未分類カテゴリー記事の一覧です
生活のたのしみ展と同日スタート。渋谷PARCOで企画展「家のなかのこと」開催!
この4〜5月に、新宿・渋谷・京都の
3箇所で開催する「weeksdays」のイベント。
それぞれ時期がことなりますので、
お出かけのさいは、
こちらのカレンダーでご確認ください。
伊藤まさこ
家のなかのこと
わたしの好きな家具、
そして日々つかうもの
■場所
渋谷PARCO8階「ほぼ日曜日」
■日程
2023年4月29日(土)~5月28日(日)
※5月18日(木)はお休み
■時間
11:00~20:00
■入場料
無料
3・おみやげコーナーも充実です
M JINSの老眼鏡
めがねメーカーのJINSとつくった、
「weeksdays」オリジナルフレームの老眼鏡。
セルフレーム(カーキ・ササ)が
ごらんいただけます。
N cohanの肌着/
DRESS HERSELFのシルクのピローケースとシーツ/
LERET.Hの下着
小上がりになったスペースは、
寝室にも似た空間の演出が。
伊藤さん愛用のキャビネットには肌着
(ブラ&ショーツ/ブラキャミ/ナイトパンツ/
シルクスリップなど)、
そして上質なシルクのピローケースとシーツ。
伊藤さん愛用の家具もいっしょに展示しますよ。
O SAITO WOODのBASKET/Farrow & Ball のペンキ
成型合板で知られるSAITO WOODの
木製のバスケットを中心に、
ユーティリティの空間をつくります。
Farrow & Ball(ファローアンドボール)は
英国のペイントメーカー。
安心・安全な素材でつくられたペンキは
伊藤さんが自宅のリフォームで使っている
No.59のNEW WHITEという、
あたたかみのある白を用意しました。
P fog linen workの金具
「weeksdays」ではfog linen workといえば
リネンアイテムのイメージですけれど、
インドでつくっている金具にも、
デザインのよい、いいものがいろいろあるんです。
部屋のチャームにもなる、
いろんな金具を紹介します。
Q +maffsの消火器
明治時代に創業された、消火器、
消火設備メーカーである
モリタ宮田工業のなかにうまれた
あたらしいブランド「+maffs」(マフス)が
2019年1月に発表した、住宅用の白い消火器。
これだったら部屋に常備しても違和感なし!
中に詰まっている消火剤は、
お酢の成分と、食品原料からつくられた、
安全な中性薬剤です。
R Chaledoの原画
クリエイション・チーム
chaledo(チャレド)(前 RATTA RATTARR)の
クリエイターが描いた美しい抽象絵画の原画を
額つきで展示、抽選販売します。
スタンドライトのシェードデザインの
もととなった画もありますよ。
weeksdaysのリアルショップ!
おみやげには、
ダークチョコレートプレッツェルを
ベトナムのかごや、BASKET、鋼正堂の器、
シルクの寝具などをはじめとした、
お家の中で使うアイテムはもちろん、
saquiのテーパードリボンパンツなどの
アパレルアイテムなど、
通常はオンラインで展開している
weeksdaysで販売中の商品の一部をそろえた
リアルショップゾーンがあります。
おみやげにぴったりなのが、
鎌倉に店をかまえる
ビーントゥーバー クラフトチョコレート専門店
「ショコラトリーキャメル」の
人気商品ダークチョコレートプレッツェル。
今回の企画展だけの、オリジナルパッケージです。
塩気の効いた香ばしいドイツ製造のプレッツェルを、
ダークチョコレートでコーティング。
このチョコレートの原料となっているカカオは、
サモアのアサウにある、
ヴァアイ・コローン・ファームス
(va‘ai kolone farms)より譲り受けた、
高品質のものをを使っています。
ハイカカオ(75%)でつくったチョコレートは、
力強いナッツ感に加え、 甜菜糖のやさしい甘みで
苦味が少なく、親しみやすい味わいですよ。
他にも、伊藤まさこさんがセレクトした
アイテムもありますので、
展示とあわせて、お買い物もおたのしみくださいね。
オリジナル家具の展示販売アイテムは──、
○会場のショップで買えるもの(数量限定)
・weeksdays PAS Stool
・杉工場の鏡
○会場でお申し込みいただけるもの(抽選)
・Chaledo(前 RATTA RATTARR)の額装原画
※会場限定商品
○ウェブで申し込みいただけるもの
・キューブスツール(抽選)※新商品
・小ひきだし(抽選)
・Half Round Table(上限あり受注)
・RATTA RATTARRのスタンドライト(数量限定)
・weeksdays PAS Stool(数量限定)
となっています。
さらに、会場のショップゾーンには特設店舗が
企画展後半にもうひとつ。
おさだゆかりさんの北欧雑貨店「SPOIONFUL」出張所!
くわしいことは次回のコンテンツでお知らせいたしますね。
再入荷と割引販売のおしらせ
完売しておりましたアイテムの、再入荷のおしらせです。
4月28日(金)午前11時より、以下の商品について、
「weeksdays」にて追加販売をおこないます。
Half Round Table
weeksdays PAS Stool
小ひきだし
スタンドライト
BASKET
+住宅用消火器
洗濯用洗剤 シルク&ウール 600ml(JINCHOUGE)
タオル さっぱり
フェイスタオル(ホワイト)
フェイスタオル(グレー)
ハンドタオル(グレー/2枚セット)
以下のアイテムについては、4月28日(金)午前11時より、
通常販売価格:3,300円(税込)のところ、
50%オフの1,650円(税込)の割引価格で販売します。
weeksdaysの日めくりカレンダー2023
SCANDINAVIAN 365 CALENDAR 2023
生活のたのしみ展と同日スタート。渋谷PARCOで企画展「家のなかのこと」開催!
この4〜5月に、新宿・渋谷・京都の
3箇所で開催する「weeksdays」のイベント。
それぞれ時期がことなりますので、
お出かけのさいは、
こちらのカレンダーでご確認ください。
伊藤まさこ
家のなかのこと
わたしの好きな家具、
そして日々つかうもの
■場所
渋谷PARCO8階「ほぼ日曜日」
■日程
2023年4月29日(土)~5月28日(日)
※5月18日(木)はお休み
■時間
11:00~20:00
■入場料
無料
2・かごのスペシャルカラー登場!
G ベトナムのかご
ずっと人気の高い、ベトナムのかご。
白・赤・黒・シルバーのおなじみのカラーに加え、
ウェブでは販売をしていない、会場限定の
スペシャルカラー(フォレストグリーン)が登場します。
「このかごを持って、新宿の『生活のたのしみ展』へ、
ぜひ行ってくださいね!」(伊藤さん)
このコーナーでは、伊藤さん書き下ろしの
「みんなのかごのつかいかた」のリーフレットを制作。
ご自由にお持ち帰りいただけますよ!
H 日めくりカレンダー
伊藤さんとおさだゆかりさんの撮影した
たくさんの写真で構成するコーナー。
2023年版の日めくりカレンダーも
どちらも半額で販売します。
よくメールをいただく
「2024年版も、ぜひ!」
‥‥というお問い合わせですが、
ハイ! がんばって、
weeksdays版は来年もつくりますよ!
I 鉄のお皿/OSAJIのエッセンシャルオイル/
北の住まい設計社のHalf Round Table(黒)/香炉
会場限定販売の鉄のお皿は、
インテリア・装飾金物・小物などのオーダー制作を行う、
神宮寺未希さんと片岡香穂さんの
鍛冶屋ブランド「Atelier五號」が、
この企画展のために作った2サイズ。
鉄を叩くことで出る、質感のあるお皿は、
キャンドルホルダーにしたり、和菓子を置いたり、
いろんな使いかたをたのしんでいただけます。
Atelier五號のアトリエ風景/写真:鈴木和博
OSAJIとweeksdaysがつくった、
オリジナルのブレンドエッセンシャルオイルの
“Bonjour”(ボンジュール)は、
その名の通り、朝やお昼にぴったりな
クスノキ、セージ、シダーウッドバージニアンなどの
さわやかな香りです。
香炉は、伊藤さんが香りをたのしむときに愛用している、
デザイナーの猿山修さんが波見焼(長崎)の
マルヒロさんと作ったプロクトです。
J タオル さっぱり
「weeksdays」のロングセラーでもある
「タオル さっぱり」。
「ほぼ日」の「やさしいタオル」を母体に、
両面パイルでつくった、
ちょっとかためで、ハリとコシのあるタオルです。
K ROROS TWEEDのブランケット/
北の住まい設計社のPAS Stool/
杉工場のキューブスツール/
RATTA RATTARRのスタンドライト
「weeksdays」の新作であり、
会場で初お披露目となるのが
杉工場のキューブスツールです。
木製の直方体の1面だけが抜けているような、
とてもシンプルなかたちなのですけれど、
丈夫で、椅子やもの入れとして使う以外にも、
アイデア次第で活用方法はいろいろ。
その使いかたを、伊藤さんのスタイリングで
ごらんいただきます。
以前受注販売をした
RATTA RATTARR(現Chaledo)のスタンドライトも、
ここで現物が見られますよ。
L 杉工場の小ひきだし
こちらも「weeksdays」のロングセラーで、
抽選販売のたびに人気の、ちいさな家具。
「ひきだし、一段ずつ」の
伊藤さんのスタイリングにも注目してくださいね。
生活のたのしみ展と同日スタート。渋谷PARCOで企画展「家のなかのこと」開催!
この4〜5月に、新宿・渋谷・京都の
3箇所で開催する「weeksdays」のイベント。
それぞれ時期がことなりますので、
お出かけのさいは、
こちらのカレンダーでご確認ください。
伊藤まさこ
家のなかのこと
わたしの好きな家具、
そして日々つかうもの
■場所
渋谷PARCO8階「ほぼ日曜日」
■日程
2023年4月29日(土)~5月28日(日)
※5月18日(木)はお休み
■時間
11:00~20:00
■入場料
無料
1・1か月、開催しまーす!
2020年に開催した渋谷PARCO「ほぼ日曜日」の
『まさこ百景』がとても好評をいただいたということで、
この企画展のお話をいただきました。
しかも、新宿の「生活のたのしみ展 2023」と
スタートが同じ日、
さらにこちらの開催期間は約1か月!
‥‥ということは、その期間、いついらしても
楽しんでいただけるような展示にしなくては、
というところから考え、
テーマを、わたしが長く興味を持ち続けている
「家のなか」にしました。
思えば小さな頃から、
家のなかのことを考えるのが好きな子どもでした。
使い勝手がよく、
ていねいに作られたもの。
ずっと使っても飽きのこないもの。
それが今の私の好きなもの。
家具や食器など、実際にその質感やサイズを
実際に使っているのに近い様子で、
スタイリングごと見てもらえたらうれしいなと思います。
いろんな新作もありますよ!
(伊藤まさこ)
A エントランス
子どものころ、大好きだった遊びが、
いらなくなった段ボールを使っての
「おうち」づくりだったという伊藤さん。
会場入り口では、
いくつものミニチュアハウスをあしらった
ウエルカムボードがお迎えします。
B ごあいさつ/QRコード
この会場でウェブで購入可能な商品の
一覧ページにアクセスするQRコードが、ここに。
そのページをガイドにしながら、
先へおすすみください。
C 北の住まい設計社のHalf Round Table/
杉工場のミラー
weeksdaysでは、オリジナルの家具をつくることが
だんだん増えてきました。
ここではおつきあいいただいている
北海道の北の住まい設計社のHalf Round Table、
九州の杉工場のミラーをごらんいただきます。
D 北の住まい設計社のPAS Stool/
ヤコブセンの掛け時計
北の住まい設計社の、
オーク(座面)×ブラック(脚)のPAS Stool、
そして、伊藤さんが自宅で使っている
アルネ・ヤコブセンの掛け時計「STATION」。
デンマークの鉄道駅で使われているクロックと
同じデザインのものです。
E 東屋のお皿/島るり子の器/
吉岡木工のわたしのおはし
伊藤さんが日常でも使っている
東屋の土灰釉のお皿や、
島るり子さんの黒釉の筒型の湯のみ、
そして吉岡木工の「わたしのおはし」。
いずれも使いやすいものばかりです。
伊藤さんのスタイリングとともに
おたのしみくださいね。
F 鋼正堂の器/松徳硝子のコップ/
山口和宏のカッティングボード
/miiThaaiiのリネンのエプロン/東屋の折敷
ここのテーマは「そぎ落とされた形」。
手作業の多い製品がならびます。
ここでの伊藤さんのスタイリングは
「調理中」がテーマになる予定です。
「weeksdays」が生活のたのしみ展2023に出展します。その詳細を、ご紹介します!
この4〜5月に、新宿・渋谷・京都の
3箇所で開催する「weeksdays」のイベント。
それぞれ時期がことなりますので、
お出かけのさいは、
こちらのカレンダーでご確認ください。
2・ちっちゃくて、うんと便利。TEMBEAのバッグ。
ちょっとお出かけ、というときに便利な、
ワンマイルのためのバッグです。
わたしの知り合いがこれを愛用していて、
とってもいいなと思っていたんですが、
そのときは品切れ。
でもあとから、その方がプレゼントしてくださったのが、
このバッグを使いはじめたきっかけです。
この大きさって、ちょっとどこかへ出かけるのに
ほんとうに便利なんです。
しかも、マチがあるから、
けっこうものが入る(水筒も入れます!)
散歩に出かける時は、
お財布とスマートフォンと鍵、
それからエコバッグを忍ばせ、
帰りにちょっと食材を買って帰るんですよ。
「犬の散歩に欲しいな」と言ったのは友人。
そう、そんな使い方もできるのです。
仕事にも使います。
撮影の時は大きなかごに、撮影用の小物を入れて、
貴重品をここに入れ、一緒にかごの中へ。
休憩でちょっとお昼に出かける、
というようなときは、
このバッグだけを持って出ればいい。
そんなふうに使っています。
生地のデザインが大胆な印象ですけれど、
ふだん着ている服に無地が多い人はとくに、
こんな柄物のバッグをアクセントにしても。
今回は、「weeksdays」だけの、
服を選ばない、オリジナルカラー、
ベージュ×チャコールと、
チャコール×グレイッシュグリーンをつくりました。
ポケットのない、シンプルなつくりですけれど、
これ全体を大きめのポケットとして考えていただけたら。
間口も広いから、スマホやお財布が、ピッと取り出せます。
深さがあるので、水筒を入れても見えづらいですし、
ものを入れない状態なら。ぺたんこになるので、
旅先に持って行くバッグとしても重宝しますよ。
さらに! こんなバッグたちも。
「生活のたのしみ展 2023」の
「weeksdays」のブースでは、
さらに、パリのチャコさんのブランド
LERET.Hのサック・ヌー、
AMIACALVAの
たすき掛けできるサコッシュ
AAF FLAT SHOULDER(S)、
CI-VAのがま口バッグ
2320 NUVOLAのCIOCCOLAもならびます。
あわせて、どうぞ。
「weeksdays」が生活のたのしみ展2023に出展します。その詳細を、ご紹介します!
この4〜5月に、新宿・渋谷・京都の
3箇所で開催する「weeksdays」のイベント。
それぞれ時期がことなりますので、
お出かけのさいは、
こちらのカレンダーでご確認ください。
1・MOJITOといっしょに
キャップをつくりました。
そして、SLOANEのワンピースも
最近、毎朝、散歩をしているので、
ほんとうにキャップの必要性を感じています。
早く欲しいなと思いながらも、
決め手がなくって、
「だったら、つくったらいいんじゃないかな」と、
MOJITOの山下裕文さんに相談をしました。
お願いしたのは「シンプルで、かたちよく、
素材のいいもの」です。
キャップといえど
ストリートっぽくなりすぎないよう、
エレガントできちんとした印象のものがいいんです、と。
山下さんは即答で「できますよ!」。
MOJITOではこれまでにキャップをつくったことが
なかったそうなのですけれど、
さすが、山下さん、
ながくメンズウェアを手がけてきて培った、
すばらしい知識をお持ちでした。
まず素材はコーデュラ®ナイロン。
通常のナイロンの7倍の耐久性がある素材です。
ポリウレタン加工がほどこされているので
撥水性もあることから、アウトドアウエアに使われる、
軽くて丈夫な「いい素材」なんです。
とても細かな部分では、
天ボタンはいらない、
空気孔もなくていい、
サイズ調整の金具は控えめに、
ということも重要なポイントでした。
さらに、つばのステッチの本数、
サイズ調整のベルトの収納方法なども、
山下さんといっしょに、徹底的に考えました。
これで夏のお散歩も心配いらずです。
これぞ、ワンマイルウエア。
SLOANEのワンピース。
一見、すごくシンプルですが、
着たときのシルエットがとてもきれいなワンピースです。
もともと、わたしはこのかたちで
秋冬の生地のワンピースを着ているんですが、
今回は、春夏用のツイストコットンに替えて、
「weeksdays」のオリジナルワンピースを
つくってもらいました。
春夏用といっても、生地は厚め。
けれどもしなやかさがあるので、
身体のラインを拾いすぎず、
下に着るものを選ばず、丈も安心の長さですから、
一枚でさらりと着ても大丈夫です。
ちょっと腕をたくしあげてもサマになりますし、
オールシーズン着ていただけると思います。
このワンピース、ぜひ会場で
試着をしていただきたいんです。
というのも、一見、ほんとに普通のものに見えるんですが、
着たときの「いいもの感」が強いから。
さすが、SLOANEです。
洗濯をしても型崩れしづらいので、
ほんとうに便利な一枚になると思いますよ。
色は、ブラック、グレー、
そしてボーダーの3つです。
革の編みバッグ、たとえばこんなコーディネート 伊藤まさこ
3・TOMATO PURÉEを差し色に
TOMATO PURÉE。
なんて、かわいい名前!
持っているだけで楽しくなってしまいます。
白いTシャツに黒のパンツ。
定番のコーディネートに、
赤で差し色。
鏡に映った自分が、ちょっと単調だな‥‥
そんな時にとっても助かるアイテムが、
このバッグなのです。
網目が透けるので、
見た目に重くない
(じっさい持ってもすごく軽いんですよ)、
ついつい足取りも軽やかに。
ボーダーのワンピースに、白いサンダル。
ここでも黒白コーディネートに赤を効かせます。
マスクも解禁。
バッグに合わせて赤いリップも合いそうだな、とか
少し大振りな輪っかのピアスも合いそうだな、なんて。
シンプルな着こなしに、
色や小物を効かせて、夏のおしゃれを楽しんでくださいね。
[お問い合わせ先]
COGTHEBIGSMOKE https://cogthebigsmoke.com
どの色にしよう?
- 伊藤
- ちなみにパリのお客さまたちは、
このバッグをもうお使いなんですよね。
- 石坂
- そうですね、
パリの方も持ってくださっています。
- 伊藤
- フランスでも「良いわね」みたいな感じで?
- 佐々木
- はい、好評いただいてます。
- 石坂
- 私たちのお友達も持ってくれていて。
- 伊藤
- かわいいし、使いやすいんですよね。
肩に掛けてみたんですけれど、
持ち手の幅がすごく広いから、
厚手の服を着ているときでも、
とっても掛けやすかったですよ。
- 佐々木
- よかったです。
- 石坂
- これは下から編みはじめて、
最後に持ち手をつくるんですが、
初めは、持ち手がすごく
太くできあがっちゃったんです。
- 佐々木
- なかなか難しいですよね。
- 伊藤
- そこから調整なさったんですね。
でも、結果、
とってもいいバランスになっていると感じます。
たくさん物も入って実用的だし、
すごくしなやかだし、きっと使ううちに
もっと体に馴染んでいくんでしょうか。
- 佐々木
- そうですね。
- 伊藤
- ちなみにおふたりはどの色をお持ちなんですか?
- 佐々木
- 私は赤(TOMATO PURÉE)を持っています。
- 石坂
- 私はブルー(BLUE BELL)、
それからもともとあった黒。
- 伊藤
- 黒も良さそう!
かごバッグみたいに見えるけれど、
革だから、1年中持てますよね。
- 石坂
- そうですね。私は寒いときは黒を使って、
ちょっと明るい季節になったら
明るい色を選んでいます。
- 伊藤
- 季節によっても持ちたい色が変わりますよね。
やっぱり日差しが明るくなると、
明るい色を持ちたくなる感じですか?
- 石坂
- そうですね。
ブルーのバッグだったら、
ちょっとデニムに合わせてみたりとか。
私、ふだん、ワンピースも多いので、
明るい感じのワンピースとかにはブルーを合わせます。
- 佐々木
- インパクトがあるバッグなので、
これが一つあると楽しい気分になるんです。
- 石坂
- 白いシャツのときも、ブルー、いいですよね。
伊藤さんのスタイリングで、
紫の服にイエローを合わせるのも素敵ですよね。
さすが。
- 伊藤
- 紫によく似合ったんですよ。
わたしもそれまで「強い色同士を合わせるのは
どうなんだろう?」と、
無難な白や黒の服も用意していたんですが、
試しにモデルの方に持ってもらったら、
すっごく素敵で!
- 佐々木
- うれしいです!
- 伊藤
- あと、便利さで言うと、ぺったんこになるから、
スーツケースに入れておいて、
旅先のバッグにしてもよさそうですよね。
- 石坂
- 私、実際、旅行に持って行ってますよ。
先週ヴェネチアに行っていたんですけど。
- 伊藤
- お休みをとって?
- 石坂
- そう、そのときも持って行きました。
すごく便利でしたよ!
- 伊藤
- そうですよね。わたしも旅に持って行きます!
この、中のコットンのポーチは
マクラメ編みの革に縫い付けてあるんですよね。
- 石坂
- そうしないと、ポーチが中で移動しちゃうんです。
- 佐々木
- ものを出したり入れたりするときに、
ある程度の安定感があったほうが、
バッグとしては使いやすいので、
しっかり留めました。
- 石坂
- 下の部分をちょっと広げて留めているので、
見た目にもグチャってならなくていいんですよね。
- 伊藤
- 使いやすいし、見た目も良いということですね。
こうしてお話を聞いていたら、
他の色も作ってほしくなってきちゃった。
さっきおっしゃっていた、黒もいいですよね。
去年ですよね、黒を出されたのは。
- 佐々木
- はい、はじめてこれをつくった最初の年は
黒とグリーンと‥‥。
- 佐々木
- 白の3色がありました。
そして今シーズンはこの3色です。
- 石坂
- この先、インナーのポーチも革にして、
マクラメの革とは色を替えるバージョンも
考えているんですよ。
- 伊藤
- すごい! その色を決めるときの
決め手って何ですか?
「これが欲しい!」みたいな気分でしょうか。
- 佐々木
- はい、完全に「気分」ですね。
- 石坂
- あんまりトレンドとかそういうのではなくて、
私たちの気分で決まる感じです。
- 伊藤
- 最初のグリーンは、
真緑みたいな感じだったんですか?
- 佐々木
- そうですね。わりと深い感じのグリーンでした。
- 伊藤
- パリの街に合いそう!
ああ、どの色にしよう。
まだ迷っているんです。
- 佐々木
- ふふふ。
- 石坂
- 全然違いますものねえ、色が。
- 伊藤
- アドバイスをなさるとしたら?
- 石坂
- 2色か3色あるといいですよ、って(笑)。
- 伊藤
- (笑)ほんと、そうしたい!
じゃあ、じっくり考えますね。
石坂さん、佐々木さん、
今日はほんとうにありがとうございました。
そろそろ旅に行けるようになってきたので、
また、パリに伺いたいです。
- 佐々木
- ぜひいらしてください!
- 石坂
- お待ちしてます。
- 伊藤
- ありがとうございます。
おふたりは、旅は?
- 石坂
- 私たち、これから出張続きで、
このあとマダガスカルに行くんです。
- 佐々木
- 明後日から。
- 石坂
- で、その後、私はインドに行って。
- 佐々木
- 私は日本に行きますよ。
- 石坂
- 私もインドから帰ってきたら、
一回パリに戻ってから、日本に。
- 伊藤
- わぁ! お待ちしています!
それにしてもお忙しい。
- 石坂
- ちょうど四月が新しいサンプルとか
コレクションを作っている最中なので忙しいんです。
だから「先に行っておこうかな、インド」という感じです。
- 伊藤
- やっぱり画面越しじゃなく、
「行かないと」という感じですか?
- 佐々木
- はい、やっぱり現地に行って、
色の確認とか素材を触ることが大事です。
- 伊藤
- そうですよね。
- 石坂
- 「もうちょっとこういう感じなんです」という
ニュアンスが伝えにくいんです。
あと、本当に些細な仕様なんですけど、
持ち手の太さとか長さも、
現地なら「このくらいにしてください」と言える。
「これはこういう理由で長すぎる」とか
「これは太すぎるから上手く持てない」とか、
そういうことってやっぱり紙やオンラインで説明しても
あんまり伝わらないというか。
でも現地で一緒に確認すれば、
一緒にやり直せるじゃないですか。
- 伊藤
- 会って伝えられることがいっぱいあるんですね。
- 佐々木
- それに、会うと一気に仕事が進むんです。
メールや何かだと、止まってしまう。
- 伊藤
- そうですね。ちょっとした行き違いも起こりやすいし。
なるほど。そっかあ。
でも、とにかくお元気そうで良かったです。
旅が多いと聞いていたので、
おふたりの時間もちょうど合って良かった。
ありがとうございました。
- 佐々木
- 良かったです! ありがとうございました。
- 石坂
- 日本とパリでまたお目にかかりましょう。
ありがとうございました。
- 伊藤
- はい! 行くときは必ず連絡をしますね!
インドでのものづくり
- 伊藤
- 「こういうのを作ろうよ!」という構想から
この形になるまでには、どれぐらい時間が?
インドのものづくりって、
ちょっとのんびりしている印象があるんですけれど。
- 佐々木
- でも、半年ぐらいでしたよ。
- 伊藤
- 半年で?! すごい。それって、
最初から思ったようにできあがるものなんですか。
- 石坂
- うーん、最初は、どうしても‥‥。
レザーのクオリティがすごく大切なんですが、
その革じたいが、結び方の強さによって
パリパリっと硬くなってしまうとか、
そういうこともありました。
- 佐々木
- 色が落ちちゃうとかも。
- 伊藤
- なるほど、すごいですね。
わたしたちはただ「可愛い! おしゃれ!」と、
喜んで使っているわけですけれど、
つくりあげるまでには、
そんな努力があったんですね。
- 石坂
- インドでのものづくりって、すごく楽しいんですけど、
それは何が出てくるか分からない楽しさでもあるんです。
- 佐々木
- (笑)ほんと、そう。
- 伊藤
- 「もう嫌だ~!」みたいにはなりませんか?
- 石坂
- そりゃもう、「嫌だ~!」ってことは
すごくたくさんありますよ。
- 佐々木
- もう、いつも、です。
- 伊藤
- ほかにもインドでものづくりをされている方の話を伺うと、
「ええ~!?」みたいなことがすっごいあるんです。
「できる?」と言うと必ず「できる」って
インドの人は言うんだけれど、
じっさいはちっともそうじゃないこともあるとか。
- 石坂
- そう! その通り。
- 佐々木
- こんなことできる? って聞くと、すぐに言いますよ、
「スリーデイズ!」って。
3日あれば仕上げてみせますよ、って。
- 佐々木
- ‥‥3ケ月経ってもできないよね。
- 石坂
- 「ノーミニマム」(最少ロットはありません)とか。
実際はそうじゃないのに。
- 佐々木
- はははっ(笑)。
- 伊藤
- すごいですねえ‥‥。
わたしだったらどうだろう、
インドでのものづくり、
面白いって思えるかなあ。
- 佐々木
- 面白いですよ、すごく!
- 石坂
- 可愛いものもすごくたくさんありますよ。
私たちが一緒にインドにお連れした方は、
皆さんインドが大好きになるんです。
- 伊藤
- え~! それを聞いたら、行きたくなりました!
そういうことって、最初の印象が大事だもの。
そっか、インドには可愛いものもいっぱいあるんだ!
- 石坂
- すごくたくさんあります、本当に。
- 佐々木
- いろんな刺繡とか、もちろんマクラメとか、
ビジュー(ジュエリー)とか。
インドって職人さんがたくさんいるので、
素敵なものも、本当にたくさんあります。
- 石坂
- 国が、手工芸とか伝統工芸を保護しようという
動きがある国なので。
- 伊藤
- そうなんですか!
- 石坂
- そうなんです。
「インドは安かろう、悪かろうでしょ?」
というイメージをお持ちの方もいるけれど、
フランスでものづくりをしているクリエイターの方は、
手先が器用な方が多いインドの手工芸を
とてもよく理解していると思います。
インドの人は本当に皆、良い人たちだし、
人口がとても多いので、
そりゃ、一部にはそうじゃない人だって
いるかもしれないけど、
私たちが接してきた限り、
実直で楽しくて素敵な人たちばかりです。
- 石坂
- たぶんメンタリティの違いがあって、
誤解を受けるのかもしれないですね。
悪気があるわけじゃないというか、
悪気が無いからさらにちょっと
ややこしかったりもするんだけれど(笑)。
- 佐々木
- そうね。悪気が無くて「スリーデイズ」だから(笑)。
でも一所懸命やります、仕事は。
- 伊藤
- うん、うん。
- 石坂
- ただ、色に関して言えば、
色彩感覚が私たちと違ったりするところもありますね。
このバッグの色にも反映されている
私たちの「パリっぽい感じが好き」という色は、
インドの人たちがいいと思う色とは違うわけです。
- 伊藤
- おふたりのつくるものは、絶妙な色合いですものね。
「えっ? この色?」みたいに言われたりしますか?
もっと明るくしましょううよ、とか。
- 佐々木
- そうですね。たまに
「こっちじゃない?」みたいなことはありますね。
- 石坂
- これは中のポーチがコットンなので、
これを染めるにあたって
どういうふうなニュアンスにするかということを
伝えるのに、苦労しましたね。
ただ、これは女性のオーナーがいるアトリエで
作業をお願いしていて、
彼女は私たちとお友達と言ってもいいぐらい
仲良くさせていただいているので、
だいぶ通じ合っていると思います。
お家に遊びに行かせてもらったりして。
- 伊藤
- うん、うん。お家も素敵なんですか?
- 佐々木
- すごく素敵ですよ!
- 伊藤
- ますます興味が出てきました。
革の編みバッグ、たとえばこんなコーディネート 伊藤まさこ
2・WARM OLIVEを
思い切った色合わせで
MAISON NH PARIS のバッグには、
それぞれ、
BLUE BELL、
TOMATO PURÉE、
そしてWARM OLIVEという名前がついています。
黄色、でもなく、黄緑とも呼べない。
最初見た時、この色をなんと表現すればいいんだろう?
‥‥と思ったけれど、
WARM OLIVEと聞いて、気持ちがすっきり。
色に名前がついていると、なんだか愛着も湧きます。
BLUE BELLに朱色のトップスを合わせたように、
WARM OLIVEにパープルを。
こちらもまた思い切った色合わせをしてみました。
街にこんな人が歩いていたら、
きっとみんながハッと目を引かれることでしょう。
海辺も似合うだろうなぁ。
しなやかな革紐で編まれたこのバッグ、
こんな風にクラッチ風に持っても。
ここでは黄色のトップスに、
センタープレスのデニムのパンツでちょっとだけ、
きちんと見せます。
全身白は、夏の休日、私がよくするコーディネート。
手持ちの白い服を合わせるだけで、
どことなくこなれた雰囲気になるのです
(こまった時は全身白!)。
去年まではかごバッグが定番でしたが、
今年は革の編みバッグが気分です。
「全身まっ白」が休日コーディネートなら、
こちらは、仕事に行く時のコーディネート。
シャツは第一ボタンを留めると、
きとんとした雰囲気に。
足元は、モスグリーンのサテン生地のサンダルを。
夏の黒は、肌の分量に気をつけて。
暑苦しくならないよう、
腕や足元など、肌を少し見せるようにするといいみたい。
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マクラメ、という技術
- 伊藤
- 石坂さん、佐々木さん、こんにちは!
- 石坂
- こんにちは、伊藤さん。よろしくお願いします。
リモートですけれど、お会いできてよかったです。
- 佐々木
- 集まれてよかったです!
よろしくお願いします。
- 伊藤
- おふたり、とってもお忙しいと聞いていますが、
お時間をいただけてよかったです。
東京はいま夕方の4時、
パリは朝の9時ですよね。
- 佐々木
- そうなんです。おはようございます(笑)。
- 伊藤
- 今回も素敵なバッグをありがとうございました。
- 石坂
- こちらこそありがとうございます。
- 伊藤
- 名前が「バンガロール」っていうんですよね。
- 石坂
- はい、インドの地名を付けました。
MAISON N.H PARISは、
マダガスカルでつくったバッグには
フランス人の女の子の名前を付けているんですけど、
インドで作ったものには
インドの地名をつけているんですよ。
その街が産地というわけではないんですが、
私も佐々木も行ったことがある都市の名前をつけました。
- 佐々木
- バンガロールはインドの南の都市ですね。
高原にある街で、他の都市に比べると涼しく、
ガーデン・シティって呼ばれているんですよ。
- 伊藤
- そうなんですね。さわやかな印象!
このバッグ、手作業でつくられているんですよね。
革を編むのも、ぜんぶ手で‥‥。
- 石坂
- はい、手づくりのバッグです。
マクラメという編み方です。
- 佐々木
- 革紐を、指を使って結び目をつくっていくんですよ。
- 伊藤
- どうしてこの編み方でバッグをつくろうと?
- 石坂
- 元々私たち、この編み方で「ゴア」という
コットンの紐を使ったバッグをつくっているんです。
マクラメは元々長~い紐を、
手で結びながら編み込んでいく技術なんですけれども、
私たちはそれをすごくシンプルな、
ちょっとモダンなものにしたいと考えました。
それでひし形の網状のもの、というふうにしていって。
- 佐々木
- 今回のものは、その革紐バージョンなんです。
- 石坂
- 中がちょっと透けるのが私たちは好きで。
このレザーのタイプのものも、
最初はインナーのポーチなしで、
中が透ける感じにしていたんですけど、
「このままじゃ鍵とか落としちゃうよね?」と、
皆さんに心配をされまして、
「じゃあ内側にポーチを付けよう」ということで、
革紐と同色の布のポーチを付けました。
- 伊藤
- どうして革を使おうと思ったんですか?
- 石坂
- インドでものづくりをしている
日本の方もたくさんいらっしゃるなかで、
「私たちらしく、何か他のブランドではやっていないこと」
を考えたときに、これを思いついたんです。
けれどもマクラメで
レザーの紐を使うのがすごく大変で!
- 伊藤
- きっと、そうですよねえ。
- 石坂
- そもそも革紐を探すところから苦労しました。
最初は、マーケットに探しに行ったんですよ。
首都デリーに、
オールドデリーという旧市街があるんですけど、
そのさらに奥の問屋さん街みたいなところに、
こういう革の紐をたくさん売っているところがあるんです。
埃だらけで(笑)。
- 伊藤
- 埃だらけ(笑)!
- 石坂
- そこに行って、「こういうのが欲しい」と言うと、
さらにどこか遠くにある倉庫に取りに行くからと、
1時間ぐらい待たされるの、路上の椅子の上で。
- 佐々木
- はははっ(笑)。
- 伊藤
- でもそこでしか出会えないものが
あるということですよね。
- 石坂
- そうなんです。
それで一回作ってみて「あっ、可愛いね」ってなって。
ただ、そんな路上で売っているコードはもちろん‥‥。
- 佐々木
- 生産には使えないわけです。
バッグをつくるにはクオリティに問題があって。
- 石坂
- だから次は「ちゃんとしたクオリティのコードを
どこで見つけるか」ということになる。
- 伊藤
- それも、おふたりで探すんですか?
- 石坂
- インドでそういうことを人にお任せしちゃうと、
違うものがくるんですよ。
「これじゃない!」と(笑)。
- 佐々木
- 全く違うものがね。
- 伊藤
- 全く違うものが(笑)。そうなんですね。
- 石坂
- そう。マーケットで
「これだったら可能性があるかな?」
というものを探すんです。
- 佐々木
- 牛とか猿とかいっぱいいるようなマーケットで。
- 伊藤
- もう全然想像がつきません‥‥!
それもデリー周辺で?
- 石坂
- そうですね。基本的にデリー周辺です。
そうして革紐が手に入ったら、
デリーから車で3時間くらいかな?
マクラメの技術をもつ女性たちがいる村に
持っていくんです。
いくつかの村に女性が集まるアトリエがあって、
そこで皆さんおしゃべりしながら
マクラメをつくってくれる。
ですから基本的にはデリーとその近郊で
このバッグに関してはものづくりをしています。
- 伊藤
- その革紐は、
最初からこんなにきれいな色だったんですか?
今回すごく色が素敵だったので。
- 佐々木
- 色はあとから私たちが選んで
染めてもらいました。
- 伊藤
- 「こういう色がいい」と。
- 佐々木
- そうですね。
色づくりは結構厳しくやっています。
- 伊藤
- ちゃんと指示した色が出ないとか、
そういうことも‥‥。
- 石坂
- はい、何度も何度もあります。
- 佐々木
- 何度も何度もやり直しました。
革の編みバッグ、たとえばこんなコーディネート 伊藤まさこ
1・どんな色もあうBLUE BELL
なんともいえないニュアンスのブルーは、
私の大好きな色。
ここでは黒のワンピースを合わせました。
シンプルなサンダルを履いてバッグを持てば、
それだけでコーディネートは完成。
重ね着をほぼしない私は、
こんな風に小物を取り入れて、
変化をつけるようにしています。
手を通す部分が広いので、
ちょっと厚手のアウターを着ても、
スムーズに肩がけできます。
本革なので、季節を問わず持てるところもうれしい。
冬はこんなニットや
こんなニットと合わせても。
黒との相性は言わずもがな、ですが、
じつはトマトのような色を合わせてもすんなりまとまる。
バッグから透ける朱色が効いています。
まっ白Tシャツに、パンツ。
足元はスネーク柄のベージュのサンダル。
ワントーンでまとめたら、
仕上げにBLUE BELLのバッグを持って。
夏にしたいのは、こんなさわやかなコーディネート。
デニムとの相性もばっちり。
単調にならないよう、
トップスに色を。
朱色もいいけれど、こんなグリーンもいい。
難しいようで、じつはどんな色もあうBLUE BELL。
バッグはプレーンな色しか持っていないという方、
ぜひワードローブに取り入れて欲しいなあ。
[お問い合わせ先]
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MAISON N.H PARIS 革の編みバッグ
編んであるもの
真竹でできた手つきのかご。
まあるい藁の鍋敷。
スウェーデンの漁師が使っているという、
大きなワイヤーかご。
そうそうweeksdaysのベトナムのかごもありました。
家の中を見渡してみると、
あるある「編んであるもの」がいっぱい。
手仕事が生むやわらかさは、
使う私にすぅっと馴染む。
それがたとえワイヤーという固い素材であったとしても、
どこかあったかいかんじがするのは、
人の手が生み出したものだからなのかも。
今週のweeksdaysは、
MAISON N.H PARIS の手編みの革バッグ。
さすがパリ発。
持った時に、すぅっと馴染むあったかさはありつつも、
洒落た空気が漂ってる。
春も本番。
きれいな色のバッグを持って、出かけよう。
そんな気持ちにさせてくれるバッグなんです。
miiThaaii のシャツとスカート、たとえばこんなコーディネート 伊藤まさこ
3・2トーン、そしてシルバー、
色のたのしみ
同じギャザースカートでも、
黒一色とはまた違った印象の、
ブルーとグリーン、2トーンのギャザースカート。
スカートの質感に合わせて、
少し光沢のあるブラウンのニットをえらびました。
ボリュームのあるスカートに、
オーバーシルエットのニットが今の気分。
後ろ姿はこんな感じ。
上から、ブラウン、グリーン、ブルー。
足元のサンダルが、全体を引き締めます。
今回、スタイリングして感じたのは、
同じ布でも、色によって
イメージがまったく変わるな、ってこと。
saquiのパンツにピンクのシャツもいいけれど、
シルバーを合わせると、シックで洗練される。
髪をまとめたり、またおろしたり。
袖をまくったり、ボタンを開けたり。
ほんのちょっとした変化で、
同じシャツが、いろんな表情を見せるのも新鮮なのでした。
最後は、
首元からほんの少し、
パールのネックレスをのぞかせて。
シャツに合わせて、
シルバーのアクセサリー?
ゴールドも合いそう。
なーんて、コーディネートは広がるばかりです。
miiThaaii のシャツとスカート、たとえばこんなコーディネート 伊藤まさこ
2・たっぷりギャザーの、いろんな表情
シルクコットンをたっぷり使ったギャザースカート。
ここで合わせたのは、
シンプルな黒のトップスとサンダル。
髪はキュッとまとめて、すっきりと。
スカートが主役のコーディネートです。
歩いたり、座ったり。
動くたびに変わる、ギャザーの表情を楽しみます。
ちょっと光沢のあるコットンシルク、
本当にきれいなんです。
全身黒でも重たくならないのは、
スカートの質感のおかげ。
ウェストはゴムなので、
ジャストにしたり、
少し落とし気味にしたり。
また、胸元まであげたり。
(156センチの私だと、スカート丈が膝のあたりに)
履くと思わず、くるくる回りたくなる
2段ギャザーのスカートは、
私が子どもの頃に大好きだったアイテム。
小花柄のスカートに合わせたのは、
麦わら帽子とサンダルでしたが、
大人になった今は、できるかぎり引き算を心がけます。
アクセサリーをつけなくても、全然大丈夫。
「たっぷりギャザー」って、
それだけで十分、インパクトがあるのです。
miiThaaii のシャツとスカート、たとえばこんなコーディネート 伊藤まさこ
1・ピンクのシャツに、黒を合わせて
鮮やかなピンク色のシャツに
同素材の黒のスカートを合わせます。
シャツは、スカートにインして。
薄手なので、中に入れても腰回りがもたつかない。
ここ、うれしいポイントです。
第一ボタンをきちんとしめて。
第二ボタンを開けるとちょっとラフな感じ。
腕をまくって手首を見せたり、
ボタンを開けて首をちらりと見せたり。
少しの違いで、シャツの見え方は変わるもの。
ボトムスに合わせて、
その時のベストな着方を探ってみて。
シャツをアウト。
この時、空気をはらませるように着て、
シルクコットンの軽やかさを引き立てます。
「ショッキングピンクは着たことがない」なんて方でも、
黒と合わせれば、きっと大丈夫。
すんなり身につけることができるはず。
ここでは、weeksdaysでも定番となっている、
saquiのパンツと合わせました。
髪はすっきりまとめて、
色が主役のコーディネート。
足元は、華奢な靴やサンダルではなく、
すこしごつめのしっかりしたものが今の気分です。
miiThaaiiのシャツとスカート
企画展開催のお知らせ
このたび、生活のたのしみ展2023と同日スタートで、
渋谷PARCO8階「ほぼ日曜日」とTOBICHI京都、
2つの場所で企画展を開催します。
「伊藤まさこ 家のなかのこと」
■場所
渋谷PARCO8階「ほぼ日曜日」
■日程
2023年4月29日(土)〜5月28日(日)
※5月18日(木)はお休み
■時間
11:00〜20:00
■入場料
無料
スタイリストの伊藤まさこさんがプロデュースする、
「ほぼ日」のなかのコンテンツ&ネットショップが
「weeksdays」(ウィークスデイズ)。
2018年7月からスタートして、
2023年で丸5年をむかえます。
これまでたくさんの商品を発売したなかから
今回は、インテリアアイテムを中心にした
企画展を開催します。
weeksdaysで取り扱ってきたものは、
伊藤まさこさんの好きな家具、そして日々つかうもの。
それらをひとつひとつスタイリングし、
まるで本のページをめくるように、
家の風景をたのしんでいただけるような
展示となっています。
メインビジュアルは、
長野真智子さんの主宰する、大人とこどもの絵画造形教室
「よだかのほし」に通うみなさんに作っていただいた
ダンボールの「おうち」。
かわいい「おうち」たちが、
ご来場のみなさんをおむかえしてくれます。
渋谷PARCO企画展会場限定商品をつくりました。
ベトナムのかご(フォレストグリーン)
販売価格(XS:2,530円、S:2,970円、M:3,850円)
発売以来大人気で愛用者のとっても多い、
ベトナムのかご。
この展示にあわせて、
特別な限定色、フォレストグリーンをつくりました。
サイズは、XS、S、Mの3サイズ。
小さめの使いやすい3サイズは、
持ち歩いてもお家に置いてもしっくりきそうです。
鉄のお皿(大・小)
販売価格(小:8,140円、大:14,850円)
インテリア・装飾金物・小物などのオーダー制作を行う、
神宮寺未希さんと片岡香穂さんの
鍛冶屋ブランド「Atelier五號」。
今回はこの企画展のために、
2サイズの鉄のお皿を作っていただきました。
鉄を叩くことで出る、質感のあるお皿は、
キャンドルホルダーにしたり、和菓子を置いたり、
いろんな使いかたをたのしんでいただけます。
ダークチョコレートプレッツェル
販売価格:832円(税込)
鎌倉に店をかまえる
ビーントゥーバー クラフトチョコレート専門店
「ショコラトリーキャメル」の
人気商品ダークチョコレートプレッツェルを
企画展オリジナルパッケージで発売します。
本格的なチョコレートのおいしさで、
満足感はこれまで以上。
お土産代わりにも、ぜひどうぞ。
※会場限定品はすべて数量限定販売です。
北欧雑貨店「SPOONFUL」出張所が登場!
企画展の後半、5月19日(金)~28日(日)までの10日間、
ショップゾーンに
「SPOONFUL」(スプーンフル)出張所が登場します!
北欧雑貨のバイヤーのおさだゆかりさんが運営する
「SPOONFUL」は、
北欧3カ国に赴いて仕入れた
ヴィンテージを中心とした雑貨を販売しています。
weeksdaysでは、「北欧365日記」の連載や
日めくりカレンダー
「SCANDINAVIAN 365 CALENDAR 2023」で
ご一緒させていただいています。
そんなおさださんのセレクトするアイテムは、
見るだけでもテンションがあがるような、
かわいいものばかりです!
お家のなかを彩る北欧のアイテムのお買い物を
ぜひ、おたのしみください。
weeksdaysオリジナル家具を展示、
購入もできます。
今までweeksdaysで登場していた
オリジナルの家具が勢ぞろいします。
展示を通じて、実物の大きさや質感などを
体感いただけますよ。
通常はオンラインのみの展開なので、
この機会にぜひご覧くださいね。
○会場のショップで買えるもの(数量限定)
・weeksdays PAS Stool
・杉工場の鏡
○会場でお申し込みいただけるもの(抽選)
・Chaledo(前RATTA RATTARR)の額装原画
※会場限定商品
○ウェブで申し込みいただけるもの
・キューブスツール(抽選)※新商品
・小ひきだし(抽選)
・Half Round Table(上限あり受注)
・RATTA RATTARRのスタンドライト(数量限定)
・weeksdays PAS Stool(数量限定)
weeksdaysのリアルショップがあります。
ベトナムのかごや、BASKET、鋼正堂の器、
シルクの寝具などをはじめとした、
お家の中で使うアイテムはもちろん、
saquiのテーパードリボンパンツなどの
アパレルアイテムなど、
通常はオンラインで展開している
weeksdaysで販売中の商品の一部をそろえた
リアルショップゾーンがあります。
他にも、伊藤まさこさんがセレクトした
アイテムもありますので、
展示とあわせて、お買い物もおたのしみくださいね。
生活のたのしみ展2023と
一緒にまわっていただくのはもちろん、
こちらの展示の開催期間は1ヶ月ほどありますので、
タイミングが合うときにでも、
ゆっくりたのしみにいらしてくださいね。
「伊藤まさこ
わたしのかごの使いかた」
■場所
TOBICHI京都
■日程
2023年4月29日(土)〜5月10日(水)
■時間
11:00〜18:00
■入場料
無料
渋谷PARCO8階「ほぼ日曜日」で開催する企画展
「伊藤まさこ 家のなかのこと」なかから、
ベトナムのかごにまつわる展示を
ぎゅっとまとめてTOCIHI京都で展開します。
伊藤まさこさんがスタイリングした展示を
おたのしみいただだけます。
あわせて、愛用者のみなさんの使いかたをまとめた、
かわいいミニ冊子も無料で配布します。
(東京会場でも配布します。)
いろいろな使いかたは、なるほどと思うことばかり。
ご来場のみなさんそれぞれに
ぴったりの大きさやカラーを見つけてくださいね。
そして、こちらの会場でも
特別な限定色、フォレストグリーンの
XS、S、Mの3サイズを販売します。
他のカラーやサイズも店頭にそろいますので、
お好みのものをお買いもとめくださいね。
※数量限定販売です。
東京より短い期間にはなりますが、
ゴールデウィークにお近くにいらっしゃる際は
ぜひ足をお運びください。
新しいなにか
毎年この時期、私が買うのは、
まっ白なビーチサンダル。
郵便を取りに行ったり、
ちょっとそこまでビールを買いに行ったり。
日課になっているベランダ掃除も、
もちろんビーサンで。
じつは定番の白以外に、
思い切った色も買ってみることにしています。
去年は黄色。
一昨年はショッキングピンク。
その前は、たしか赤とグレーのツートンカラーだったかな。
自分のワードローブにはない、
「新しいなにか」。
このなにかをくわえると、
ちょっと新鮮。
ウキウキした気分にもなるんです。
miiThaaii で見つけたのは、
シルクコットンのシャツとスカート。
スカートは、
私が子どもの頃、大好きだった「段々スカート」。
思わずくるくる回りたくなってしまう、
ギャザーたっぷりのスカートなんて、
いったい何年ぶりだろう?
この夏の「新しいなにか」は、
この段々スカートに決定。
同じ素材のブラウスも合わせてご紹介します。
「生活のたのしみ展」出展のお知らせ
weeksdaysは
「生活のたのしみ展2023」に出展します。
[開催日]
2023年4月29日(土)~ 5月5日(金)
[場 所]
東京・新宿住友ビル 三角広場
今回は1ブースです。
「ワンマイルウェアのお店」
ワンマイルにピッタリのアイテムを
いろんなブランドと一緒につくりました。
家にいるときや、
ちょっとそこまで出かけるにもちょうどいい。
そんなワンマイルウェアをそろえたお店です。
今回は生活のたのしみ展にあわせて、
先行販売や会場限定アイテムもご用意しました。
MOJITOのキャップ
販売価格:9,900円(税込)
weeksdaysでは初めての取り扱いとなるキャップは、
女の人が着てもかっこいい、
メンズブランド「MOJITO」(モヒート)と
一緒につくりました。
すっきりとシンプルで、
男女ともにどんな人にも似合うシルエットです。
帽子上部の天ボタンがなく、
後頭部のサイズ調整ベルトも収納できて目立ちません。
マットな質感の調整金具をセレクトするなど、
全体的にすっきりとした印象に仕上げています。
生地には、軽くて丈夫で撥水性にも優れた
CODURA(コーデュラ)ナイロンを使っています。
カラーはブラックとグレーの2色展開です。
こちらは、生活のたのしみ展先行販売アイテム、
weeksdaysのウェブ販売は、5月18日(木)です。
SLOANEのワンピース
販売価格:18,700円(税込)
weeksdaysでは登場のたびに
人気の「SLOANE」(スローン)。
今回は、伊藤まさこさんが
愛用しているワンピースの生地を
春夏用にバージョンチェンジ。
ツイストコットンをつかった、
オリジナルワンピースをつくりました。
透け感がなく、表面もキレイで絶妙な光沢感もあり、
肉感がありながらもしなやかさのある生地なので、
体のラインをひろいすぎず、1枚で着てもサマになります。
カラーはブラック、グレー、ボーダーの3色展開。
シンプルな形ながら、着ると違いがわかるので、
ぜひご試着いただきたいアイテムです。
こちらは、生活のたのしみ展会場限定アイテムです。
TENBEAのミニトートバック
販売価格:12,100円(税込)
weeeksdaysでは、
エナメルバッグが大人気の「TEMBEA」(テンベア)。
今回は、伊藤まさこさんが日常的に愛用している
BAGUETTE TOTE MINI(LEOPARD)の
オリジナルカラーをつくりました。
ベージュ×チャコールと、
チャコール×グレイッシュグリーンの
2色展開です。
最低限の荷物はもちろん、
小さく見えてもマチがあるので意外とたくさんも入ります。
高さがあるので、入れたものが外に見えることなく
きれいに入るのもいいところ。
大きなかごやバックのバックインバックとしても
使っていただけます。
コーディネートのポイントとしても使えますし、
柄と柄をを合わせても、うまくまとまりそうですよ。
こちらも、生活のたのしみ展会場限定アイテムです。
weeksdaysのワンマイルウェアを、
ぜひ見にいらしてくださいね。
手作業の強み
- 長島
- そういえば伊藤さん、そもそも、
どうしてうちを知ってくださったんですか。
- 伊藤
- コロナ禍でネットで買い物をすることが
多かった時期がありましたよね。
- 長島
- そうですね。あのとき、ECがとても伸びて。
- 伊藤
- それで、その時の気分で見つけたのが、
ヒョウ柄の大きなトートバッグだったんです。
買ってみたら、そのブランド名が
「manipuri」だというので検索し、
スカーフ屋さんなんだ! と知りました。
それでスカーフも購入したんですよ。
- 長島
- そうでしたか、
それはありがとうございます。
バッグもやっといてよかったなって、今、思いました。
- 伊藤
- そうですね。うん。
しかもヒョウ柄。
- 鮫島
- ずっとやりたかった柄なんです。
べつにうちじゃなくても、と思っていたんですが、
「manipuriらしいヒョウ柄をつくってみようか」と。
そうしたら、いまや定番の柄になりました。
- 伊藤
- そうなんですね。
わたしにとってもアニマルプリントって
ちょっと遠い存在だったんですけど、
急に「今ならいけるかも」みたいになって。
しかもスカーフだと見え方が
小っちゃくなるじゃないですか。
- 鮫島
- 水玉みたいに見えたりしますよね。
だから付けやすいんですよ。
- 伊藤
- しかも、ギラギラしてないヒョウ柄。
- 長島
- 今、デジタルプリントって多いんですよ。
あれだと毛並みまで再現できちゃうから、
いかにもヒョウ柄なものがつくれます。
そして、それがいいっていう人もいれば、
もうちょっとぼんやりしているほうがいいという人もいる。
ところがぼくらの手法である手捺染って、
毛並みほどの細かい解像感は出せないんです。
絵はそういうふうに描いているんですけど、
その仕上がりの按配が難しい。
結果、ギラギラしていないヒョウ柄が生まれました。
- 伊藤
- 手捺染というのは、工程としては、
色の数だけ版を重ねて
手で刷っていくということですよね。
型が何枚もあって。
- 長島
- そうです。この水玉の場合は3色あるので3版です。
版はシルクスクリーンです。
デジタルならもっとカンタンで、
柄の大小もコントロールできるんですが、
手捺染は、いちどつくった版の大きさを変えられません。
スカーフのサイズによって別の版が要りますし。
なかなか手間がかかるんですよ。
- 伊藤
- それでも手捺染をする魅力があるんですね。
- 長島
- はい。まず、色がきれいに出ます。
手捺染の良さは、生地の裏にまで抜けて、
両面がきれいに染まることです。
普通にデジタルだと、裏面が白く残るんですよ。
- 伊藤
- そうか、どうもしっくりこないなぁと思うものは、
たしかに裏が白かった。
それはデジタルでプリントしてたからなんですね。
- 長島
- おそらくそうだと思います。
その点、手捺染の染料だと、
ちゃんと裏まで染み込むので、
スカーフが表裏を気にせず
お使いいただけるものになるんです。
- 伊藤
- なるほど!
表側だけを見せるものでもないですしね。
- 長島
- それから、デジタルプリントって、
「染める」「刷る」というよりも、
「拭きかける」手法なんですよ。
それがシルクにのると、光の加減で
マーブルに見えることがあるんですね。
手捺染だとそれがありません。
色がしっかりのる。
つまり見た時に、はっきりと色が出る。
それが良さだと思います。
- 伊藤
- スカーフの端の始末は、
すべて日本でなさっているとか?
- 長島
- はい。その工程が一番大変です。
- 伊藤
- どんな方がつくってらっしゃるんですか?
- 長島
- 熟練の方々です。
ほんとうに丁寧に作業をなさってくれる方で、
急いでやってくださるんだけれど、
前にすっごくバンダナが売れた時、
増産できないかという相談をしたんですよ。
「数、増やせませんか」って。
- 伊藤
- はい。
- 長島
- ‥‥反省しました。なんでそういうことを
言っちゃったんだろうって。
そういうことじゃ、ないじゃないですか。
もうほんとに熟練の人しかできないことを、
精いっぱいやってくださっているのに‥‥。
- 伊藤
- むずかしいところですよね。
工程って、どんな感じなのかな、
とっても興味があります。
- 長島
- うちのwebsiteに動画がありますよ。
ぜひごらんください。
- 伊藤
- わぁ、あとで、拝見しますね。たのしみ。
- 鮫島
- 手が早いんですよ。びっくりするぐらい。
- 長島
- 作業の様子、とってもきれいですよ。
角が直角にちゃんとできるかどうかが、
上手さだっておっしゃってました。
熟練していない人は、曲がっちゃったり、
まあるくなっちゃうんですって。
ちゃんと90度にならない。
- 伊藤
- 端を手で始末しているのは、
見た目にも美しい。
やっぱり手仕事っていいですね。
- 長島
- ありがとうございます。
手仕事でスカーフをつくっているところは、
世界でもほとんとないと思います。
とくに日本では珍しい。
フランスには少し、職人がいらっしゃるそうなんですが、
ほとんどみんな、デジタルに移行してしまって。
そんな中、イタリアはすごく進んでいて、
手縫いの味わいがそのまま出るような
すごい機械があるんだそうです。
けれども、日本には、その機械を操る職人さんがいない。
だから僕らは手捺染、手巻きでやっているわけなんです。
- 伊藤
- 手捺染の技術は、受け継がれているんですか。
- 長島
- いや、たぶん、受け継がれていないんです。
だからこの先、少なくなっていくばかり。
- 伊藤
- そうですよね。
- 長島
- 引き継ぐ人がちゃんといればできるわけなので、
そういうことをmanipuriとしても
やっていかないといけないって思ってます。
作れなくなっちゃうから。
- 伊藤
- 日本酒メーカーの方に話をうかがった時に、
木の樽で作りたいんだけれど、
その木の樽をつくる人がいなくなってしまったと
話していました。
だから自分たちで木の樽をつくるところから、
仕事にしていくべきだと考えているって。
同じようなことですよね。
- 長島
- そうですね。
だから僕も鮫島も
手捺染ができるようにならないといけない。
そこからかもしれないですね。
- 伊藤
- そうですよね。
‥‥ちなみにシルクのスカーフは、
どうやって洗うのが一番いいですか。
- 鮫島
- 使ったらハンガーなどにかけていただいて。
汗や匂いを飛ばしていただければ。
そしてシーズンが終わったら、
気になる方は、クリーニングに出してください。
ちなみに、手巻きなので、端のほつれが出た場合は、
お直しが可能です。
- 伊藤
- それは嬉しいですね。
- 長島
- 大事に使ってもらえるといいですね。
ちなみにmanipuriのシルク、
原材料は、細い12匁(もんめ)です。
ヴィンテージのスカーフに
インスピレーションを受けたところから
始まっていますから、
ヴィンテージ的なやわらかさ、軽さを追求して、
あえて軽いシルクを使っているんです。
シルクって使っていくとやせていき、
やわらかくなっていくんですが、
manipuriは最初からその軽やかなタッチを
表現しています。
- 伊藤
- だから最初からやわらかくって巻きやすいんですね。
ますます大事にしようって思えます。
長島さん、鮫島さん、
知らなかったスカーフの世界を知ることができました、
どうもありがとうございました。
- 長島
- こちらこそありがとうございました。
ご一緒できて嬉しいです。
- 鮫島
- どうもありがとうございました。
長くお使いいただけたら嬉しいです。
スカーフ文化が根付いてほしい
- 長島
- 僕、フランスでは、スカーフを探すのに、
ヴィンテージショップに行くこともあれば、
集積所みたいなところで買うこともあるんです。
- 伊藤
- ええーっ?! そんなところがあるんですか。
- 長島
- 廃品回収の集積所です。
パリで、古着だけが集められる場所があるんですよ。
そこから、KILO SHOP(キロショップ:パリ生れの、
量り売りのヴィンテージショップ)みたいに、
まとめ買いをしていくんです。
そこで「スカーフがほしいんです」と言うと、
スカーフだけを用意してくれる。
もちろん品質にはものすごく差があるので、
見て、触って、いいものを選ぶんですけれど。
- 伊藤
- それは質感で?
- 長島
- 質感はもちろん大事です。
シルクは触ってすぐにわかるんですが、
わかりにくいのは、化学繊維。
でもそういうものにいい絵が描かれている確率が高い。
コットンである確率も高いですね。
そこにムスリマ(イスラム教の女性)のかたがたの
ヒジャブ(頭や身体を覆う布)の古着が入っていたり。
一日中、その集積所で、
何千という布を触るんですけれど、
あんまり選り好みしていると
「何してるんだ、もっとまとめて買ってくれ」って
怒られちゃったりする。
- 伊藤
- (笑)そういうものは、サンプルとして?
- 長島
- それもありますし、いいものは、
ニットと古着を組み合わせた製品をつくる材料に
したこともあるんですよ。
- 伊藤
- それ見たかったです!
- 長島
- すぐ完売しちゃったんです。
また、いいヴィンテージが集まったら(笑)。
- 伊藤
- じゃあ、今、お手持ちのスカーフは、
“選ばれしもの”。
- 長島
- そうです。デザインの参考にとってあります。
参考といえば、パリに行くと古本も探しますよ。
ジョルジュ・ブラッサンス公園の厩舎の近くで、
週末に古本市が開かれるんですよね。
- 伊藤
- 行ったことがあります! 取材しましたよ。
懐かしいな。
- 長島
- あそこ、いいですよね。
安くていいものがいっぱいあって。
前回はミロのオリジナルのリトグラフがついた本や、
バレエの本、ポスターの本、いろいろと買いました。
- 伊藤
- そっか、スカーフをつくるからといって、
デザインのヒントになるのは、
ヴィンテージのスカーフばかりじゃなく、
ありとあらゆる古いもの、なんですね。
- 長島
- そうなんです。
文字の組み方とか、絵の使い方とか、
古書は、とっても参考になります。
- 伊藤
- 今回、デザインを考えていただく時に、
5人のデザイナーのみなさんが関わってくださいました。
みなさん、長島さんのスカーフや古書のコレクションを
見ているんですね。
- 長島
- そうなんです。
- 伊藤
- 今回は、水玉をテーマにしようと決めて。
- ほぼ日
- そうですね。ドット柄。
ひとつテーマがあると、
デザイナーそれぞれの描き方が出て、
面白いですよね。
- 伊藤
- 面白かったです。
おひとり、おひとりの個性があって。
みなさん、プレゼンテーションで緊張してましたよ。
- 長島
- ふだんしないような言葉づかいで!
あれは結構、面白かったなぁ。
- 伊藤
- ああいうことは、いつものことではなく?
- 長島
- 1個のお題に対して何人かでデザインを出し合うのは、
スカーフでは初めてです。
バンダナではあったんですけどね。
いつもは、できあがった柄をジャッジするので。
- 伊藤
- 大きな、ドーンとしたドットもかわいかったんですが、
やっぱり小っちゃい柄に全員の「かわいい!」が。
- 鮫島
- 端までデザインがあるというのが大事なんですよね。
そこが無地だと、
巻いたときに柄がない、と思われてしまうので。
- 伊藤
- そうなんです。だからほんとに
スカーフのデザインって面白いし、
難しいなと思いました。
最終的には、オリジナルのデザインではなく、
定番のデザインを選んだのですけれど、
あの過程は、とても貴重なものでした。
- 長島
- 僕らも楽しかったです。
スカーフの面白さって、
巻き方によっても印象が変わることですよね。
首に巻くのと頭に巻くのでももちろん違いますし、
その巻き方によっても柄の出方が変わる。
- 伊藤
- 1枚の布なのに。
- 長島
- そうですね。
でも、ほんと最終的なところは、
身につける人に委ねるほうが絶対にいい。
スカーフって、
その人が完成させるべきものだと思っています。
- 伊藤
- パリで、「ハッ」とするような
スカーフづかいを見かけました?
- 長島
- スカーフの2枚づかいですね。
- 伊藤
- 2枚? どんなふうに?
- 長島
- 2枚の端と端を結んで、
長い巻きもののようにして、
グルグルグルって首に。
- 伊藤
- すごい! それ、すぐにわからないですよね。
巻いている姿から想像したんですか。
- 長島
- はい。ボリュームたっぷりに、
異なるデザインが見えたので、
「あれ、絶対そうだよな」と。
1枚じゃ、絶対に出なさそうな色、柄だったんですよ。
そういう意味では、この水玉も、
お手持ちの別の柄のスカーフと
組み合わせていただくのも面白いかもしれないですね。
- 伊藤
- 頭に巻くのもよさそうです。
それにしてもパリの女性たちって、
なぜあんなに小物づかいが上手なんでしょうね。
- 長島
- ほんとうにそうですね。
そして不思議と、日本人に響くオシャレなんですよね。
前回、NEBULONI E.(ネブローニ)っていう
靴のミーティングで、イタリアとフランスに行ったんです。
そうしたら、イタリアとフランスって全然違うんですよ。
イタリアって靴からして、
全部にビジューが付いてて、ギラギラしてる。
で、フランスに行ったら、
キラキラはあるんだけれど、
その使い方が、なんて言ったらいいんだろう、
ちょっとキッチュさがあるっていうか、
「控えめにちょっと見せる」みたいな。
そこの按配が日本人の感覚に
すごくマッチしてるんじゃないかなって思いました。
イタリアはもう「見て!」みたいな感じだから。
- 伊藤
- そうなんだ! 面白いですね。
そういえば日本では、
まだまだ、スカーフを巻かない人が多いのかな?
- 長島
- でも、だいぶ、増えましたよ。
- 伊藤
- 子どもの頃、母が巻いてたんですよ。
そういう記憶のある同世代の方、
多いと思うんですけれど、
1回、その流行というか、
女性たちが日常的にしていたスカーフというものが、
消えていったんですよね。
- 長島
- 僕は最初「日本人はスカーフのオシャレが苦手なのかな」
って思ってたんです。
ちょっと飛行機のCAの制服のイメージがあったりして。
スカーフって本来もっと自由なアイテムなのに、
あのイメージが強すぎるのかな。
- 伊藤
- たしかに巻いていると、
そう言われたことがあります。
- 長島
- それで、manipuriをつくるとき、
なるべくテイストが違うお店に
アプローチをかけたんですよ。
カジュアルなところからモードなところまで。
なぜかっていうと、タンスにしまい込まず、つけて、
生活に根付いてもらわないと文化にならないから、
だからカジュアルな人も巻けば、
モードな人がモードな巻き方もする、
スカーフがそういうものになったほうがいいな、と。
それはmanipuriじゃなくてもいいんです、
スカーフを根付かせたいという思いです。
だから、前よりもスカーフをする人が
増えているのであれば、よかったなって思います。
- 伊藤
- たしかに増えていますよ!
- 長島
- 嬉しいな。
スカーフって、ファッションの小物として、
買いやすいプライスだと思いますし。
manipuriは、とくにそこを意識しているんです。
- 伊藤
- そういう努力が、いろんなショップの方、
そしてお客さまに通じたんですね。
ほかにも、販路を拡げることは続けられて?
- 長島
- はい、パリの展示会に出しました。
- 伊藤
- パリに!
- 長島
- ふだん忙しいバイヤーの方々が
一同に会する場ですから、
いろいろな方に会うことができました。
新規の取引も増えたんですよ。
そして、それぞれ、オーダーの仕方が違うのが、
また、面白いんです。
- 伊藤
- サイズや、柄がってことですか?
- 長島
- はい。サイズにしても、
カジュアルめなところは65cm角という、
ちょっと小っちゃめのスカーフを
オーダーされるバイヤーの方が多いですね。
トレンチコートの中にボリューム感を持って、
というオーダーならば、88cm角であるとか。
- 伊藤
- そっか、88cm角だと、
ストールほどじゃないけれど、
なんかちょっと襟まわりが寂しかったり、
ちょっとあったかくしたいけど心許ない、
っていうときに、ちょうどいいでしょうね。
- 長島
- 2回巻いてあたたかくもできるし、
涼しげに端を出してつけてもいいし。
そういうショップによる違いが、面白いです。
- 伊藤
- バイヤーの方と話していると、
いろんな発見がありそうです。
- 長島
- あります。
バイヤーの方って、自分たちの
「このシーズンはこういうふうにしよう」
っていう提案のもとでバイイングをしているので、
「これが必要」という明確な答えがあって。
- 伊藤
- 色もそうですよね。
- 長島
- はい。同じ柄を選んでも、ショップによって
色がほんとに違います。
バイヤーのディレクションには、
テーマカラーがあるので、
それに当てはまった色を選びますね。
manipuriは同柄で3色ぐらいの色展開をするんですけど、
それぞれに、人気があるんです。
面白いですよ、ほんとに。
- 伊藤
- そういうお店から、スカーフが、
街に出てゆくわけですものね。
わたしたちも、「weeksdays」を着ている人を見て、
自分たちが提案した以上のことが
返ってくることがあります。
たとえば70歳手前ぐらいのショートの白髪の方が、
全身を「weeksdays」で揃えてくださっていて、
すごくカッコよくて!
「いつも見てるのよ」なんておっしゃられて、
ほんとうに嬉しくて‥‥。
わたし、こういうお店をやるなんて
全く思ってなかったから、
商品づくりには、そんなふうに
新たな人とのつながりがあるんだと、
そのことを嬉しく思うんです。
- 長島
- たしかに。ものをつくっていると、
お客さまとのつながりが生まれますよね。
この仕事をしていなかったら、
全く知りえなかった人たちと。
- 伊藤
- そう。ほんとに。
1枚のヴィンテージスカーフから
- 伊藤
- こんにちは、長島さん、鮫島さん。
今日はどうぞよろしくお願いします。
取材にあたり、このスカーフができるまでのことを、
チームで振り返っていたんですよ。
わたしがmanipuriのスカーフを使っていて、
「いっしょにweeksdaysのスカーフが作れたら」って、
お願いをしたところから始まりました。
- 鮫島
- お問い合わせをいただいたのがご縁でしたね。
- 伊藤
- 最初は、「weeksdays」の
オリジナルデザインのスカーフが作りたいと
考えていました。それでアイデアを出したり、
manipuriのみなさんに絵を描いていただいたり。
けれども、最終的には、
すでにmaipuriで作られているおなじみの柄を使い、
色を「weeksdays」仕様に替えるのが
ベストだっていうことになりました。
スカーフのデザインが
こんなに難しいなんて! と驚いたんです。
- 長島
- そうなんです。非常に難しいんですよ。
- 伊藤
- 平面のデザインとして見たときと、
巻いたときの印象が、
どちらもちゃんと素敵であってほしいと考えると‥‥。
- 鮫島
- 絵はよくても、巻いた時の表情は
思っていたものと違ったり。
- 伊藤
- はい。でも、あれだけ試行錯誤したプロセスは
無駄じゃなかったと思います。
やはり製品化されているデザインは、いずれも、
細かい柄と大きな柄のバランス、
ラインがどう入っているかなどが絶妙なんですよね。
スカーフとして徹底的に
考え抜かれているものなんだなとわかりました。
- 長島
- ありがとうございます。
- 伊藤
- 今日は、まず、manipuriが
どんなブランドなのかということから
お聞かせいただけたらと思っているんです。
そもそも、代表の長島さんが
ヴィンテージスカーフがお好きで、
たくさんお持ちだとおっしゃってたことに、
とても興味をひかれて。
- 長島
- そうなんです。
- 伊藤
- 最初に買った1枚、覚えていらっしゃいますか?
- 長島
- 最初の1枚はフランスに行った時に買った
ヴィンテージのスカーフでした。
独立前に勤めていた会社では営業職で、
ファッションの仕事をしているとはいえ、
自分でスカーフを巻くことはなかったんです。
けれども、2006年に独立をして、
あたらしいブランドを立ち上げるのに、
ヴィンテージのアイテムがヒントになるかなと、
パリを訪ねたんですね。
そのときにスカーフと出会いました。
当時、日本では、ストールがすごく流行っていたんですよ。
- 伊藤
- ストールの流行‥‥何年くらいの話でしょう。
- 長島
- 2009年にmanipuriをつくったので、
2007年か2008年ですね。
でも当時の僕には
「巻きものかぁ、そういう仕事もあるんだな」
っていうくらいの感覚でした。
というのも、独立した時は、陶器を売ったりとか、
そういうところからスタートしていたので。
- 伊藤
- 以前にお勤めになっていたのは?
- 長島
- BAYCREW’S(ベイクルーズ)というアパレルです。
- 伊藤
- そうなんですね。
独立なさったきっかけは?
- 長島
- 一人でやってみたいな、って思ったんです。
自分で立ち上げれば、全部自分でできるし、
同時に勉強もできますから。
それで独立して、最初、有田焼を売っていました。
そのあとSalet(サレット)っていう、
生花をアクセサリーにするブランドをつくりました。
いまは休止しているんですけれど。
鮫島ともその頃に知り合うんです。
- 伊藤
- 生花をアクセサリーに?
- 鮫島
- すっごくかわいかったんですよ。
長島は、プリザーブドフラワーのバラを使って、
ネックレスやピアスを作っていました。
前職でファッション雑貨メーカーのバイヤーだった私は、
それがセレクトショップに置かれているのを見て、
「この会社と取引したい!」と思い、
長島と会ったんです。
- 伊藤
- そうだったんですね。
そして、そんな頃、長島さんは
パリで、ヴィンテージスカーフと出会った。
- 長島
- はい。もともとヴィンテージが好きなんです。
それでパリに行くようになって、
古着を含めて探すようになりました。
そのなかで、
「スカーフって、いったい何なんだろう?」と
思ったのがきっかけです。
- 伊藤
- 「スカーフって、いったい何なんだろう?」
- 長島
- すっごく考えたんですよ。
それで、僕は、スカーフって、
ひとつの絵だと思ったんです。
だから、絵を身につけられるっていうことが、
すごい喜びだろうなって、最初に思いました。
そして、当時は大きなストールが流行っていたので、
スカーフの柄をストールに落とし込んだら?
というアイデアがうかびました。
そういうものって、まだ世の中になかったんです。
今でこそハイブランドで、
正方形で140のサイズのスカーフがありますけれど。
その頃はストールといえば長方形でしたから。
- 伊藤
- たしかにそうだったかもしれません。
- 鮫島
- 大きな正方形の布に、捺染というのはなかった。
(なっせん:色糊で布に模様をプリントする手法。)
なので、それを最初に始めたんです。
ですからmanipuriのスタートは、
スカーフじゃなくて、ストールでした。
素材もリネンを使っていて。
- 伊藤
- リネンのストールから、
シルクのスカーフに主軸をうつしたのは、
なにかきっかけがあったんですか。
- 長島
- 2012年か2013年だったと思うんですけれど、
パリにリサーチに行ったら、
女性たちがずいぶんと
スカーフを巻いているのに気づいたんです。
で、友達にアンジェラっていう
フランス人女性がいるんですけど、そのアンジェラに、
「みんな、スカーフを巻いてない?」
みたいな話をしたんですよ。そしたら
「フランス人は、みんなスカーフを巻くのよ」って。
「シルクですごくあったかいし、普通のことよ」。
「いや、待て、待て。去年来た時より、
絶対にみんな、巻くようになっているぞ」って。
それで、ぼくらも、シルクのスカーフを
やってみるのがいいかも、と。
- 伊藤
- なるほど、以前のパリで気になったスカーフを、
ようやく作ることになるわけですね。
- 長島
- そういうことなんです。
伊藤さんのスカーフ歴はいかがですか?
- 伊藤
- スカーフは好きなアイテムで、
すてきだなとか、ちょっと珍しいなとか、
かわいい柄だなって思うものを、
素材を問わず、いろいろ集めていたんです。
でもほんとうにありがたみを感じたのは
じつは最近のことなんですよ。
というのも、わたし、冬から春へと変わる時、
花粉症や気管支炎に悩まされるんです。
さらに去年の3月はコロナにもなってしまい、
体調の悪い日が2週間くらい続いてしまって。
その時に、ふとシルクのスカーフを首に巻いたら、
すごく守られている感じがしたんです。
やわらかいだけではなく、
あたたかさがじんわり伝わってくるかんじ。
今まで、おしゃれのアイテムの1つとして
考えていましたが、
「シルクってすごい!」、
「スカーフってやっぱりいいなあ」と。
それでスカーフ集めに拍車がかかりました。
シルクって、使うとよさがわかるんですよね。
- 長島
- わかります、わかります。
- 伊藤
- シルクのスカーフに関しては、
もともとヴィンテージショップなどで
よく見ていたんです。
数を見ると、だんだんいいものが
分かってくるものなんですよね。
「端の始末がきれいだな。なるほど、これは手縫いだ」
とか。
たくさんのものに触れるって大事なんだなって思いました。
- 長島
- そうなんです。量で、全部わかってきますよね。
デニムもそうだと思うんですよ。
ぼくはヴィンテージデニムを
集めていた時期があるんですが、同じなんです。
たくさん触って、見ることで、
わかることっていっぱいあります。
- 伊藤
- スカーフだけじゃなく、デニムも!
- 長島
- ちょっと収集癖があるんです(笑)。
- 伊藤
- (笑)
「1枚の絵」の話に戻りますが、
巻いている姿はなにが描かれているのか
あまりよくわからないスカーフの柄が、
拡げてみると1枚の絵になるっていうのは、
面白いものですね。
使うときに全部は見えないっていうのが、面白い。
- 長島
- しかもスカーフって
「巻いているとき」が完成なんですよね。
巻いている姿を含めて完成品、というか。
- 伊藤
- その当時のパリのかたがたって、
どういう巻き方をされてたんですか?
- 長島
- それはほんとに、首にギュって。
ごく普通に巻いてました。
- 伊藤
- パリのスカーフといえば思い出すことがあるんです。
高校生ぐらいの時、雑誌に
パリジェンヌの取材が載っていて、
16歳くらいのお嬢さんが出ていました。
彼女が、おばあさまから受け継いだエルメスのスカーフを、
使ったら手洗いして、
半乾きの時にアイロンをするというエピソードに、
わたしは「すてき!」って。
しかもスカーフをパールと合わせたりしているんですよ。
でもその後、わたしが18歳でパリに行って買ったのは、
エッフェル塔の下で売っているおみやげスカーフ。
- 長島
- おみやげの! わかります。
- 伊藤
- 今、考えると、
「なんであんなのを買ったんだろう?」と思うんですが、
きっと、かわいかったんですよね。
- 鮫島
- そうですよ、あれ、けっこう、かわいいんですよ。
manipuriのシルクスカーフ
小さなおしゃれ
ブルーのワンピースの襟元に、
ネイビーと白のチェックのスカーフ。
三つ折り靴下に、気に入りのサンダルを履いて、
手には小さなバスケットを持って。
4歳か5歳かな。
子どもながらに、
おしゃれさせてもらったのがうれしかったこと、
よく覚えてる。
洋服箪笥の引き出しには、
スカーフが何枚か入っていて、
今日はグリーンにしようかな、
いや、茶色にしよう。
なんて、服に合わせてスカーフをえらぶ。
巻くと、ちょっと小粋な感じ。
小さな四角い布なのに、
あるのとないのとでは大違い。
今思うと、スカーフのおしゃれに目覚めたのって、
ずいぶん小さな時のことだったのだなぁ。
10代の終わりから、
今に至るまで。
少しずつ買い集めた私のスカーフコレクション、
今年はあらたに水玉模様のスカーフ2枚が、
くわわりました。
作ってくださったのは、
weeksdays初登場のmanipuri。
manipuriのこと、このスカーフができあがるまでのこと。
コンテンツでご紹介します。
走り続けよう!
- 野口
- そのジムでのトレーニングが
終わった時の爽快感、すばらしいの。
「やばい」のよ。
- 伊藤
- わたしも最近、週1回、ジムに行ってるんだけど、
確かに爽快感がある。
インナーマッスルを鍛える系なんだけど。
- 野口
- でしょ。終わったらすっきりしない?
- 伊藤
- すっきりする。
でも円陣組んでやるぞー、は、絶対無理。
そのモチベーションがない。
- 野口
- いや、そこに通うことになったのは、
ほんとにもう事故みたいなものなの。
料理のレッスンに来ているマッチョな男の子がいるのね。
それで言うのよ、「ちょっと先生さあ、
こういうジムがあってさ、
明日俺、5時から行くから、一緒に行こうよ」。
えっ、急に? ‥‥って、
そこから始まったの(笑)。
事故でしょ。
- 伊藤
- 料理教室には悩める女子だけでなく、
マッチョの男の子も‥‥。
でもたしかにだれかが誘ってくれないと、
ひとりでそういうジムに乗り込むのは勇気がいるかも。
誘ってくれてよかったね。
- 野口
- そう。彼のおかげでほんとに人生変わった!
運動って、公園走るくらいのことはしてたんだけど、
まさか筋トレが面白くてハマるとは。
おかげさま、っていつも感謝してる。ありがとうって。
- 伊藤
- ところで、
真紀ちゃんには、目標とする人はいるの?
先生でも、先輩でも、
こういうふうになりたいな、っていう憧れの人。
- 野口
- そういう人はいないけど‥‥、でも、
夏、普通にビキニをかっこよく着たくない?
そういうことかな!
- 伊藤
- いや‥‥、もう、そこまでは‥‥、ないかな。
- 野口
- えー(笑)。だからお尻をグッと上げたいの。
それを今頑張ってる!
- 伊藤
- すごいね。すごい。
- 野口
- 子どもたちも、見たくもないのに、
「どう? 上がってきた?」とか、
母のお尻を見せられてるの。
- 伊藤
- 小6の息子と大学生の娘が。
- 野口
- 「(興味なさそうな声で)あ、上がってる上がってる~」
- 伊藤
- 面白―い。
(同席している「weeksdays」スタッフに)
みんなから真紀さんに聞きたいことはある?
- ──
- ハイ! 一念発起のダイエットの時は、
何をなさったんですか。
- 伊藤
- あ、確かに。聞きたい!
- 野口
- それは、超ストイックに、食事制限です。
ブロッコリーと鶏の胸肉とかささみとか。
美味しいとか関係なく。
あと、その時は、空腹にさせないために、
必ず玄米おにぎりを持って歩いてました。
酵素玄米とかね。
- 伊藤
- その時は空腹はだめなんだ?
- 野口
- そういうストイックな状況のときは、
あんまり「空腹過ぎる」と
逆にドカ食いをしちゃうことがあるの。
車の中で菓子パンをむしゃむしゃ食べちゃうとか、
あるじゃないない?
- 伊藤
- それはないよ~!
- 野口
- えっ、ないの?!
私はけっこうそういうことがあって、
それもよくないなと思ったから、
おにぎりとか果物とか持って、
苦しかったら食べて、爆食いを避けてました。
- 伊藤
- その時はお酒はどうしたの。
- 野口
- ワインの量を半分にしたの。
- 伊藤
- でも飲んでたんだ‥‥。
- 野口
- なるべくハイボールとかにしようと思って、
ワインは半分に。
- 伊藤
- で、外食は?
- 野口
- 外食は、その期間は、行ってもほとんど食べなかった。
とくに炭水化物は避けた。
粉物ももちろん食べないし、
お肉と野菜とワインかな。
私にしては、超・超・ストイックだった。
- 伊藤
- それを2ヶ月続けて、体重を6~7kg、
体脂肪を10パーセント近く落としたんだから、
もともと代謝のいい身体なのよね。
- 野口
- うん、いつも暑い。
- 伊藤
- 素足だしね。
「今日、今年の初サンダルなんだ」って言ったら、
真紀ちゃん、「遅い」って。
- 野口
- もうね、グイグイ素足で行きますよ。
真冬だって私けっこう素足で頑張る時ある。
- 伊藤
- もうさすがにちょっと、それはできなくなっちゃった。
寒いでしょ。
- 野口
- そうなんだけど、靴下っていうものが嫌いなのね。
ストッキングもタイツも嫌いだし。
家でもずっと素足よ。冬は床暖房があるし。
- 伊藤
- その2ヶ月頑張って、それを維持して5年かぁ。
すごいなあ。
- 野口
- 維持が大変なのよ。
落とすときは気合が入ってるから平気なんだけど。
もうラーメンも年に1回か2回だもの。
おいしいけど確実に体重に来る。
外食は週に1回って決めているのも、
家でつくる料理に比べて塩分が強くて、
すごくのどが渇くのね。
それで水をとってむくんじゃったりするし、
それに、自分で作ったほうが美味しいし、
外食するならちゃんと美味しいお店に行きたいでしょ、
だから週1回までにしているの。
友達とランチもほとんど行かない。
- 伊藤
- わたしも行かない。
昼間はしっかり仕事をしなくちゃ。
- 野口
- だよね。ほんと。
まあちゃんもそうでしょ、
昼間はきゅっと仕事をして、
夕方から飲みたいほうでしょ。
- 伊藤
- そう!
- 野口
- 5時3分前ぐらいから「さ、飲もうか」(笑)。
- 伊藤
- フリーランスだから、
自分で仕事の区切りをつけないと。
5時から飲める! って思うと励みにもなるし。
- 野口
- その分、朝早くから頑張ってるんだものね。
そうするとさ、一日が有意義だよね。
- 伊藤
- 日中は、仕事をするから、
友達とのんびりお茶を飲んでおしゃべりっていうのは、
ほとんどしたことがない。
お茶を飲むなら、仕事を終えてからお酒飲もうよ! って。
- 野口
- だよね(笑)!
だから誰も誘ってくれなくなったよ。
- 伊藤
- わかる。いいんじゃない。
- 野口
- 昼間は付き合わないけど、そのかわり、
たまに夜、美味しいものを食べに行こうよ、って。
お昼はなんか、違う時間に使いたいから。
- 伊藤
- そうね。走り続けてね!
- 野口
- 走り続けよう!
- 伊藤
- ああ、今日、真紀ちゃんと話して、
すごく元気が出ました。
っていうか、ちゃんとしないとな、って思った‥‥。
わたし、暮らしのことだと、
いつもきれいにできるのに、
自分のことになると、どういうわけか、
「もういっか」みたいな気持ちになるの。
- 野口
- だめよ。衣食住、いい感じのトライアングルを、
つくっていきたいじゃない?
- 伊藤
- そうなのよ。
そのバランスをとるための
「衣」のところは、
何を着るかっていうよりも、
どういう自分が着るかっていう話、なのよね。
- 野口
- そう! あれだけ家を掃除できるってことは、
絶対自分のメンテナンスもできるはずよ。
逆に言うと、私はまあちゃんみたいに、
あんなにお掃除できないもん。
今日はね、まあちゃんに会うから、
換気扇を全部掃除してきたの。
- 伊藤
- え、すごい!
- 野口
- 部屋が汚いのは、
自分の内面が汚れているのと同じだなあと思って。
換気扇、ピカピカにしてきました。
昨日餃子焼いたから油ギッシュで。
そしてキッチンに何にも置かないようにした。
- 伊藤
- わぁー‥‥。
- 野口
- まあちゃんみたいになりたいの。
でも私、ご飯とかぜったい2杯とか食べるしなぁ。
- 伊藤
- それは食べる。わたしも、朝。
- 野口
- 食べちゃうよね~。
- 伊藤
- でも炭水化物は午前中だけにしてるよ!
- 野口
- えらい!
- 伊藤
- ふふふ。
‥‥というあたりで、おしまいにしましょうか。
きりがないもの!(笑)
ほんとありがとう真紀ちゃん。
- 野口
- ありがとうございます。楽しかった!
SLOANEのキュロット、
野口真紀さんのコーディネート 4
- ネイビーのキュロットに、
ショート丈のニットカーディガンを。
インしない場合は、ショート丈!
ついつい気になる腰回りをカバーしたくなるお年頃ですが、
「隠さない」のが真紀流。
「ずっと腹筋に力を入れてる」という
その言葉を聞いてから、
なるべくわたしも‥‥(つい忘れがち)。
-
サウナに筋トレ、16時間ダイエット‥‥
今回、学ぶところ多き対談でした。
真紀ちゃん、ありがとう。(伊藤まさこ)
この一着が着られなくなったら
- 伊藤
- 真紀ちゃんが自分を律するモチベーションって
どこから来るの? どうやって維持してるの?
「ま、いいか」ってならないの?
- 野口
- たしかに自分に超・厳しいね。
洋服も全部直しちゃったのよ。
いいものほど全部直した。
このスカート、このパンツが入らなかったら
もうアウト、って思って。
- 伊藤
- なるほど! わかる。
わたしもジャストサイズ、
ピタピタのパンツが一着あって、
それを時々穿いてチェックしてる。
きつくなったら、腹筋したり、
食べるものを気をつけたり。
- 野口
- 先日ね、子どもの卒業式に向けて、
久しぶりにちょっとピタッとしたものを買ったの。
オールインワンなんだけど、ツイードで、
ほっそーいのを。
- 伊藤
- 美しく服を着るためにっていうのがすごい。
「健康でいたい」もあるけど。
- 野口
- 健康もそうだけど、
きれいにお洋服を着るっていうのは大事よ。
私はそこが一番。
そもそも体重を落とすと、
検査の数値も良くなるよ。
- 伊藤
- でもお酒は飲んでるのよね。
- 野口
- だからダメなのよね。
でも、それまで取っちゃったらさ、
‥‥つまらないじゃない?!
- 伊藤
- そうだね。
お酒も飲むけど、ヒールも履いて、がいいね。
- 野口
- ヒールも、太ってくると履けなくなるから。
体が重くなってつらいし、足も太るのよ。
ほんとうにね、いい年になったら、
いいものを着ることは大事なの。
そして、同じお店でも、高級ラインの服って、
ほんっと細いの。でも、それをきれいに着ると
めっちゃ形がきれいだから。
好きなポロシャツがあるんだけれど、
ふつうのラインと、高級ラインでは、形が違う。
それがね、面白い。
- 伊藤
- 面白いんだ。
- 野口
- すっごく面白い。
値段も違うけど、形のよさも5倍ぐらいいいの。
ポロシャツってすっごい体のラインが出るんだよね。
だからポロシャツをずっとかわいく着たい、
おばちゃんになってもかわいくポロシャツが着たい。
そういうモチベーションもある。
- 伊藤
- なるほどね。ポロシャツっていう定番のアイテムほど、
自分を整えておかないといけないってことなのね。
- 野口
- そうなの。わかるでしょう。
さっき言ったみたいに、体型を隠してくれる
ワンピースもいいんだけれど、
まずフィットしたものを着るのって大事。
みんなそこを避けるようになるの。
だから無理してでも避けないように調整する。
‥‥いいの? こんな話、ずっとしてて。
- 伊藤
- 全然大丈夫。
わたしも含め、迷ってる人達に、発破をかけて!
- 野口
- 料理教室でもいつも言ってるよ。みんなに。
- 伊藤
- えっ、生徒さんに?
- 野口
- うん。言ってるよ。
「今着てる服でテンション上がる?」
みたいな感じで。
あるいは「そんな夫や子どもの愚痴を言わないの!」。
- 伊藤
- そうなんだ~。
- 野口
- 「そんな話、しててもつまんなくない?
もっとさ、自分をさ、明るく楽しくしなよ」って。
みんな、そんな真紀さんみたいになれないよー、
とか言ってるけど。
- 伊藤
- だめよね、文句言ってると、
そういう顔になっちゃうんだから。
人相が悪くなっちゃうの。
- 野口
- そうでしょ。
でもね、すっごくきれいな子が、
すっごく文句を言ってたりもするのよ。
- 伊藤
- そっかあ。
- 野口
- そういう子には
「かわいいんだから、もっと楽しみなよ!」って言う。
料理教室なのに、説教が始まっちゃう。
「うちのダメ息子、ダメ娘が」
みたいなことばっかり言う人には、
「そういうこと言わないの!」って。
ほんとにそう思うのよ、
自信がない子に育っちゃうでしょ。
お母さんが味方してあげないで誰がするんだよ!
って感じだから。
- 伊藤
- うん。きっと真紀ちゃんの生徒さんは、
そういうのが聞きたくて、来てるんだと思う。
もちろんあのおいしい料理の秘密を知りたい、
っていうのが先だと思うけど。
ほかにはどんな話をするの?
- 野口
- 下着の話もするよ。
もうみんな、ある程度の年齢になった女性たちは、
ラクな感じのばっかりで、
全然ブラジャーをしてないって言うの。
何年もしてないって。
- 伊藤
- えっ。そっか、
ブラトップやブラキャミだけってこと?
- 野口
- そう! 「それだけ」っていうのは絶対だめよ、って。
私、夜と朝に下着を変えるの。
- 伊藤
- 夜はちなみに何を?
- 野口
- 夜はナイトブラセットをするわけ。
で、朝はちゃんとセットアップで下着をつける。
- 伊藤
- セットアップなんだ!
- 野口
- 必ず。そこはね。
でも、生徒さんに、ブラジャー買ってる? とか、
パンツとブラジャー、ちゃんとセットにしてる? とか、
そういうこと言うと、えー、全然してないよって。
- 伊藤
- でも、下着の線を拾う素材のパンツには、
レースのショーツをとか、
透けるブラウスには肌色に近いキャミソールをとか、
服に合わせて、
上下別々ってこともあるじゃない?
- 野口
- うん、そういう日もある。
そうやって積極的に考えるならいいのよ。
でも適当に選ぶから上下がいつもちぐはぐ、
っていうのはね。
- 伊藤
- そうね。
じゃあ真紀ちゃんのアドバイスで、
料理教室に通ううちに変わっていくの? 生徒さん。
- 野口
- うん。
「先生、ブラジャー買ったよ!」っていう人、
いっぱいいる。
ダイエットした子もいっぱいいる。
意識が変わるのね、きっと。
- 伊藤
- そうしたら体調もよくなるだろうし。
- 野口
- 私もそうだけど、みんな、今、美容が大好きよね。
年取ってくると、頑張らなきゃいけないじゃない?
なんにもしなかったら老け込むだけだから。
だからみんなで、そこを頑張っていこうって、押してる。
- 伊藤
- そうなの。何もしないと、
ただ汚くなっていっちゃうの。
がんばらなくちゃ。
- 野口
- ね、これから、私たち、
60に向けて、ね。
- 伊藤
- 年を重ねるごとに、服も変わってきた?
- 野口
- そうなの。ショートパンツもそう。
膝小僧を出さないとダメ。
- 伊藤
- 緊張感ってこと?
- 野口
- そう! やっぱりお腹に腹筋入れとかないとね。
こうやって、クッて。一生入れる。
- 伊藤
- さすが、姿勢がいいのよねえ。
- 野口
- いやいや、よくないけど、
そこは力を入れておかないと。
胸もちゃんと張ってね。
- 伊藤
- 腹筋はどうやって鍛えているの?
- 野口
- 筋トレ。
- 伊藤
- 筋トレ!
- 野口
- 筋トレと、ヨガ。
ヨガではインナーマッスル。
- 伊藤
- それはどれぐらいの割合で行ってるの?
- 野口
- 筋トレ月曜日、ヨガ土曜日。
ずっとやってる。
筋トレは1時間半、スーパーマッチョの、
ほんっとに格闘技のレフリーの人がコーチのジムなの。
生徒は全員若くて、私が一番歳上。
その子たちと、部活みたいにこう、円陣組んで、
自重を使ったサーキットトレーニング。
20代、30代の子と同じメニューをやってるから、
ほんっとに辛くて死にそうなの。
心拍数も上がるし。
- 伊藤
- えっ、やだー!
- 野口
- ほんと不思議なジムなんです。
- 伊藤
- それをどれぐらい続けてるの?
- 野口
- 今ちょうど1年。
- 伊藤
- はあー‥‥、
真紀ちゃんの話を聞いていると
「わたしは、もういいや」って気分になってきた。
- 野口
- だめよー(笑)。
SLOANEのキュロット、
野口真紀さんのコーディネート 3
- ネイビーのキュロットに、
ストライプのリボンブラウスを。
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ヒールの靴は1で履いていたものの色違い。
形は同じでも色が変われば雰囲気も変わる。
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「ここの靴の木型が私に合っているみたい」。
なるほど。
「自分にしっくりくるブランドを見つける」
っていうのも、参考になります。
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この日、キュロットにコーディネートする服を
たくさん持ってきてくれた野口さん。
どれもシンプルですが、
シンプルだからこそ素材のよいものを、
シルエットの美しいものを、
と服をえらぶ目は相当厳しそう。
体型も、えらぶものも、
「これでいいや」が絶対にないのです。
おしゃれは気合い、ってことを学びました。(伊藤まさこ)
シャツ・インのための体型維持
- 伊藤
- 今回のキュロットだけれど、
真紀ちゃんはさらに10センチぐらい
短くてもいいって言うのね。
- 野口
- そう。これでじゅうぶんかわいいのはわかる。
でも、私、ショートパンツは、
ほぼみんな同じ丈で揃えているの。お直しして。
それに比べるとこのキュロットはちょっと長めかな。
でもめっちゃ着たい!
- 伊藤
- ぜひ、この春夏に着てほしい。
そうか、ショートパンツの丈に
「真紀の黄金比率」があるのね。
それはどうやって決めたの?
- 野口
- それがいちばん陽気で楽しそうな感じがするから。
- 伊藤
- えっ、えっ?! 大丈夫だよ。これ以上、
わざわざ陽気で楽しそうな感じを出さなくても‥‥。
- 野口
- いや、私、暗いかなあと思って(笑)。
- 伊藤
- (笑)何言ってるんだろう。
ショートパンツは長く穿いているの?
- 野口
- 昔から大好きで!
撮影の時、デニムのショートパンツで出かけて
「おはよう!」とか言うと、けっこう引かれるけど、
「やめなよ!」とまでは言われない。
まあほんとは、いい歳したら、
みんな穿かなくなるのよね。
- 伊藤
- あと真紀ちゃん、絶対、
シャツやニットをパンツにインしてる。
そこがまた、きれい。
- 野口
- そう。インするために痩せたい。
体型維持の努力の原点は、そこかも。
- 伊藤
- 痩せると言っても、
ちゃんと食べるもの食べて、
パスタやお米も食べて。
- 野口
- 全部食べてるよ。
- 伊藤
- 痩せすぎにならないようにも気を配ってる。
それがすごいなあと思っているんです。
- 野口
- 私、驚かれるほど食べているけど、
一日中、動いてるの。
それでカロリーを消費しているんだと思う。
- 伊藤
- 例えば昨日はどういう感じ?
- 野口
- 昨日は打ち合わせで2時間喋って、
デパートを2時間ぐらい歩いて、
その後サウナに。
夕方4時半ぐらいからハイボール飲んで、
その後、ごはんの支度しながら、
赤ワイン、ほぼ1本飲んだ。
- 伊藤
- 料理を作りながら?
- 野口
- そう!
- 伊藤
- 一本飲むってすごくない?
酒量が減ってないんだ。
- 野口
- 全然減ってない。
むしろ、やめているのよ、1本で。
もうちょっと飲める。
‥‥どうにかして!
- 伊藤
- (笑)でも、ワイングラスで5杯飲んだら1本か。
- 野口
- そうだよ。多めに注いだらね。
まあちゃんだって2杯でやめないでしょ?
- 伊藤
- やめない。
- 野口
- そうだよ。泡、白、白、赤、赤で
もうほぼ1本みたいなものだよ。
- 伊藤
- ‥‥あれ? 何の話してたんだっけ。
- 野口
- カロリー摂取の話。
- 伊藤
- そうだ。でね、野口家は小6の男子がいるでしょ。
彼は、すごく食べるでしょ。
真紀ちゃんもごはんを作ってて、
つい食べちゃうとか、ないの?
- 野口
- 食べちゃうよ。
昨日だって、餃子130個ぐらい作って、
全部なくなったよ。上の子は留守だったのに。
私も30個は食べた。
- 伊藤
- 30個‥‥。真紀ちゃん、てっきり、
つくるけど食べてないって思ってた。
- 野口
- めっちゃ食べてるよ。
昨晩は餃子30個だけじゃなく、
友達がフィナンシェを買ってきてくれたのも食べた。
- 伊藤
- じゃあその16時間ダイエットでどうにかしてるの?
- 野口
- いざとなったら、そうね。
いまはその時期じゃないけど。
ちなみに昨日は朝ごはんをしっかり食べて、
お昼は食べなかった。
夕飯に餃子30個っていうのは食べすぎだけど、
まあ、ヘルシーじゃない? 手づくりの餃子。
野菜がたっぷりだし。
- 伊藤
- バランスを取ってる、ってことなんだね。
- 野口
- そう。でもずっと満腹が続くのはよくないから、
「ちょこちょこ食べる」ことはしてないの。
- 伊藤
- 休ませるってこと? 胃とか腸を。
- 野口
- うん、そう。
- 伊藤
- 鍼灸院の先生が言ってた、腸を休ませなさいって。
風邪のときも栄養をとって、っていうのは、
昔の話だって聞きました。
この頃はなるべく食べないでって、言ってるそう。
- 野口
- そう。胃腸を休ませるの、大事よ。
- 伊藤
- それに気づいたのはいつ頃だった?
- 野口
- ずいぶん前‥‥10年ぐらい経つかなあ。
人生最大のダイエットは5年前で、
2ヶ月で6キロぐらい落としたの。
体脂肪が28ぐらいあったのを、20ぐらいに。
- 伊藤
- 筋肉を残して脂肪を落としたんだ!
- 野口
- そうなの。
- 伊藤
- すごい。体形が変わったでしょう。
- 野口
- それこそもうお腹が出過ぎていて、
シャツ・インなんて絶対できない体形だったの。
ワンピースを着ているのであれば、
手首や足首の細いところを出すので、
全然平気なんだけど、
パンツ系は、ちょっとね。
- 伊藤
- 細いところを出して、
大きくなったところを隠す。
わたしもその作戦。
- 野口
- 肝心なところを隠しちゃえば細く見えるから。
でも実際の当時の私は「小太り」。
その「小太り」が嫌で。
- 伊藤
- それで一念発起して。
- 野口
- そう。それで53kgの体重を46~47kgに落として。
で、ダイエットが成功しても、
それをキープすることが大変なんです。
今は全然だめ。キープしているつもりでも、
48~49kgです。
先日久しぶりに50っていう数字が見えた。
体重計乗る時、もうほんと悲鳴を上げてる。
- 伊藤
- わたしもこの前、今年初めて体重計に乗って、
悲鳴を上げた。‥‥あっ、毎日乗るの?
- 野口
- そう。1日に、2回は乗るの。
悲鳴上げながら(笑)。
だって家にあるでしょう?
乗らないと!
- 伊藤
- あるけど、「ま、いっかな」。
それがいけないんだ。
- 野口
- サウナに行くとビフォーアフターは絶対測る。
昨日も測ったよ。
- 伊藤
- えっ! どうして?
- 野口
- だってその時間で何kg減ってるか気にならない?
昨日は気合を入れて、
2時間ちょっと入って、
1.5kg減ってたよ。
- 伊藤
- 2時間も入るの?!
- 野口
- それも慣れなのよ。
私、サウナ大っ嫌いだったのよ?
それを、1日おきにジムに行くたび、
帰りにサウナに寄って、
12分を1セットにして、
毎回4セット、やってみたの。
そうしたら、気持ちが、もうめっちゃ
ポジティブになって!
幸せホルモンが出るのかな、自律神経が整うの。
- 伊藤
- わたしは、のぼせやすいので、
温泉もほどほどに。
サウナは入ったことないなぁ。
でも、酵素風呂は時々行って、リフレッシュ。
出るとむくみがとれて、すっきり。
SLOANEのキュロット、
野口真紀さんのコーディネート 2
- キュロットと同色のグレーのニットをコーディネート。
もちろんニットはパンツにイン!
-
バッグストラップの靴はこの春新調したもの。
靴は華奢なものがお好みのよう。
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ぺたんこの靴でもラクに流れないのが真紀流。
脚や腕など、
肌の見せ方のバランスがとても参考になります。(伊藤まさこ)
食べたい心と痩せたいカラダ
- 伊藤
- 真紀ちゃん、今日は、ありがとうございます。
今回、キュロットをつくったんですけど、
その話をするのに、どなたと一緒がいいかなぁって考えて、
「そうだ! 膝小僧といえば、真紀さん!」と。
以前、コンバースの試着の
コンテンツに出ていただいたときも、
ショートパンツが大好きと言っていて。
- 野口
- 大好きなんです。
けっこうみんなは膝小僧を隠すんですよね。
- 伊藤
- 「膝に年齢が出ちゃう」って。
- 野口
- 年齢とともに、しわしわになってくるの、膝が。
- 伊藤
- 膝に、変な人相が出てくるよね。
小僧のはずなのに、なんか、老けた‥‥。
- 野口
- そう! おばあちゃんが出てくる!
座っていればまだいいのよ、
曲げてれば膝も張っているわけだから。
でも立ち上がると、ほら、人相が出てくる。
- 伊藤
- 年齢は手や首にあらわれるって言うけど。
- 野口
- 「三首」(さんくび)ね。
首、手首、足首。
- 伊藤
- けっこう膝小僧もそうなんですよね。
でもわたしも「出す派」だから、
「別にいいじゃん!」と思っていて。
「weeksdays」では以前、
MOJITOというブランドの山下裕文さんと
膝小僧を出すことについての対談を
したことがあるんです。
それでね、わたしのまわりで、
いちばん膝小僧を出してる人が、真紀ちゃんだから、
ぜひ新作を穿いてもらおうと思ったんです。
- 野口
- そうなの(笑)?
- 伊藤
- トラッドなものが好きだから、
きっと似合うはず! って。
- 野口
- トラッド、好きです。
今回のSLOANEも好きです。
- 伊藤
- パンツは前ファスナーのタイプが好きなんですよね。
ファスナーがないタイプは
「お腹が出て見えるから」って言うんだけれど。
- 野口
- ファスナーつきのほうが、
明らかに、お腹は出なく見えるのよ。
- 伊藤
- とはいえ、お腹、全然出てないじゃない。
- 野口
- そりゃもう必死だもの。
- 伊藤
- 料理研究家っていう仕事ですから、
食べることも仕事の一部ですよね。
そのなかでこの体型を維持するって!
確か、年間365日‥‥。
- 野口
- うん、ワインを飲んでる!
- 伊藤
- 撮影の時に、真紀ちゃんの体型に驚いて、
「いったいどうしているの?」って訊いたら、
人間の体は、カロリーの消費と補充のバランスだから、
必要以上のカロリーを摂ったら太るんだよって。
そりゃそうだ。
- 野口
- そう! だから私たちくらいの年齢の女の人は、
普通に生活していると、1日2000kcal未満なの。
それを越すものを口から入れなければ、
太らないはず‥‥と。
- 伊藤
- でも、絶対、もっと食べてるでしょ?
どうやって維持しているの。
- 野口
- まあちゃんだって維持してるじゃない。
- 伊藤
- 体重はじわじわ増えてます。
代謝もめっきり落ちたしね。
「必要カロリー以上のものを食べると太る」。
その仕組みがわかってるのに、
食べても太らなかった時代のことを
口と目が覚えてるから、食べちゃうの。
- 野口
- わかる、わかる。
- 伊藤
- そのへんの差し引きはどうしてるの。
- 野口
- 心構えとしてはね、
「常にお腹がすいてないと気持ちが悪い」
と思うようにしてる。
16時間ダイエットは本当に効いたよ、私には。
16時間食べないだけ。
夜8時に食べ終わったとして、
翌日のお昼12時まで、
カロリーのあるものは口にしない。
睡眠時間もあるから、そんなに難しいことじゃない。
意外といけるのよ。
寝て、起きて、朝は白湯飲んでね。
- 伊藤
- 午前中は仕事してたらあっという間?
- 野口
- そうなの。
- 伊藤
- それを毎日やってるの?
- 野口
- それは、太ったときのリセット方法。
だから例えば、お友達とイタリアンに行くとするでしょ。
そこで我慢したくはないでしょ?
パスタも食べるし、ピザだって食べるし。
そうしているうちに体重が増えてしまったら、リセット。
- 伊藤
- 外食では我慢しない?
- 野口
- もちろん我慢しない。
でも外食は週に1回にしてる。
- 伊藤
- そうか! わたし、
週に3、4回、外食することもあるから‥‥。
- 野口
- でもさ、外食も、頼み方よ?
年を取ったらたんぱく質が大事でしょ。
そういうメニュー構成にするの。
- 伊藤
- ああ、どうして、こうも違うの。
どうしてそんなことができるの‥‥。
- 野口
- やっぱり意識だよ。
きれいでいたいという。
- 伊藤
- 人前に出る仕事だものね。
SLOANEのキュロット、
野口真紀さんのコーディネート 1
- ネイビーのキュロットに合わせたのは、
ラルフローレンのTシャツと、ヒールの靴。
- 脚がしゅっときれいに見えて、立ち姿が美しい。
体型維持の努力プラス、
「堂々とする」ことも、
服をきれいに見せるコツなのですねぇ。
- ちなみにラルフは大好きなブランドとか。
この靴も色違いで3足持っているんですって。(伊藤まさこ)