとしたサンタの衣装を身につけ、
チェーンの餃子屋では、餃子を焼くおばちゃんが
頭にトナカイの角をつけていますが、
自分がトナカイやサンタになっているのを忘れ、
いつもとわからないガサッとした接客をしています。
周囲がこの適当なクリスマスなので、
私もいつからか気合が薄れ、
人ごみのイルミネーションより
餃子を焼く台湾らしいトナカイに出会うことを
楽しみにするようになりました。

それでも子供の頃は
クリスマスが一大イベントでした。
クリスマスと言うと必ず思い出す、
毎年父が私をからかっていた出来事があります。

特にクリスマスの準備に張り切っていたその年。
部屋もツリーも一人で飾り付けをし
家の中にクリスマス会の目次を作って貼り出し、
母に好きな料理をオーダーしました。
自分で書いたその目次には、プレゼント交換もあって
母からプレゼント代をせびり
自分の欲しいものを家族4人分買い
インチキなプレゼント交換の準備も万端です。
父の帰りを待って会が始まるとすぐに
目次にある【みんなでクリスマスの歌を歌う】の通り
私はピアノのある部屋に移動し、
ジングルベルを弾き始めました。

「1、2の3、ハイッ!」

でも、誰も歌いません。
私は、寒い隣の部屋で
何度も「1、2の3、ハイッ!」と伴奏をやったのですが、
誰も歌わず、みんなは喋って食事を始めています。
やがて私は声を上げて泣き始めてしまいました。

「何日も前から張り出していた目次をなぜ見ていない!」
という私の言い分に対して、家族は
「突然ピアノを弾き始めたと思ったら、
急に一人で泣き出した。変な奴」と、
泣いて怒る私に大笑い。
それからクリスマスと聞くと、
父は「面白かったなぁ」と
他界するまで40年近く、毎年、私をからかいました。
ここにこうして書いていますが
今でも私にとって、全く面白くない話しであります。

そして私も親になり、今度は自分が
クリスマスというと息子をからかう思い出ができました。
息子が幼稚園で初めてのクリスマスのお遊戯会。
小規模な普通の幼稚園なのに
お台場みたいな都会エリアの会場を貸し切って、
子供が出し物ごとに貸衣装に3回も着替える
謎にビッグなイベントでした。
初参加だし、餃子屋のトナカイさんがいる世界から
誰がこんなに気合の入った会を想像しましょうか。
その時、直前まで日本に帰っていた息子はもちろん踊れず、
人生初のステージは、仁王立ちの大泣きで終わったのです。
当時の息子はデブで三頭身。
コックさんの衣装を着させられたら
絵描き歌の【かわいいコックさん】にそっくりでした。
舞台上で、困ってただ泣く息子の姿が可愛くて、
毎年思い出してはからかうようになりました。
これも、あまり長く言い続けると再来年くらいには
「そもそも練習させずに休ませたのは誰だよ」と
反撃されそうですが、私の答えはもう決まっています。
「ごめん、ママもこんな適当じゃない台湾初めてだった」
というのです。

再入荷のおしらせ

未分類

完売しておりましたアイテムの、再入荷のおしらせです。
11月12日(木)午前11時より、以下の商品について、
「weeksdays」にて追加販売をおこないます。

BAGUETTE TOTE ENAMEL


▶︎商品詳細ページへ

持ち手はひとつ。
肩かけできるすっきりとしたフォルムが美しいバッグです。

ちょっと深めなこういう形ってなかなかない。
持っていると、
「どこの?」なんて聞かれることまちがいなしです。

エナメルの持つ、
上質で、軽やかな質感をたのしんでください。
(伊藤まさこさん)

DELIVERY TOTE ENAMEL(SMALL,MEDIUM)


▶︎商品詳細ページへ

白いシャツにデニムもいいし、
コットンのワンピースもいい。
これからの季節は、
ちょっとざっくりしたニットと合わせても‥‥。
一年を通して持てる、こんなバッグが欲しかったんです。

weeksdaysオリジナルは、
持ち手の端を内側にし、よりシンプルに。
それから、
バッグ本体と持ち手を留める金具を
シックなゴールドにして、
大人っぽい仕様にしました。

トートの大きさはふたつ。
用途に合わせておえらびくださいね。
(伊藤まさこさん)

洋菓子店のクリスマス。

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私の実家は町の洋菓子店。
クリスマス、私もこの時期は手伝いに帰り、
チームコボリの一員になる。

まずは苺切りからスタート! 
真っ赤な苺は、数えきれないくらいの箱が積み上げられ、
床に置き切れない分は階段を赤い絨毯のように彩っている。

町の洋菓子店としてはやや大きい方、
友人、知人、親戚も交えて総出で30人ほどで 
作るケーキは、クリスマス前後の3日間で4500個を超える。

腰に背中にと、カイロを貼りまくりウルトラダウンを着て、
首には巻物をして出勤。
「おはようございまーす」
と、私が店に入るのは7時半くらい。
すでにスタッフのみんなは仕事を始めている。

工場の温度計は外とそう変わらない4度を示し、
吐く息は白い。
一日中、生クリームや苺を扱うので暖房は入れられない。
コンクリートの床にはダンボールが敷かれ、
少しでも暖をと。

当日の朝からでは間に合わないスポンジは
前日から焼き始める。
ケーキを入れる箱は、
数日前から天井まで届くような高さに
サイズ別に山積みになっている。

仕事は、普段からも分業で、
それぞれに持ち場があり、流れ作業となる。
早朝から苺を切る、クリームを立てる、
スポンジのスライス、クリームを塗り苺を挟む、
ナッペする(ケーキの表面にクリームを塗る)、
クリームを絞る、飾りをつける、箱に入れる、
冷蔵庫または店頭に並べる、
それぞれが一日中同じことをひたすら続ける。
時に集中力が途切れて、
苺やお菓子に手が伸びるけど(笑)。

最初の集中力が切れる頃、父がやってきて
炊き立てのご飯でお茶碗一杯のおにぎりを
スタッフの数だけ作り、朝早くからみんなに
「お腹、空いただろう」と配って歩く。
クリスマスに限らずの父の習慣で
家族のようなスタッフへの愛情なのだ。

ラジオからはクリスマスソングが流れ、
誰かが口ずさんだり、大笑いしたり、、、
手は止まることなく動いているけど、
和気あいあいな職場でいつもケーキを作っている。

この時期は、時折、
外からクラクションを鳴らす音が聞こえてくる。
店の前のバスも通る一車線ずつの道は、渋滞になり、
警備員の人が交通整理をしながら駐車場を振り分ける。
店頭では、開店から閉店まで
自動ドアはほぼ閉まることなく、
途切れることなくお客様へケーキのお引き渡しが続く。

そんな中、毎日何かしら差し入れをいただく。
「寒いからあったかい汁物持ってきたよー」と
炊き出し?! というくらい大きなお鍋にけんちん汁。
「風邪ひかないようにみかん食べてね」、
ケースでお茶や栄養ドリンクなどがどどどんと。
ありがたい。

そして工場はその日のケーキを作り終わると
窯にスイッチを入れ、翌日のためのスポンジを焼き始める。
ようやく背中に暖かい空気を感じる。
甘い香りに包まれながら早朝から夜遅くまで
ひたすらクリスマスケーキを作る。
喜んでいただけることを喜びとして。

父と今は亡き母が開いた町の洋菓子店は
一歩ずつあゆみ、弟夫婦の代に替り、
おかげさまで創業52年目となりました。
たくさんあるお店の中から、
クリスマスは「コボリ」のケーキだよね、
といつまでも町の人々に愛される洋菓子店であるように
苺たっぷりのクリスマスケーキに心からの感謝を込めて。
メリークリスマス! 

25日の閉店後、家族揃ってケーキを囲み
ローソクを吹き消す。
これが、私のクリスマス!

LESS by Gabriele Riva & Kanako Sakakuraのパネットーネを紹介します。

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LESS by Gabriele Riva
& Kanako Sakakuraのプロフィール

LESS by Gabriele Riva & Kanako Sakakura、
通称「LESS(レス)」。
東京の恵比寿に拠点をもつペストリーショップ。
ふたりのオーナーシェフ、
Gabriele Riva(ガブリエレ・リヴァ)さんと
坂倉加奈子(さかくら・かなこ)さんがタッグを組み、
2019年9月にオープン。
主軸とするパネットーネのほか、
見た目もうつくしいタルトも人気が高い。
●LESSのウェブサイト
●LESSのオンラインショップ


「どうしてこんなにおいしいの?!」
パネットーネを食べたことがある人も、
はじめて食べるという人も、
LESS by Gabriele Riva & Kanako Sakakuraの
味にはびっくりします。
(じっさい、伊藤まさこさんもそうでしたし、
「weeksdays」のスタッフも、そうでした。)
たっぷり大きめのそのかたちは、
イタリア本国ほどじゃないにしても
(とっても大きいのがイタリア式なのです)、
むしろちょうどよくって食べやすく、
かつ「本場っぽさ」もある。
すっとあけやすいパッケージを開くと、
ぱっと立つあまい香り、
そして乳酸菌に由来する、自然で、
ふくいくとした醗酵の香り。
カットして口にふくむと、
しっとりとした質感と、複雑な柑橘のテイスト
(日本の柚子と、イタリア産のオレンジピール、
レモンピールを組み合わせているんですって!)。
表面にはアーモンド生地やあられ糖の、
ミラノ発祥といわれるクラストがちりばめられ、
サクサクと口のなかで、たのしい食感ではじけます。

そんなLESS by Gabriele Riva & Kanako Sakakuraの
パネットーネを、「weeksdays」で
紹介できることになりました。
季節のいろいろな素材を使っているLESSですが、
今回、お届けするのは、
いちばんプレーンなタイプである、
「アグルミパネットーネ」。
イタリア産オレンジピールのほか、
レモンピール、日本の柚子ピールの
3つのフレーバーを使った、LESSのオリジナルです。
伝統的なパネットーネには
オレンジとレーズンが入っていますが、
LESS by Gabriele Riva & Kanako Sakakuraでは
柑橘のみに絞り、常に3種類を合わせ、
爽やかさ・ビター感・果肉感のバランスを
考慮しながらつくっています。

そもそもパネットーネは、イタリアで食べられる、
クリスマスシーズンの発酵菓子。
その昔、祝日に食されていた“パン・デル・トン”という
リッチな配合のパンから来ていると言われ
(由来には、ほかにも諸説があります)、
飲み物との組み合わせは、
午前中ならエスプレッソやカプチーノ、
午後はシャンパンやプロセッコで、
そして夜はウィスキーやブランデー‥‥と、
シチュエーションによりアレンジしてたのしむ、
ということからもわかるように、
ホリデーシーズンを彩るのに欠かせないものなんです。

東京・恵比寿に店舗をかまえる
LESS by Gabriele Riva & Kanako Sakakuraは、
一年中、おいしいパネットーネを提供するお店。
ふたりのオーナーシェフ、
Gabriele Riva(ガブリエレ・リヴァ)さんと
坂倉加奈子さんがタッグを組み、
2019年9月のオープン以来、
とても人気の高いペストリーショップです。

店名の由来は、
建築界の巨匠、ミース・ファン・デル・ローエの言葉
「LESS IS MORE」
(少ないことは、より豊かなこと)から。
無駄のない建築の美しさをかたる、このことばは、
「不必要なものを削ぎ落とし、
質の高い仕事を行い、提供する」という、
お菓子の世界でふたりが大切にしていることと
同じであるという考えから名付けたといいます。

このパネットーネは、
ミラノの郊外で町いちばんの人気店だった
パスティッチェリア(菓子店)出身の
ガブリエレさんが製造を担当。
生きた酵母のみで、
添加物や保存料・香料を使用しない
本物の発酵菓子です。
その酵母は、ガブリエレさんの生家から受け継いだ
パネットーネ専用の酵母。
ロンドン、ニューヨークと海外で経験を積んだ
ガブリエレさんとともに旅をし、
現在、日本で「醗酵」を続けているんです。


ここで、ガブリエレさんと坂倉さんのことを、
もうちょっと詳しくご紹介しましょう。

ふたりが最初に考えていたのは、
じつはパネットーネではありませんでした。
坂倉さんが考えていたのはジェラート専門店、
ガブリエレさんが考えていたのは
自身が得意とする、チョコレートの専門店でした。

ちなみにふたりの出会いは「先生と生徒」として。
ラスベガスのペストリースクールで教えていた
ガブリエレさんのもとで、
ジェラートの研修をうけたのが坂倉さんでした。
ジェラートだけでなく、
チョコレート、パネットーネ、
ペストリーにおける全ての分野で
高技術を持ったガブリエレさんの研修は
坂倉さんにとってすばらしい経験となり、
また、菓子作りに対する姿勢や哲学が
とても似通っていることから、
一緒に店をやらないかという話が上がったのだそう。
坂倉さんが、ふたりが繋がるきっかけになった
「ガブリエレさんのジェラート」でお店をやりたいと
考えたのも、自然な流れでした。
「それなら、夏はジェラート、
冬はチョコレートのお店をつくるのはどうだろう?」
と、最初は、そんなふうに計画をしていたんですって。

でも、日本の市場を考えてみると、
ふたり合わせて50年、という製菓の経験と知識をいかし、
日本にすでにあるジェラートや
チョコレートの専門店ではなく、
「これまで存在しなかったペストリーショップ」を
オープンしたいと考えるようになりました。

そこでメインのお菓子に
位置づけることになったのが、パネットーネ。
なにしろガブリエレさんには、
ミラノの生家から受け継いだ
パネットーネの酵母がありました。
ロンドン、ニューヨークと、
海外で経験をつんだ長い旅の途中にも
手放さなかったその酵母を、
日本でいかそう、ということになったのです。

生きた酵母のみで添加物や保存料・香料を使用しない
本物の発酵食品である
LESS by Gabriele Riva & Kanako Sakakuraの
パネットーネ。
日本ではポピュラーなお菓子とは言えません。
でも、日本にはすでに発酵文化が根付いている。
きっとパネットーネは受け入れられられる! 
とふたりは考えました。
そのアイデアはみごとに成功、開店1年で、
お菓子の好きな人のあいだでは、
“パネットーネと言えばここ!“
というイメージがうまれるまでになっています。

LESS by Gabriele Riva & Kanako Sakakuraでは、
ほとんどのクリエイションは
ガブリエレさんの発想から生まれます。
パネットーネも彼だけの仕事。
(でももちろんテイスティングは共同で行ないます。)
坂倉さんは、ジャムや皿盛りのデザート、
イートインのドリンクのアイデアを担当。
また、できあがった作品を、販売する商品として
どのような形に仕上げていくか、
ポーションや価格、パッケージなども
坂倉さんが手がけます。
届いたとき、きっとびっくりしていただけると思いますが、
このパネットーネの箱は「発明」!
箱の中で傾いたりしないジャストなサイズ感で、
北海道のエゾマツの間伐材を使用した
100%の再生紙を使い、
しかも、高いデザイン性を持っています。

さて。
LESS by Gabriele Riva & Kanako Sakakuraの
パネットーネの特徴は、まず、
素材に、可能な限り、国産かつ旬のものを使うこと。
ただしナッツ類やチーズなど、
手に入りにくい素材はイタリア産を中心にしています。
冷凍フルーツやピューレは素材を補う役割程度にとどめ、
極力使用しません。
旬の国産の素材を使うことは、
自分達が今いる場所や国、
アイデンティティへの尊敬をもつことであり、
サスティナブルで、自然で、
質の高いものを使いたいという製菓職人としての思いから
選んでいるということです。


▲しぼんでしまうのを防ぐため、焼き上がったパネットーネは専用の機械で天井から逆さまに吊るす。この機械はLESSがはじめて日本に導入したのだそう。

パネットーネの良し悪しは、
酵母の健康状態が大きく関わるそう。
そのために、酵母に最適な温度や湿度を整える
毎日の種継(リフレッシュ)作業が必要です。
酵母は、人間のように温度変化に敏感ですから、
時には赤ちゃんのように
適温の温水に入浴させるんですって。

焼き上がったパネットーネは、
時間の経過と共に生地の中の素材同士が馴染んできます。
発酵過程で酵素の働きにより複雑な風味が生まれますが、
最初のフレッシュな状態では、
浅煎りコーヒーや紅茶、プロセッコ
(イタリア・ヴェネト州のスパークリングワイン)が
合う、といわれます。
すこし時間が経つと生地の質感に締まりが出て、
一体感が出ますから、
ブランデーやウィスキー、グラッパなどの
強めのアルコールと相性が良くなります。
ちなみに、クリスマス休暇のとき、
イタリアの人々は、パネットーネと合わせる飲み物を
1日のなかでも変えるそう。
午前中ならエスプレッソやカプチーノ、
午後はシャンパンやプロセッコ、
夜はウィスキーやブランデー。
そんなふうに楽しんでみるのもいいかもしれません。


ガブリエレさんと坂倉さんに、
お互いの「ここがすごいな」と思うところを
きいてみました。

「彼女のすごいところは、味覚。
そして即興でお菓子のプレゼンテーションを考え、
仕上げられることですね。
それから、唯一無二のオリジナルジャムを作ること。
製造からパッケージまで
オールマイティに仕事をこなすこと」(ガブリエレさん)

「毎日のように新しい商品作りをしていることです。
仕事の正確さ、清潔さ、
納得がいくまで何度も試作を繰り返すのも、
かなわないな、って感じます」(坂倉さん)

今の恵比寿のお店は、
最初のスタート地点だと思っているというふたり。
今後は製造とクリエイションだけに集中できる
ラボ(研究所)兼アトリエをつくるのが夢だそうです。
ガブリエレさんは、パネットーネだけじゃなく、
チョコレートも得意としているので、
そちらでも展開していきたいということでした。

クリスマスリースの 生産者のみなさんを紹介します。

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ヒムロスギ

生産者|藤田英男さん

藤田さんの農園は
茨城県の北西部、
福島県との県境に位置する
久慈郡大子町にあります。

ヒムロスギは苗を作る段階で、
1メートルほどに生長するまでは畑に置いておきます。
それよりも短い状態で植えてしまうと、
冬場、食べるものがない野うさぎに
食べられてしまうから。
植林をして10~15年すると、
3メートルほどにまで生長します。

色は寒くなって霜が当たるまでは緑色で、
肥料も必要がなく、
「基本的にはほったらかしでOKなんですよ」。
でも、陽が当たらず密になってしまうと、
中の方が枯れてしまうので、
時折手入れをしてあげるということです。

藤田さんのところでは、現在5~6人で
栽培を行なっていますが、
需要がクリスマスのある12月に集中してしまうため、
全ての注文に答えきれないこともしばしばなのだそうです。


ブルーアイス

生産者|長山文男さん

長山さんは茨城県の常陸大宮市で
ブルーアイス、ブルーバード、
ロシアンオリーブなどを栽培しています。
ブルーアイスは12月に特に人気の植物ですが、
シルバーグリーンの細い枝は
シーズンを問わずアレンジに最適で、
一年を通して出荷を行なっています。

ブルーアイスは、3年で1メートル50センチくらいまで
生長する植物。
病害虫もなく、肥料も必要なく、
とても育てやすい木だそうです。

色は年間を通じてグリーン。
長山さん曰く
「ひなたよりも、ひかげのほうが
生育に向いているんです」。

たいへんなのは、植えたばかりの小さいものが、
土中のミミズを食べにくるイノシシに
堀り返されてしまうこと。
2011年の東日本大震災以降、
このあたりに猪が増え、
その対策がいちばんの手間だということでした。

自分をもてなす。

未分類

今年は、
旅に出ることもほとんどなかったし、
人と会うことも少なかったけれど、
でもその分、自分にじっくり目を向けることができた。

仕事の仕方や、
人づきあい。
家の中のことや、
家族のこと。
これからのこと。

窮屈な思いもしたけれど、
今まで立ち止まって考えることなど、
ほとんどなかったから、
それはそれでよかったこととしよう、
そう思っています。

早いもので、
もうすぐ12月。

ツリーを飾ったり、
チキンを焼いたり。
娘が小さな頃は、
そんなクリスマスっぽいこともしたけれど、
この頃は、年々ひそやかになってきています。

今年はさらに‥‥
と思うと、やっぱりちょっとさみしい。

今週のweeksdaysは、
おととし好評いただいたクリスマスリースに、
赤い実を足して、
かわいらしいリースを作りました。
それとともに、
私の大好物のお菓子もご紹介します。

いつもよりひっそり過ごす今年の冬。
リースとお菓子で、
自分をもてなそうではありませんか。

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