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本とトートをつくりました。 『まさこ百景』、weeksdaysトートバッグ
- 武井
- ちょっと言いたい。
「weeksdays」では
『まさこ百景』という書籍もつくっていることを。
- 山川
- この本、山川もおすすめします。
伊藤さんの書き下ろし、
有賀さんの撮り下ろしで
ゼロからつくりました。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_0746.jpeg)
- 太田
- 正方形でかわいい。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_0848.jpeg)
- 山川
- 「weeksdays」って、
商品ページの写真が正方形になっているのが
すごく印象的だと思うんですけど、
この本でも写真を全部正方形で撮っているんです。
「weeksdays」の世界観を、
肌で体感できるような本になっているかなと。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_0737.jpeg)
- 伊藤
- 撮影、執筆、
思い出深いですね。
- 山川
- 背景をどうしようかと悩んで、
伊藤さんがお家で使われてるペンキを買ってきて、
数色、ベニヤ板に塗って。
- 武井
- 「Farrow&Ball」のペンキですね。
僕はあのペンキを「weeksdays」で
売りたいくらいなんですけど、
なかなかペンキを売るっていうのは冒険で、
実現しておりませんので、
ここでオススメしておきます。
「Farrow&Ball」のペンキは、本当にいいです。
うちの寝室の壁も塗ってます。
そもそもは伊藤さんが使っているのがいいなと思って、
教えていただいたんですけれど。
- 伊藤
- 思いついた! このペンキでね、
(ごにょごにょごにょ‥‥)
をつくるっていうのは、どうかなあ。
- 全員
- いい!
- 伊藤
- それと壁の色を一緒にしたら‥‥。
- 太田
- ええーっ? カッコいい。
なんですか、その発想。
- 武井
- この会話、まだ公開できないので、
お読みになっているかたはモヤモヤしていると思いますが、
ざっくり言うと「家具」で、
これまでにないものをつくろうという話です。
- 太田
- たいへん、キャー。
でも、それ、いいですね。
- 伊藤
- 「Farrow&Ball」は、
『まさこ百景』でも紹介していて、
先日、お客さまも興味津々でした。
うちに来ると、結構、みんな反応してくれる。
で、本の撮影にも使って、楽しかったですよね。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_0754.jpeg)
- 山川
- 正方形の板を6色用意して、
組み合わせて、上から撮ったり、
横から撮ったり。
- 山川
- 伊藤さんの本で、
こんなカラフルなの珍しいですよね。
- 伊藤
- 最初、家のものを紹介するから家の中で、
普通に風景を撮ろうって思っていたんですけど、
わりとそういう本ってあるし、
私もずいぶんしてきたから、
なんかもうガラッと変えたいなと思って。
- 武井
- この本は、コーディネートというか、
家での色の見本調になるんですよ。
- 伊藤
- この本は、私が家でずっと使っているものを、
ひとつひとつ紹介した(100アイテム!)もので、
ひとつひとつのアイテムに思い出がこもっています。
今、見返してみると、
こんな風にものと向き合ってきたから、
weeksdaysというお店を作りたくなったのかも。
いうならばweeksdaysの原点?
ぜひ読んで欲しいな。
- 武井
- そして『まさこ百景』は、
渋谷パルコで開いた展覧会にあわせて
オリジナルのトートバッグもつくったんですよね。 - 伊藤
- 2020年8月に展覧会をした時、
おみやげ的なものをつくろうと、
イラストレーターの
勝山八千代さんに絵を描いていただいて。
こういうものって、何枚持っていても便利なんですよね。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_0771-1.jpeg)
- 武井
- このくらいの気軽さだと、
お土産を持っていく時、
そのまま渡しちゃったりしますよ。
- 伊藤
- おお! そのために、買っておいてください(笑)。
- 武井
- わざわざ包むのもなあ、ってものがあるじゃないですか。
家にあるものを差し上げたいけど、
包装紙は持ってないし、というような。
- 山川
- たとえば‥‥。
- 武井
- ちょっといいサバ缶とか、
まとめ買いしたワインビネガーとか、
そういう食材系が多いかな。
「海大臣」にもいいですよ。
- 伊藤
- なるほど。
- 山川
- 持ち手がちょっと長いのがポイントですよね。
伊藤さんが海外で買ってきたトートバッグを
持ってきてくださって、その形がよくって、
似たサイズ感のものを探したんです。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_4415.jpeg)
- 太田
- 社内で使ってるのを見ましたよ。
- 伊藤
- 本当に? うれしい。
- 太田
- 社内移動用に、パソコンを入れてました。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_0767.jpeg)
最初はみんなが疑問視? ちいさな革のトートバッグ
- 太田
- バッグと言えば、
今日が持ってる
シルバーバッグ。
やっぱりかわいい。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_8669.jpeg)
- 岡本
- 「weeksdays」初期からの名作ですよね。
「ほぼ日」ではも持ってます。
わたしは、母にも買いましたよ。
- 一同
- ええーっ。
- 伊藤
- すごーい。どこが魅かれたポイントだったの?
- 岡本
- 光沢があるのに、
妙にギラギラしていないところに一目惚れでした。
形も、食パンみたいな感じで(笑)、
他にないから、珍しいなと。
しかも、どんな服装にも合うなと思っていて。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_8670-1.jpeg)
- 伊藤
- うんうん。ふだん岡本さんは、
どんなファッションを?
- 岡本
- シンプルな服装が多いんですけど、
そういったときのアクセントになるし、
カジュアルな服だったら、ちょっとチャームにもなるし、
冬は冬で、どうしても黒い服が増えて、
野暮ったくなっちゃうっていうときにも、
この子があると、
ちょっとスパイスが効くみたいな感じになるんです。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_8815-1.jpeg)
- 伊藤
- なるほど。
- 篠田
- これ、思い出しますね、
最初、こういうものをつくりたいですと
「ほぼ日」で会議にかけたときのことを。
- 太田
- そうだね!
- 篠田
- みんな、ポカーンってしてしまった。
- 山川
- 「なんでこんなにタテが短いの?
何も入らないんじゃない?」って。
- 武井
- 「お財布があぶないからチャック付けましょうよ」とか。
- 山川
- 「中が見えちゃう」とも。
- 伊藤
- そうだ、そんなこともありました。
- 山川
- 伊藤さんも「weeksdays」チームのみんなも
「かわいい!」って盛り上がったので、
その反応が意外なくらいで。
- 篠田
- 企画そのものは、
weeksdaysのサイトもオープンしてないときで、
ますますイメージがわかない、みたいな。
- 太田
- 「白いお店。」時代につくっていた
「白い革のおおきなバッグ」が原型で、
その天地をぎゅっと小さくしましょうよ、
というのがアイデアでしたよね。
- 伊藤
- そういう反応でした、と言われても、わたしは、
「なんで? かわいいじゃん」って言い張って。
でも、その後、何度も追加生産を行なう
人気ものになりましたよね。
- 武井
- はい、たくさんつくっています。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_8837-1.jpeg)
- 伊藤
- たくさん、とは言っても、
ちいさなお店ですから、
町で誰かとかぶる、ということもなく、
それは「weeksdays」のいいところかも。
- 太田
- 全国に散らばっていますから。
そういえば、TOBICHIのアルバイトの女の子が、
お母さんにプレゼントで買いましたって。
- 伊藤
- ええーっ。嬉しい!
ありがたいです。
- 太田
- 「お母さんがずっと欲しいって言ってたんです」って。
- 岡本
- 私の母が、60代なんですけど。
- 伊藤
- 若っ!(笑) でもそうよね。
- 岡本
- 「こんな派手なの大丈夫かしら」
って言ってたんですけど、しっくりきているのを見て、
年代、ファッションを問わないんだなって思いました。
- 伊藤
- うんうん。
- 岡本
- 車に乗るときにも便利だと言っています。
「安定感があって自立するし、
出しやすいから、ぱっと財布を探すときも便利」って。
- 太田
- 素晴らしいご意見です。
アクティブなお母さま。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_8776-1.jpeg)
フリーアドレスとリモートの時代に。 AMIACALVA その2
- 太田
- この、ホワイトの四角いタイプは、
も使っているので、
お呼びしました。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_1350.jpeg)
- やえ
- こんにちはー。
わー、伊藤さん!
いつもありがとうございますー。
- 伊藤
- こちらこそ!
やえさんがこのバッグを
使ってくださってるって。
- やえ
- そうなんですー。
会社がフリーアドレスになったので、
いままで机の引き出しに出し入れていたようなものを、
つねに持ち歩く必要が出てきたんですよ。
たとえば財布、カードキー、スマホですね。
常に使うものだから肌身離さずに。
- 伊藤
- サイズ感がいいですよね。
- やえ
- そうなんです。
女性の服はポケットが無いものも多いので、
ポケット代わりになるくらいの
コンパクトなものを探していて、
このバッグがまさにぴったりでした。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_0879-1.jpeg)
- 伊藤
- しかも、じょうぶでしょう?
- やえ
- そうなんです!
そこが特に気に入っている点で、
肩かけ部分が太くてしっかりしているじゃないですか。
携帯と財布など、軽そうに見えるものでも、
細い肩ひものバッグで長時間持っていると、
あんがい疲れてしまうんですよ。
だからこのくらいしっかりしていると
肩も凝らなくって嬉しいんです。
それに、こんなにしっかりした肩ひもなのに、
全体的には華奢にみえるのがいいですよね。
わたしは背が高いので、
あんまりごっつく見えるのは避けたいので。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_0904-1.jpeg)
- 伊藤
- そう、それがこのバッグの魅力のひとつ。
- やえ
- シンプルだけれど、金具が斜めについていたり、
細部のデザインも気が利いているんですよね。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_1352.jpeg)
- 伊藤
- 毎日使うということは
毎日違う服に合わせるわけだけれど、
これ、なんでも合いますよね。
- やえ
- そう! 汚れが怖いところではあるけれど、
この白い色がとってもかわいいですよね。
抜け感があって、とってもおしゃれ。
どんなお洋服を着ていても
合うところがうれしいですね。
常に身に着けるものなので
ちゃんとした感があるのものがよくって、
かといって派手すぎるものは困るし‥‥。
そのあたりがよい塩梅のバッグです。
そうだ! あと、
ポリエステルなので、
アルコール消毒液を吹きかけることもできます。
まめに消毒して、衛生的にも安心して使えます。
- 伊藤
- ありがとうございます。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_0643.jpeg)
- 太田
- 「AMIACALVA」のリュック、
私、買いました。
あまりに使い勝手が良くって、
「これを使っちゃうと、他が使えなくなる!」
って思ったほどです。
バッグって、複数持っていると、
「今日はこれで」と替えたい気持ちがあるんですが、
これを使うと、他のリュックが
ほんとうに使えなくなるくらいなんです。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_1336.jpeg)
- 武井
- それはやっぱり「軽さ」がポイント?
- 太田
- パソコンはもちろん、
物がいっぱい入るけどスッキリしているんですよね。
「AMIACALVA」は、
パーツがちゃんとしているので、
カッコいいんですよ。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_1344.jpeg)
- 伊藤
- 『まさこ百景』で紹介をしたのを読んで、
知人の著名なライターのかたが
買ってくださったんですよ。
仕事の道具を入れるのにいいのかも?
これね、持ってると嬉しいんです。
真っ白のリュックって、なかなかないから。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_0688.jpeg)
- 太田
- そう、真っ白、
あんがい、ないんですよね。
白は汚れが気になりますが、
デニムと擦れそうなときは気をつけるとして、
ふだんはそんなに気を遣わなくても大丈夫です。
本当マジ最高ですよ。
- 伊藤
- 「マジ最高」! すごい。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_1358-2.jpeg)
アウトドアにもスポーツにも。 AMIACALVA その1
- 伊藤
- 持ってる人、多い気がする、社内で。
- 太田
- が使ってますね。
「AMIACALVA」のバッグ。
- 諏訪
- はい、仕事で撮影の日など、
すこし荷物が多いときによく使ってます。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_1069.jpeg)
- 太田
- よく見かける!
- 諏訪
- 1泊2日くらいの旅行や、
キャンプにも持って行きますよ。
- 伊藤
- キャンプ? アウトドア派?
- 諏訪
- じつは、好きなんです、以前から。
- 伊藤
- そっか。荷物、いっぱい入るものね。
- 諏訪
- そうなんです。
上からすぐに見通せるポケットが6つもあると、
トートというより
引き出しを持ち歩いているような感覚です。
すぽっと、すばやく
物の出し入れできてとても気分が良いです。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_1103.jpeg)
- 伊藤
- うんうん。
それなのに、かろやかさがあって。
- 諏訪
- 間口やポケットの部分、
カットオフのように見えますけど、
これ、帆布のもともとの生地の端っこが
くるようにつくられているんですよね。
だから折り返して縫う必要がなく、
それがキャンバスのバッグによくある
ガッチリ感や固い印象になっていない。
スタイリッシュな印象ですよね。
使っていると「それいいね」と
言われることが多いです。
- 伊藤
- 「AMIACALVA」を知ったのは、
MOJITOの展示会でしたね。
- 武井
- それでMOJITOの山下さんに
どうしてこれが好きなのか
インタビューもしましたね。
そちらもあわせてどうぞ!
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_1827.jpeg)
- 伊藤
- これ、ジムに行く時、ちょうどいいバッグがない!
という友人にプレゼントしました。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_1130.jpeg)
- 篠田
- なるほど、便利そうですね。
- 伊藤
- 肩掛けの所が大きいから、
わりとモコモコしたコートでも大丈夫。
- 武井
- このバッグ、
横のテープのところが開くんですよね。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_1323.jpeg)
- 太田
- そうなんですよ。
上着とか、掛けられるんですよ。
- 武井
- 「AMIACALVA」って、
そういう細かな作りがすごいよね。
- 太田
- そうなんですよ。
- 武井
- しかも、丈夫。
このテープ、底までぐるっと回っているから、
強度、すごいと思いますよ。
- 太田
- しかも、形状記憶素材を使っているので、
形が崩れにくいんです。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_1970.jpeg)
あたたまるプレゼント。 ROROS TWEED
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_4110.jpeg)
- 武井
- このアイテムはノルウェイの
「ROROS TWEED」といっしょに作ったんですよ。
- 太田
- 色がかわいいですよね。
- 中山
- わたし、ハーフブランケットを、
母がほしいって言うので、購入しました。
ソファに座ったり、1人掛けの椅子に座って、
ちょっと寒いときにいいものを、
って、すごく探していたみたいで。
赤を買ったんですけど、
部屋に置いて、ちょっと掛けておくだけでも、
すごくかわいいんです
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_4173.jpeg)
- 伊藤
- 先日、友人が小さなこどもをふたり連れてきたの。
床で遊んでいるから、敷いてあげたら、
ふたりが取り合いになって喧嘩になったから、
「もう1枚あるよ」って渡したのね。
そうしたら、自分のスペースみたいな感じで、
それぞれ、急に仲良く遊び始めて。
- 太田
- かわいい!
- 伊藤
- 大きいほうも‥‥あるある。
これ、うちの娘が、
ソファの上でゴロゴロしながらサッカーを見るときに、
くるまってる。
大きさ、2種類あるけれど、
甲乙つけがたいんですよねえ。
どっちがどっちって決められないっていうか、
どっちもあるといいんだけれど‥‥。
ベッドカバーみたいな使い方もできるし。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_3026.jpeg)
- 武井
- これ、敷布にしても気持ちいいだろうなぁ。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_4228.jpeg)
- 伊藤
- 湯たんぽもまだあるの?
- 太田
- 湯たんぽ、ありますよ。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_4294.jpeg)
- 伊藤
- 寒がりの人は、これがあるといいだろうな。
- 武井
- ちょっと古いお家は、
冬、部屋が寒いから。
最近の家はずいぶん気密性が高くなってきたけれど。
- 太田
- かわいいな。
プレゼントにおすすめしたいですね。
プレゼントで貰ったり、
あげたりするのにいい。
- 武井
- うれしいかも!
- 太田
- 湯たんぽは、わたし、冬、
めちゃくちゃ使います。
それは、に教わったやり方で、
寝る前にお布団の中に入れて、
さらにパジャマとかを乗っけておくと、
お風呂の後に温かいパジャマを着る事ができる。
- 伊藤
- うちの娘も、やってる。
ほの温かくなるのよね。
- 太田
- パジャマが温かいって、しあわせですよ~。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_2994.jpeg)
イタリアでバッグをつくりました。 CI-VA
- 伊藤
- 「weeksdays」のページを開くと、
毎日更新しているから、
一番最近販売したものや、
次に販売するものの情報がまず出るんですよね。
でも、本当は、奥のほうに、
隠れた良いものがあるってことを、
あらためてお伝えしたいと思って。
「実は、まだこんなにいいものがあるんですよ」
っていうのを知ってもらいたいっていう企画です。
- 一同
よろしくおねがいします!
- 武井
- 慣れている人は、時間のあるときに、
デパートの各フロアを回るように、
「weeksdays」をチェックするみたいですよね。
ありがたいです。
- 伊藤
- わたしの友達の、パティシエの鶴見昴さんが、
この前、weeksdaysの中を探検したんですって。
欲しいものがたくさんあったと言ってました。
- 武井
- そうなんですよね、ユニセックスで
楽しめるものが、意外とあるんですよ。
- 伊藤
- はじめた当初は、
品揃えがすくなかったけれど、
こうしていろんな商品が並んでいるのは
見るだけでも楽しいですよね。
最近、わたしも「nooy」のスカートを
色違いで買いました。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_3906.jpeg)
- 武井
- そして、だったら、私もある! という、
チームのみんなに集まってもらいました。
- 伊藤
- たとえば、「CI-VA」のバッグ。
チームのなかでも持っている率が高いですよね、
じつはわたしは母にプレゼントしました。
わたしが持っているのを見て
「あら、いいわね」というので。
- 武井
- ポシェットぽくて便利ですよね。
- 伊藤
- そうそう、老若男女、いけます。
- 武井
- シンプルだから、年代を問わないんですよね。
- 伊藤
- も持っていますよね。
- 篠田
- 持ってます。
すごく使い勝手がいいですね。
- 山川
- わたしも持ってます。
お財布、定期、
小っちゃいリップとか入るので、便利です。
- 伊藤
- もともと、斉藤いずみさんという、
「trippen」の方がさげていて、
「すごく便利です!」と。
それで、weeksdays用に、
「CI-VA」のロゴなしで作ってもらったんですよね。
え、何色?
- 篠田
- 私、ネイビーです。
- 山川
- わたしはブラック。
- 太田
- ペタンコのタイプの「NUVOLA」、
わたしも使ってますよ。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_0006-2.jpeg)
- 伊藤
- 「NUVOLA」って肩かけの紐が長いでしょう。
わたしはいつも、上で縛って、
ウエストに寄り添うようにさせてるの。
みんなは?
- 山川
- ハトメのところで結んで短めにしてます。
- 太田
- わたしもハトメ派です。
- 伊藤
- なるほど、なるほどね。
- 山川
- ちょっと短くした方が、
ブラブラしすぎなくて、楽ですよね。
長いままで歩くと、
ポンポンってちょっと跳ねちゃうから。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_0493.jpeg)
- 伊藤
- なるほどね。
わたしは、ちょっと厚手のニットや
コートの上から斜めがけしたい時は、
紐を結ばないで使います。
あとね、撮影のときは新品だけれど、
使っているうちに、
どんどん馴染んでいくんですよね、体に。
- 山川
- やわらかくて気持ちいいですよね。
革がいいんですよね。
- 伊藤
- 水筒くらい入っちゃうし。
- 武井
- えっ? そんなに?
- 太田
- そう、それがいいんですよ。
- 山川
- パンパンに入れてもかわいいです。
- 武井
- さすがに、通勤には持ってない?
- 篠田
- いや、通勤で使ってます。
パソコンは入らないので、
別に手提げに入れたりしますけれど。
- 伊藤
- なるほど。
- 太田
- 最近、バッグの2個持ちが、
わりと一般的だものね。
- 伊藤
- じゃあ、貴重品や、
すぐ出したいものはCI-VAに入れて、
パソコンは別に。
- 篠田
- そうですね。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_0412.jpeg)
- 伊藤
- これもかわいいですよね。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_0018.jpeg)
- 篠田
- 武井さん、持ってますよね。
- 武井
- あ、「LISCIO」、持ってます。
これ、男子もいけます。
- 伊藤
- 武井さん、仕事のときは大きなリュックだけれど。
- 武井
- そうですね、カメラやパソコンを入れてるから。
- 伊藤
- 「LISCIO」はどういうときに持ってるの?
- 武井
- ちょっと出掛けるときですね。散歩とか。
かわいいですよ、これ。
「CI-VA」には男子心をくすぐるものがあるんです。
でもこのごろ散歩でもカメラを持つことが多いので、
この間、「CI-VA」のかたに、
「カメラバッグとストラップがあったらなあ」
ってアピールしちゃいました。
向こうも男子チームだから、
「いいっすね」と。実現するといいなあ。
- 伊藤
- (笑)
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_0539.jpeg)
アクセサリーは心につける。
- 伊藤
- 今回のイヤーカフも、丸がいっぱい、ですね。
わたしからは、なんら具体的な
リクエストではなかったのに、
このデザインが出来てきて。
- 下川
- たしかに、ノーリクエストでしたね。
「イヤーカフをぜひ」とだけ。
- 伊藤
- 下川さんなら、絶対かわいいものができると思いました。
アクセサリーっていろいろなデザインがあるけれど、
新しいアイテムってもうないなって思っていたんです。
でもイヤーカフというものがあるんだっていうのが、
すごく新鮮で、
それをゼロから作ってもらいたいって思って。
- 下川
- でも、じつは、すごく悩んだんですよ。
どこが正解なんだろうと。
結局、まさこさんのリクエストに合うものは
これしかないと思って出しました。
細かな粒のつらなりで、サイズは2つ、
素材も2つ、18金と、パールです。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_1498.jpg)
- 伊藤
- ありがとうございます。
お客さまによっては、
具体的なリクエストがあるんでしょうか。
- 下川
- そうですね、そういうこともありますね。
でも、いっぽうで、
お客さんの悩みを聞くようなところもあるんですよ。
- 伊藤
- それはアクセサリーに関する悩みを?
- 下川
- もちろんそうです。
そのお悩みに対して、ちょっと、
処方箋みたいな感じで提案をします。
あるいは、心の悩みを話してくださるかたもいます。
- 伊藤
- 心。
- 下川
- 「もっときれいになりたい」とか、
「彼氏がほしい」とか。
それについて、アクセサリーがどんなふうに
役に立てるんだろうと考えるのがぼくの仕事ですね。
その人にあったものを見繕うときもありますし、
アレンジをすることもありますし、
じゃあゼロから作りましょうっていうときもあります。
洋服との組み合わせも大事ですから、
今日の服にはもしかしたらこっちがいいかも、
みたいな、そういう感じもありますね。
- 伊藤
- いいアクセサリーは、つけると、
バーッと気持ちが上がる人も多いでしょう。
- 下川
- そう「上がる」んですよ。
これだ、というものと出会うと、
目がぱっと輝いたり。
- 伊藤
- 「顔が開く」って言いますよね。
- 下川
- 体温が上がったかのように、上気したりも。
- 伊藤
- 自分にしっくりくるものを見つけた時に、
そうなるんですよね。わかります。
彼氏がほしい、という依頼には、
どうアドバイスを?
- 下川
- その悩みって、その人にとっては重大事ですよね。
だから僕も本気で挑まなければ駄目じゃないですか。
だから、彼氏ができるには、そうだな、たとえば、
やっぱり揺らしたほうがいいんじゃないか、とか。
- 伊藤
- 揺らす!
面白いです。
ひらめくんですね、男性の目線で。
- 下川
- そうです、そうです。
「揺れてるとかわいいんじゃないかな」みたいな。
しかも、この方には、
動きがゆったりしてるほうがいいとか。
そういうときは、長めのものをおすすめします。
ミニだと小刻みに動くでしょう。
もっとゆったり動いた方がその方には合っているし、
男性もきっと落ち着くんじゃないかな、とか。
- 伊藤
- それは人にもよるんでしょうね。
その方がどんな人かで。
- 下川
- そうです。髪の長さとか、総合して。
そうそう、嬉しかったんですよ、
その方が、あとで、彼氏を連れてきたんです。
- 伊藤
- すごい!
- 下川
- 本当にびっくりして。
こんなことあるんだと思って。
本気で考えてよかったなって思いました。
- 伊藤
- そうなんだ。
- 下川(里)
- 「これからこういう昇進試験を受けます」とか、
資格の勉強をしていて、
指輪を見ながら頑張りたい、とか。
見るたびに「よし!」って
思えるようなものがほしい、って。
あるいは「これから病気の治療に入るから、
一つ、つくりたいんです」とか。
そういう人生の節目節目で
ご相談を受けることが多いです。
- 伊藤
- なるほど。
じゃあわたしみたいに前のめりで
「ひらめいた! これ!」っていう人は‥‥。
- 下川
- もちろんそういう方もいらっしゃいます。
ぼくらも、いろんな方がいて、楽しいですよ。
- 伊藤
- アクセサリーって、すごく小さなものなのに、
人の気持ちを左右‥‥じゃないですね、
上げさせるものですよね。
- 下川
- 本当に動かします。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/0S8A6167_1jpg.jpg)
- 伊藤
- そんなふうに思ってもらえるなんて、
うれしいことですね。
今回、発売時期をクリスマス前に持ってきたのは、
自分のためにと思ってくださるかたに、
きっかけになればいいなと思ったんです。
- 下川
- はい、本当にいい時期ですよね。1年で。
- 伊藤
- 指環などと違い、サイズがないじゃないですか。
しかもプレーンなデザインだから、
男性がプレゼントとして購入しやすいかなとも。
- 下川
- そう! この時期、男性のお客様がすごく増えますよ。
- 伊藤
- 一人で来る人が多いんですか。
- 下川
- そうですね。
- 伊藤
- いいですね!
- 下川
- はい。一人でいらして、
ぼくが一緒に相談しながら考えます。
- 伊藤
- 百貨店の宝飾売り場は敷居が高いという人も、
こういうショップは入りやすいでしょうね。
ところで、もうちょっとだけ詳しく
アイテムの説明をお聞きしたいんですが。
- 下川
- はい。ふたつとも、材料はとてもシンプルなんですね。
18金のほうは、これが土台で、
こちらのパーツを、周りに1粒ずつ溶接していくんです。
それを三連、くりかえし、
最後に両サイドにちっちゃい粒をつけると、
イヤーカフになります。
- 伊藤
- 1粒ずつ!
- 下川
- そうなんです。手作業です。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/0S8A6323_1.jpg)
- 伊藤
- パールはどうなっているんですか。
- 下川
- パールは、全部穴をあけて。
- 伊藤
- 自分であける?
- 下川
- そうです、そうです。
- 伊藤
- どうやってあけるんだろう。
割れないんですか。
- 下川
- 割れないですね。
歯を削るのと同じで、
リューターっていうのがあるんですけど、
ひとつずつ手で持って作業をするんですよ。
そして18金の土台に通します。
溶接をするか穴をあけるかのちがいですね。
- 伊藤
- ああ、こういうところに、
歯科技工士の技術がいきているんですね。
- 下川
- そうですね(笑)。
ファッションのわかる歯科技工士ですね。
- 伊藤
- パールの産地は‥‥。
- 下川
- ベトナムで養殖されたアコヤパールですね。
パールって世界中の海や川で育てられていて、
そのおかげで僕らは美しいものに触れられて
感謝しています。
- 伊藤
- 基本、おおぜいのかたがつけられるサイズに
なっているとは思うんですが、
それでも耳たぶが薄くて外れてしまう、
という人は、調整をお願いできますか。
- 下川
- もちろんです。
直接、やりとりをさせていただき、
微調整をします。
メールでご連絡くださいね。
調整は無料ですので。
- 伊藤
- ありがとうございます。
下川さんにつくっていただいて、ほんとうによかった!
大勢の方にところに届くといいですね。
- 下川
- そう思います。
こちらこそありがとうございました。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_1448.jpg)
丸いダイヤモンド。
- 伊藤
- でも独立していきなりお店をつくった‥‥
わけでは、ありませんよね、きっと。
だんだんオーダーが増えていって、
ということでしょうか。
- 下川
- 最初は東京タワーで開かれていた
ルームス(rooms)っていう
ファッションの展示会に出たんです。
出展にあたって、ブランド名が要るというので、
ぼくの名前から「himie」とつけました。
そこに出展したら、百貨店、
松屋銀座のバイヤーの方にお声掛けをいただきました。
イベントに出ませんか、と。
そこから、年に5、6回かな、
いろんな催事に呼ばれましたが、
ショップとしても、
その松屋銀座が1号店になりました。
- 伊藤
- お誘いがあって、すぐにお店を?
- 下川
- いえ、最初は「無理です!」って。
でも、何度かお誘いをいただくなかで、
「やってみようか」と。
- 下川(里)
- その時は彼が個人事業主で
人を雇っていなかったんです。
私は会社勤めでした。
だから百貨店に出店するっていう話は、
考えられないことだったんですよ。
人も雇ったことがないし、
運営をするっていうイメージがなかった。
それでアルバイトを募集して3人雇って。
- 伊藤
- 3人も? でも、そっか。百貨店はシフトがあるから。
- 下川(里)
- そう、3人居ないと回らないんです。
定休日もありませんし。
- 下川
- でも3人でもキツキツなんですよ。
結局、回せなくて、ぼくも接客に入って。
それを1年くらいやったかな。
- 伊藤
- 1年近くやって、何が起きたんですか?
- 下川(里)
- 制作も、店頭での指導も回らなくなりました。
それで私が会社を辞めて
本格的に手伝うようになったんです。
私はアパレル会社にいて、
そんなにかけ離れた職業ではなかったので、
お手伝いをすることに。
- 伊藤
- じゃあ下川さんは制作に集中して、
接客、販売周りは里美さんに任せようというような。
- 下川
- そうですね。
でも僕も接客が好きなので
時々店舗にも立ったりして。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/0S8A6213_1.jpg)
- 伊藤
- 最初の頃はどんなものを作っていたんですか。
- 下川
- 公園の時代はシルバーとか
真鍮(しんちゅう)が多かったんですけど、
百貨店になってからほとんどゴールド、
18金に切り替えました。
- 下川(里)
- お客様がそれを求めるんですね。
このデザインで18金はないかしら、
っていう感じで。
- 下川
- それにこたえる形でしたね。
- 伊藤
- 松屋だったら、フラッと来た人が
あらっ? て気づいて
買ってくださるようなことも
多かったんじゃないですか。
- 下川
- そうでしたね。
- 伊藤
- 松屋さんの側も、
顧客を持っているブランドを呼んだのではなく、
いいものをつくっているのだから、
この商流の中に置けば、
絶対に見つけてくれる目利きのお客さまがいる、
って考えたんでしょうね。
- 下川
- あはは、チャレンジャーですよね、松屋さんも!
- 伊藤
- そして大阪にもお店を?
- 下川(里)
- そうですね、
2011年、大阪に伊勢丹がオープンするときに
呼んでいただいて、のちに淀屋橋の
「芝川ビル」というところに越しました。
- 下川
- 今は店舗いっぱい入ってますけれど、
最初は事務所ばっかりのビルでした。
でも、たたずまいに惚れてしまって。
最初は屋上で開く
フリーマーケットに出たんですね。
その時に芝川ビルの管理の方にたまたまお会いして、
「ここ素敵ですね」みたいな話をしたら、
「今、空いてるんですよ」って言われて。
- 伊藤
- 空間ごと、素敵なんですよね。
それはここ(南青山・フロムファースト)もそうですね。
じゃあ、松屋銀座が1号店、
2号店は大阪伊勢丹、のちに芝川ビル。
- 下川
- はい。そのあとが、青山です。
住んでたところの下の部屋を借りて、
そこをお店にしました。
そして2年前くらい前に、ここに移転しました。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/0S8A6296_1.jpg)
- 伊藤
- (ショップカードを見て)
京都にも?
- 下川
- はい、京都は4年くらい前かな。
大阪店に行った帰りに京都に寄って、
もともと不動産ウォッチが好きなものですから、
なんとなく物件を探してみたんです。
そうしたら、見つけちゃったんです、いい場所を。
- 伊藤
- フフフ。不動産ウォッチ、わかります。
- 下川
- すごく静かなエリアで、
当時はそんなに家賃が高くなかったので、
「ここならできるかも!」と。
- 伊藤
- じゃあ、それにともなって、店員のかたも増えて。
- 下川(里)
- はい。わたしたち、
すごくスタッフに恵まれているんです。
わたしたちは見守るぐらいの感じで、
仕事がちゃんと回ってゆくんです。
スタッフがスタッフ同士を支え合うんですね。
京都店は、大阪のスタッフが店長として行ってくれて。
- 伊藤
- フワッと始めたとおっしゃっていたのに!
- 下川
- 冷静になると、自分たちも不思議ですね、今の状況が。
本当に、公園で、趣味でつくってたものが、
ジュエリーで食べていけるようになるなんて。
- 伊藤
- 根強いファンが多いのではないかと想像しますが、
どんなお客様が多いんでしょう。
- 下川
- 年齢は、幅が広いですよ。
特にターゲットとか、
そういうものもないんですけれど。
- 伊藤
- つくりたいものをつくってる?
- 下川
- そうそう。つくりたいものをつくっています。
- 伊藤
- 新作発表もまめになさっていますよね。
いいものができた時が発表のタイミングですか?
- 下川
- はい。何かしらのイベントがあれば、
そこに向けてつくることもありますよ。
でも年に2回とか、決めているわけじゃないんです。
「春夏の展示会」みたいなこともしていません。
- 伊藤
- 新作は、お客さまの声を受けて、
ということもあるんでしょうか。
- 下川
- どういうのが欲しいという声を、
受け入れるタイプかもしれません。
そのまま、ではなく、アイデアをデザインとして
落とし込むわけですけれど。
ぼくが作ったものに対して
いろいろコメントをいただいた中から
新作が生まれることもありますよ。
- 伊藤
- これでルビーがあったらいいな、とか?
- 下川
- そうそう、そんな感じです。
- 伊藤
- 「himie」と言えばこれ、みたいな、
特徴的なデザインはあるんでしょうか。
- 下川
- 「丸いもの」はすごく多いです。
丸いダイヤモンドもつくりましたよ。
- 伊藤
- 丸い‥‥ダイヤモンド?!
- 下川
- これが丸いシリーズです。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/0S8A6314_2.jpg)
- 伊藤
- たしかに丸いですね!
‥‥どうなっているんですか、これ。
- 下川
- 中に、丸いダイヤモンドが入っていて。
ゆらゆらしているんです。
ピカピカに磨いたうんと小さなお椀のなかに、
丸いダイヤを入れて、
水晶で蓋をしているんですよ。
- 伊藤
- 光が当たってすごくきれいですね。
そして、すっごく不思議。
- 下川
- ダイヤって、面でしかカットできなかったんです。
それを手でカーブで削れるっていうところが出てきて。
- 伊藤
- なるほど、「丸い」。
スタートは歯科技工士から。
- 伊藤
- イヤーカフ、とっても素敵なものができました。
撮影のときも、すごく盛り上がったんですよ、
どの組み合わせで着けたいか、って。
大きい方、小さい方、
ひょっとして両方をあわせて
着けるのもいいのかも? って。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_1436.jpg)
- 下川
- いろんなスタイリングがあっていいと思います。
イヤリングよりもちょっとライトな感じですし、
ピアスがつけられない人や、
ピアスホールが開いてない人でも楽しめます。
- 伊藤
- ピアスと合わせて使ってもいいですしね。
下川さん、ほんとうにありがとうございます。
- 下川
- いえいえ、こちらこそありがとうございます。
ぼくら(himie)のところでは
これまでつくっていなかったアイテムでしたが、
依頼をいただいて、
「まさこさんをはじめ、
みなさんの女っぷりを上げるジュエリー」を、
と考えたんですよ。
- 伊藤
- すごい。そうなんですか。
じつはわたしも持っていなくて、
落ちないものなのかなと、ずっと思っていたんです。
でもふと「いいんじゃないかな」と、
去年の冬ですよね、ここ(青山店)で
イヤーカフがあったらと相談をしたら‥‥。
- 下川
- それはチャレンジしてみたい、と。
- 伊藤
- いままで、つくらなかった理由はあるんですか。
- 下川
- いや、別に意味はないんです。
でも、まさこさんだけじゃなく、
ほかのお客さまからも
リクエストがあったんですよ。
いいタイミングでした。
- 伊藤
- 下川さんは、来歴がユニークなんですよね。
最初のお仕事は歯科技工士だったと聞きました。
- 下川
- はい、父親が歯科技工士で、
そこを継ぐ予定でぼくもその勉強をしたんです。
じっさい、父の工房に入り、
月曜から金曜までは歯をつくっていたんですよ。
で、休みの日はアクセサリーを。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/0S8A6209_1.jpg)
- 伊藤
- ちょっと待って、その流れで
いきなりアクセサリーを?
- 下川
- 銀歯も、銀の指輪も、
つくる工程は一緒なんですよ。
- 伊藤
- そうなんですか。
- 下川
- 最後のかたちが違うだけで、
溶かして流し込むという技法は同じです。
歯科技工士になるための学校では、
授業で指輪づくりも習うんですよ。
- 伊藤
- えーっ!
- 下川
- 最初のほうだったと思います、
そういう授業がありました。
- 伊藤
- なるほど‥‥でも、
月~金、ずっと歯をつくる仕事をしていたら、
土日は別のことがしたくなるんじゃないかなって
思ったんですけれど。
- 下川
- ファッションが好きだったから、
楽しかったんです。
- 伊藤
- それは自分でたのしむファッションとして?
- 下川
- いやいや、僕は、アクセサリーを身に着けることには
興味がなくて。
- 伊藤
- そういえば、全く、つけていないですよね。
- 下川
- 「つけてもらう」のが楽しいんですね。
- 伊藤
- デザイナーの方のなかには、
自分が着たい服がないから立ち上げました、
みたいなこともあるのだと思うんですけれど。
- 下川
- それはないんです。
- 伊藤
- つくったものは、どうしていたんですか。
- 下川
- 日曜日に、当時住んでいた近くにあった
井の頭公園で路面の販売をしたんです。
そもそも、を言いますと、友人であり、
今も一緒にhimieをやっている職人がおりまして、
横浜でモノづくりのイベントに出るというんです。
「それなら僕もつくるよ」と、
指輪をつくって、2、3個かな、出したんですよ。
ところが全然売れなかった。
- 伊藤
- どんな指輪だったんですか。
- 下川
- シルバーに、入れ歯の材料を絵の具で染めて、
ペースト状にして垂らした、青いリングでした。
- 伊藤
- なるほど‥‥売れなかったんですね。
- 下川
- はい。でも、
その時のお客さんとのコミュニケーションが
すごく記憶に残ったんです。
物を通して話ができるっていうのが面白いと。
- 伊藤
- そっか、歯科技工士のかたとお客さまが、
直接会う機会ってないですものね。
- 下川
- そうなんです。作って納めたら終りなので、
まったくコミュニケーションがとれません。
本当に影武者なんです。
- 伊藤
- だから、自分のつくったものを
身に着けようとする人の反応を見るのは、
すごく新鮮だったということなんですね。
- 下川
- そうですね。ぼくがつくったものがもとになって
会話ができるっていうのが面白かった。
それで、井の頭公園で売ってみようと思いました。
当時は、許可もいらなくって、
いろんな人がいろんなものを売っていたんですよ。
いまは「井の頭公園アートマーケッツ」という
東京都が主催する年次のイベントとして
アートの販売が許可されるようになっていますが、
当時はかなり自由でした。
- 伊藤
- 何年くらい前の話なんですか?
- 下川
- 20年くらい前の話ですね。
最初はペプシの箱を持ってって、
裏返しにして台にして並べてました。
- 伊藤
- それも、きっと素敵だったんだろうな。
お店に来ると、いっつも、
ジュエリーの飾り方がかわいいのにおどろくんです。
井の頭公園時代、楽しかったですか。
- 下川
- 楽しかったですね。
女性たちが公園に見に来てくれるわけですよ、
ワーワーと話をしながら、
それでこう、着けてくれたり、買ってくれたりして。
それが単純に楽しかった。
- 伊藤
- 歯科技工士は何年くらい続けていらしたんですか。
- 下川
- 技工所、いわゆるラボがあって、
そこに5年くらい勤め、
そのあと父のもとで1、2年です。
その時からですね、本格的に
アクセサリーをつくりはじめたのは。
30歳で結婚をして、それを機に歯科技工士を辞め、
アクセサリーづくりに専念をすることにしましたが、
最初の頃は相談を受けてから作る、
のんびしたペースでした。
気負いもそんなになくって、
なんというか‥‥フワッと始めたんです。
- 伊藤
- フワッと。
現在、奥様の里美さんが
ショップの運営をいっしょになさっていますが、
当時、不安はなかったですか。
- 下川(里)
- 私は実家が和菓子屋で、
商売をしているので、職人さんというか、
モノづくりしてる人にとても寛容なところがあり、
そんなに不安を持たなかったんですよ。
「なんとかなる!」って。
- 伊藤
- たのもしい!
お父さまも理解を?
- 下川(里)
- もうほんとうにやさしくて、
ご両親とも、賛成、応援してくれました。
- 下川
- 一時期は、父が歯をつくってる隣で
ぼくが指輪をつくって、一緒に仕事をしてました。
同じ機械、同じ材料なので。
- 下川(里)
- 環境に恵まれてたと思います。
全て設備が整っているし、
材料は常にあるし。
- 下川
- 普通は独立にあたって機材を買うんですが、
当初は資金がなかったものですから、
使わせてもらって。すごく恵まれていました。
- 伊藤
- なるほど!
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_1322.jpg)
himieのイヤーカフ
はじめてのイヤーカフ。
「歳を重ねると、
時が経つのが年々速く感じる」
年長の友人たちが、
そんな風に言っても、
ふーん‥‥なんて思っていた私ですが、
今年は、あっという間だったなぁ。
それでも、
と思い出すのは、
あの人やこの人の顔。
今年もお世話になりました。
そして自分よ、
一年、おつかれ様でした。
今年のクリスマス、
私は私にイヤーカフを贈ります。
ピアスでもなく、ネックレスでもない、
はじめてのイヤーカフは、
himie(ヒーミー)のもの。
デザイナーの下川宏道さんが、
ひとつひとつ手作業で作った、
weeksdaysのイヤーカフは、
ゴールドとパールの2種類。
耳元をさりげなく飾る、
大人のイヤーカフ。
クリスマスプレゼントに、
ぴったりではありませんか。
点と点が、一本の線に。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_1230-2.jpg)
- 伊藤
- 「北の住まい設計社」のみなさんが、
今回、わたしたちに
声をかけてくださったといういきさつは、
どんなことだったんでしょうか?
- 渡邊
- もともと「ほぼ日」に関心は持っていました。
私たちと、やってることは違っても、
社会に対するメッセージ性など、
向かってるところは共通してるよねっていうのは
ずっと思っていたんです。
- 秦野
- それで、唐突にメールでコンタクトを。
- 伊藤
- お話をいただいて、いろいろ拝見していたら、
「あれ、ここって?!」と思って。
共通の知人がたくさんいるんです。
奈良「くるみの木」の石村由紀子さんとか、
「Landscape Products」の中原慎一郎さんとか。
点と点が線になったような気持ちでした。‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
秦野さんが最初にくださったメール(抜粋)私たちの会社は北海道の家具のメーカーです。
商材に家具をという訳にはいかないですが、
小さな商品でスツールがあります。
とても可愛らしく、愛着を持って
使っていただけるとお勧めができるものです。詳細をお伝えしますと
北海道産の木材を使い、職人が手組で作っています。
使うほどに良くなり、修理が可能で
お手入れも自分でできること、
それは永く使っていただきたい、
環境に負荷を掛けたくない思いからです。
着色にも中世で使われていた、エッグテンペラを使用し、
有機溶剤や揮発系のものを使用していません。
ただし乾燥には4~6週かかってしまうのがネックですが、
仕上がり感、経年変化とも素晴らしいものです。ぜひカタログを送らせていただき
サンプル等でご確認をしていただきたいと思います。
少々思いが先走って稚拙な説明となっておりますが
どうぞよろしくお願いします。北の住まい設計社 秦野
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
- 伊藤
- 感動したんです、いただいたメール。
- 秦野
- いや、その、お恥ずかしい。
- 伊藤
- スツールって、きっと
「weeksdays」にいいんじゃないかと、
私も感じました。
スツールというものが、わたしもほんとうに好きで、
何個も持っているんですね。
家具としてちゃんと成り立つものなのに、
存在感がそんなにないし、
幾つあっても邪魔にならないものだし、
座らなくてもサイドテーブルみたいにできたり、
何か飾ったりもできる。
それから秦野さんが東京に来てくださって。
- 秦野
- はい、行きました。
- 伊藤
- お目にかかって、ぜひお願いしたいと思い、
すでにあるサンプルを送っていただき、
そこからどうしようか、と、
ああでもない、こうでもないと、
わたしたちが投げかけたボールを、
毎回、きちんと投げ返してくださって。
- 秦野
- そうでしたね。
- 伊藤
- 幾度かのやりとりのあと「これでいきましょう」となり。
意思の疎通がちゃんとできたと思って
とっても嬉しかったです。
- 秦野
- やりとりのなかで、実現したのは、
丸い脚の先をちょっとエッジを効かせてみてはどうだろう、
ということでしたね。
- 伊藤
- 家に持ち帰り、うちにあるスツールと並べてみたときに、
ちょっとだけ足が丸っこいかなって思って。
他と同じようにしたいわけじゃなく、
うんと角張りにはしたくもなく、
「もうちょっとだけ丸を少なくしたら」と、
そういう提案をさせてもらいました。
秦野さんはどう思われましたか。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_1686-1.jpg)
- 秦野
- 「あ、これ意外といいんじゃない?」と。
- 伊藤
- よかった。
- 秦野
- また、黒脚の提案も、楢材と似合いますね。
脚の色を変えるというのは、僕たちもやっていたので、
違和感なく、素敵なものになったと感じました。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_1280_fix-800x800.jpg)
- 伊藤
- うちもそうなんですけど、
今、楢の家具がとても多くて。
北欧の家具が好きな方は、
楢で揃えていることも多いでしょうから、
買い足しやすいだろうと思いました。
また黒い方は、
楢の家具がいいんじゃないかなと思う人でも、
黒は新鮮に感じてくれる気がしたんですね。
実際、わたしもどちらを買おうか迷っています。
また、羊のシートをポンって置くと違う印象になるので。
原型となったスツールは、
今まで何脚ぐらい作られたんでしょう。
- 渡邊
- どうだろう。1,000脚くらいでしょうか。
- 伊藤
- え、そんなに。
- 秦野
- 1,200ぐらいになるのかな。
- 伊藤
- すごい。どんなお家で
どんなふうに使われてるんでしょうね。
作るときは職人さん、何人ぐらい関わるんですか。
- 秦野
- 1人ですよ。
- 伊藤
- え? 全工程をたった1人で?
- 秦野
- そうなんです。でも、同じ人がずっと、
というわけじゃなく、
1人の職人が、1脚のスツールの
全工程に責任をもって担当します。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/stool1.jpg)
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/stool4.jpg)
- 伊藤
- 最初から最後まで1人の方が1脚の椅子を。
- 秦野
- うちの家具は流れ作業がないんです。
最初の削り出しから完成品まで1人で行くんですよ。
なので、検印の名前も入っていますよ。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_1277-800x800.jpg)
- 伊藤
- なぜ、流れ作業ではないんですか。
- 秦野
- 職人さんも自分で最後まで作るっていうところで、
責任を持てますよね。
誰かが作った部品を合わせて仕上げるのではなく、
また、その部品を担当するのでもなく、
最初から最後まで木目を見ながら作っていく。
だからこれはこの職人さんの目で作ったもの。
やっぱり個性が出ますけれど、そこを大事にしています。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/image1-21.jpg)
- 渡邊
- オートメーション化していないですからね。
基本的な木工機械しか置いていないんです。
- 伊藤
- 私たちも、あ、これは1人の職人さんが
大切に作り上げてくれたんだという
特別な嬉しさがありますね。
どういう使い方の提案をされますか。
- 渡邊
- やっぱり基本的には補助椅子としてが
メインだと思うんですね。
後は、しっかり座って食事とかじゃなく、
何かちょっと作業をするときに
テーブルに持っていって使う、というような。
あるいはソファの横で本を置いたりとか、
お花を置いたりとか。
ちょっと玄関に置いて
靴を履くときにっていう方も多いですよ。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_1649_fix-1-800x800.jpg)
- 伊藤
- あと、送られてきたときに意外と小さな箱で来たので、
それにびっくりしました。
重くないのもいいですね。わたしでも運びやすい。
- 秦野
- そうですね。
- 伊藤
- お手入れとかはどうしたらいいですか。
何か注意点とかありますか。
- 渡邊
- 木部は別に天然オリーブオイルの石鹸など、
要は純石鹸、固形石鹸でいいんですけど、
水とそれをつけて絞った布で拭いて、
汚れ落としをして頂く。
オイルも販売してますけど、
よほどかさつかないない限りは
そこまでのケアは必要ないんじゃないかな。
黒く塗っているものも同じです。
- 伊藤
- エアコンの風が当たるところは避けるとか、
直射日光が当たるところは避けるとかは?
- 渡邊
- そこまでデリケートじゃないですよ。
テーブルだと、クーラーの風が直接あたると乾燥し過ぎて、
木が持ってる水分を取っちゃいますけれど、
スツールは大丈夫ですよ。
もともとの木材の乾燥がしっかりしているので、
あのぐらいの大きさのものであれば、大丈夫。
- 伊藤
- お手入れが簡単なのはうれしいですね。
あと、お客様に何かお伝えしたいことがあればぜひ。
- 渡邊
- 買われた方に、どんなふうに使って頂けるのか、
ちょっと覗いてみたい気持ちがありますね。
- 伊藤
- わたしたちも見たい。どんな家に置かれるんだろうとか。
インスタグラムに投稿していただきましょうか。
「#weeksdays」とつけて。
- 渡邊
- 自分たちの家具の販売のチャンネルは、
問屋さんを通さない、全国の小さな家具屋さんです。
そんなふうに家具の流通の仕方も変わってきてますから、
私たちも直にお客様と結びついていきたいなと思います。
だから「ほぼ日」「weeksdays」のように、
考え方、メッセージ性が共通した、違うチャンネルで
発信して頂けるのはとっても有難いなって思います。
自分たちだけでは限りがありますから。
- 伊藤
- 楽しい広がりがあるといいですね。
わたしたちも頑張らなくちゃ。
- 渡邊
- これからも、木のもので、
小さなものであれば、ご提案くださいね。
- 伊藤
- あ、はい! ひとつあるんです。
それは、こういうものなんですけれど‥‥
(まだ内緒です)。
- 渡邊
- なるほど!
それは提案ができそうですよ。
- 伊藤
- ほんとですか。
- 渡邊
- はい。
以前、業務用でつくったことがあります。
かわいいくて、使い勝手がわりとよくて、
しかも、世の中にあんまりないですよね。
きっと、できると思いますよ。
- 伊藤
- じゃあ、それが出来たときは、
ぜひ取材に行きたいです。
そのときはよろしくおねがいします!
- 渡邊
- ありがとうございます!
たのしみにしています。
家具づくり、家づくり。
- 伊藤
- 40何年前の当時は、衣食住を提案するという店は
すごく少なかったと思います。
今でこそ、雑貨屋さんにカフェが併設されているとか、
お洋服屋さんにレストランがありますが、
当時はすごく珍しかった。
- 渡邊
- ほかに、なかったような気がします。
でもそういうお店をやること自体が目的なのではなく、
ここに移ってくるときは、
自分たちがここで自給自足的な暮らしをしながら、
ものづくりを通じた表現ができたらいいと思っていました。
むしろ、お店をする予定はまったくなかったんです。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/030.jpg)
▲家具を売り始めた頃。
- 伊藤
- それで、家具をまず最初に。
- 渡邊
- 北欧で夏に外での暮らしを楽しむようすを見てきました。
皆さんみんなお庭に、木でできたテーブルやベンチ、
ブランコをつくっていた。
だから木の家具を提案するのに、外の家具からいこうと、
当時北海道の松を使ってノックダウン(組み立て式)で、
アウトドアグッズとして販売を始めました。
その頃、テーブルが3万ぐらいだったと思うんですね、
部品が箱に入れてあって、組み立てるだけ。
でも販売したら「高い!」って言われました。
むしろ、安いと思うんですが‥‥。
- 伊藤
- ええーー!
安いですよね。
- 渡邊
- 今、やればいいのかもしれない(笑)。
そして、そのうちにいろんな出会いがあって、
DIYの大手ショップで販売をしたり、
雑貨・インテリアのブランドが
国内で家具を作りたいという時に、
受け皿がうちになり、一緒に家具をつくったりしました。
そのブランドとは材料も含めて
長くおつきあいをしましたが、
無垢材の家具って管理が大変なんですよね、
突然、先方の意向で終了になってしまったんです。
- 伊藤
- なかなかうまくいかないものなんですね。
- 渡邊
- そうなんです。
その後、家具の見本市にたまたま出ることになり、
どうせなら、家具を見せるというよりは、
自分たちの世界を演出して見せようと、
そんなブースをつくったら、
良い評価をしていただきました。
そこからですね、
家具の道が本格的にスタートしたのは。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/KITANOSUMAI-SEKKEISHA-071.jpg)
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/KITANOSUMAI-SEKKEISHA-069.jpg)
- 伊藤
- 東川の小学校の建物との出会いは、
紹介があったとか、元々の故郷だったとか、
何かつながりがあったんですか。
- 渡邊
- いえ。私たち、そのときは2人だったので、
どこでもよかったんですよ。
それでこういうことをやれる場所を探して
ずっと車で探して回ってたんですが、なかなかなくて。
そのときに友人がこの東川で
焼物の窯をやっていたんですね。
すると「ここにこんな建物が空いているよ。
町に企画書を出してごらんよ」って。
それでプランを出したら、
「いいですよ」ということになったんです。
- 伊藤
- そこから、職人さんを探して?
- 渡邊
- その前に代表が責任者として、
店舗什器を作る工場を立ち上げていたんですね。
彼は手は動かさないんですけど、
作るっていうこと自体には関心が高かったので、
いい職人がいて、打ち合わせさえすれば、
いい家具は幾らでも作れると言うんです。
それで、その工場にいたベテランの人が1人、
そのまま、来てくれました。
そのほかに塗りをしてくれる女性が1人いたので、
わたしたち2人、職人2人のスタートでした。
もちろん私たちも梱包をしたり、
いろんなことを手伝いながらでしたよ。
今は、職人が20人ぐらいになりましたけれど。
- 伊藤
- 家具をつくり、店舗も開き、家の設計もされるという、
今のような形態になったのはいつ頃からなんでしょう。
- 渡邊
- うちの家具のユーザーの方から、
いろんな相談を受けているうちに、
家も設計して欲しいなということになり、
1軒、2軒やらせて頂き‥‥、というのが、
だんだん増えてきたんです。
代表は全部天然素材、とくに木でやりたい人だから。
使い捨てが嫌だ、土に還るものをというのが、
家具づくり、家づくりに通じていることですね。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/130.jpg)
- 伊藤
- 社長の渡邊さんの頭の中にずっとあったのは、
自然に還る素材でものを作るということと、
北欧の暮らしからヒントをもらい、
いいなと思ったことを北海道で形にすること。
- 渡邊
- そうなんですよ。
何かを目指して、ゴールがあって、
ということではまったくないんです。
ほんとに出会いとなりゆきで今がある。
- 伊藤
- 吉川さんから、御社のイベント「夏至祭」について、
最初はこじんまりだったのが、評判が評判を呼んで、
どんどん大きくなっていったとききました。
1回行くと、みんな好きになっちゃうと。
そんな感じで仲間も増えていった、
ということなんでしょうね。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/image1.jpg)
- 渡邊
- 共感、でしょうか。うれしいことです。
- 伊藤
- このプロジェクトのきっかけとなった秦野さんにも
お訊ねしたいんですけれど、
もともと秦野さんは建築家だったということですよね。
- 秦野
- そうです。北海道の設計事務所にいました。
そのときは公共施設ばかり担当していて、
正直、「もういいかな」という気持ちになって。
それでこの「北の住まい設計社」に来たんです。
- 伊藤
- 転職して、いかがでしたか。
きっと、全然違いますよね。
- 秦野
- 全然違いますね。
ここの会社に来てから初めて木造を担当したんです。
それまで鉄骨や鉄筋コンクリートしか
やったことがなかった。
- 伊藤
- へえー!
- 秦野
- 家具の図面も描いたことがなかったんです。
家具をつくるときは、家具メーカーに図面を依頼し、
自分で描くことはなかった。
それで渡邊(社長)に
「家具の図面、描いたことないです」って言ったら、
「俺が教えてやるから」と。
「じゃあ、お願いします」ってここに来たんですね。
- 渡邊
- 代表は、家具図面も建築図面も全部手描きでやれますから。
- 秦野
- 実務としては、スケッチをもらうんですよ。
それをCADで図面化するという。
- 伊藤
- 渡邊さんのスケッチには
アイデアがいっぱい詰まってるんでしょうね。
- 秦野
- それはもうほんとにたくさん詰まっています。
昔はちゃんとディテールも描いていたんですが、
この頃はサッサッサ、としか描いていないから、
僕たち、そのアイデアを拾わなきゃいけない。
- 伊藤
- 家具って、ずっと使うものだし、
椅子なら座ったり立ったりに
耐えられるものである必要もあるし、
かつ、デザインの美しさが要る。
それをサッサと描けるって、すごいですよ。
しかも今は「こういうの」ってニュアンスを
伝えてもらえれば、みなさんで形にできる。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/teshigoto.jpg)
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/31832.jpg)
- 渡邊
- レベルの高いスタッフが揃っているんです。
職人と代表が直接話をしながら、
ちょっとしたディテールを調整しつつ、
全体のプロポーションを作り上げていくんですね。
やりながら直して、また直して、
っていう作り方ですね。
- 秦野
- そうですね。現場で直接、
打ち合わせをしながら作り上げていくという感じです。
北欧旅行がきっかけで。
- 伊藤
- (オンラインで)こんにちは、伊藤です。
今回は、直接お目にかかることがないまま、
このスツールをつくっていただくことになって、
東川(北海道「北の住まい設計社」の拠点)に
伺わないまま、ずっとリモートで‥‥。
- 渡邊
- そうですよね、あらためて、渡邊雅美です。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/01.jpg)
- 伊藤
- この度はありがとうございました。
- 渡邊
- こちらこそ!
- 秦野
- 伊藤さん、こんにちは。
以前「ほぼ日」に伺った秦野誠治です。
- 牧野
- 広報の担当をしております
牧野やよいといいます。
- 伊藤
- 秦野さん、牧野さん、よろしくお願いします。
ちょうど先ほどSTAMPSの吉川さんと
お話しをしていたんですよ。
- 渡邊
- あら!
- 伊藤
- みなさんに、ほんとうに
お世話になっているとおっしゃっていました。
くれぐれもよろしくお伝えくださいって。
- 渡邊
- そうでしたか。ありがとうございます。
こちらのほうですよ、お世話になっているのは。
今、「STAMPS」さんの秋冬ものがたっぷり入って、
店頭が賑わっていますよ。
- 伊藤
- 東川に行かれた吉川さんが、
ほんとに素敵なところだなぁっておっしゃっていました。
今回も、コロナがなければ、行きたかったです。
もうちょっとの我慢ですよね。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/1819_kouzyou.jpg)
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/KITANOSUMAI-SEKKEISHA-094.jpg)
- 渡邊
- そうですよ、もうちょっと、我慢です。
- 伊藤
- ウェブサイトを拝見して、
1985年に廃校だった小学校を
買い取ったところから始まった、
というふうに書かれていました。
渡邊さんたちがこのお仕事を
85年に始めるまでっていうのは、
どんなことをなさっていたんでしょう。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/0009.jpg)
- 渡邊
- 会社を創って43年になります。
東川に来る5年ほど前から仕事をはじめました。
最初は旭川の町で、
インテリアの内装デザインの会社としてスタートしました。
その後、店舗だけじゃなく、
自分たちで飲んだり食べたりお喋りしたり、
そんな場所が欲しいよね、となって、
設計事務所をやりながら、パブを経営し始めたんです。
- 伊藤
- パブ?!
- 渡邊
- パブです(笑)。
飲んで食べて安くて美味しく、って。
皆さんお若いからご存知ないでしょうけど、
「オレンジバーン」っていう、
有名な建築家の方(島弘子さん)が1988年に
建築設計事務所「オレンジポイント」とともに開いた
ショールームなんですが。
- 伊藤
- はい、知ってますよ。
- 渡邊
- あら! あの頃にしては衝撃的な大テーブルがあって、
隣の方は誰? という感じで若者が集まって、
飲んで食べてお喋りしてっていう場所だったんです。
それを見て、「私たちも、こんなことしたいね」って。
- 伊藤
- そうだったんですね。
- 渡邊
- その頃は、ファミリーレストランの出始めで、
そこに代表、わたしの夫ですね、が
仕事で関わっているうちに、
もうすっかり洗脳されまして、
自分たちでもつくろう! 早くつくろう! と。
仕組みはファミリーレストランの
セントラルキッチン(*)のマネをして、
仕込みが8割で、お客様には完成品を
すぐ出せるようにということが課題でした。
小さいお店だったんですけど、
大テーブルにみんなで座って、
だいたい客単価は1,200円。
ボトルをキープしても
1回1,000円ぐらいで収まるようにって。‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
(*)セントラルキッチンとは、あらかじめ調理をまとめてしておいて、
お店ではあたためたり、皿に盛って出す飲食店のしくみ。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
- 伊藤
- ええーっ!
- 渡邊
- お陰様で大繁盛で、
入るのに並ぶようになっちゃった。
私も事務所へ行って、お店へも出て、っていう生活で。
それが、3年ぐらいやったのかな、
突然「もう嫌だ!」って思ったんです。
- 伊藤
- 忙し過ぎたんですか。
- 渡邊
- それもありますね。
しかも夜中まで毎日ですから、
「こんなの、一生は、したくない」って。
- 伊藤
- 理想の店はできたけれども、働くとなると、
ご自身が大変。
- 渡邊
- 極端に言えば、自分たちが生きていくにあたって、
自分自身が何のために存在するのかということに
ぶつかってしまったんですよ。
それで、そこは、一緒に働いててくれたスタッフに譲り、
設計事務所を休眠させ、
夫婦2人で1カ月、
フィンランドの田舎のにんじん農家に
ファームステイをしました。
ものすごい田舎なんですけど、
納屋のペンキ塗りをしたりして。
そこでの食卓は、女性のご主人がパンを焼き、
ウェディングパーティーをやったり、
ベリー摘みにも行きましたし、
釣りにも行ったし、とにかくとってもいい時間、
プレゼントな数週間を過ごし、
その後はスウェーデンとかノルウェーを回りました。
「あ、これだな」って、
それが現在のスタイルの出発点になったんです。
北海道の四季というのは、
北欧ととってもよく似ているんですよ。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/550763a0ace350ba8f5313318d36afab.jpg)
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/01363effb5b3ccc1496ad04c9b44758b.jpg)
- 伊藤
- 北欧での経験が、
北海道での暮らし方のヒントに。
- 渡邊
- はい。自分たちがこれから仕事としていくのは、
こういうことを
何かを通じて伝えていくことだと思いました。
つまり、衣食住、
ライフスタイルぜんぶを提案したいんだって。
それで、北海道に戻ってきてから、
何でそれを表現しようっていうことになったときに、
「家具」だと、何故か、思ったんです。
主人はデザイナーではあるんですが、
職人ではないんですね。でも木がとにかく好き。
それで木の家具でスタートしようということになり、
今に至っているんです。
- 伊藤
- そういうことだったんですね。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/y-watanabe.jpg)
▲代表の渡邊恭延さん。
英国のオーエンバリーのこと。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/IMG_0845.jpg)
- 伊藤
- 木と羊を組み合わせたいっていう
私の思い付きが、こんなふうに形になって、
ほんとうにうれしいです。
吉川さんは、できあがって、どう思われました?
- 吉川
- 僕は、できあがったときは、ただただうれしくて。
人間関係と一緒で、モノづくりにも、
こういう幸福な組み合わせがあるんだ、
「思いが重なる」ってあるんだなあ、って、
チームのみんなとも、喜びました。
うまく言えないんですけれど。
- 伊藤
- わかりますよ。あのブランドの人が、
じつはこのブランドのファンで、
またその逆でもあったりして、
「つながった!」という瞬間があるんです。
会ったことがない人たちでも、
なんとなく通じることがあるんだなというのは、
このweeksdaysをやっていて感じることです。
わたしは思いつきで「これとこれを合わせたい」と
言うだけなんですけれど、なんとなく通じ合っている。
- 吉川
- 偶然なのか必然なのかわからないですよね。
そして、ぼくがデザインしたら、こうはならない。
やっぱりこのバランスとか、
伊藤さんじゃないとできないことだと思うんです。
- 伊藤
- この「かわいい」「かっこいい」は。
年齢や性別と関係なく、
もちろん吉川さんのおうちにも
合いそうだなと思いますよ。
- 吉川
- それも感じます。どんなお家でも。
- 伊藤
- オーエンバリーのこと、
すこしくわしく教えていただけますか。
- 吉川
- はい。はじめて彼らのファクトリーを訪ねたのは、
2019年のことでした。
ロンドンから西へ、列車で2時間くらい、
サマセット州の、キャッスル・キャリーという駅です。
- 伊藤
- きれいなところだとうかがいました!
- 吉川
- はい、これぞ英国の田園風景! という感じですよ。
そこに工場があるんです。
2階が事務所で、1階が工場なんです。
オーエンバリーは
初代のオーエンバリーさんからずっと
家族経営なんですよ。
現在のオーナーは
シンディ・バーンスタブルさんという女性で、
娘のチャスさんとともに切り盛りしています。
- 伊藤
- ブランド創設のきっかけは
どんなことだったんでしょう。
- 吉川
- オーエンバリーさんが始める前も、
じつは、3世代にわたって
革のなめし工場を運営してきたんだそうです。
ところが、戦争や紛争が続いた英国では、
革もまた軍需産業に使われていったんですね。
そのことに強い疑問といきどおりを感じて、
個人向け、家庭向けの仕事がしたいと、
1948年から、
こうした製品作りをするようになったんです。
それがブランドのはじまりです。
- 伊藤
- 最初につくったのは‥‥。
- 吉川
- レザーグローブだったそうです。
だんだんとアイテム数がふえ、
今回のシートのようなインテリア洋品、
バッグ、服へとひろがって行き、
いまや「革のライフスタイルブランド」として
知られています。
自社ブランド製品だけじゃなく、OEMも多くて、
ちょうど、僕らが工場に行った時には、
アメリカの有名なデパートの革製品を
つくっているところでしたよ。
- 伊藤
- デザイナーは社内に?
- 吉川
- はい、社内デザイナーがふたり。
- 伊藤
- いまも、革をなめす工程からやっているんでしょうか。
- 吉川
- いえ、オーエンバリーとなってからは、
革を買い付けているとききました。
革は、食肉産業の副産物としてうまれたもので、
主にヨーロッパの信頼できる工房から仕入れるそうですが、
今シーズンの革は、風合いや毛の密度などが最適な
オーストラリア原産の羊を使いました。
加工の工程、環境への配慮なども大事にした、
質の高い革です。
ヨーロッパは、世界的にも、
環境への意識が高い地域ですよね。
本来、捨てられてしまうものを使うということも含め、
オーエンバリーのモノづくりは、
とてもポジティブに受け入れられているそうです。
- 伊藤
- しかも、家族経営だったら、
最初から最後まで自分たちの責任ですから、
ていねいな仕事をなさるでしょうね。
- 吉川
- 本当にみんなが「ファミリー」な印象なんですよ。
たのしそうで、しかも、手を抜かない。
長く勤めている職人さんも多くって、
いい環境だなあって思いました。
- 伊藤
- 今回は、羊のシートをつくるだけじゃなく、
その余り革も無駄にしたくないですよね、
という話になって。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_1240-1.jpg)
- 吉川
- 羊のシートを丸く切り取ると、
どうしても端切が出てしまうんですよね。
イングランドの工場に相談したら、最初は
「ペンケースがいいんじゃないか」と、
すぐにサンプルをつくってくれました。
- 伊藤
- 面白かったですよね、フワッフワのペンケース!
でも、だったら、ペンに限らず、
スマートフォンくらい入るといいんじゃないかなと、
このポーチになりました。
余ったものを利用して
こんなにかわいいものができたっていうことが、
すごくうれしくって。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_1515-1.jpg)
- 吉川
- はい、そうですね。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_1670-800x800.jpg)
- 伊藤
- そして、さらに小さな余り革を使って、キーホルダーも。
これはバッグにつけて
チャームにしてもいいですし、
ほんとうにキーホルダーとして使ったら、
なくすことがなさそう。
うちは、玄関に鍵の置き場所があるんですが、
そこにこれが置いてあったら、
それだけでもかわいいです。
そういえば、色や毛のカールの具合も迷いましたね。
スツールにぽん、と置いたとき、
どれがいちばん馴染むだろうかと。
毛足が短いタイプもかわいかったんですけれど。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/IMG_0830.jpg)
- 吉川
- もこもこしたタイプもありましたね。
- 伊藤
- でもそれだと端っこのところが心もとなくて、
この、長めの毛がしっくりくるなあと。
何回も何回も話しましたね。
それって製品づくりには必要なことでした。
ほんとうに、ありがとうございました。
きょうは、このあと、
北海道とオンラインでつないで、
「北の住まい設計社」のみなさんとお話をするんですよ。
- 吉川
- そうですか! ぜひよろしくお伝えください。
ほんとうにお世話になってます。
- 伊藤
- わかりました!
偶然のつながり。
- 伊藤
- 今回、「北の住まい設計社」のみなさんと
木のスツールをつくるプロジェクトで、
STAMPSの吉川さんにもご協力をいただきました。
ありがとうございます。
- 吉川
- いえいえ、こんなふうにご一緒できて
とても嬉しいです。
ぼくらが担当したのは、英国の「オーエンバリー」に
羊のシートをつくってもらうことでした。
スツールは「北の住まい設計社」の
定番のデザインを、「weeksdays」用に
アレンジしたのだとお聞きしました。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/97bb9ccfdbdd2ea1c1e1bc4a9ba85e6b.jpg)
- 伊藤
- そうなんです。もともとのデザインの
「かわいらしさ」をいかしながら、
ほんのちょっとシャープな印象を足したくて、
素材を楢材(北海道産ミズナラ)にし、
すこしだけデザインもアレンジを。
スツールの脚の接地面が、
もともとはドラムスティックの先みたいに
丸い、きれいなラウンド形状だったのを、
あえて、すこし、エッジをつけてもらったんです。
でもシャープすぎないように、という、
そんな按配を、みごとに体現してくださったんですよ。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_1677_fix-800x800.jpg)
- 吉川
- 脚が黒いものもつくられたんですね。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_1236_fix-800x800.jpg)
- 伊藤
- はい、ナチュラルな座面に
イタヤカエデ材を黒く塗った脚を組み合わせてみたら、
ちょっと見慣れない、新鮮な印象になったんです。
わたしはスツールが好きで、
家に何脚かあるんですけれど、
「この組み合わせはなかった!」って。
- 吉川
- スツールって便利ですよね。
いまはお客さまを呼ぶことが減りましたが、
「もう一脚あったら」ということは、よくあって。
でも椅子を買うのはちょっと、と思っているなか、
スツールを買っておくっていうアイデアは、
すごくいいと思うんですよ。
- 伊藤
- 椅子じゃなくてスツールだったら、
座るだけじゃなくて、花を飾ってもいいし、
ちょっとサイドテーブル代わりにしてもいいんです。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_1645_fix-800x800.jpg)
- 吉川
- いいですね!
- 伊藤
- それで、吉川さんに手伝っていただこうと思ったのは、
わたしが持っているスツールに、
座面が羊の毛で覆われているものがあるんです。
それをつくれたら、というのが最初の考えでした。
- 吉川
- 座面をくるんじゃうスタイルですね。
- 伊藤
- はい。そうしようとしたんですけれど、
座面を加工すると、全体の印象が重たくなって、
価格もはねあがってしまうことがわかって、
あきらめることにしたんです。
それに、はじめから固定してしまうと、
台やサイドテーブルとして使うことができない。
じゃあ別添えで、
羊のシートができたらいいんじゃないかなって。
そうしたら、すでに「ほぼ日」で
吉川さんが「オーエンバリー」の
シートパッドを紹介なさっていて。
それで相談に伺ったんです。
- 吉川
- びっくりしたんですよ、
なぜなら僕らは「北の住まい設計社」のみなさんと
お付き合いがあったからなんです。
2017年に「インテリアライフスタイル展」
という催しに出展したとき、
「北の住まい設計社」の渡邊雅美さんが、
僕らの「STAMP AND DIARY」のブラウスを
気にいってくださって、取引がはじまったんです。
- 伊藤
- 社長の奥さまですね。
それまでは御存じなかった?
- 吉川
- なんとなく、ですけれど、知っていました。
旭川の南東に位置する東川というまちの郊外で、
きちんとしたモノづくりをされてらっしゃる方たちだと。
北欧とのつながりが太い会社で、
スウェーデンのゴットランド島の
アーティストと仲がよいとか、
そういうことをおぼろげに知っていたので、
北欧好きの僕としても、
ぜひ取引したいと思っていたんです。
- 伊藤
- お互いが「いいな」って思っていた。
いい出会いですね。
- 吉川
- はい、ほんとうに!
彼らは自分たちのオリジナルの家具を、
かなりおっきなスペースで展開しているんですが、
オリジナルプラス仕入れのものも置いて、
東川のショールームでは、
家具にかぎらない、生活全般の、
彼らのセンスにあう「いいもの」を紹介しているんです。
そこでSTAMP AND DIARYの服を
展開させてもらったら、
とてもいい手応えがあったんですよ。
東川って人口は8千人ほどで、
「北の住まい設計社」はさらにその郊外。
どうしてそんなに売れるんだろう? と不思議で、
1回行ってみたいなと思っていたら、
雅美さんから「夏至祭っていうイベントがあるので、
いらっしゃいませんか」と。
夏至祭は、日の出から日の入りまでの時間が
一年でいちばん長い夏至の日に、
ガーデンマーケット、ワークショップ、コンサート、
キャンドルナイト、それから持ち寄りパーティを開く、
かなり楽しいイベントらしいと知っていたんです。
毎年、うわさがうわさを呼んで人気が出ているんです。
それで、せっかく行くなら、と、
販売のお手伝いに行ったんですよ。
そしたら、ほんとうに素敵で!
もともとは夏至祭っていうのは
北欧のライフスタイルで、
クラシックの音楽を聞いたり、
みんなで持ちよりパーティーをして、
火を焚いて、明るい夜を過ごすんです。
そんなに壮大なものじゃないらしいんですけど、
東川の夏至祭は、それの拡大版みたいな感じでした。
伊藤さんもよく御存じの、奈良の「くるみの木」の‥‥。
- 伊藤
- 石村由起子(いしむらゆきこ)さんですよね。
- 吉川
- はい。石村さんも参加なさっていたし、
ランドスケープ(Landscape Products)の
中原慎一郎さんも関わっていて。
- 伊藤
- そうなんですってね!
中原さん、店舗をデザインしたとき、
「北の住まい設計社」に
椅子やスツールを頼んだとおっしゃっていました。
それで、私と合うんじゃないかとも。
- 吉川
- そうなんですね!
夏至祭があまりに楽しかったことと、
常設のショップの素敵さにおどろいて、
「こういうところにうちのコーナーがあったら素敵だな」
って思ったんです。
あの手づくりの家具の中で、囲まれるように
うちの洋服が並んだらいいな、と。
そうしたら、そのコーナーを
作らせていただくことになりました。
- 伊藤
- そういう経緯だったんですね。
市街地からは遠い場所でも、
人が集まる場所なんですね、きっと。
- 吉川
- 想像ですが、大都会である札幌の人にとって、
東川に遊びに行くのは、
東京の人が箱根や軽井沢に行くような感覚なのかなと。
「あのお店に行こうよ!」みたいな、
小さな旅の、素敵な目的地なんだと思うんです。
カフェレストランもあるので、
そういう行先になってるのかな。
と、話が長くなっちゃいましたが、
そんな経緯があったものだから、
伊藤さんから「北の住まい設計社とつくるスツールに
オーエンバリーの羊のシートをあわせたいんです」と
相談をいただいたときは、びっくりして!
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_1654_fix-800x800.jpg)
- 伊藤
- よかった、ご縁がありました。
木のスツールと羊のシート
再入荷のおしらせ
完売しておりましたアイテムの、再入荷のおしらせです。
12月9日(木)午前11時より、以下の商品について、
「weeksdays」にて追加販売をおこないます。
ちびちびセット
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_9571-800x800.jpeg)
福光屋のお酒を知って20年ほどになります。
金沢を訪ねた時はもちろん、
東京にもお店があるので、
近くに行くと立ち寄っては、
気分に合うお酒を見繕い、抱えて帰ります。
お酒はもちろん、気の利いたおつまみなどもあって、
それがうれしいんです。
weeksdaysを始めた頃、
何かご一緒できませんか? と相談し、
ああでもない、こうでもないを繰り返して、
できあがったのが、このちびちびセットです
(構想から4年!)。
箱の中はこんな風。
1・福光屋のおすすめする6本のお酒
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_8995-800x800.jpg)
2・6つのちびおつまみ
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_8973-1-800x800.jpg)
3・ひれ酒用のふぐのひれ
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_8971-800x800.jpg)
4・お酒に合ったおつまみ20品の
小さなレシピ本『ちび本』
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_8975-800x800.jpg)
お酒はひと瓶、180mlの飲みきりサイズ。
今日は、このお酒とこのおつまみにしようかな、
なんて迷う時間もいいですし、
家族と2、3本を飲み比べ! なんて楽しみ方も。
これまでお酒にあまり縁がなかったという方でも、
馴染みやすいサイズ感ではないかなと思います。
箱の絵を描いてくださったのは、
松林誠さん。
きりりとした中にも、
お茶目でかわいらしさに溢れるセットになりました。
私は自分用にはもちろん、
今年お世話になった友人知人にプレゼントしたいな、
と思っています。
(伊藤まさこさん)
今回の追加販売は、50セットとなります。
今回の追加ぶんが完売した場合、
その後の再入荷はいまのところ予定していませんので、
お早めにご検討くださいね。
チョコプレッツェル
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_5439-800x800.jpeg)
一口食べるとチョコのあまさが。
そのあと、プレッツェルの塩気がふわり。
最初のひとつが喉を通り過ぎる頃には、
次のひとつに手が伸びる。
これにコーヒー(それもたっぷり入れた)があれば、
この上なく幸せなおやつタイムとなります。
私がニューヨークで食べた記憶をもとに作ったのが、
このweeksdaysオリジナルのチョコプレッツェル。
自分のために、
友人に。
ちょっとしたお土産にも。
今回から、パッケージのデザインが変わリましたよ。
(伊藤まさこさん)
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_0003-1-800x800.jpg)
今回の追加販売より、
パッケージはクラフト紙のものに変更となります。
木とモフモフ。
ダイニングのすみっこ、
ベッドの脇、
台所、
それから玄関。
家のあちこちにスツールが置いてあります。
どっしりと腰を据えて座るというのではなくて、
ちょっと腰掛ける、とか
ちょっと何かを置く、とか。
この「ちょっと」が、
私の暮らしにちょうどいい。
椅子でもなく、
サイドテーブルでもない、
とても小さな家具だけれど、
あると、なんだかうれしい。
スツールって家具界の名脇役だわ、
なんて思うのでした。
今週のweeksdaysは、
木のスツールと、
それから、
冬にうれしいモフモフしたものをいろいろと。
明日のルックブックをどうぞおたのしみに。
美味しい組み合わせは無限。
- 伊藤
- APOCのパンケーキミックスが4種類あると、
今日撮影させていただいたように、
すごく食卓に広がりが出ますね。
いろんな食べ方を教わりました。甘いものとしょっぱいものをいっしょのお皿に並べたり、
パイナップルをソテーして、
スパイスを加えたメープルシロップをかけたり、缶詰のチリビーンズをあたためてのせたり、
うすく焼いてクリームとシナモンで
バナナを巻いて胡桃をのせたり、ちいさく焼いてクリームをはさんで
重ねてケーキみたいにして、こんどはそれをミルフィーユみたいに切ったり。
(串をさしてカットすると、
こんなに厚くても崩れにくい!)
- 大川
- そう。チョコもしょっぱく食べたりね。
- 伊藤
- え、チョコをしょっぱくって?
- 大川
- たとえばチョコにマスカルポーネでもいいし、
リコッタとかでもいいし、
塩とペッパー振って食べてもいいと思う。
- 伊藤
- そっか、あとは、オリーブを切ったりと
おっしゃっていましたね。
- 大川
- そうですね。
「バターミルク」の生地をフライパンに流したら、
スライスしたオリーブをのっけて焼くんです。
「コーンミール」には
トウモロコシの粒を振りまいてもいいし、
「チョコレート」だったら、
ブルーベリーをパラパラっとしてもいいし。
- 伊藤
- そうか。焼いたものと組み合わせるんじゃなくて、
生地にパラパラと振る。
でも、混ぜ込まない?
- 大川
- 中に混ぜ込んでしまうと、どうしても、
生地のバランスにムラが出ちゃうでしょ?
だから生地を流したところに好きなだけ、
お好み焼き形式でのっける。
うち(自宅)ではそうしてるんです。
あるいはミックス1袋ぶん、
1枚にしてど~んって焼いちゃったり。
- 伊藤
- で、皆で食べる?
- 大川
- そう、切り分けて食べます(笑)。
ジャムとか、目玉焼きとか、
テーブルの上に適当に出しちゃうんですよ、
各自好きにして、って。
- 伊藤
- ジャムは温めますよね、雅子さん。
- 大川
- そうそう。瓶から直接でもいいんだけれど、
ちょっとあっためてクリームにかけたりすると、
香りもフッと立つし、
クリームもサッと溶けておいしくない?
- 伊藤
- メープルシロップを温めるっていうのも、
雅子さんに教わったことです。
すごく新鮮でした。ちょっと煮詰まって。
- 大川
- メープルシロップ専用の保温ポットで
ず~っと電気で温めているんです。
だから煮詰めるのが目的というわけじゃなく、
自然に詰まっちゃうんですけどね。
メープルシロップは、以前はデニス・バンクスっていう
アメリカ先住民の方がつくったものを使っていたんですが、
そのデニスさんが亡くなってしまったんです。
跡を継いだ人たちで頑張ったんだけれど、
コロナでアメリカ国内も移動ができなくなって、
破綻しちゃったんですね。
それで今はカナダのオーガニックの通称「クマさん」を。
カナダでも、オーガニックの木って本当に少ないんです。
だから、業務用サイズをつくるのは無理で、
このサイズが精一杯。しかも割り当ても決まっているので、
欲しければ無限に送ってもらえるものでもない。
- 伊藤
- いつまであるか分からない?
- 大川
- そうかもしれない。
- 伊藤
- 大事なメープルシロップなんですね。
そして撮影では、メープルシロップにスパイスを入れて、
温めて香りをだして。
- 大川
- シナモン、カルダモン、クローブ、生姜。
ホットワインのようにね。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_0870-1.jpg)
- 伊藤
- 美味しかった~!
使い切れないぶんは瓶に入れて
とっておくといろいろ使えそうですね。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_0898.jpg)
- 伊藤
- 生クリームにマスカルポーネを足したりもしたし、
そうそう、APOCはベーコンもおいしいですよね。
- 大川
- あれは、ホエイを食べている豚に、
塩をすりこんでつくったベーコンなんですよ。
元は、イタリアのパルマハムの原料となる豚を
使っているんです。
それを日本に持ってきて燻製にしています。
この作り方は日本でめずらしく、希少なベーコンなんです。
無添加、無着色、臭みもない。
- 伊藤
- そんな手間をかけたベーコン!
それを片面だけ焼くんですよね。
- 大川
- 両面を焼くと締まってしょっぱく感じすぎるから。
- 伊藤
- 目玉焼きの黄身が白身のまんなかで
ポコンと盛り上がっているのも、
じつは焼き方に技術があると知って驚きました。
- 大川
- 卵をフライパンに落としたら、
新鮮なものほど白身がホワンって盛り上がるでしょう。
あそこね、均一に火が通らないの。
だからフォークで白身を潰して、
ちょっと均一にしてあげるのね。
穴をあけるっていったら大袈裟だけど、
フォークで広げて、フライパンを傾けて、
黄身を真ん中にしています。
- 伊藤
- そして欠かせないのがクレオールスパイス。
これは今回のセットでも買えるように。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_0012.jpg)
- 大川
- あのクレオールスパイスは、あるご縁があるんですよ。
ある本の翻訳で、私がレシピを
分かりやすく書き直すっていうお仕事をいただいて、
そこにヒントがあったんです。
- 伊藤
- どういう内容だったんですか?
- 大川
- アメリカの本なんですけど、
BROWN SUGER KITCHENっていうお店があって、
そのお店のレシピブックなんです。
- 伊藤
- かわいい名前!
- 大川
- そこにスパイスを使うお料理がいくつかあって、
それをもうちょっと日本人向け‥‥
というわけでもないんだけれど、
作りやすくなるように、ちょっと変えさせていただいて。
そこに載っているレシピがもとになって
できたスパイスミックスなんですよ。
向こうの方に許可を得て販売をしています。
- 伊藤
- カイエンペッパー、ブラックペッパー、
パプリカ、クミン、セイジ、タイム、
フェンネル、ローズマリー、そしてゲランドの塩。
なるほど。
パンケーキミックスだけでは
使いきれない量だったりもしますけれど、
これはお料理にも活用できますね。
- 大川
- そういうときは、多めに使って欲しいの。
遠慮なくお肉に揉み込んだりね。
一瞬ね、味見したとき、「あっ辛い!」ってなるんだけど、
馴染むと本当にいい味になるんですよ。
鶏肉にたっぷり揉み込んでから揚げにするとか。
- 伊藤
- フライドポテトとか!
- 大川
- 私、ポップコーンマシーンも持っているくらい、
ポップコーンが好きなのね。
それでつくりたてのポップコーンに、
熱いうちにクレオールスパイスをかけて、
少しオリーブオイルもかけて、くっつけて。
大好きなんです。いい味になりますよ。
- 伊藤
- わたし、カレーの中に
ちょっと入れたりとかしますよ。
- 大川
- いいですね。
買ってきたお惣菜にちょびっとかけてもいいのよ、
サラダとかスープとか。
マヨネーズにも合うし。
私、てんぷらにもかけちゃう。
- 伊藤
- なるほど!
- 大川
- そうだ、最後に、パンケーキの保存のお話も
ちょっとしていいですか?
- 伊藤
- ぜひ。
- 大川
- 1袋で6枚とか7枚焼けるけれど、
食べるのは2枚だった場合、
生地を半分にして使うのではなく、
全部いちどに使い切って、
残ったパンケーキは冷凍されるのをお勧めします。
アルミホイルに包んで。
- 伊藤
- アルミホイルなんですね。
- 大川
- そう。解凍はアルミホイルを外して
お皿に乗せて、かるくラップをかけて
電子レンジで1分~2分。
常温で解凍してもいいし、
冷凍のままオーブントースターでもいいですよ。
- 伊藤
- なるほど~。
- 大川
- そうだ、電子レンジで、メープルシロップを温めるのは
お勧めしません。沸いて泡が出てあふれるから。
メープルシロップを温めるときは、
鍋でゆっくり、目で見ながらお願いします。
- 伊藤
- わかりました。
焼いたパンケーキを冷凍しておくの、いいですよね。
パンケーキが冷凍庫にあるなって思うと
嬉しい日ってあるんですよ。
何にもしたくないけど、でも食べたいというとき。
- 大川
- 大体私は2枚ずつ冷凍します。
と、今回のセットには、
そんなことを書いたお手紙もつけましたので、
読んでいただきたいな。
あと、作り方は、YouTubeにものせています。
恥ずかしいけど。
それでね、フライパンで焼く場合は、最初の1枚は、
もしかしたらうまくいかないかもしれない。
でも失敗してもいいんです。
すこしくらい焦げてもいいんですよ。
英語のことわざに
The fisrt pancake is always spoiled.
(一枚目のパンケーキは必ず失敗する)
というのがあるんです。
それくらい気楽に焼いてほしいな。
- 伊藤
- だんだんうまく焼けるようになるんですよね。
そして今回は、特別な紅茶の入ったセットも。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_0014.jpg)
- 大川
- アッサムの、CTCっていう、
茶葉を丸めた加工をしたものです。
これは煮出すのも早いのね。
で、ミルクと相性がいいので、
ミルクティーとか、
チャイみたいにしてもいい。
ミルクティーのときは、
最初に少量のお湯で濃く煮出してから、
冷たいミルクを注ぐ方法が、私は好きです。
コアントローやグラン・マルニエ
(いずれもオレンジリキュール)とかあったら、
ちょっと垂らしても美味しいですよ。
- 伊藤
- 美味しそう!
- 大川
- あとお砂糖も、かき回して全部混ぜず、
最後に甘さを感じるのもいい。
エスプレッソみたいな感じで。
- 伊藤
- このセット、どれを選んでも、
きっと楽しんでもらえると思います。
- 大川
- ね、楽しんでいただけますように!
- 伊藤
- ありがとうございました、雅子さん。
- 大川
- こちらこそ、まさこさん。
またお店にいらしてね。
- 伊藤
- はい、ぜひ!
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/12/MG_0988.jpg)
はじまりは「ワンボウル」。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/11/MG_0933.jpg)
- 伊藤
- コロナで働き方は変わりましたか。
- 大川
- 変わりました。元々そんなに夜遅くまで
働くことは好きではないけれど、
より、キュッと働いてキュッと帰るようになりました。
- 伊藤
- こういうお仕事は、
仕込みの時間がけっこう大変なんじゃないかなと。
- 大川
- お店を閉める日(定休日)に
仕込みを集中してやってるの。
だから私の休みはないんです。
- 伊藤
- キャリアのスタートは‥‥。
- 大川
- 本当のスタートはキッチンの洗い物から。
カフェの店員から、
メニューの開発、製菓を担当するようになって。
田園調布の「デポー39」、
広尾の「F.O.B COOP」、
青山の「ディーズ」にもいましたよ。
- 伊藤
- いずれも名店に。すごいです。
- 大川
- そういう場所で働けたこと、とても感謝しています。
オーナーのみなさんには、
いまだに足を向けて寝られません。
- 伊藤
- へぇ~!
- 大川
- 私は、料理の仕事がしたくて、
でも何をしていいか分からなかったんです。
それでお店に入って仕事をしたり、
手先が器用だったから、なにかをつくることで
背中を押されたりもして。
友達が声を掛けてくれたんです、
「お菓子をやりなよ」って。
そうしたら『non-no』という雑誌で、
16ページを任されることになって。
- 伊藤
- え~~!
- 大川
- 「ワンボウルケーキ」っていう名前でした。
- 伊藤
- それ、のちに、本になりましたよね?
- 大川
- はい、『ボール1つでシンプルケーキ』という名前で。
- 伊藤
- 画期的だったんですよ、ボウル1つでって。
- 大川
- 最初、「雑誌じゃなくて本がやりたい」って言ったら、
「まずは雑誌からやりなさい」って。
それがスタートで、雑誌、書籍の仕事をしながら、
教室もやるようになりました。
- 伊藤
- わたしが雅子さんと仕事をご一緒したのも、
もう25年ぐらい前の話ですよね。
もうお菓子がとにかく美味しくて、
ハートを鷲掴み、みたいな。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/11/MG_0952.jpg)
- 大川
- そんな(笑)。
- 伊藤
- 容赦ないんですよ。
甘さとか、バターの使い方とか、
そういうことに、ギュッと鷲掴みにされるんです、
雅子さんのお菓子って。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/11/MG_0849.jpg)
- 大川
- 習ったわけじゃないから。自由なのよ(笑)。
- 伊藤
- 「バターが冷たいまま、溶かさずに、
あったかいパンケーキといっしょに口に入れてね。
ほら、溶ける前に!」
というのも、納得。
- 大川
- もちろん染みたパンケーキのバターも美味しいけど、
カットしながら冷たいバターを口の中で溶かす、
バターの味を味わっていただきたいんですね。お店ではね。
バターいいもの使ってますし。有塩で国産の。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/11/MG_0895-4.jpg)
- 伊藤
- そうですよね。わかります。
- ──
- 蒸かしたアツアツのジャガイモに
有塩バターをのっけて、
溶け切る前に口に入れたときのあの感動に
近かったです、今日、いただいて。
- 大川
- 上あごに冷たいものが、舌にジャガイモの熱いのが来る、
あの感覚ですよね。パンケーキもそうで、
ちょっとホワンっていうパンケーキに、
冷たいバターが一緒に入るっていうのがね。
- 伊藤
- ここに来るといろいろなことが
「OK」となるのが嬉しいですよね。
冷たいものとあったかいものを一緒に食べる、
甘いものとしょっぱいものを一緒に食べる。
さらに、酸っぱい、辛い、
その味も食感もすごく楽しいし。
- 大川
- まーちゃん(伊藤さんの愛称)が
初めてここに来たときに、
目玉焼きのお塩をすごく褒めてくれたんですよ。
「見て、この粒の光り具合!」みたいな(笑)。
うちの塩は、粒が大きくて、振ってあるというより、
容赦なく黄身の上に置いてある、ぐらいな感じなんですよ。
- 伊藤
- その量が的確なんですよ。
食べるとわかる、「ん!」みたいな(笑)。
「あぁ、この人ほんとすごいなぁ」と思いました。
- 大川
- すごいのはまーちゃんよ、
親子ふたりで2皿ずつぐらい食べるんだもの。
- 伊藤
- そうでした(笑)。
これにしようかな、こっちにしようかなって
わが家は、迷ってるときに
「我慢しない、どっちも」
っていうのが決まりなんですよ。
- 大川
- 私もそう。迷ったら両方。
「いいなぁ」って思うとね。
- 伊藤
- あと私は雅子さんで感動したのが、
「ア・ピース・オブ・ケーク」で
ドライフルーツがいっぱい入ったケーキを、
「なんでこんな美味しいんですか?」って訊いたら、
ちょっと間をおいて「‥‥時間ね‥‥」って。
かっこいい~! って。
それは、フルーツをお酒に漬ける時間が、
「何年」とかだったんですよ。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/11/MG_1011.jpg)
- 大川
- そうですね。うん。
- 伊藤
- 「ありがとうございます」っていう感じ。
それから、自分でつくろうという気が起こらない。
雅子さんのとこで買えばいいんだよってなるもの。
それで、はじめて雅子さんのミックスで
パンケーキを作ってみてびっくりしたんですよ。
それまでのミックスは、
たとえばバニラの香りが強すぎたり、
成分表に気になるところがあったりしました。
でも雅子さんのミックスは、安心なんです。
しかも、牛乳と卵をまぜて焼くだけで
こんなに美味しいものができるなんて。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/11/MG_0859-1.jpg)
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/11/MG_0888.jpg)
- 大川
- 自分でも食べるものだから、
変なもの入れたくないじゃない。
- 伊藤
- バターミルクのかわりに使っている
ホエイパウダーもそうですよね。
選んで、選んで、やっと見つけた、って。
- 大川
- 最初はバターミルクを使っていたんです。
それは日本に入って来たばっかりのもので、
ところがその製品が輸入中止になってしまった。
どうしよう? と。
今でこそ国産のバターミルクがありますが、
当時、ほんっとになかったんです。
- 伊藤
- 今でも手に入りづらいものですよね。
- 大川
- そうですよね。で、代わりに、
ホエイ‥‥乳清ですね、そのパウダーを使っています。
北海道でチーズをつくる副産物。
もちろん小麦粉も吟味して、
自分が食べるものとして探していますし、
パームオイルはトランスフリーで
オーガニックのものを使うとか、
混ぜるメープルシュガーもオーガニックを選ぶとか、
アルミニウム不使用で、遺伝子組み換えでない
コーンスターチのベーキングパウダーにするとか。
探せば、そういういいものがあるんですよ。
私、原価の低さ優先じゃないんですよね。
- 伊藤
- しかも手作業ですよね。ミックス。
- 大川
- うん。ここで、手で作ってます。
今回皆さんにお届けするパンケーキミックスは、
私と夫と息子の3人で作りました。
- 伊藤
- せっせ、せっせと。
「どこかに頼んでるんですか?」って昔聞いたら、
「違うよ、これ全部ボウルで作っているのよ」と。
- 大川
- 計量して、調合。
それを何回も何回もやるの。
- 伊藤
- でも、その最初の基本ができるまでには、
試行錯誤があったでしょうね。
- 大川
- しましたねぇ。
- 伊藤
- 「よし、これ!」ってなってからは、
もう配合は変わっていない?
- 大川
- 配合は変わっていません。
でも材料は、より良いものにどんどん変えていく。
- 伊藤
- で、味がどんどん増えていく。
最初は1種類だったのが、いまや4種類。
v
- 大川
- 増やしていきたくなっちゃうの、もう(笑)。
それで二番目に作ったのが「グレイン」。
これは、私が雑穀が好きだから。
そうしたら「次はトウモロコシもあったらいいね」と
「コーンミール」を作って、
「そりゃチョコレートでしょ!」っていうことで、
最後の「チョコ」が生まれました。
「チョコ」はね、とくに気合いが入ってます。
- 伊藤
- どんなところが?
- 大川
- メープルシュガーの配合がすごいんです。
たくさん入ってる。
- 伊藤
- しっとり焼き上がりますよね。
しかも、チョコがチップで入ってる。
- 大川
- そう。
- 伊藤
- 大人味。
チョコ味のパンケーキと言われて想像する感じとは違って。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/11/MG_0958-4.jpg)
- 大川
- うん、そう。
- 伊藤
- これからまた種類が増えたりするんでしょうか。
- 大川
- たまに、ケールを粉末にして入れてみたり、
抹茶入れてみたり、いろいろしましたけど、
あんまりそういう変化球は商品化に至らないかな。
なにか折があればやりたいなぁと思うんですが。
パンケーキミックスをつくった頃。
- 伊藤
- (撮影が終わり、ほっとして)
ああ、たのしくて、美味しかったです。
ほんとうによくできていますよね、
雅子さんのパンケーキミックス。
これは、いつごろから、あるんでしょう。
- 大川
- 20年ちょっと前くらいからかな。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/11/MG_0932-1.jpg)
- 伊藤
- その時、このお店(APOC)はまだ‥‥。
- 大川
- なかったです。
1998年から、岡本太郎美術館に
「ア・ピース・オブ・ケーク」という
カフェをオープンしましたが、
そこはパンケーキのお店ではありませんでした。
- 伊藤
- 私が雅子さんを知ったのは、
「ア・ピース・オブ・ケーク」を始める前、
南青山のビルの一室で教室をやっていらした頃ですね。
ずっと青山が本拠地。
- 大川
- そうなの(笑)。お菓子の教室では、
「こういうミックスを作っておいたら
便利ですよ」と、配合を紹介していたんです。
ミックスを作っておけば、
卵と牛乳入れたらパンケーキができる、
とっても便利ですよということで。
でもね、きっと、なさらない方もいるし、
わたしが作ったミックスを売れば、
もっと早いかも? と思って、
つくって、売ってみたんです。
インターネットもまだそんなに普及していない頃。
ブログ‥‥というかホームページね、
そこでちょっと書いては、WEBと
「ア・ピース・オブ・ケーク」の店頭で売ったりして。
- 伊藤
- そうですよね。
もしかしたら「ほぼ日」創刊と
同じくらいの時期じゃなかったかな。
- 大川
- そう! 「ほぼ日」は1998年の6月ですよね。
カフェは、4月なんです。
- ──
- 先輩ですね!
- 大川
- (笑)。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/11/MG_1015.jpg)
- 伊藤
- すご~い。
- 大川
- それで2年くらい経ってから、
パンケーキをお店で焼いて出してみようかなと、
「ア・ピース・オブ・ケーク」の
メニューに入れてみたんです。
当時はパンケーキというものが
あんまり一般的ではなくて、
「ホットケーキとパンケーキはどう違うの?」
「いや、一緒なんです」
「じゃ、何が違うの?」
「ですから、一緒なんですけれど」みたいな(笑)。
そうしたら、そのうち、なんとな~く、
パンケーキという言葉が浸透してきました。
そんななか、信号待ちしていた不動産さんで見た張り紙に、
このお店の賃貸情報が出ていたんです。
それが2011年、年明け間もなく。
- 伊藤
- パンケーキ屋さんをやりたいから探したのではなく?
- 大川
- 信号待ちしてたら、「お?」って。
「軽飲食“相談可”」と書いてあって。
- 伊藤
- うん、うん。
- 大川
- 51だったかな、
パンケーキミックスを開発して10年たって、
10年頑張れば一人前、
と思っていたので、
姉妹店を出すことを考えたんです。
- 伊藤
- へぇ~。
- 大川
- それにパンケーキも、単純に、
受け入れてもらえるのかな、と思って。
教室で借りていたスタジオを閉じて、ここに来ました。
- 伊藤
- 前からお店はやりたかったことだったんですか?
- 大川
- わりと衝動的かな。
- 伊藤
- お子さん、まだ小さかった頃ですよね。
- 大川
- だって、「ア・ピース・オブ・ケーク」も
お腹が大きいときにつくったんですよ。
- 伊藤
- え?!
- 大川
- ははは。息子は99年の2月生まれなんだけれど、
お店は98年の4月につくったの。
だからどんどんお腹が大きくなって、
まだお店が開店して1年も経ってないのに産休、
みたいな。
- 伊藤
- すごいですね~。
- 大川
- 今、やりたいことをやろうと(笑)。
あんまり考えてないんですよね。
- 伊藤
- なんとかなった?
- 大川
- なんとかなった。うん。
そしてこの2店舗目は、
もう、やりたくなっちゃった。
そうそう、その頃、親の介護とかもしていたのよ。
- 伊藤
- え?!
- 大川
- 親戚のおばのヘルプもしてました。
子供もまだちっちゃかったし、
すごく人のお世話が大変で。
でもなんだか、不動産屋さんでピンと来て。
- 伊藤
- どういう感じだったんですか? 最初は。
- 大川
- 陶器屋さんだったんですって。
だからキッチンもなんにもなくって。
それで「軽飲食“相談可”」って書いてあったのね。
キッチンはないけれど、やりたい人は
ご自分でつくってどうぞ、みたいな。
![](/n/weeksdays/wp-content/uploads/2021/11/MG_1057-1.jpg)
- 伊藤
- 仕切りとかももう全っ然なく、いちから全部?
- 大川
- そうなんです。
でもお金もないし、デザイナーさんもいないから、
全部自分でこまかくレイアウトを考えて。
- 伊藤
- お金はどうしたんですか。
- 大川
- 銀行に借りに行ったの。そしたら貸してくれなくって。
「何で?」って。
だって、「ア・ピース・オブ・ケーク」をつくるとき、
借りて、す~ごくきれいに返したのよ。
なのにね、何でだと思う?
そのあと、借りてないからですって。
お金って借り続けてないと貸してくれないの。
きれいに返してすごい気持ちいいなと思って、
数年経っていたんですよね。
でも銀行にとっては信用がゼロになっちゃった。
- 伊藤
- そんなぁ!
- 大川
- 借り続けながら事業をちゃんとやっている、
っていうことが、
「貸すに値する」っていう信用なんでしょうね。
だからもう大変でした、走り回ったり、面接に行ったり。
最終的には金融公庫に書類が通って。
- 伊藤
- そういうものなんですねぇ。
それを原資に。
- 大川
- そう、オール借金です(笑)。
飲食はたいへんですよ、うちのような個人商店は。
- 伊藤
- でもそのうちお酒もやろうかなとか、
なるかもしれないですよ、大川さん。
- 大川
- そのうち、「スナックマコちゃん」をね(笑)。
- 伊藤
- 「スナックマコちゃん」! すごく、いいですね。
わたしも手伝おうかな(笑)。
APOCのパンケーキセット
その日はごきげん。
休日の朝、
とくに天気のいい日は、
パンケーキを焼きたくなります。
合わせるのは、
目玉焼きにベーコン、
メープルシロップに発酵バター。
それから、
たっぷり入れたミルクティーがあれば
その日はごきげん。
ふだん寝坊気味の娘も
「わー、いいにおい!」なんて言いながら、
台所を覗きにやってくる。
その日ばかりは早起きなのです。
使うのは、いつもストックしている
APOCのパンケーキミックス。
牛乳と卵があればおいしいパンケーキが焼けるんだもの、
毎回、使うたびに「すごいなぁ」と感心しちゃう、
私の定番中の定番です。
コンテンツはAPOCの大川雅子さんに、
パンケーキミックスを使った
おいしいアレンジをうかがいました。
知り合って四半世紀。
雅子さんのまわりには、いつもおいしい匂いが漂っている。
weeksdaysでは、そんな雅子さんと相談しながら、
4つのセットを作りましたよ。
どうぞお楽しみに。