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t.yamai paris のジャケットとSLOANEのタートルネック こんなコーディネートで 伊藤まさこ 03 一枚でも、重ねても

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持っているとあれこれ着まわせる万能カラーのブラック。

ウール天竺 タートルネック長袖Tシャツ(ブラック)/SLOANE
ニットパンツ ¥23,100/Harriss(株式会社 金万)
靴 伊藤まさこ私物

まずはグレーのスウェットと、
ブラックのコンバースで。
こういうシンプルなスタイルが大好きです。

コート ¥66,000/RaPPELER(株式会社 金万)

その上にさっと羽織ったのは、
グリーンのジャケット。
鮮やかな色もすんなり受け止めてくれる。
さすがはブラックです。

ウール天竺 タートルネック長袖Tシャツ(ブラック)/SLOANE
テーパードリボンパンツ ロング(ブラック・38)/SAQUI
ベスト ¥25,300/Le pivot
ショートブーツ ¥49,500/DIVINA(株式会社 金万)

全身黒のコーディネート。
ちょっとモケモケした風合いの、
ニットベストを重ねると、
「全身黒」でも退屈になりません。

グローブ ¥7,150/Le pivot

ピンクと合わせても甘くなりすぎないのが、
ブラックのいいところ。

ふわふわ、とか、
もけもけ、と相性がいいのは、
ニットの持つ風合いのおかげです。

プレーンでシンプル。
だからこそ、いろんなスタイルを受け止めてくれる。

そして、一枚着るだけでも様になる。

頭をスーッと通すたび、
頬に触れるたび、
つい口に出るんです。
ああ、気持ちいなって。

これ、ぜひ体験してもらいたいなと思います。

t.yamai paris のジャケットとSLOANEのタートルネック こんなコーディネートで 伊藤まさこ 02 赤とグレーの、相性よし

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タートルネックといえば、
思い出すのが子どもの頃に着た、
とっくりセーター。
窮屈で、ちくちくして、じつは苦手でした。
でも、あれから半世紀ほど経って、
今ではすっかりタートルネック好き。

現在、
10枚ほど持っていますが、
そのすべてがSLOANEのもの! 

色違い、素材違いで揃えているので、
もういらないかも‥‥と思う時もあるけれど、
いやいや、やっぱり「今年」のものが欲しくなるのです。

今回、weeksdaysでご紹介するのは、
程よいゆとりのタートルネック。
あの子どもの頃の「ちくちく」なんて微塵もない、
やわらかで着ている人にやさしい一枚です。

カラーは、
レッド、ミディアムグレー、ブラックの3色。

冬に映えるレッドは、
こんな風にジャケットを着た時の差し色にしても。

アンティークジョーゼットジャケット/t.yamai paris
ウール天竺 タートルネック長袖Tシャツ(レッド)/SLOANE
テーパードリボンパンツ ロング(ブラック・38)/SAQUI
ショートブーツ ¥49,500/DIVINA(株式会社 金万)

カシミヤのストールをさっとかけて。
大人っぽい印象のレッドは、
グレーとの相性もいいんです。

カシミヤストール(ライトグレー)/RaPPELER(2024年11月発売予定)

グレーのタートルには、
チェックのスカートを合わせました。

ウール天竺 タートルネック長袖Tシャツ(ミディアムグレー)/SLOANE
チェックスカート ¥28,600/Harriss(株式会社 金万)
ロングブーツ ¥75,900/DIVINA(株式会社 金万)

シンプルなタートルに、
シンプルなパンツ‥‥も大好きですが、
時にはちょっとハリのあるこんなスカートで。

ピタッとしすぎず、
かといって大きすぎない。
ほどよいサイズ感がいいんです。

ファーのベストを合わせても。
ちょっと個性的なアイテムも、
受け入れてくれる懐の深さが自慢です。

ファーベスト ¥46,200/HARRISS De Relax(株式会社 金万)

t.yamai paris のジャケットとSLOANEのタートルネック こんなコーディネートで 伊藤まさこ 01 ジャケット、素材の持つ力

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アンティークジョーゼットジャケット/t.yamai paris
ウール天竺 タートルネック長袖Tシャツ(レッド)/SLOANE
テーパードリボンパンツ ロング(ブラック・38)/SAQUI
ショートブーツ ¥49,500/DIVINA(株式会社 金万)

t.yamai paris のジャケット、
この秋冬は、
アンティークジョーゼットジャケットをご紹介します。

シングルボタンで、
ポケットはパッチではなくシーム。
だから見た目にすっきりしているんです。

ゆったりとしたシルエットなので、
こんな風に中にタートルネックを着ても。
ボタンは閉めても、
また開けて中の赤を効かせても。

袖はセットインではなく、
身頃と続いたドルマンスリーブなため、
「あれ? 肩がちょっと合わないな」
ということがないんです。
(私は試着をした時に肩が大きい時があって、
諦めることが多いのです。)
デザインでもあり、
着る人に寄り添うパターンになっています。

袖丈は少し長めで、
秋冬にうれしい安心感。

袖丈的にもシルエット的にも、
細身の男性だったらきっと大丈夫。
ご夫婦で共有、なんてこともできそうです。
(weeksdaysの写真を撮ってくれている
有賀傑さんも、とても似合っていました)。

後ろ姿はこんな感じ。
やわらかな素材なので、
動くたびに寄るドレープがきれい。
素材の持つ力ってすごいなぁと感じるのはこんな瞬間です。

アンティークジョーゼットジャケット/t.yamai paris
ニット ¥25,300/Le pivot
テーパードリボンパンツ ロング(ブラック・38)/SAQUI
ショートブーツ ¥49,500/DIVINA(株式会社 金万)

中に着たニット以外は、すべてブラック。
にもかかわらず、重い印象にならないのは、
襟元の開き具合や、シルエット、
それからやっぱり素材のおかげ。

ちょっと長めのふわふわニットを裾から出して。

ニットのみならず、
シャツやワンピース、Tシャツも似合っちゃう。
ジャケットだけれど、
カジュアルにも寄り添ってくれる、
「万能」なアイテムです。

目指すは少数精鋭

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この週末、
夏服を(とうとう!)片づけました。

できるかぎり自分で洗って、
無理そうなものはクリーニングに出して。
たたんでしまっていたものは、
スチームをかけハンガーに。

ちょっと窮屈そうにしていた服が、
手足を伸ばして気持ちよさそうにしてる。
出番を待っていたのだなぁ。

待ってましたよ、秋。
そして大好きな冬よ。

一年に何度か、
クローゼットの見直しをしますが、
やっぱり本腰を入れるのは、
衣替えの季節。

目指すは少数精鋭。
えりすぐりの服が並んだ私のクローゼットは、
ハッと気がつくとweeksdaysのものばかり。

今週は、
SLOANE のタートルネックと、
t.yamai paris のジャケットをご紹介。

SLOANEも、t.yamai parisも、
どちらも週のうち、
袖を通さない日はないくらい、
お世話になっているんです。

今季もすてきな服がそろっていますよ。

あのひととコンバース 2024 [6]和知徹さん

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和知徹さんのプロフィール

わち・とおる
1967年兵庫県淡路島生まれ、
茨城県つくば市育ち。
高校卒業後、大阪の辻󠄀調理師専門学校、
そして同系列のフランス校へ。
ブルゴーニュの一つ星「ランパール」で研修ののち、
東京のフレンチレストラン『ひらまつ亭』
(現『レストランひらまつ 広尾』)へ。
在籍中の1996年、パリの二つ星レストラン
『ヴィヴァロワ』で約3カ月間研修ののち、
ひらまつ系列店の東京・六本木『アポリネール』料理長に。
退職後、1998年から銀座『グレープ・ガンボ』の
立ち上げに関わり、料理長を3年間務め、
2001年に自らの店『Mardi Gras』(マルディグラ)を
銀座8丁目に開く。
フランス料理をベースにしながら、
世界各国の味をアレンジした肉料理に定評がある。
著書に『マルディ グラ 和知 徹の牛肉料理』
『銀座 マルディ グラ流 ビストロ肉レシピ』
『20席のフランス料理店:オーナーシェフを目指す
人のために 店づくりの秘訣と100のレシピ』

『銀座 マルディ グラのストウブ・レシピ』
などがある。

■Instagram


以前、取材で和知さんのフレンチレストラン
「マルディグラ」に伺ったとき、
厨房に立って調理をする和知さんの
動きの機敏さに驚いたことがありました。
それはカメラでピントを追うのが
たいへんなくらいのスピード。
食材(それも大きなお肉!)を取り出す、
庖丁で切る、調味料をまぶす、
火にかけたフライパンをゆする、
皿を選ぶ、盛りつける‥‥、
厨房の中で身体の位置をくるくると変えながら
いくつもの料理を同時進行で仕上げてゆく様子を見て、
料理人というのはフットワークの軽さが大事なんだなあ、
と思ったものでした。

ちなみに厨房の床はコンクリート、
水や油もあるなか、こまめに動くので
仕事で履く靴はソールの消耗が激しいそう。
同じ靴を毎日履かないよう、
仕事用のスニーカーを履いてみたり、
かかとのあるサボを履いてみたり。
最近はいいインソールを入れて、
クッション性を持たせ、
膝や腰への負担を軽くしているんですって。

そんな和知さん、
ふだんのスタイルはうんとカジュアル。
「運動靴が大好き!」なんです。
聞いてみたところ、なんと
「ファースト・スニーカーはコンバース」
だったんだそうですよ。

和知さんがオシャレに目覚めて
自分で服を買うようになったのは
小学校5年生のとき。
お母さんと新宿に出て
紀伊國屋書店で本を買い、
新宿中村屋のレストランでカレーを食べるのが
休日のたのしみだったのだそうです。

「そんな時、ジーパンとデニムジャンパーの上下と、
コンバースが欲しい、って母に言ったんです。
たぶん、デパートで見て、
いいなあって思ったんでしょうね。
それでジーンズは当時新宿三丁目にあった
『Mitsumine(三峰)』で、
コンバースは『ワシントン靴店』で
買ってもらったんです。
どちらのお店も、もう、なくなっちゃったけれど」

時代は1970年代の後半。
当時、少年たちの憧れのスニーカーに
そんなに選択肢はなく、
バッシュ(バスケットシューズ)派か
テニスシューズ派か、という感じだったんだそう。

「ぼくは、バッシュ系のコンバースに惹かれて。
といってもバスケットをやってたわけじゃないんだけれど、
街で大学生たちが履いているのを見て、
かっこいいなぁ、と思ったんでしょうね」

そのとき選んだファースト・コンバースは、
赤のオールスター。
うれしくてうれしくてたまらなくって、
そこからどんどんオシャレにのめり込んでいったそうです。

「中学になると、都内の塾に通うついでに、
洋楽のLPを探しにレコード屋さんに行ったり、
洋服もひとりで買いに行くようになりました。
高校生になるとアルバイトで貯めたお小遣いを持って、
青山までDCブランドを見に行ったりも」

やがて料理人をめざし大阪の学校に通い、
フランスでの修業、都内での就職、
料理長としての忙しい日々を経て、独立‥‥と、
めまぐるしい時間をおくるなかで、
コンバースからは一回、離れていたのだといいます。

「ところが、実は、ほんとうに最近、
また、コンバース熱が高まってきたんです。
一気に買いそろえて、
今、持っているのは、ハイカットとローカット、
さらにジャック・パーセルが2足に、
スリッポンタイプもあるなぁ。
ぜんぶで‥‥6足かな? 
素材はレザーやスエードもあるけれど、
すべて黒なんです」」

細身のパンツを穿くときは、
ちょっと大きめの黒のハイカットの
靴ひもの編み込みを細くしてキュッとさせ、
太いパンツを履くときは、
靴ひもをゆったりめに結んだりして
履きかたにも変化を持たせて楽しむようになったそう。

それにしてもなぜ、コンバース熱が再燃を?

「洋楽への熱と関係していると思います。
好きな外国のミュージシャンのように、
黒の細めのデニムを穿いてみたいな、
だったら黒のコンバースだな、って。
あと、自転車にも乗る時の足元も、
やっぱりコンバースの気分なんです」

そんな和知さんに、
「weeksdays」のあたらしいコンバースを
履いてもらいました。

「これ、すごいね。モコモコだ。
ジャストサイズだけれどちょっと大きく見えますね。
今までにないタイプだし、
このグレーもきれいだなあ」

そうでしょうそうでしょう。
ほかになくって、かっこいいものが
つくりたかったんです。

このコンバースに合わせてくださった
和知さんのコーディネートは、
肉厚コットンのオーバーサイズTシャツと、
腰回りがたっぷりとした、
裾が少しすぼまっているネイビーのチノパン。
コンバースは黒、という和知さんですが、
このグレーが、とてもよくお似合いです。

「ほんとうのふだん着は、こんなふうに
たっぷりしたサイズのチノパンが多いんです。
それでネイビーのチノパンが
このコンバースに合うんじゃないかなって。
靴ひもが見えたほうがかわいいから、
裾が細めのチノパンを選びました」

裾は長いまま、かるく自然なクッションをつくって。

外に出るときはデニムのブルゾンを羽織ります。
色味を抑えたオトナのコーディネートです。

ちなみに和知さん、
スニーカーのサイズ選びは、
ブランドによって替えているのだそう。

「基本、大きめの靴が好きなんですよ。
ニューバランスのときは厚めのソックスで
大きめのサイズを選びますし、
VANS(ヴァンズ)もちょっと大きめ。
でもこのコンバースならモコモコしていて
ちょっと大きく見えるから、
ふつうのソックスにして、
ジャストサイズで履くのがいいですね」

なるほど。和知さんのつくる
発想とバリエーションのゆたかな料理とおなじで、
ファッションや靴のサイズえらびにも
「決めつけない」面白さがあるようです。

履きごこちはいかがですか。

「これ、以前のコンバースと比べて、
ソールのクッション性が高くなったことで、
格段に履きごこちが良くなりましたね。
スニーカーって一日中履くことがあるから、
クッション性があるのは嬉しいです」

ありがとうございます!  
ぜひ、ふだん履きに使ってくださいね。

「すぐにでも履きたいけれど、
厨房で履いたら汚してしまうから、もったいないね。
これはオシャレ用にしますね! 
それにしてもコンバース熱が高まったタイミングで
この取材のお話をいただいたので、
ちょっとびっくりしちゃいました、
ありがとうございました」

いえいえ、こちらこそありがとうございました。
コンバース歴45年の大先輩のお話がきけて、
とっても楽しかったです。
また、コックコート姿の和知さんに会いに伺いますね。

あのひととコンバース 2024 [5]向後志勇さん/向後比歌里さん

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向後志勇さん/向後比歌里さんの
プロフィール

こうご・しゆう
宮城県出身。
ヘアメイクの仕事をしながら美容師としても活動中。
ヘアメイクのスクールSABFA卒業後、
草場妙子さんのアシスタントを経て2023年に卒業。
美容師は数店舗を経てフリーランスとして勤務。
音楽とおいしいものが好き。
最近はラジオをかけつつ
毎日のルーティンで必ずコーヒーを淹れている。
■instagram

こうご・ひかり
静岡県出身、美容師。
原宿の有名サロン勤務7年を経て、
現在は原宿を拠点にフリーランス美容師へ。
11月からママさん美容師に。
美容と仕事、都市伝説が好き。
■instagram


見ているこちらまで、
なんだかにっこりしてしまう、
志勇さんと比歌里さん。

今日はおふたり一緒の撮影ということで、
ボアのコンバースに似合いつつ、
並んでしっくりくるような
コーディネートにしてくれたそう。
グリーンの中にグレーがよく映えてる。

比歌里さんの初コンバースは小学生の時。

「家族4人おそろいで、
白のハイカットを履いていました。
私が、父と母、弟のコンバースに、
ピンクや黄色のカラフルな花を描いて。
そうそう、紐も好みのものに変えていたんですよ」

ご本人いわく、
「クセ強め」の家族。
ご両親ともども美容師さんで、
「とにかく派手」だったのだそう。

その血を受け継いでいるのか(?)、
比歌里さんも、オレンジとか赤とか。
えらぶコンバースは、カラフルな色が多かったとか。

「でもブラックやホワイトも好きなんです。
学生の頃は、チャックテイラーをよく履いていました」

足の指がとても長いという、比歌里さん。
サンダルだとはみ出してしまうほどだから、
スニーカーえらびもなかなか大変。
「でもコンバースは大丈夫」
なんですって。
よく履く理由はそんなところにもあるのでした。

今日は古着屋で見つけたコンビネゾンの上に、
同系色のジャケットをさっと羽織って。

「仕事柄、スニーカーは必須。
コンバースは雨の日にもふつうに履いちゃいます」

志勇さんの初コンバースは、
高校1年生の時。

「ハイカットのワインレッドを買ってもらいました」

初コンバースがワインレッド! 
それはなかなかに冒険です。

「学生時代は部活に明け暮れていたから、
ファッションを気にすることができなかったんです。
でも少しずつ洒落っ気が出てきて‥‥」
そこでえらんだのが、
ワインレッドのコンバースだったのだとか。

ふたりに共通するのは、
「ハイカット」
そして、
「足首の部分に一周紐を巻く」
なんですって。

weeksdaysの
ボアのコンバースを履いた感想をうかがうと‥‥。

「中がすごくやわらかくて、履いていて楽です」

「履いた瞬間、しっくりきました」

「思っていたより軽い!」

「カジュアルな服にも、
ちょっと個性的な服にも両方いけそう」

個性的な服を着るのは、
比歌里さん。
これから、冬にかけてカラフルなニットや、
ワンピースとコーディネートしたいんですって。

志勇さんも、
「僕もボリューム感あるニットを
合わせたいと思っています。
全身黒で足元だけグレーのボアとか、
そんなのもいいですね」

「彼の持っている服は、基本ベーシックだから
私が見ると、どこが違うのか分からないんです。
カラフルなものも着ないし」と比歌里さんが言えば、

「時々、冒険するけれどしっくりこなくて。
だから同じフォルムでいいかな、と思っています」
と志勇さん。
新しさより、自分が落ち着ける服が着たいんですって。

ファッションに関して、
相違するふたりだけれど
(でもふたり並ぶとバランスがいい)、
そのどちらにも似合うのが
コンバースのいいところなのです。

この11月に出産予定の比歌里さん。

今はずいぶんお腹も大きくなっているんだろうな。
今度会うときは4人で!

あのひととコンバース 2024 [4]山下裕文さん

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山下裕文さんのプロフィール

やました・ひろふみ
1968年熊本生まれ。服飾専門学校を卒業後、
スタイリストのアシスタントを経て
原宿「PROPELLER」でバイヤー、プレスなどを担当。
米国ブランドの日本初上陸のさい、
ショップのジェネラルマネジャーに。
独立してからは、英国系ブランドやアウトドアメーカーまで
さまざまなアパレルブランドの
コンサルティングを担当したのち、
2010年に、作家・ヘミングウェイの世界観を
ひとつの哲学としてデザインにおとしこんだ
メンズウェアブランド「MOJITO」を立ち上げる。

■weeksdays「MOJITOのキャップをあのひとに」
■weeksdays「MOJITO、はじめてのキャップ」
■weeksdays「あのひととコンバース。2022」
■weeksdays「ひざ小僧を出そう、ひとりで進もう。」
■MOJITOのウェブサイト
■MOJITOのInstagram
■山下さんのInstagram


「外羽根のスニーカーって、
フォルムが締まって見えるから好きなんです」

‥‥そう言いながら、
靴紐を慣れた手つきで掛け変えていく山下さん。

何を変えたの?
と、不思議に思っていると‥‥
あれ? 最初と違う
商品ページと見比べてみてくださいね)。

「ちょっとの違いなんだけど、
こうすることで、前が沈んですっきり見える。
いいフォルムだから、
それを生かした方がいいかなと思って」

コンバースを初めて履いたのは、
小学校6年生の時。

「その時、ホワイトとブラック、
それから明るいグリーンを見て、
買ってもらったのが、グリーン」

えらんだ理由は、
「今まで見たことがない色だったから」なんですって。

それ以来、
ローカット、ハイカット合わせて
何十足(!?)履いたというコンバース。

えらぶ理由を尋ねると、
「主張しない」
「服に合わせやすい」
「年齢を重ねても似合う」
「ふつうで変わらない」
‥‥と、言い淀むことなくスラスラ答えてくれました。
さすが、つき合いが長いだけあります。

「メンズのパンツはボリュームのあるものが多いから、
ボアのボリューム感とうまく合うんじゃないかな」

「weeksdaysのコンバースは、
アップデートの仕方が他にはないように思います。
質感もいいけれど色もいいですね。底のゴムとか」

パーツによって、
色見本がたくさんあり、
かつそれを組み合わせると、
それこそ何十通り(それ以上かも)の組み合わせ。
一足できあがるまでに、
ああでもないこうでもないを繰り返してきたから、
そういう細部に気づいてくれるの、すごくうれしい。

「もう少し季節が進んだら、
グレーのウールのパンツにニットでウォーム感を出したり、
黒の上下に足元だけグレーにしたり。
あ、でも白いパンツもいいなぁ」
なんていろいろ考えてくれました。

「主張しない」
「服に合わせやすい」
「年齢を重ねても似合う」
「ふつうで変わらない」
って、MOJITOの服と一緒じゃない?
と言うと、
「そうありたいと思ってます」
とのお返事が。

コンバースとMOJITOの服、
相性ぴったりでしたよ。
ありがとうございました。

コンバースから、ちらりとのぞかせて

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伊藤
玉井さん、お久しぶりです。
今日はよろしくお願いいたします。
玉井
こちらこそ、よろしくお願いいたします。
前回の鼎談は板井と一緒に出させていただいのですが、
今、彼女は休憩中なので、
今日は私だけで伺いました。
伊藤
あ、板井さんはお休み中なんですね。
玉井
そうなんです。
靴下と20年ほど付き合ってきたので、
ちょっとひと息つきたいということで、
今年の2月から私ひとりでやらせていただいています。
伊藤
そういう時間も、大切ですよね。
じゃあ今回は、
そんなタイミングでのお願いだったんですね。
玉井
はい。まさこさんにお声掛けをいただいたことで
背中を押された気がして、
がんばらせていただきました。
伊藤
ありがとうございます。
靴下を4種類と、タイツを2種類、
weeksdaysオリジナルデザインで
作っていただいて。
どれもとっても素敵です。
玉井
あぁ、よかったです。
前回作らせていただいたタイツが
無地のコットンタイツ
だったので、
今回は靴下も加わって、ツートーンというのが
weeksdaysさんでは初登場です。
伊藤
そうでした。
タイツの方は、かかとの部分の色が
靴からちらっとのぞくのがかわいいですよね。
後ろ姿が、ぱっと華やぐような。
玉井
そうなんです。
後ろ姿に、「あっ」って惹かれますよね。
実は10年前、
ブランドを立ち上げて最初に出したのが
このデザインの靴下バージョンだったんです。
どうしてもこのデザインが作りたくて。
伊藤
へえー! 
そうなんですね。
なかなか見ないですよね。
玉井
デザインについても
進めるうちに分かってきたのですが、
今回作らせていただいた靴下のように、
縦にデザインをいれるのは
技術的にとてもむずかしいんですよ。
色が切り替わる部分は、
裏側に「柄糸(がらいと)」という
糸が出てしまうんですけど、
これ、何かにひっかけたりすると抜けやすいんです。
だから、柄糸には
抜けにくいナイロンを使用することが多いんですが、
私達はあえてコットンを使って、
上質に仕上げたいと思っているんです。
伊藤
なるほど。
そんな事情が。
玉井
うちではこの柄糸を出にくくするために
改良を重ねてきました。
伊藤
10年のあいだに進化しているんですね。
玉井
はい、見えない部分ですけれど、進化しています。
靴下の方も、縦に入っているラインが
最初はもう少し太かったんですけど、
いろんな方の足の幅に合うように調整して、
今の太さに落ち着きました。
伊藤
へぇー、太さまで! 
色の組み合わせも、
どれもほんとうに絶妙です。
今回は玉井さんに
「このボアのコンバース
に合う靴下とタイツを」とお願いして、
膨大なカラーから選んで
ご提案をいただいたんですよね。
玉井
はい。そこから伊藤さんに選んでいただきましたね。
どれも全く違う色の組み合わせをご提案して、
結果、気に入っていただきましたけれど、
実はちょっと意外でした。
伊藤さんは、
もっと似た色のツートーンがお好きなのかなと
勝手に予想していたものですから。
伊藤
あら、そうだったんですね。
せっかくのツートーンだからたのしまなくちゃ、
と思って。ふふふ。
玉井
ええ、いい色のものができてうれしいです。
色以外に、素材もちょっと変化をつけていまして。
タイツの踵とつま先の部分、
それから靴下のラインの部分は、
シルクのような光沢のあるコットンを使っています。
伊藤
あ、ほんとうですね。
光沢がある。
玉井
素材自体は高級な「エジプト綿」なんですが、
シルケットと言って、
シルクのような光沢を出す加工を施しているんです。
色が違う部分は、素材も変えることで
デザインに表情をつけています。
伊藤
へえー。
靴下はよく見ると、
ラインの部分がちょっと浮いているような気がします。
とくに「Black×Wood」と「Light Gray×Gold」とか。
これは編み方を変えているんですか。
玉井
編み方はどれも一緒なんです。
伊藤
え?! 
じゃあ、糸の種類を変えているから
浮いて見えるんですか。
玉井
そうなんです。
色の効果もあるかもしれませんが、
糸自体の素材の特性で、
編んだときに柄が浮いて見える組み合わせなんです。
ベースも柄も同じ素材だったら、
きっと全体的にベターッとした印象になると思います。
伊藤
たしかに、色の部分は存在感がありますね。
スタイリングしていて、
この色がすごく効くなと思いましたよ。
玉井
内側にラインをもってきてもいいですよ。
伊藤
そうそう! 
ラインを外側にして穿くところを、
左右逆にして、ラインを内側にしてもいい。
玉井
はい、左右どちらでも穿いていただけます。
内側にラインがくると、
足を組んだりしたときに
ちらっと見えてかわいいんです。
伊藤
あ、それはいいですね。
玉井
コンバースとの相性も抜群なんですよ。
ローカットの履き口と、
靴下のラインの見え方がちょうどよくて、
私もよく合わせて穿いています。
伊藤
うんうん、タイツの色の見え方も、
コンバースにぴったりです。
それから、デザイン性のことだけじゃなく、
肝心の穿き心地も、すごくいいんですよ。
やわらかく馴染むし、すごく立体的です。
玉井
以前、一度、このデザインのウールでタイツを作った時は、
仕上がりにしっくりきていなかったんです。
それで今回お話をいただいたときに、
今度こそ、と思って作り方を変えました。
裏地に、よく伸びて体に沿うような糸を使っています。
伸びながら着る人の体をふわっと包んでくれる感じで、
タイツとして理想的な仕上がりだと思っています。
伊藤
わかります! 
玉井
お尻の部分にはマチを設けて、
足首は細く。
ウエストのリブは肌に直接当たる部分ですから、
かゆくなりにくいように太くしました。
伊藤
なるほど。
織り方で身体の部位にかかるテンションを変えて、
ストレスなく穿けるようにしているんですね。
玉井
そうです。
ワンサイズですが、
とにかく伸縮性の高い素材なので、
幅広い方にフィットすると思います。
着心地も、
「エクストラファインメリノウール」という
ウールの中でも一番繊細で柔らかいタイプなので、
気持ちよく穿いていただけます。
伊藤
ええ。
手にとって見ると、
ほんとうにいい素材だなって実感します。
玉井
素敵なお洋服を着ているときに
足元がおろそかだと、
かえって邪魔になってしまいますものね。
伊藤
ほんとうに。
見える範囲は小さいけれど、
それだけに足元って、すごく重要な気がします。
伊藤
ウールタイツは、家でお洗濯ができますか?
玉井
ウォッシャブルウールなので、
ネットに入れていただいて、
ウール用洗剤を使い、
デリケート、おしゃれ着洗いの水流であれば、
洗濯機で洗えます。
靴下もコットンではあるんですが、
裏の柄糸が抜け出てこないように、
ネットに入れていただくのが安心です。
粘着クリーナーでホコリを取るときは、
靴下もタイツも、色が切り替わるところだけ
避けていただくといいと思います。
伊藤
わかりました。大事に扱いますね。
それにしても、どの色も素敵だから迷ってしまいますね。
玉井さんならどの色が特にお好きですか?
玉井
そうですね‥‥、
選ぶ立場になって、ぱっと見た時に、
「Black×Wood」が好みだなと思いました。
黒地に明るい色が効いていて、かっこいいなって。
お客様も、こうやってかわいい“差し色”があると
たのしくなるみたいです。
伊藤
たのしいですよ。
服だと着られないなと思うような色でも、
靴下だったら冒険できますものね。
玉井
そうですね。
たのしんで冒険していただけるものを
作りたいと思います。
伊藤
今日はどうもありがとうございました。

あのひととコンバース 2024 [3]中里真理子さん

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中里真理子さんのプロフィール

なかざと・まりこ
スタイリスト。
2000年に独立。
2005年から約3年間
サンフランシスコ、LAに居住、
2008年に帰国
主に雑誌や広告媒体で、
日用品、コスメ、料理、インテリアなど
幅広くライフスタイル全般のスタイリングを手がける。
他、モデルルーム、
ショップディスプレイのスタイリングも。
双子の男の子と女の子の母。
「weeksdays」では
「fog linen workのバスマット、
あのひとの使いかた」

「weeksdaysのハンドソープ、
あのひとに使ってもらいました」
に登場。

●website


weeksdaysでは、3度目の登場になる中里さん。

前におじゃました時も思ったけれど、
やっぱりこの家、光や空気が日本じゃないみたい。

家の立地ももちろんあるけれど、
置いてあるものがそうさせるのか、
はたまた家主がそうだからなのか。

ことに目を引くのが、
歴代のコンバースがぶら下がった、
玄関のこの光景。

15歳の時に、
LAに住んでいた、いとこを訪ねての一人旅を皮切りに、
「それこそ何十回行ったか分からないくらい」
訪れたという西海岸。

「だからか、気持ちが西海岸寄りなんです。
映画や音楽とかのカルチャーも。
ドラッグストアカウボーイとか好きだったなぁ」

この家に漂う外国感は=LA感、なのかもしれません。

コンバースをぶら下げるのは、
街中の電線にスニーカーがぶら下がっている光景を見て、
「なんだかいいな」
と思ったのだとか。

子どものいたずら、とか
アート、とか、
はたまたギャングの縄張りをあらわすもの、など、
電線にスニーカーをぶら下げる理由は諸説あるようですが、
中里さんの家のその様子もまた、
やっぱり「なんだかいい」のです。

はじめてのコンバースは、
中学生の時。
ネイビーのハイカットをえらんだそう。

「10代、20代の頃は、
新品を履くのがかっこ悪いなと思って、
買ってすぐにガンガン洗って、
1、2ヶ月間、日の当たる場所に干していました」。

え!? 
夜は取り込むの? 
という野暮な質問に、
「全然、そのままです。
雨にもさらして、その後カラカラに乾かしてのくり返し。
グレーとか、いい色になるんですよ」

それからmade in USAばかり集めていた時もあったそう。

「黄色とか、ゼブラとか豹柄とか。
基本ハイカットが好きですが、
もちろんローカットも持っています」

身長165センチ、
足のサイズは23センチとやや小さめ。
だから、大きめの25センチくらいをえらんで、
全体のバランスを取るのだとか。

「紐をギューッと絞ると、
靴のフォルムが細長く見えるんです。
華奢に見えるでしょう?」

weeksdaysのコンバース、
いいなと思ったのはボアでボリュームが出ているところ。

「もこもこタイプは、
もっと主張するかと思っていたれけど、
いい意味で主張しすぎないからいろんな服と合いそう。
すごくかわいいですね」

合わせたのは、
ヴィンテージのブラウスに、
最近気に入っていると言う、BOWTEのパンツ。

「コンバースのいいところって、
どんなスタイルにも合うところ。
ドリスバンノッテンのブラウスにも合うし、
今日のようにヴィンテージのブラウスとだって合う」

きれいめな服にシュッとした靴を合わせるのは、
どことなく気恥ずかしいと言う中里さん。
だからあえて、足元はコンバースが多いそう。
なんと結婚式にも履いて行っちゃうんですって。

「好きなものは、全部見ていたい」と言う中里さん。
自分の目に見える範囲に置いて、
気分を上げたいそう。

今回、玄関にweeksdaysのコンバースも
仲間入りさせてもらいました。
まだ新入り感のある、
もこもこコンバース。
もう少し馴染んだ頃にまた遊びに行かせてくださいね。

あのひととコンバース 2024 [2]人間横丁 内田紅多さん/山田蒼士朗さん

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人間横丁さんのプロフィール

にんげんよこちょう
プロダクション人力舎所属のお笑いコンビ。
スクールJCA29期出身。
■X
■YouTube

内田紅多さん

うちだ・べえた
1997年、東京都生まれ。芸人。
東京造形大学造形学部デザイン学科
メディアデザイン専攻領域卒業。
人間横丁ではボケ、ネタ作り担当。
趣味はゲーム(任天堂が特に好き)、
漫画、弾き語り、展示に行くこと、
ロリータファッションを見ること。
特技はイラスト、ソフトクリームを綺麗に絞ること、
動画編集。
■Instagram

山田蒼士朗さん

やまだ・そうしろう
1999年、東京都生まれ。芸人。
人間横丁ではツッコミ担当。
趣味は写真、公園に行くこと。
特技は利き水、自転車でどこまでも行けること、
じゃんけんが強いこと。
■Instagram
■note


去年「ほぼ演芸場」のライブ会場で、
お会いした人間横丁のおふたり。

それまでテレビやライブの配信などで、
観ていたけれど、
「どちらもツッコミじゃない」感じがすごく好き。
ほのぼの感があって、もちろんおもしろくて。

ああいいなぁ、
このおふたり好きだなぁと思っていたのでした。

その時、
「weeksdaysのコンバース、
めっちゃかわいかったです!」
と言っていただいてびっくり。

なんと、
「MOTHER」好きな紅多さんが、
「生活のたのしみ展」に山田さんを誘い、
ふたりでぶらぶら歩いている時に見つけたのが、
weeksdaysのコンバースブース。

「私たち、ネイビーのコンバースに一目惚れしたんです」
と、これまたうれしいお言葉。

「一目惚れだったんですが、
ふたりで組んで一年目で、めっちゃお金無くて。
欲しい。でも買えない。
あ~ん、悲しい‥‥」って思っていたんです。

それでもずっと忘れられなかったそう。

「こんなすてきな靴があったんだ!」って思ったんです。
と紅多さん。

買わなくて後悔していると聞いて、
そこまで言っていただけるなんて‥‥
作ってよかった! 
そう思ったのでした。

紅多さんの
コンバースデビューは中学生の時。

「ハイカットの、黒白のチェッカー柄でした。
学校が私服だったので、ほぼ毎日それを履いて」

紅多さんにとって、
コンバースの魅力ってなんですか?と尋ねると、

「私、スポーツが苦手なんです。
だから、スポーティーな服をあまり着ないのですが、
コンバースはいつもの服にも合わせやすい。
ハイテクなスニーカーも、
かっこいいとは思うけれど、
やっぱりコンバース!」

見た目の安心感がいいんですって。

今日は黄色のコーデュロイのパンツに、
きれいな水色のTシャツ。
その上からウィンドブレーカーをさっと羽織って。

服は、下北沢や高円寺の古着屋さんで。
ライブの帰りにぶらっと寄ってえらぶことが多いのだとか。

「ローカットは靴下えらびもたのしいです」

たしかに!

「ルーズソックスもいいなと思って。
ロンTとショートパンツを合わたりして」と紅多さん。
それ、ぜったいにお似合いです。

今日、コーディネートの打ち合わせは、
しなかったというおふたり。

「内田さんは
かわいい派手目の色を着てくるだろうな、
と思って僕は抑え目にしました。
と言っても、服は平日くらいしか持っていないんです」
と山田さん。

ん? 平日? 
と聞き返すと、
「だいたい5パターンくらいを洗っては着て、
という感じなんです」

打ち合わせをしなかったのは、
だいたい山田さんがどんな服を着てくるか、
想像がついたからなのだとか。

山田さんのコンバースデビューは22歳頃。
ハイカットで色は青。
今も現役で履いているそう。

「おしゃれに目覚めたのが最近なんです。
内田さんに『こんな服が似合うよ』なんて言ってもらって、
一緒に買い物に行ったり」

weeksdaysのボアのコンバース、どうでしょう?

「すごくかわいいです!
最初に履いたとき、違和感なくすぐに馴染みました」
と山田さん。

「かわいいーっ!ってなるけれど、
落ち着いたイメージ。
『かわいい』の方向がラブリーじゃなくて、大人っぽいかわいさ」と紅多さん。

そうなんです。
私たちが目指したのは、もこもこしていてかわいいけれど、
大人に似合うコンバース。
伝わってうれしいなぁ。

撮影の日、
カメラ持参でやってきた紅多さん。
青空の下、
すっごく楽しそうにお互いをパシャリと
撮り合っていました。

仕事仲間だけれど、
親友のようでもあり、
ちょっといとこっぽい近さもある。

見ているこちらまで、
にっこりしちゃうおふたりなのでした。

あのひととコンバース 2024 [1]渡辺有子さん

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渡辺有子さんのプロフィール

わたなべ・ゆうこ
料理家。大学卒業後、料理家のアシスタント、
編集プロダクションでの勤務を経て26歳で独立。
雑誌、広告、書籍、TVコマーシャル、テレビ番組、
イベント等の幅広い分野で活動。
料理、暮らし方、ファッション含めて著書は数十冊。
自身の経験を最大限生かして、
料理をする目線で妥協なくセレクトした
テーブルにまつわる商品を扱うギャラリーであり、
キッチンアトリエ兼料理教室でもある
「FOOD FOR THOUGHT」(フードフォーソート)
のディレクターをつとめる。
「weeksdays」では
「MOJITOのキャップをあのひとに」に登場。

■FOOD FOR THOUGHT
■Instagram


コンバースのコンテンツに登場してくださる方に、
毎回聞いているのが、
「はじめてのコンバース」について。

みなさん、それぞれ思い出を持っていて、
だからか愛着もたっぷり。
それぞれのコンバースストーリーを、
毎回、フムフムと興味深く聞いているのです。

だからもちろん有子さんにも聞きました。

知り合ってから30年あまりですが、
その間、
ずっと変わらずグレーやネイビーなどシックな色合いで、
コーディネートをまとめている印象の有子さん。

‥‥でもはじめてのコンバースは、
意外な色だったりして?

「はじめて買ったのは、
グレーのハイカットのコンバース。高校生の時でした。
冒険心は昔からあんまりなくて‥‥」

なんと、10代から今に至るまで、
好みが変わってない。

「当時、古着にはまっていて、
501のデニムと合わせてました。
シャプリエのリュックを背負って」
と有子さん。

私たちと同年代の方は、
「分かる~」と思っていただけると思うのですが、
1980年代にパリ発のエルベシャプリエのバッグが大流行。
もちろん私も持っていました。
そして私も穿いてましたよ、リーバイス501。
もちろんコンバースも(私は生成りのハイカット)も!

今回、weeksdaysが作ったのは、
グレーのボア。
じつは有子さん、以前販売したネイビーと
グレーも履いてくれています。

「ちょっとフリルがあったり、
ギャザーがたっぷり寄っていたり。
そんな、かわいい感じの服を着た時に、
足元をコンバースで抑えてバランスを取っています」

ワンピースからのぞく、
白いレースとボアのコンバースがいい感じ。
そうか、こんなシックな着こなしにも合うのですね。

以前、コンテンツに出ていただいた時も、
キャップにワンピースと赤いシューズを合わせて、
バランスを取っていた有子さん。

その時、
「料理もおしゃれもバランスが重要」ということを、
教えてもらったのでした。

今回のコンバースどうでしたか?

「もこもこが意外でかわいい!」
といううれしい感想。

「素材はもこもこだけれど、
形はシュッとしてるから、
足元がきれいに見えますね」

冬が近づいたら、
もこもこのベストを合わせたい、と有子さん。
もこもこ同士の組み合わせもかわいいだろうなぁ。

スニーカーと思い出

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娘とふたり、
ソウルを旅してきました。

あれ食べたい、
ここ行きたい。

彼女にとって、はじめての韓国の旅は、
「したいこと」だらけで、
4日間だけではとうてい足りないみたい。
近いうちにまた来ようねと、
かたい約束をした私たちなのでした。

さて、
娘のリストのひとつに、
「ソウルのコンバースに行く」
というのがありました。
どうやら、ここでしか買えない形のものがあるみたい。

「はじめて買ってもらったブルーのコンバース、
今でも時々履いてるよ」
なんて話しをしながら、
うれしそうに試着をする娘。

これで何足目かな。
きっとこのコンバースを履くたびに、
秋のソウルを思い出すことでしょう。

今週のweeksdaysは、
3回目となるコンバース。
もこもこの素材で登場です。

コンテンツには、6組の方に、
weeksdaysのニューコンバースを履いていただきました。
それと同時にそれぞれのコンバースの思い出も。

KARMAN LINE のタイツと靴下も合わせて、
どうぞ。

カジュアルときれいのさじ加減

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伊藤
今回は、小林さんがコーディネートも
考えてきてくださったんですよね。
小林
ええ、金井さんに着てもらいました。
金井さんは身長が168cmあって、
首も細くて長いので、
「スミクロ」のコートには
パーカーとネックウォーマー、
それからモールのアームウォーマーも
合わせてもらったんです。
私は身長が148cmと低めで、
このコーディネートは似合わないので、
「もし背が高かったら着たいな」
という組み合わせです(笑)。
伊藤
あえての重ね着スタイルですね。
わたしも156cmとそう高くはないので、
このコーディネートは憧れます。
金井
このコートがきれいめの大人っぽいコートだから、
パーカーでちょっと崩して着ても
ちょうどいい感じですね。
小林
パーカーを合わせたぶん、
ボトムはきれいめのパンツ
にしたんです。
伊藤
素敵です。
「アイボリー」のスタイリングには、
ちらっとのぞくロイヤルブルーが効いてました。
小林
ブルーのサテンブラウスですね。
こちらはちょっときれいめのアイテムを持ってきて、
カジュアルに見えすぎないようにしました。
この、カジュアルと “きれい” のさじ加減は、
自分の中でもすごく気をつけているポイントなんですけど、
このコートは、
単体でもそれが成立させられたかなと思っています。
金井
そのバランスのために、
それぞれの生地に加工も加えているんですよね。
伊藤
それはどんな加工なんでしょう。
小林
たとえばバイオ加工と言って、
ウォッシュ加工の一つなんですけれど、
酵素を入れて洗って、
ちょっとアタリ(白く色落ちする部分)を出したんです。
「スミクロ」は生地の厚みがあって
色も重めだったので、
ソーイングポイントに少しだけ出るようにしました。
伊藤
たしかによく見ると、
縫ってあるところにニュアンスが出てます。
ということは、
3色とも織りや加工を変えて作られてるんですね。
金井
そうなんです。
同じに見えて、違うんです。
伊藤
デニムだけどデニムじゃないというか、
街に着て行ける感覚が不思議ですね。
小林
街と言うと、
実は今回のテーマが「モノクローム」だったので、
アイデアを考えているときに、
白黒の写真集とか、無声映画をずっと見ていたんですよ。
私はとくにパリの街が好きなので、
フランス映画の中の、
パリの街角にも似合うようなアイテムを、
と思って作ったんです。
だからそう感じてくださってうれしいです!
伊藤
言われてみればそのニュアンス、
ところどころに感じられます。
ポケットの位置とか。
金井
まさこさんが着てくださった感じ、
パリっぽかったです(笑)。
伊藤
ほんとですか? うれしいです。
でもこの3色は、
どれにしようか悩んでしまいます。
とくに、濃いめの「スミクロ」と、
薄めの「インディゴ」‥‥。
小林
私は「インディゴ」の、緯糸の白も結構好きですよ。
よーく見ると、ムラ糸(太い部分と細い部分がある糸)
が入っているので、
糸自体にちょっとずつ表情があって、
織り上がった全体の雰囲気が素敵なんですよね。
伊藤
ほんとうですね。
たしかに凹凸があるみたい。
小林
同じ色の中にも変化があって、表情も違うので、
中に合わせる色選びもきっとたのしいですよ。
私なら、「インディゴ」にはピンクのトップスとか。
伊藤
ピンク! 
かわいいですね。
でも、何色でも合う気がします。
小林
うんうん、
デニムは何色でも合うのがいいところですよね。
ボトムにはカーキをもってきてもいいですし。
伊藤
あ、以前作っていただいたパンツとか。
小林
そう、かわいいと思います。
丈も、このコートは長めに作っているので、
私の場合は少し詰めようかなとも思ってたんですけど、
意外と靴によっては大丈夫だったりします。
金井
でも、肩がコンパクトだから、
丈が長めでも、
「着せられてる感」は全然ないですよね。
伊藤
たしかに。
「小さい人が大きいサイズを着ちゃった」
みたいな感じにはならないですものね。
小林
肩幅が狭い人でも、
アクションプリーツの部分で自然に調整されますから、
ちょっと余っても平気です。
伊藤
アクションプリーツ、すごいですね。
展示会では、
みなさんの反応はどんな感じでしたか。
小林
ありがたいことに好評で、
いろんな方に「新鮮」って言っていただきました。
私はそう思っていたんですけど、
みんなにも新鮮なんだ! 
とわかってうれしかったです。
伊藤
ええ、新鮮ですよ。
このコートなら、
もしかして秋冬だけじゃなくて、
春先も着られますか。
金井
もちろんです。
Tシャツとかノースリーブの上にも羽織れますし、
ライナーコートを下に着れば、
真冬でも大丈夫だと思いますよ。
伊藤
長く着られてうれしいですね。
足元も、ヒールやブーツを合わせても素敵ですけれど、
スニーカーでも合いますし。
小林
ね、いろいろ履けちゃいますよ。
お好きなコーディネート、
ぜひたのしんでくださいね。
伊藤
たのしみます。
どうもありがとうございました。

うれしい後ろ姿

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伊藤
さっそくですが、
今回のデニムコートについて、
作ろうと思われたきっかけを伺わせてください。
小林
はい。
今年は秋冬物のテーマを、
「モノクローム」にしたんですね。
そこからまずこの「アイボリー」の生地を見つけて、
一目惚れしたんです。
経(たて)糸がアイボリー色なんだけど、
緯(よこ)糸に黒が使われているので、
生地自体に光と影の陰影があって、
テーマにぴったりだなって。
伊藤
じゃあ、コートを作ろうという前に、
最初に生地を見て
「これだ!」と思われたんですね。
小林
そうなんです。
すごく気に入って、ぜひ使いたいと思って。
何をつくろうか考えたときに、
デニム生地なので、
はじめはGジャンをつくろうかなとも思ったんですけど、
秋冬だから、丈が長いものが欲しいなと思って
コートを作ることにしたんです。
伊藤
デニム生地のコートって、
あまりないような気がします。
小林
そうですよね。
「アイボリー」で製作をスタートしてみて、
他の色もあったらいいなと思って
「インディゴ」と「スミクロ」を加えました。
この2つは、どちらも表に多くでる経糸が
インディゴ色なんですけれど、
「スミクロ」は緯糸が黒なんです。
緯糸が黒だと、洗っても中古感が出ません。
伊藤
なるほど。
デニム特有の、ダメージ感が出てこないんですね。
小林
そうなんです。
「インディゴ」の方も経年変化はあまりないんですが、
緯糸が白なので、最初からデニムらしい印象があります。
伊藤
よく見ると糸の色がわかりますね。
小林
織り方も変えています。
一般的なデニム生地って、
「アイボリー」にも採用している綾織
(経糸2~3本に1本の緯糸をくぐらせる織り方で、
織り目が斜めに現れる)
なんですけど、
「スミクロ」と「インディゴ」はオックスフォード織
(経糸と緯糸を2本ずつ交差させる織り方で、
シャツなどによく使われる)のものを使っています。
伊藤
へえ。
「アイボリー」は綾織で、
他の2つは織り方をあえて変えているんですか。
小林
ええ。
特に「スミクロ」は黒糸で綾織だと
印象が強すぎてしまうので、
オックスフォード織に変えることで
経糸のインディゴ色が出やすくなって、
全体的な印象が和らぐんです。
伊藤
ほんとうだ。
織り方でずいぶん印象が変わるんですね。
小林
そうなんです。
オックス織って、個人的には洗ううちに
普段着感が出てきちゃうなと感じるんですけど、
「スミクロ」は緯糸が黒なので、
洗っても白抜け(色が落ちて白っぽくなること)
していかないんですよ。
Gジャンならそれでも味が出ていいんですけど、
コートなので、色落ちしないほうがいいかなって。
伊藤
うんうん、大人が着るものですものね。
小林
そう、大人に着ていただきたいですから。
ディテール部分でも、
前開きの中央線(コートが前で開く部分)を、
ちょっと斜めにカッティングしているんです。
生地自体が分厚いので、
ガバっとした平らな布、という硬い感じではなく、
着た時に動きが出るように作っています。
伊藤
わかります。
とっても歩きやすかったですし、
座りやすかったりもしますよね。
金井
ええ。
ベント(ジャケットやコートの背面の裾に入れる
切り込み)も深めに取ってあるので、
前も後ろもうまく開いてくれて、
動きやすいと思います。
伊藤
なるほど。
それと、袖のカフスがちょっと太めですよね。
小林
そうなんです。
ボタンを留めた状態でももちろん着られるんですけど、
最近は暖冬ですから、
まだ暖かい時期なら腕まくりをして、
シャツっぽく着ることもできますよ。
伊藤
へえー! 
それはいいですね。
小林
それから、
肩のところはアクションプリーツを入れているんです。
伊藤
ほほー。
これ、アクションプリーツって言うんですね。
小林
生地がしっかりしているので、
着た時に硬さを感じないように、
このプリーツによって
肩周りの動作(アクション)をしやすくしています。
伊藤
だから細身に見えるのに、
着てみると窮屈に感じないんですね。
小林
ふふふ。
実はもうひとつ仕掛けがあるんですよ。
実際の肩線(肩と袖のつなぎ目)って、
この外側のラインですよね。
でも、後ろから見ると、
肩線はこっち(内側のステッチ)に見えるでしょう?
これによって、肩幅がコンパクトに見えるんです。
伊藤
ほんとうだ。
この2cmぐらいの差で、
見え方がかなり違いますね! 
小林
そうなんです。
この仕掛け、自分でも結構気に入っています。
金井
後ろ姿って、
自分では見えないし、忘れがちだけど、
きれいに見えていたらうれしいですよね。
伊藤
うれしいですよ。
後ろ姿、大事ですもの。
小林
それから、
袖も2枚袖(袖の外側と内側の2つのパーツを
縫い合わせた袖)にして、
カーブをつけて作っています。
伊藤
うんうん、
ぱっと見たときに、
すごく立体的なコートだなと思いました。
1枚にいろいろなことが起こってるんですね。
小林
ふふ、そうなんです。
いろいろ詰めてみました。

旅に出る前に

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ここのところ私のまわりは旅づいていて、
みんなどこかに出かけてる。

おいしいものを食べ、
美しいものを見て。

心に栄養をたっぷり染み込ませて帰ってきた人の
土産話を聞くのはたのしいもの。

やっぱり、旅っていいよね、
なんて思うのでした。

夏を乗り越え(なにしろ暑いのが苦手なものですから)、
私もこの秋冬は出かける予定が盛りだくさんです。

仕事だったり、
遊びだったり。
仕事か遊びか境目が分からない旅もありますが、
どれも楽しみでしょうがない。

自分に栄養をたっぷりあたえて、
年末までを乗り切ろうと思っています。

3日後に出発する旅のおともは、
Le pivot のデニムコート。

このコートをメインに
4日間のコーディネートを組み立てます。
インナーに色を効かせたり、
ストールをポイントにしたり。

そうそう、
旅って、行く前から楽しいんだよなぁ。

イベントのお知らせ weeksdaysコンバース先行販売会@TOBICHI京都

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このたび、
〈CONVERSE ALL STAR(R)OX〉と「weeksdays」の
コラボ商品の新作発売にあたり、
10月31日(木)のウェブ販売に先駆けて
TOBICHI京都で先行販売会を開催します。


■日程
2024/10/25(金)〜10/30(水)
11:00〜18:00 ※最終日は17時クローズ

■場所
TOBICHI京都
住所: 京都府京都市下京区河原町通り四条下ル市之町251-2
寿ビルデイング5階


コラボレーション第3弾となる今回は、
秋冬シーズンにピッタリのボア生地を使って
全体を落ち着いたグレーのワントーンでまとめました。
どんなコーディネートにもなじみつつ、
さりげないポイントにもなりそうなシューズです。

weeksdays ALLSTAR(R)OX 販売価格12,430円(税込)

今回の発売にあわせて、
このコラボスニーカーにもぴったりの、
カーマンラインのタイツとくつ下も販売します。
タイツは2色、くつ下は4色展開です。
こちらも10月31日のウェブに先駆けての先行販売。
靴との組み合わせがたのしくなりそうなアイテムです。

■タイツ GEMINI/Wool×Tights 販売価格:7,480円(税込)
左から(Brown×Aqua)(Black×Wood)
■くつ下 GEMINI/Cotton×Line 販売価格:2,200円(税込)
左から(Brown×Aqua)(Khaki×Mist)(Black×Wood)(Light Gray×Gold)

ほかにも冬を彩るweeksdaysの冬小物をならべます。

実物を見て試すことができる貴重な機会なので、
ぜひお立ち寄りくださいね。


TOBICHI東京でも以下の期間で、
新作コンバースの試着ができます。
ご希望の方はスタッフにお声がけください。

2024/10/25(金)〜11/20(水)

着心地のよさの秘密

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惠谷
ロングスリーブは
すごくシンプルなつくりです。
襟は女性っぽくほんの少し広めで、
ちょっとだけボートネックっぽい感じですね。
このパターンは、いちからつくりました。
伊藤
襟が広めといってもそんなに大きくはないんです。
この襟ぐりの感じや幅がステキだったので、
わたしもすぐに「いいですね!」って。
シンプルとおっしゃいましたが、
太香子さんならではのデザインやパターンの工夫が
きっと、ありますよね。
惠谷
そうですね、
たとえばアームホールは、どちらかというと
インナーのカッティングにしています。
外着のようにちょっとダボッとした太い袖にすると、
ジャケットを着る時の邪魔になりますから。
そして、手を挙げても裾が上がってこないように、
袖山を高めにしています。
普通、インナーはもうちょっと袖山が低いんですよ。
これは例えば上にジャケットを着られたとき、
手を挙げる機会があっても、
裾線が上がってこないようにしました。
同じ効果を狙って
脇にマチを付ける方法もあるんですが、
なるべくストレスフリーにしたかったので、
縫い目を減らして、袖山を高くし、
リンキングの手法で、糸でつないでいます。
伊藤
だからこそきちんとした感じになるんですね。
着ると、全然、肌着を着ている感じに
ならないんですよ。
惠谷
そうなんです! 
ちょっとエレガントな雰囲気が出ますよね。
伊藤
パターンや形、細部の仕上げ、
上質な素材感と光沢など、いろいろな要素が、
“ベージュの肌着”っぽく見せないんですよ。
これもトップスとして撮影しましたよ、
コートを合わせたりして。
惠谷
わぁ、うれしいです。
伊藤
試着するとおどろきますよね、
こんなにストレスのない
カシミヤの肌着があるなんて! って。
そもそも、なぜこんなにストレスフリーなんでしょう。
惠谷
ストレスがない理由は、
素材の良さはもちろんなんですが、
もうひとつ言えるのはこのカシミヤ、
「染めていない」んです。
獣毛本来のやわらかさがそのままなんですね。
3つのカラーの違いは、
もともとのカシミヤの色。
白い子とベージュの子とちょっと色の濃い子、って。
伊藤
以前、英国の湖水地方に行ったとき、
羊毛のブランケットを買ったんです。
グレーの濃淡の糸でチェックの模様を織ったものでした。
もうすっごく、いい色合いで、その秘密は? 
とたずねたら、染色をしていないからだと。
だから今回も「なるほど!」。
惠谷
素肌で着ると、
こんなに気持ちいいのかって思いますよね。
カシミヤを肌着にするのは贅沢ですけれど、
吸水速乾性も高く、通気性もいい。
登山などアウトドアウエアの肌着として
メリノウールが重宝されていますけれど、
カシミヤはその上をいくと言われます。
伊藤
以前、旅支度の話をしたとき、
STAMPSの吉川修一さんが
「冬の旅では、
インナーもウール100%のものにしています。
まめに洗濯ができなくても、
外からも中からも、においがつきにくいんです」
っておっしゃってました。
なるほど! と思ったんですよ。
あの効果がカシミヤにも?
惠谷
あります。カシミヤですから
いわゆるウールのアウトドアのインナーとは
編み方も違いますけれど、
さらに上のタッチです。
伊藤
着用にさいして
気をつけていただきたいことはありますか。
惠谷
ピリング(毛玉。ボブリングとも)です。
素材の性質からどうしても毛玉が出やすいんです。
でも、ポロポロと取れるので、
毛玉とりを使って手入れをしていただければ。
伊藤
毛玉とりのブラシでいいですか。
惠谷
はい、柔らかく
ブラッシングしていただくといいですね。
タイミングとしては、毎着用後でなくとも、
ちょっと毛玉ができてきたかな、
という時でいいと思います。
それからお洗濯ですが、洗濯機で、
裏返しにして、ネットに入れ、
デリケート水流で洗っていただくと
長持ちしますよ。
脱水は軽くで、
もうかなり乾いている状態になります。
脇の縫いしろでも、
脱水後、ほとんど
水気が気にならないくらいです。
伊藤
この縫いしろが、きれいなんです。
惠谷
これもリンキングをしています。
縫製っていうよりは
かぎ針でくっつけたみたいな、
そういう方法なんですよ。
伊藤
裏返しで着ても平気なくらいですよね。
惠谷
よりストレスフリーにしたい方は、
もしかしたら裏返しでもいいかもしれません。
タグを外していただければ。
伊藤
そうそう、価格をおさえることができたのも、
とっても嬉しかったです。
惠谷
工場がカシミヤ山羊の牧場を持っており、
制作、納品までの過程において
間に入るところがうんと少ないからですよね。
しかもこうして
お客さまに直接お届けできる。
私たちもすごく嬉しいです。
伊藤
これこそ贅沢、ですよね。
すごく自分をいたわってあげてる感じがします。
そしてそういうお客様がweeksdaysには多いので、
きっとこの良さ、わかっていただけると思います。
惠谷
はい、だいじな贅沢ですね。
ちなみに、フリーサイズでつくっていますが、
着用テストをしたところ、
Sから3Lの方まで大丈夫でした。
もちろん男性も着ていただけますよ。
伊藤
10月は肌が揺らぐ季節ですから、
ぜひこういうインナーで
冬に備えていただけたらって思います。
太香子さん、今回も素敵なアイテムを
ありがとうございました。
惠谷
こちらこそありがとうございます。
またなにか考えて、提案をさせてくださいね。
伊藤
お待ちしています!

カシミヤ工場との出会い

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伊藤
今回のカシミヤインナーは、
太香子さんがあるカシミヤ工場の方と
知り合ったところから始まったんですよね。
惠谷
そうなんです。
東京ビッグサイトで開催された素材展で
遠くから私の名を呼ぶ声が聞こえたんです。
振り返ったら、そこに女子美時代の先輩で、
私が最初に勤めた「桂由美ブライダルハウス」でも
お世話になったかたがいらっしゃいました。
そして「うちのブースを見ていかない? 
内モンゴルでカシミヤ山羊を育て、
それを使ったものづくりをしているのだけれど、
あなた、興味があるんじゃないかな?」って。
私は二つ返事で「もちろん興味あります!」。
それが今回の肌着の制作でお世話になった
カシミヤ工場との出会いだったんですよ。
伊藤
そうだったんですね。
惠谷
その会社が内モンゴルに自社牧場を持っていることや、
原料は内モンゴル北西部の陰山山脈周辺に生息する
二狼山カシミヤ山羊から採取していること、
周辺の遊牧民のみなさんと公正な取引をしていること、
明確なトレーサビリティがあることなどを、
そのときに知りました。
そしてそのブースに置かれていたカシミヤ製品の品質は
ほんとうにすばらしいものでした。
そして「もっと知りたい、見たい!」と思って、
あらためて日本の事務所にお邪魔したんです。
そこでたくさんのサンプルや原糸にふれました。
その工場は誰もが知るようなブランドと
取引があるところだったんですけれど、
私も、ぜひお仕事がしたいと思い、
「これで肌着ができませんか」と訊いたんです。
伊藤
その時すでに太香子さんの中に
肌着のイメージがあったんですね。
惠谷
はい、すぐに
「一番細い番手、デニールはこれで」って‥‥。
そうしたら、まさしくその素材でつくった
肌着のタンクトップのサンプルがあったんです。
それをもとに、「cohan」発で
「weeksdays」のみなさんに提案できるようなものを
つくろう! と思いました。
それで、そのタンクトップの細部を変更したものと、
あらたにつくったロングスリーブとレギンス、
3つのサンプルをつくり、
まさこさんに見ていただいたんです。
伊藤
タンクトップについて、
サンプルから製品化までに
太香子さんが手を加えたのは、
こまかな部分ですよね。
惠谷
はい、たとえば「リンキング」と言うんですが、
この襟ぐりのフチの幅が少し狭かったため、
落ち着きがいい幅に変えたりしました。
まさこさんからも
ご提案をいただいた部分もありましたね。
伊藤
わたしからは肩幅の調整をお願いしました。
惠谷
サンプルから、広くしましたね。
ここが狭いと、見た目に、肌着っぽさが出るんです。
伊藤
そうなんですよね。
広い方が外着にも使える印象になるんです。
「これならアウターとしても使えるかも」
って思い、今回、外着としての
スタイリングもしちゃいました。
とってもかわいかった。
惠谷
はい、どちらでも着ていただけますよ。
伊藤
ほんとうにきれいなラインですよね。
惠谷
ありがとうございます。
肩の線にちょうど沿う感じなので、
腕も細く見えるんです。
伊藤
それで、今回は、
タンクトップ型のほかにロングスリーブと、
レギンスをつくっていただきました。
惠谷
このレギンス、いいですよね。
伊藤
もうこれ、ほんとうに、すっごくいいんです。
お腹まわりまで、たっぷり包み込むデザイン。
ハラマキをつけているのと同じ感覚ですよね。
たっぷり伸びますしね。
惠谷
うれしいです。
これ、うんと伸びて、キックバックも軟らかく、
そして強度もあるんですけれど。
ウエストにゴムが入っているわけじゃなく、
うんと細く伸縮性のあるポリウレタンの糸を、
できる限り肌にあたりにくいように、
カシミヤと一緒に編み込む手法なんです。
伊藤
そんなことができるんですね。
だから自然に伸びる感覚が‥‥。
しかも、肌に当たるのはカシミヤ。
だからウエストは守られてる感じがあり、
かつ、きつい感じもないんですね。
惠谷
そうなんです。
ゴムって1カ所だけギュッとすると、
ストレスになりますよね。
でもこれはウエスト部分のみ
ストレッチを入れているので、
お腹はストレスフリーに、
ソフトに仕上げています。
そしてヒップまわりだけは、
リブ編みだときつくなりますから、
平編みにしているんです。
伊藤
これを着ていたら温かいので、
寒い日に重ね着をしても、
厚着にならないですね。
惠谷
そうですね。パンツの下はもちろんのこと、
スカートの下にレイヤーして着てもいいですし、
上にちょっと長めのセーターを着て、
それこそお尻もすっぽり隠すなどすると、
外着として着ていただくこともできますね。
伊藤
安心感があります。
惠谷
冷え性の女性に最適です。
脚の付け根のセンターに
立体のマチを入れているので、
しゃがんだら背の中心が
キューッて下がってきちゃうこともありません。
このマチが体の厚みをカバーしつつ
お尻の膨らみをきれいに出します。
そして、裾ですが、しゃがんだときに
つり上がりにくいよう、
内側にスリットを入れました。
伊藤
こまやかな気遣いが、そこここに。
女性の肌着のありかたを追究なさってきた
太香子さんだからこそ、のデザインですね。
ももの上あたりから裾にかけては、
ふたたびリブ編みになっているんですよね。
惠谷
そうです、そうです。
ウエストのハラマキ部分と
ポリウレタン芯の入った伸縮性のあるリブ編み、
ヒップまわりは
リラックスした方がいいので平編みですが。
2分丈ぐらいかな、
もものあたりから下をリブ編みにしています。
だから細い方が着るとカボチャパンツみたいに
見えるかもしれませんね。
この按配を決めるのに、
3回、編み直してもらったので、
製品化までに時間がかかってしまったんですけれど。

再入荷のおしらせ

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完売しておりましたアイテムの、再入荷のおしらせです。
10月17日(木)午前11時より、以下の商品について、
「weeksdays」にて追加販売をおこないます。

t.yamai paris
トリコットサッカージャケット
(ブラック)

▶︎商品詳細ページへ

私のまわりのすてきな女性たちが、
こぞって着ているのが、このジャケット。
軽くて、家でも洗えて、
きちんとした場所にも着ていけて、
かつ、カーディガンのように気軽にも着られる!

シワにもなりにくいし‥‥と
いいところを挙げるとキリがない。

旅にも重宝するとあって、
私のワードローブに欠かせない存在になっています。
同系色でまとめたり、
柄や色を利かせたり。
ベーシックな分、着こなしは無限。
一枚持っているととても助かるアイテムです。
(伊藤まさこさん)

ごほうびの時間

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仕事の休みは、
基本、土曜日と日曜日の2日間。

でもある時、
約束がキャンセルになって、
平日1日、ぽっかりと空きができました。

さぁて、何をしようか。

映画でも観に行こうかな、
いやいやそれとも海辺の街に日帰り旅行?

結局その日は、
何をしたのか覚えていないのだけれど、
降って沸いたような空き時間が、
うれしかったことだけ記憶に残ってる。

なんだかご褒美もらったみたいな
気分になったからかもしれないな。

今、もしも空き時間ができたなら、
まずは家でゆっくりしたいなぁと思う。

本を読んだり、
映画を観たり。
煮込み料理を作る、なんてのもいいな。

今週のweeksdaysは、
cohanのカシミヤインナー。

家でくつろぐ時の、
最高の相棒ができました。

MOJITOのキャップをあのひとに 03 小森聖子さん

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小森聖子さんのプロフィール

こもり・しょうこ
会社員
高校時代に渡米し、
大学時代からニューヨークで生活。
映像業界で働いたのち帰国。
日本でも様々な経歴を重ね
今も自身の可能性を開拓中。
映画と犬がすき。
身長175cm。


すっとした長身に、
ベリーショートがすごく似合っていて、
なによりもきれいな笑顔が
とても印象的な小森さん。

待ち合わせ場所に現れた彼女を見た瞬間、
「花が咲いたようなひとだな」と思いました。

まだ暑い夏の日、
撮影のために
たくさんの秋冬のお洋服を抱えて
やって来てくれました。

「このネイビーは、
すごく合わせやすい色合いですね」という
コーデュロイのキャップには、
白いTシャツにブラウンのジャンパーを羽織って。
「襟元のコーデュロイがぶつかってしまうかも?」
と心配されていましたが、
色の違うコーデュロイがリンクして、
スタイリング全体のつなぎ役のよう! 

そして袖口のチェック柄が
秋を感じさせる
ポイントになっています。

キャップの着用歴は2~3年とのことですが
ずっと昔からかぶっているかのように
自然なコーディネートです。

歳を重ねた今、
キャップは素材や色、
つばの長さのバランスを見て
幼く見えすぎないものを選んでいるそう。

「このキャップは素材に品があって、
カジュアルなTシャツスタイルでも
大人っぽくしてくれますね」という通り
今日のTシャツスタイルも
いい具合に落ち着いた雰囲気になっています。

「スカートは一枚も持ってないんです」という小森さんに
きっとスカート姿もすてきそうだなと思いつつ、
今日のコーディネートを見ていると
これ以上ないくらいに
パンツスタイルがほんとうによく似合っている。

そして、グレーのスウェードキャップには
同じグレーの軽やかな
ノーカラーコートを合わせてくれました。
「もともとグレー✕ピンクという色合わせがすきで
このキャップを見た時に
すぐこの靴を合わせようと思いました」

たしかに淡いピンクと明るめのグレーが
抜群の相性です。

同系色のスタイリングの足元に
差し色をもってくるのは
すぐにでも真似したくなるポイント。

「経年変化が楽しめる
スウェード素材がすきなんです。
このキャップも使い込んでいくと
味わいが増しそうですね。」

そういう小森さんは、
きっと毎日のできごとや変化に
自然と気づいて
たのしんでいるんじゃないかなと思いました。

MOJITOのキャップをあのひとに 02 山下裕文さん

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山下裕文さんのプロフィール

やました・ひろふみ
1968年熊本生まれ。服飾専門学校を卒業後、
スタイリストのアシスタントを経て
原宿「PROPELLER」でバイヤー、プレスなどを担当。
米国ブランドの日本初上陸のさい、
ショップのジェネラルマネジャーに。
独立してからは、英国系ブランドやアウトドアメーカーまで
さまざまなアパレルブランドの
コンサルティングを担当したのち、
2010年に、作家・ヘミングウェイの世界観を
ひとつの哲学としてデザインにおとしこんだ
メンズウェアブランド「MOJITO」を立ち上げる。

■weeksdays「MOJITO、はじめてのキャップ」
■weeksdays「あのひととコンバース。2022」
■weeksdays「ひざ小僧を出そう、ひとりで進もう。」
■MOJITOのウェブサイト
■MOJITOのInstagram
■山下さんのInstagram


できるかぎりシンプルで、仕立てよく。
そんな、
大人のためのキャップが欲しい。

MOJITOの山下さんに相談をもちかけると、
「それだったら形はこうする? 
素材はこれがいいと思う」
なんて的確な返事がすぐに返ってくる。

プロと仕事をするって、
なんてすごい(心強い)んだろ。
と毎度感動します。
(前回のインタビューもどうぞ。)

すごいなと思うことはまだあって、
私の意見を汲み取って、
ちゃんとweeksdays仕様に作ってくれるけれど、
山下さん自身がものすごーく似合うところ。
ほら、この通り。

「前回の素材はコーデュラ(ナイロン)、
今回は伊藤さんの希望でコーデュロイとスウェードに。
いい感じに仕上がりましたね」と山下さん。

「ベーシックでありながらも、
かぶるとアクセントになる。
無難、というのと違うんですよね」
そうそう! 
まさにその言葉通りのキャップができました。

「服のじゃまをしないから、
コーディネートもしやすいと思います」

コーデュロイのキャップに合わせたのは、
黒のジャケットに黒のパンツ。
中からはちらりとネイビーのシャツをのぞかせて。
すべてMOJITOのものだそう。

パンツはキャップより少し太めのコーデュロイ。
同じ素材同士の組み合わせが新鮮です。

「若い頃、毎日のようにかぶっていた」というキャップ。
さすが今回の新作もすっかりご自分のものにされている。

「コーデュロイは生地に厚みがあったので、
布が重なる部分をなるべくフラットにしました。
前回同様、鳩目もステッチもない仕様なので、
全体的にシュッとした印象になりましたね」

こちらはスウェード。

「いい色ですよね」
と山下さん。
ここで合わせたのもMOJITO。
そしてやっぱりすごーくお似合いです。

パンツの丈と靴のバランスを考えたり、
白をちらりとのぞかせたり。

一見、さりげないように見えて、
コーディネート中も、ちょっとずつ微調整して
全体のバランスを探っていた山下さん。
「さりげない」の裏側には、
ちょっとずつ工夫があるのでした。

「冬はざっくりしたニットもいいなぁ。
あ、女の人はワンピースも合うと思いますよ」

とのこと。
秋冬のキャップおしゃれもまたたのしみです。

MOJITOのキャップをあのひとに 01 渡辺有子さん

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渡辺有子さんのプロフィール

わたなべ・ゆうこ
料理家。大学卒業後、料理家のアシスタント、
編集プロダクションでの勤務を経て26歳で独立。
雑誌、広告、書籍、TVコマーシャル、テレビ番組、
イベント等の幅広い分野で活動。
料理、暮らし方、ファッション含めて著書は数十冊。
自身の経験を最大限生かして、
料理をする目線で妥協なくセレクトした
テーブルにまつわる商品を扱うギャラリーであり、
キッチンアトリエ兼料理教室でもある
「FOOD FOR THOUGHT」(フードフォーソート)
のディレクターをつとめる。

■FOOD FOR THOUGHT
■Instagram


料理家として活躍する一方で、
FOOD FOR THOUGHTのディレクターでもある
渡辺有子さん。

そのものえらびは、
一貫して、
「シンプルで使いやすく、美しいもの」。

出会ってから30年近く(!)になりますが、
審美眼は一度たりともブレることなし。
それってすごいことではないかなぁと思うのです。

時々、weeksdaysのサイトを訪れるという有子さん。
コンバースやヒーミーのイヤカフなど、
気に入って購入してくれることもあって、
うれしいかぎり。

以前販売したMOJITOのキャップ(ブラック)も、
サイトを見て、
「あれ、いいね!」と連絡をくれたのでした。

「じつは、人生初キャップだったんです」
と有子さん。
つばのついた帽子はよくかぶっていたけれど、
キャップは似合いそうにないな‥‥と、
苦手意識を持っていたのだとか。

「でも、まーちゃん(私のこと)が、
『大人っぽいキャップだから、
ふだん被り慣れていない人でも大丈夫!』
って言ってくれて、なるほどと」

この夏お散歩でも活躍したそう。
「ノーメイクでもキャップをかぶってしまえば
全然へっちゃら。
気軽に出かけられるのがいい」んですって。

今回、販売するのはスウェード素材(グレー)と、
コーデュロイ(ネイビー)の秋冬仕様のふたつ。

有子さんがえらんだのは、
コーデュロイです。

デニムに合わせたのは、白いコットンのワンピース。
ストールをふわりと羽織り、
足元は赤いシューズがちらり。
全体的にやさしげな印象です。

「パンツとの相性はもちろんいいけれど、
あえてちょっとかわいらしいアイテムを合わせるのが好き。
ロング丈だったり、うしろにギャザーが
たくさん寄っていたり」

と言ってギャザーたっぷりのワンピースに
着替えてくれました。
キャップの後ろから、
結んだ髪をちょこんと出すのがお決まりなんですって。

キャップを被るのは実用性から? とたずねると、
「もちろんそれもあるけれど、
コーディネートに合わせて、
時計やリングをえらぶのと同じ感じ。
襟元にフリルのついたブラウスだから、
キャップでちょっとあまさを抑えようかなとか」。

この日、かぼちゃのプリンを作って
待っていてくれた有子さん。

「もうちょっとカラメルを苦くして、
量もたっぷりがよかったかな‥‥」
と言っているのを聞いて、
なるほど、
料理もおしゃれも、
あまいだけじゃだめ。
からいだけでもだめ。
時には苦味もプラスして、
全体をひとつにまとめあげる。
要は「バランス」なのだなぁ‥‥と思ったのでした。

プリン、すごくおいしかったよ。
ごちそうさまでした。

つかず離れず

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夏の終わり、
久しぶりに友人を訪ねました。

近況を語り合い、
思い出話しをするうちに、
あれ? 私たちいつ知り合ったんだっけ。
そんな話になりました。

記憶を遡ると、
20代の頃からだから‥‥
もう30年近く! 

その間、
いろいろなことがあったけれど、
彼女はちっとも変わらない。

暮らしに対する考え方も、
仕事への向き合い方も。

楽しいことがあった時は、
一緒に笑い、
ちょっと弱った時は助け合う。

つかず離れず。
この距離感がいいんだよなぁ。

MOJITOの山下さんとも、
ずいぶん長いおつきあい。

そういえば彼も変わらない友人の一人です。
作っているものを見れば、
それが分かる。
そして刺激にもなっているんです。

今週のweeksdayは、
MOJITOのキャップ。

秋らしい素材で作りました。

再入荷のおしらせ

未分類

完売しておりましたアイテムの、再入荷のおしらせです。
10月10日(木)午前11時より、以下の商品について、
「weeksdays」にて追加販売をおこないます。

MOJITO キャップ(ブラック)

▶︎商品詳細ページへ

朝、散歩に出かける時に、
さっとかぶれるキャップがあったらいいのにな。
整える前の髪や、
メイクする前の顔が隠せるばかりか、
かぶるだけでちょっと洒落た感じにさせてくれる、
そんなキャップがあったら。
‥‥という不精な考えから思いついたにも関わらず、
街でも堂々とかぶれる、すてきなものができました。

形にしてくれたのはMOJITOの山下さん。
キャップを作るのならば、この人!

そう思ってお願いしたのでした。

素材やステッチの幅、サイズを調整するための金具‥‥
小さなものなのに、
いえ、小さなものだからこそ
こういったディテールが大事なのです。

一見ものすごくシンプルですが、
じつはツバがふつうより少し長め。
これ、小顔効果もあるし、日よけもできる。
男女問わず、いろいろな人にかぶってもらいましたが、
不思議とみんな似合うんです。

初夏から真夏はもちろん、
秋も冬も大活躍すること間違いなし。
ワンピースに合わせてもいいなぁなんて思っています。
(伊藤まさこさん)

“盆栽裁断” だからできたこと

未分類

伊藤
COGの服って、
ひろげると大きいサイズに見えるし、
ワンサイズなのに、
どんな人でも着られるところが
ほんとうにすごいと思います。
Noriko.I
誰でも着られるポイントは、
肩傾斜(衿から肩に向かう線で、
下がるほどなで肩のラインになる)なんです。
これがとても重要で、
うちのは極端に下げてつくっています。
プロのパタンナーさん(服の型紙を起こす人)
にお願いしたら、
絶対にやってくれないような急な傾斜なんです。
逆に言うと、私がプロのパタンナーじゃないからこそ
実現できた、非常識な肩傾斜なんです。
伊藤
たしかに普通の服よりも、
肩のラインがかなり下がっていますね。
きっとこういった工夫も“盆栽裁断”ならではの
ことですよね。
このつくりかたは、以前からずっと?
Noriko.I
いいえ、会社にいたときは
自分でパターン(型紙)を引かず、
パタンナーさんにお願いする必要があったので、
「盆栽裁断」ではなかったんですよ。
伊藤
なるほど、独立されたから
できるようになったことだったんですね。
Noriko.I
はい。この肩傾斜によって、
肩の位置がどこにきても着る人に馴染むし、
「ここから袖です」という感じではなくて、
肩から袖にかけて一体感が生まれて、
きれいなラインで着られるんです。
伊藤
なるほど。
だからこんなに大きいサイズでも、
誰でも着られてフィットする。
Noriko.I
大きな服ですけれど、
どんな小さい方でも着られますよ。
ちなみにこの肩傾斜によって、
首周りのリブがすこしだけ浮くんです。
そして、浮くことで、ちょっと首が華奢に見える。
伊藤
そんな効果も! 
ところで、この形で
違う素材のものもあるんですか。 
Noriko.I
ええ。
今回と同じVネックトップスとカーディガンの形で、
春夏にヴィスコース(レーヨン素材の一種で、
光沢のあるなめらかな質感の生地)でつくりました。
伊藤
その形をウールでも
つくったということですね。
Noriko.I
そうですね。
このメリノウールの素材がすごくよくて。
きれいに見えて
肌触りがいいだけじゃなく、
ウォッシャブルウールだから、
お家で洗えちゃうんです。
伊藤
それはうれしいですね! 
手洗いで、ってことですか。
Noriko.I
手洗いもできますし、洗濯機でも。
その場合はネットに入れて、
ウール用の洗剤を使い、
「手洗いコース」などで問題ないです。
うちの服は基本、コートでも、
襟に芯を貼ってるなど特別なもの以外は
ほぼ全部お家で洗えます。
伊藤
それはすごいことです! 
Noriko.I
ふふふ。
コンセプトは「手抜き」ですから。
伊藤
いやいや、それは手抜きではないですよ。
着る人がうれしいんですもの。
ヴィスコースの素材でつくったときは、
お客様の反応はどうでしたか?
Noriko.I
特にカーディガンはご好評をいただきました。
日本の気候では夏の室内でエアコンが必須、
ということもあって、
カーディガンというアイテムが
すごく合っているみたいで。
それから、特にこの袖のパターンゆえ、
「うれしい! 上にコートがなんでも着られる」って。
伊藤
あ、なるほど。
ドルマンスリーブなどでは、
脇の下がもたついちゃうときがありますものね。
Noriko.I
そうなんです。
これだと腕は細く見えるけど脇の下は自由だし、
生地も薄いので、コートに響かないですよ。
伊藤
それはうれしいですね。
わたしが持っているCOGの黒いコートも、
こういう袖でした。
「あ、細く見える!」って。
Noriko.I
そうでしょう? 
私の中では「盆栽」がまだ続きそうです。
伊藤
ふふふ。
たのしみにしていますね。
今日はどうもありがとうございました。
Noriko.I
こちらこそ。
またお会いしましょうね。

“自分のため”を大事に

未分類

伊藤
COGの服は「人それぞれの似合い方がある」。
それって、どういうことなんでしょう。
もうちょっと深く知りたいです。
Noriko.I
女性が服に求める
「きれいに見えたい」
「スタイルよく見えたい」って、
“自分のため”ですよね。
人のためじゃない。
伊藤
うん、うん。
Noriko.I
COGの服を着てくださっている方って、
「モテたい」とか、
「ちょっと真面目そうに見えたい」などの、
人にどう見られるかということよりも、
“自分のため”を大事にしている方だと思うんです。
そういう方には、自分のスタイルがある。
だから同じ服を着てもその人なりの似合い方になる。
だからCOGの服に“他人のため”の要素は、
一切、ありません。
伊藤
そう! COGの服の魅力って、そこですよね! 
Noriko.I
「お尻を隠したい」とか、
「腕は見せたくない」って、
自分が主体。
私は、着る人自身に満足してほしいんです。
伊藤
なるほど。
だから、
「二の腕は隠して、手首がちょっと出たら
細く見える」みたいなことを
考えてつくられているんですね。
Noriko.I
はい。まさに、つくるときに
ポイントにしている部分がそこなんです。
“首”ですね。
伊藤
ポイントは、首。
Noriko.I
ええ。手首も足首も含めて、
「首」とつくところがきちんとしていれば、
きれいに見えるんです。
二の腕とかお尻とか、隠したいところを隠し、
手首や足首をきれいに見せれば細く見える。
これは、小柄な方でも海外の大きい方でも、
肌の色が違っても、
女性である限りは同じですよね。
伊藤
そう言われてみれば、そう。
Noriko.I
一般的に売られている服で
機械でグレーディング(服のサイズを拡大・縮小すること)しているものって、
サイズが大きくなると、
衿ぐりも何もかもが全て大きくなるんですよ。
伊藤
均等に大きくなる。
Noriko.I
そうです。
機械に計算式があって、
1つサイズが大きくなるごとに、
胸は何インチ、衿ぐりは何インチ、
みたいに自動的に大きくなっていくんですけど、
うちの服は、サイズを大きくしても
たとえば襟ぐりは変えません。
身長や身幅が大きくても、
人って首や手首のサイズってあまり変わらないでしょう?
伊藤
たしかにそうですね。
Noriko.I
なのに、襟ぐりまで大きくすると、
だらしない印象になってしまうんです。
うちの服、横幅はとてつもなく大きくて、
4Lくらいあるんですけれど、
襟ぐりはSやMのサイズ感でつくっているんです。
伊藤
だからきちっとした印象になるし、
きれいに見えるんですね。
見た目だけじゃなくて、
着心地もすっごく気持ちがいいです。
身体が自由になる気がして。
Noriko.I
今回の服は、
オーストラリアのメリノウールを使っているので、
肌触りもいいですよね。
伊藤
ほんとうに。
ウールなのに、チクチクした感じが全くしないです。
カーディガンタイプとVネックタイプがありますが、
最初から両方つくろうと思われていたんですか。
Noriko.I
はい。
私、暑がりなので、
ふだんカーディガンをあまり着ないんですけど、
このVネックトップスをつくったときに、
カーディガンもあったらかわいいなと思って。
伊藤
うん、かわいいです。
Noriko.I
このVネックトップスも身幅がとっても広くて、
50~60センチ近くあるんですけど、
袖は細くしているんです。
通常のパターン(型紙)だと、
身幅が広いと、肩幅もおのずと広くなるので、
普通に袖をつけようとすると
かなりのオフショルダーになります。
伊藤
ええ、そうなりますよね。
Noriko.I
それを、袖を付ける部分をスクエアにカットして
位置を調整することによって、
肩幅が小さく見えるっていうことと、
袖も身幅との対比で‥‥。
伊藤
すごく細く見える! 
Noriko.I
そうなんです。
横から見たときに、腕が細く見える。
でも実際のアームホールは肘に近い位置にくるから、
だいぶオーバーサイズなんです。
伊藤
気になる二の腕まわりはふんわりしてるから、
安心感があるんですよね。
Noriko.I
袖の細ささえ強調しておけば、
身幅や腕周りを大きめにしても
女性っぽく見えるんです。
これは、どんなサイズの方も同じ。
伊藤
へえー! 
Noriko.I
私が一番重要視しているところというのが、
やっぱり身幅なんです。
よくあるオーバーサイズの服というのも、
私にとってはドラマチック具合が足りないんですよ。
伊藤
たしかに。
ここまでオーバーサイズでちゃんと着られる服って、
あまりないですよね。
Noriko.I
身幅だけなら、
お相撲さんでも着られるくらい大きいんですよ。
伊藤
ええっ?! そうなんですか。
でも、実際に着てみると、
そんなに大きい気がしないというか、
サイズが合わないときに感じるような
居心地の悪さがありません。
たしかに身頃とかアームホールは楽ちんですけど、
肩から手にかけての部分は
普通サイズの服を着ているようなフィット感。
Noriko.I
そうなんです。
要所要所をちゃんとつくれば、
着る人を選ばないし、
大きくすることで着る人が華奢に見えるんです。

女性たちが考えるただ一つのことは

未分類

伊藤
Norikoさん、
日本での展示会の合間でお忙しいなか、
お時間をとっていただいてありがとうございます。
今日はどうぞよろしくお願いいたします。
Noriko.I
こちらこそ、よろしくお願いします。
伊藤
今回の展示会もそうですけれど、
Norikoさんのつくる服、
見るたびにすごいなぁと思っているんですよ。
Noriko.I
ほんとうですか? 
私自身は、ちょっと罪悪感を感じるくらい、
好きにつくらせてもらっている感覚なのですけれど。
伊藤
そこがすごいんです。
前回の対談でデザインの仕方について伺ったとき、
Norikoさんの言葉で心に残っているのが、
「盆栽裁断」でした。
Noriko.I
あはは、そうでしたね。
伊藤
トルソーにかけた生地を
盆栽を剪定するみたいに裁断して、
自分で着てみて、
「ここをちょっと
つまんですっきり見えるようにしよう」
なんてカットすると聞きました。
そのつくりかたが、もう衝撃的で。
Noriko.I
私、組織に属していたとき、ボスから
「好きなことだけしていたらいけない」
「あなたのつくる服って、
あなたは似合うかもしれないけど、
一般の方には難しいんじゃない?」
なんて言われたことがあったんです。
今は、その反動かな? 
自分の好きな形をめざして、
チョキチョキって、
自由に切らせてもらっています。
伊藤
そのボスの考えは、
多くの人に似合う服を、ということだったのかな。
でもこうやって、ブランドが続いているということは、
みんなに似合う服を
Norikoさんはつくっているということだから、
間違いではなかった。
Noriko.I
はい、そう思っているんですよ。
もちろん私がつくる服は
私の顔や体形に合っているんですが、
「私だから似合う」わけじゃなく、
「違う人には違う似合い方があるはず」
ということだと思っているんです。
でも、上司は男性でしたから、
私のつくる服を着ることはない。
その感覚が伝わらなかったのかもしれませんね。
伊藤
なるほど。
たしかに、男性と女性とでは、
体型に差がありますものね。
歳を重ねるごとに変わる、
腰回りや二の腕の肉のつきかたとかも。
Noriko.I
マーケットデータなんかを見て、
「今どこどこのブランドの
こういうのが売れてるらしいよ」とか、
「OLはこういうのが好きらしいね」
なんて言われたんです。
私、「ひとくくりにするな!」
「みんなそれぞれにおしゃれなんだぞ!」
って、憤ってました。ふふふ。
伊藤
ほんと、ほんと(笑)。
Noriko.I
OLかどうかなんて関係なく、
服を着るときに考えることって、
女性ってただ一つだと思うんです。
それは「きれいに見えたい」ということ。
そしてそこに含まれるのが、
「スタイルよく見えたい」。
伊藤
まったくそのとおりだと思います。
Noriko.I
私はそういう服をつくりたいと思いました。
OLでもおばあさんでも、中学生でも、
どなたでも自由に着られる服をつくりたいと。
あとはテイストが好きかどうかの問題ですけれど。
伊藤
そう言われてみれば、
COGの服って、年齢を問わず、という感じがします。
Noriko.I
ありがとうございます。
着た人が、「あ、私がいつも
ちょっといやだなあって思うなところが、
気にならない」とか、
「なんだかいつもよりおしゃれに見える」
と思ってくださったらいいなと。
そんな、とても重要でシンプルなことが、
当時は軽視されていたように感じます。
伊藤
「女性はこうあるべき」みたいなことが
ずっとあったように思います。
Noriko.I
そうなんです。
「テーマがこうだからそれに従って」とか、
「シーズンが変わったら前のデザインとは
違うものでなければならない」とかね。
でも、着る人にそういうことは関係ないし、
「大きなお世話だわ」と思って。
伊藤
ふふふ、ほんと、大きなお世話ですよね。
そんなに毎年、自分って変わらないですもの。
Noriko.I
ね! 
変わらないですよ。

だれのためでもなく

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パリかロンドン、
それともニューヨークだったか。

ちょうど今くらいの季節に、
旅をした時のこと。

地下鉄の前に座ったご婦人は、
ファーの襟の上質なコートを。

その右隣に座っているティーンエイジャーの女の子は、
タンクトップにスキニーデニム。

左隣の男性は暖かそうなダウン。
でもよくよく足元を見てみると
素足にスニーカーといういでたち。

その日はとても寒かったと記憶していますが、
そうか「寒い」の感じ方は、
人それぞれなのだなぁ。

キョロキョロと人間ウォッチをする私とは裏腹に、
周りの人は、
「人は人」という感じで、
その違いに気をとめるわけでもない。
その感じ、なんだかすごくよかったのでした。

暑かったらタンクトップを着ればいいし、
寒かったらダウンを(素足だったけれど)着ればいい。

だれのためでもなく、
自分が気持ちいいと感じるものを。

今週のweeksdaysは、
COGTHEBIGSMOKEのVネックニットとカーディガン。
あなたのための服をどうぞ。

「今」って、どんな?

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伊藤
ということは、倉持さんは、
「ほぼ日」に来た最初のころ、
いまとはまったく違うスタイルだったんですね。
倉持
はい、前職のスーツ系の時代を引きずっていましたね。
ファーを巻いていたら
「わあ、銀座の人みたい!」って言われて(笑)。
「ほぼ日」から見ると、
もしかしたらちょっと夜っぽい雰囲気を
出していたんじゃないかと思うんです。
伊藤
今とはメイクや髪型も違っていた?
倉持
そうですね、
髪をショートにしたのも
「ほぼ日」に来てからです。
伊藤
たしかに、洋服、メイク、髪型って、
どういう会社に勤めるか、どんな社会に属するか、
その影響って大きいかも。
倉持
はい、環境が関係しますよね。
それに、世の中の流れ的にも、
そんなにカチッとした服を
選ばなくなってきていました。
もっと自由になったし、多様だし。
けれども、前の会社を辞めて、
周りに倣ってこうしなきゃいけない、
みたいな場所がなくなったとき、
ずーっとなにかお手本になるもので育ってきた私は、
どこに向かっていいかわからなくなっちゃった。
しかも40代後半とか50代になって、
年齢も上がってるし‥‥というときの指針、
ここだっていう場所を探す気持ちって、
きっと同じぐらいの世代の人が
みんな持っているんじゃないかなって思うんです。
たまたま私は「ほぼ日」で「weeksdays」に出会えた。
とてもラッキーだったと思います。
伊藤
たまにお客様と接する機会があると、
「ほんとにありがとうございます」
と言ってくださるんです。
「服、困ってたんです」って言って。
倉持
みんな、困ってると思います。
小泉
うん、ほんとにそう。
倉持
自分の世代向けに
いろいろな雑誌が出ているんですが、
「私はこれじゃないな」と。
伊藤
そもそも雑誌をあまり読まなくなりましたね。
小泉
そうなんです。
藤井
私、昔は月に10冊ぐらい雑誌を読んでいました。
出版社にいたので、それが仕事でもあったんですけど、
なによりも好きで読んでいたんですよね。
倉持
私も結構見てました。
そこから情報をできるだけたくさん
得ようとしていたの。
伊藤
雑誌世代、だものね。
小泉
私も高校生、大学生の時は
たくさん雑誌を読んでました。
伊藤
雑誌を見て参考にしていた人は、
今、どこに行ってるんだろう。
小泉
インスタグラムだと思いますよ。
伊藤
あ、インスタ! そうですね。
倉持
「この人!」っていう
自分にとってモデルとなる人を見つけて、
参考にするんですよね。
伊藤
コンバースの取材で
写真家の長野陽一さんの
当時中学3年生の息子さん

出てくださったときに、
ファッションの情報源は? と訊いたら、
友だちやネットだって。
「俳優さんがかぶってたキャップ」とか、
それってリアルだし、速いし。
藤井
いまや、ネットからそのまま
アイテムが買えちゃいますからね。
伊藤
紙媒体の雑誌だと、
撮影してから2カ月後にやっと出る、
なんてこともありますから。
藤井
今、雑誌に載ってるものを街で探したら、
すでにネットで話題になって完売してた、
‥‥ということもありますよね。
そしてかつて雑誌が煽動していたような、
街中みんながその格好をしている、
っていうような大流行って、
もうなくなってしまいましたね。
倉持
そうなんですよね。
私、それがなくなったとは知りつつも、
そのことをちょっとだけ引きずっているんです。
これが流行り、っていうのを、
一応は気にしたいなぁ、と思ってしまう。
だけど、もう全然わからなくって。
伊藤
そっか、そっか。
藤井
色だけは「この春はパステルですね」的に
傾向として残っている気がしますね。
けれども形の流行はなくなって、
多様化していますね。
小泉
だから私は、
伊藤さんが提案してくれるものが、
総合的な「今」だと思っているんです。
伊藤
いや、いや。
わたしはたしかにセレクトをしているけれど、
そのおおもとは「つくっている人たち」です。
小泉
伊藤さん、あたらしいブランドは
どうやって見つけているんですか。
伊藤
いいなと思っているデザイナーの方やブランドからの
つながりで知ることが多いですね。
たとえばそれまでバッグだけだった人が、
洋服もつくりはじめた、と聞いたら見にいくとか、
あるいは素敵だなと思う方が持っているあのバッグ、
どこのものだろう? と思って調べてみたり。
小泉
そうなんですね。
伊藤
うん、そこには信頼がすでにあるでしょう? 
そうやってじわじわ増えていったのが
「weeksdays」のラインナップなんです。
小泉
私、たぶん社内の誰よりも
お客さんとしてweeksdaysのページを
パトロールしてますよ! 
伊藤
(笑)
小泉
あたらしいものが前に来て、
ページの奥に行くと、
埋もれているいいものがあるんです。
そこに「今、まさしく欲しいものが!」って。
伊藤
どうしてもネットは最新情報が前に出るから。
倉持
私もすっごく見てます、奥のほうまで。
伊藤
ほんとに?! 嬉しい~!
藤井
そういうのを見つけて、
「来月になったら買おうかな」
なんて思っていると、
いつのまにか完売していたりします。
みなさん、そうやって
見てくださっているんでしょうね。
小泉
7年目にもなると、コンテンツも商品も
いろんなものがあるじゃないですか。
だから例えばジム通いを始めようと思ったら、
まず「weeksdays」の中で検索してみて、
情報やアイテムを探す、とか。
倉持
この中で完結してますよね。
伊藤
お洋服だけじゃなくて
ほかのものも見てくださるの?
倉持
もちろんです。
小泉
食器なんかもそうですよ。
伊藤
そういう意味でね、
「weeksdays」のいろいろなものを
実際に見られる場所があったらいいのにな、
って、ずっと思っているんです。
‥‥なかなか実現しないけれど。
小泉
それはもう、いつか、ぜひ、
実現させてください。
絶対、参考になりますよ。
伊藤
家具も、もっと扱っていきたいですし。
倉持
すごい! ほんと、ますます、すべてが。
藤井
伊藤さんにとって究極のアイテムは
「家」なのかも? 
伊藤
ほんと、それを目指してがんばりましょう。
小泉さん、倉持さん、藤井さん、
きょうはほんとうにありがとうございました。
とってもはげみになりました。
倉持
ありがとうございました。
応援してます。
小泉
頼りにしてます!
藤井
ありがとうございました。

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