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再入荷のおしらせ

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完売しておりましたアイテムの、再入荷のおしらせです。
3月18日(木)午前11時より、以下の商品について、
「weeksdays」にて追加販売をおこないます。

カトラリー

▶︎商品詳細ページへ

「カジュアルに使えて、
お値段控えめ。
かつ使い心地よく、見た目も美しい。
そんなカトラリーって、
あまりないものだなぁ‥‥と思っていたら、
そのすべてを満たしていたのが、
この「LUCKYWOOD」(ラッキーウッド)の
カトラリー。
オールステンレスなので、
食洗機にも入れられるところがうれしい。
忙しい朝、
こんなカトラリーがあると、
とっても助かります。」
(伊藤まさこさん)


ストレートスカート

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「ぴったりしすぎず、
離れすぎず。
体にほどよく馴染むシルエットが心地いい。

魅力はイタリア・ファリエロ サルティ社の素材。
weeksdaysでは、今まで同素材のパンツや
ワンピースをあつかってきましたが、
その気持ちよさに、すっかり心をつかまれた、
という方も多いのではないでしょうか? 

上質で着心地がよく、
シワになりにくい。
真夏をのぞいて、ほぼ通年で着ている、
saquiのサルティのアイテムにくわわったのが、
今回ご紹介するスカートです。

Vネックのニットに華奢な靴を合わせれば大人っぽく、
タートルニットにタイツ、スニーカーでカジュアルに。
‥‥と、この秋冬、とても活躍したアイテムですが、
白いシャツやTシャツとの相性もよさそう。
今の季節から夏にかけても活躍してくれること、
まちがいなしです。」
(伊藤まさこさん)

あのひとに 着てもらいました。その2 SHOZO COFFEE STORE 松本海央さん

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松本海央さんのプロフィール

まつもと・みお

栃木県那須塩原市に拠点をおく
SHOZO COFFEE。
東京・北青山には、そのコーヒーや
お菓子がたのしめる
SHOZO COFFEE STOREがあります。
海央さんは、そのスタッフです。

■SHOZO COFFEE STOREのウェブサイト
■以前のインタビュー
・あのひとと、コンバース。
・カフェオレベースのこと。

(身長152cm・サイズ1着用)


「このコート、フォーマルな場面でも、
カジュアルに日常でも、
どちらでも使えるのが良いなと思いました。
一着持っていれば、どんな時も安心! 
というアウターだなと。
まるで、おまもりのような‥‥」
と、海央さん。
たしかに「安心感」がありますよね。

「軽めでシワにもなりにくそうだったので、
旅行に持っていきたいな、とも思いました。
‥‥もちろん、旅行ができるようになったら!」

ほんとう、そうですよね。
洋服を選ぶときって、
日常で着たいなという気持ちと、
「いつか旅先で着たいな」という気持ち、
両方の思いがうかんできます。

海央さんのブラックのコーディネートは、
ちょっとフォーマルな雰囲気。
シワになりにくく、いつも旅行の時に持っていくという
dosaのワンピースを合わせています。

「全身黒でまとめるのも好きなので、
黒のローファーと黒いバッグ、
スカーフで少し色を入れました。
スカーフって、好きでけっこうたくさん持っていて、
旅先でよく買っちゃうんです」

いつもお店でお見かけするためか、
わりとカジュアルな印象の海央さん。
こんなふうにフォーマル感のある着こなしに、
大人っぽさを感じました。
コートひとつでこんなに印象が変わるんですね。

ブラックのコートを着ていたら、
パリにいきたいな~という気持ちになったそう。
行けるようになったら、ぜひこのコートを
着ていってくださいね!


いっぽう、グレージュのトレンチコートは、
海央さんの普段のコーディネートに近い感じ。
春先のカジュアルというテーマで、
ピンクと白に合わせています。

「ちょっと引き締まるかな? と、
ベージュのスカーフにしてみました。
このコートは、晴れた日に限らず、
雨の日も安心です」

あわせたかごバッグは
長年愛用しているものだそう。

「ああ、晴れた日に、
どこまでも街を歩きたい! そう思いました」

同じかたちなのに、グレージュを着たとたん、
とっても春らしい着こなしに。
ピンクのトップスとスカーフの色合いも相まって、
ふんわりとした海央さんの雰囲気にピッタリでした。
海央さん、どうもありがとうございました!

あのひとに 着てもらいました。その1 イラストレーター 平澤まりこさん

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平澤まりこさんのプロフィール

ひらさわ・まりこ

東京生まれ。
セツ・モードセミナー卒業。
装画、広告、商品ロゴやパッケージのほか
版画や絵本の制作など、多岐に渡る分野で活動。
国内外を旅して記したエッセイも。
著書に『イタリアでのこと』(集英社)
『紅茶の絵本』『コーヒーの絵本』
『チーズの絵本』(いずれも共著/ミルブックス)
『旅とデザート、ときどきおやつ』(河出書房新社)など。
■Instagram

(身長166cm・サイズ1着用)


「トレンチコートは春先などによく着るアイテムで、
自分でも持っています」と平澤さん。
いつもはピタッと
ジャストサイズで着ることが多いといいますが、
ちょっとオーバーサイズのHonneteは、
サイズ1がしっくりきたそうです。
おお、すごくバシッときまる感じ!

「トレンチコートは、襟が大きく見えてしまうと、
お父さんのトレンチコートみたいに
見えてしまう気がするので、
今回は襟を立てて、
襟が小さめに見えるように着てみました」

なるほど、襟の見せかたで、
印象も変化するんですね。

「このトレンチコート、
襟のうしろのところのボタン使いが
すごく丁寧できれいですよね」

そうでしょう、そうでしょう! 
Honneteのミリタリーはかなり本格的で、
その襟裏に収納されている小さなベルトを
「スロートラッチ」って言うんですが、
ほかにもエポレット(肩章)や
ガンフラップ(右肩から肩にかけての共布)など、
クラシカルでマニッシュ、
すべて、本格的なミリタリーに由来しているんです。

平澤さんがこのコートに合わせた小物は、
メンズサイズの時計。かっこいい!

「この腕時計は父からのお下がりで、
ちょっと大きめなんですけど、
サイズは直していないままなんです。
なので私の手首にはゆるっとしているんですが、
ブレスレットのような感覚でつけています」

バッグや靴も、コートに合わせて。

「ブラックがかっこいい感じだったので、
このシックなクラッチバックを合わせてみました。
靴はちょっと質感を変えてパテントにしています」

普段のコーディネートも、
わりと落ち着いた色味を着ることが多いという平澤さん。
どこかにポイントを作って
色をいれるようにしているそうです。

「今回も、モノトーンだけにしちゃうと、
全体が暗くなりがちなので、
全体の色味は抑えつつ、
ネイルだけ色をいれてポイントにしています」

おお、トレンチコートをとても着慣れている
コーディネートという感じがします!
髪型と襟の感じもピッタリですよね。
アイテム自体はユニセックスだし、
あわせているのはメンズの時計なのに、
腰の紐を絞って、袖のところもキュっと絞って、
手首を出している全体のバランス感や、
時計をブレスレットのようにつけていることで、
全体のコーディネートとしては、
より女性らしく見えて素敵でした。
めちゃめちゃかっこよかったです。


「グレージュは、愛犬とお散歩に行くときに、
着ていくイメージでまとめました」

さっと羽織って、歩ける、
動ける感じのコーディネートです。
かなりカジュアルに着られるカラーですから、
デイリーに着やすいアイテムですよね。

「淡くて、春っぽい感じの色ですから、
全体的に明るい着こなしを考えました。
眼鏡も薄めのカラーにしているので、
そこでヌケ感が出たかな?
お散歩は1時間ぐらい歩くので、
靴は白のスニーカーを。
アクセリーもカジュアルな感じのものにしています」

ネイルは、ブラック着用時と同じですけれど、
今回は、バッグにも色味を。

「いつもは荷物が少ないので、
小さめなバッグが多いのですが、
犬のお散歩のときには、
お散歩グッズがあるので、エコバッグが必須。
全体のトーンにあわせて、白にしています」
 

前を開いてバサッとカジュアルに着る感じが
とてもお似合いでした。
平澤さんがグレージュを着ると、
一気に春っぽいイメージになって、
同じコートでこんなに印象が変わるなんて。
ネイルとバッグの色味をあわせるのも、
じょうずにマネしてみたいところですよね。
平澤さん、ありがとうございました!

グラストンベリー・内田起久世さんにきく 「本格的なつくりだけれど、 ちゃんとレディース仕様なんです」

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Honneteのトレンチコートは、
クラシカルでマニッシュな
ミリタリーのディテールが施されているのが魅力です。
たとえばエポレット(肩章)、
ガンフラップ(右肩から肩にかけての共布)、
スロートラッチ(襟裏に収納されているベルト)。
ディテールが、クラシカルでマニッシュでしょう?
これらはすべて、本格的なミリタリーに
由来するものなんですよ。

とはいえ、わたしたちが展開しているHonneteは
レディースブランドです。
軍もの特有の、タイトで肩肘の張った、
重くて、着るだけで肩が凝る、なんていうのでは、
ちょっと困ってしまいますよね。
シルエットや着心地は、現代の日本の女性たちに
合うものでなくてはいけません。
そこで、全体のシルエットは、
オーバーサイズでトレンド感のあるものにしています。
そうすることで、
ドルマンスリーブのインナーでも楽に着られますし、
たっぷりした袖を
袖口のアームベルトでギュと絞って
シルエットを楽しむ、
なんていうこともこともできます。
オーバーサイズといっても、
肩のラインはスッキリしていますから
ダブルブレスト+マキシ丈のボリューム感がありながら、
全体がシャープな印象になっているんです。

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素材は、イタリア・
Olmetex(オルメテックス)社のもの。
1954年に設立されたイタリアのメーカーで、
綿やナイロン、ポリエステルなど
高機能なファブリックを主力としている
世界的な生地メーカーです。
今回使っている素材は、
高密度のコットンナイロンに
PUコーティングをほどこしたギャバジン。
撥水性が高く、しっとり滑らかな質感が特徴です。
ほのかな艶感や程良いこしなど、
絶妙な仕上がりとなっていますよ。

わたしは、スウェットやブルゾンに、
羽織るように着て、スニーカーを合わせたり、
コートの上から、あえてボアのベストを着てみたり。
そんなスポーティーなコーディネートもしています。
もちろん、白シャツやハイゲージのタートルに
デニムなどのトラッドな合わせをして、
スカーフでアクセントをつけたり、
また、春夏には強めのプリントドレスに羽織ったり‥‥。

長年の着用でもくたびれにくく、
3シーズン、デイリーユースで使用することにも
適している生地ですから、
長く、愛用いただけたらと思います。
(談)

Honneteのトレンチコート

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今の気持ち。

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10年ほど前、
「一生もの」と思ってがんばって買った
トレンチコートに袖を通してみたら、
あれ? なんだかちょっと違和感。
身頃の幅や裾丈、
あとは‥‥どこだろう?
とにかく“今の気持ち”にしっくりこないのです。

「定番」と呼ばれるものでも、
やっぱりその時々の形はあるもの。
そうか、男の人のスーツやネクタイだって、
少しずつだけれど、変わっていっているものね。

流行りは巡るというし、
ひとまずそのトレンチコートは
クローゼットの奥にしまうことにして、
今年、私がえらんだのはHonneteのトレンチコート。

全体的にゆったりしていて、
軽やかな着心地。
少しだけ長めな丈もいいかんじ。
袖を通した瞬間に、
そうそう、これこれ! 
と、ピーンときたのでした。

色は2色。
明日のlookbookをどうぞおたのしみに。

春にはこんな コーディネート。 伊藤まさこ

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その3 カーゴパンツ

この春夏が私の
あわいピンクデビュー記念日。

今年の気分は、なんだかピンク! 
目につく服にピンクが多いのです。
でもあわいピンクは、
ちょっと勇気がいるなぁと、
ためらっていました。
肌の色や質感などで、
人にはそれぞれ似合う色と
そうでない色があると思うのですが、
悲しいことに私の場合はあわいピンクが似合わない色。
でも、試着をして気づいたんです。
苦手としている色を顔まわりに持ってこなければ、
全然へっちゃらなんだ! ってことに。

‥‥というわけで、
この春夏が私のあわいピンクデビュー記念日。
ピンクのパンツには、
白のTシャツとサンダル。
それからいつものかごバッグを合わせます。

また、着たことがない色でも、
ボトムスに持ってくると、
あんがいすんなりと馴染むことがある。
(私のように)似合わない! と決めつけないで、
まずは挑戦してみて。

全身黒、だけど、
重たく見せない工夫を。

カーゴパンツというと、
ごつっとした男っぽいイメージがあるのですが、
こちらの素材は「ドライツイル」なので、
上質感があり、履き心地もなめらか。
こんな大人っぽいカーゴパンツなら、
ぜひ履いてみたいな、
展示会で見たときにピンときたのでした。

合わせるのは、黒のニットにスニーカー、
白いバッグ。
全身黒ですが、
重たくならないように靴やバッグに気を使って。

春にはこんな コーディネート。 伊藤まさこ

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その2 フリルブラウス

黒×黒、だけど、
ちゃんとかわいい。

黒のブラウスには、
黒のストレートスカートを合わせました。
シンプルですが、
たいくつな着こなしにならないのは、
胸元にたっぷり寄ったフリルのおかげ。
このフリルがアクセサリーの代わりになるくらいの
存在感なので、
耳元に小さなピアスをちょこん、
がちょうどいい。

足元は、シンプルなサンダルや
少しヒールのある靴がぴったりですが、
まっ白スニーカーで、
ちょっとラフにしても。

ブラウスを
ジャケットみたいに。

このブラウス、
張りのある素材でできているので、
下にTシャツを着て、
前ボタンをすべてあけて、
ジャケット風に着てもいいんです。

ボトムスは黒のパンツと、
シンプルな靴を合わせ、
フリルを引き立たせて。

もちろん、第一ボタンまでしめて
きっちり着こなしてもすてきです。
1日の中で、
しめたり開けたりして、
雰囲気を変えても。
印象がずいぶん変わりますよ!

春にはこんな コーディネート。 伊藤まさこ

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その1 プリーツワンピース

華奢なサンダルや
小さなバッグと。

ふわりと着心地のいいワンピースは、
一枚で着ることが多いのですが、
そんな時は、華奢なサンダルや
小さなバッグを合わせて、
気分を盛り上げます。
襟元は第一ボタンまできちんとしめ、
髪は小さくまとめるとバランスよく仕上がります。
シンプルなスタイルだけに、
足元のネイルやピアスなどに、
ちょっときらりとするものをくわえたい。
オレンジ系のリップなども似合いそうです。

また、秋冬、私は上にロングカーディガンを羽織って、
タイツやブーツと合わせて着ていました。
このワンピース、
年中着られるうれしいアイテムなんですよ。

ニュアンスを重ねて、
ワンピース・オン・ワンピース。

シルクのワンピースの上に、
t.yamai parisのプリーツワンピースを重ねました。
軽やかな素材同士の組み合わせは、
重ねても重たくならないところがうれしい。

色はまったくの同色ではなく、
ちょっとニュアンスを変えると、
着こなしに奥行きが生まれます。

足元は黒でひきしめて。
シックだけれど、
大人っぽくなりすぎないのは、
歩くたびに揺れるプリーツのおかげ。
出かけるのが、たのしくなるワンピースなのです。

t.yamai paris 春の服

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再入荷のおしらせ

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完売しておりましたアイテムの、再入荷のおしらせです。
3月4日(木)午前11時より、以下の商品について、
「weeksdays」にて追加販売をおこないます。

チョコプレッツェル(ダーク)

▶︎商品詳細ページへ

「一口食べるとチョコのあまさが。
そのあと、プレッツェルの塩気がふわり。
最初のひとつが喉を通り過ぎる頃には、
次のひとつに手が伸びる。
これにコーヒー(それもたっぷり入れた)があれば、
この上ないおやつタイムとなります。

私がニューヨークで食べた記憶をもとに作ったのが、
このweeksdaysオリジナルのチョコプレッツェル。

おいしさはもちろんですが、
赤いパッケージもかわいいでしょう?
自分のために、友人に。ちょっとしたお土産にも。
気になるあの人へのおくりものにも、
いいかもしれませんよ。」
(伊藤まさこさん)

コートをしまって。

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2月の終わりの週末は、
ブーツをしまって、
冬の間、お世話になった厚手のコートや、
ニットをクリーニングに出すのが、
ここ数年の習慣。

3月も寒い日(時には雪が降ることだってある!)が
あることは重々承知ですが、
おしゃれは時にはがまんがつきもの。
重ね着してなんとかしのぎます。

草木が芽吹きはじめるこの季節、
気持ちもなんとなく、
ふわっと明るくなってくる。

日差しがあたたかい朝はとくに、
「ああ、早く春の服が着たいなぁ」
なんて思うのです。

今週のweeksdaysは、
t.yamai paris(ティー ヤマイ パリ)の春の服。
ふわりと軽くて、
明るくて。
新しい季節にぴったりな、
かわいらしい服をご紹介します。

ブレンドエッセンシャルオイル、 わが家の使いかた。 伊藤まさこ

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その2 あたためて使う。

お湯を張って。

フィンランドの蚤の市で手にいれた器は、
やや大きめ。
精油を数滴垂らしたら、
お湯を張って香りを立たせます。

器や石に直接もいいけれど、
お湯にたらすとまた香りの質が変わる感じ。
気分や時間で使い分けてはどうでしょう?

茶香炉で。

デザイナーの猿山さんから
「こんなの作ったんだけど」といただいたのは、
茶香炉。
「茶香炉」として売っているものだけれど、
使い方は自由と言うので、
さっそくお湯を少し張ってオイルをたらしてみました。

下に置いたキャンドルが、
オイルを温めてくれて、
じんわりと香りが広がります。
シックな見た目もいいではありませんか! 
男の人の部屋にあってもよさそうです。
(小さなお子さんがいるおうちでは、
手の届かないところに置いてくださいね。)

●茶香炉
kouro#01/MABOROSHI(まぼろし)
[お問い合わせ先]
info@maboroshi54.com

ブレンドエッセンシャルオイル、 わが家の使いかた。 伊藤まさこ

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その1 そのまま垂らして。

うつわを使って。

ひとつめは、
ちょっと欠けてしまったり
ひびが入った小皿に数滴たらす方法。
その場合、磁器よりも、
精油がしみこみやすい土っぽい器がおすすめです。
部屋に置いて目にするものなので、
もちろん欠けた器ではなく、
気に入ったものを使うという手もありです。
(ただ、その後は食品を盛れなくなるのでご注意あれ。)

ベトナムで買った10枚で数十円の小皿、
作家の作った盃、古い豆皿などなど、
食器棚から精油用に見繕ったのがこちら。
部屋の片隅にちょこんと置いて姿ごとたのしみます。

ふつうの石でも。

精油用の石を使っていて、
ふと思いました。
「ふつうの石でもいいんじゃない?」って。
集めた石がいくつもあるんだから、
それを使わない手はない!

今日は古いボウルに好きな石を集めて、
精油をたらしてみました。

テーブルの上や床、
日の当たるところ・・・
置く場所によって、
香りの感じ方が変わるのも興味深い。

食後、お茶を飲む時に気分を変えたい時は、
こんな風にダイニングのカウンターに置くことも。

ふたつの香り。

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伊藤
今回、ひとつはローズ、
もうひとつは針葉樹という
「核となる香り」があって、
わたしのイメージを、
茂田さんがブレンドして
足したり引いたりしながら、
サンプルをつくってくださいました。
茂田
かなり、時間をかけましたね。
伊藤
そうですよね。
どうですか? できあがり。
茂田
ローズ中心の“Bonne nuit”は、
香りが時系列的に変化していくのが、
すごくいいですよね。
トップにオレンジなどの柑橘系が香り、
その次にローズゼラニウムがきて、
最後、ダマスクローズがしっかり残る。
伊藤
こうして使っていても、
最初と、後半で、香りが全然違います。
茂田
そうでしょう? いっぽう、針葉樹系の
“Bonjour”のほうは、
あんまり時間によっての変化は強くありません。
トップにセージ、クスノキ、
続いてシダーウッド。
安定していい香りができました。
伊藤
印象をいえば、
ローズ中心の“Bonne nuit”が「ととのえる」、
針葉樹系の“Bonjour”は「しずめる」ですね。
茂田
伊藤さんは、じっさい、針葉樹系を朝に、
ローズは夕方以降に使っているというから、
まさしく、そうですよね。
伊藤
はい。来客はうんと減りましたが、
それでも自宅で撮影をすることもあって、
それが10時に始まるとしたら、
9時半には準備を終え、
玄関に置いている器に“Bonjour”を2、3滴。
針葉樹系の香りで、
これから人を迎えるぞという気分になるんです。
そんなふうに、香りが、
区切りや気分展開になるって、
とてもいいなって思っています。
夕方は、仕事を終えたら“Bonne nuit”で、
そのあとは、ごはんをつくって食べて、
お酒もちょっといただいて、
使った調理道具や食器をすべて洗って片づけて、
台所を掃除して、なにも置かない状態にして、
一日が終わるんです。
茂田
お掃除の仕上げに排水溝に垂らすのもいいですよ! 
匂いって排水溝から出てくるので、
それこそウォッカで希釈しておいたものを、
おちょこ一杯ぐらい排水溝にかけてあげるとか。
伊藤
へぇ! おもしろい。
茂田
アルコールが入ることによって、
雑菌が抑えられて変な匂いがしてこない。
さらにエッセンシャルオイルの作用と香りもあるので、
ぼくはけっこう排水溝に使っています。
そうだ、伊藤さんと同じで、ぼく、最近、
お掃除にハマってるんです。
するのは、朝なんですけれど。
伊藤
そうなんですか! いいですね。
茂田
5時半に起きるのが習慣で、
30分くらい散歩して帰ってきて、
6時にコーヒーを飲んで、
6時半ぐらいから家の掃除を、
30分、ガッツリ、するんです。
伊藤
あら! わたしもほとんど同じルーティン。
茂田
最近、そのモーニングルーティンにハマってます。
で、掃除が終わったら、香りをたのしむ。
それはブレンドエッセンシャルオイルにかぎらず、
お香だったりするんですけれどね。
伊藤
やっぱり、気持ちいいなって感じるから、
掃除をする習慣が続いているんですか?
茂田
安心するんです。
どこに何があるか分からないことへの不安があって、
片づけ、掃除を始めたんですよ。
夜寝る時に、ふと、
「あれ、どこにあったっけな?」って
思うようになって、それはまずいなって。
伊藤
わたしは、ないけど(笑)。
茂田
それは伊藤さんの家が片づいているからですよ(笑)。
だから、片付けることによって、
自分の生活に必要なものを可視化しようと。
どこに何があるかが把握できることって、
ぼくは精神的に安定するんです。
それで、毎朝、掃除をして、
捨てるものや処分するものがないかと
選択をするのが、すごくいいんですね。
いらないものは家に残したくないって。
伊藤
わかります。これは人に譲ろう、とか。
じゃあデスクの上も、きちんと?
茂田
ぼく、デスクを持たないんです。
紙の資料は全部スキャンして捨てる。
伊藤
社長室は、ないんですか?
茂田
ないんです。
伊藤
「ほぼ日」はリモートワーク推奨で、
出勤時もフリーアドレスになったんですって。
ロッカーに荷物や資料はまとめて、
毎日席がかわる。
──
自分の机があったときは、
あんなにものが多かったのに、
いざ、やってみると、
ひとつも要らなかったんだって思いました。
茂田さんのように紙の資料は
スキャンをして捨てる習慣をつけると、
さらに減るでしょうね。
伊藤
請求書まわりも郵送ではなく
メール添付で送れるようになったので、
もうほんとうに紙のやりとりがなくなりました。
でも逆にパソコンがなくなったら
どうしようと思っちゃいますけれど。
こんなにたくさんの変化が
いちどに起こるって、すごいなって思います。
茂田
「風の時代」ですから。
伊藤
ん? なんですか、それ? 
茂田
占星術です。
200年ぐらい続いた「土の時代」から、
これからの200年ぐらいは
「風の時代」になるんですって。
ぼく、そんなに詳しくはないんですが、
ちょっと聞きかじったら、
たしかにいまの状況とシンクロすると
思ったものですから、気になって調べたんです。
例えば、家を持たず、
自由に風のように行き来するみたいなこと。
仕事も永久就職とか、終身雇用を考えないとか、
そういうニュアンスが強いみたいですよ。
伊藤
へえ!
茂田
このコロナ禍でリモートワークになって、
定点で仕事をする必要はないと
感じた人も多いわけですよね。
連絡や移動の安全さえ考えれば、
遠隔地で仕事をしてもいいわけですし。
伊藤
ニューヨークの友達が3月に帰国して、
東京以外の場所に住むことを考えているというんです。
ずっと住む勢いだったので、
どうしたの? って聞いたら、
この1年で、ニューヨークでも
リモートワークが当たり前になって、
友達がメキシコやハワイに帰ったり、
移住するのを見ていたら、
「あれ? どこでも仕事ができるんだ!」と、
逆に自由になったと。
最初のロックダウンでは
堅苦しさばかり感じていたのが、
自分の時間があることこそが自由なんだ、って、
そんなふうに思えるようになったそうです。
茂田
関東でも、長野の軽井沢と佐久の間の御代田や、
鎌倉あたりに移住人口が増えてるらしいです。
「東京にいなくてもいいんじゃない?」と。
とはいうものの、東京へのアクセスも大事だから、
鉄道で1時間半くらいだといいんでしょうね。
伊藤
そんな暮らしかたのなかで、
このブレンドエッセンシャルオイルが
受け入れられたら嬉しいですね。
そうそう、茂田さん、
今回、2種類のブレンドエッセンシャルオイルを
つくりましたが、
価格がずいぶん異なるんですよね。
“Bonne nuit”が高価なんです、比べると。
茂田
それは、使っているローズの、
いいエッセンシャルオイルが、
そもそも、とても高価だからなんです。
基本的にローズって、油がほとんど採れないんですよ。
蒸留しても、0.02%くらいの油分しか採れない。
それは、100キロのローズを蒸留して、
20グラムしか採れないっていうことですね。
例えばラベンダ―だと、
エッセンシャルオイルの収率が1%ぐらいですから、
100キロのラベンダーから
オイルが1000グラム採れるわけです。
そういうことが、価格に反映してくるんです。
ご理解いただけたらうれしいです。
伊藤
はい、それが希少価値の理由なんですね。
完成して、よかったです。
茂田さん、今回もいろいろとわがままを聞いてくださり
ありがとうございました。
お話もよく理解できました。
茂田
こちらこそありがとうございました。
開発も含め、たのしい時間でした。

環境もかわるし、自分も変化する。

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伊藤
茂田さんこんにちは。
よろしくお願いします。
いま、どちらですか?
茂田
僕は東京のオフィスです。
わりと、普通に出社しているんですよ。
ただ、OSAJIは高崎と東京の2拠点なので、
ぼくが感染したらどちらの同僚にも、
高崎に住んでいる家族にも迷惑ですから、
まめに検査をして移動しています。
伊藤さんは?
伊藤
誰かにお目にかかるのは最小限にしよう、
というのは、昨年から変わらないですね。
だからほとんど家にいるんです。
茂田
むしろおうちの生活を楽しんでいるようですね。
伊藤
そうなんです。家にいる時間が長くなったことで、
「香り」について意識することも増えましたよ。
今も、うしろに見えるかな、
今回のサンプルの“Bonjour”を使っているんです。
茂田
あ、いいですね!
伊藤
香りをたのしむのに、
いろんな方法がありますよね。
わたしは垂らしておくだけ、なんですけれど、
焚くとか、加湿のときに足すとか‥‥。
茂田
う~ん、垂らしておくだけでも
いいんじゃないかなってぼくは思います。
伊藤
どんなふうにアドバイスしていますか、茂田さん。
茂田
「このくらいの強さの香りがほしい」という感覚は
人によって違いますから、一概には言えないんですが、
たとえばゆっくりとリラックスされる時間のお供や、
ベッドサイドなどに置いてお休みいただくとき、
ほのかに香っていてほしいなという希望に対して、
個人的におすすめなのが、
耐熱のグラスなどに熱めのお湯(70~80℃)を入れ、
ブレンドエッセンシャルオイルを1、2滴垂らす方法です。
火などを使わず安心ですし、
ホテルなどの出先でも手軽ですよ。
ただ、グラスに入れるときは誤飲に注意することと、
使用後はグラスを
きちんと洗っておくことが必要ですけれど。
伊藤
なるほど!
茂田
最近、溶岩に垂らしておく人もいますよね。
通販で、まとまった量の溶岩を安く買って、
器にガサッと入れて、垂らしておくんですって。
溶岩って、けっこう精油を吸ってくれるんですよ。
だから、「垂らすだけ」派の人にはいいかも。
伊藤
今回の撮影では、もう使わない器や、
いっそヒビが入っちゃったお皿などを使う、
そういう提案もしています。
茂田
そうだ、小っちゃい器なら、
消毒用のアルコールや、香りのないウォッカに、
エッセンシャルオイルを垂らしてもいいですよ。
伊藤
えっ、え? ウォッカ?
茂田
アルコールの揮発と共に
香りが飛んでくれるんです。
伊藤
少量でいいんですか。
茂田
少なくていいです。
エッセンシャルオイルは
そんなに短時間で揮発しないけれど、
アルコールに入れることで、
リードディフューザーといって、
ちょっと揮発のスピードが早まるんです。
すると、エッセンシャルオイルそのままに比べて、
香りの立ち方が変わりますよ。
伊藤
じゃあ、手指消毒用のサニタイザーに
エッセンシャルオイルをちょっと入れておくと、
ローズの香りのサニタイザーができるってことかな?
茂田
ぼくらメーカーは、
それを推奨することはできません。
法律違反になっちゃいます。
伊藤
あっ! そうですよね。
茂田
アルコールに垂らしたものは、
直接手指につけるのではなく、
大きめのスプレーボトルに入れて
ファブリックミストとして布に吹きかけるとか、
小っちゃいスプレーボトルに入れて、
ピローミストとして寝室で使うとか、
そんな使いかたがおすすめです。
寝る時に、シュッシュッと、
枕のまわりにかけるといい香りですよ。

column

ブレンドエッセンシャルオイルを
スプレーで使うとき。

用意するもの

・50mlのスプレー容器(アルコール対応のもの)
・アルコール 30ml
・精製水 10ml
・アロマオイル 5滴程(お好みで調整して下さい)

つくり方

① スプレー容器にアルコールを入れ、精油を垂らします。
② ①の蓋をしっかり閉め、振ってしっかり混ぜます。
③ ②に精製水を加え、さらにしっかり混ぜて出来上がり。

使い方

布に吹きつけて香りをお楽しみください。
色落ちが心配な布には、
目立たない部分につけて
変色や色落ちがないか確認してからご使用下さい。
枕など、肌に触れる部分に使用される際は、
お肌の弱い方はアルコールや精油に
反応してしまう恐れがあるため、ご注意下さい。


伊藤
知り合いのかたが、
ローズの香りが好きで、
枕の近くにエッセンシャルオイルを
数滴垂らして眠ったら、
あまりに濃厚な香りで、
とっても不思議な夢を
見たって言っていました。
男性のかたなんですけれど。
茂田
(笑)ローズやゼラニウムの香りは、
女性ホルモンであるエストロゲンの
活性を高めると言われているんですよ。
医学の研究論文で、
更年期障害を緩和するという報告もあるようです。
女性のための香水にローズの香りが多いのは、
そんなことと関係しているかもしれませんね。
あるいは生理前の不調、だるさを和らげるとか。
枕にというのも、意味があって、
ホルモンバランスって睡眠中に整うんですね。
伊藤
なるほど。ローズを使った
今回の“Bonne nuit”は、
仕事が終わって、パソコンを閉じて、
一日の気持ちが解放された時や、
夜、眠る前の時間に使ったら
いいな、って思っています。
そこに、本能的な理由があったのかもしれないですね。
逆に、朝いちばんで使う気分ではないので、
朝のために、別の香りがほしいとお願いをして、
今回もうひとつ“Bonjour”をつくっていただいて。
茂田
それ、すごく正しいと思います。
“Bonjour”は針葉樹系の香りですが、
これは、朝、自律神経を整えてくれると言われます。
朝、倦怠感や憂鬱さが来る人にも
効果があるという報告がありますよ。
伊藤
やっぱり気分としては、朝は針葉樹系ですね!
わたしは朝から元気なんですけれど(笑)、
カラダが求めているのかな、
「よし!」って起動する、みたいな印象です。
茂田
実際に、朝の森林浴って、気持ちいいですもんね。
ところで女性って、
香りの感じ方、好きな香りが
1カ月のなかで変わるんだそうですよ。
そんな研究もあるんです。
伊藤
へぇ!
茂田
生理周期の中で、女性ホルモンがリッチになったり、
逆に男性ホルモンがリッチになったりする。
そうすると香りの感覚も変化するんですって。
だからいいと思っていた香りが、
とつぜん、好きじゃなくなることもある。
味もそうだと言われます。
しょっぱさとか、甘さの感じ方が変わるんですって。
伊藤
そういえば、妊娠中、
自分が犬になっちゃったのかな、
っていうぐらい、香りに敏感になりました。
こんなに家の中や、外にも香りがあったんだって、
その変化にびっくりしました。
やっぱり妊娠っていう、
極端にホルモンバランスが変わる時だから、
起きたことなんですね。
茂田
そうかもしれないですね。
伊藤
ところでこの企画は、
コロナと関係なく進めてきたことですが、
いま、できあがって、販売できることが、
よかったなって思います。
わたしもそうですが、
お家にいる時間が長いから。
茂田
家で食事をとることも多いですよね。
料理をすることも、配達で届けてもらうことも増え、
以前より、家でごはんを食べるようになった。
だから、より、部屋に独特な匂いがつくんです。
なかには部屋で焼肉をやる人もいるくらいですから。
伊藤
そっか、そっか。
茂田
以前より、家に食べ物臭がついて、
気になるという方が増えているんです。
食べ物の匂いって、その日は気にならなくても、
翌朝残っていると、不快だったりするでしょう?
伊藤
嫌ですよね。
茂田
そんなとき、家の香りの調整をするという意味でも、
香りは重要だと思います。
もちろん換気も大切ですけれど。

OSAJIの精油

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見えないものなのに。

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「日々、どんな風に気持ちを切りかえていますか?」

先日、取材でこんなことを聞かれました。

家にいることが多くなり、
時間をうまく使いこなすことができずに、
なんとなく過ごしてしまったという人が多いとか。

私はもともと仕事場と家が一緒ということもあって、
働くときと、そうでない時の区切りは
つけている方かもしれません。

1日のはじまり、
モップがけをする。

お茶を入れる。

窓を開けて空気を入れ替える。

書き出すと、
まあふつうなのですけれど、
するとしないのとではやっぱり違うものです。

その中で最近、
「おお、これは‥‥!」と感心しているのが、
香りがもたらす効果です。

朝、掃除とストレッチが終わったら、
オイルをたらして、
部屋にすがすがしい香りを行き渡らせる。

夜、眠る前のひととき、
気持ちを落ち着かせるための、
ちょっとぜいたくなオイルを石に2、3滴たらす。

よしがんばるぞという気分にしてくれたり、
リラックスさせてくれたり。
見えないものなのに、
その効果のすごいことったら!

今週のweeksdaysは、
OSAJIと作ったふたつの精油、
BonjourとBonne nuitをご紹介。
イラストレーターの山本祐布子さんが、
それぞれの名前にぴったりな文字を描いてくれました。

OSAJIの代表、茂田さんとの対談も
どうぞおたのしみに。

わたしがミモザを飾るなら。[3] 春の報せ。 岡宗真由子

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岡宗真由子さんのプロフィール

おかむね・まゆこ

ライター。
1975年東京生まれ東京育ち、
小学生と高校生の娘の母。
夫は「weeksdays」で
「男子について。あるいは愛についての鼎談。」
山本康一郎さんとともに登場した
フリーランステレビディレクターの岡宗秀吾さん。


ミモザはなんといっても春を告げる花。
あたたかくなる予感がする季節、
桜の一歩先に咲くのです。

▲壁紙を剥がし、
コンクリート打ちっぱなしのままにしている寝室。
ミモザは、原色使いの油絵とも意外に好相性でした。
リースは程よく小さめなので、
ドリームキャッチャーに見立てることもできます。

10年ほど前、
植栽ボランティアをしている公園の花壇に、
ミモザの木を植えました。
30センチくらいの小さな苗が、
あっという間にすくすく大きく育って
たくさんの花を咲かせてくれました。
公園の規則で2メートルまでに
高さをおさえなければいけなくて、
気の毒に思いながらも、
“強剪定して大丈夫”というネットの情報をたよりに、
枝をたくさん落としていました。
それでも毎年元気だったミモザですが、
素人剪定のやり方が間違っていたのか、
病気にかかってしまったのか、
5年目の冬に枯れてしまい、突然のお別れ‥‥。
そういえば近隣でも、
去年まで見事だったミモザが伐採されたり、
忽然といなくなったりしているの
をちょくちょく見かけます。
日本古来の植物ではないから、
やはり長年元気でいてもらうのは難しいのかもしれません。

公園のミモザが教えてくれたのは、
「黄色の花の美しさは遠くまで届く」ということ。
育てるのが難しいミモザのことは諦めて、
今ではその場所に“ゴールドバニー”という
黄色のバラを育てています。

▲観葉植物をたくさん育てています。
西側を向くベランダにはモンステラ、
ピレア・ぺぺロミアオイデス、トックリラン。
華やかなリースが、
観葉植物に花が咲いたような印象をもたらしてくれました。

ミモザは、ユーカリなどと同じく
オーストラリア出身の植物。
オーストラリアンプランツは今の流行で、
セロリア、ピンクッション、プロテアなど
乾いた葉や独特の珍しい花形がどれも魅力的です。
人気ゆえなのか、
オーストラリアンプランツの生花は値段が高い。
植物は大好きなのですが、
ものぐさな私は生花にプレッシャーを感じてしまう。
毎日水を替えて、水切りをして、
1日も長く持たせなければいけない、と。
手間もかからない上、気長に家を彩ってくれる
生花リースは、ありがたい存在でした。

▲白いタイルと生花の組み合わせも新鮮でした。
無機質なキッチンに瑞々しい明るさをもたらしてくれます。
リースは軽いので、
簡単なテープでつけたフックにかけることができました。

食べるもので生き返るように、
視覚からも元気付けられることがあります。
ミモザの黄色は、見るだけで人を覚醒させる色。
「春だ」と直感させる色です。
そしてこのリースは、目に鮮やかなだけでなく、
箱を開けたとき、
閉じ込められていたフィトンが揮発して立ちのぼり、
一足早い春を、なお一層感じさせてくれました。


▲麻紐のマクラメハンギングやドライフラワーなど、
乾いた自然素材とも生花リースの相性はいいようです。

わたしがミモザを飾るなら。[2] 花瓶にいけられた花よりも。 長田佳子

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長田佳子さんのプロフィール

おさだ・かこ
foodremediesという屋号で活動する菓子研究家。
パティスリーやレストランで経験を積んだ後、
YAECAのフード部門、PLAIN BAKERYを経て独立。
心と体に優しく寄り添うお菓子は、
ひと口食べるとほっとする味わい。
著書に『季節を味わう癒しのお菓子』(扶桑社)、
『全粒粉が香る軽やかなお菓子』(文化出版局)
などがある。
「weeksdays」では
「あのひとのかごのつかいかた。」にも登場。

Instagram


私のもとにやってきたミモザのリースは、
どんなふうに手にとろうか、
すこし戸惑うくらいの、
ふわふわの赤ちゃんのような印象でした。

普段、黄色という色は華やか過ぎて
すこし遠い存在に感じていたのですが、
コロナ禍で、春を待つ気持ちも先走るのか、
黄色をはじめ赤やピンクなどの明るい色に
心が動くようになっているようです。
箱の中で輪を描くミモザを隅々まで眺めて、
両手でゆっくり取り上げました。

一日励ましてもらえる場所に居てほしいと思い、
アトリエの風が抜けるすこし大きなドアや
ガラスの前に飾ることに決めました。

リースが届いた時は
ちょうどアトリエのリフォームの際中で、
空間も訪れる人々も、
すこし緊張しながら時間を過ごしていました。
しかし、不思議なことに花瓶にいけられた花よりも
人々の心を惹きつけおしゃべりにさせるのか、
ミモザを通して会話をする機会が増えたのです。

花がやわらかい時期は光のぬける低い位置に飾り、
ドライになるとすこし日陰の高い場所へ飾り、
距離を楽しみました。

まっすぐに伸びる健やかなミモザも良いけれど、
輪になっていると
さらにあたたかなエネルギーを感じられるもの。

今回は私に送っていただきましたが、
私からは、妊婦の友人やレストランで働く友人など
誰かの思いに応えようと頑張っている人たちに
プレゼントしたいと思いました。

わたしがミモザを飾るなら。[1] 神棚とケーキ 鶴見 昂

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鶴見 昂さんのプロフィール

1986年神奈川県生まれ。パティシエ。
東京・Café Lisette、
大阪・ELMERS GREENなどのカフェをプロデュース。
2016年熊本市で地元の果物を使った
ジャムやパフェのお店
「FLAVÉDO par Lisette」
(フラベド パー リゼッタ)をオープン。
現在熊本に暮らす。
著作に『Café Lisetteのお菓子』
(エンターブレイン)がある。
「weeksdays」ではエッセイ
「あなたには赤が似合わない。」を寄稿。

Instagram


生活に花があってよかった。

自粛期間中に気分が滅入ったとき、
一人で暮らしていてふと寂しくなったとき、
何度となく自分の家に飾った花を見てはそう思った。
頑張って難しい理由を探さなくても、
花はそこにあるだけでただただ可愛いから
眺めていると気持ちが解(ほぐ)れる。

ただし、リースとなるとまた話は別。
正直に言うと花のリースを愛する自信が無い。
なんとなくクリスマスと同じように
幸せなファミリーの象徴のような気がして、
一人暮らしの我が家にミモザのリースが届いたとき、
生活に取り入れることができるのか不安になった。
自分の店にリースを飾ることはあっても、
家に飾ったことは殆どないし、
お正月にしめ縄も飾らない。

とはいえ、折角リースを飾る
素敵な機会をいただいたのだ。
全力で愛してみたいと思う。

「さて、何処に飾ろうか」と考えても、
手狭な(それでいて断捨離ができない。
ときめくものしかない)我が家である。
さっそく飾る場所に困った。
リースが際立つようなプレーンな壁もなければ、
目立つところに飾るのも気が引ける。
そんなこんなで両手にリースを抱えて
右往左往しているうちに
あっという間に日が暮れてしまい、
初日は諦めて大人しく寝ることにした。

翌朝ふたたび飾る場所に悩んでいたら、
ふと、もしかしてリースって
壁にかけなくてもいいんじゃない? 
と思いたち、棚に置いてみることに。

我が家には「神棚」と呼んでいる
棚の無駄遣いスペースがある。
神棚といっても神様を祀っているわけではない。
何か特別役に立つこともないけれど、
私の心を和ませてくれる間抜けなものを
飾っている場所があるのだ。

少し勿体ないかなと思いつつ、
この場合、自分が毎日リースを目にして
気持ち良い状態にすることが大事だから、
この神棚に平置きしてみることにした。

ポンポンと小さな黄色い花が連なり、
まるで作り物のようにファンシーなミモザの花。
家に飾っていると日に日に
ビビットなレモンイエローから
落ち着いたトーンに退色して、
棚の上で朽ちていく様子が美しい。
リースの前を通るたびに
青い果物のような甘い香りが漂ってくるのにも
気分がアガる。
プラスチックや金属の無機質なものに囲まれていて、
それだけが有機的な香りを発し、
時間と共に当たり前に変化していくのだ。
家の中にこもっていると、
そうした自然の姿に癒されている自分に気付く。

花器を探したり水を換えたりしなくても、
ただ棚にリースを置いただけで
自然と生活のシーンに溶け込んでくれる
懐の深さに驚いた。
今まで変なイメージを抱えていてごめんよ。
先日までの苦手意識はどこへやら、
手のひらを返したようにリースの魅力を語っている
自分の軽薄さにも驚愕した。

平置きにするときはリースの奥を少し持ち上げてやると、
あまりのっぺりとせず静かにその存在感を放ってくれる、
と私は思う。

ミモザといえば、3月8日の
「ミモザの日」はスルーできない。
この日は1975年から「国際女性デー」
(女性の地位向上と差別撤廃を訴える記念日)に
制定されていて、同じ時期にミモザの花が咲くことから
イタリアでは「ミモザの日」と呼ばれている。
「ミモザの日」には、
女性へ感謝の気持ちを込めてミモザの花を贈り、
家庭ではミモザケーキを焼くのが習わしなのだそうだ。

ミモザケーキ。
サフランで黄色く着色したスポンジ生地と
カスタードのケーキ。
仕上げに細かく砕いたスポンジ生地で
表面をフワフワと覆って、ミモザの花を表現する。
あぁ、スポンジケーキとカスタードの組み合わせって
なんであんなに魅力的なのだろう。
萩の月やかすたどん‥‥
地方の銘菓でもおなじみの組み合わせだが、
ミモザケーキほどフワフワで
心を掴む見た目のものを他に知らない。

何より家庭で作るフレッシュなケーキの味わいには
お店で買えない格別の温もりと美味しさがある、
と私は信じている。
3月といったら露地物のイチゴも安く出回るから、
小ぶりのイチゴを少しの砂糖でマリネして香りを立たせ、
ミモザケーキにたっぷりと添えて食べるともう最高なのだ。
こうやって好きな果物を食べたいだけ
ふんだんに添えることができるのも
家庭のお菓子ならではの魅力だと思う。

恋人や友人に直接会う機会は減ってしまったけれど、
今年の春は暫く会っていない大切な人を思って
気軽な気持ちでミモザの花を贈ってみてはどうだろう。
花を贈るのに記念日である必要はないが、
照れ臭い男性諸君のために
「ミモザの日」という口実もあるのだし。
もしかしたら美味しいミモザケーキにありつけるかも。

ミモザのリース、 こんなふうにつくられています。

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春を告げると言われるミモザは、
ヨーロッパでとても人気がある花のひとつです。

主要産地であるフランスのニース近郊の町、
マンドリュー = ラ = ナプール
(Mandelieu-la-Napoule)では、
1931年にはじまったといわれるミモザ祭りが
毎年2月に開かれます。
その頃は、町のいたるところにミモザの花が飾られ、
ミモザの女王投票や山車、
パレードで盛り上がるのだそう。

またイタリアでは3月8日の
Festa della Donna(=女性の日.国際女性デー)を
別名「ミモザの日」と呼び、
男性が女性に敬意と感謝を込めて
ミモザの花を贈るのがならわしです。
パートナーだけではなく、
母親や祖母、友人、仕事仲間など、
自分にとって大切な女性に贈るのだそう。

そんな、ロマンティックで愛にあふれる花を
インテリア性の高いリースに仕立てました。
秋あじさい、2度のクリスマスのときと同じように、
「weeksdays」が日比谷花壇と組み、
オリジナルで制作をしました。

リースの材料となるミモザは、
静岡県浜松市の湖北地区と呼ばれる、
水はけがよく、傾斜地が多い、
みかんの生産にも適している土地で生産されました。
ほかの地域と比べ、冬も気温が高めで、
ミモザのような「枝物」(えだもの)の生産も、
古くから行われてきたのだそうです。

生産者は、JAとぴあ浜松、アカシア分科会に所属する
山村敬一さん。
もともとはみかん農家で、現在も続けていますが、
今からおよそ50年前、みかんとともに管理がしやすい
作物として、ミモザに着目したそう。
みかんの収穫は10月下旬から1月下旬ですから、
1月下旬から3月にかけて収穫するミモザは、
作業時期としてもぴったりだったのだといいます。

山村さんの畑が傾斜地であることも、
ミモザの栽培に味方しました。
原産は温帯から熱帯の、感想した場所ですから、
湖北地方のこの場所はぴったりだったのです。

栽培のスタートは、春先に行われる種の採取から。
山村さんは「どの木から種を取るか」を
注意深くえらびます。
ポイントは、葉がきれいに揃っていること、
枝がすらっと、長く、しっかりしていること。
採取した種は、入梅の頃に播種(はしゅ=種まき)、
秋のはじまりに定植を行ないます。
長いあいだかけて丁寧に育てると、
リースに使う切り枝の収穫ができるようになります。

枝の収穫のめやすは、
蕾がうっすら黄色く色づく頃。
花を手で揉むと粉になる、
つまり花粉ができているタイミングを選びます。
すこしでも早いと、その後、きれいに開花しないのだそう。

収穫後は、枝を束ねて作業場へはこび、
下葉を取り、長さを揃え、
葉の状態や花つきのわるいものを省いたら、
枝をそろえて束ね、水にいける作業です。
この作業、とても手がかかるので、
山村さんだけではなく、奥さま、娘さんの3人で
行なっているんですって。
収穫のピーク時は、とても忙しく、
午前中に収穫~選別をしたのち、
午後もういちど収穫、夜に選別、
というふうに、1日2回、
作業をくりかえすほどだそうですよ。

そうしてたっぷり水を吸わせたミモザの枝の束は
「室」(むろ)へ運ばれます。
1月でも、湿度と室温がコントロールされている中で、
花を開かせるんです。
これを「蒸らし」と呼び、ここで失敗すると
きれいなミモザの花が咲きません。
事前にしっかり水を吸わせ、
葉がパリッと水を蓄えた状態にしておくのは、
ここで花を散らせてしまうことがないようにするための
作業だったんですね。

※こちらは今回のリースに使う品種とは異なります。

そうして愛情ぶかく山村さんのもとで育てられたミモザは、
出荷され、リースづくり専門の
チームのもとへと運ばれます。
作業場では、1点ずつ、手作業でリースに。
葉と花のバランスをみながら、
まるいリースに編んでいく作業は、
たいへんですけれど、とてもたのしいものだそう。
「香り豊かな黄色いリースですから、
お届け先で、目を向けるたび、
お部屋に太陽の光が降り注いでいるかのような、
そんなイメージで受け取っていただけたらいいなと
考えながらつくっています」
と、チームのかた。

ちなみに、このリース、生花をつかっていますが、
保水はしていません。
ドライフラワーになりやすいのがミモザの特徴ですから、
自然に乾燥した状態で、
長くおたのしみいただけたらと思います。

飾る場所は、直射日光や、
暖房などの強い風が直接あたらない、
けれども風通しよく湿気の少ないところがおすすめ。
ミモザの特性上、こまかい葉や花、花粉が落ちますので、
日常的によく開閉するドアなど、
衝撃の多い場所はさけてくださいね。

再入荷のおしらせ

未分類

完売しておりましたアイテムの、再入荷のおしらせです。
2月18日(木)午前11時より、以下の商品について、
「weeksdays」にて追加販売をおこないます。

DELIVERY TOTE ENAMEL
(SMALL, MEDIUM)

▶︎商品詳細ページへ

どんな洋服にもあわせやすく、
一年を通して持てるエナメル素材のバッグを
「TEMBEA(テンベア)」に作っていただきました。

「weeksdaysオリジナルは、
持ち手の端を内側にし、よりシンプルに。
それから、
バッグ本体と持ち手を留める金具を
シックなゴールドにして、
大人っぽい仕様にしました。
トートの大きさはふたつ。
用途に合わせておえらびくださいね。」
(伊藤まさこさん)

BAGUETTE TOTE ENAMEL


▶︎商品詳細ページへ

長いものを入れても肩にかけやすく、
また肩にかけたまま物の出し入れができる、
縦長の形のトートです。

「持ち手はひとつ。
肩かけできるすっきりとしたフォルムが美しいバッグです。
ちょっと深めなこういう形ってなかなかない。
持っていると、
『どこの?』なんて聞かれることまちがいなしです。
エナメルの持つ、
上質で、軽やかな質感をたのしんでください。」
(伊藤まさこさん)

この花を知ったのは。

未分類

ミモザという花を知ったのは、
小学生の時のこと。

7つ上の姉が持っていた
お菓子のレシピブックの中にあった、
ミモザケーキがきっかけでした。

こまかくしたふわふわのスポンジを
全体にあしらうそのケーキは、
おいしそうだし、
見ているだけでなんだかしあわせ。

その後、何年もして本当のミモザを見た時に、
そうか、あのケーキのふわふわは
たしかにこの花によく似ている、
そう思ったのでした。

このなんともいえないかわいらしい花を見ていると、
「ああ、春が来たんだなぁ」と毎年思う。
毎年、花屋で枝を一本買ってきては、
瓶にさして愛でていたミモザを、
今年はリースにして部屋に飾ります。

今週のweeksdaysは、ミモザのリース。
春のかおりと一緒にお届けします。

感覚を呼び覚ます。

未分類

伊藤
マグカップって、何を入れてもいいですよね。
持ち手がついているけど、
たとえばビスコッティを挿してもいい。
中里
お抹茶をマグカップでいただくっていう方も
いらっしゃるんですよ。
伊藤
え、ここでシャカシャカ?
中里
ええ。ちょっと大きめだから、
抹茶を気軽に飲めるって。
なんていうんですかね、
ほんとに抹茶ってインスタントティーなので。
伊藤
ほんと! そうなんですよね。
中里
急須いらずだから、すごい楽チンなんですよ。
伊藤
インスタントコーヒーみたいな気軽さで。
中里
だからマグでもいいし、って。
伊藤
きれいでしょうね、
ここに抹茶の泡が浮かんだら。
中里
食いしん坊な方って、
冒険心豊かな人が多いんでしょうね。
伊藤
みなさんがどういう組み合わせで買われるのかにも
興味津々で。
白だけで統一するとか、
家族で一個ずつ別の色にするとか。
中里
インテリアですとか、
お手持ちのほかの器との相性もおありでしょうし、
器選びってお洋服と一緒だと思うので、
これとこれの相性がよさそうだなとか、
そんなふうに考えていただいてもいいですよね。
伊藤
でも、結構、みなさん、
お洋服は選べるけど器はどうしよう? って。
中里
そうなんですか。
伊藤
「好きなものを買えばいいんですよ」って
言うんですけれど。
ピンときたものを。
中里
そうだと思います。
確かに、慣れていないときは、
どこから選んでいいかわからないっていうのは
あるのかもしれないですね。
ほんとに日本っていろんな種類の食器があるから。
けれど、使っていくと
自分の好みってわかってくるものだと思うんです。
私はアメリカに行っても
このことを紹介したいなと思っているのが、
日本の器の使い方なんですよ。
器のまとめ方のコンセプトで根本的に違うのが、
洋だと全部同じ色でまとめちゃうんです。
セットで。
お皿もディナープレートもランチプレートも
スープボールもマグカップも、
すべてブルーならブルー、
こういうテイストの器で、って。
それはそれでまとまりがあるんですけど、
日本ってそうじゃないじゃないですか。
いろんな器がいっぱいあって、
そのコーディネートを楽しむっていう文化がある。
そこはアジアでもまれな食卓の捉え方なんですよ。
伊藤
確かに。
中里
しかも、陶磁だけじゃなくて、
木があったり、ガラスがあったり。
だから、そもそも日本の方って
器の楽しみ方を知ってらっしゃるんじゃないかなって。
伊藤
普段目にする機会が多いですしね。
中里
雑誌やお料理の本を見ても、
いろんな器がありますし。
だから、見慣れてらっしゃるとは思うんだけれど、
自分が何が好きかっていうとこまでいきつくには、
やっぱり使わないとわからないかもしれません。
年齢で、好みも変わってきますしね。
伊藤
確かに。じゃ、気になったら
どんどん使ってみるっていうことですね。
中里
そうですね、うん。
伊藤
何を入れてもいいし、
たとえばマグの「大」だったら、
持ち手があるけれど、片手じゃなく、
スプーンを使うのでもなく、
両手で持っていただく、というのも、
きっと、いいですよね。
なんだかそうやって持ちたくなるかたちなんです。
中里
そう! おっきい器を両手で抱えながら飲むと、
ホッコリ感が増すんですよね。
伊藤
手が、あったかいし。
中里
特に寒い時期は。
伊藤
わたしは早速抹茶を入れてみます。
確かにこっちのおっきい方だったら、
シャカシャカできますものね。
そうそう、質問があるんです、
高台(底)の部分に釉薬がかかっていないので、
置くとちょっと水滴がついたりするのは、
そんな気にしなくていいですよね。
私はちっちゃいコースターを使ったり、
トレーにのせたりしています。
中里
そう、焼くときに棚板にくっついちゃうので、
その部分に釉薬はかけていないんです。
西洋とか中国のものは
全部釉薬をかけていることが多いんですけど、
底に釉薬がかかってないのは、日本的な作り方なのかも。
「土味(つちあじ)」といって、
その高台を見るという文化もあるんですよ。
茶事の場面でも高台をひっくり返しますが、
あれって土味を見る所作なんです。
もともとの土はどういうものなんだろう、
削り具合はどうなんだろう、って、
シャープさとか粗さを確認するところでもあるんですよ。
私は高台をそこまで表現の一部として
目立たせることはしたくないんですけど。

monohanako

伊藤
土味! 2度目になっちゃいますけど、
こうやって伏せて乾かしてるときに、
その様子がすごいかわいいというのも、
全部ツルッとしてなくて逆によかったというか。
すごくいいことを聞きました! 
それに、手に持つとその土の部分を感じるんです。
それがちょっとうれしいというか。
中里
そうですね。
食器洗いをするときに、
私はそこをよく感じるんです。
裏を見て楽しむ、じゃないけど、
触って楽しんだりとか。
今回制作したマグの土は、
そこまで土っぽい粗さがなく、
ちょっと半磁器っぽいニュアンスで、
やや、ツルッとした感じもありますが、
それもそれでその土のキャラクターです。
全部釉薬がかかってると、
そこはあんまり感じられない。
伊藤
そうですね。
中里
釉薬がかかってないぶん、
日本の器は、
ちゃんと乾かさないと、
そこからシミになりやすいとか、
そういう難点も確かにありますけど。
伊藤
でも、一晩置いておいたら乾くので、
そんなに手入れがややこしいなっていうイメージは、
私は全然受けなかったですよ。
中里
はい。唐津焼って結構砂気の多い土を使うので、
やや乾きにくいっていうところはあるんですけど、
今回のマグの土に関しては、きめの細かい土ですし、
そんなに乾きづらいってことはないと思います。
伊藤
花子さんから、お客様に向けて
伝えたいことはありますか?
中里
やっぱり焼き物っていうのは、
ビジュアルで楽しむところも
大きいかもしれないんですけど、
やっぱり五感で楽しむものだと思うんですよね。
手に持って、その重さですとか、
口当たりですとか、
ちょっとおっきいマグだと両手で包み込むようにとか、
そういう感覚をダイレクトに刺激するものだと思う。
好き嫌いは個人差、主観がありますが、
自分にフィットする焼き物が一番だと思いますし、
それが私の器であれば幸いです。
器を通じて、
感覚的なことを呼び覚ますような
お手伝いができればいいなっていう想いがありますね。
伊藤
特に今回のマグは、からだに近いですね。
持って口につけるし、両手で持ってもいいし。
中里
そこが気持ちよければ、
「ああ、このマグ、ちょっと完璧じゃないけど好きだな」
と思っていただけたらいいなって思います。
伊藤
そうですね。花子さん、ありがとうございました。
ほんとはそちら(唐津)に取材に行きたかったんです。
中里
でも、いつかぜひいらしてください。
今は大変な時期ですけど。
伊藤
今日はありがとうございました。
中里
こちらこそ、ありがとうございました。
みなさんお元気で。

monohanako

八方美人であってほしい。

未分類

伊藤
花子さんは、ご自身で作られた器を、
お家で使われていますか?
中里
はい。個人的にも使ってます。
このマグで、今、白湯を飲んでいますよ。
伊藤
ステキ! 
いま背景に映っている様子も、
すごくいいですよね。
場所によって器も印象が変わる、
という意味では、
東京と唐津でもまったく違いますよね。
中里
そうですね、物って、場所で変わる、
それがすごく面白いことですよね。
だから自分の器は、
どんなとこでもスッと入れるような
八方美人であってほしい。
使い方のルールとか、
こうやって使ってくださいとかは
言いたくないんですよね。
やっぱり使い手がその環境で
使いたいように使っていただくのが
いちばんいいかなって。
伊藤
そういえば、初めてお会いしたとき、
花子さんは洋々閣(ようようかく)という
唐津の有名な旅館で個展をされていたんです。
わたしはその旅館に泊まるところで、
着いたその日が個展の初日だったので、
お風呂あがりに会場を訪ねて、
静かに買って静かに帰ったんです。
中里
私、そのとき、会場にいて、
「あれっ、どっかでお見かけしたことある方だな?」
と思いながらも、そんなズケズケ
「どなたですか?」なんて訊けないし、
それが伊藤さんだったことが
あとからわかりました。
失礼しました。
伊藤
とんでもない! 
それで連絡をくださって、やりとりがはじまって。
わたしが買った器を「何に使おうかな」って
思いをめぐらしていると伝えたら、
花子さんが「なんでもいいんですよ」って。
そのとき、そっか、
使い手が自由にできるっていうのは、
とってもうれしいことなんだなって思ったんです。
確かに、なんでもいいよね、って。
中里
私ったら、スタイリストの方にそんなことを言って、
怖いもの知らずですよね(笑)。
伊藤
いえいえ(笑)。その言葉を聞いて、
スッキリしたんですよ。
「そうだよね、家に持って帰ったら
自分のものになるわけだし」と。
なんていうのかな、自由になったっていうか、
もう自由に使おう! って思いました。
中里
ありがとうございます。
伊藤
そのとき住んでいた部屋は、
古い、外国人仕様のマンションで、
和食器がしっくりくるかっていうと、
そんなでもなかったんですよ。
でも、そのとき買った花子さんの器は
「あ、なんかしっくりくる!」と思ったんです。
さっき八方美人っておっしゃったんですけれど、
そういうことだったのかもしれないですね、
どのお家に行っても、しっくりくる器なんですね。
その時から、
いつかお仕事を一緒にできたらいいなと
思っていたんです。
中里
光栄です。
伊藤
それで、断られてもいいからとお願いしたことが、
今回、こんなふうに実現しました。
よかった。とてもうれしいです。
中里
器がつなげてくれました。うれしいです。
伊藤
ほんとですね。

monohanako
唐津にある中里さんの工房

中里
唐津って焼き物の町で
すごく古いイメージがありますよね。
私も古唐津(こがらつ)が好きですけど、
やっぱり自分の住んでいる生活環境は、
全部が全部そうだというわけじゃないんですけど、
ちょっと違和感がある部分もあるんです。
現代に生きている日本人のみなさんも
ほんとに「ザ・和」みたいな生活空間をお持ちの方って、
少ないと思うんですよね。
だから、自分だけでなく、
いろんな方の生活の空間にスッと
すんなり溶け込むようなものを作りたいなっていうのが、
基本にあるんです。
伊藤
実際使われてる方の様子を
目にすることとかってありますか?
「あ、こういうふうに使ってるんだ」とか。
中里
たまにありますね。
私が親しくしてる東京の方なんですけど、
結構食事に招いてくれたりして。
すごくお料理上手な方で、
その人のお料理にちゃんと溶け込んでるな、
っていうところを見るとうれしいです。
伊藤
その方は、どういう感じのお料理を?
中里
いろいろですね。和もされますし、
イタリアンとか洋っぽいものもあったり、
アジアンチックなものも。
実際にお料理を教えていらっしゃる方なんですけど、
一緒に食べることが好きな人で、
私も胃袋でつながってる感じ(笑)。
伊藤
そうそう、食いしん坊ですよね、ご実家の中里家は。
みなさん、作陶をなさって、料理もなさって。
中里
そうですね、食い意地だけはすごい家です(笑)。
お昼ご飯を食べながら夕食のことを話すような。
伊藤
器って、これだけで置いてももちろんステキだけど、
料理や飲み物が入って完成というか。
中里
そうですね。使ってこそ意味がある。
飾りじゃないですからね。
インテリアの一部としての用途もいいんですけど、
一つの器でもお料理を替えるだけで
その器の見え方が違ったりもするから、
そういうところも楽しめますよね。
伊藤
今回、例えば、チャイを入れました、
あと、カボチャのスープがこれに合いました。
とってもかわいいの。
中里
あっ、よさそうです、うん、うん。
伊藤
料理を盛った姿にもハッとするんですけど、
6種類をシルバーのトレーの上に置いて、
いつもリビングに置いている姿もかわいくて。
あと、洗って拭いた後、
釉薬のかかっていない底の部分を乾かすために、
キッチンにひっくり返しておくんですが、
その、並んでる様子もいいんです。
使うことで、一つの器で
いろんな姿が見れるなって思って。
中里
うれしいです。
たまにインスタで写真をシェアしてもらうんですけど、
こうやって使ってますよ、みたいな、
自分とは違う空間の中で自分のつくった器を
見させていただくと、
「あっ、うちの子が育ってる」じゃないけど(笑)、
そういう気持ちになりますよ。
伊藤
今回も、たのしみですね。
中里
はい。これまで世の中に出てるのは、
白とブルージーンズだったんですが、
それも何回かしか作ったことがないんですね。
今回はコラボ企画ということで、
ちょっと特別感があった方がいいのかなと思って、
大小、3色を作らせてもらいました。
だからどういう反響があるか楽しみでもあるんです。
伊藤
わたしたちのお店にとっても、
作家さんのつくるものを
ネットで販売するというのは冒険だったんです。
先日、作家さんの器を初めて売ったんですけれど、
ひとつひとつ、全然違うじゃないですか。
もちろん手で作ってるものだからなんですが、
届いたものがイメージと全然違うとか、
複数買ったらばらつきがありすぎる、
というご意見があったら、
どうしようとドキドキしてたんですけれど。
それがうれしい、ひとつひとつのゆがみも、
逆に自分だけのものだと感じると
思ってくださるお客様がすごく多かったので、
ホッとしたんです。
中里
やっぱり手作りのよさって、そういうところですよね。
ひとつずつ違うっていうのが。
伊藤
そうなんですよ。
今回も、たとえば釉薬の厚い部分、
逆に薄い部分があったり、
全体がマットな印象なものもあれば、
ツヤのある印象のものも。
逆にそれが完璧に揃うのが量産のプロダクトで、
そういうよさもあるんですけれど、
作家ものは、そんなばらつきが、
むしろ自分だけのものになる、
それが、すごくうれしいんですよ。
中里
私のmonohanakoっていう工房の名前も、
MONOってひとつだけだという、
オンリーっていう意味も引用しているんです。
それと焼き物の「もの」と、物体としての「モノ」。
例えば、「カップ」とか名称がつくと、
やっぱりカップっていう意識しかないんですけど、
モノっていうと、何だっていいんですよ。
ほんとにルールがない器っていう。
そういう意味のモノと、
一つだけのもの、オンリーという意味をこめて。
伊藤
そういう意味だったんですね!
中里
たまにケモノハナコって言われますけど(笑)。
ケはいらない! 
伊藤
(笑)

アメリカから日本をみる。

未分類

伊藤
花子さん、こんにちは! 
お元気そうです。
このたびは、ありがとうございました。
中里
いえ、こちらこそありがとうございました。
おっきい荷物が届いたでしょう? 
伊藤
はい。7個ぐらい大きい段ボールが。
花子さんがとても丁寧に梱包してくださっているって、
チームのみんなが開けながら感動していましたよ。
中里
よかったです。
伊藤
今回のマグ、3色ずつ、大小の6種類、
1カ月半ぐらいかな、
家で使わせていただいてみて、
あらためて驚きました。
和食器なのだけれど、洋の食卓にも合うし、
おやつにも合うし‥‥なんていったらいいのかな、
あらゆるシーンで使えるんですね。
これがポン、とテーブルにあるだけで、
その場が「いい感じ」になるんですよ。
中里
ありがとうございます。
伊藤
「ブルージーンズ」という名前の、
ブルー系の色のものがあるんですが、
わたし、家の食器はほとんど白が基本なんです。
そんななかで、初めての色で、
かなり冒険だなぁと思っていたんですが、
すんなりと木のテーブルに合って。
中里
よかったです。最初にご提案したサンプルと、
同じ釉薬(ゆうやく)なんですけれど、
ロットが変わったせいか、
発色がちょっとだけ違うんですよね。
でも、それがアンニュイな感じに、
グレーっぽい仕上がりになって、
なかなかない色ですし、
私も個人的に好きな色なんです。
みなさん、結構、反応をされますね、
「あっ、見たことない!」みたいに。
伊藤
昔からある古伊万里とかの藍とはまた全然違って。
そもそもこれは
どうやってできあがったものなんですか?
中里
2012年ぐらいから
アメリカでも仕事をしているんですが、
そこが電気窯なんです。
ここ、唐津ではガス窯で焼いていて、
ちょっと専門的な言い方になりますが、
還元と酸化という2種類の焼き方ができるので、
いろんなバリエーションの器が作れるんです。
ところが電気窯は焼き上がりがちょっとサラッとして、
ガス窯に比べると、ちょっと面白くないんです。
もともと私は白や黒のモノトーンのものを
作っていたんですけれど、
なんとなく物足りないな、と思っていて、
電気窯を使うなら、
ちょっとカラフルなものをと思い始めました。
アメリカではメイン州というところに
住んでるんですけど、
そこは自然がすごく豊かなところで、
光がとてもきれいなんです。
きれい、っていうか、
色って光に影響されますけど、
空の色や海や山の景色の移り変わりに、
すごく幅があるというか。
それでカラーを意識し始めて、
グリーンのものですとか、
ブルー系のものを作り始めるようになりました。
唐津とメイン州を
半年ずつ行ったり来たりしているなかで、
日本にいるときにもアメリカの影響が出てきたり、
逆に唐津で作ったものがメイン州で引き継がれたり。
タイムラグはあるんですが、
お互いに影響し合っている、という流れなんです。

monohanako

monohanako

伊藤
アメリカの光でこれを作ってみたい、
この色ができたっていうものを、
日本にもってきたとき、どんな印象でした? 
やっぱりちょっと違うなって思われたのかな。
中里
やっぱり土も違いますし、
それに、日本に帰ってくると、
作るものも若干違ってくるんです。
伊藤
その気分の違いってどういう感じなんですか?
中里
たとえばサイズ感ですね。
日本にいると、小物を作ってみたくなる。
ふだん使う器のサイズも違うんです。
向こうだと大皿とかパスタ皿、
マグもおっきめなものを作るんですけれど、
こっちに帰ってくると、
豆皿とか、そういう小さなものも作ります。
あんまり意識はしてないんですけれど、
「その場じゃないと作れないもの」があるんですね。
伊藤
アメリカと唐津の行ったり来たりが、
いい具合になっている。
中里
そうですね。
伊藤
確かに、使う人も違えばサイズ感が変わりますよね。
光が違うのも、もちろんだし、すごく面白いです。
中里
最初は、アメリカで作ったものを
日本に持って帰ってきていたりも、してたんですよ。
そうすると、サイズ感の違いが明らかに現れる。
もうほんとギョッてするぐらいおっきいんですよ(笑)。
伊藤
でも、花子さんの大きさは変わらないじゃないですか。
中里
そうですね(笑)。
伊藤
やっぱりアメリカに行くと大きな気持ちに?
中里
家のサイズが違うので、それに合わせるんでしょうね。
伊藤
天井の高さとかも?
中里
はい。テーブルの大きさだったり、
スペースの感覚が違うので、
感覚が麻痺しちゃうんでしょうね。
伊藤
面白ーい!
中里
だから、アメリカから帰ってきてすぐ日本で作りだすと、
若干ちょっとサイズが大きかったり(笑)。
それも、徐々に慣らしていくんです。
私は基本、作るときにサイズを測らず、
自分の感覚で作るんですよ。
そのへんは自然な流れに任せています。

monohanako

伊藤
今回「weeksdays」で販売させていただく
この形というのは、以前から作られていたんですよね。
中里
以前から、というよりも、
何回か作ったことある、ということですね。
そんなにロングランではないんですが、
たまに気分で
「あっ、こういう形を作ってみようかな」って。
伊藤
初めてこの形を作られたときの気分って、
どういう気分だったんですか?
中里
うーん、どうだったかな(笑)?!
伊藤
この形がすごくかわいいので、
わたしの想像ですけれど、
これが飲みたいとか、そういう目的意識じゃなく、
形として作ってみたい、と思われたのかなって。
中里
そうですね、特に意識はしていなかったですけれど、
定番でずっと作っているマグに、
「バンブーマグ」っていうタイプがあるんです。
竹のように、ちょっと節があるような。
それはそれでシュッとした感じで好きなんですけど、
もうちょっとずん胴な感じがあってもいいかな、
みたいな。
伊藤
たしかに、すごく安定感があります。
中里
ええ。
‥‥でも、私は、作るとき、
あんまりそんなに深いことは考えていないんですよ。
伊藤
作り始めはそうでも、手を動かして形になるまでに、
いろんなことを考えたりはしますか? 
中里
考える、というよりも、
無意識のうちに影響されることって
あると思うんです。
特に、ビジュアルで入ってくるもの。
環境ですとか。
私は唐津でもアメリカでも田舎に住んでいるので、
自然界の中にある形に影響されてるのかなって思います。
でも、それはあとから気づくことなんです。

中里花子さんのマグカップ、 わたしの使い方。 伊藤まさこ

未分類

一日のはじまりに。
[ブルージーンズ・小]

たっぷりのカフェオレやミルクティーに
ぴったりな大きなサイズは、
スープにもいいんです。
お皿の上に、
スープを入れたカップとパンをおいて、
朝ごはん。
一日のはじまりに、ぴったりではありませんか? 
かぼちゃのスープに合わせたのは、
ブルージーンズ。
この色合わせ、最近とても気に入っています。

「白い器を使うことが多い」という方は、
勇気がいる色かもしれないけれど、
じつはふだんから染つけの器を目にしている
私たち日本人にとって、なじみのある色。
暮らしにすーっと入ってきてくれるので、
ぜひとも使ってみていただきたい!

3色あるので、悩む方も多いと思いますが、
揃いでなくてもいい(ひとつでも)のが
マグカップのいいところ。
持っていなかった色に挑戦してみる機会です。


飲み物だけじゃなく。
[ブルージーンズ・大と小]

大きめマグにはコーヒーをたっぷり。
小さめマグにはお菓子を盛って。
持ち手がついているから、
つい飲みものを‥‥と思うかもしれないけれど、
「こういう形の器」だと思うと、
使い道が広がります。
見た目もほら、新鮮。

コーヒーの時間にと、
えらんだのはブルージーンズ。
「かわいい!」とweeksdaysチームでも
盛り上がったネーミングが気に入っています。

男の人の部屋にも似合いそうな、
マグカップ。
プレゼントにもいかがでしょう?


ならべておく。
[ばらばらに、ぜんぶ]

家で毎日使っていてわかったこと。
それはいつ眺めても、何度見ても、
「いいなぁ」って思う器だということ。

ふだん食器棚に収納せず、
こんな風にシルバーのトレーに並べて、
ダイニングの一角に並べているのですが、
ふとした時にこの様子が目に入ると、
うれしくなる。
気に入った絵を見た時の気分と同じなのです。

色はあえてそろえず、
「今日はこれ使おう」なんて、
その日の気分で変えてもいい。
朝と夜で使うマグを使ったっていい。

マイマグカップにして、
自分の色を決めるのもいいなぁ。

洗って乾かす時に目にするこの光景も好きです。
もともとは
釉薬がかかっていない底の部分を
乾かすためにしていたのですが、
使う前、出番を待っている様子とも、
お茶などを入れた時の様子とも違う。
裏返った、ころんとした様子が
なんともいえずかわいいんです。


一口大のポトフカップに。
[3色・大]

大きなサイズは間口がおよそ9・5センチ。
ポタージュスープだけでなく、
一口大に切ったポトフだっていけます。

ちょっと温かい何かを飲みたい時、
こんな風に盛れば、きっとみんな喜んでくれるはず。
お腹も気持ちもほっとする時間を作ってくれます。

色はぜんぶ変えてみましたが、
それぞれにポトフが似合っている。
スプーンをそえてどうぞ!


朝食に、グラノーラとフルーツを。
[ホワイト・大]

ホワイトのマグに、
グラノーラとヨーグルトといちごを入れました。
やっぱりかわいい、白と赤の組み合わせ。

ブルージーンズには、
バナナとヨーグルトと
メイプルシロップが似合いそう、とか、
ダークブルーには、
ブルーベリーのヨーグルトが似合いそう、とか‥‥
朝ごはんの妄想が広がります。

中里花子さんのマグカップ

未分類

リネンのように。

未分類

とくに予定のない日は、
家のあちらこちらを見回して、
掃除したり、整えたり。

この前の雨の日曜日は、
なぜだか急にアイロンがけがしたくなって、
かごの中に無造作に(といったら聞こえはいいけれど、
じっさいは、ぐちゃっと)入れていた、
テーブルクロスや
ナプキンに片っ端からアイロンをかけ、
きれいにたたんで、
棚にしまいました。

その棚の上から3段目に置いたのが、
ベルギー旅行の記念にと買った、
白からブルー、藍にかけてのナプキン。

しなやかで美しいそのナプキンを、
時々、引っ張り出してきては、
「ここぞ」というテーブルセッティングに
使っているのですが、
眺めていて思ったんです。
あれ? なんだか、
花子さんのマグカップの色合いによく似ているぞ、って。

今週は、
weeksdaysのために、
中里花子さんが作ってくださった、
3つの色のマグカップをご紹介します。

色はホワイトとブルージーンズ、ダークブルーの3色。
このマグに合わせて、
リネンのナプキンも毎日使おうかな。
ここぞという時だけじゃ、
もったいないものね。

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