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saquiの冬のコレクション、 岸山沙代子さんが解説します。 [3]

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[3]ビッグスリーブブラウスと、
キャロットパンツ。

かわいいでしょう? このブラウス。
透け感がありますが、袖以外には裏地がついているので、
1枚で着ても問題ありません。
逆に、袖がほのかに透けることで、
かたちのかわいらしさに、大人っぽさが出ているんです。

実は袖のふんわり感を出すために、
ちょっとだけテクニックを使っていて。
それは、袖の内側の縫い目に沿って、
紐を通して、脇から吊るようにしているんです。
それで、ちょっと「つれる」感じで、
くしゅくしゅっと引っ張られ、袖がふんわりとなる。
それで立体的な印象を、強く生んでいるんですね。

この服、リモートに便利なんですよ。
モニターに映るとき、上半身に、
ちょっとした華やかさが欲しくなりますよね。
お客様のなかにも「リモート会議のときに着られる、
ちょっとあでやかなデザインのものがほしい」と、
そんなリクエストをいただくこともあって、
そんなとき、このブラウスはぴったりだなって思います。

私も最近、オンラインで英会話を受けていて、
先生に見えてしまうので、
それなりにきちんとするんですが、
コーディネートに気をつけているつもりが、
結局Tシャツしか映っていない、ということも。
アナウンサーのみなさんも同じかなって思うんですが、
このリモート時代、上半身にポイントがある服って、
とても便利だと思っています。

デザインの原点は、私が、
こういうクラシックなフワッとした
デザインが好きだということ。
しかも、そんなに派手ではなく、
“お嬢様”ぽくもならないよう、
ポッコリ膨らむ場所を、袖に近くすることで、
大人が着られるものにしています。
袖をきゅっと肘のほうに上げると、
また印象がかわって、かわいいですよ。

ボタンはくるみボタン、後ろはファスナー。
生地の素材は、綿56%・ナイロン31%・シルク13%。
着やすく、軽くて、気持ちのいいブラウスができました。

「ウールブレンドデニム」
という、経糸にウール、緯糸にポリエステルを使った
デニム生地でつくったキャロットパンツです。
いわゆるジーンズのデニムの印象とはちがうでしょう? 
私は「きれいめデニム」と呼んでいるんです。
形状記憶をしているわけじゃないのに、しわになりにくく、
タックがなかなか消えないこともあって、
「きれいさ」が持続するんですね。
タックがぼやけてきても、
脱いだときに、ちゃんと掛けておけば大丈夫です。

身体のラインを気にせずに
穿いていただけるように考えました。
私自身が、ヒップが大きめなので、
そんな人でも快適に、動きやすいように、
それでいて、スッキリと見えますよ。

この生地は、イタリアの有名なテキスタイルメーカー、
ファリエロ・サルティ(Faliero Sarti)社のもの。
こうして使うには高価な素材だと思いますが、
この生地のおかげで、
きっちりと、メンズライクな印象を残しつつ、
レディースとしての機能性、うつくしさを保った
1本になったと思います。

(おわります)

saquiの冬のコレクション、 岸山沙代子さんが解説します。 [2]

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[2]シルクワンピースと、
ツイードスカート。

絹100%の素材で、ワンピースをつくりました。
もとになったデザインは、2年前の春夏のワンピース。
今回のものは、秋冬の発表ですけれど、
オールシーズン、着られるようにしています。

丈は、長め。「長さが新鮮!」と
言ってくださる方が多いんですが、
まさしく、今っぽい感じを取り入れています。

目立つのは襟の形。
すっきり見せつつ、かわいらしい、
ノーカラーのVネックなんですが、
留めるとそのVはそんな深くないのが
おわかりいただけると思います。

前身ごろの、左右の胸と、腰につけた
4つのポケットも、デザインのアクセント。
ポケットがポイントになることで、
長いワンピースでも、間延びしない印象を生んでいます。

1枚で着てもとても気持ちのよい素材ですが、
細めのパンツを下に穿くのもおすすめです。
裾をボタン留めせず、フワッと開いて着ると、
裾さばきもよく、軽快な印象になります。

キャミソールを着て、パンツを穿けば、
前ボタンを全部開けるのもかわいいですよね。
タイツにスニーカーも合います。

寒い時季は、上にコートや
ロングカーディガンを羽織って。
ちなみに、このワンピース、
saquiでは完売をしていますので、
「weeksdays」だけの取り扱いとなります。

グリーンに、ちょっと茶色が混じった、
ツイードを使ったスカートです。
ここまで鮮やかなデザインのツイードは、
saquiでは珍しいタイプです。
英国のリントン社(LINTON)の生地で、
フリンジになっている糸や、リボンのような糸、
コードなど、いろんな糸を使って織られている、
世の中では「シャネルツイード」とも
呼ばれているものです。
見本を見たとき、クラシックなコレクションのなかに、
saquiにきっと合う! と、
かわいくキラッと光って見えたのがこのデザインでした。

デザインとしては、前身頃に大きめのポケット。
かわいいだけじゃなく、
これがあると、お腹ポッコリも目立ちにくいんです。
後ろは「riri(リリ=ハイブランドも使っている、
スイスの古いファスナーのメーカー)」のファスナーで。
かたちはストレートで、裾にはスリットをつけました。

おすすめの着方ですが、
このスカートが主役級になるので、
全体をシンプルに品良く、スッキリした感じで
まとめるのがいいかなって思います。
たとえば、タイツを穿いて、ショートブーツと合わせる。
上はグレー、黒、白などのシンプルなニット。
ブラウスでもいいと思いますよ。

靴は、小柄な方は、ヒールのある靴を。
ショートブーツや、
ロングブーツもかっこいいと思います。

私がなぜこのスカートを作りたくなったかというと、
パリに、好きなバッグデザイナーさんがいて、
その人がツイードのタイトスカートを穿いていて、
すごく、かわいかったんです。
タートルを着て、白、グレーか白っぽい感じの
ツイードスカート。
そして、ちっちゃいバッグを斜め掛けにしたスタイルで
接客してくださって、「何てかわいいの!」と。
そのとき「ツイードのストレートかタイトのスカートを
いつか作ろう! 普通なのに、かわいいものを」
って思ったんです。
それが、この生地と出会って、実現しました。

(つづきます)

saquiの冬のコレクション、 岸山沙代子さんが解説します。 [1]

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岸山沙代子さんのプロフィール

きしやま・さよこ
大学の家政学部で被服を学んだのち、
手芸・服飾系の出版社へ。
働きながら「東京立体裁断研究所」に通い、
立体裁断を学ぶ。
別の出版社に転職後、伊藤まさこさんの担当に。
編集者歴10年を経た頃、
デザイナーになる夢をかなえるべく、渡仏、
パターンの学校へ通う。
パリでの3年を経て帰国、自宅をアトリエにして
「SAYOKO KISHIYAMA (サヨコキシヤマ)」名義で
自身のデザインによる服づくりをはじめる。
2016年「saqui」スタート。
そこから年に2回のコレクションを発表しつづけている。

●岸山さんについてくわしくはこちらのコンテンツをどうぞ。


[1]saquiの近況と、
フェイクムートン。

街の中にあったアトリエを、
緑の多いエリアに移しました。
都心からはすこしだけ離れましたけれど、
この環境に一目ぼれで。
内見のとき、伊藤さんに写真を送ったら
すぐに「ここに決めちゃいなさい!」って(笑)。

以前より面積が広くなり、部屋数が増え、
洋裁室、私の仕事部屋、ちいさなストックルーム、
そしてこの、すこし自由なスペースができました。
訪れたかたが「きっと創作意欲が湧きますね」と
おっしゃるんですけれど、じっさい、
以前もクリエイターの方が使っていたそうで、
たしかにそんな雰囲気を感じる空間です。
1階で、緑に囲まれていて、
晴れた日の木漏れ日が気持ちよく、
きれいな風が抜ける部屋なんです。
最寄り駅からはすこし歩きますが、
毎日、出勤するたびに
「ここに移ってきてよかった」と思っています。

saquiのチームは、ふだん、3人です。
役割分担は、私がデザイナー、
そしてパタンナーと縫製担当。
この3人で、サンプル制作からお直しまで、
ひととおりのことができます。
ブランドをつくって4年目、
会社にして2年目ですが、
やっと、そのかたちがととのってきました。

このコートは
ブランドとして「saqui」を立ち上げたとき、
最初の秋冬に作った形です。
ずっと人気で、毎冬、素材を替え作っています。
伊藤さんも、以前作った、
テディベアみたいな色の茶色いタイプをお持ちです。
この冬の素材は、フェイクムートン。
ウール72%、ポリエステル28%の混紡で、
saquiでは初めて使った素材です。
ふつうのムートンはベースが革ですが、
これはニットになっているんですよ。
だから、とっても軽い。
一見、重そうに見えると思いますが、じつは、
「saqui」のコートの中でいちばん軽いんです。

肩は、セットインスリーブではなく、
胸の切り替えのラインに揃えて、たっぷりと。
肩幅を気にせず、いろんな方に馴染みやすいかたちです。
「わたしは肩幅が広いから、着られません」とか、
「肩幅がないので、いつも、お直しをして詰めるんです」
というような方の悩みは、
このコートに関してはないはずです。

裏地は、袖口まで、総裏、キュプラ100%です。

ポケットのかたちもかわいらしく、
スナップも裏地で巻くなど、
こまかいところまで気を配ってデザインしています。

ここまでつくりこんで、
しかも珍しい素材を使っているのに、
どうしてこの価格が実現できたんですか、
という質問を受けるんですが、
最初のロットで
生地を安価に仕入れることができたからです。
今後、この価格でつくることが
できるかどうかはわかりません。

この色は「モーブ」と言います。
とても微妙な、ちょっと紫がかったグレー。
両方のいいところを受け継いだような色で、
私たちのトーンに、よく合う色だと思います。
「冬に映えそう!」という声もいただきました。

(つづきます)

saquiの秋冬の服

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足どりは、いつにも増してかろやかに。

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あったかいお茶がしみじみおいしいなぁ、
なんだかぐっすり眠れるぞ。
なーんて思っていたのですが、
それはどうやら気温のせい。
あんなに暑かったのに、
日に日にすごしやすくなってきて、
いよいよ、冬本番。
私の一番好きな季節がやってきました。

スープを作ったり、
本を読んだり、
ベッドの中でぬくぬくするのもいいけれど、
なんといっても一番のたのしみは、
冬ならではのおしゃれ。
この季節、
歩く足どりはいつにも増してかろやかに、
そして、気分も上々になるのです。

シルクのワンピースやカシミヤのケープ、
それからニット。
エナメルバッグに、ショルダーバッグ‥‥
weeksdaysでたのしむ秋冬のおしゃれ、
最後はsaquiのアイテムをご紹介します。

コンテンツはデザイナー岸山沙代子さんにうかがう、
アイテムごとの解説。
どれもそれぞれ魅力的で、
聞いていたらぜーんぶ欲しくなっちゃった。

じっくり読んで、
冬のおしゃれ計画を練ってくださいね。

Harrissのリバーシブルブルゾンを 着てもらいました。 [その2 母と息子編] 桑原有子さん・桑原尚朗さん

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桑原家のプロフィール

お母さんの桑原有子さんは、
西荻窪で友人と「まめなとうふ店」を経営。
国産在来大豆と天然にがりを使い、
消泡剤を使わない豆腐や油揚げ、惣菜を販売している。
息子の尚朗(なおあき)くんは大学生。
「まめなとうふ店」の名前と
「まめに、まじめに。」というコピーは、
尚朗さんによるもの。
「地域の方にも親しんでいただけて、
いい店名と感じています」(有子さん)

●まめなとうふ店のInstagram


ベリーショートがトレードマークの有子さん。
私が知るかぎり、
この髪型がこんなにも似合う人はいない! 
と、断言するほどよくお似合い。
服もまたしかり。
いつもご自身にぴったりな着こなしをされていて、
会うたび、すてきだなぁ、
ご自分のことをよくわかっているのだなぁと
感心しています。

「いえいえ、そんな。
仕事柄(有子さんは西荻窪で
「まめなとうふ店」というお豆腐屋さんをされています)、
デニムとTシャツで済んでしまうから、
おしゃれをする機会もあんまりなくて」

なんだか緊張した面持ちです。

「いろいろ迷ったのですが‥‥」と、
最初に見せてくれたのが
ブルゾンにデニムのこのコーディネート。

(身長166cm・36サイズ着用)

黒のフラットシューズに赤いバッグ。
首には赤が少しきいたストールをくるり。

おしゃれをする機会があまりないとは言うけれど、
ちゃんとブルゾンを自分のものにしている! 
聞けば、
「紫のキルティングのブルゾンを持っている」
とのこと。
そうか、キルティングブルゾンは
馴染んだアイテムだったのですね。

息子の尚朗(なおあき)くんは、
白のブルゾンにデニムを合わせてくれました。
「ベーシックで合わせやすかったので、
ふだんするかっこうの上に着てみました」。

(身長173cm・40サイズ着用)

ふたりで出かけることはあまりないというおふたりですが、
並ぶとさすが親子。
テイストが揃ってる。

今回、ふたりで相談したの? と聞いたら、
「ううん、あんまり。
でもかぶらないようにしようねって。それだけは死守」
ですって!

次に着てくれたのはネイビーのブルゾン。
ギャザースカートに、
襟元はパールのネックレスがちらり。
ワントーンコーディネート、いいですねぇ。

(身長166cm・36サイズ着用)

「パールはハタチになった記念に
親からプレゼントされたものなんです」

カジュアルなブルゾンが、
大人のおしゃれ着になりました。

足元はダンスコ。
「ダンスコが好きで、このパテント以外にも、
プレーンな茶色をよく履きます。
これはもう3代目」というくらい、
有子さんにとってなくてはならない
足元おしゃれの味方なんですって。

尚朗くんもおそろいのカラー。
ネイビーブルゾンに白いパンツと
白い靴を合わせました。
大学生らしい清潔感! 

(身長173cm・38サイズ着用)

有子さんは、つるっとした面を、
尚朗くんはキルティングを。
こうするといかにも「おそろい」にならないのです。

最後は白のブルゾンを。

(身長166cm・36サイズ着用)

「白は新鮮でした」
という有子さんに、
「これが一番似合ってる」という尚朗くん。
(おふたりのやりとりを眺めながら、
息子もいいものだなぁ、としみじみ‥‥。)

「赤いスカートは、着物地でできているんです。
もう無くなってしまったんだけど、
西荻のお店で4年くらい前に買いました」

と有子さん。
ブルゾンから時おりのぞく、
スカートのサイドについたボタンがいいかんじです。

尚朗くんはグレーのブルゾン。
下に着るのは同系色‥‥? と思ったら、
ベージュのシャツ。
なんと撮影前にバイト先の方から
(尚朗くんは、私もふだんお世話になっている、
某男性誌でアルバイトをしているのです)
いただいたものだとか。

(身長173cm・38サイズ着用)

「これ、似合うからあげる、と言ってくれたのですが、
ブルゾンにも合うし、秋っぽい。
ジャストタイミングでした!」

千里子ちゃんのベストもそうでしたが、
安く手に入れたりお下がりを着たり。
若い子なりのおしゃれっていいものです。

ビルケンシュトックに合わせたのは、
黄色い靴下。
時々、こんな風に足元を派手にするんですって。

「バイト代は服と本で消えてしまう」という尚朗くんと、
「スカート、久しぶりに履きました」という有子さん。
おふたりに共通するのは清潔感かな。

撮影前、ふたりして髪を切りに行きました! 
と聞いて、なんだかほのぼのしましたよ。

Harrissのリバーシブルブルゾンを 着てもらいました。 [その1 母と娘と父編] 「ZUBO」 カナヤミユキさん・新原千里子さん・ニイハラフクミさん

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新原家のプロフィール

夫はニイハラフクミさん、
妻はカナヤミユキさん。
ふたりは1989年、ロンドンにてアートユニット
「ZUBO」を結成。
翌年帰国後、生活にかかわる全てのものをデザインし、
自ら何でもつくるべく、
イラストや木彫、家具製作などをはじめる。
娘が産まれた年の1999年、
屋号を「ZUBO D.I.Y. Laboratory」に。
店舗デザイン施工、ロゴデザイン、衣装デザイン&制作、
CDジャケットやポスターデザインなど多岐に渡る。
ふたりの娘である大学生の新原千里子さんは、
パリ留学からもどり、
現在、東京郊外で3人暮らしをしている。

●ZUBOのウェブサイト
●ニイハラフクミさんのInstagram
●カナヤミユキさんのInstagram
●新原千里子さんのInstagram


3サイズそろった
リバーシブルのキルティングブルゾン。
一番大きな40サイズは男性用です
(もちろん大きめに着たい女性にも!)。
カジュアルすぎないほどよさは、
大人の男性にぴったり。
このブルゾン、
男の人も女の人も、若い世代も‥‥
あらゆる世代の人に着て欲しいアイテムなのです。

そこで着こなしを見せて! とお願いしたのが、
ふだんから家族ぐるみでおつきあいのある新原家の皆さん。

(身長178cm・40サイズ着用/身長165cm・36サイズ着用/身長163cm・38サイズ着用)

大学生の千里子ちゃんは、
全身白でまとめてくれました。

「持っている服はほとんどが黒か白で、
あとは水色とピンクが少し。
この白いブルゾンに何を合わせようかなぁ‥‥
といろいろ考えたのですが、
全身白がいいかなって思って」

すっきり美しいコーディネートになりました。

上着を脱ぐと現れたのは、
ざっくりした網目の白いベストとカットソー。
色は1色だけれど、
素材の違いで変化をつけたんですって。

「ベストは家の近くのリサイクルショップで
300円で買ったもの」

300円?! 
そういえば昨秋、
パリで(千里子ちゃんは、パリに留学していました)
会った時も、
スリフトショップなどで買ったバッグや服を
上手に組み合わせて、
おしゃれを楽しんでいましたっけ。
若い子ならではのこの感じ、好きだなぁ。

(身長165cm・36サイズ着用)

一方、母のミユキさんは黒のパンツでひきしめて。
下に着た生成りのニットは、
見ているだけで「よい素材」というのがわかる、
着心地よさげな質感。
大人のブルゾンの着こなしはこうでないと! 
と思わせてくれる着こなしです。

「ふたりが全身白だから、バランスを考えてボトムを黒に」
とみゆきさん。
さすがちょっと引いた目線で見れるのは、
デザイナーならではです。

夫のフクミさんは、
ふだん内装を請け負ったり、家具を作ったり。

「着る服は基本、汚れてもいい服。
白い服を着ることはめったにないんです」
だから白はあこがれの色でもあるんですって。

今日はネイビーや黒中心のワードローブに、
少しだけまざった「白」を合わせてくれました。

キルティング面を出したり、
つるりとした面を出したり。
同じブルゾンも、着こなしによって、
ずいぶん印象が変わるもの。
ふだんはしないという、
「3人おそろい」。
すごくいいかんじになりました。

白いブルゾンを、グレーに変えるとこんなかんじ。
袖をたくしあげて、手首と白いニットを見せ、
前身頃を少し折り返して、
キルティング部分をちらり。
ニットとブルゾンの間はグレーのストールを。

(身長163cm・36サイズ着用)

「ストールで縦のラインを出すと、
全体がすっきり見えるんじゃないかな」
とみゆきさん。
なるほど! 
こういうちょっとした着方、
なかなかできないものなのです。

フクミさんは、白からネイビーに。
白ではキルティング部分を出していましたが、
こちらはつるりとした方を。

(身長178cm・40サイズ着用)

合わせたのは白いニット帽。
ネイビーのジャケットを着た時のような、
ちょっときりっとした雰囲気に。
白もお似合いだったけれど、
ネイビーもいい。

3人の着こなしを見ていたら、
全部の色、欲しくなっちゃった。

税込5,000円以上配送手数料無料!  「weeksdays」は ほぼ日ストア送料無料キャンペーンに参加しています。

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11月5日(木)午前11時から
11月30日(月)午前11時まで開催する、
ほぼ日ストア送料無料キャンペーン。
この期間中にご注文いただいた
税込5,000円以上のお買い物について
配送手数料(通常:770円税込)が無料になります。
「weeksdays」のアイテムについても
適用となりますので、
ぜひこの機会をご活用くださいね。
くわしくは、特設ページをごらんください。

▶︎ほぼ日ストア送料無料キャンペーン!
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金万 今入幸江さん、多田薫さんにききました。

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──
今入さんは、Harrissのデザインを
担当なさっているんですよね。
今入
そうなんです。金万に入って28年になりますが、
ずっとデザイン畑です。
いまはHarrissのチームに3人いるデザイナーの、
まとめ役のような立場ですね。
ただ、金万の場合、
チームにパタンナーが不在で、
外部の人にお願いしてます。
これはこの規模のアパレルとしては、
珍しいことかもしれません。
これがなにを意味するかというと、
デザイナーとパタンナーが隣同士、
密なやりとりをして服をつくる、
というわけにいかないんですね。
つまり、わたしも、デザインに特化するわけにはいかず、
「外のかたとのやりとり」が増えます。
だからわたしは、デザイナー専任というよりも、
企画に近い立場で、外のパタンナーの方や、
通常はパタンナーが行なう、
たとえば縫製工場とのやりとりも行っています。
このやり方には、いいところがあって、
それは服作りを最初から最後まで
一貫して見られることなんですよ。
──
今入さんは、Harrissを、初期の頃から?
今入
そうですね。
日本に来た時にメンズから始まったHarrissですが、
レディースもやりましょう、となったとき、
私が担当することになったんです。
──
次のシーズンはこうしよう、というようなことは、
どうやって決めているんですか。
いわゆる、デザイナーがトップにいて、
クリエイションを続けているタイプのブランドとは、
ちがうように思えるんです。
今入
はい、誰かのクリエイションを尊重するというよりも、
チームでのミーティングありき、ですね。
デザインに入る前に、営業の多田と、
今シーズンどうだったか、
そういう話をしますよ。
──
多田さんはそこではどういう役割を?
多田
私は営業なので、取引先やユーザーの皆さんが
どういう動きだったか、反応はどうか、
そういったことを吸い上げて、企画に伝えます。
──
なるほど、こういう色が好評だったとか、
こういう形が好まれたとか、
どういうことを期待されているとか、
そういうことを知ったうえで、
じゃ、次の展開はこうしましょう、という‥‥。
今入
そうですね。
それからもちろん、リサーチも。
とくに、街を見ます。
ただ、このところ、自分で外に
ダイレクトに行くことが難しいですよね。
ですからこのシーズンは、
ネットのなかでいろんなところに出かけました。
それから、トレンドの予測も知っておいたほうがいい。
過去の予測が、いろんな国で、
どんなふうに展開をしているのかも見ます。
私の場合は日本の情報よりも、
海外のものが多いかもしれません。
ストリートの写真も見るんですよ。
──
意外! Harrissとストリートって。
今入
(笑)そうですよね。でも、いろんなところを見ます。
それを知ったうえで、Harrissはどうあるべきか、
かたちをつくっていくんです。
──
メンズの動向も見るんですか。
今入
いまはレディースを中心にやっているので、
以前ほどはメンズの動向を見ませんね。
Harrissの商品の主流がフレンチ・トラッドだった頃は、
古い資料をふくめ、ずいぶん勉強をしましたけれど。
──
そして、じっさいにデザイン画をつくるんですね。
今入
はい。でも、いわゆる、
モデルが着用しているようなスタイル画ではなく、
洋服だけを、小っちゃい線画で描きます。
なぜかというと、そっちのほうが
チームのみんなに響くから。
ハイファッションではないので、
八頭身のモデルが着用しているようなスタイル画は、
なんだかピンと来ない感じになっちゃうんですね。
だから、たとえばシャツの絵を描き、
パンツの絵を描いて、組み合わせてみたり。
そうそう、顔と胴体と脚が別々になっていて、
めくって組み合わせる着せ替えの
絵本がありましたよね。
あんな感じですよ(笑)。
チームのみんなもそうです。
ただ、みんなはパソコンで描きますが、
私はいまもアナログ。手描きです。
──
そうやってアイテムを決めていくミーティングは、
営業チームとデザインチームが合同で?
今入
デザインチームはデザインチームで話し、
営業チームの意見は別に聞いて、
わたしがふたつのアイデアをドッキングさせ、
お客さんにフィットすることを模索しながら、
かたちに導いていく、という感じですね。
多田
営業の意見が、デザインを決めてしまう、
ということは避けたいんです。
たとえば「来季は膝は出さないのがトレンド」と、
営業が言ったら、デザイナーの創造性を邪魔してしまう。
ある程度、情報を絞って今入に伝え、
さらに今入から、みんなに伝えてもらうんです。
──
Harrissには、いろんなタイプの服がありますね。
定番的に、カジュアルに使える服もあれば、
ちょっとトレンド的な、
おしゃれの部分が強い印象のものも。
今入
じつは、Harrissのなかに、
いくつかのカテゴリーがあるんです。
ちょっとカジュアルで、デイリーなもの。
ちょっとメンズライクなもの。
定番的なもの。
そしてメインとなる、
ちょっときれいめのもの。
なぜそういうカテゴリーをつくったかというと、
メインのきれいめだけで合わせると、
「いったい、どこに行くの?」と言われそうな、
よそゆきすぎる装いになることがあるんです。
だから、カジュアルのものを合わせていただくことで、
全体のトーンとして、デイリーに着られるものになる。
そういうラインナップを目指しています。
多田
カジュアルなラインは、ネームも変え、
ちょっとシンプルなロゴにしているんですよ。
ブランド名は同じですが、手に取るとわかります。
──
気づきませんでした!
今入
今回の、リバーシブルなブルゾンは、
ネームが表に出ていないんです。
だからわかりづらいんですが、
そんなふうに分けているんですよ。
──
なるほど、こちらはブロック体のロゴ、
いつものHarrissは筆記体ですね。


今入
ブロック体のHarrissは、
定番的なもの、メンズ的なもの、
ワークやミリタリーなど、
そういうキーワードで、
オリジナルのHarrissと一緒に着られるよう、
あわせてつくっているラインですね。
オリジナルのHarrissだけだと、
ちょっときれいめすぎる、
っていうお客さんもいらっしゃる。
古くからあるブランドなので、
長いお客様も多く、
そういう皆さんにも、着回しができるようにと
考えているんです。
多田
なかには、ブロック体のHarrissのファン、
というお客様もいらっしゃいますよね。
ベーシックなものがお好きという。
今入
そうなんです。
──
さらに、HARRISS GRACEがあるんですね。
今入
HARRISS GRACEは、もうちょっとトレンド的で、
楽しむためのお洋服というラインです。
──
それでは、今回の、
リバーシブルブルゾンについて聞かせてください。
これは、あたらしいデザインですよね。
多田
はい、今季の新型です。

──
展示会で、伊藤さんの目が、パッと留まって。
「これ、いいな」って。
今入
あの時、一緒に歩いていた私もそう思ったんです。
いきなり「あっ、これ!」って。
伊藤さんって、スポーティな装いの印象が薄いんですが、
これは、スポーティなのにエレガントで、
なるほどって思ったんです。
たぶん、襟がついていたら、違ったんだと思います。
今入
おっしゃった通り、襟を付けると、
スポーツのフィールドブルゾンの印象になりますね。
この襟が、ちょっと丸っこいんだけれど、
ちょっとVも意識しているんです。
角度が絶妙で、これは着用するとわかる。
抜けて着てもかわいいし、
きっちり着てもかわいい。
Vが深いとまた違うんですが、
Vだけれど優しい感じが出て、
着た時に背中にも丸みをおびて、
ちゃんと豪華にもなる印象がある。
そういうところに惹かれたのかなと思いました。
──
しかも、エイジレス。
スポーティすぎると、年齢高めのかたは、
ちょっと着づらくなりますが、そうはならない。
今入
私ぐらいの年齢でも、着られます!(笑)
──
しかもユニセックスのサイズ展開ですね。
今入
男の人も着られます。
多田
こういう中綿ブルゾンの需要って、
すごくあると感じているんです。
暖冬の影響で着る時期が長くなっていることもあり、
薄手の防寒着が重宝する。
ちょうどいいものが作れたなと思っています。
──
リバーシブルにしたのはなぜですか。
今入
それはもうね、私たちも、
1つで2つの用途っていうのがすごく好きなんです。
多田
そうそう、好きなんですよ。
Harrissのお客様も同じです。
今入
Harrissには、リバーシブルだけじゃなくて、
前・後ろに着られるとか、ありますよ。
着方が2つあるって、やっぱりうれしい。
今入
ちょっと表情が違うでしょう?
キルティングがわかる着方と、
さらっとした着方と。
しかも防寒にも着られる。
ちょっと袖も長めにつくってるので、
あえて折って着てもらうと、
また表情が変わりますし。
──
だから、あえてボタンを袖に付けず。
今入
着やすいでしょう?
身頃もスナップで、リバーシブルにできます。
──
リバーシブルテクニックがすごいですよね。
ポケットが両方使える!
ということは、内ポケットとしても使えるから、
便利ですよね。
手ぶらで出かけられますよ。
今入
身軽な感じですよね。
──
中綿はポリエステルで、
薄めに感じますけれど、
いま、寒いところは車移動ですし、
都市部も、交通機関はあたたかですし、
そもそも暖冬ですから、
ちょうどいいような気がします。真冬でも。
今入
たとえばニットを着たいじゃないですか、冬になると。
なのに、厚手すぎるものを着ると、汗をかくほど暖い。
このブルゾンは、サイズ感がたっぷりしているので、
ニットと合わせても着られ、
暖さもちょうどよくなりますよ。
多田
首周りは、ストールやマフラーで
調節していただければすっきりと。
──
風も通しにくい。
今入
高密度の素材で、風も通しづらいですし、
弱撥水ですから、小雨ぐらいは気にせず
着ていただきたいです。
──
Harriss的にはどんなコーディネートを勧めますか。
多田
ちょっと女性らしく着るんだったら、
ワンピースにふわって羽織ったり。
もうちょっと動きやすく、だったら、
パンツもいいと思います。
そのときは、ブルゾンがふかっとして
シルエットの雰囲気があるので、
すっきり目のパンツがいいかも。
意外かもしれませんが、きれいめでもいけるので、
足元にパンプスでも合いますよ。
で、中にニットとか。
タートルが見えるのも素敵ですよね。
今入
すっきり系のデニムを履いてもいいですよね。
──
じゃ、持っている服が使えますね。
多田
使えますよ。
たっぷりしてるから、
長い丈のものを裾から出して着ても、
バランスが取りやすいです。
今入
すごくベーシックだし、
サイズ感も大きいので、
ずっと着ていただけると思います。

──
伊藤さんセレクトの3つのカラーがあるのも
とてもいいですね。
どの色を選んでも、ストールやインナーで
また印象が変わるので、
いろいろ楽しめそうです。
今入
手洗い可能で、お家で洗えますから、
この秋冬から、たくさん着ていただけたらと思います。
多田
白は汚れが、と気になるかたにも安心ですよ。
春先になった時に、
ダークなコートはもう着たくないけど、
気分は春で、でも寒いのは嫌、
というときにも、ぴったりです。
──
そうですね! 今入さん、多田さん、
どうもありがとうございました。

Harrissのリバーシブルブルゾン

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娘とふたりで。

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寝室を少し改装して、
小さなウォークインクローゼットを作りました。

そこに置いたのは、季節の服。
コート、ジャケット、ワンピースと、
見やすいようラックにかけて、
色別に(といっても、そのほとんどが
ネイビーか黒なのですが)分けて、
ああ、すっきり。

ここに新しくくわわったのは、
娘と私が一緒に着る服のラック。
あんなに小さかったのに、
今では同じ服が着られるくらい成長したのでした。

不思議なもので、
同じ服でも私が着るのと、娘が着るのとでは、
雰囲気はまったく変わる。
年も背の高さもずいぶん違うから、
あたり前といえばあたり前なのですが、
「そういう着こなし方もあるんだ!」
なんて新鮮な目で見ることができるのです。

今では服をえらぶ時、
これは一緒に着られるかな? なんて
思うようになったくらいなんですよ!

今週、weeksdaysでご紹介する
Harrissのリバーシブルブルゾンも、
私たちが共有している1着。
幅広い年代の方に愛用していただける
アイテムではないかなぁと思っています。

コンテンツは、
私の友人家族に登場していただきました。
お母さん、娘、息子、お父さん。
見ていてたのしく、
着こなしの参考にもなる、
もりだくさんの内容になっています。
どうぞおたのしみに。

カシミア。 [3]五十歳になったとき

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様々なカシミア製品が、
世の中に出回るようになってきて、
選択肢が増えたのはとても喜ばしい。
五十歳になったとき、前々から欲しいと思っていた、
某ブランドのカシミアのストールを購入した。
ストールというと、定番色の他は、
チェックなどが多かったのだけれど、
着物のときに巻く無地のものが欲しかった。
あれこれ探した結果、
そこにしか私の欲しい色がなかったのである。

それはストールとしてはあまりに高価で、
気軽にほいっと買えるものではなかった。
しかし他の欲しいものをぐっと我慢して、
五十歳の誕生日に購入した。
カシミアはマフラーでもうれしいのに、
それがストールとなると、ぽーっとするほど美しかった。
私が購入したのはサーモンピンクで、それを巻くと、
老いを感じるようになった顔に元気を与えてくれた。
感触のいいものが大好きなうちのネコも、
それを取り出すとやってきて、
ごろごろと喉を鳴らしながら、
ストールに体をこすりつけようとするので、
ネコが寝ているときにこっそりと取り出しては、
眺めたり触ったりして、うっとりしていた。

カシミアのいいところは、
やはりあの品のいい艶と手触り、軽さと温かさだろう。
歳を重ねると身につけるものの重さがとても重要になる。
好きで買った洋服でも、重いと感じるようになると、
袖を通さなくなる。
その点、カシミアは最適な素材なのだ。
冷房で体が冷えないように、
夏でも薄手のカシミアの半袖セーターを
着ている人もいると聞いたことがある。
防寒用だけではなく、オールシーズンになってきたようだ。

私の持っているカシミアのアイテムは、
寒い時季のものばかりだが、
どれも購入してから十数年から三十年以上、
経っているものばかりである。
ジャケットやコートだったら、
着た後に裏返して風を通し、
しまうときに表に返して全体にブラシをかければ、
シミなどをつけない限り、クリーニングをする必要もない。
年々、カシミアからは離れられなくなっているのである。

カシミア。 [2]柔らかい光

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小学生のカシミアとの出会いから、
私にとってはカシミアは憧れの素材だった。
しかしどちらかというと色合いも地味めだったし、
価格もOLにとっては高価だった。
といってもぬめるような手触り、美しい艶、
軽さはずっと頭に残っていて、
いつかはお金を貯めて
カシミアのマフラーを買おうと考えていた。

そして三十歳を過ぎたときに、
はじめてカシミアのマフラーを買った。
デパートの売り場には、
キャメル、グレー、紺、
白とベージュのチェックなどがあり、
そのなかで冬に着るウールモッサのコートと
同色の紺を買った。
紺といっても艶があるので、
コートの衿もとに柔らかい光を加えてくれた。
柄がない無地のマフラーなのに、会った人は、
「そのマフラー素敵」
と褒めてくれた。
毎日首に巻いていたので、
汚れるのが気になったのだけれど、
汚れがほとんどつかないのには驚いた。
昔、母親が、
「素材のいいものは汚れがつきにくい」
といっていたのを思い出した。

今から二十年ほど前だっただろうか、
カシミアというふれこみで、
パシュミナのマフラーやストールが
大流行したことがあった。
価格も信じられないほど安く、
すぐ皺になってしまうようなものもあった。
色もこれまでになかったパステルカラーがほとんどだった。
すると知り合いが、
「あれは厳密にいうとカシミアとは別のもので、
本当のパシュミナとは違う」
と教えてくれた。
カシミール地方云々という説明を聞いたものの、
ほとんど忘れてしまったが、
多くの女性たちはカシミアのストールを
身につけていると思っていたのだろう。

私にとってカシミアはその美しい素材感も含めて、
ふだんは手が届かないものだった。
働くのをがんばってやっと一枚、
手に入れるようなもので、
三枚いくらで買うようなものではなかった。
最近は質のいいものが
手頃な価格で売られるようになってきた。
カシミアが手に届かない時代を過ごしてきた私からすると、
とてもうらやましいのである。

カシミア。 [1]小さな玉巻の毛糸

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私がはじめてカシミアというものの存在を知ったのは、
小学校の高学年のときだった。
小学校に入学する頃から、
母親に編み物を習っていたのだが、
最初に私に渡されたのは、
古いセーターをほどいて洗い、
それをまた玉に巻き直した再生利用の毛糸だった。

最初は編むのが楽しいので、
まっすぐではなく、ちりちりが残っている
ラーメンのような毛糸でも平気だったのだが、
だんだん新しい毛糸で編みたい! 
という気持ちがわいてきた。
しかし母は合繊の毛糸は買ってくれたものの、
純毛の毛糸は家で再生したものしか、渡してくれなかった。
それが、私が本気で編み物をしたいとわかったらしく、
輸入毛糸店に連れていってくれたのだった。

店に置いてあったのは、
これまで見たこともない毛糸ばかりだった。
興奮しながら棚を見ていくと、
ふわふわの薄いグレーの毛糸に目が奪われた。
どうしてもその糸でマフラーが編みたくなり、
母親にそういうと買ってくれた。
そのフランス製の毛糸は、
ウールとアンゴラの混じった糸で、
その柔らかさといったらなかった。
買ってもらってうれしかったのだけれど、
店内で別格扱いで飾られている、
小さな玉巻の毛糸に目を奪われた。
茶色、紺色、グレーといった色が並んでいたが、
その美しい色と艶で毛糸が輝いていた。
私がじっと見ていると母親が、
「それはカシミアという高級な毛糸で、
私も編んだことがないのだから、
あなたが編むようなものではない」
といった。
小学生にはもったいない
フランス製の毛糸を買ってもらったので、
私は納得したけれど、
いつかはあの美しい糸で編んでみたいと憧れた。

フランス製の毛糸で私が編んだマフラーは、
五十年以上経ってもまだ手元にあって、
冬になると私の首を温めてくれている。
しかし飾ってあったカシミアの糸で編む夢は叶わなかった。
あのときの自分だったら、
小さくて美しいカシミア毛糸で何を編んだだろうかと、
この歳になってもまだ思い出しているのだ。

カシミヤのケープとコート

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私たちの冬の毎日に。

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「ママがこのコートを着ていると、
腕を組みたくなる」

去年、パリを旅した時、
めずらしくそういって私にくっついてきた娘。

大人だからとか、
いくつになったからとか、
そういうことじゃなくって、
気持ちいいものって素直に分かる。

ブラックとベージュのリバーシブルのそのコートは、
まだ20歳になったばかりの娘には、
ちょっと大人っぽいのだけれど、
もう少し成長したら、
一緒に着るようになるんだろうな。

ストール、はらまき、
帽子に靴下‥‥、
私たちの冬の毎日に欠かせないカシミヤ。

この冬は、
「腕組みしたくなる」コートにくわえて、
私がずっと欲しいと思っていたケープも登場。

軽くて、なんともいえず気持ちよくって。
冬のおしゃれが待ち遠しくなるアイテムです。

ベトナムのかごの使いかたをInstagramで募集します。

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毎回、入荷するたびに大人気のベトナムのかご
おかげさまで発売以来、
たくさんの方にご愛用いただいています。

伊藤まさこさんはもちろん、
ほぼ日乗組員もこんな風に愛用しているんですよ。

みなさんは、どんな風に使っていますか?

次回、11月19日(木)の再入荷の前に、
みなさまがじっさいに
どんなふうにお使いかをレポートする
コンテンツをつくりたいと考えています。

今回は、みなさんの使い方を、Instagramで募集します。
企画への参加はかんたん。

#weeksdays
#ベトナムのかご
#weeksdaysのベトナムのかご

3つのうちいずれか1つタグをつけて、
みなさまのInstagramにアップしていただくだけ。
(weeksdaysチームへのご連絡は必要ありません。)

ご参加いただいた中から、
weeksdaysチームで選考のうえ、
コンテンツ掲載に採用させていただいた方には、
OSAJI×weeksdaysのコラボ商品、
ボディゲルフェイシャルトナー
それぞれ、お好きな香りを
1セット、プレゼントさせていただきます。

※締切は、2020年10月28日(水)午前11時です。
※採用させていただきたい方には、
 @weeksdays_officialから
 InstagramにてDMをお送りします。

みなさまのご参加を
weeksdaysチーム一同、たのしみにお待ちしています!

移ろいの円環 小林和人

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小林和人さんのプロフィール

こばやし・かずと
1999年より国内外の生活用品を扱う店
Roundabout(ラウンダバウト)を運営。
2008年には、物がもたらす作用に着目する場所
OUTBOUND(アウトバウンド)を開始。
代々木上原と吉祥寺の両店舗の全ての商品のセレクトと
展覧会の企画、スタイリングや
ホテルの家具コーディネートなども手掛ける。
著書に『あたらしい日用品』(マイナビ)、
『「生活工芸」の時代』(共著、新潮社)がある。

●Roundabout
●OUTBOUND
●Instagram


私の自宅のリビングには、
様々な経緯で手元に流れ着いた物品を並べた
密やかな一角がある。
そこにあるのは、旅先の蚤の市で購入した
硝子瓶や陶製容器、個人作家の作品、
そして友人からプレゼントされた
アンモナイトの化石など、色々である。

この小さな空間は、眺めている間だけ
「今ではない時間」に身を置くことができる、
いうなれば個人的祭壇ともいえる神聖な場所である。
但し、そこは日々取り込まれる洗濯物が
目の前を通過する、
やや賑やかな立地ではあるのだが。

そんな私の精神の庭に、
紫陽花のリースを迎え入れることとなった。
届いた箱を開けると、
若葉色と葵色の鮮やかなせめぎ合いに、
はっとさせられる。
青々とした張りに満ちたこの円環を壁に掛けた途端、
静止していた空気は氷解し、
たちまち瑞々しい時が注ぎ込まれた。

幾日かが経過すると、
奥行きある色彩は徐々に淡さを帯び、
しっとりとした質感は乾いた風情へと移行していった。
しかし、始まりの頃の溌剌とした新鮮さも、
そこから次第に滲み出る枯れ味も、
いずれも異なる魅力とともに、
変わらず私たちを愉しませてくれる。

時間とは、一方向のみに進む矢の様であり、
誰も止めることは出来ない。
だからといって、我々は時の不可逆性に
絶望する必要は微塵もない。

ときには、物の肌理に目を凝らし、
異なる時間への入り口を探そう。
そしてまた或るときには、
花の煌めきの儚さに自らを重ねることで、
その静かな移ろいを慈しみ、
せめての安堵と慰みを享受しようではないか。

願掛けのように。 大西 進

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大西進さんのプロフィール

おおにし・すすむ
1976年群馬県生まれ。
大学卒業後、紅茶専門店勤務を経て、
2005年、紅茶を中心とした茶葉の卸販売と、
紅茶の楽しさを伝える教室を行う紅茶屋
「teteria(テテリア)」を静岡県沼津市で始める。
現在は拠点を富士市に移し、活躍中。

●teteriaのウェブサイト
●Twitter
●Instagram


パッケージを開けた瞬間に、
ふわっと花の香りが持ち上がってきました。
香りは目には見えませんが、
ほかの感覚をとびこえて
一気に心に飛び込んでくるように感じました。
花の贈り物は目が喜ぶだけでなく香りに心が掴まれますね。

毎日目に入る場所がいいなと思っていたのと、
印象的な香りだったので、
広い部屋に飾るよりも香りが部屋いっぱいに満ちるように、
一番小さな独立した部屋に飾りました。
玄関です。
飾った初日は狙い通り玄関に行く度に
清楚な香りが漂っていて良かったです。

引っ越したばかりで殺風景な玄関でしたが、
ワンポイントの色がはいることによって、
雰囲気がぐっとかわりました。
玄関は朝家を出る時、
無事に家に帰ってきた時に通る場所なので、
日々みているとなんとなく
無事に帰ってこれますようにとか、
輪っかをみて願掛けをするような気持ちにも
なってきました。
帰宅した子供たちがドアをあけて
最初に視界の中に入るのがこのリースというのも
いいなと思いました。

届いた時は鮮烈な色も重みも瑞々しさも
花の中に含まれていて、
リース自体が生きているって感じでした。
だんだんドライになってくると
色も落ち着きおどろくほど軽くなりました。
場所に馴染んでいい感じなので、
位置は変えずにそのまま楽しんでいます。

引っ越ししたばかりのものがない時に
このリースひとつで玄関の雰囲気が一変したので、
引越し祝いや新装記念、
新築のお祝いにぴったりだと思いました。
今回の紫陽花のリースはどこにおいても邪魔をせず、
日に日に壁になじんでいく
質の良いプレゼントだと感じます。

そう、プレゼントにリースってすごくいいですね。
気負いなく飾れるというのが魅力だし、
長く楽しめるというところも。
なにしろ円形というのがいい。
円は縁といわれて縁起がいい感じするし、
見ていてまん丸は安心する。
穴があいているのもいい。
私たちが願掛けにつかう五円玉も穴があいているから
特別な扱いを受けてきたし、
ドーナツの魅力は穴が空いているところというのも
よくわかる。
あいている所や抜けている所があるほうが
自分の思いをのせる余地がありそうでいい。

人も同様で、ちょっと抜けていたり、
余白を持つ人達を私たちは愛するし、
そんな事を思い起こさせてくれるリースは
家にかざるものとしては最高じゃないでしょうか。
もらって初めて気がつきました。

我が家へいらっしゃいませ。 カナヤミユキ

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カナヤミユキさんのプロフィール

かなや・みゆき
デザイナー。
1965年生まれ。群馬県出身。
大学生の娘と夫と東京郊外で3人暮らし。
料理好きがこうじて
共書に『おかあさんのおべんとう―母弁』がある。

1989年、ニイハラフクミと共に
ロンドンにてアートユニット「ZUBO」を結成。
翌年帰国後、生活にかかわる全てのものをデザインし、
自ら何でもつくるべく、
イラストや木彫、家具製作などをはじめる。
1999年、屋号を「ZUBO D.I.Y. Laboratory」に。
店舗デザイン施工、ロゴデザイン、衣装デザイン&制作、
CDジャケットやポスターデザインなど多岐に渡る。
近年は服飾、テキスタイルデザインや小物の企画を中心に、
3年前から鍛金をはじめ、新たな世界にも挑戦している。

●ZUBOのウェブサイト
●Instagram


グリーンに紫のグラデーションの
フレッシュな紫陽花のリース。
箱を開けた途端に思い出が蘇りました。

昨年の8月、娘がパリの大学に
1年の予定で交換留学しました。
初めての一人暮らし、しかも外国、
私も休暇がてらその1ヶ月後に
様子を見に行くことにしました。
それは心配だからというよりは
便乗して私自身も楽しむために。

留学生の暮らしはそれなりの節約生活、
私がいる間だけはちょっぴり潤いをと、
二人でお花屋さんに行きました。
娘が選んだのは真っ白な紫陽花でした。
一輪でも様になる、華やかで優美、
簡素な部屋が一気に艶やかになりました。

十日間の滞在が過ぎ、晩夏の白い紫陽花は
表面に少しづつ茶色の陰りが‥‥。
そろそろさようならの時です。
最終日にアパルトマンの目の前にあるマルシェで
グリーン味かかったスモーキーな
ピンクの紫陽花を見つけたので、
それを代わりに最後のプレゼントとして
パリを後にしました。
空港へ向かうタクシーの中から見る
娘の表情は今でも忘れません。
希望と不安が入り混じった複雑な表情で
この経験でまた少し大人になるんだなぁっと思いました。
少し感傷的な顔をしていたのかな? 私。
タクシーのお兄さんが
「お母さん大丈夫、彼女は上手くいくよ、絶対に! 
俺には分かる!」
なんて全然根拠のない応援をしてくれて、心が綻びました。

そして、あの時の紫陽花はドライになって、
ずっと彼女の部屋で潤いを放ってくれていたのでした。
だって今や遠くてもLINEのビデオ通話で
ちょくちょく連絡とれるから、
部屋で生き生きしている紫陽花を目の当たりにして、
「えーっまだ咲いてるの?」
なんて話したものです。
世界は近くなったなぁと実感しました。

それにしても、リースはまた一輪とは違った
少し聖なるモノになりますね。
それは輪という形のせいでしょうか? 
なんとなくその空間を浄化してくれるような存在感です。
先ずは娘の部屋に飾ってみました。

娘の部屋の壁はつい先日塗り直したばかりで、
カラーはIllusive Lilac=幻想的なライラック、
紫がかったグレイに紫陽花の絶妙な色とも調和しています。

幼い頃に使っていた子ども椅子にちょこんとのせてみて。
我が家へいらっしゃいませと。

リビングのコーナーの壁。
いつもは時計がかかっている場所、
あの角を見るときはいつも時間を気にしていたのに、
紫陽花がやんわり
「急がなくていいよーっ」て言ってくれているみたいです。

私の仕事場はリビングにあります。
この棚の上は、どんなに仕事が忙しくて
机の上がてんこ盛りの資料に見舞われても、
唯一眺められる場所として存在しています。
心のよりどころです。
マテリアル違いで質感の違いを並べて眺めるのが好きです。
植物というのは有機的で一つとして同じ形のないもの、
儚さと優しさが混在していますね。

秋色あじさいを育てる 青木園芸を訪ねました。

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青木園芸のプロフィール

あおきえんげい
南房総の地で、農家としては三代目、
花農家として二代目になる青木良平さんと、
東京でフローリストをしていた
とも子さん夫妻が運営する花農園。
1981年に創業、
2003年から栽培をはじめたあじさいは、
当初は切り花として珍しかったなか、研究を重ね、
現在では日本でも有数の生産者として知られるまでに。
ブライダルや高級生花店などでも取り扱われている。
青木園芸では、あじさいのように
半年近く出荷するアイテムのほかにも、
「1年中、12ヶ月、お客様に提案できるように」と、
ハーブなどの栽培も続けている。

●青木園芸のウェブサイト
●Instagram


「私は花のアレンジが苦手なんです。でもあじさいだと、1輪ポンって生けるだけで決まる、そこが好きなんです」(伊藤さん)

花農家になって、僕で2代目です。
祖父から父の代は、米や野菜をつくっていましたし、
すぐ近くの蜜柑山で果樹の栽培もしていました。
僕が3歳ぐらいまでは牛も育てていたんですよ。
そんな典型的な田舎の農家でしたが、
父が、昭和51年に花に転換をしたんです。
当時は、まだ国産の花の供給が少なく、足りない時代。
輸入品もそんなに潤沢に入らなくって、
かつ、日本の経済が非常に伸びてきたときだった。
そんなタイミングで、
国産の花づくりの需要を感じた父が、
花農家を始めたんですね。

▲「近年の異常気象には振り回されています」と青木さん。ハウスなので、ある程度、環境はコントロールできるものの、なかなか自然の気まぐれには追いついていけない。「昨年は台風でほぼ全壊に近い打撃をこうむりました」。

あじさいを始めたのは、僕の代になってからです。
僕が花業界に入った2000年頃、
花の市場はほぼ成熟していて、
たとえば菊、薔薇、カーネーションといった人気の花は、
もう、経営的に隙間が残っていなかったんです。
けれども国内で、切り花のあじさいをやっている人は、
ほぼいなかった。
そして、どんな職人にもある悩みだと思うんですが、
ただ受け継いだだけでは、
先代である父には勝てない。
だから父のやらなかったことをやろうと、
あじさいを始めることにしました。
2004年のことでした。

▲清潔に手入れされたハウス。空調、陽射しの調整、水やり、掃除、こまかな作業が日々つづく。スタッフにも花にもリラックスしてもらおうと、青木さんはスピーカーからジャズを流している。

ところが、初めてみてすぐに、
みんながあじさいをやらない理由がよく分かりました。
どんな花でも、咲いてすぐ切れば楽なんですよ、
でも、あじさいは、長いものだと、
咲いてから数か月、
咲いたものを維持する必要がある。
それが大変なんです。
どうしても傷が付く、虫が来る、病気が流行る。
ああ、大変なこと始めちゃったなと思いました。
そういえば父は、花は、野菜や果樹に比べて、
「蕾で出荷することができ、回転が速いところがいい」
と話していたのを思い出しました。
僕はずいぶん回転が悪く、蕾では出荷できない花を
つくりはじめてしまったんですね。

普通、あじさいに対するみなさんのイメージは、
6月から7月に咲く花だというものですよね。
日本のあちこちで、露地で見かける花ですが、
そのあじさいの多くが「一季咲き」、
いわゆる「それが本来のあじさいの時季」
ということですね。
自分たちが使っている品種は「二季咲き」、
さらに最新では「四季咲き」も出始めてはいます。
ただ、環境が合わないと「四季咲き」は難しい。
「二季咲き」も、咲きやすいわけではありませんが、
こうして温室で、的確に肥料や水を与えていくことで
育てていきます。そうすることで、
いまでは5月から12月までの出荷が可能になりました。

「秋色あじさい」というのは、
いきなりその色の花がつくわけではなく、
最初は、いわゆるあじさいらしい淡いブルーで開きます。
それを育てていくと、時間の経過と共に、
ぼんやりと、がくの色の変化が始まります。
ちょっと白っぽくなり、そこにグリーンが差して来ます。

さらに育つと、がくの周辺から、
赤みがさしてきて、ボルドーレッドになっていきます。

秋色、といっても、じつは秋に限らないんですよ。
赤い色になるので秋色と呼んでいますが、
あじさいは、もみじなどの紅葉のように、
夜温が8度を下回ると赤くなる、というものではなく、
色の変化には開花からの経過時間が関係するんです。
普通のブルーからの色の変化は大体2週間ぐらい。
そして1ヵ月後にはもう別のものになっています。
更に1ヶ月、2ヶ月を経て、赤や紫になります。
花が咲いてから3ヶ月近くかけて、
色を変えて行くわけです。

12月ぐらいになったら、あじさいの時季は終わり。
暖房を切り、ハウスを開けっ放しにして、
外の寒さを入れて、自然に落葉させます。
1回冬を経験すると、また来年、花をつけてくれます。
そんなふうにして年を重ね、
あじさいづくりを続けています。
(談)

▲日比谷花壇のフローリストの石井さんが、青木園芸のハウスのなかでリースのサンプルをつくってくれました。リースベースに、適宜カットしたあじさいの葉と花をさし、細い針金で結んでゆきます。立体感を出し、めりはりをつけていくのがポイントだそう。

花の持つ力。

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朝、目を覚ましたら、
まずは窓を開け、お湯を沸かします。

これは私の長年の習慣。

でもここのところそれに、
ストレッチとモップがけが、
くわわりました。

体を伸び伸びさせ、
それから、
家のすみずみまでくまなく拭きあげる。

毎日拭いているから、
よごれがたまっているわけではないけれど、
するとしないのとでは大違い。
部屋全体の空気が、
スンッ、と澄むようで、
気持ちいいことったらないのです。

ととのった部屋には花が似合う。
一輪でもいいからどこかに飾ると、
さっきまでの澄んだ空気に、
少しやわらかさがくわわって、
なんだかいいかんじ。
花の持つ力ってすごいなぁと感じるのは
こんな瞬間です。

今週のweeksdaysは、
置くだけで部屋がしとやかになる、
秋色あじさいのリースをご紹介します。

重なる色合いをどうぞたのしんで。

川上薫さんの コーディネート ぜんぶ解説。 [3]

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[3]長いカーディガンと短いカーディガン。

ボタンテールカーディガン(ネイビー)+ラウンドネック/ウール(ネイビー)

ダウンのグレーのキルトスカーフを見たとたん、
「かわいい!」と思い、
スカートとして使いたいと思いました。
そこで組み合わせたのがこのカーディガン。
トップが短いとカジュアルになり、
若い方向けになりますが、
ロング丈なので、品が出て、大人もだいじょうぶ。
おしりまわりの気になるところを隠してくれるよさもあり、
それを活用した組み合わせとも言えます。
ここではタイツの上にキルトスカーフですが、
薄手のショーツに重ねても。
タイツにショーツだけだと寒いな、
というときにも便利ですよ。

色味は、ブラック、ネイビー、グレーで
落ち着いた組み合わせに。
色味を極力なくした、落ち着いたトーンで
合わせた方が、大人っぽくまとまります。

カーディガンの下は、ラウンドネックの
ウールのカットソーです。
ロンTを合わせているかのような感じで、
伸縮が利いて、肌触りがいいので、
ニット同士で重ねても、全くもたつかない。
襟元も、普通だったら結構開いてるものが多いんですが、
開きすぎず、詰まりすぎずな感じで、抜け感があり、
すごく合わせやすいアイテムです。


コートカーディガン(ピーコック)

ピーコック、あるいはセルリアンブルー。
じつはこの色、今季トレンドの色なんです。
そこで、同じく「今」な気分で、
セットアップのように見える
コーディネートをしてみました。
この、nooyのショールコートとポケットスカートは、
実はセットアップのアイテムではないんです。
でもこうして合わせると、とっても馴染みます。

普段着からお出かけまで、マルチに使える組み合わせです。
こういった色の強いアイテムは、
一見、取り入れにくそうな感じに思われるんですけど、
ほかを落ち着けてあげれば、大丈夫なんです。
組み合わせるときは、常にこのカーディガンを
「主役」に考えてコーディネートを。
もっとカジュアルに、明るい印象にしたいときは、
白いワイドパンツを合わせてもかわいいですよね。

このコートカーディガンは、
ポリエステル100%で、
ほどよい厚さと膨らみがあり、軽く、ソフトです。
ボンディング(張り合わせてハリを出す)素材に
近い印象の生地で、
名前のとおり、上着みたいに使うことができます。


コートカーディガン(ネイビー/ブラック)

ピーコックと同じかたちですが、
色がネイビーとブラックのツートーンになっています。
生地の厚さやハリをいかして、
ちょっとアウター感覚に羽織る感じで合わせました。
全部閉めると、ちょっと重さが出ると思います。

差し色にもなっている赤いボトムスは、
じつはサロペット。
こうして上着があると、
ロングドレスみたいに見えてかわいいですよね。

ここではサンダルを合わせていますが、
だいぶ涼しくなってきましたから、
たとえば革靴をはくことで、季節感が進みます。
もちろんスニーカーでもいいですけれど、
どちらにせよ、色味は落ち着いたものを。

サロペットに寒さを感じたら、
タイツやレギンスなどで調整をしてくださいね。

川上薫さんの コーディネート ぜんぶ解説。 [2]

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[2]ラウンドネック、白と黒。

ラウンドネック/ウール(ホワイト)

オフホワイトな感じの透け感を感じられるよう、
チェックのタンクトップの上に合わせました。
カットソー的なブラックに比べて、
ホワイトのほうがニットの感覚がありますね。

もし、上に重ね着をするとしたら‥‥、
じつは何でも合うんです。
ジャケットでもいいし、ベストを合わせてもいい。
マルチに合いますよ。

スカートも同じnooyで、
ちょっとだけ構築的な感じに、アートっぽく。
秋の日に美術館に遊びに行く、そんなイメージです。


ラウンドネック/ウール(ブラック)

ロンT感覚の黒のウールを、デニムにイン。
これはもう、王道の組み合わせです。
ウエストまわりを見ていただくとわかると思いますが、
カジュアルなスタイルのなかに、
上質な素材感と柔らかさが感じられます。

このラウンドネックは、ほんとうに高級感がある。
絶妙で、すべてにおいて計算し尽くされた
ニットなんだなと思いました。

こういうコーデの場合は、
下は肌着だけにして、スッキリと。
ブラウスなど、着られなくはないと思うんですけども、
肌馴染みがすごくよくて、
からだにフィットするつくりなので、
それを味わっていただきたいと思います。

ですから、重ね着するなら、上に。
それこそロングカーディガンなど、合いますよね。

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