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初夏のHonnete、あのひとのコーディネート 02 メンズライク、だけど女性らしく キムコさん
キムコさんのプロフィール
キム ヒュンスク。
デザイナー。韓国出身。
韓国の大学でフランス文学を学んだ後、
デザイン勉強のため単身パリへ。
老舗ファッションブランドでのデザイン業務を経て、
夫の谷卓さんと共に、
2004年オルネ ド フォイユをスタート。
パリで15年間暮らした後、2009年より日本在住。
「weeksdays」ではこんなコンテンツに登場。
●オルネ ド フォイユ
●ようこそキムコ食堂。
●キムコさんのインスタグラム
以前にも、weeksdaysにご登場いただいた
オルネ ド フォイユのキムコさん。
HonneteのリネンジャケットとVネックワンピース、
「きっとキムコさんに似合うはず」と、
今回、ふたたび取材をおねがいしました。
取材場所は、そう。
あのすてきなご自宅です。
キムコさんの家に近づくにつれ
近代的な駅前の雰囲気はいつの間にかなくなり
鳥の声も聞こえてきます。
そして高台にある家を見上げると
満開のミモザ!

インターフォンを押すと
「どうぞ上がってきてください」
と、キムコさんのおだやかな声が迎えてくれました。
やさしくて柔らかな空気を纏うキムコさんですが
「マスキュランな雰囲気のものがすきで、
普段からメンズのものを買ったりします」とのこと。
意外!
「メンズにしかない色展開もあったりして、
男性用のシャツをオーバーサイズで着たりします」
たしかに、今回のジャケットもしかり、
メンズライクな雰囲気のものがすごくお似合い。
でもその着こなしの中には
どこか女性らしさも感じます。

最近はブラックを着ることが多いとのことで、
この日も黒いジャケットには黒のつなぎを合わせて
オールブラックのコーディネート。

でも「全身黒で重くなってしまわないように」と
足元は淡い紫色のサンダルで抜け感と軽さを出したそう。
バッグも涼しげなワンポイントになっています。

「オーバーサイズでも大きすぎないし
肩の落ち感も気持ちいいです。
サイドのスリットも動きやすくていいですね」
と、フランスで長くファッションに携わっていた
キムコさんに、こちらからの説明は必要なく、
「そうなんです!」とただただうなずくばかり。

ワンピースについては、
着こなせるか少し心配だったそうですが
もうずっと着ていたかのように馴染んでいます。

「Vネックと脇のところの開き方がきれいなので」と
まずは羽織りものはなしで。
でも下にシャリ感のあるパンツを合わせるところが
さすがだなぁ。
ここ最近の夏は暑くて、
ほとんど毎日ノースリーブを着ているという。
「このワンピースは肩の出方がちょうどいいです」
ノースリーブと言っても、
肩部分の幅が広めなので
安心して着られるのがうれしいですよね。

今回、上に羽織ってくれた黒のカーディガン以外だと
シャツを合わせたり、
シースルー素材のトップスなんかを
重ねても着てみたいとのこと。
たしかに、またぐっとちがう雰囲気をたのしめそうです。

自由に自分らしい着こなしをたのしむキムコさん。
そしてその自由な雰囲気は家の中にも満ちていて
「センス」というひと言だけでは表せない
ほんとうの居心地のよさがありました。

フランスに15年。
その間にヨーロッパやまわりの国々を
夫の谷さんとともにたくさん旅したそう。


そこで目にしたり、触れてきたものぜんぶが
おふたりやこの家の空気にも
あらわれているのかもしれないです。

初夏のHonnete、あのひとのコーディネート 01 新たな道を開いてくれたアイテム髙橋美賀さん
髙橋美賀さんのプロフィール
たかはし・みか
新宿御苑の森の近くで、
お一人様の喫茶店「MICA TAKAHASHI」をメインに、
オリジナルプロダクトの販売やイベント、
インスタグラムやnoteで
水瓶座目線の不思議でおもしろいメッセージを発信。
ブランドのテーマは
「想像.創造.空想.妄想しながら
自分をより大切にする時間を
お過ごしいただけますように」
「weeksdays」にはこれまで
いくつかのコンテンツに登場。

Honneteのリネンジャケットと
Vネックワンピースを着てください!
というこのコンテンツ。
撮影当日、
髙橋さんのお店にうかがうと、
出迎えてくれたのがこのお姿。

想像していた通り、
すごくお似合い。
コーディネートもかわいい!
とweeksdaysチームで盛り上がっていると、
「じつはもう何年もパンツ党なんです。
99パーセントパンツと言ってもいいくらい」
と驚きの告白が。
たしかに‥‥
思い返してみると、
今まで、
スカートやワンピースを着ていらした印象はないかも。
「ふだんメンズっぽいスタイルが多くて‥‥
でもね、
この春夏はぜひともワンピースが着てみたくて。
だから声をかけていただいてすごくうれしかったんです」
今まで隠れていた足首や首回りを出して、
ちょっと女性らしい着こなしに
挑戦したいと思っていたのだとか。

ワンピースの下に重ねたのは、
うすいピンクのシルクTシャツ。
「ふつうのTシャツだとカジュアルすぎるかなと思って」
なるほど、
素材感がぴったり。
ピンクのやさしい色合いも、
髙橋さんの雰囲気に合っています。

足元は黒のコンバースで引き締めて。
歩くたびに、ちらりと見える素足が新鮮。
「シワになりにくいし、
軽いから旅にもいいですね!
夏はTシャツとサンダル、
冬は重ねて‥‥と、一年中着られそうです」
「私の新たな道を開いてくれたアイテムです」
とにっこり。

この日のために、
あれこれとコーディネートを
考えてくださったという髙橋さん。
「ベージュのジャケットには、
ボーダーや、
襟つきのベージュのブラウスも
いいなと思ったのですが‥‥」
合わせたのは、
私の中で髙橋さんといえば、のうすいピンク。

この日、お茶とともに出してくれた
アイスクリームもピンクでした!

「メンズライクな形が好きな分、
色で女子感を出すのが定番になっているのかも」


袖はラフに折って。

足元は白で春っぽく。

スカーフをふわりと重ねても。
ふだん、ワーク系のジャケットが多いという髙橋さん。
「このジャケットは、
襟まわりのラインがきれいなところが新鮮でした。
今日はデニムを合わせましたが、
シルクのパンツもいいなぁ」
なんと髙橋さん、
ベージュやピンク、ブラック‥‥と
てろんとしたシルクのパンツを何本も持っているとか。
リネンの風合いとシルクのパンツ、
合うだろうな。


私もなんだか、無性にパステルカラーを合わせたくなった、
春の1日なのでした。
再入荷のおしらせ
完売しておりましたアイテムの、再入荷のおしらせです。
5月1日(木)午前11時より、以下の商品について、
「weeksdays」にて追加販売をおこないます。
Fatima Morocco
シンプルバブーシュ
(グレー、ホワイト、ブラック)

▶商品詳細ページへ
※ブラックは27cmのみ再入荷いたします。
家の顔とも言える玄関なのだから、
そこに並ぶ室内ばきは、
気に入ったものを揃えたい。
履き心地がよく、
たたずまいの美しいものを。
値段も飛び抜けて高くなく、
一年中履けるものがいい。
ファティマ モロッコのバブーシュは、
どれもが合格点。
ことに、かかと部分に入ったクッションがふかふかで、
足に負担がかからないところがいいんです。
weeksdaysでご紹介するのは、
無地のロゴ無しタイプ。
すっきりした見た目は、
さまざまなインテリアに馴染みます。
履いてうれしく、
置いて美しい、
そうそうこんな室内ばきが欲しかったんです。
色は、
ブラック、ホワイト、グレーの3色。
インテリアに合わせてお好きな色をどうぞ。
(伊藤まさこさん)
ジャケットを気軽に
きちんとしたジャケットを買ったのは、
3年くらい前。
色は黒でテーラードカラー。
「正統派」と呼ぶのにふさわしいそのジャケットは、
ふらりと入った店で目にしたもの。
袖を通してみると、
今まで見たことのない自分に出会えたような
気分になりました。
肩の位置も袖丈もぴったり。
ここで出会ったが100年目、
というとやや大げさかもしれないけれど、
これは自分のものにしておかないと、
そう思ったのでした。
じつは少々苦手意識のあった、ジャケット。
でもいざ着てみると、
意外にどんなアイテムとも合う。
Tシャツにデニム、なんて定番コーディネートも、
ジャケットを羽織ればきちんと見える。
その後、
あらたにネイビー、
そして少しオーバーサイズのブラックを買い足し、
ジャケットはすっかり私の定番アイテムになりました。
今週のweeksdaysは、
馴染んだコートのような感覚で着られる、
Honneteのリネンジャケット。
Vネックワンピースも合わせてどうぞ。
「自分が着たい」を大切に

- 伊藤
- MEYAMEさんは、
ブランドロゴもかわいいですよね。
由来はどこから?
- 裕亮
- MEYAMEの由来は、
何語かわからないものがよかったのと、
発音したときのリズム感がいいものということで、
妻の名前「ソメヤメグミ」の真ん中からとったんです。
- 伊藤
- ソ・メヤメ・グミ。
ほんとうだ!
- 裕亮
- 一緒に働いている頃から
彼女の個性的なスタイル、センスを信頼していました。
それを軸にしてる限り、
他のブランドと一緒になることはないな、
と思っているんです。
作り方や価格のハードルのように、
軌道修正すべきことはありましたけど、
ここまでブレずにやってこれたのは
それが大きいなと、
今お話しながら思いました。
- めぐみ
- へえ、知らなかった(笑)。
- 伊藤
- ふふふ。
振り返ってはじめてわかることって、
ありますよね。
なるほど、めぐみさんの個性、という柱があったんだ。
ブランドにとって、それはすごく大事ですよね。
- 裕亮
- 改めてそう思います。
- 伊藤
- その柱であるめぐみさんは、
ふだん、デザインをするときは、
何から考え始めているんですか。
- めぐみ
- 素材を選んでから作りたいものを考えることもありますし、
少し先のシーズンの服を作るので、
前年まで自分がその時期に気に入って着ていたものや、
着心地がよかったものからヒントを得ています。
それに、もっとこうだったらいいな、
ということを織り交ぜて作る感じでしょうか。
- 伊藤
- シーズンによる着心地って
毎年変化してきているように思うんです。
気候も変わってきて、
暑くなるのが早かったりしますから。
- めぐみ
- ええ。
それは最近すごく意識しています。
冬も短いので、
うんと寒い時期にしか着られないものより、
秋から春まで長く着られるものを作ろう、とか、
逆に、「この季節にぜひ」というものを作ったり。

- 伊藤
- シーズンごとの展示会も、
普通は「春夏」と「秋冬」の2シーズンが多いですけれど、
MEYAMEさんは他のブランドより多いと聞きました。
- 裕亮
- そうなんです。
少し前まではその2回だったんですが、
年々、夏が長くなるにつれて、
春夏が1回だと季節に沿った提案が難しいなと感じて、
「春展」「夏展」「秋冬展」と、
展示会を3回行うことにしました。
- 伊藤
- なるほど。
- 裕亮
- 売り方も、
常に新しいものをお届けするようにしたいと考えて、
1月~12月まで毎月納品するようにしています。
長い期間陳列をして、
残ったものを夏と冬にセールにかける、
というこれまでのやり方では、
全般的に、あまり売れなくなってきていることもあって。
- 伊藤
- わぁ。
常に新鮮なものが買えるのって、
すごくうれしいですよ!
- 裕亮
- お客さまも卸先さんにも喜んでもらえたら、
僕らもうれしいですから。

- 伊藤
- 今回取り扱わせていただく
COTTON KNIT TEE、
ネイビーとチャコールは
weeksdays別注で作っていただきました。
どうもありがとうございます。
- 裕亮
- いえいえ。すごくいい色ですよね。
- 伊藤
- ほんとに、すごくかわいいです。
大きさもちょうどよくって。
- めぐみ
- 絶妙なサイズ感ですよね。
- 裕亮
- Tシャツだけどきれいに見えて、
楽に着られるものを作りたいね、と。
そして最近の夏は本当に暑いので、
サラッとして肌にまとわりつかない着心地と、
家庭で洗えることも大事に考えて。
- めぐみ
- たくさん着たいのに普通のTシャツだと
着る人も見る人も飽きてきてしまうので、
飽きのこないものが欲しいなと思ったんです。
- 伊藤
- きれいで、楽で、飽きないのは大事。
いいものはたくさん着たいですから。
きっと、細かな工夫がおありですよね。
- 裕亮
- はい。
まず、きれいに見えるポイントとして、
首の詰まりを高い位置にしているのと、
袖のリブをちょっと太めにしています。

- 伊藤
- 袖丈、すごく新鮮ですね。
- 裕亮
- 半袖ではなくて五分袖なので、
腕がきれいに見えますし、
品良く着られるかなと思います。
- 伊藤
- ほんとですね。
4月くらいから、
ジャケットの下に着てもよさそう。
- 裕亮
- ぴったりだと思います。
身幅が広めなので、
ゆったり楽に着ていただけるんですけど、
着丈をやや短めにしているので、
重ね着でもバランスが取りやすいかと思います。
- 伊藤
- 身幅が広いのにダボッとしてないから、
だらしなく見えないのがすごいです!
- めぐみ
- そこは意識しました。
きれいめに作ろうとしたときに、
裾にリブを入れて絞ってしまうと、
シルエットがきれいではなかったんです。
なので、首と袖の作りできれいさは感じるけど、
ふんわり着られるようにと考えて、
この身幅にしました。
いろんな方の体型を、きれいに見せてくれる形に
仕上がったと思います。
- 伊藤
- うんうん。
すごく考えられてますよね。
このCOTTON KNIT TEEが生まれたのが、
「手応えを感じた」と言われていた
シーズンのときですよね。
- 裕亮
- はい、2021年の春です。
- 伊藤
- そういう、
ふと「あ、できた」みたいなのって、
何なんでしょうね。
狙えばできる、というものでもないですものね。
- 裕亮
- そうなんですよね。
狙ったものが響かなくて、
狙ってなかったものが響いたりして。
- 伊藤
- 「あれ? これ売れたんだ」みたいなのとか、
「これ意外と売れないなぁ」とか。
すごく不思議です。
- 裕亮
- 何が売れるかはわからないですけど、
最近思うのは、
僕らはどうしても「作る」ということに
重きを置いてしまうので、
「届ける」というところを
もっと意識しないといけないなと感じます。
まさにweeksdaysさんがされていることですよね。
- 伊藤
- なるほど。
「買う人」の感覚というか。
- 裕亮
- あ、なるほど。
- 伊藤
- わたし自身、自分がほんとうに欲しいものを
作っていただいている感覚なんです。
だからweeksdaysで取り扱っているものは、
わたしが「これが着たい!」「これを使ってみたい」と
思っているものばかりです。
- 裕亮
- そういうことって、
必ずお客さまにも伝わりますよね。
- めぐみ
- 売れるかどうかという前に、
まず本気で自分が欲しいかどうか、
ということですよね。

- 伊藤
- めぐみさんだったら、
このCOTTON KNIT TEEは
どんなふうに着られますか?
- めぐみ
- 私なら、
ボトムをゆるく穿くのが好きなので、
丈が長めのストーンとしたスカートとか、
太めの花柄パンツと合わせたりします。

- 伊藤
- ああ、かわいい!
- めぐみ
- スラックスに、
ボリュームのあるサンダルを合わせても
すごくかっこいいです。
- 伊藤
- うんうん。
いろいろなスタイルに合いそうですね。
- めぐみ
- そうなんです。
きれいに見えて着ると楽ちんなので、
いろんなものと合わせて
たのしんでいただけたらと思います。
- 伊藤
- わたしも、たのしんで着たいと思います。
ありがとうございました。

コロナ禍がおおきな転換点に
- 伊藤
- 染谷さん、はじめまして。
今日はよろしくお願いいたします。
- 裕亮
- こちらこそ、よろしくお願いします。
- めぐみ
- お願いします。
‥‥ちょっと緊張しています。
- 伊藤
- そんな! 大丈夫ですよ。
まずは、ブランドのなりたちから
お伺いできたらと思っています。

- 裕亮
- はい。
MEYAMEというブランドは、
2018年の秋冬に2人でスタートしました。
その前までは、
「Shinzone(シンゾーン)」という
「デニムに似合う上質なカジュアル」をコンセプトにした
レディースのセレクトショップで、
妻が10年、僕が15年ほど働いていたんです。
どちらも、販売からMD(マーチャンダイザー)、
バイイング、企画まで、
幅広い分野を担当してきたんですけども、
「もう少し女性らしいものを作りたい」
という思いが出てきて、
2人で独立することを決めました。
Shinzoneが扱っているのは
カジュアルスタイルの服が多かったので。
- 伊藤
- 最初からレディースブランドにしようと思われたんですか。
- 裕亮
- はい。
実はShinzoneという会社は、
僕の父が創業したんですけれど‥‥。
- 伊藤
- あら、そうなんですね。
- 裕亮
- 兄も立ち上げに参加して、
創業3年目に僕が入社しました。
その時点で取り扱っている服が
レディースだけだったということもあって、
僕自身、今に至るまで
レディースだけに携わってきています。
- めぐみ
- 私はShinzoneで10年働いて、
自分の年齢が上がってくると、
服に求めるものが変わってきたと感じたんです。
デザインはもちろん重要ですけれど、
それだけではなくて、
着心地の良さだったり、
きれいに見えるけど楽ちんに着られて、
でも色気や品もある。
そんな服を着ていきたいな、
と思うようになって。
- 伊藤
- わかります。
年齢とともに、
身体や心って変わりますよね。
- めぐみ
- そうですよね。それで夫とたくさん話し合って、
簡単ではないかもしれないけれどやってみよう!
と、レディースブランドとして独立を決めました。
- 伊藤
- おふたりとも「いずれは独立しよう」と
思われていたんですか。
- 裕亮
- いえ、どちらも思っていなかったんです。
Shinzoneは僕にとっては家業でもあるので、
続けていこうという気持ちがありました。
けれども一緒に入社した仲間が成長したり、
業務も安定して回るようになってきたりと、
会社が大きくなってきたタイミングだったというのが
大きなきっかけになったかなと思います。
「今なら2人で独立して、
新しいことをはじめられるんじゃないか」と。
- めぐみ
- そうですね。
突然タイミングが来たという感じでした。
- 伊藤
- なるほど。
転機が訪れたんですね。

- 伊藤
- ブランドを立ち上げて、
一番最初に作られたものは何でしたか。
- 裕亮
- 秋冬のコートです。
でも、「やりたいことをやろう!」
という気持ちが強く出すぎてしまって‥‥。
- めぐみ
- 最初だからと、気負いすぎてしまいました。
- 伊藤
- あら。
それがよくなかったんですか。
- 裕亮
- 素材や作り方も妥協をしないで作ったんですが、
そのぶん価格が高くなってしまって、
ある人に、
「趣味でやってるのかと思った」
と辛辣に言われたんです。
そういうふうに見えているのか‥‥、
とショックでしたね。
- 伊藤
- そんなことがあったんですね。
実際、そのコートの売れ行きはどうでしたか。
- 裕亮
- ものすごく厳しかったです。
Shinzoneで働いていたときにいろいろな経験をして、
わかっていたはずなのにやってしまった、
という感じでした。
そこから軌道修正です。
- 伊藤
- どんなふうにしていかれたんでしょう?
- 裕亮
- まず、やりたいことをやり続けるためには
当然お客さまから求められないといけないので、
「欲しいと思ってもらえて、
なおかつ自分たちも納得できるものを作る」
というのが課題でした。
- 伊藤
- それは、すぐにできたんですか。
それとも、簡単なことじゃなかった?
- めぐみ
- 簡単ではありませんでした。
それができるようになったのは、
立ち上げてから3年目くらいでしょうか。
- 裕亮
- 2018年に立ち上げて、2020年頃には、
「このままだと続けられないな」
とまで思うようになったほどです。
コロナ禍がはじまり、世の中の状況がどんどん厳しく、
暗いムードになっていく中で、
自分たちにできることは何か、2人で考えました。
それで、
「どうせ作るなら思いっきり明るいものにしよう」と、
2021年の春に作ったのがこちらです。

- 伊藤
- わぁ、かわいい!
- 裕亮
- この時に初めて、
今回扱っていただくCOTTON KNIT TEEや、
ブランドの核となるアイテムが生まれました。
- 伊藤
- 作るものとお客さまが求めるものが
近づいてきたということですね。
- めぐみ
- そうかもしれません。
今も作りたいものを作らせていただいてはいるんですけど、
ブランドを立ち上げた当初の、
気負いすぎた「鋭さ」のある服から比べると、
自分たちの作りたいものも
少しずつ変化してきたように思います。
子どもが生まれてわかることがあったり、
コロナ禍に
「着るなら明るい色がいいな」
と思ったこともそうですね。
- 伊藤
- ああ、それはすごくありますよね。
- めぐみ
- そんなことがきっかけでつくるものも変化していって、
MEYAMEが今の感じになったのが、
この2021年のコレクションでした。
- 裕亮
- これができたときに
「あ、やっていけるかな」
と思えたのを、鮮明に覚えています。
- 伊藤
- へー!
展示会にいらした方の反応も変わりましたか。
- 裕亮
- そうですね。
見ていただいたときの反応も違いましたし、
実際にオーダーの数も増えました。
- 伊藤
- 手応えを感じられたんですね。
価格も、最初のときと変えられたんでしょうか。
- 裕亮
- はい。
お求めやすくしようと、
思い切って舵を切りました。
「もっと知ってもらいたい」
「たくさんの方に着ていただきたい」
という率直な思いがありましたし、
それならまず、価格のハードルを下げようと。
- 伊藤
- 初めて購入するブランドって
着心地がわからないから、
買う人にとってはどうしても、
価格が判断基準の一つになってしまいますものね。
でも、作りたいものと価格のバランスを取るのは、
難しくなかったですか。
- 裕亮
- 簡単ではないですけど、
納得いかないものを作ったことは一度もないと
自負しています。
素材をどう扱うかというような点で、
自分たちの腕も上がってきたなという実感もあります。
- 伊藤
- すごい!
ピンチになってから、
すごくたくさんのことを得られたんですね。

再入荷のおしらせ
完売しておりましたアイテムの、再入荷のおしらせです。
4月24日(木)午前11時より、以下の商品について、
「weeksdays」にて追加販売をおこないます。
t.yamai paris
トリコットサッカージャケット
(ブラック、ネイビー、ブラウン)

私のまわりのすてきな女性たちが、
こぞって着ているのが、このジャケット。
軽くて、家でも洗えて、
きちんとした場所にも着ていけて、
かつ、カーディガンのように気軽にも着られる!
シワにもなりにくいし‥‥と
いいところを挙げるとキリがない。
旅にも重宝するとあって、
私のワードローブに欠かせない存在になっています。
同系色でまとめたり、
柄や色を利かせたり。
ベーシックな分、着こなしは無限。
一枚持っているととても助かるアイテムです。
(伊藤まさこさん)
新しい風
娘がすっかり成長して、
「春休み」とか、
「新学期」など、
あまり意識しなくなりました。
1月が過ぎたら、
2月がなんとなくはじまり、
2月が来たら次は3月。
いまや大晦日とお正月という、
区切りの大イベントも、
ふだんとあまり変わらず過ごしています。
淡々とした毎日は、
イベントごとが少々苦手な私にとっては、
ありがたい。
ふつうの毎日こそが、
私の好きな過ごし方。
とはいえ、
意識せざるを得ない区切りの季節といえば、
それはやっぱり「春」なのではないでしょうか。
ランドセル、
桜、
新入生。
耳にしただけで、
なんだかほら、
新しい風が吹いてくる。
今週のweeksdaysは、
MEYAMEのニット。
コンテンツは、
はじめましての、
染谷裕亮さんとめぐみさんに、
お話をうかがいました。
どうぞおたのしみに。
丁寧に縫うことのたいせつさ
- 伊藤
- SAQUIのフォーマルウェアは、
いろいろなシチュエーションで着ることができますね。
- 岸山
- はい。知り合いの方が
人間国宝の作家さんに会いに行くのに
すごくいいって言っていました。
何を着て行くべきか迷って、
SAQUIのケープワンピースにしました、って。
- 伊藤
- 目上のかたにお目にかかるのに、
ちゃんとしてるに越したことはないですものね。
- 岸山
- そうなんです。
ちゃんとしてるけど、ちょっとオシャレな感じで、
とてもよかったって言ってくれました。
- 伊藤
- 今回の夏物もそうですよね。
このケープのデザイン、見たことがなかったので、
さすが岸山さん! と思いました。
なぜこういう形につくろうと思ったんでしょう。
- 岸山
- この形がすごい好きなんです。
「どうしようかな」って思いながら
デザイン画を描いていると、
自然と身頃と袖をつなげることが多いんです。
ちょっと丸みがあるデザインが好きだから。
「この感じ、すごくきれいだな。
あっ、じゃ、ここをケープにしよう」みたいな。

- 伊藤
- しかも、セットインスリーブじゃないから、
いろんな肩幅の人に合いますよね。
- 岸山
- そう、体型になじむつくりなんです。

- 伊藤
- 受注会でごらんになったお客さまの反応は
どんな感じでした?
- 岸山
- 昨年の秋にお披露目したんですが、
そのときは、卒業式や入学式など
学校行事に着て行くのにいいですね、
という声をいただきました。
先日、百貨店で出したときは、
結婚式に着ますっていうお客さまもいらっしゃいました。
「ほかの人とかぶらないのがいいですね」って。
- 伊藤
- わかる! 絶対、かぶらないですし。
- 岸山
- かぶらない。それに、お年を召しても、
おばあちゃんになってもかわいいですよ。
意外とみなさん、季節を問わず、
いろんなシチュエーションで着たい、
とおっしゃってくださって。
- 伊藤
- 下にレースを重ねても
雰囲気ががらりと変わって素敵でしたよ。
どんなシーズンでも大丈夫って思いました。
上からコート着れば冬でも。
- 岸山
- はい、着られますよ。

- 伊藤
- 後ろのスリットもきれいですよね。
あと、ポケットがついているのもSAQUIらしい。

- 岸山
- はい、SAQUIは基本ポケットをつけています。
- 伊藤
- じつは、最初、ポケットがついてるのに
気がつかなかったんです。
- 岸山
- それは、縫製にものすごく力を入れているから。
前のフレアスカートもそうだったんですが、
この縫製工場はとにかく腕がいいんですよ。
このジョーゼット生地は縫うのがとても難しいんですが、
信頼している縫製工場さんだからこそ、
ポケットがついているかついていないか
わからないような仕上がりになりました。

- 伊藤
- そうなんですね。
ポケットのほかにも、そこに依頼したからこその美しさ、
みたいなポイントってあるんですか。
- 岸山
- ケープ部分の端の始末ですね。
生地に張りがあるので、
ややもすると、波打ってしまうんですよ。
でもここだと、こんなに美しく。

- 伊藤
- これは、手作業で?
- 岸山
- 手作業です。
最初、機械で縫ってもらっていたんですが、
そうすると、その工場ですら、ちょっと波が出るんです。
それで、手作業で仕上げてもらいました。
その縫製工場でも苦労なさったって言ってました。
- 伊藤
- 脇のポケットの美しさの秘密も、
具体的に説明できることがあるんですか。
- 岸山
- これは、ステッチが出ないよう、
縫い目をじょうずに利用しているんですよ。
それで、ポケットだとわかりにくい仕様なんです。
- 伊藤
- なるほど! シンプルなぶん、
そういう一つひとつのきれいさが
ものを言うんですね。
- 岸山
- そう。この服は、ケープとその下のワンピースだけ、
というシンプルな構造ですから、
素材や縫製が大事なんです。

- 伊藤
- すごいことですね。
岸山さん、今日はありがとうございました。
SAQUIのこれからの服づくり、
楽しみにしています。
- 岸山
- 励みになります。
ありがとうございました。

暑いときでも素敵に見えるフォーマルを
- 伊藤
- 岸山さん、どうぞよろしくお願いします。
今日は、新しいフォーマルについてお聞きしたくて。
新作を見て、
SAQUIのフォーマルが進化している! って、
びっくりしたんです。
夏物をつくったのには、
なにかきっかけがあったんですか。

- 岸山
- はい。昨年6月に身内を亡くし、
喪主側として喪服を必要とする機会があったんです。
もちろん今までつくった
SAQUIのフォーマルを着たんですが、
まず、つくっておいてよかったな、と、
感じました。
- 伊藤
- そのときは何を着て?
- 岸山
- 6月上旬でしたから、
フレアのワンピースに、
シンプルなタイプのジャケットを着て行きました。
和室が多かったので、フレアが、とてもらくで。
- 伊藤
- なるほど。ずっとお座敷で?
- 岸山
- いえ、式場は椅子席だったんですが、
控室が和室で、正座をすることも多かったんです。
- 伊藤
- フレアなら、正座の場でもらくでしょうね。

- 岸山
- そうなんです。
あと、車の乗り降りもとてもらく。
脚も見せずに済みますしね。
そして四十九日が7月中旬で、
すごく暑いときだったので、
ジャケットはなしで、
フレアのワンピースだけにしました。
けれども私の地元のおばさまがたは、
ちゃんと夏用の喪服を持っているんですよ。
袖がちょっと透けているようなジャケットですね。
- 伊藤
- やっぱりそうなんですね。
ご近所さんとか、お手伝いもあるんでしょうね、
着る機会が多いのかも。
だから、いつ、どんなことがあっても大丈夫なように
「ちゃんとしておく」ということなんでしょうね。
- 岸山
- そう、まさしく「ちゃんとしてる!」と思いました。
でも、ジャケットを着ればいいかというと、
さすがに真夏に裏地のついたジャケットでは、
着る方も、見た目も、ちょっと暑苦しい。
あと、SAQUIのイベントで百貨店に立っていると、
「夏用のフォーマルはありませんか」
と訊かれることもあったんです。
- 伊藤
- 多くのかたがきっと
夏用のフォーマルウェアを欲していると、
ご自身の体験も含めて痛感したんですね。
- 岸山
- はい、これはつくらないと! と思いました。
そして、つくるにあたって、
ノースリーブだけじゃダメだな、と。
半袖にしても、私たち、
肘を出すのは避けたいわけで、
そういう条件のもとで、いちばんシックで、
素敵に見えるフォーマルってどういうものなのかな、
って思いながら、デザイン画を描きました。
そうしたら、だんだん、
中はノースリーブで涼しく、
肩周りにちょっとしたケープみたいなものがついて、
肘まで隠れて‥‥と、
このワンピースのデザインができあがって。

- 伊藤
- そういうことだったんですね。
素材はいままでと同じですが、
裏地のないつくりですね。
- 岸山
- はい。実は夏用として
薄い生地でつくることも考えていたんですが、
こういうミニマムなデザインって、
薄い生地だと安っぽくなるんです。
ですから今までずっと使ってきた生地でつくるのが
いいんじゃないかなと。
裏地は切り替えの部分だけです。

- 伊藤
- 身頃に裏地がなくても透けない生地ですから、
大丈夫ですね。
それに、フォーマルウェアって、
着た状態で外を長く歩くようなことが
ほとんどありませんから、
裏地なしのこの生地なら夏物として着ても
大丈夫だと思いました。
- 岸山
- はい。それに、脇の下をあけているから、
風が通って、涼しく感じますよ。
- 伊藤
- 隠したいところは隠れている、
という安心感もあるし、
ちゃんと「わきまえている」デザインですよね。
SAQUIらしさもあって。

- 岸山
- ありがとうございます。
ケープって、SAQUIらしいデザインだと思うんです。
前につくった
「ノーカラー スリットスリーブ ジャケット」も
ちょっとケープっぽいですよね。
手がちらりと見えて。
- 伊藤
- ほんとうに。
- 岸山
- これから夏を迎えるにあたって便利です。
- 伊藤
- すごくカッコいいと思う!
一枚持っていれば安心ですよね。
わたしも、昨年の9月、伯母のお葬式があったんです。
まだすごく暑くて、母が、
「親族だけだし、黒いシャツとパンツで大丈夫よ」
って言うのを、それはダメよ、と、
わたしはSAQUIのジャケットとテーパードパンツにして、
母にはSAQUIのワンピースを貸したんです。
それで、母は前の方の席にいたんですが、
後ろから、喪服を着た人がズラッと並んでいる中で、
母がすごく質のいいものを着ているのがよくわかりました。
あとから、「ほら、これでよかったでしょ?」
「ほんとねー!」って。
- 岸山
- お似合いになりそう。
- 伊藤
- ね。やっぱりフォーマルをちゃんと持ち、
適切な機会に着ることは、
とても大事なことだなと思って。
自分の見え方もそうなんだけれど、
亡くなった人に対する礼儀として、
「ちゃんとしてきました」っていうことですよね。
大人としてきちんとしていた方がいいし、
実際そうしてよかったって、そのときすごく思いました。

- 岸山
- そうなんです。私も母のお葬式のとき、
職業柄、皆さんが着ているものを見ちゃうんだけれど、
総レースの人がいると、なんだか嬉しかったです。
間に合わせのものじゃなく、
母のために、きれいにビシッとして
来てくださったんだなって。
亡くなった人に対しての思いは、
残された者にも伝わるんですよね。
- 伊藤
- そう思いました。
- 岸山
- 準備は大事。まさか! と思ったけれど。
こんなに早く‥‥、と。
- 伊藤
- そうですよね。
わたしも昨年あたりからお別れが増えてしまって。
古くからの友人が60歳で亡くなったときは、
お通夜にSAQUIのフォーマルを着ていきました。
お通夜はもうちょっと簡単な服装でもいいと言われますが、
ちゃんとしたい気持ちがあって。

- 岸山
- 地域によってはお通夜からちゃんとしましょう、
というところもありますね。
- 伊藤
- そうみたいですね。
所作
煮物は多めに作った方がおいしい。
そう思っているから、
いつもつい作り過ぎちゃう。
でも、お裾分けを喜んでくれる友人が
近所に住んでいるから大丈夫。
空の保存用器持参でやってくる彼女と、
お茶を飲みながら、
しばしおしゃべり。
最近、どうしてた?
この前、こんなおいしいもの食べたよ。
なんて、とりとめのない話が中心だけれど、
仕事のこと、家族のこと、
これから先のことなんかも話す。
いつもつい目が行くのは、
友人の手の所作。
お茶を飲むとき、
お菓子を食べるとき。
それから、
「ありがとう」と言いながら、
おかずの入った保存容器を受け取るとき。
ひとつひとつの動きが、
本当にきれいなのです。
今週のweeksdaysは、
SAQUIのケープワンピース。
この服を着ると、
自然に動作が美しくなる。
少しだけ友人に近づけたような、
そんな気分になる服です。
無理なく、自然に、きれいに
- 伊藤
- 今シーズン登場したのが、
袖が長めで、フリルになっているトップスなんです。

- Satomi
- 袖にフリルがついてるんですね。
- 伊藤
- そうなんです。
でも、甘すぎる印象ではないんですよ。
腕を降ろすと身体全体がスッとして見えるんですけど、
腕を動かすとフリルがひらりと揺れて、
ほどよいかわいらしさが出るんです。

- Satomi
- いいですね。
パンツとも相性がよさそう。
色は3色ですか?
- 伊藤
- はい。
ホワイトとブラック、アッシュグレーです。
わたし、年々、“真っ白”が
似合わなくなってきた気がするんですけど、
ちょうど昨日撮影でモデルさんが着ているのを見て、
このホワイトならいける! って思ったんです。
- Satomi
- わかります。
白ってすごく幅がある色ですけど、
この白はかわいいですね。
夏にさわやかだし、
けれどもパキッと明るすぎるわけではなく、
かといって甘すぎない。
おしゃれに着られそうです。

- 伊藤
- サイズ感も、
156cmのわたしが着てもいい感じでした。
デザイナーのNoriko.Iさんも身長が高い方ではないので、
そういうバランス感も、
わたし、すごく信頼しているんです。
- Satomi
- 私も153cmくらいだから、
大丈夫そうですね。
- 伊藤
- えっ。
Satomiさん、もっと背が高いのかと思ってました。
その印象をつくるのに工夫されてることはあるんですか。
髪をコンパクトにまとめるとか。
- Satomi
- 髪は全体がまとまって見えるのでショートにしていて、
ボトムはだいたいいつもワイドパンツを穿いています。
モデルさんみたいに脚が細くて長かったら
スリムなパンツも穿くんですけど、
背が低めで普通の体形なので。ふふふ。
- 伊藤
- そういう意味では、
日本人のNoriko.Iさんが考えて作られたCOGの服って、
わたしたちの味方という気がしますよね。
- Satomi
- はい、心強いです。
こっち(ニューヨーク)では
日本人よりチェストのボリュームがある方も多いですけど、
COGの服って胸を強調するデザインではないので、
フラットめのチェストの方でも、
気にせず着られそうだなと思います。
- 伊藤
- たしかにそうですね。
襟ぐりも、ほどよい開き具合ですし。
そうそう、首の開き方って、
ジュエリーをつけた時の見え方と関係ありますか?
- Satomi
- あるかもしれないです。
トップスの中につけたネックレスが、
襟ぐりから少しだけ見えるのが素敵だなって。
- 伊藤
- なるほど。
全部見えるわけじゃなくて。
- Satomi
- ちらっと見えるのが、
さりげなくて好きですね。
あと、脱ぎ着するときに
襟ぐりが窮屈なのも苦手なんです。
お化粧が崩れたり、服に付くのが嫌で‥‥。
COGの服は、そういったことも気にならないですね。
- 伊藤
- わかります。
COGのいいところは、
見た目だけじゃないんですよね。

- 伊藤
- 出かけるときは、お洋服を先に決めますか。
ジュエリーが先?
- Satomi
- 服が先でしょうか。
でも、ネックレスは
ほとんどいつも同じものをつけてますし、
洋服も、気に入ったら同じ形の色違いを
何枚も揃えるクセがあります。
朝、「今日は何着よう?」って考えるのも面倒なので、
色の組み合わせだけを考える感じで。
- 伊藤
- なんだか制服みたいですね。
- Satomi
- そうそう、制服みたいな感覚でお洋服を買ってます。
ひどいときはね、
同じパンツを13枚買ったことがあるんですよ。
- 伊藤
- すごい!
でも、逆に、気に入ったものを見つけるまでは、
時間がかかられたりとかするんですか。
- Satomi
- かかりますね。
もともと気に入るものが少ないので、
見つけたらそこから
自分の中のブームが始まってしまって。
- 伊藤
- そのブームって、
いつ、どうやって去っていくんでしょう。
- Satomi
- 体形が変わったり、
なんか似合わなくなってきたなと感じたら、
着なくなりますね。
- 伊藤
- そうですよね。
じゃあ、制服のようにそろった中から、
その日の天気や気分で選ぶ?
- Satomi
- そうですね。
気候は中のインナーで調整します。
半袖にしたり、ヒートテックにしたり、
タンクトップにしたり。
- 伊藤
- じゃあ、見かけは変わらないんですね。
- Satomi
- 毎日同じです。あはは。
- 伊藤
- ふふふ。潔いですね。
- Satomi
- ちなみに、このGLORIA PUFF SLV TOPは、
去年と今年の冬、毎日着てます。
これがなかったら何を着ていいかわからないくらい。
- 伊藤
- わぁ、うれしいです。

- 伊藤
- Satomiさんは、
色の好みはありますか?
- Satomi
- 基本的にモノトーンが好きです。
たとえば、トップスを真っ白にしたら、
下はチョーク色の白とか。
上下ネイビーだけど、素材を変えるとか、
そんな合わせ方をしてます。
- 伊藤
- 同じ系統の色でも、
素材とか、微妙なトーンの違いで合わせるんですね。
- Satomi
- はい。
柄物を一切、持っていないんですよ。
- 伊藤
- へえ! それは、昔からですか。
- Satomi
- そうですね。
子どもの頃、赤やピンクのものが嫌で、
ランドセルは仕方なく赤を持ってましたけど、
筆箱はお兄ちゃんの黒いのをもらったりしていました。
- 伊藤
- じゃあ、今に始まったことではなくて、
小さい頃からSatomiさんには
自分のテイストがあったんですね。
- Satomi
- 好き嫌いがはっきりしていました。
今思えば、変な子どもですねえ。
- 伊藤
- いえいえ。
変というより、かっこいいですよ。
キャラクターものやブランドもの、
欲しいと思われなかったですか。
- Satomi
- 持ってなかったですね。
ブランドよりも、ディテールに目がいってしまって。
母が私の洋服を作ってくれたので、
よく一緒に布を買いに行ったんですけど、
素材に関して目が行くんです。
布を触ったときの感触とか、
見た目はきれいでも着たときに着心地が悪いなとか、
そういった「ものづくり」の方に興味がありました。
- 伊藤
- 育った環境が、
今のSatomiさんをつくったんですね。
- Satomi
- COGさんのものは着心地がいいですよね。
このGLORIA PUFF SLV TOPも、
裏地が貼られてるからチクチクしないですし、
ニットなのに下はタンクトップでも着られます。
- 伊藤
- 年を重ねるごとに、
素材がいいものでないと着られなくなってきますよね。
- Satomi
- そうなんですよ。
我慢ができなくなってきています。
COGの服は、我慢せずに、
フラットな自分で自然に着られるところがいいなって。
着心地はサラっとしていて、
体形も自然にきれいに見せてくれて。
普段から着られるけど、
ちょっと出かけるときにもカジュアルすぎない。
- 伊藤
- 無理しなくていいんだけど、
ラクに寄りすぎていないように見せてくれるところが
すごいですよね。
- Satomi
- ええ、絶妙なバランスですよね。
服づくりというものを知り尽くしている方が、
あらゆる経験を経てたどり着かれた服、
という感じがします。
- 伊藤
- ほんとうに。
毎日着ている人からの視点と、
ものづくりをしてる人の目線、
両方からすごくいいお話が聞けました。
ありがとうございました。
- Satomi
- こちらこそ。
また日本に帰国したときに
お会いしましょう。

ありそうでない形
- 伊藤
- Satomiさん、
1月の生活のたのしみ展では
お会いできてうれしかったです。
- Satomi
- 私もです。
今回はじめての出店だったんですけど、
お客さまにも直接お会いできて、
すごくたのしかったです。
- 伊藤
- まさにそのたのしみ展で、
SatomiさんがCOGのトップス
を着られていたと聞きました。
今日はCOGTHEBIGSMOKEの魅力について
お話を伺いたいと思っています。
- Satomi
- ええ。
7日間、店頭に立たせてもらったんですけど、
色違いで毎日着ていました。
- 伊藤
- あらっ、毎日?!
- Satomi
- お客さまやほぼ日のスタッフの方から、
「それ、欲しいなと思っていたので、
実物が見れてよかったです。
やっぱり買います!」
なんて言っていただいて。
- 伊藤
- モデルになってくださっていたんですね、
ありがとうございます!
COGを最初に購入されたのは、
どんなきっかけだったんでしょう。
- Satomi
- weeksdaysがきっかけなんですよ。
ウェブサイトでこのGLORIA PUFF SLV TOPを
ひと目見て、
「あ、シルエットがかっこいい」
と思ったんです。
この形って、
ありそうでなかなかないんですよね。
- 伊藤
- わかります!
そうなんですよね。
- Satomi
- 一度買ってみようと思って、
MID GREYを一枚買ったんですけど、
実際にすごくよかったので、
MILKとBLACKも追加で買いました。

- 伊藤
- 追加で欲しいと思われた、
「実際にすごくよかった」ポイントって、
どんなことでしたか。
- Satomi
- まず、着た時のフィット感がすごくよかったです。
私、タイトなシルエットのものが苦手なんですけど、
腰と腕にゴムが入っているので、
ふわっと着られるんですよね。
首まわりも詰まりすぎずゆったりしていて、
ちょっとドロップショルダーなところも
かわいいなと思いました。
- 伊藤
- 細かいところまで気に入ってくださってるんですね。
お仕事のときも着られているんですか。
- Satomi
- はい、仕事で出かけるときや、
デスクワークのときにも着ています。
ジュエリー制作や作業をするときは、
汚したくないので着ないかな。
- 伊藤
- ちなみに、COGTHEBIGSMOKEというブランドは
購入される前からご存知でしたか。
- Satomi
- はい、知っていました。
もうだいぶ前ですが、
当時COGの営業をされていた太田ふさ代さんが
Facebookで発信されているのを見たことが
きっかけでした。
実はその太田さんって、
2011年にSatomi Kawakita jewelryを
初めて日本に上陸させてくださった、
すごく敏腕な方だったので、
COGにも “ただものではない感” を感じたんです。
- 伊藤
- それは、うれしい偶然ですね。
- Satomi
- そうなんです。
それでブランドの存在は知っていたんですけど、
実際に着たのは、
このトップスを買ったのが初めてでした。
伊藤さんがweeksdaysで紹介するきっかけは
どんなことだったんですか。
- 伊藤
- わたしがCOGを知ったのは、
コロナ禍の時だったんです。
外に出られない中で、
「何か素敵なものがないかな」
とウェブサイトを探していて見つけました。
- Satomi
- じゃあ、いきなりオンラインで買われたんですか。
試着をしないで?
- 伊藤
- そうですね。
ストンとした形の、
ウエストマークされていないワンピース
だったので、
試着しなくても大丈夫そうだなと思ったんです。
それにCOGって、
どのアイテムもワンサイズ展開ですから、
ウェブで買い物するのに向いている服だな、
と思ったのを覚えています。
- Satomi
- そうですよね。
私が初めてCOGを知ったときも、
どれも見たことがないような
ゆったりしたシルエットで、
本当に印象的でした。
どんな人が作ってるんだろうと、
すごく気になったくらい。
- 伊藤
- デザイナーのNoriko.Iさんには、
会われたことはないですか?
- Satomi
- お会いしたことはないんですけど、
もう20年前くらいでしょうか、
私が日本に住んでいるときに、
DRESSTERIOR(ドレステリア)に
在籍されていたのは知っていました。
あの頃のDRESSTERIORって、
衝撃的なくらい素敵でしたから。
- 伊藤
- わたしも覚えています。
たしかに素敵でしたよね。
- Satomi
- そんな方がスタートされたなら、
ベースになっているセンスのよさは間違いないだろうし、
作るものもいい形なんだろうな、
と思ったんです。
- 伊藤
- Satomiさんは普段からいろんなブランドに
アンテナを張ってらっしゃるんですね。
- Satomi
- うーん、どうだろう?
いろんな方向にアンテナを張っている、というよりも、
好きなものがすごく限られているので、
その方向だけに敏感、という感じでしょうか。
私が実際に購入するブランドって、
3つ、4つくらいしかないんですよ。
- 伊藤
- かなり少なめですね。
でも、選ばれたブランドというのは、
きっとSatomiさんがつくるジュエリーにも
合うということですよね。
- Satomi
- そうなんでしょうか。
客観的に考えたことがないんです。
- 伊藤
- COGの服って、
Satomiさんのジュエリーにすごく合うと思います。
シンプルだけど、そっけなくはなくて、
隠したいところは隠しながら、
ジュエリーをつける首や手首を
きれいに見せてくれますもの。
- Satomi
- あ、でもそうですね。
COGの服って、
普段から着られるけど、
普通すぎて退屈ではない、
という頃合いがいいんです。
- 伊藤
- そうそう、そうなんです!
そこがほんとうに絶妙だなと、
いつも思います。
- Satomi
- ある程度年齢が上がってくると
腰回りや二の腕が気になるんですけど、
COGの服はそういったこともカバーしてくれるから、
すごく助かります。
- 伊藤
- うんうん。
年齢や体型の変化も分かってらっしゃるな、
というシルエットなんですよね。
- Satomi
- 前身頃は短めで、
後ろ身頃がちょっと長めのシルエットも、
バランスがすごくいいですし。
- 伊藤
- Noriko.Iさんいわく、
「盆栽裁断」ゆえ、だそうです。
立体的に布を構成して、そこから盆栽みたいに、
「ここはきれいに見せよう」「ここは隠そう」って、
チョキン、チョキン、って切って作られるんですって。
それをベースにパターンを起こしている。
- Satomi
- おもしろいですね。
ものすごく考えられてるんだけれども、
決して頑張りすぎない。
その、ちょっと力の抜けた感じがいいなと思います。
- 伊藤
- そのへんの「抜け感」もさすがですよね。
- Satomi
- 半袖のスウェットも持っているんですけど、
二の腕が隠れるところがすごくいいです。

- 伊藤
- そうそう。
ノースリーブもあるんですけど、
腕の内側が隠れるパターンになっているから、
ノースリーブなのに二の腕が細く見えちゃうんですよ。
- Satomi
- そういうところが、
ほんとに頼れますよね。

再入荷のおしらせ
完売しておりましたアイテムの、再入荷のおしらせです。
4月10日(木)午前11時より、以下の商品について、
「weeksdays」にて追加販売をおこないます。
The care
TREATMENT COAT

指先の美しい人に憧れます。
手も、足も。
ここ最近、私は、
トリートメントコートを塗ってから、
ハンドローション→ハンドセラム→
ハンドモイスチャライザーの順にお手入れ。
肌に近い色合いなので、
多少はげても気にならない、というところも、
助かっています。
足のネイルに関しては、サンダルに合わせて
毎回塗り替えていたのですが、
今年の夏は、このトリートメントコートだけでも
いいかな‥‥というくらい気に入っています。
自然な色合いはどんな色のサンダルとも相性よし。
落として塗って‥‥を繰り返すと
肌や甘皮に負担がかかるし、
ちょっと面倒。
トリートメントコートを塗ることで、
爪がすこやかに。
(伊藤まさこ)
このトップスを着て出かけよう
とくに出かける予定がない時でも、
家にずっといることは少なくて、
なにかしらの用事を作って、
外に出るようにしています。
「用事」はなんでもいいんです。
展覧会を観に行ったり、
ギャラリーに行くこともあるけれど、
それだとちょっと気合が必要。
メイクもしないで出かけられる、
そんなちょっとした用事。
たとえば、
スーパーに牛乳を買いに行く、とか
ポストに郵便物を出す、とか。
散歩も兼ねているので、
遠回りや回り道をするのですが、
これがね、なかなかおもしろい。
こんなところにこんな小径があったんだ。
この時間帯は犬を散歩している人が多いのね
(なにしろ犬好きなもので)。
昨日は沈丁花の香りがしたので、
誘われるようにその香りをたどっていったら、
立派な木を発見。
満開の花は、
みんなこっちを見ているようで、
「ようこそ」と、
歓迎されたような気分になりました。
今週のweeksdaysは、
COGTHEBIGSMOKE のトップス。
もう少しあたたかくなったら、
このトップスを着て出かけよう。
うっすらメイクをして、
散歩の途中、カフェでも寄ってみようかな。
BOUQUET de L’UNEのサテンボーダートップス、こんなコーディネートで 伊藤まさこ 02 柄もの同士は、素材感と色を合わせて
サテンボーダートップス(ブラック)/BOUQUET de L’UNE
パンツ ¥17,600/MEYAME
ボーダーのトップスとデニムの、
定番コーディネート。
‥‥といっても、
20代の頃と同じアイテムではなく、
デニムはまっさらなものを。
ボーダーはサテンをえらんで、
きれいに、そして大人っぽく。

新色のオフ白 × ブラックのボーダーは、
さらに大人な雰囲気に。
やわらかな質感は、
さらっと着るだけで様になるところがうれしい。

狭すぎず、広すぎずの襟ぐりもいいんです。
顔や首回りをすっきり、
きれいに見せてくれます。

サテンボーダートップス(ブラック)/BOUQUET de L’UNE
パンツ ¥17,600/MEYAME
ジャケット 伊藤まさこ私物
ジャケットをさっと羽織るとこんな感じ。
チラリとのぞくボーダーがいい感じではありませんか?

サテンボーダートップス(ブラック)/BOUQUET de L’UNE
パンツ ¥29,700/MEYAME
サンダル 伊藤まさこ私物
ボーダーに小花柄のパンツを。
柄もの同士の組み合わせですが、
やわらかな素材感が共通項。
パンツもブラックがベースになっているので、
派手になりすぎません。

サテンボーダートップス(ブラック)/BOUQUET de L’UNE
パンツ ¥29,700/MEYAME
3RD TYPE DENIM JACKET/SEVEN BY SEVEN
柄 × 柄の組み合わせ、
挑戦したいけれどちょっと勇気が‥‥
という方は、
デニムジャケットを羽織ってみてはどうでしょう?
デニムがうまい具合につなぎ役になってくれます。

サテンボーダートップス(ブラック)/BOUQUET de L’UNE
キュロット ¥38,500/COG THEBIGSMOKE
3RD TYPE DENIM JACKET/SEVEN BY SEVEN
サンダル 伊藤まさこ私物
もう少し季節が進んだら、
パンツをロング丈から、ショートパンツに。

肌を出す分量を変えると、
ボーダートップスの見え方も変わるものです。
ジャケットやデニムジャケット、
ショートパンツ‥‥
お手持ちのアイテムを見回して、
ボーダートップスの新鮮な着こなしを探ってみてください。
BOUQUET de L’UNEのサテンボーダートップス、こんなコーディネートで 伊藤まさこ 01 パールもスカーフも、相性よし
サテンボーダートップス(ブラック)/BOUQUET de L’UNE
キュロット ¥38,500/COG THEBIGSMOKE
このトップス、袖口にはボタンがついています。

留めていないとこんな感じ。


留めると、
こんな感じ。

袖口が7センチ狭まっただけで、
印象もだいぶ変わります。
上になにか羽織る時は、
ボタンを留めるともたつきません。

サテン地は、
パールとも相性よし。
ここでは40センチほどの
スタンダードな長さのものを合わせました。

首元にシルクのスカーフを巻いても。
ボーダーのブラックと、
水玉のブラック。
柄 × 柄の組み合わせは、
色味を合わせると、すっきりまとまります。
コーディネートがシンプルな分、
髪や肌の質感がとても大切。
水分や、時にオイルをあたえて、
自分を整えたいものです。
もう少し温かくなったら、
赤いリップに挑戦したいと思っているところ。
ボーダーと赤、
きっと似合うと思うから。
今の「定番」
「定番」と呼ばれるものでも、
ずっと変わらず好き、
というものは案外少なくて、
少しずつ自分の中で、
似合うもの、好きなものは変わってる。
たとえばパールのピアス。
30代の頃は小粒のもの。
40代は8ミリと少し大きめ。
そして今は、
ちょっと変わった形のバロックパールが気に入り。
デニムも古着、
ザ・定番ストレート、
ウォッシュ加工されたもの・・・・
と、変遷がある。
ぴたっとしたスキニーとか、
懐かしいなぁ。
ボーダーのトップスは、
今やBOUQUET de L’UNEのサテンに頼りっきり。
ちょっと光沢あるサテン生地が、
肌をきれいに見せてくれる。
カジュアルに寄りすぎないところもいいんです。
今週のweeksdaysは、
去年販売してご好評いただいた、
BOUQUET de L’UNEのサテンボーダートップス。
ネイビーにくわえて、
ブラックのボーダーも新登場。
どうぞおたのしみに。
再入荷のおしらせ
完売しておりましたアイテムの、再入荷のおしらせです。
4月3日(木)午前11時より、以下の商品について、
「weeksdays」にて追加販売をおこないます。
yumiko iihoshi porcelain
ReIRABO(spring mint green)

横から見ても、
重ねて上から見てもきれい。
料理を盛ると、いつも新しい発見がある、
イイホシさんのうつわ。
大きさは大中小と3つありますが、
盛る料理は自由。
汁物、ごはん、麺、
ポップコーンなどの乾いたもの。
いつものおかずはもちろん、
水餃子やフォー、
カフェオレにクロワッサンなど、
いろんな国の料理も受け入れてしまう懐の深さも魅力です。



この器を使うと、
料理もテーブルも洒落た雰囲気になる。
なんだかそれってすごいことなのではないかと思うのです。

重ねれば収納もコンパクト。
食洗機の対応もしているところもうれしい。
今の季節、新生活を始める人への贈りものにしても。
(伊藤まさこさん)
nooyのふたつのtee、こんなコーディネートで 伊藤まさこ 02 2色のボトルネックtee
身につけた時に感じるのは、
「やさしいなにか」に包まれているという安心感。
ニットを着るほどではなく、
でもTシャツだとまだ心許ない。
春先、ちょっと肌寒い時にも、
首元と手首を守ってくれるので、
一枚持っていると安心です。

navyのパンツを合わせ、
足元はグレーのスニーカーを。
ジャケットやスプリングコート、
Gジャンなどなど、
合わせるアイテムをえらばないところがいい。
このtee本当に万能です。

首まわりにほどよいゆとりがあるので、
タートルが苦手という人でもきっと大丈夫。
一枚で、または重ね着して。
夏以外3シーズン着られるところもいい。
真冬は厚手のタートルの下に着て、
ボトルネックteeを中からちょっとのぞかせても。
ここでは透け感を生かして、
中に黒のブラトップを合わせました。

白いレースのスカートを合わせて。

ぱきっとした黄色のネイル、
ボトルネックteeからちょっと透けた黒が、
このコーディネートのポイントです。
nooyのふたつのtee、こんなコーディネートで 伊藤まさこ 01 4色のカフスtee
whiteといっても、
ぱきっとした白ではなくて、
やさしげな白。
今回ご紹介する4色の中でも、
いちばん素材の気持ちよさが伝わる色ではないかな。

合わせたのは、ナチュラルなカラーのパンツ。
パンツにインせずとも、
ウエスト部分がうまい具合に落ち着く。
こういう裾のサイズ感ってすごく大切。
薄手なのでパンツにインしてもすっきりします。

nooyのリーブスジレドレスを合わせてみました。
全体にナチュラルカラーなので、
黒のかちっとしたサンダルでしめます。

上と同じパンツでも、blackを合わせると、
雰囲気ががらりと変わる。

たたむとコンパクトになるカフスteeは、
旅にも重宝しますよ。

こちらはlight gray。
こんな印象的なパンツも受け止める、
カフスteeの懐の深さ、すごいんです。
ウエストはインして、
メリハリをつけました。

シャツを羽織って。
一枚で着るのとはまた違う、
重ね着ならではの奥行きのある着こなし。

袖の形はこんな風ですが、
薄手なので上に羽織っても
アームホールがもたつきません。

パンツも。
またはスカートも。
ボトムスをえらばないのが、
カフスteeのいいところ。

上にさっと羽織って。

からし色からちらちら覗く、
navyがいい感じ。
nooyのお客さまにも大人気というこの素材。
毎年、買い足す方も多いとか。
リピートする気持ち、すごく分かる。
だって本当に気持ちいいものね。
はじまりは素材から
- 伊藤
- 今回の「weeksdays」では
ボトルネックteeとカフスteeという
ふたつのカットソーを
取り扱わせていただくことになりました。
どうもありがとうございます。
ボトルネックteeは2020年にも
ご紹介したことがありましたね。

- 若山
- そうです。定番でつくっているシリーズです。
生地も形も定番のひとつなんですが、
ちょっとずつ進化もしているんですよ。
- 伊藤
- この生地での服は、
何年前からつくられているんですか。
- 平山
- 5~6年前からになりますね。
4型つくったカットソーで使ったのが最初です。
そのひとつがカフスteeで、
2020年からボトルネックteeが加わりました。
- 伊藤
- 最初のきっかけはどんなことだったんでしょう。
- 若山
- まずは生地から入ったんです。。
- 平山
- 生地の展示会でこれを見つけたとき、
何この素材? って思って。
- 若山
- 見た感じ、透け感があり、
もうそれだけできれいだなっていうのがわかって。
「なんだか羽衣みたい」と話しながら、
触ってみて驚いたんですよ。
薄いのに、まとわりつかず、
ほどよく肌離れもよくて嫌な感じがない。
- 平山
- なんて不思議な素材なんだろう、
これで服をつくってみたい、
いったいどうなるんだろう、と。
- 若山
- じっさいつくってみたら、
すっごく強撚の糸なので、
服に仕立てると斜行気味に、
すこしだけねじれたようになったんです。
それもおもしろくて。
- 平山
- 細くて、薄いんですけど、
気にならない程度の透け感がありつつ、
ゆったりしたふくらみがあって。

- 伊藤
- ああ、なるほど!
着たときに、真っ平らな感じじゃないのは、
それゆえなんですね。
- 平山
- そうですね。でもそれだけに、
裁断も縫製もたいへんなんですよ。
- 伊藤
- 普通のコットンでも、
たとえば首まわりの始末に苦労するのは
手間がかかることなのに、
この生地をこんなふうに縫うのって‥‥。
- 平山
- すごくたいへんです。
- 若山
- 工場泣かせの生地なんです。
だから工場を見つけるのに苦労しました。
- 伊藤
- それでも長くこの生地を使い続けてこられたのは、
やっぱり支持してくださるお客さまが
多いからでしょうか。
- 平山
- そうなんですよ。一回、ご購入いただくと、
また違う色、違う形って、
ちょっとクセになるというか。
自分も着ていてそうなんです、
愛着がわいて、捨てられない感覚になるんですね。
- 若山
- 初めて触ったお客さまが、
「えっ、コットンなんですか?
シルクかと思いました」
とよくおっしゃいます。
この素材のファンになってくださったかたも多く、
nooyの展示会で
「あの生地の、新しい形は出ましたか?」
って、訊かれたりもします。
- 平山
- 年齢層も関係がないんですよ。
うちの母も着ていますから。
- 伊藤
- そうなんですね。
ふだんは、どういう着方を?
- 平山
- カフスteeは七分袖なんですけど、
袖の長さが自由に調整できるのがいいところなので、
夏が近づくとたくし上げたりして、
半袖のように着ています。
- 伊藤
- なるほど。
裾がストンとならないのもいいですよね。
- 平山
- そうですね。腰のあたりで
ドレープがたまって。
- 伊藤
- ちょうどいいところで!
- 平山
- 身体のラインを拾わないんです。

- 若山
- ふわっとしているから、
汗っかきさんにもぴったりですよ。
- 伊藤
- どちらも、季節を問わず
着られるところもうれしいです。
- 若山
- はい。
それに、洗っても、すぐ乾くんですよ。
夜洗って干せば、朝には乾いている。
- 伊藤
- じゃあ旅にもいいですね。
畳むと小っちゃくなるから運ぶのも便利です。
- 平山
- はい、旅にはもってこい、ですね。
- 伊藤
- お客さまにはどの色が好評とか、ありますか。
それぞれに人気があると思うんですけれど。
- 平山
- カフスteeは黒かな?

- 伊藤
- たしかに。これだったらカジュアルすぎないから。
- 平山
- ちょっとニットっぽくも着られますし。
- 若山
- 逆に夏は白に人気が集まりますね。

- 伊藤
- なるほど。
こちらのボトルネックteeは、
2020年のものから、
すこし形が変わっていますよね。
- 平山
- ちょっとだけ変化をつけています。
初期の頃からのベーシックな形をベースに、
首元が少しだけタイトに、
もうちょっとフィットするスタイルになっています。
以前より、カジュアル寄りから、
シックな印象になっていると思います。
- 伊藤
- nooyの服は、同じ素材を使いつつ、
形はちょっとずつ変わっていくんですよね。
- 平山
- そうですね。サイズ感であるとか、
ちょっと修正したりします。
- 若山
- 時代に合わせて、ですね。
- 伊藤
- なるほど、時代に合わせて。
- 若山
- 今の形は、ルーズすぎなくて、
くしゅくしゅ、としたニュアンスがあって、
すごくいいと思います。
- 平山
- 伸びる素材なので。
普段はタイトな服がちょっと苦手、
っていう方も着られますよ。
- 若山
- ちくちく、かゆくなりにくいですし。
- 伊藤
- ボトルネックteeは、
どんなふうに合わせるのがおすすめですか?
- 若山
- シャツっぽく合わせるのがおすすめです。
セーターの中に着てもかわいいですし、
ワンピースの下にもいいですよ。
- 伊藤
- ざっくりタートルの下に着てもいいかも。
- 平山
- はい、タートルの下もいいですね。
あとこれを重ね着してる方もいらっしゃいますよ。
- 若山
- この薄さゆえ、重ね着もできますね。
- 伊藤
- 違う色で?
- 平山
- 違う色で、ですね。
ネイビーの下から、ちょっとだけ白を、
袖から出したり、首元を出したり、
あるいは逆の組み合わせだったり。
その「ちょこっとだけ見える」のがいいんです。
- 伊藤
- これは手洗いがおすすめですか?
- 平山
- 手洗いで。おうちで中性洗剤を使ってください。
洗うとほんの少し縮むんですけど、
着るとまた自分の形になっていきますよ。
- 伊藤
- なおのこと旅にいい感じがしてきました。

- 若山
- 首元が裏パイピングになっているので、
カジュアルすぎず、
ちゃんとよそいきっぽい雰囲気になっているところも、
旅に便利ですよね。
- 伊藤
- ちょっと光沢があるところも。
- 平山
- そうなんです。少しつやがある。
- 伊藤
- 黒はパールをつけて
ジャケットの下に着てもよさそう。
今回、形はこの2つで、
色はボトルネックteeが
白とネイビーの2色
(white、navy)。

- 伊藤
- カフスteeが白、ライトグレー、ネイビー、黒
(white、light gray、navy、black)の4色ですね。

- 平山
- そうですね。
- 伊藤
- そしてフリーサイズ。
- 若山
- はい、ワンサイズなのに、
ふくよかな方でも、ちょっと小さい方でも、
寄り添う感じでフィットするんです。
やっぱり不思議な生地ですよね。
- 伊藤
- いろんな人に似合う、
すばらしい服だと思います。
若山さん、平山さん、
きょうはありがとうございました。
また、新作も楽しみにしています。
- 若山
- どうもありがとうございました。
- 平山
- ありがとうございました!
再入荷のおしらせ
完売しておりましたアイテムの、再入荷のおしらせです。
3月27日(木)午前11時より、以下の商品について、
「weeksdays」にて追加販売をおこないます。
Le pivot
オックスタックパンツ
(アイボリー、チャコール)


Le pivotの定番、
私のまわりにもファンの多いタックパンツです。
Tシャツやニット、ジャケット。
合わせるトップスはなんでもOKの懐の深さ。
トップスもオーバーシルエットにすれば、
「今」の気分に。
最近の私のヒット、そして定番にもなっているパンツです。
タックパンツ・ラブ! のコンテンツと
合わせてご覧ください。
(伊藤まさこさん)
赤ちゃんのほっぺ
朝食はごはん党です。
お味噌汁とあとちょっとしたおかずがあれば、
それで満足。
炊き立てのごはんは、
年を重ねるごとに好きになっていっている気がするなぁ。
時々、お粥にしたり煮麺にしたりで、
パンの出番があまりないのですが、
この週末は二日連続でトーストにしました。
理由は、いちごジャムを作ったから。
トースターのない我が家。
まずは冷凍していたパンを蒸籠で蒸してから、
鉄のフライパンで表面をカリッと焼きます。
めんどくさくない?
と聞かれることもあります。
はい。
正直言うとじつはちょっとめんどくさい。
でもね、
たのしみがあるんです。
それは、
ふわふわ、ふかふか。
蒸されたパンをさわること。
赤ちゃんのほっぺを撫でるような、
そんな気分になるんです。
今週のweeksdayは、
nooyのデザイナー、
若山さんと平山さんのおふたりが、
口を揃えて「羽衣のような」という素材で作られた
カフスtee とボトルネックtee。
どうぞおたのしみに。
外着にできるレベルです
- 伊藤
- ちょうど昨日、
このパジャマの撮影だったんですけれど、
モデルのかたに着てもらったら、
ふしぎとパジャマに見えなかったんですよ。
まるで外着のようでした。

- 惠谷
- あら、パジャマなのに(笑)。
- 伊藤
- 色もきれいだし、
もう、セットアップみたいな感じで。
スタッフみんなで、
「そのまま外に着ていけるんじゃない?」
って盛り上がりました!
- 惠谷
- そうかもしれない。
上だけで、シャツっぽくも着られますしね。
普通はパジャマってポケットがついていないんですけど、
これはパンツにポケットをつけちゃいました。
- 伊藤
- ほんとだ!
なおさら外着にしたくなりますね。

- 惠谷
- サテンだから、ショーツも透けにくいですよ。
- 伊藤
- えっ。
サテンって透けにくいんですか。
- 惠谷
- 経(たて)糸と緯(よこ)糸の織り具合で、
生地的にも少し厚手の生地になるので、
透けにくいです。
素材もシルクですから、
保湿性も通気性も、放湿性もすごくいいです。
- 伊藤
- わぁ、最強の素材。
一年通して着られますよね?
- 惠谷
- これはもう、年中着られます。
最近、髪にもいいということで
シルクのピローケースも流行ってますよね。
絹って、天然のアミノ酸なので、
お肌にもいいんです。
(小声で)ほんとは、
下着をつけないで着ていただくと
お尻とかもきれいになるんですよ。
- 伊藤
- (小声で)あらっ。
ツルツルになっちゃうんですか。
ふふふ。

- 伊藤
- お洗濯は、手洗いでしょうか。
- 惠谷
- そうですね。
手洗いか、ネットに入れて洗濯機の
「手洗いコース」で洗ってください。
夏場は毎日洗っていただいても、
綿より1.5倍速く乾きますよ。
- 伊藤
- そんなに早いんですね。
- 惠谷
- 洗ったあと、ちょっとシワができますけど、
きれいに広げて干していただいて。
- 伊藤
- わたし、シルクを洗ったときは
パンパンって、
手で叩いてシワを伸ばしています。
- 惠谷
- はい、そうしてもらうとシワが目立たず乾くと思います。
たたむとすごくコンパクトになるから、
まさこさんのお好きな旅にも持っていけますよ。

- 伊藤
- それはいいですね!
- 惠谷
- 私も旅先でいろんなホテルに泊まるんですけど、
この前泊まったところは、
ベッドリネンがあまりよくなかったんですよ。
ポリエステルが入ってるのかな?
って感じで落ち着かなかったんですけど、
このパジャマを着れば、気にせず眠れますよね。
汚れたら洗えばいいですし。
- 伊藤
- もう、いつでもこれに包まれて眠りたいです。
スーツケースの中も、
美しいものがコンパクトに収まっているのは
気持ちがいいですね。
- 惠谷
- うん、シルクは美しいですよね。
今回はナイトウェアにしましたけど、
舞台の衣装としても使うような、
本来は高級な素材なんです。

- 伊藤
- いや、そうですよね。
外着にもできることを考えると、
シルクのブラウスとパンツでこのお値段‥‥。
ふつうなら考えられないですよ。
- 惠谷
- ふふふ。
下にキャミソールをあわせて、
上からジャケットみたいに羽織ってもいいですしね。
- 伊藤
- ああ、きっとかわいいですね。
- 惠谷
- バックサテンでほどよい光沢感だから、
上品な感じに仕上がったんじゃないでしょうか。
- 伊藤
- ほんとうにきれいです。
寝るときにこそ、
自分のためにいいものをそろえたいですもの。
- 惠谷
- うんうん、そうですよね。
- 伊藤
- 素敵なものをつくってくださって
ありがとうございました。
- 惠谷
- こちらこそ。
ぐっすり眠っていただけたらうれしいです。
生地も、つくりも、超一流
- 伊藤
- 太香子さん、
今日はよろしくお願いいたします。
- 惠谷
- こちらこそ、よろしくお願いします。
- 伊藤
- 今回のこのパジャマは、
太香子さんからご提案をいただいて、
こうして実現しました。
どうもありがとうございます。

- 惠谷
- そうでしたね。
すごくいいシルク生地があるから、
まさこさんどうですか?
ってご連絡を差し上げて。
- 伊藤
- 太香子さんがそれほどまでに言われる生地って
どんなものか、気になったんです。
あらためてお伺いできますか。
- 惠谷
- はい。
まず、糸がすばらしいんです。
この生地に使われている糸は、
ポリウレタンという伸びる糸のまわりに、
シルクの糸をくるくる巻き付けて
カバーリングしてあるんですね。
だから、伸縮性もありながら、
肌に当たる部分は全てシルクになりますから、
肌触りがとにかくなめらかで着心地がいいんです。

- 伊藤
- なるほど、特殊な糸を使っているんですね。
- 惠谷
- シルクの生地というと、ツルツルしていて、
肌触りがヒヤッと冷たく感じる、
と思われるかたもいらっしゃいますが、
これは、糸自体も、織り方も本当に質がよくて、
「ツルツル・冷たい」とはむしろ逆なんです。
やわらかく、肌になじむ印象があって、
安心して使えるから、
weeksdaysさんでぜひ何か作らせていただきたいな、
と思ったんです。
そうしたらまさこさんが、パジャマがほしい!
と言ってくださって。
- 伊藤
- 質のいいシルクなら、ナイトウェアがいいな、
と思ったんです。
作ってくださってすごくうれしいです。
- 惠谷
- 実は、縫製の工程で、
「こうしてほしい、ああしてほしい」という
こちらからのたくさんの細かな希望に対して
しっかり対応してくださるシルク屋さんって、
なかなかないんです。
でも今回は、シルクを専門に扱っている工場にお願いして、
すべて「できます」と言っていただけたので、
こうして形にすることができました。
- 伊藤
- わぁ。
たとえば、どんなリクエストを出されたんですか。
- 惠谷
- まず、こういったサテン織の生地って、
ふつうはツルツルしている面を
表に使うんですけど、
これはバックサテン(裏面にサテン織の面を使う)
にしてもらって、
肌触りがいい面が肌に当たるようにしています。

- 伊藤
- パジャマですもの、
肌触りがいいのが重要ですよね。
- 惠谷
- 端は袋縫い(生地の端を内側に折り込んで縫う)
にしているので、
肌に触れる部分はすべてシルクになります。

- 伊藤
- あ、端の処理でよくあるロックミシン(布の端が
ほつれないようにミシンでかがり縫いをする)ではなく、
袋縫いなんですね。
すごく丁寧な作り方。
このパイピング(ほつれ防止のために生地の端を
別の布でくるむ装飾)も、
すごく美しいです。
- 惠谷
- ああ、よかった。
ボタンもくるみ(布で包んだボタン)にしたので、
高級感がありますよね。
- 伊藤
- ほんとうに。
細部まで惚れ惚れします。

- 惠谷
- 着心地についても、
動いても肩が抜けないように、
ちょっと「前肩」にしました。
- 伊藤
- たしかに、
着ているとどんどん襟が後ろに
流れていっちゃう服ってありますよね。
- 惠谷
- 襟が重いと後ろにいってしまうことが多いんですけど、
これは立体裁断で、
実際の肩よりもすこし前に肩ラインを作っているので、
後ろに流れず、肩にしっかり乗ってくれます。
- 伊藤
- なるほど。
立体裁断だから、着崩れないんですね。

- 伊藤
- パンツの形もすごくきれいでした。
- 惠谷
- ワンサイズなので、
余裕を持ったパターンにしています。
股上も深めなので、
しゃがんでも後ろのウエストラインが
下にずれにくいです。
- 伊藤
- ウエストのゴムもしっかりしてますね。

- 惠谷
- そうそう、
私、ゴムが中で回ってねじれるのに
ストレスを感じてしまうので、
後ろで留めてあります。
- 伊藤
- わかります。
いつも気持ちよく着られるの、
うれしいですね。
- 惠谷
- それと、サテン生地って、
ツルツルした面にスナッキング(ひっかけによってできる
生地の引きつれ)がつく恐れもあるでしょう。
でもこれはバックサテンなので、
気にならないと思いますよ。
- 伊藤
- そうか。
できても裏面だから、
傷が目立ちにくいんですね。
- 惠谷
- ええ。形も崩れにくいと思いますよ。
サテンって、本来は伸びない布帛(ふはく=織物)
ですから、例えばひざやひじの部分のように
いつもテンションがかかる部分がポコっと出て、
形がついてしまうこともあります。
でもこれは中にポリウレタンが入っているので、
伸縮してくれます。
- 伊藤
- しゃがむときには伸びるけど、
また元に戻るんですね。
つっぱらないから、
きっと寝返りもしやすいですよね。
- 惠谷
- そうです、そうです。
ストレッチが入っているシルクというのは、
なかなかないと思います。
- 伊藤
- 伸びるのに、
こんなにきれいに縫えるってすごいですね。
- 惠谷
- そうなんですよね。
そこはやっぱり、
シルクだけを扱っている工場さんならではの
仕上がりかなと思います。
- 伊藤
- ほほお。
抜かりのない美しさです。
すやすやと
去年の暮れから春先にかけて、
うまく眠れない日が続きました。
そこで私は試しました。
まずはお酒を控えてみる。
または寝酒をする。
枕を変える。
部屋を暗くする。
12時近くまで寝ない(いつもは9時台)。
‥‥あれこれやったのち、
どれが効いたのか分からないまま、
よく眠れるようになっていた。
あれはいったいなんだったのだろう?
「眠れない」ことをあんまり考えすぎても、
いけないのかもね。
今週のweeksdaysは、
cohanのシルクのパジャマ。
いつもの自分のベッドでも、
はたまた旅先でも。
シルクのパジャマはいつも私と一緒。
コンテンツは、
デザイナーの太香子さんのインタビューですよ。
どうぞおたのしみに。
ワンピースみたいなコートを
- 林
- こちらのノーカラーオーバーコートも、
伊藤さん、展示会ですぐに選ばれていましたよね。
サロペットより先に見つけられていました。

- 伊藤
- はい。ぱっと目に入り、羽織ってすぐに、
「これが欲しい!」と思ったんです。
- マリア
- うれしいです。
トレンチっぽさがあるんですけれど、
イージーな着心地が魅力です。
- 伊藤
- 今、マリアさんも着ていらっしゃる。
- マリア
- 私、今ベルトなしで着ているんです。
- 伊藤
- そっか! ベルトなしでも、かわいいですね。
撮らせてください、マリアさん。
すっごく、似合っていますよ。

- マリア
- ありがとうございます。
- 伊藤
- 横とか後ろも見せていただいていいですか?
- マリア
- ぜひぜひ。

- 伊藤
- ベルトをすることも?
- マリア
- はい。ベルトをする場合は、
キュッて結ぶと後ろがきれいに出るので、
ワンピースっぽく着ることが多いですね。
- 伊藤
- 肩から背中のアンブレラヨークは、
本格的なトレンチコートのそれにくらべて、
ふわっとしているんですよね。
- 林
- ゆったり、膨らみがあって。
メンズのトレンチコートだと、
雨除け、通気という、
完全に機能的な意味合いでつけるアンブレラヨークが、
デザインとしていかされています。
このふっくら感は、メンズにはない印象ですよね。

- 伊藤
- ほんとにワンピースっぽく着られるんですよ。
かわいいの。
- マリア
- あとこれ、全然シワにならないので、
旅行に最高だと思います。
- 伊藤
- そっか! 素材は‥‥。
- 林
- コットンとナイロンですね。
- マリア
- ナイロンが35パーセント入っています。
- 伊藤
- ナイロンが入ってるから、
シワになりづらいんですね。
わたしも着させてもらおう。
- マリア
- やったー! うれしい!
デザイナーに見せたいです、
「伊藤さんが着てるよー!」って。
- 伊藤
- ふふふ、ありがとうございます。

- マリア
- これも通年で、重宝すると思います。
- 伊藤
- 夏でも、朝夕は涼しいところに
行くこともあるから、いいですよね。
あと、これも言いたいんです、
裏の始末がすごいきれい。
縫製が丁寧なんですよ。
裏地はないんだけれど、
見えても全然、気にならない。
- 林
- たしかに。このコート、
軽さを出したいから裏地をつけていないんですけれど、
縫い目をパイピングしてきれいに仕上げています。
じつは、サブブランドの展開が増えてきたなかで、
私たちの生産拠点も海外工場に手伝ってもらうことが
増えてきているんです。
今回のアイテムは、ともに中国製造なんですが、
日本の工場と同じクオリティの縫製や仕上げをしています。

- 伊藤
- そうだったんですね。
ボタンがひとつ、っていうのも、
思い切ったデザインですよね。
- 林
- たしかにそうですね。
- 伊藤
- どういうイメージでデザインされたんでしょう?
- マリア
- デザイナーに聞いたら、
軽く羽織るちょっと大きなコートが欲しい、
しかもストレスなく着られるものをと考えたそうです。
リボンをキュッと結んだときに
後ろのシルエットがかわいく出ることも
デザインのポイントにしたと言っていました。

- 伊藤
- そう、このベルトで表情が出るんですよね。
結ばずに左右のポケットに端を入れて、
プクッてさせてもかわいいですし、
マリアさんのようにリボンを外してもいいですし。
- マリア
- そうですね。
リボンは、なしでもありでも、いろいろ楽しめるので、
すごくコーディネートの幅が拡がるんです。
伊藤さんがこれをセレクトしてくださったのは、
さすがだなと思いました。
- 伊藤
- そんな! もう一目惚れでしたから。
- マリア
- 直感で選んでくださったんですね。
会社に戻ったらデザイナーに伝えよう!
きっとモチベーション上がります。
- 伊藤
- ぜひ、よろしくお伝えください。
サロペットとコートは、
別のかたがデザインをしているんですか。
- マリア
- そうですね。
コートは女性デザイナー、
サロペットは意外かもしれませんが男性デザイナーです。
- 伊藤
- そうなんですね。
- 林
- サロペット、ウィメンズっぽい見た目なんですけど、
じつはUSネイビーのサルベージトラウザーズっていう、
軍物の古着のパンツが元々のイメージソースなんです。
つまり、メンズから出てきてるアイデアなんですよ。

- マリア
- この男性デザイナーがつくるメンズ服、
女性のお客さんも買ってくださっているんです。
表参道店もそうなんですけれど、
メンズとウィメンズでコーナーを分けずに、
JOHNBULLの世界観ということで、
混ぜて並べているんです。
そうすると、メンズの品番であっても意識せず、
女性が「いいかも」と選んでくださることが
すごく多いんです。
- 伊藤
- お客さまも、男性と女性が一緒に
いらっしゃったりするんでしょうか。
- マリア
- ファミリーで、というお客さまも
たくさんいらっしゃいますよ。
パパ、ママ、子どもで買ってくださったり。
- 伊藤
- 子どもっていうのはちっちゃい子じゃなくて?
- マリア
- 高校生や大学生だと思います。
うれしいんですよ、
ファミリーで買いに来てくださるって。
- 伊藤
- それはいいですね。
すごいことですね。
- マリア
- 「ママが買ったJOHNBULLのスウェットを
娘にとられて」とか、そういう話を聞くと、
「やったー!」と思います。
ジェネレーション問わずの服がつくれたんだ、って。
- 伊藤
- いいですね。ジェネレーション、性別も問わず。
- マリア
- 私の買ったカーゴパンツも、
よく主人がこっそり穿いています。
サイズが一緒ぐらいなので。
- 伊藤
- 「あれ? なんだか見たことのあるパンツ、
穿いてない?」みたいな。ふふふ。
- マリア
- 「それ私の!」って。アハハ。
- 伊藤
- これだけ長い歴史のあるブランドだと、
シニアのお客さまもいらっしゃるんですか。
- マリア
- そうですね。
上の世代のお客さまによく聞かれるのが、
特にデニムについてなんですけれど、
「今、どういうシルエットを選んだらいいのかわからない」
ということなんです。
- 伊藤
- 年々、ちょっとずつ違いますものね。
- マリア
- そうなんですよ。で、お勧めすると
「買ってよかった!」って言ってくださる。
- 伊藤
- わたしも聞きたいです。
最近のデニムのシルエットは、
どういう感じがいいんでしょう。
- マリア
- シルエットはワイドがトレンドではあるんですけど、
うちだと、今は、裾にかけて少しカーブしたような
かたちがよく売れていますね。
あと、濃い色より、
少しライトな色や、加工をしたもの。

- 林
- デニムの色にもトレンドがありますよね。
- 伊藤
- おもしろいですね。
- マリア
- フェード加工も、わざとらしくならないよう、
そして大人が穿いても大丈夫なように、
自然なフェードを意識しています。
加工する工場もおつきあいの深いところで、
すごく上手ですし、話も、工程もスムーズなんです。
- 伊藤
- JOHNBULLの12のブランドは、
デザイナーさんは違っても、
トーンが同じですよね。
その秘密も知りたいな。
一番上の人が、全体を見ているんですか?
- マリア
- その担当者は、社長ですね。
大まかな方向性を社長が決めています。
- 伊藤
- どんなかたなんですか?
- マリア
- 52歳の男性です。
古着も好きで買い集めていますし、
今のファッションも好きで。

- 伊藤
- わぁ、絶対おしゃれさんですよね。
やっぱりでもそうじゃないと、
このお仕事、できないですよね。
マリアさん、林さん、
JOHNBULLのこともふくめて、
いろいろなお話を聞かせてくださって、
ありがとうございました。
- 林
- ありがとうございました。
- マリア
- 伊藤さん、児島に、
ぜひ工場見学にいらしてください。
- 伊藤
- わぁ! 行きたいです。
デニムのことももっと知りたいですし!
今後ともよろしくお願いします。
- マリア
- こちらこそよろしくお願いします。
ありがとうございました。
たくさんのサロペットから
- 林
- 展示会には、サロペットの型数も多かったんですが、
伊藤さんがそこからこの一着を選ばれた理由は、
どんなことだったんでしょう。

- 伊藤
- やっぱり、最初は、素材ですね。
- マリア
- うん、素材、かわいいですよね。
- 伊藤
- 最初からデニムのサロペットだと、
ちょっと冒険しすぎなのかなぁと思ったんです。
- マリア
- たしかにそうですね。
- 林
- 女性のかたは、ほんとに、そうですよね。
これは程よく軽めのコットンリネン。

- マリア
- この素材を選ばれるお客さま、多いですよ。
コットンリネンのパンツを買って、
すごくかたちがよかったとか、
パターンがよくてはき心地がよかったとか、
だったらちょっとデニムにも
トライしてみようかな、って、
そんなふうに拡がっていくんです。
- 伊藤
- それに、「weeksdays」のお客さまは、
おそらくベーシックなものを
すでにお持ちかなと思うので、
このサロペット、いいんじゃないかなと。
しかも金具を使っていないんですよね。
- マリア
- 胸のリボンで調整ができますので、
好きな位置で穿けます。
ちょっと低くしたり、高くしたり。
- 伊藤
- リボンを結んで調整する。そこもいいな、って。
パッとシャツを中に着たら、
大人っぽいんじゃないかな?
これ、たっぷりしているので、
「weeksdays」で扱うのはワンサイズでいいな、と思い、
ユニセックスのSサイズを選んで、
フリーサイズとして販売をさせていただきます。
いろんな背の高さの人が着ても大丈夫でしたよ。
ウエストも相当ゆったりしていますし。
逆に、あまりにもゆったりのまま着ると、
もしかしたら中が見えちゃうかも? と
心配になるくらい。
満員電車に乗るときなどには、
リボンでキュッと結んでもらえたらいいですよね。

- マリア
- はい、そうですね。
このサロペットは、真夏まで穿いていただけますよ。
最近、ほんとに暑いので、
こういうストレスフリーな服は便利ですよね。
- 伊藤
- 夏だったら、
水着の上に着るのもかわいいかもしれないですね。
- マリア
- かわいいですね! かわいい!
- 伊藤
- 逆に、タートルでもいい。
もしかしたら一年中着られるのかも。
ちょっと前まではリネンが入っている生地は夏のもの、
って感じでしたけど、
最近みんな重ね着とかして、積極的に着ていますよね。
- マリア
- そうですね。
日本といえばデニム?

- 伊藤
- 歴史の長いJOHNBULLですから、
ずっとファンだというお客さまも
たくさんいらっしゃるんでしょうね。
- マリア
- はい、買い足してくださるお客さまが
おおぜいいらっしゃいますね。
そして、ここ最近だと日本のお土産で買ってくださる
外国のお客さんも増えてきました。
- 伊藤
- 海外のみなさんは、どうやって知るんでしょう。
- マリア
- 東京の表参道に旗艦店があるんですけど、
そこにふらりと立ち寄ってくださったかたが、
「すごくいいものだね」と買ってくださって、
その後、日本に来るたびに
何回もリピート買いをなさったりするんです。
家族に買って行かれる、と聞いたりして、
とてもうれしいんですよ。

- 伊藤
- どこの国のかたが多いですか。
- マリア
- アジアのお客さまも多いですけれど、
欧米、とくにヨーロッパのかたが多い印象ですね。
みなさんデニムが「Made in Japan」であることを
気にして見てくださいます。
今は“日本といえばデニム”なんですよ。
ジャパニーズデニムは、
ひとつのお土産物になっています。
- 伊藤
- 日本といえばデニム!
今や世界でそういう評価があるんですね。
たしかにデニムの需要って、
最近、すごく高まっているように思います。
- マリア
- はい。デニムは今、流行っています。
トレンドということもありますよね。

- 伊藤
- 古着のトレンドも、そうですよね。
海外から買い付けた古着でも、
日本の古着屋さんが店頭に並べるものは
「きれいで安心」と言われるんですって。
日本ってそういう安心感があるんでしょうね。
- 林
- たしかに。
- マリア
- 今、古着市場は日本が最先端なんです。
日本の古着屋さんは、
世界のトレンドセッターなんですよ。
日本の古着屋さんが今いちばん
流行りものを取り扱っているというか、
提案をしているんですって。
- 伊藤
- ちょっとうれしい話ですね。
- マリア
- 海外でも日本の古着屋さんを意識している
ヴィンテージショップが多いと聞きますよ。
日本にわざわざヴィンテージショップ巡りで
来たりするんですって。
- 伊藤
- わたしは最近行かないけれど、
街に、いっぱいありますものね、古着屋さん。
- マリア
- いっぱいありますね。
売れているとも聞いています。下北沢はほんとに。
- 伊藤
- ところで、マリアさんは今、
JOHNBULLでどういう役割のお仕事を
なさっているんですか。
- マリア
- 私はプレスで、
JOHNBULLの文字情報もそうなんですけど、
シーズンビジュアルなどを
各ブランドで担当しているんです。
- 伊藤
- 12のブランドを、全部?
- マリア
- そうなんです。
- 伊藤
- 頭の切り替えはどうするんですか?
- マリア
- 私の働いているところは、
わりと近くに企画の人たちがいて、
企画段階から横で見ているので、
このブランドは今こういう方向性に行っているんだな、
というのを日々感じて、それを反映させています。
- 伊藤
- どういうふうに写真を撮ろうとか、
モデルさんは誰を選ぼうとか、
どういうシチュエーションで展開して、と、
そういうことを?
- マリア
- はい。
- 伊藤
- しかも展示会って、
年に2回だけじゃないですよね。
- 林
- そうです。たくさんやってるんですよ。
メインのところは年6回なんですけど、
プラスαでさらに何回か。
- 伊藤
- 大忙しですね。
- マリア
- そうですね。
- 伊藤
- この冊子も、マリアさんが?
- マリア
- はい。それはフリーマガジンで、
最近のJOHNBULLを伝える
ZINE(ジン)として出しているんです。
- 伊藤
- これだけ多忙なのに、こんなことまで。
- マリア
- 「やってみたらおもしろいかな」と思って。
紙のカタログは5年ぐらい前に
やめているんですけど、これは、あえて、紙で。

- 伊藤
- すごい! オンラインの時代ですから、
カタログはデジタル化しているけれども、
こういった大事なコンセプトを伝えるために、
あえて、紙媒体を選ばれたんですね。
- マリア
- そうなんです。
そして、紙でつくるからには、
すぐには捨てられないような、
読み応えのある楽しい一冊にしたくて。
つくってみたらおもしろくて、
思いのほか好評だったので、
この第2号をつくりました。
本社の、縫製を担当している人たちも、
すごく喜んでくれました。
- 伊藤
- そうですよね。紙媒体って、うれしいですよね。
これをマリアさんが編集をしているんですね。
- マリア
- そうですね。
もちろん実際のライティングや撮影は、
外部のプロのかたにお願いをしていますけれど。
- 伊藤
- エディトリアル全般を見る役割ですから、
マリアさんは編集長ということですよ。
- 林
- たしかに。
- マリア
- そんな、編集長!
- 伊藤
- 52ページあるんですね。
- マリア
- 『OLIVE』っぽさを、少しだけ意識しています。

- 伊藤
- 『OLIVE』をご存知なんですね!
- マリア
- 『OLIVE』好きですよ。
- 伊藤
- そっか、マリアさんは13歳で日本にいらしたから、
思春期に、日本の雑誌文化に触れている。
- マリア
- そうですね、90年代でした。
当時の私は『making plus(メーキングプラス)』っていう
『装苑』から出ていた雑誌を愛読していました。
型紙がいっぱいついてる雑誌だったんです。
日本の雑誌にハマっていましたね。
- 伊藤
- そうなんですね!
- マリア
- 雑誌が楽しかった時代ですよね。
『装苑』もそうですし、
『Zipper』とか、その時代。
- 伊藤
- それこそ『Zipper』は女の子で、
男の子はなんでしたっけ?
- マリア
- 『Boon』かな?
- 林
- ぼくは『Boon』読んでましたよ!
中学生ぐらいだったと思うんですけど・
- 伊藤
- 雑誌で世代がわかりますね。
林さんがJOHNBULLに入ったのは、
どんな経緯だったんですか?
- 林
- 会社にいるデザイナーから
誘ってもらったっていうのがシンプルな理由ですが、
デニムをはじめ、こういうものづくりが元々好きで、
とくに日本製は前職でも携わってきたので、
新しい場所で何かできたらいいなと思ったんですよ。
JOHNBULLでは、企画にも多少携わりつつ、
営業として働いています。

- マリア
- バイヤーさんに向けた営業ですね。
- 林
- ある程度ものづくりを理解してるので、
“別注”を担当することも多いんです。
- 伊藤
- 今回、わたしたちが
「こういうふうにしたい」とお願いしたことが、
すごくスムーズに進んでいくので、
ほんとうに助かりました。
- 林
- よかったです、ありがとうございました。
- 伊藤
- 今回、ノーカラーオーバーコートは
そのままオーダーさせていただいたんですが、
コットンリネンサロペットのほうは
ネイビーが「weeksdays」の限定色です。
こういったケースはあるんですか?
- 林
- この企画に関しては「weeksdays」だけです。
でもほかのアイテムに間しては、これまでも、今も、
ショップからの別注がありますよ。
- 伊藤
- そんな展開もなさっているんですね。