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川上薫さんの コーディネート ぜんぶ解説。 [1]

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川上薫さんのプロフィール

かわかみ・かおり
服飾スタイリスト。
東京生まれ。
2009年竹淵智子氏より独立。
レディスウェア、メンズウェアをとわず、
雑誌を中心に、広告やCMなどで
スタイリングを手がけている。

■Instagram


[1]ボトルネックtee、3つのスタイル。

ボトルネックtee/コットン(ネイビー)

タイトになりすぎないボトルネックデザインの首もと。
いわゆるタートルネックより、ゆとりがあって、
タートルには抵抗がある、というかたも、
着やすさを感じるのではないでしょうか。
コットンという素材も、サラッとして着やすいですよね。

このコーディネートでは、
CI-VAの黒のショルダーバッグにあわせて、
カーキのコートやショーツなどで、
ちょっと落ち着いたワントーンコーデを組みました。
ただ、ワントーンは、全部がそれだと締まらなくなります。
そこで中にボトルネックのネイビーを入れて、
少し上品な大人のコーデに仕上げています。

ボトルネックの裾をインにしているのは、
純粋にバランスを考えて。
このコーデの場合、外に出して着るよりも、
インにすると、少しキチッとなり、
メリハリがついた印象になります。
色のバランスは気に入っているのに、
「なんだかしっくりこないな」というときは、
裾のイン・アウトを変えてみるといいかもしれません。

前は、あけて、あえてショーツを見せていますが、
全部を留めて着ても、
コートワンピースみたいな感じになって、
少しだけボトルネックが出るのも、
かわいらしくまとまりますよ。


ボトルネックtee/コットン(ホワイト)

黒いシルクのワンピースに
白のボトルネックの王道コーデです。
クラシックな感じで、
ちょっとお出かけにも使えそうなピアスや
秋寄りのゴールドのサンダルを合わせています。
ちょっとダークロマンスというか、
秋冬になると、女性って黒が着たくなる。
でも黒だけだと抵抗がある、というところを、
白を入れて、少し柔らかくしています。

足元は、サンダルに限らず、
ブーツであろうとサイドゴアであろうと、
もちろんパンプスでも、マルチに合うと思います。
ちょっとカジュアルに、
スニーカーでもかわいいですよ。
黒いワンピと白いアイテムって、ほんとうに王道で、
ほかの色がとても合わせやすいんです。

このワンピースは、薄手のシルクですが、
下にコットンの厚地のボトルネックを重ねることで、
秋らしい生地感がうまれています。


ボトルネックtee/コットン(ブラック)+ボタンテールカーディガン(グレー)

今季の流行のひとつである
乗馬スタイルを意識したコーデです。
全体のトーンを落ち着かせ、
グレーのカーディガンで顔回りを明るくしています。

このボトルネックは、何かの下に重ねても
あまりもたつかない素材。
こういうふうに重ねて着たときに、
すごく万能だなと思っているんです。
だから、シャツを羽織る感覚で
着ていただけたらと思います。

カーディガンは、
大人の遊び心があるアイテムだなと感じます。
普通だったら前にボタンがつくところが、
そこにはボタンがなくって。
後ろにボタンがついている! 
実用的にも、見た目的にも、
ジャケット感覚で着られるカーディガンです。
ここでは、後ろのボタンを、
下半分ほど開けていますが、
このボタンを開ける位置で
カーディガン全体のシルエットが変わります。
それがとても楽しいんです。
ご自身で「どこまで開けようかな」というときは、
鏡の前で、正面から、足さばきを考えて決めてください。
全部閉じて、前から見ると、
意外とタイトな印象に。
ちょっときょうは歩くぞ、というときや、
色ものや柄ものなど、内側に見せたいものがあったら、
ちょっとボタン開けちゃおうかなとか、
ルールはありません、ぜひ楽しんで着てくださいね。

下半身はフライトパンツでシャキッと、スポーティに、
あえてクルクルっと巻いて、ブーツを出しています。
そのぶん上半身は、カーディガンでふんわりとやさしく。
品があって、大人の方が取り入れやすい
コーデだと思います。

nooyの秋冬の服

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元気にしてた?

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春と夏、
それから秋と冬。

年に2度の展示会は、
服を見るたのしみもあるけれど、
でも一番心待ちにしているのは、
作った人たちの顔を見ること。

元気にしてた? 
会わない間どうしてたのかな。

久しぶりに会うものだから、
積もる話もたくさんあって、
半年ぶりの再会は、
なんだかちょっと(というかすごく)うれしい。

でも今年の秋冬の展示会は、
残念なことにそれがかないませんでした。

みんな、どうしているんだろう? 
気がかりをかかえたまま待っていると、
届いたのは新しい服の写真。

身動きがとれない毎日の中でも、
こつこつと仕事を進めていたのだと思うと、
そうだ、私も今の状況に憂うだけじゃなく、
ちゃんと前に進まないとね、
なーんて、元気をもらったのでした。

今週のweeksdaysは、nooyの秋冬の服。
ちょっと秋めいてきた今の時期に着たくなる服を、
いろいろそろえましたよ。

CI-VAのバッグ、 たとえばこんなコーディネート。 [3]何を入れてますか?  多田薫さんと湯谷真穂さん編

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これで通勤をしています。
2189 NUVOLA
(多田薫さん)

ほんとうに毎日使っている、
優先度の高いものを入れたバッグです。
私、重たいものを持ち歩くのが、ほんとに手間なので、
いつも最低限のものしか
持ち歩かないようにしているんです。

ここに入っているのは、オリジナルのほぼ日手帳、
銀色のカードケース、
CI-VAの長財布の、いちばんスリムなタイプ。
このバッグ、コンパクトに見えて、
長財布がタテに入るんですよ。
あとは携帯と、
最近、愛用中のOSAJIのハンドリフレッシュ、
そしてハンカチです。
これが「最小限」のセットですが、
もうちょっと長い時間出かけるときは、
ここにメイク道具が入ります。

肩ひもは、そのまま斜め掛けにしてもいいですし、
結んで、ショートで持ってもいいですね。


自転車で。
2189 NUVOLA
(湯谷真穂さん)

自転車通勤をしているので、
あまりおおきな荷物をもたないようにしています。
重いと肩が痛くなりますから、
軽め、かつ、紐はみじかく結んで身体に沿うように。

必要なもののほかに、必ず入れるものは、
買物したときのためのエコバッグ、
自転車で風を受けて髪が乱れるので、櫛は必須です。
それからメガネ、文庫本はお守りというか、
「ないと落ち着かない」ものなんです。
きょうは休憩で読む時間がないかも、という日でも、
鞄の中には「あって欲しい」。
ちなみにいまは、ちょっと遠くに行きたい気持ちを、
大竹伸朗さんの『カスバの男』を読むことで
解消しています。
バームは、スペインのお土産で、ワセリンみたいなもの。
髪から、顔から、唇から、どこにも使えるので、
ほんとうにこれしか持たなくて平気、というものです。

さきほど、「長財布とコインケース」の
話が出ましたけれど、わたしもその感覚は同じで、
基本、コインはあまり持ち歩きません。
おつりでコインを受け取ったら、
かばんの内ポケットにそのまま入れ、
家に帰ったら分類して、
ちっちゃいかわいい形の革のポーチに入れ、
コンビニに行くときなどに使っています。

CI-VAのバッグ、 たとえばこんなコーディネート。 [2]何を入れてますか?  斉藤いずみさん編

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飛行機は、これひとつ。
1620 VOLA

飛行機での出張が多いので、
機内でずっと身に付けているのがこのセットです。
絶対に必要なものだけど、うんとコンパクトにして、
肌身離さず、が信条です。
洗面所に行くときも、外すことがありません。
もちろん、着いて向こうで行動するときは、
また別のバッグを活用していますが、
それは預け入れ荷物にしていて、
飛行機に乗るときは、ほんとうにこれを斜め掛けにして、
あとはエコバッグに、機内で使うものを入れて、
足元に置いておくんです。

入っているのは、飴とリップ、
財布と、自分の携帯、会社の携帯、
そして海外に行くときはパスポート。
このスタイルにして、かれこれ12年が経ちました。

ここで使っているバッグは、
ずっと使っている私物です。ブラックです。
「weeksdays」のものとの違いは、
わたしのほうには型押しで
CI-VAのマークがついていることですね。
艶感が出ているので、手入れがさぞや、
なんて言ってもらうんですが、
じつはあんまりちゃんとしていないんです。
たまに拭くぐらいで、
日々使っているうちに、自ら艶が出て来ました。

旅行のとき、と言いましたが、
社内でも使っていることが多いんですよ。
とくに、展示会でお客様と接するときや、
倉庫で整理をするような仕事のときなどは、常に。
そのときは、ここにペンが足されるかな。
飴はいつも入ってます(笑)。
ときに、ポケットがない服もありますから、
このバッグ、ほんとうに便利なんです。


通勤に使うなら。
2262 LISCIO

新作のこのバッグ、
わたしならこう使いたい、と、
中に入れるものを考えてみました。
まず長財布、そしてコインケース。
なぜ別々かというと、
今って、電子決済が増えてきたので、
財布を持ってはいても、開けることが減ってきた。
長財布には、免許証だったり、保険証だったり、
銀行のカードなどが入ってるから、
持ち歩くことはしても、まず開けない。
でもコインは使うんですよね。
それで、コイン専用のものを使うようになりました。

そして絶対に入れているのはエコバッグです。
エコバッグは、日替わりです。
帰路、買物をして使いますよね。
そうしたら洗濯機に入れちゃいます。
マスクやハンカチと同じように、毎日洗う。
そして、エコバッグだけ入れているエコバッグがあるので、
そこから次のエコバッグを出して、翌日用にするんです。

エコバッグはたくさん持っていますよ。
これはtrippenの仕事で行ったドイツのスーパーのもの。
海外に行ったら、スーパーでエコバッグを買って、
おみやげに配ったりもするんです。

それから、キーホルダー、携帯電話、
PASMO(東京メトロのカード)のケース。
小袋は、ティッシュとアルコール除菌、ハンドクリーム。
これだけあれば通勤も恐くない! です。


きちんと感をいかして。
2136 VOLA

仕事だけれど、ちょっとよそゆきで。
そんなときに使うのがこのバッグです。
よその展示会に出かけるとか、
買い付けに出かけるとき、このバッグが活躍するんです。
きちんと見えるのに、
タッセルがついていることでかわいらしさがあるんですね。

ずいぶん昔のCI-VAの名刺ケース、
飴と薬とリップが入っているポーチ、
それから、がま口は、
長財布とコインケースを使わない場合ですね。
そこに必要なものをまとめています。
そして携帯2個と、除菌スプレー。
財布にしても、除菌グッズにしても、エコバッグにしても、
わたしは同じ目的のものを幾つか持っていて、
その日によって替えてたのしんでいます。
とくに財布は、その日に持つバッグによって替えますね。
もっと小さくコンパクトな、
名刺入れサイズの財布も持っていて、
その3種類でローテーションをしています。

それでね、がま口って、海外で結構便利なんですよ。
コインの見分けがつかないから、広く開くと楽。
だから現地では、がま口を使うことも多いです。
‥‥えっ、伊藤さん(同席していた伊藤まさこさん)、
このがま口が、携帯が入るサイズだったら、
ひとつで、バッグとして成り立つ?! 
わぁ、“荷物を持たない族”ってすごい(笑)。
でもいいですね、そのアイデア。
商品開発の参考にさせていただきます!

CI-VAのバッグ、 たとえばこんなコーディネート。 [1]バッグにどんなウェアを合わせる? 編

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美術館を歩くように。
湯谷真穂さん

CI-VAのシンプルな黒のバッグが映えるよう、
まず白いワンピースを着て、
上着にネイビーを選びました。
秋にかけて、ゆったり羽織ることができる、
フワッと柔らかい印象になったかな? と思います。
足元に、trippenのちょっとハードな感じの靴を選び、
少女っぽくなりすぎない、ボーイズぽさを入れました。

ふだんから、出かける場所によって、鞄を決めます。
この鞄を持つから、こんな洋服にしよう、
と、そんな順番で考えています。

今回は、休日、美術館に行くという設定で考えました。
美術館って、館内でかなりの距離を歩きますよね。
だから荷物が重いとつらくて、
かといって、手ぶらでは心もとない。
最近は写真を撮ることができる展示もあるので、
携帯も入れたいし、カフェやショップもあるので、
お財布も入れておきたい。
ちょっと寒いときは薄いものを入れたい。
そんな用途に、軽くって、容量もそれなりに入って、
自由に動ける鞄として、とても重宝しています。

季節や場合によっては、
大きなバッグで出かけることもあるので、
そういうときは重たいバッグをロッカーに預け、
この鞄を館内を歩くとき用に使ったりもします。

シャツワンピース ¥54,000+税/hannes roether(金万)
コートジャケット ¥69,000+税/hannes roether(金万)
シューズ ¥46,000+税/trippen(トリッペン原宿店)


ネイビーにネイビーを合わせて。
多田薫さん

ネイビーのバッグを洋服に合わせて
「効かせて」使いたいなと考えたとき、
このパンツが思い浮かびました。

そして、上は、たっぷりめのニット。
こんなふうにパンツとニットを組み合わせた
ゆるっとしたスタイルが好きなんです。
靴はtrippenのHALF-YENです。

テーマは『日常」で、
リラックスして、近くを歩きに行くような印象です。

仕事のときは、手帳と財布、すこしの資料だけでOK、
ということであれば、
このバッグひとつで出かけることもあるんですけれど、
職業柄、厚い資料やサンプルを持つこともあるので、
そういうときはやっぱりメインのバッグが必要。
このバッグはサブバッグとして使います。
だから、逆に、休日は、これひとつで。
ここに、畳めるエコバッグを入れて、
買い物で荷物が増えたら、
それを出して使ったりしています。

ニット ¥18,000+税/Harriss(金万)
パンツ ¥27,000+税/HARRISS GRACE(金万)
シューズ ¥46,000+税/trippen(トリッペン原宿店)

[お問い合わせ先]
金万 TEL:03-5477-8031
トリッペン原宿店 TEL:03-3478-2255

CI-VAのショルダーバッグ

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再入荷のおしらせ

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完売しておりましたアイテムの、再入荷のおしらせです。
10月1日(木)午前11時より、以下の商品について、
「weeksdays」にて追加販売をおこないます。


2189 NUVOLA(NAVY)


▶商品詳細ページへ

weeksdaysの人気アイテム、
CI-VAの2189 NUVOLAのネイビーが再入荷します。
すっきりスリムな形ですが、
荷物もわりと入るところも人気の秘密。
紐をはずしてクラッチバッグとしても使えます。

「フラットな作りの、
これ以上にないくらいシンプルなバッグです。
ヒモが長いので、
斜めがけしたり、またはヒモを結んで肩にかけたりと、
持ち方によって印象が変わるところも魅力のひとつ。
使ううちに革がだんだんとやわらかくなり、
体にそうように。
育っていくたのしみがあるのが、
『CI-VA』のバッグのよいところなのです。」
(伊藤まさこさん)

バッグに迷ったら。

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レストランに出かける時はクラッチを。
仕事の時は容量たっぷりの肩掛けバッグ。
買いものにはやっぱりかごかな。
‥‥なんて、
行き先に合わせて、
持つバッグを毎日変えます。

出かける前、
「今日はどれにしようかな」
と、迷う時間はたのしいものです。

それでも時々、
どれにしようかクローゼットの前で
途方に暮れてしまうことがあって、
そんな時にたよりにしているのが、
このCI-VAの肩掛けバッグ。

シンプルだから、
服をえらばず、
どんなシーンにもぴたりとはまる。
見た目よりずっと、
荷物が入るところも魅力です。

weeksdaysでも毎回、
好評をいただいているCI-VAのバッグ、
今週は、コーディネートの幅を広げてくれる黒をご紹介。

ネイビーの再販もありますよ。
どうぞおたのしみに。

DRESS HERSELF たとえばこんな コーディネート。 [3]伊藤まさこさん

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黒には黒で。

このコンテンツでも登場いただいた藤井志織さんが、
ワンピースを一目見るなり、
「まさこさんっぽい!」と一言。
襟ぐりとか、そで丈とか、全体のフォルムが
私を連想させるのだとか。

重ね着が得意な藤井さんに対して、
私の着こなしはあっさり、さっぱり。

「でもそんなところもまさこさんっぽい」

んですって。

黒のワンピースには、
黒のタイツとブーツを合わせてシンプルに。
ともすると重く見えがちな「全身黒」も、
シルクの軽やかさと質感が助けてくれる。
ちょっと光沢あるシルクワンピース、
一枚持っていると本当に重宝します。

上に羽織ったのは、
パリで娘に買ってあげたチェックのコート。
身長10センチ違いの娘が着る服なので、
私にはちょっと袖丈が長めなのですが、
手首を見せるように軽く折り返せば、大丈夫。
秋のコーディネートのできあがりです。

シルクを主役に。

タイツとクラッチは同系色のネイビーでまとめ、
靴は思い切って白。
これまた「あっさり、さっぱり」の
コーディネートですが、
そこはシルク。
全体をしなやかで
大人っぽい雰囲気にまとめてくれるので
大助かりです。

もう少し秋が深まったら、
ワンピースの上にさっと薄手のコートを羽織ります。
Gジャンやファーのコートもいいなぁ‥‥なんて
夢は広がります。

アクセサリーは、
ちょっと太めのゴールドのバングル、
耳はいつものパールピアスをして、極力シンプルに。
「シルクが主役」のコーディネート、
ぜひおためしあれ。

DRESS HERSELF たとえばこんな コーディネート。 [2]深澤絵さん

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深澤絵さんのプロフィール

ふかざわ・かい
株式会社Soldum代表。
1985年岩手県生まれ、上智大学卒業。
「日本人らしい創造的な仕事の真の価値や
魅力を発信すること」をコンセプトに、
セールスプロモーション/マネージメント/ブランディングを
展開する株式会社Soldumを立ち上げ、
アート/デザイン/工芸/食など多岐に渡る
プロジェクトに携わる。

●ドレスハーセルフのウェブサイト
●手から手へ。


ニットの下に着て。

ドレスハーセルフのプレスを担当している深澤さん。
仕事柄きちんとしなくてはいけない時でも、
リラックスはしていたい。
そんな時にドレスハーセルフのシルクの服は、
気持ちにピタッとくるのだとか。

「夏は一枚でサンダルと。
ちょっと肌寒くなったらアームウォーマーやレギンスと。
このワンピース、オールシーズン着られて
とても重宝しそうです」

ワンピースに合わせたのは、
ゆったりとしたオフベージュのニット。
サイドの部分が斜めになっている大胆なデザインから、
ちら、とのぞくシルクがいい感じです。

「ニットの下に着てもひびかない。
軽やかなのでストレスなく着られます」

「シンプルなので、アクセサリーで遊ぶのもいいですね」

と深澤さん。
冬は大ぶりのゴールドのピアスなどと合わせたい、
そうおっしゃっていましたよ。

▶着用アイテム
シルクのワンピース・ブラック
ロングセーター/シルクカシミヤ_オフベージュ

ちょっと贅沢して。

「これさえあれば、の一枚。
何を着て行こうか迷った時に
助かる存在になってくれそうです」

なるほど!

「デコルテをきれいに見せてくれるので、
ヘルシーでありながらゴージャスな感じも出ますね。
人に会う時にカチッとしすぎると
緊張感をあたえすぎてしまうし、
だらしなくてもいけない。
このワンピースはそのバランスが
ちょうどいいなと思います」

歩くたびに感じる、
シルクをたっぷり使っているからこその上質感。

「日本人特有の色の白さを引き立ててくれる
ネイビーもまたおすすめです」

羽織るものを変えればまた違う印象に。

「シルクのワンピースに
カシミヤのカーディガンという相性のよい組み合わせ。
ちょっと贅沢ですが、部屋着にもいいですね」

と深澤さん。
思わず「私も!!」とふたりで盛り上がりました。
それこそ大人の贅沢ではありませんか。

▶着用アイテム
シルクのワンピース・ネイビー
ロングカーディガンシルクコットン・ネイビー
レギンス/シルクリブ・チャコールグレー
カーディガン/カシミヤ・ペールブルー

DRESS HERSELF たとえばこんな コーディネート。 [1]藤井志織さん

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藤井志織さんのプロフィール

ふじい・しおり
編集ライター。
雑誌、書籍、WEBなどで編集や取材、執筆を行うほか、
イベントの企画やディレクションを行うことも。
料理からインテリア、ファッションまで、
垣根なく繋げていきたいと考えている。
担当した書籍に、
重信初江著『昔ながらのおかず』、
草場妙子著『TODAY’S MAKE BOOK 今日のメイクは?』、
オカズデザイン著『マリネ』、
ウー・ウェン著『丁寧はかんたん』などがある。


重ねる濃色。

「シルクが大好き」という藤井さん。
そう言われてみると、
いつもたしかにつるり、
しなやかな質感の服を着ている印象があります。

ちょっとウェーブがかかった髪質や、
しっとりふっくらした肌質(色も白い!)と
シルクの質感がぴったり。
自分に似合うものを知っているんだなぁと
藤井さんのおしゃれにはいつも感心するばかり。
自分を客観視できるのは、
ライターという職業柄、
数多くの人を取材してきたからかもしれません。

下着もシルクが多いという藤井さん。

「シルクは素肌に感じたい。
だからこのワンピースも
下に何かを合わせるというよりは直接着たくて」

そう言ってワンピースの上には
フワフワのモヘアのニットを、
ボトムスは柄物のパンツを重ねて。

「パンツは古着屋さんで買った
イタリアかどこかのもの。
おじいちゃんのパジャマだったのかな? 
ウェストがガバガバなんです」

おじいちゃんのパンツ(!!!)は、
裏地がネルでとても暖かなんですって。
なるほど、これなら真冬でも安心です。

藤井さんといえば、欠かせないのがアクセサリー。
「ピアスはかならず。
それ以外にもリングやブレスレットをいくつか重ねます」
つけてないとなんだか不安、っていうくらい、
アクセサリーはいつも自分と一緒なんですって!

ワンピースも、アクセサリーも「重ねる」。
とかく、さらり、あっさりしがちな私には
なかなかマネのできない芸当。
今年の冬は挑戦してみたいなぁ‥‥。

身近なものとして。

レストランなどへのお出かけには、
ワンピースを一枚さらりと着て、
華奢な靴を履き、
クラッチを持って行きたいなという藤井さん。

「でもやっぱりふだんにもシルクが着たい!」

シルクへの愛は深いよう。
ブラックのワンピースの上に、
シルクのキルティングのジャケットのダブルシルクづかい。
見ているだけで気持ちよさそうなコーディネートです。

「ワンピースには
ショート丈の方がバランスが取りやすいんです」

なるほど。

ボトムスはデニムを。

「スリットがあるから、
そこから色が見えてもかわいいかなって思いました。
たとえば黄色いパンツとか。
あ、でもロングスカートを履いてもよさそう」

シルクのワンピースって、
いろんな着こなしができるんだなぁと感心するばかり。

「シルクのようなやわらかな素材って、
女の人ならではのおしゃれ。
やっぱりシルク、好きだなぁ」

藤井さんの話を聞いていたら、
なんだかよりシルクが好きに、
そして身近になりました。

DRESS HERSELFのシルクのワンピース

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着心地だけじゃない。

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昨年、作ったシルクのTシャツ。
素材感はもちろん、
襟ぐりのすっきり具合や、
丈、色合いなんかが絶妙で、
洗っては着て、を繰り返していました。

着心地のよさは絶対。
でもきちんと見えたい。

ドレスハーセルフの作る服は、
そのバランスが絶妙。
「そうそう、こんなの着たかったんだ!」と思える
大人の服って探すとあんまりないのです。

あれから1年。
今年はシルクのワンピースができあがりました。

襟ぐりの開きや、そで丈、
スカート丈、全体のライン、
そしてやわらかな素材感。
これぞ大人のシルクワンピース!
「こんなの着たいな」そう思っていたものが、
形になるってすごくうれしい。
どうぞ明日のルックブックで
全体像をごらんくださいね。

コンテンツは、
このシンプルなワンピースをどう着る? 
ふたりの着こなしと、
私のコーディネートをご紹介します。

あたらしい服。

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若山
ほんとうなら、こういう季節の変わり目は、
あたらしい服を着て、
それがだんだん普段着になっていく、
そういうローテーションでしたよね。
わりと新しいものは、最初の頃、
人に会う時に着て行くっていうふうに。
伊藤
あそこに出かけるから、新しい服が買いたい、とか。
でもいまはそんな「ヨイショ!」っていう
きっかけがないですよね。
若山
わたしもこのところ、
なにも買っていなかったんだけれど、
「そうだ、伊藤さんに会うんだから!」と思って、
きょう着ている服を買ったんですよ。

伊藤
そうだったんですね!
若山
お店に行ったら、もう秋物ですよと言われて。
「でも、今、着たいものが欲しいんです」と伝えたら、
この服をすすめてくれました。
気分が明るくなるでしょう? 
たぶん伊藤さんに会わなければ、
そういう気にはならなかったと思う。
伊藤
今、コロナの影響で、
コロナ太りだなんて言われているでしょう?
太った人もいるけれど、
わたしの周り、けっこう痩せてるんですよ。
この緊急事態に、自分を律する人が多いっていうか。
こんな時に太ったらみっともなくない? みたいな。
若山
えー、そうなの?! 
たしかに両極端ですよね。
わたしはそっちじゃないな。
そんなに食べていないのに、体重は増える。
事務所にも出かけなくなっちゃったし、
歩かなくもなっている。
外食もそんなにしないのに。
伊藤
痩せたなかのひとりが、同い年ぐらいの男子で、
この前、朝、7時くらいかな、
「今、散歩してるんだけど、
近くにいるから、朝ごはんでもどう?」
って連絡があって。
「じゃあ待ち合わせね」と久しぶりに姿を見たら、
サコッシュにエコバッグ入れた軽装で現れて、
しかも、すごいキュっとしていたんです。
毎日、朝、昼、1時間半ずつ散歩することで、
7kg痩せたんですって! 
しかも、朝と昼はちゃんと食べるんだけど、
夜は、散歩の途中に知り合いの店に行って、
ワインを2杯ぐらい飲むだけにしてるって。
若山
そうか、夜、食べない。
伊藤
その彼と、
サコッシュに入っているエコバッグを
「それ、どこのなの?」なんて話したり、
「その靴どこの?」なんて、
買い物の話をたくさんしたら、
「私たちはまだ元気だ!」っていう気になりました。

若山
(笑)
伊藤
それで、思ったのは、
みんな、このコロナに対して、
人に会っちゃいけないのかな、
どれくらい? 何人? みたいに、
微妙な距離感を感じているでしょう。
その感じとり方が人によって全然違う。
相手は、自分以上に
距離を遠くしたいと思っているかもしれない。
そんなことを考えているうちに、
自分から誘うことがすごく減ってしまっていたので、
その友人が突然「朝ごはんでも」って言ってくれたのが
すごいうれしくって。
若山
そうですよね。
そうやって歩いてるうちに、
誰かを呼び出して会いたくなる、
その気持ち、分かる気がします。すごく。
歩いているとね、気分が良くなってきます。
伊藤
「明日、行くけど、会わない?」じゃなくて。
「今、近くにいるんだけど」っていうのもよくて。
若山
なんだか気分が良くて、
人に会いたくなって連絡するっていうのは、いいですよ。
以前だったら「あれ?どうしちゃったの?」
って感じだけど、逆にコロナだとそういうことができる。
伊藤
その人も、散歩にたっぷり時間が使えるようになったのは、
コロナで時間ができたからなんですって。
そういえばわたしも昨日、
吉祥寺に用事があって、知人が住んでいるので、
ポストに入れられるようなものをと、入れようとしたら、
旦那さんがいて「ちょっと寄ってきなよ」と、
お茶をごちそうになって。
「あ、いいんだ?」みたいな。
すごくうれしかったです。
いつでも誰が来ても大丈夫なくらい
整っているお家というのもすごいし、
この状況になったからこそ、
「この人ってこういう感じなんだ」っていう
別の一面が見られたことも、おもしろかったです。
若山さんは逆にあたらしい習慣で、
前向きに始めたことってありますか?
若山
わたしね、今、
毎朝、ラジオ体操に行ってるんです。
伊藤
ええっ。
若山
地域の大きな公園で、大々的に、
1年中やってるみたいなの。
それを近所の料理家の先生のところで、
「すごくいいわよ」って教えていただいて、
最初は「えーっ?」と思っていたんだけれど、
やりだしたら、ハマってしまって。
ラジオ体操は6時30分からなんだけれど、
その10分前から指導員の方が準備体操をやってくれて。
その公園は、うちから25分くらいかかるので、
6時ちょっと前に家を出て、ラジオ体操をして、
また歩いて、7時ちょっと過ぎに帰って来ます。
伊藤
きっと、ラジオ体操をやること自体もいいけれども、
片道25分かけて往復する習慣がいいでしょうね。
若山
そう、歩いているときに考えることも多いです。
伊藤
人に見られるし。
若山
(笑)そうそう。それで
「アディダスのキャップが欲しい!」
と買ったりしてます。
夏子に勧められたウエアに、
麦わら帽子を被っていたんですけれど、
どうも変だなと。
伊藤
(笑)みなさん、
どういう方がいらっしゃってるの?
若山
年配の人が多いですね。
50代ぐらいから、上はすごいお年寄り。
伊藤
そうなんだ。
若山
でも、森みたいなところだから、
全体像が見えないんです。
100人くらいは、いると思う。
すごく気持ちがいいんですよ。木漏れ日も。
伊藤
ラジオ体操って毎日やると、
すっごくいいって言いますよね。
若山
真面目にやると、筋肉痛になりますよ。
歌もみんな歌うんですよ。おっきい声で。
いい歌なんです。
♪新しい朝が来た♪ って。
伊藤
じゃあ、毎日? 
若山
そう決めるのは嫌で、
目が覚めたら行こう、
寝坊したら無理して行かない、っていう、
緩いルールにしています。
それが、必ず目が覚めるのね(笑)。
気持ちがいいですよ。
しばらく続けようと思ってます。
夏は6時でも、もう暑いけれど、
もうちょっと涼しくなるといいでしょうね。
うちで仕事をしてると、足がだるくなっちゃって。
夕方に散歩をしても、全然治らなかったのに、
朝のラジオ体操で改善しちゃった。
朝、歩くと頭が冴えますしね。
伊藤
わたしもそろそろ運動を再開しようかな? 
若山さん、きょうはありがとうございました。
まだまだ話したいことは
いっぱいありますから、
ぜひまたお目にかかれたら。
若山
こんな話で大丈夫?(笑)
こちらこそ、ありがとうございました。

TPOのこと。

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若山
わたしは、コートが好きなんです。
冬のコートじゃなくて、
どのシーズンでもコートの形の服を着たい。
コートを着ていると安心するみたいなのところもあって。
でも、こう季節感がないと、
今年はどうしたらいいかなっていう感じです。
伊藤
わたしも若山さんも、車移動じゃないですか。
だから、そもそも、あんまり厚着をしないですよね。
若山
そうなんですよね。
それに車だと、短いコートでいいじゃない? とか、
コートいらないじゃない? って言われるけど、
それでもしつこくコートを着ている(笑)。
伊藤
(笑)だって、コート、かわいいですもの。
若山
ほんとは、ジャケットを上手に着られると
いいなといつも思っているんですが、
なかなか上手に決まらない。
あるベテランのスタイリストのかたと
仕事をご一緒することがあるんですが、
仕事の時はやっぱり
ジャケットを着たほうがいいっておっしゃる。
伊藤
へぇ! カッコいいですね。
若山
TPOをきちんとしましょう、って。
わたしは、全然そんなこと考えてなくて、
だから大人の恰好ができないんですね。
でも、その言葉には、
なるほどって思うことが多くて。
「仕事に行く時、ジャケットではなくても、
せめてカーディガンを着なさい」とか‥‥。
着物だとあるじゃないですか、季節感や、
この場にはこういうのがふさわしいというものが。
そういう感覚が、洋服にたいして、
わたしはまったくなかったな、って反省しています。
伊藤
その「カーディガンでも」というのは? 
若山
ジャケットでも、かっちりしたものではなく、
ニットのジャケットであるとか。
カーディガンはメンズのVネックのような形です。
ジャケットがわりになります。

伊藤
なるほど、そういうことですか。
たしかにジャケットって、
たとえば男の人がスーツをビシッと着てるのって、
もうそれだけでカッコいいなと思いますけれど。
若山
そうですよね。
それで昨年買った
白いサマーニットのジャケットを、
今日はまさこさんに久しぶりに会うから
着ようかな、と思ったんだけれど、
「いきなりどうしたの?」
っていう感じになりそうで、やめちゃった。
でもそういうのがラフにきちんと着られたらいいな、
と思っています。
いつもだったら、暑い季節に出かけるときは、
薄手の、相手先でも脱がなくてもいいようなコートを
ジャケット代わりにしているんですけれど。
伊藤
わたしもそういうタイプのものを
何枚か持ってます。便利ですよね。
若山
薄い、ワンピースみたいなものを
コートのように羽織ったり。
そっか、だからその感覚で、
ジャケットを着ればいいのよね。
伊藤
たしかにわたしも、
目上の方にお目にかかるときの服を
持っていない気がします。
ジャケット、いいかも?
若山
でもカチッとしたジャケットは変でしょう? 
百貨店の店員さんが着てらっしゃる黒いジャケット、
ビジネスらしいのは似合わないですよ。
だから、ニットのカーディガンみたいなもので、
襟が付いているタイプがいい。
その上にコートが着られるのがポイントです。
カーディガンはもともと好きで、
たくさん持っているんですけれど、
ニットのジャケットはなかなか見つけにくい。
その下はTシャツでいいんですもの、便利です。
伊藤
TPOでいうと、わたしは、食事に出かけるとき、
ワンピースに着替えたりしますよ。
若山
ワンピース、似合うもの。
伊藤
娘に言わせると、ストンとしたワンピースは、
気になるところを隠すから痩せて見えるって。
お腹いっぱい食べても大丈夫ですし(笑)。
若山
うん。それに、ちゃんとして見える。
伊藤
靴とバッグをちゃんとすればおかしくないですよね。
若山さんは、パールもそうですが、
きちんとしたものとカジュアルなものを
品良く組み合わせていますね。
若山
カジュアルな感じに
パールのイヤリングをしてみようかなと思ったのは、
たまたま、20代の頃に母が買ってくれたのを出して、
つけてみたことがあるんです。
そうしたら、意外にいいかも? って。
同世代の友人にも、とても評判がいいですよ。
伊藤
若山さんは、好きなものってずっと変わらないですか?
若山
うーん、変わらないわけじゃないですね。
たとえば若い頃はハーフコートをよく着ていました。
車だし、楽だし。
でもあるとき、「おばさんっぽい」って思って(笑)。
あとね、夏子(nooyの若山夏子さん。若山さんの姪)に、
けっこうダメ出しをされますよ。
伊藤
どんなことを言われちゃうんですか?
若山
「それ、すごくおばさんっぽいからやめてね」とか。
伊藤
!!! 身内のそういう声って、
すっごく大切ですよね(笑)。
若山
胡春ちゃんも、そうでしょ?
伊藤
はい。歯に衣着せぬ、ですね。
若山
夏子にはよくアドバイスをもらうんです。
スポーツウエアなんて、どんどん新しくなって
もう分からなくなっちゃってるじゃないですか。
これが楽そうとか思って選ぶと、
「あ、それ、全然ダメ!」とか言われて(笑)。
スニーカーですら「ダメ」って言われることも。
伊藤
えー、スニーカーも、ですか?
若山
「これはいいけど、これはダメ」があるのね。
そこの差が、すぐには分からない時と、
「あ、なるほど」って思う時とある。
伊藤
なるほどっていう時は、
例えばどういう?
若山
伊藤さん、わたしが大きい靴を履いている
イメージがあるとおっしゃたでしょう?
伊藤
うんうん。しっかりした靴を履かれている。
ヒールの靴というより‥‥。
若山
ちょっと男の人っぽい、マニッシュなちゃんとした靴。
それは夏子のアドバイスなんです。
わたしは大きい靴のほうが似合う、
バランスがいいって。
履いているうちに納得して、
どんどん大きい靴になったんです。
ま、言うこと聞かないこともありますけど(笑)。
伊藤
スポーツウエアとおっしゃったのは‥‥。
若山
夏子が行ってるジムを紹介してもらって、
通っていたんです。
でも「適当なものを着ていくな」というので、
コーディネートしてもらって。
スポーツウエアはむつかしいです。

人に会わないから。

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伊藤
コロナで、出かけることが減りましたよね。
わたしは、ネットショッピングが楽しくて! 
洋服やバッグも買いますし、
今までは家にいなくて受け取れなかった
「取り寄せ」を積極的にしてみたり。
でも、こうやってお目にかかると、
やっぱり会うことって楽しいな、と思います。
若山
そうですよね。
伊藤
「weeksdays」のミーティングも、
週1回、パソコンを通じて、だったので、
緊急事態宣言が終わって、
やっとチームで対面でしゃべった時、
「ああ、人と会ってる!」と、
そんな新鮮な感覚を味わいました。
家にいることにも慣れてきたけれど、
やっぱりちょっとは風が必要。
若山
そうですね。
パソコンを通じての会議は、
最初は「便利!」と思ったけれど、
すごく疲れますね。
伊藤
疲れます! 
なんでだろう?
若山
よく知ってる人と、
ちょっとした確認をパソコンで、
だったらいいんだけれど、
初めての打ち合わせをパソコンですると、
ぐったりしてしまって。
伊藤
うんうん、わかります。
若山
すごく集中して見ているからかなぁ。
伊藤
同席しているはずの人の気配が感じとれなくて、
話し手に集中するから疲れるんでしょうか。
ちいさなモニターに何人か入るから、
表情や気配、ニュアンスを感じ取るのが難しいし。
テレビの番組のように、
1人が1つのモニターで並んだら、
ずいぶん違うのかもしれないですけれど。
若山
なるほど! 
それに、人と会っていれば、
集中と、くつろいでいる時間が、
自然と、同時にできているんだと思うんです。
それがパソコンだと、いつも耳を傾けて
ずーっと集中して聞いてなきゃいけない感じがある。
なるべくリラックスして
普通にしているんですけれど、
終わるとすごく疲れていますね。
伊藤
若山さんはエディトリアル・デザイン
(書籍のデザインを、本文からカバーから全て)を
なさっていますが、
チームで密に仕事をなさるタイプですよね。
わたしのときもそうでしたけれど、
撮影にもいらしてくださって。
若山
はい。ケース・バイ・ケースですけれどね。
伊藤
そんな若山さんだから、
「画面じゃなくて、会って話したほうがわかるのに」
ということも、多いでしょうね。
若山
そうなんですよ。会って話し合って得たことが、
その過程で頭の中に本の形ができていくんですが、
それがないと、すごく時間がかかるんです。
人と会えばあるはずの「とっかかり」がない。
面と向かって話していれば、
「あ、これしかない」っていうものが、
自然と降りてくるんですが、
それがないまま、材料だけいただいて、
好きにデザインして、と言われても、
「この人はどうしたいのか」が
伝わってこないんですね。
伊藤
エディトリアル・デザインは、
そういう傾向の強いデザインかもしれないですね。
若山
その人がやりたいと思ってることを、
その人が思ってることとは違う形で、
さらにいいものを出してあげたい。
だから「こうしたい」という思いを受け止めて、
その通りじゃないものに変換して、
「どうでしょう?」ってだす楽しみがあった。
でも、今はもう、そもそも、
パソコンでデータを渡してしまうでしょう? 
デザインを紙でしていた頃は、
編集のかたが取りにいらしたんですよ。
楽しみにきた人の反応を見るのが、すごく楽しかった。
伊藤
じつは、今、
この本(『母のレシピノートから』)を
文庫化するのに、
若山さんにお願いをしているんです。
若山
はい。しかも、30ページ、足してね。
伊藤
そうなんです。
単行本をつくるときも、
もっとほっこりした感じの表紙が
来るかなと思っていたのが、
見事にくつがえされたのを覚えています。
若山
そうですよね(笑)。
伊藤
当時、こんなすっきりとカッコいい表紙になるなんて、
ってわたしが喜んだとき、
若山さんはたしかこんな風におっしゃったんですよ。
「だってまさこさんは
オープンカーに乗ってるし、
来た道を引き返すのがいやでしょう?」って。
若山
そうですよ! 
その頃、ナチュラル系のほっこりした感じが
流行りだしていて、
みんなも、そういうのがいいなっていう感じでしたね。
だから、まさこさんの本は、
そうはしないほうがいいぞ、と強く思って。
本文用紙も、ざらっとしたナチュラル系が多いなか、
つるりとした光沢のあるものにしたんです。
伊藤
この本が出てから15年が経つんですが、
あきらかに時代が変わってる。
娘は20代になり、母も私も歳をとった! 
だから今回の文庫化にあたっては
「その後の母のレシピ」を加筆したんです。
若山
胡春ちゃん(伊藤さんの娘)のイラストも、
とても良かったです。
だから、文庫は文庫で、また楽しいです。
伊藤
母のレシピがすごいのは、
肉が1㎏って書いてあったりするんですよ。
これ、多すぎないかな、
みんながつくりやすい分量にしたほうがいいのかなと、
「半分の量でもできるんですけど」って提案したんですが、
編集担当のかたが「このままで」って。
‥‥あっ、いけない、お肉の分量の話じゃなかった。
きょうは若山さんとおしゃれの話をしたかったのに(笑)。
若山
うん。そう、おしゃれの話!
伊藤
そうなんですよ(笑)。
若山
わたしが逆に聞きましょう。
なんだか今年は、
いつものような夏の季節感がなくって、
そう思っているうちに、もう秋物が出てるでしょ。
伊藤
そうなんです。「weeksdays」でも、
そろそろ秋支度なんです。
若山
ね。でも、その気にならないの。
どうしたらいいんだろう?
伊藤
ほんとですよね。
サンダルは9月から履かないと決めているわたしも、
2週目ぐらいまではいいかなって思えてきています。
若山
年々、この季節はこういう気分だね、
みたいなことが、薄れてきている気がします。
とくに今年は。
伊藤
街にも出てないから、
世の中がどういう感じか分からないし、
人に会わないから、
みんながなにを着てるかも見えてこない。
若山
ほんとに秋が来るの? 
いきなり寒くなっちゃったりするの?
伊藤
そういえば、だんだん、
春や秋が短くなっているように思いますね。

衣替え。

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若山
今日は、朝の早い時間にしていただいて。
大丈夫でした?
伊藤
全然! 早起きなんです。
若山
今年は浴衣を着ないで終わっちゃうから、
夜、浴衣を着て出かけましょうということになり。
そうなると、午後の対談では、
ここに浴衣で来ることになりそうで、
それも変だな、と思い、
いちど帰宅できる時間に
変更していただいたんです。
伊藤
浴衣でも、大丈夫でしたのに!
若山
でもね、「写真を撮ります」っておっしゃっていたし、
掲載される頃は、
いくら暑さが残っていても秋なのに。
伊藤
それもそうですよね(笑)。
若山さんは、この夏、いかがでしたか。
わたし、すっごく夏に弱いんです。
夏に弱い人と、冬に弱い人がいますけれど、
どの季節がお好きですか。
若山
うーん、どうでしょう? 
あんまりどの季節、というのが
ないかもしれません。
伊藤
若山さんには、夏が苦手という印象はないんですよ。
若山
そうですね、どちらかといえば、
子どもの頃から寒いほうが嫌だったかな。
あっ、今、苦手な季節は春かも。
というのは、この何年か、花粉症がひどくなって、
「春は早く過ぎて!」となってしまって。
ちょっと悲しいですよね。
そう考えると、やっぱり秋がいいかな?
伊藤
わたしはもう、ほんとうに、暑さが苦手で、
夏は仕事もできないくらいなんです。
8月は夏休みと称して仕事をすこしセーブして、
犬みたいにダラーっとしていました。
早く秋になってほしい気持ちがあるので、
サンダルも9月になったら仕舞っちゃうんですよ。
若山
あら、そうなんですね(笑)!
伊藤
そうすることで、
区切りが欲しいのかもしれないです。
そういえば若い頃は
「3月になったら、靴下は履かない!」
って宣言して、実行してました(笑)。
若山
寒いのに、まだ、3月って。
伊藤
寒い日があっても、がんばるんです。
4月からは、履かなくても
寒いって思わなかったかな。
なにしろ暑がりなので。
若山
それじゃ、9月にサンダルをやめて、靴にしたら、
足元がポカポカしすぎちゃうんじゃないですか。
伊藤
それが、首まわりが開いていれば、
足元はあったかくてもまあまあ大丈夫。
だから、9月になったら、足元だけは、
冬の靴に変えてきたんですよ。
若山
わたしはそもそもサンダルを履かなくなりました。
すごく疲れる気がして。
伊藤さんはおしゃれで元気だけれど、
わたしは‥‥。
伊藤
いえいえ、若山さんのスタイルは、私の憧れです。
今朝も、娘に
「今日、若山さんいらっしゃるんだよ」と言ったら、
すごく嬉しそうだったらしくて、
「ママ、ほんとに若山さんのこと、大好きだよね」
って(笑)。
ふたりで「素敵だもんね~!」って。
若山
いやいや、とんでもない(笑)。
でも、うれしいです。
伊藤
chizuさんとともに、憧れの先輩です。
若山
chizuさんは、すごく素敵ですよね。
なにを着てもchizuさんらしい。
彼女のおしゃれについての
本を作ったことがあるんですけど、
「こういうふうにしたらいいのよ?」って言われても、
それはchizuさんにしか似合わないだろうな、
っていうことも多くて(笑)。
参考にならないことも。
伊藤
わたし、ずいぶん若山さんを
参考にさせていただいたんですよ。
「若山さんがパールのネックレスをしてて、
とってもかわいかったから、わたしも!」とか。
若山さんを見ていると、おしゃれって、
流行とかじゃないんだと思えるんです。
おしゃれな人の定義って、
自分に似合うものが分かってる人なんだなって。
若山
そうですか? 
おしゃれは得意じゃないっていうか、
歳をとって、似合うものも減ってきました。
伊藤さんはいつもおしゃれだけれど、
とくに気にかけていることはあるんですか。
伊藤
わたしはとにかく
暑くない恰好をしているだけなんですけれど、
この歳になりましたから、
清潔感には気をつけています。
髪の毛をちゃんと切ったり。
そういうことが、
すごく大事だと考えるようになりました。
若山
そうですよね。
でも「この歳」って言うけれど、
まだ若いでしょう?
伊藤
50歳になりましたよ。
若山
若いじゃないの(笑)。
伊藤
ありがとうございます(笑)。
若山さんは季節ごとにきっちりと
衣替えをなさるんですか。
若山
もちろん着るものは変わりますけれど、
一気に取り換える、ということはないですね。
全部の季節のものがクローゼットに入っています。
伊藤さんは?
伊藤
わたしはします。いま着ないものは、
実家に持っていって保管して、
季節のたびに取り換えているんです。
もちろん素材やかたちによっては、
夏から着ているワンピースをそのまま
秋に着ることもありますけれど。
若山さんは、お洋服は、
どんどん変わっていきますか? 
毎シーズンあたらしいものを買って、
そのぶんを整理している、という印象は、
若山さんからはあまり感じないんですけれど。
というのも、ずっと前から、若山さんって、
イメージが変わらないんですよ。
色もそうですし、足もともかっちりした靴をはいて。
そんな若山さんのスタイルがあるように思えて。
若山
もちろんあたらしいものを買ったりはするけれど、
捨てることが、あんまり得意じゃないのね。
だから、着なくなった服は姉に送っています。
器用に直したりして、とても喜んでくれます。
伊藤
今日の服も素敵です。
若山
今日の服は珍しいかな、
最近、歳をとったので、
派手なものも着るようにしていて。
ほら、コロナで買い物に行かなくなっちゃったでしょう? 
わたしも家でテレワークになっちゃったから、
スポーツウエアみたいなものが多くなって。

THE LIBRARYの秋の服

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秋の森のような。

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週末、
麦わら帽子とサンダルをしまい、
夏の間お世話になった服の手入れをしました。

もう何年も8月の終わりにしていたことが、
だんだん先に伸びている。
夏がきびしく、そして長くなっているような気がします。

暑いのが苦手な身としては、
ほんとうにつらいのですが、
でもその分、
秋を向かい入れる支度をするうれしさは倍増。
ハーフブーツやこっくりした色合いの靴、
ファーのバッグなどを出してきて、
ひとり秋のおしゃれを想像しては、
うきうきしています。

今週のweeksdaysは、
秋の森のような色合いと、
肌にしっくり馴染む風合いが自慢のニットをご紹介。

秋じたくに一枚、
いかがですか?

TEMBEA、 たとえばこんな コーディネート。 伊藤まさこ [3]

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あえてちょっとぴかっとした
合皮のハードめなトップスに
「BAGUETTE TOTE」を合わせてみました。
たまにはこんなコーディネートもたのしいものです。

ボトムには
ちょっと濃いめのデニムを。
スニーカーを合わせるとハードになりすぎるので、
ピンクとエンジのコンビのサンダルを履きます。

髪は小さくまとめて。
ちょっとくすんだ赤いリップを塗るのが気分です。

コーディネートを見たチームのひとりに、
「わー、伊藤さんらしいですねー!」
と言われたのがこれ。
気軽で楽ちん。
たしかに私のいつものお仕事スタイルです。

全身コットン素材ですが、
「DELIVERY TOTE MEDIUM」のエナメル素材が
カジュアル感をほどよく抑えてくれている。
かごもいいけれど、
秋口はエナメルを持ちたい気分なんです。

TEMBEA、 たとえばこんな コーディネート。 伊藤まさこ [2]

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赤のオールインワンの上にGジャンをさっと羽織り、
「DELIVERY TOTE SMALL」を持ちます。
こんな赤と黒の組み合わせが大好き。
気分もウキウキになるから不思議です。
おしゃれの力って大きいなぁ。

靴はバッグの金具に合わせて、
ゴールドのサンダルを。
こういうちょっとしたところ、
「細かい」って思われるかもしれないけれど、
大事です。
それぞれのアイテムに個性があるので、
アクセサリーはなし。
ハンドクリームを塗ったり、
髪にオイルを足して、自分を整えて。

ブラウンのブルゾン、黒いパンツにスニーカー。
そう、
パンツスタイルにも
「DELIVERY TOTE SMALL」は合うんです。

イメージは散歩とか買いものとかの、
「ちょっと近くへのおでかけ」。
お財布と電話とハンカチ。
必要なものをさっと持って、
気軽に「行ってきまーす」。
そんな気分の時に、ちょうどいい大きさなのです。

TEMBEA、 たとえばこんな コーディネート。 伊藤まさこ [1]

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9月とはいえ、きびしい残暑の残る毎日。
日中は、こんなコンビネゾンで出かけます。
持ったのは「BAGUETTE TOTE」。
少しでも秋を感じたいから、
持ち手の部分に茶系のスカーフを巻きました。
ちょっと厚手のリネンを、
エナメルの質感がほどよく
上質に仕上げてくれるからうれしい。
靴はバッグに合わせて黒を。
小物同士を同じ色にすると、
全体のバランスがよくなります。

キャミソールのドレスには、
華奢な靴ではなくスニーカーを合わせて、
ドレスダウンします。
そんな時に持ちたいのが
「DELIVERY TOTE MEDIUM」。
全体的に黒の量が多いのですが、
エナメルの光沢感が、
黒のコーディネートに変化をあたえてくれる。
エナメルってすごい素材だなぁと
こんな時に思うのです。

ドレスの上にはシルクのカーディガンを羽織って。
肌の見え具合や黒の分量を考えながら、
ちがう色を足すといいみたい。
私は出かける前に、
全身鏡で何度も何度も
バランスをチェックするようにしています。

「TEMBEA」の早崎篤史さんにきく 僕のバッグのつくりかた。

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早崎篤史さんのプロフィール

はやさき・あつし

「TEMBEA」デザイナー。
輸入商品とオリジナルを手がけるアパレルを経て独立、
自身の会社TORSOを設立。
立ち上げ当初は洋服を手がけていたが、
つくった帆布のトートバッグが評判を呼び、
現在はバッグを中心とした服飾小物を多く制作している。
バッグのブランド「TEMBEA」を始めたのは2004年。
仕切りもポケットもないスタイルは、
物を決められた場所に収める便利さではなく、
なにも決めつけない、
「自由な使い勝手、自由の心地よさ」
をスタイルとしている。
東京・神宮前と、京都に直営店をもつ。

■TEMBEAのウェブサイト


元々、バッグというのは、
いろいろあるアイテムのなかのひとつでした。
2003年にひとりで会社を興し、
バッグを始めたのは2004年です。
バッグは、パンツ、シャツ、Tシャツとある中の、
ラインナップのひとつでした。

最初に作ったバッグのサンプルがこれです。
洋服を作るため、生地見本を取り寄せた中に、
この帆布が混じっていて、
「見たことがない帆布だ」って思ったんです。

通常の帆布というのは、もうラフで、
少し「綿カス」と呼ばれる、色の濃い茶色の点々が、
特に生成りなんかには、入っているものなんです。
ところがこれに関しては、ほとんど入っていなかった。
コーマ糸という、綿カスや短い繊維の綿を
取り除いた糸で織っているので、ちょっと光沢があり、
普通のものよりもボソボソしてなくて、
綿カスも入っていないので、白に近い帆布で、
更にパラフィン加工という蠟引きをかけているので、
コシがある素材だったんです。

それを見たときに、単純に、
「これでトートバッグを作りたいな」と思ったんですよね。
なぜトートバッグだったのかというと、
17年前って、とくに男性にとって、
布バッグの選択肢が限られていたんですよ。
当時、メンズのバッグっていうと、
主流はナイロンかレザー。
アウトドアブランドにトートバッグはありましたが、
そういうものとは違う布のバッグが作りたいな、
というのが最初の思いだったんです。
で、せっかく作ったので、
展示会に出そうかな、と、発表をしたというわけなんです。

何度も展示会に出しているうちに、
だんだん引き合いが増えていきました。
それで、洋服とバッグの比率が変わってきて、
いまは「TEMBEAといえばバッグ」になっています。
それが2007、2008年あたりのことでした。

「独特な形ですね」
と言っていただくんですが、
スッと出来たんですよ。
苦労話とかが全くないんです。
僕は、デザインをまず頭の中で
考えることが多いんですけど、このデザインは
「電車に乗るときに邪魔にならないように」
ということがまずありました。
だから横長じゃなくて、縦長にしよう、
ハンドルは2本を肩にかけると
1本はパラッと落ちちゃうから、
1本だけにすれば解消されるなぁ、と。
ハンドルが片側に寄っていると、
かけたまま物の出し入れがしやすいぞ、とも。
そこからは、ほとんど、現在の形そのままの
サンプルがすぐに出来ました。

そうして無地の帆布でスタートしたTEMBEAは、
次にプリントもの、その次にインディゴ染め、
その次に、キャンバスじゃない素材に挑戦しました。
その最初がレザーでした。
ところが、僕は良いレザーが
どういうレザーかもよくわからないまま始めたものだから、
毎年開催される展示会に行っては革を買って、
作ってみて、というのを繰り返していました。
ここ数年かな、やっと、TEMBEAらしい表現が
できるようになってきた、という感じです。
10年近くかかっちゃった。

「TEMBEAらしい」というのは、
なかなか言葉でも表現しづらいんですけど、
いちばん大切にしてるのは、
今まで革のバッグを持ったことない、
キャンバスのバッグしか持ったことなくて、
という人でも、すんなり持てる
レザーのバッグでありたいということでした。
普通のレザーのバッグは、
だいたい裏地がついていますけれど、
僕は、革素材を切って、縫って、
取っ手をつけて、という、
シンプルなものを目指したいと思っています。

エナメル(*)は、今までも数回つくりました。
毎シーズン、なにか新しいものを、と、
チャレンジの一つとしてやっているんですね。
その中でエナメルも、好きな素材として、
使って作ったことがあるんです。
「どうしていきなりエナメルを?」
と訊かれても、ちょっと困っちゃうんですが、
僕の中では、帆布とかわらない感覚で
使ってほしいなと思っています。

(*)今回「weeksdays」で販売するのは、
なめし革にエナメルペイントをほどこした
素材を使用しています。

つくるときに考えるのは、
「素材感を出したい」と思うんです。
これは帆布のバッグもレザーのバッグも同じですが、
素材感の邪魔になるようなことはしたくないし、
その素材ならではの形があると思っています。

今回は、TEMBEAオリジナルでつくっていた
エナメルのトートを
伊藤まさこさんがごらんになって、
伊藤さんの意向を汲んで、
「weeksdays」向けのアレンジをしました。
取っ手を内側にし、金具を真鍮色にして、
「らしさ」を盛り込んだつくりになりましたね。

ちなみにこの「バゲットトート」という名前から、
バゲットを入れるためにトートをつくった、
と思われるでしょうけれど、
そうじゃないんです。後付けなんです。
そもそもを言えば、
「TEMBEA」のブランドコンセプトもそう。
僕、言葉にしたことは、全部後付けなんですよ。

まず、いちばん最初にモノができて、
そのときには名前も、バッグの用途も、
コンセプトも決まっていないんです。
できあがって「さて、名前をどうしよう?」
っていうときに、
私物として食材の買い物に使っていたので、
「ちょうどバゲットが入っていそうだね」と、
そんな会話から名前がつくんです。

ちなみに、そのあとにつくったメッセンジャーバッグは、
「バゲットトートじゃ、自転車に乗れない」
という理由から生まれました。
当時、僕は事務所がなかったので、
サンプルや資料をバッグに詰めて、
自転車やバイクに乗って商談に行っていたんです。
その場合、パンパンに詰めて行っても、
サンプルを置いて帰るときは空っぽなので、
物の量に応じて折る場所が変えられて
コンパクトになる、
そういうバッグとしてつくりました。

そのあたりから、用途ありきのものづくりって、
すごく素直で純粋な動機になると思い、
そこからちょっとずつ
TEMBEAというブランドのコンセプトが
出来上がっていったような感じです。

TEMBEAというのは、スワヒリ語です。
アフリカに縁もゆかりもないんですけど、
名前を決めないといけないなというときに、
先入観のない言葉にしたかった。
イメージがつかない言葉というか。
国も性別も、なんだかよくわからない、
意味もつかめない、みたいな、響きのいい言葉にしようと。
でも、一応、「旅」「放浪」という
意味合いの言葉になりますけれど。
ちなみにスワヒリ語で、僕らにもうちょっと
馴染みのある言葉は何かというと、
「サファリ」です。
そして、意味はやっぱり「旅」なんですよ。
ただちょっと違うのは、
サファリは目的を持って行く旅、
テンベアは目的がない旅。
だから「放浪」が、近いニュアンスになるんです。


早崎さん、ありがとうございました! 
知っているようで知らなかった
「テンベア」のこと、よくわかりました。
早崎さんとつくった、
「weeksdays」の特注バッグ、どうぞおたのしみに!

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