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母親として。

未分類

伊藤
子どもってすごいですよね。
坂井
はい。おもしろいです。
でも41歳で産んだので、
もっと早く産んでたら、
ちょっと違ったんだろうなって思うことは、
いっぱいありました。
わりともうなんかこう、
いろんなことにドンとしてた感じ(笑)。
伊藤
わたしは20代で産んだので、
最初、途方にくれちゃったんです。
だから坂井さんぐらいで生んだお友達を見ると、
「自分」ができてからだと、
落ち着いて子育てができるんだなと思って。
わたしは、娘が「イヤだーっ!」って泣いた時、
「ママもイヤだーっ!」って、一緒に号泣して。
そうしたら娘が「え?」って泣きやんじゃった。
坂井
(笑)。
伊藤
逆に知り合いに
「いいお母さんにならなきゃ」
「いい妻でいなくちゃ」
ってずっと思っていたという、
60過ぎの方がいるんですが、
すごくストレスを溜めていたというんですね。
「わたし、なんであの時、
自分の機嫌を後回しにしてたんだろうって、
今になって思うのよ」って。
だから、「ママもイヤだーっ!」って
言った時代のわたしを肯定してくださったんです。
「同じ人間だから、それでいいのよ」って。
自分はあまりにも大人げなかったと思っていたけれど、
たしかに同じ人間なんだしね。
坂井
うん。そう思います。
全然、私も、言いますよ、
「ママもイヤだーっ!」って。
伊藤
坂井さんも? 良かった!
坂井
でも、あとで謝ります。
「ごめんね」って。
「さっき、ママもイヤになっちゃった、
って言ったけど」って。
伊藤
このごろは、何をしてるんですか、二人の時。
お買い物とか行きますか?
坂井
お買い物は、これからのたのしみかな。
まだ公園に行こうよっていう年齢ですね。
アクティブな遊びです。ボール投げだったり。
伊藤
たしかに、そうですね。
これから、たのしみですよ。
きっとたいへんなこともあると思います。
友達関係のいざこざとか、
そういう、小さくて目が離せない大変さとはまた別の、
ややこしい問題が
起こったりするかもしれない。
でも、それもふくめて、
そばで見るたのしみが母親にはありますよ。
どんな買い物をするのかな、とかも! 
それに、お母さんの周りに
刺激的な人がいっぱいいるから、
それをおもしろがってくれたらいいですね。
うちがそうなんです。
わたしの知り合いの70歳近い紳士と仲よくなって、
二人でお芝居に行ったりしてますよ。
坂井さん、
これから楽しいことがいっぱいありますよ。
いいなぁ!
坂井
そうだといいな(笑)。
伊藤
10歳から20歳くらいまでって、
自分を離れて、趣味のものとかが
できていく期間っていう感じがします。
あ、こういうものに、自分の知らないところで
出会ったんだね、とか、
こういうことで興味を持って、
こういう性格になってくるんだ、って。
それを「ふ~ん」って見ている感じです。
坂井
お母さんの影響、大きいのかな。
伊藤
ううん、そんなに大きくないと思いますよ。
うちの場合、むしろ、考え方がずいぶん違う。
わたしの知り合いがね、
昔の恋人がくれたキーホルダーを
いまでも持っているというから、
「そんなの捨てちゃいなよ、早く!」って言ったら、
家に帰って娘に言われました。
「ママ、人には捨てたくないものがあるんだよ」
って(笑)。
「ママは、一か十か、みたいに、
捨てる、捨てない、どっち? って言うけど、
曖昧な時間をずっと持っていたい人もいるんだよ。
わたしはそのタイプだから」って。
「ママの意見が絶対なわけじゃないんだから、
そんな強い口調で言っちゃダメだよ」。
そんなふうに自分の意見を押し付けないでね、と(笑)。
坂井
(笑)オトナ~! すごいな。
伊藤
娘がピンクのお弁当箱を買ってきたことがあるんです。
ずっと曲げわっぱだったのに。
きっと、坂井さんは受け入れるでしょう? 
「そんなのダメよ!」みたいに
ガミガミ言わないと思う。
坂井
そうですね。受け入れ‥‥ます。
今のところ、うちも曲げわっぱを使っているんですけど、
「みんながこういうのを使っている」っていう話も
だんだんし始めてくるので、
「お弁当箱、新しいの買う?」って訊いたら、
まだ、曲げわっぱがいいって言ってました。
服とかも、いまのところは、わたしの好みと合います。
でも、これからですよね。
じぶんと違うものを選ぶようになるのは。
その時は受け入れてあげようと思います。
好きなものは自由だから。
でも「お母さんはこっちのほうが好きだよ」
っていうのは、わたしも言う性格ですけれど。
ピンクのお弁当箱は、どうされたんですか?
伊藤
仕方ないな、受け入れようと思って、
半年ぐらいピンクのお弁当箱を続けたら、
「やっぱり曲げわっぱにする」って言い出して。
「なんで?」って聞いたら、
「ママが毎日、すごいイヤそうだし」(笑)。
坂井
ふふ(笑)。
伊藤
「それに、曲げわっぱのほうが美味しそう」とも。
坂井
よかった。
伊藤
べつにそんな、イヤそうにしてたかなあ? 
口角、下がっていたかなぁ。
坂井
ははは。
でも、けっきょく、それって、
素敵な期間ですね。
使ってみて、自分の感覚と、
ママの様子も見ていて、決めたわけですもの。
伊藤
「やっぱり、美味しそうだから」は嬉しかったな。
ママの機嫌より、
そっちのほうがたぶん大きかったと思う。
そう思いたい(笑)。
(そろそろ時間ですよ、の声を聞いて)
‥‥えっ、もうそんな時間。
坂井さん、もうおしまいなんですって。
いくらでも話せそうなのに、ごめんなさい。
坂井
いえいえ、こちらこそごめんなさい。
ありがとうございます。
伊藤
えっと、まとめると、
あたらしいかごは、2サイズ、小さいもの。
よく考えて、ベトナムの方と相談しますね。
それからわたしたちの世代に似合うTシャツ、
ひきつづき、考えておきます。
坂井
はい! ありがとうございます。
またぜひお目にかかれたらうれしいです。
伊藤
ぜひ! ありがとうございました。

後にしようボックス。

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坂井
伊藤さんは、インプットみたいなものって
どんなふうになさっているんですか。
伊藤
今です! 今、してますよ(笑)!
坂井
(笑)対談のお仕事もインプット。
伊藤
そうですよ! インプットです。
あとは本。好きで、自分でも買いますし、
仕事柄、いただくことも多いんです。
そういう時は、すぐに読んで、
感想のお手紙を出します。
読み終わったら、ともだちや仕事の仲間に
「これ読むといいよ?」って薦めたり。
坂井
わたし、伊藤さんの秘密、分かっちゃった。
伊藤
えっ、えっ?!
坂井
「後にしよう」は、ない。
そうじゃないですか?
伊藤
うーん、ない。
今やっちゃう。
坂井
わたしなんて「後にしよう」ばっかり(笑)!
伊藤
それはそれで、その人の味わいだし、
かわいいところですよ?
坂井
ううん、そんなことないです。
心の中に「後にしようボックス」
みたいなものがあって、
「これ、やんなきゃ」
っていうことを入れちゃうんです。
それが溜まっていっちゃう。
わたしが思うに、仕事が早い、できる方って、
「後にしようボックス」なんて
持っていないんですよ。
すぐやってしまうから。
だからそれこそ、
今年、わたし、決めたんですよ、
小っちゃなことだけれども、
領収書を溜めずに、その日のうちに分類する。
それを始めただけで、
自分がちょっとだけ
変われた気がしているんです(笑)。
伊藤
そのことについて考えたことがあるんです。
あのね、「時間は同じ」なんですよ。
今やろうが、後でやろうが。
坂井
そう、そう! 
でもね、それができない‥‥。
本読むのが早いこともそうですが、
すぐにはマネできそうにないです。
本は、そんなふうに循環させることで
おそらく家の中を
すっきりさせているんだと思いますが、
自分の持ちものは、どういったサイクルなんですか。
いらなくなったとき、入れ替えは?
伊藤
激しいですよー。
坂井
激しいですか。
伊藤
服は気に入っていたけれど、
似合わないなと感じたら、
すぐに年下の友人たちにあげちゃう。
でもくやしいの、
みんながかわいく着てると、
「やっぱり、返して」みたいな気分になる。
冗談で言ったりもします、
「返して~」(笑)。
坂井
(笑)。
伊藤
「weeksdays」を始めてからは、
ここで売る物は、全部自分で買って、
使ったり、着てみないと書けない。
そういう使命感があるので、
必然的に買い物が多くなるんです。
坂井
伊藤さんは、決断も早そうですね。
伊藤
早いかもしれない。
たとえば「weeksdays」のミーティングは、
みんなで集まる時間を週に1回、
1時間取っているんです。
日々、メールやLINEで確認したりもするけれど、
みんなで話したほうがいいことを持ち寄るんですね。
直近のことだけじゃなく、
商品開発は1年以上先までしてるので、
決めることも多いんですよ。
サンプルをひとつつくるのでも、
素材はどれに、色はどうしたい、
そういうことがリストになっていて、
1時間のあいだに、
たくさん決めないといけないことがある。
ただ、判断は早いんですけれど、
あまりにいっぱい案件があると、
あたまがショートするらしく、
「ごめん、もう考えられない」ってなる。
坂井
どうするんですか。
伊藤
「いま冷静じゃないから、考えるのをやめて、
明日の朝、返事をするね」と。
坂井
あはは! なるほど。
伊藤
それで翌朝起きて、いちばんにメール。
坂井
素晴らしい。
伊藤
そんな日は家に帰ってぼんやり考えたりもして、
娘に意見をもとめたりもしますよ。
そうすると「そっか!」と思えるような、
別のちょっとしたインプットがあって、
結論が出ることもあります。
娘の存在、ありがたいですよ。
坂井
なるほど。
お酒もお好きと聞きましたが、
毎日飲まれますか? 
伊藤
毎日飲みます。
坂井
飲んだら、もう、仕事をしませんよね?
伊藤
絶対、しない!
坂井
さすが(笑)。
伊藤
坂井さんのインプットは?
坂井
この10年くらいは、子育てがおもしろくて。
もう一回、自分の新たなもう一つの人生をやっている感じが
おもしろかった。それがインプットでしたが、
10歳になって、次の段階に入ったと感じ、
今は、映画を見たり、
本を読んだりする時間をつくってます。
ずっとその暇がなかったんです。

ちゃんと生きる。

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伊藤
そういえば、坂井さんはどうして女優さんを? 
すごくたいへんな仕事じゃないですか。
坂井
たしかにそうですよね。
この仕事を選ぶって、なんだか変だなって、
自分でやっていても、そう思います。
わたし、フランスの女優さんに憧れたんです。
おかしいですね、若い時って。
憧れたことを、やりたいことに結びつけちゃう。
伊藤
フランスの女優さんに憧れるの、わかります。
姿かたちのきれいさだけじゃなくて、
ほんとに人間を見ている感じ、
そのままが映し出されている感じがしますから。
坂井
そうですよね。
伊藤
それは映画がきっかけ?
坂井
はい、映画がきっかけです。
それこそ『Olive』の誌面で
紹介される女優さんたちが、
みなさんかわいくて。
でも‥‥娘がやりたいって言ったら、
やって欲しくないということがバレないように、
でも全力で止めますけどね。
伊藤
そうなんだ!
坂井
ふふふふ。
伊藤
大変だから?
坂井
はい。うん‥‥、不思議な仕事ですよ。
伊藤
へぇぇ。
坂井
楽しいですけれども、変だな、って思います。
でもきっと、どんな職業も、
その人の生き方みたいなものが
出るものですよね。
伊藤
そうだと思います。
そしてそれが一番多くの人の目に触れるのが、
お芝居の仕事かもしれませんね。
生き方がよくないと、
結果がよくならない職業だという気がします。
とくに舞台だと、生ものだから、
毎回違うじゃないですか。
坂井
そうですよね。
芝居の仕事は、浮き沈みのある
厳しい世界ですし、
長く続けられてきたことが
ラッキーだなと思っています。
それだけに、いつでも辞められるっていう心を、
どこかで持っているんですよ。
伊藤
へぇぇぇ! そうなんですね。
坂井
自分の意思さえあれば、
そして仕事さえあれば、
一生、続けられる仕事です。
けれども、
「絶対、ここじゃなきゃ」
って思ったらダメだ。
そういうふうに、思っています。
伊藤
Tシャツが似合わなくなった、みたいに、
女優さんとしての転機もあったんですか。
坂井
正直、この10年は
子育てが中心になっていたので、
仕事をセーブしていたんですね。
そのこともあって、
「自分」を見ていなかったんですよ。
なんだろう、不器用なんでしょうね、
子育てに夢中だった。
けれども、たまに「出る」仕事をして、
パッと自分を客観的に見た時に、
「え?」って思ったんです。
それはTシャツが似合わなくなったのと近くて、
心持ちだったり、意識だという気がします。
この年齢になると、自分への意識があるかないか、
なにを選ぶか選ばないかみたいなことを
キチッとしていないと、
Tシャツが似合わなくなる、
それと同じことが仕事でも言えるんでしょうね。
けれども、それって、本当にちょっとしたことで、
変わる気がするんですよね。
なんだかすごく抽象的なんですけど。
伊藤
そっか、女優さんとしての転機というよりも、
やっぱり、生きていくなかで、
いろんな転機があるんですね。
それが仕事に反映する。
坂井
そう。生きていくほうが中心だと思います。
伊藤
うんうん。そうですね。
坂井
だから、ちゃんと生きていないと、
どんな仕事でも、伝わっていかない。
伊藤
それは、きっと、
「ちゃんと食べる」ことにも繋がりますよね。
坂井
そうですよ、ちゃんと食べなくちゃ!
伊藤
ちゃんと食べている、
ちゃんと寝ている人って、
やっぱり元気ですよね。
すこやかだし。
坂井
そうですよね(笑)。
伊藤
わたしも時間をいとわずに
がむしゃらに仕事ができる時期があったけれど、
最近はもう、寝る時間を確保しないと、
無理な歳になりました。
そのかわり、朝、日の出とともに起きてね。
坂井
そんなに早く?
伊藤
起きちゃうの。
今日は4時半ぐらい。
坂井
寝るのは何時ですか。
伊藤
9時半とか、10時とか。
その時間になると、
もう使い物にならなくなっちゃう。
坂井
(笑)。
伊藤
以前、家に人がよく遊びに来ていたときは、
9時過ぎると、私がコックリコックリ。
みんなは元気に飲んでいるのに、
「そろそろ帰ろっか」って。
坂井
(笑)じゃあ朝、4時半に起きて、
すぐお仕事を?
伊藤
はい、夜のうちに来ていたメールに
返事をしてから、原稿を書きます。
その時間がいちばん書けるんですよ。
会社員のみんなが出社する頃には、
わたしの原稿仕事は終わっています。
それぞれの担当編集者の出社時間までには
わたしの原稿がメールで届いている、
というリズムにしたくて。
「伊藤さんの原稿は朝イチに来る」
って覚えてくれているんじゃないかな。
坂井
ということは、
いろいろなお仕事を、
午前中にやってしまう?
伊藤
そうですね、原稿を送ったら、
ストレッチをして、床の拭き掃除をします。
そうすると、ボチボチ返事が来はじめるので、
それに返信をすると、お昼くらいかな。
坂井
すごい!

ジェーン・バーキンになれなくても。

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伊藤
いま、坂井さんは、
お洋服はどういう感じがお好きなんですか。
坂井
それが、ユニセックスに着たいような
Tシャツがだんだん似合わなくなって(笑)。
今日は家からボーイッシュ感のある
Tシャツを着て来たんですけど、
「ああ、似合わないなぁ」と思いながら‥‥。
伊藤
わたしもそう。
なんだか、応援チームの
おそろいのユニフォーム、
みたいになっちゃうんです。
坂井
そういうTシャツが似合わなくなったのって、
ある日突然だったんですよ。
いつものことのように着たつもりが、
「え? なんか違う?」と。
変わってきているんですよね、確実に、昔とは。
これまで好きで、似合うと思って
着てきたものとは別に、また新たに
自分の似合うものがあるらしいって思いました。
伊藤
急にある日突然これが、っていうのは、
わたしも何回か経験しています。
「あれ? これ、去年まで平気だったのに、
今年、もう似合わない」とか。
素材とか形とかもそうだけど。‥‥なんだろう?
坂井
年を重ねるごとに
服はシンプルなものを着るようになりましたね。
目指すところは、なるべくきれいにいるということ。
“かまわない美しさ”を出すのは
どんどん困難になっていくんですよ。
汚いほうが際立っちゃうので(笑)。
伊藤
そうなんですよー。水分もなくなっていくし。
ヘアメイクの草場妙子さんもおっしゃっていました、
私たち世代の女性も、
ちょっとオイルを足してあげれば、
もうちょっと艶っぽくなる、って。
坂井
そういう努力が必要になってきますよね。
伊藤
坂井さんが、Tシャツについて、
ハッと思ったのは、今年ですか?
坂井
去年なんです。
伊藤
なにが起こったんだろう。
「そういう歳」だったのかなぁ。
坂井
そうだと思います。
やっぱり、形が変わってくるんですよね。
まず背中が変わってきます。
そうすると、首元が変わってくる。
だからTシャツが似合わなくなったんだと思うんです。
伊藤
坂井さんは、職業柄、ご自身を客観的に見ますよね。
私たちって、正面からしか見ないけど、
画面に映っているご自分を見てる。
だから「あれ?」っていうのも、
わたしたちより、
気づくのが早いのかもしれないですね。
坂井
そうですか、でも、油断してましたよ。
だって、ジェーン・バーキンを見ていて、
「年齢をかさねても、Tシャツがずっと似合ってて、
カッコいいなぁ」なんて思って、
そうなるつもりでいたわけです。
そんなふうに歳をとりたいって。
ところが実際は、
「え? ちょっと待って、あれ?」
みたいになっていく(笑)。
伊藤
わたしも30ぐらいの時、
50歳になったら、
樋口可南子さんになれると思ってました!
友達と、「ならなかったね~」(笑)。
坂井
そういう「理想」がありましたよね。
伊藤
‥‥でも、当たり前ですよね。
なぜそんなふうに思ったのかなあ(笑)。
ところで、坂井さん!
坂井
ハイ。
伊藤
ビューティーの秘密を教えてほしい。
坂井
ビューティー! 秘密ですか? 
んーっ???
伊藤
なにかしてますか。
ジムに行ったりとか。
坂井
はい。ピラティスをしてます。
伊藤
週イチとか?
坂井
できることならば、
毎日やったほうがいいんですって。
だから、行ける時はなるべく行く。
伊藤
おうちでとかでもするの?
坂井
そこを考えたんです。
ほんとうに毎日やることが大事ならば、
家ではさぼっちゃう、
でも遠出しないと行けない場所も行かなくなる。
だったら家の近所に
スタジオを見つけるべきだと。
それで、歩いて行けるところに通ってます。
伊藤
ということは、毎日。
坂井
はい、行ける時は。
伊藤
こういうことが、聞きたかった!
坂井
そんな(笑)。
伊藤
でも、お忙しいですよね。
空き時間を見つけて?
坂井
ほんとに徒歩1~2分の所なので、
子どもが塾に行っている間に、
パッと行って、帰ってくるんです。
そういうんじゃないと続かない。
そして、そういうふうにしたら、
わりと行きますね。
いままでは、先生を選んでとか、
紹介してもらってとかだったんですが、
ちょっと遠くだと時間が作れない。
伊藤
ふむふむ。
坂井
あとは、お水を飲むといいんですって。
パックも。
水分、大事です。
伊藤
水分を補うということですね。
坂井
はい。わたしたちの年代は、
水分補給は、暇さえあれば
やったほうがいいみたいです。
でも、伊藤さん、お肌、きれいですよ。
逆に聞きたいです。エステは行かれてますか?
伊藤
エステは、3週間に1回、
それこそ家から1~2分の所に行ってます。
でも、やっぱり日々の水分補給ですよ。
わたしも家のパソコンで仕事をするテーブルの
すぐそばに化粧水やら美容液やらを置いて、
「あ、なんだか乾いた」と思ったらすぐ肌に補給。
水も1日に2リットルくらい飲んでいます。
坂井
そう、保湿、すごく大事みたいですよ。
テレビを見ながらでも、
常に横に置いて、やったほうがいいんですって。
伊藤さん、運動は?
伊藤
わたしは、ジムに週2で行っています。
そうしたら、かかとがツルツルになったの!
坂井
やり始めてから?!
伊藤
はい。運動して筋肉が増えて血行が良くなると、
肌の生まれ変わるタームが変わるんですって。
運動したことで、
べつに痩せてはいないですけれど、
肌はちょっとよくなったかもしれない。
坂井
代謝が良くなるというか、巡りますよね。
わたしも運動するのとしないのとで、全然違います。
変わってきましたよ。
それこそそのピラティスを始めたのって、
ことしの春ぐらいからなんですけれど。
伊藤
え? ついこの前?
坂井
はい。
その前までは、ジムに行ったり、
加圧トレーニングが
時短でできるスタジオに通ったり。
伊藤
ふむふむ。メモメモ。
ピラティスでしょ、
うちからと外からで水分補給。
マメですよね!
坂井
一応、表に出るからには、
最低限の努力はしないと、と。
いいんですよ、どんどんここから
いい感じに緩やかに老けていけたらと、
女優としても思っているので。
ただ、ちょっとの努力は必要なのかなって。
伊藤
そっか、女優さんって、
セリフをしゃべるだけじゃなくて、
その人の人生を表現するみたいな、
そういう職業ですから、
いい感じに年をとっていくというのも
大事ですよね。

失敗しなくちゃ。

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伊藤
25歳の甥っ子が言うんです、
「Tシャツの正解が知りたい」って。
男の子、言いがち?
坂井
伊藤さんは、その時、甥ごさんに
何とおっしゃったんですか。
伊藤
「失敗しなさい」。
坂井
ああ、素敵! 
でも、そうですよね。
伊藤
たぶん甥っ子としては、
「ユニクロのこれを買いなさい」みたいに
スッキリとした答えが返ってくると
思っていたんですよ。
だから「えー」みたいな反応だったけれど。
坂井
でも、訊いちゃうでしょうねえ。
叔母さまにまさこさんがいたら(笑)。
伊藤
なのにこの叔母はキッパリ(笑)。
でも「正解」なんてないんですよ。
Tシャツひとつとっても、
肌の感じも違えば、体格も違うし、
いつ着るか、どう着るかの
状況だってあるわけだし、
なにが正解なのか、分からない。
坂井
みんなが正解のものなんて、ないですよね。
伊藤
そう。せめて鏡の前で合わせてみて、
自分で決めないとね。
自分のお金をつかって、
はじめてわかることがある。
坂井
そうですよ。
やっぱり失敗はすべき。
けれども、そのなかから自分だけの正解を
見つけたかったりするときには、
店員さんの存在って大事ですよね。
プロレスでもいい解説が
すごく大事だったりするように。
伊藤
プロレス(笑)!!!
坂井
そう、プロレス(笑)。
店員さんも、ちょっとした一言とか、
着方のアドバイスとかって、
いいプロレスの解説のように、
本当に、重要だと思うんです。
伊藤
そっか!
坂井
甥ごさんも、そこがスタートで、
けっきょく選ぶのは自分だ、
自分でキチッとしなきゃいけないなって
わかってくれたんじゃないかなって思います。
伊藤
そうだといいなあ。
でもweeksdaysの商品は、
通販であるということもあり、
お客様に失敗してほしくないんです。
試着してもらうことができないので、
その分、わたしが買って、着て、
ここはこうだったっていうのがわかるよう、
原稿を書いて伝わるようにしているんです。
坂井
それ、伝わってますよ!
伊藤
そうだといいな。
同い年ぐらいの人には、
とくに伝わりやすいかもしれないなって思います。
坂井さんはそこにぴったりだったのかも。
坂井
着用レポートもすごく役に立ちますよ。
どこか自分に当てはまることがあれば、
「じゃあ、これを選ぼう」ってなる。
伊藤
いまはいらないな、
という人に無理にすすめるつもりはないんですが、
ほしいな、と考えてくださっているお客様の背中を、
一押しするみたいなつもりで。
坂井
「誰でもいいから買って」ではないから、
キチッと売れるんじゃないかな。
伊藤
そう、「誰でもいいから」では、売れないですよね。

坂井さんは、うんと若い頃、
どんなふうに買い物をしていましたか?

坂井
すごく若い時で言うと、
『Olive』っていう雑誌がすごく好きで。
『Olive』が言うなら! 
みたいなところで買い物をしていました。
伊藤
そっか!
坂井
すごく影響を受けました。
『Olive』が薦める映画は絶対観る、とか。
伊藤
そうそう、ありましたね。
わたしも、映画はやっぱり『Olive』の
影響が大きかったな。
坂井
はい、フランス映画、ヨーロッパの映画。
憧れました。
伊藤
でも服にかんしては、
『Olive』のモデルさんはかわいいけど、
わたしにはちょっと無理かも? みたいな、
そういう感じで見ていたかも。
坂井
すごい、すごく冷静ですね。
たしかに当時の『Olive』のスタイリングって、
今思えば、とても難しい。
伊藤
ううん、坂井さん、ドンピシャですよ! 
ぜったいに、かわいい!
坂井
でも、ありましたよ、
欲しくて買ったけれど、
「あ、やっぱ、似合わないんだ」。
伊藤
すっごくおっきいコサージュとか?
坂井
そうそう(笑)! 
誌面で見ているぶんにはかわいいのに。
伊藤
夢を見てるみたいな感じでしたよね。
だから「自分はちょっと」って思っちゃったのかな。
坂井
それ、ちゃんと冷静だと思います。
私、そのお店を探しに原宿へ行ったりして、
買ったはいいけれど、
いざ、着てみると「あ、全然似合わない」。
伊藤
ううん、絶対、当時の坂井さんだったら、
人から見たら似合っていたと思う。
自分に「しっくりこなかった」だけかも? 
でも、考えたら、
わたしたちが若い頃は雑誌だったけど、
今の若い子って、インスタとかなのかな、
参考にするものって。
坂井
そうだと思います。
そして憧れの対象は、有名だから、とかじゃなく、
ほんとに好きなものを発信している人。
ちゃんとみなさんアンテナを張って
見ているって思います。

なぜものを買うの?

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坂井
そうそう、このかご、飛行機の
機内持ち込み手荷物としても、
きっと、便利だと思いますよ。
ね、梅山さん? たしかそうおっしゃってた。
伊藤
これで、飛行機に?
梅山
入りますよ! 
「ミニ」なら前の座席の下に、
「小」は上の荷物棚に、持ち手を曲げて。
伊藤
そっか! 持ち手を曲げれば、直方体に近いから、
荷物がいっぱい入ったまま収納できますね。
プラスチックだから
持ち手を曲ることに不安がないですし。
梅山
わたしの家では、棚の高さが
「小」にぴったりなので、
持ち手を折って、タオル収納にして、
引き出しみたいに使っていますよ。
でも「持ち手がなくてもいい」ということじゃなく、
あったほうが、もちろんいいんです。
高さのあるスペースにはそのまま入れています。
それからね、これ、底が平らで、
安定感がばつぐんでしょう? 
感激したのはケーキを買った時! 
すごく、便利なんですよ。箱物の安定感。
伊藤
たしかに、ケーキとかお弁当って、
横に倒れちゃうと悲しいですものね。
坂井
そうですよ。
梅山
やわらかいエコバッグだと、
けっきょくそうなっちゃうでしょう?
坂井
梅山さんの言うことは、
ほんとに説得力があります。
いっつも使っていますものね。
伊藤
スタイリストって、
物の移動がすごく多いので、
運ぶ手段ごと気になるんですよ。
坂井
使ってみてわかったのは、
伊藤さんがすっごく考えられて
サイズを決めたんだろうなということでした。
やっぱり、です。
すごく、入れやすいんですよ。
伊藤
そっか。良かった、ほんとうに。
でもあんまり褒めないでください(笑)。
坂井
(笑)いえ、褒めます。
やっぱり物をつくるって、
「誰が」ということは大事だと思うんです。
生き方みたいなことに繋がるじゃないですか。
つくる人が、どういうふうに生きてるか。
伊藤さんのインスタからは、
食べることが好き、美味しいものが好きということが
伝わってきますよね。
ステイホーム中、拝見していて、
いつもご飯の写真を載せてくれていて、
それが「生きる力」に思えたんですよ。
わたしたちはこんな状況でも生きているぞ、
っていうことが発信されているように見えた。
食べている人はすごく信用ができるというか。
そういうところでも、ファンなんですよ。
‥‥って、ごめんなさい(笑)、
たくさん褒めちゃった。
伊藤
ありがとうございます! 褒められちゃった(笑)。
それでね、同年代としてお聞きしたいんですが、
坂井さん、こんなものが欲しいな、
なのに、世の中にないなぁ、
って思うものってありますか? 
坂井
‥‥うーん? どうでしょう。
伊藤
じつは、わたし、発見したの。
マスクをしつつ、口角をあげる道具がほしい!
一同
(笑)
坂井
それ、すごい(笑)! 欲しい! 
伊藤
この機会に、マスクの下で
表情を若々しくトレーニングするの。
マスクを外す時期がきたら、
「あれ? なんか(口角)上がってない?」
みたいな。
‥‥って、そういうくだらないことでも
いいんですけど(笑)。
坂井
そういう一石二鳥な感じ、面白いですね。
でも、すぐには思いつかないかも。
伊藤さんは「今は無理だけれど」、
でも、いつかつくりたいものってあるんですか。
伊藤
家。
坂井
家!
伊藤
ゆくゆくは家を作って売ってみたいの。
坂井
家を?!
伊藤
今は言ってるだけ、なんですけど。
間取り、建材、建てかた、
設備機器、インテリア、
家電、食器や調理道具。
スタイリングのアドバイスもふくめて、
ぜんぶまるごとやってみたいんです。
坂井
それは素晴らしいおうちができそう!
私たちの年代って、いろんなものを見てきたり、
買ったりしてきましたよね。ちょうど私は、
「じゃあこれから、なにを買うのかな?」っていう、
そんな頃に差し掛かっている気がしているんです。
でも余計なものは、もう物も増やしたくない。
良い物だけ、本当に自分が気に入ったものだけ欲しい、
っていうほうに行ってるんです。
だから、なんていうんだろうな、
物を買うことって、買うたのしみもあるけれど、
その物によって豊かになるという比重が大きくて。
しかも使いやすいっていうことがとても大事。
だから「欲しいものはありますか」という質問に
すぐ自分の答えが出てこないのは、
たぶん、自分が考えるよりも、
伊藤さんの提案が嬉しい、
って思っているからなんじゃないかなって思います。
伊藤
ありがとうございます。
坂井さんも、これまで
いっぱい買い物をしてきたと思うんですが、
大きな失敗なんて、なさいましたか?
坂井
わたし、たくさん失敗していますよ。
でもこの10年は、そもそも自分のための
お買い物が少なかったと思います。
というのも41歳で子どもを産んだので、
40代が子育ての期間だったんです。
自分のことよりも、子どもが中心。
今、子どもがちょうど10歳になって、
ここから先、もうちょっと、
いままでできなかった10年間のインプットをしようと、
やっと外を見始めたくらいかもしれません。
伊藤
わかります! 
わたしもそんな時期がありました。
娘が、今、22歳なんですけれど、
「ちょっと、ひと山、超えた感じ」が
10歳の年だったという気がします。
その頃は、買い物の失敗が多かった。
でも、その失敗は良かったと思っていて。
失敗して、悔しい思いをしないと、
次に行けないっていうか。
いい買い物をしたっていうのと同じくらい、
失敗も良かったって思うことにしています。
スタイリストをしてて、そう思います。
坂井
買ってみることが大事。
伊藤
そう、その時は良かった買い物でも、
「今になると、この鍋は重かったな」とか。
もっと若い頃は平気だったから、
色違いで買っていたりして。
洋服もそう。「あ、これ、いい」と思って、
同じサイズだからと色違いのものを
試着せずに買ったら、
その色は似合わなかった、なんていうことも。

アイデア会議。

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伊藤
坂井さんは「ベトナムのかご」の
どういうところを
気に入ってくださったんですか?
坂井
伊藤さんが高さや大きさを
考えられたっていうところですよ。
絶対、いいはず! と思って。
原型があったと聞きますが、
最初の出会いはどんなことだったんですか。
伊藤
ベトナムに初めて行った25年ぐらい前、
市場でこれの原型のようなかごを見たんです。
それは余ったカラーテープを使って編んでいたので、
すっごくカラフルで、
同じ色の組み合わせがふたつとなかった。
わたしはその時、それには目もくれず、
自然素材のかごを探していたんですね。
ところが、ベトナムにはそういうかごを
全然売っていなくて。
聞くと、湿度が高過ぎて、
自然素材のものはすぐカビちゃうんですって。
だからプラスチックのかごは、
気候に合って生まれたものだとわかりました。
そこから愛着がわいたんです。
「weeksdays」のこのプロジェクトは、
ベトナムのホーチミンに住んで仕事をしている
田中博子さんにディレクションをお願いして、
進めることができました。
白のかごを最初に作ったんですが、
再発売のたびに色を足して、
だんだん増えていったんです。
坂井
ふうむ。
伊藤
完売すると追加生産と新色を依頼するんですが。
ベトナムもどんどん変化をしていて。
外国資本が入ってきているから、
工場で働く人たちが
より良い条件のところに転職して、
人手が足りなくなり生産性がおちたり、
編み手を辞める人が出てきたり、
工場そのものがなくなってしまったり‥‥。
町に近い工場ほどその影響が大きくて、
そのたびに、田中さんが、
別の町に探しに行ってくれるんです。
再生産でつくる工場がかわることもあるので、
かたちは一緒でも、微妙に色が違うとか、
そういうことが起きます。
「赤」も、以前はくっきりした明るい赤でしたが、
今回の販売ではおちついた赤になりました。
坂井
最初につくるとき、
伊藤さんが大事にしたのは、
どんなことでしたか。
伊藤
自立して(倒れずにまっすぐ立つ)、
口も底も広く、使わないときは重ねて
入れ子で収納できることですね。
自分がスタイリストだということが
この形に影響していると思います。
物をたくさん持って移動するからですね。
坂井
このかご、
おうちで収納として使うのもいいですよね。
伊藤
そうそう! 
坂井さんなら、どうやって使いますか?
坂井
まず、タオル、でしょうか。
ブランケットも。
あとは、車でものを運ぶときですね。
今、子どもが小学生なので、
なんだかんだ車での移動が多いんです、
後ろの席にいろんな飲み物や着替えを積むのに、
このかごはとても便利です。
載せやすくて、取り出しやすく、
安定感もありますよね。
伊藤
これがそのまま大きな
クローゼットの引き出しみたいな感じですよね。
引き出しをそのまま動かせるみたいな。
坂井
そう! 
スーパーマーケットに行くのにもいいですよ。
伊藤
そうなんですよ! 
けっこう重いものを入れても大丈夫。
坂井
やっぱりベトナムの人も、
生活の一部分として使っているんですよね。
伊藤
そうなんです。
おじちゃんとか、おばちゃんとか、
ボロボロになっても使っていますよ。
自然素材の国でも、たとえばフランスで、
おじさんがマルシェかごのボロボロのを
持っていたりしますが、
同じことなんじゃないかな。
生活の道具。
そうだ、使い方としては、オフィスでも。
坂井
オフィス?
伊藤
たとえば「ほぼ日」は今、フリーアドレスなんですって。
決まった机がないので、朝、自分のロッカーに行って
その日に使う仕事の道具を持って
「今日の居場所」まで運ぶんだそうです。
このかごは、社内の移動に便利だと、
使っている人が多いんですよ。
坂井
そうなんですね!
伊藤
そう。何が入っているの? って訊いたら、
ノートパソコンにケーブルやコネクタ類、
その日の資料、お財布とカードキーと携帯、
化粧ポーチ、そんな感じでした。
たしかに、わたしも外で仕事の時は、
パソコンや資料を入れて、車で移動します。
ほんと、机の大きな引き出しを
ひとつ持っていくみたいな感じ。
坂井
へぇぇ。
伊藤
「ほぼ日」に行って、使っている人を見ると
「ありがとうございます」って言うんです。
「今度、黒も出ますから!」って営業したり(笑)。
「ほぼ日」社内で使ってくださっているのは
ほとんどが女性なんですけれど、
黒いのができたら男性にも持ってほしいな。
坂井
ああ! たしかに、カッコイイですね。
これを持っている男子って。
伊藤
ランドリーかごにしてもいいかなと思う。
坂井
持ってこいですね。
きっと、プレゼントにもいいですよね。
伊藤
男子にプレゼント? なるほど!
シャツとかを入れて
クリーニング屋さんに持って行ったりとか、
いいかもしれないですね。
ふふふ、そういう男性客も取り込もう!
坂井
(笑)伊藤さんは、
おうちでは、どういうふうに置かれてるんですか。
なにも入れていないときは、重ねて?
伊藤
はい。白も赤も持っているんですが、
使わない時は、重ねて、納戸に仕舞っています。
坂井
そう、重ねられるのがいいんです。
このかごは、
さらに変化していく予定はあるんですか。
伊藤
色だけじゃなく、形ですよね。
いま、大・小・ミニの3つは、
いいバランスだと思うんですけれど、
逆に、坂井さん、使ってみて、
「こういうサイズがあったらいいのに」
と思ったりしましたか?
坂井
言ってもいいですか?! 
あの‥‥もっとちっちゃいのが欲しいです。
伊藤
どのくらい、ちっちゃいんだろう。
「ミニ」の内側にもう1個入るくらい? 
もっとかなぁ?
坂井
この子(「ミニ」)を仕事に行く時に持って、
その中に、さらに1個入れたいんですよ、
うんとちっちゃいのを。
そうですね‥‥ほんとに、
長財布と携帯が入ればいいんです。
それだけ持っていれば、
(楽屋を出て)買い物に行けるような。
伊藤
それ、かわいいかも! 
「真紀モデル」、できるかも? 
坂井
ほんとですか。
伊藤
もしかしたら「ミニ」の短辺が、
長辺になるくらいでも
いいかもしれないですね。
坂井
わぁ、それ、すごくいいかも!
伊藤
で、深さは、もうちょっと浅くて。
このかごのヘビーユーザーである
梅山さん(坂井真紀さんのスタイリスト)は
ほかにどんなサイズがあったらいいと思いますか。
梅山
「現場バッグ」として
ガムテープやお裁縫箱を入れたいんです。
そうすると「ミニ」でもちょっと大きすぎて。
伊藤
ああ、なるほど。
梅山
「ちょっと小さめ」があったら、
現場でも持ち歩くと思うんです。
伊藤
分かりました、
おふたりのリクエストは2サイズ、
「ミニ」のひとまわり小さいものと、
超スモールの「真紀モデル」ですね。
考えます! 
ああ、こういうことなんですよね。
雑談の中からものが生まれる。
ステイホーム中、みんなで会っての
ミーティングができなかったんです。
ワイワイ、キャッキャ、みたいな、
ただのおしゃべりに見えるような中から、
生まれるものって、「weeksdays」は多いんです。
いろんなヒントが出てくる。
坂井
そうなんですね。
参加できてうれしいな。

再入荷のおしらせ

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完売しておりましたアイテムの、再入荷のおしらせです。
8月5日(木)午前11時より、以下の商品について、
「weeksdays」にて追加販売をおこないます。

ベトナムのかご

▶︎商品詳細ページへ

販売するたびに人気のベトナムのかご。
気軽に使えて、丈夫なところも好評です。
品切れしていた白、シルバー、赤に加えて、
新色の黒も登場します。

ベトナムではおなじみの
プラスティックのテープで編まれたかご。
市場や街で使い込まれた様子を見て
「いいなぁ」と思っていたのですが、
赤に黄色にネイビーと、
ひとつのかごの中にいろんな色のテープが使われていて、
とにかく派手。
現地で持つのなら、様になっていいのですが、
もう少し落ち着いた色合いがあったらと思い、
できたのがこちらです。
間口が広く、
入れたものは一目瞭然。

丈夫なので、本や器など重いものを入れてもいいし、
大きな方には、かさばるブランケットなどを入れても。
買いものに、ピクニックに。
‥‥あらゆる場面で活躍してくれます。
(伊藤まさこさん)


Stilmodaのフラットシューズ

▶︎商品詳細ページへ

シンプルな形で歩きやすいフラットシューズ。
ブラックとホワイトが再入荷します。

むだな装飾は一切なし。
スッと履きやすく、
どの角度から見ても美しい。
これぞ、靴のスタンダード。

カジュアルにも、
またちょっとおしゃれをしたい気分の時にも
コーディネートしやすいのはシンプルな形だからこそ。

革がやわらかく歩きやすいので、
足の負担を感じさせないところもうれしいのです。
(伊藤まさこさん)


uka beige study two 2/2

▶︎商品詳細ページへ

「ベージュは、繊細で上質という印象。
また、とても女性らしい色だなと思います」。
と草場さん。
なるほど、ベージュのネイルを塗った足元は、
たしかにいつもより女らしい。
今回、草場さんに取材をして、
「ベージュ色のネイル開眼」をした私。
一見、何も塗っていないような‥‥
でもよくよく見ると、美しい足元。
今年の夏は、ベージュのネイルが多くなりそうな予感です。
(伊藤まさこさん)

同い年って。

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伊藤
坂井さんがweeksdaysを
読んでくださっているとききました。
ありがとうございます。
坂井
はい、チェックしています。
年代的なこともあるのか、
自分からネットでの発信を
積極的に取り入れるほうじゃないんですけれど、
「ほぼ日」を見ていると、安心するんです。
伊藤
わぁ。みんな、よろこびますよ。
坂井
それこそステイホームの時は、
伊藤さんが海外にお住まいのみなさんと
オンライン対談をなさったでしょう?
あの記事も熟読しました。
伊藤
うれしいです! 
そういえばわたしも、ずいぶん長く、
インターネットで自分から発信をする、
という場所から遠いところにいました。
でも、12、3年ぐらい前から、
こういうこと(製品をつくったり、紹介したり、
それについてのコンテンツをつくったり)をしたいな、
どこで発表すればいいのかなと思って、
機会をうかがっていたんです。
それで、あるとき「ほぼ日だ!」と思って。
糸井さんが自由にさせてくれる感じや、
「ほぼ日」の社風が、
自分のやってみたいことと、
すごく合っていると思って。
坂井
それで、実際に立ち上げられて、
きちんと更新をなさっていて。
すごいことですよね。
伊藤
4年目になりました。
最初は、毎日、
新製品を発売しようと思っていたんですよ。
そうしたら「それはさすがに難しい」って。
販売の仕組みや、お客様対応のことだけじゃなく、
「毎日、送料がかかっちゃうから、
お客様が困っちゃう」。
つくりたい気持ちを優先しすぎて、
買いたい人の気持ちに
寄り添っていなかったんですね。
坂井
たしかに、そうですね。
伊藤
それで「あ、そっか!」となって、
「1週間のテーマを決めて、発売は週に1日」
となりました。
それで週1の発売に向けて、
コンテンツで盛り上げるという
スタイルをつくったんです。
自分がほしいから提案をして、
コンテンツを書いているのも自分なのに、
写真や動画、対談や取材の原稿、寄稿などが揃って
ページが出来てくると、
自分が真っ先にほしくなっちゃうんです。
「これ、やっぱり買う!」。
坂井
(笑)自分がほしいものを扱う、
ということを、とても大事になさっているから。
伊藤
この歳になると、ほしいものが
若い頃とは明らかに変わってくるわけですよね。
たとえば「洗いざらしの、しわのあるリネンの服」よりも、
ツルっとしたもののほうが似合うようになる。
この年齢の肌にはね。
坂井さんはちがうかもしれないけれど。
坂井
わかりますよー!
伊藤
ほんとう? こう、ザラッとした質感の服って、
若い子の肌じゃないと似合わないんですよね。
だから、若いデザイナーとめぐりあっても、
「weeksdays」で扱うのはなかなか難しいんです。
坂井
なるほど。
伊藤
そうなんです。
いつかは、そういうことができるかしれませんが、
いまは自分の身の丈のものを提案しています。
そんななか、坂井さんが
「ベトナムのかご」に注目してくださっていると聞き、
とても嬉しかったんです。
坂井
はい、服飾スタイリストの梅山弘子さんが
仕事場に持って来ていらしたのを見て、
「いいな、いいな」と。
「買わなきゃ」と思ったんですが、
その時は売り切れでした。
それで再販を待ったんですが、
タイミングが合わなくて買えなかった。
それで「ほぼ日」にメールをしたんですよ、
再々入荷のお問い合せ。
伊藤
えっ、えっ(笑)。
そんな女優さんいますか。
坂井
ふふふ、すごくご丁寧なお返事をいただきました。
伊藤
よかった! 
坂井さんだってわからずに
返信しましたよね、きっと。
坂井
はい、本名で連絡をしていますから。
それで、ベトナムでつくっているので、
入荷を待つしかないとわかりました。
でも梅山さんに会うたび、かごを見て、
「はやく発売しないかなぁ、いいなぁ、いいなぁ」。
伊藤
ありがとうございます(涙)。
そのことをわたしに伝えてくれたのは、
料理雑誌の副編集長をしている女性で、
梅山さんとの共通の友人なんですよ。
「坂井さんがすごく気に入ってくれていて、
でも買えなかったみたい」と。
坂井
そしたら、この対談のお話が来て。
「え? 伊藤さんにも会えるの?!」(笑)。
伊藤
そんな、そんな。逆です(笑)!
ぜひ、サンプルを使っていただいて、
感想をお聞きしたいなと思ったんです。
坂井
ありがとうございます。
とってもお会いしたかったんです。
3日間ぐらい、
伊藤さんの仕事と暮らしを追ってみたいです。
なにを読んだり、なにを見たり、
どんなことをインプットしているのかなって。
「weeksdays」の商品が信用できるのも、
伊藤さんあってのことですから、
知りたくなるんです。
この説得力はどこから来るのか、
だからなにを食べているのか、飲んでいるのか、
知りたくなるんですよ(笑)。
伊藤
そんなあ。
わたしこそ、坂井さんに会えるって、
キャッキャしましたよ! 
坂井さんとわたしは、同世代ですよね。
わたしは1970年2月9日うまれ。
坂井
同い年です。
わたしは1970年5月17日うまれですから、
学年は伊藤さんがひとつ先輩になるんですけれど。
でも、伊藤さんの落ち着きと目利き感で、
勝手に、自分より絶対‥‥(笑)。
伊藤
姉さんだと思ってた?
坂井
姉さんだと思ってました、
ごめんなさい(笑)。
伊藤
えばってるからね(笑)。
坂井
逆に自分の成長してなさが
恥ずかしくなっちゃう。
伊藤
いえいえ! 
なんか同い年って、すごく‥‥。
坂井
安心ですよね。
伊藤
うんうん。
同じ時代を生きてきたとか、
それぞれ子育てを経験しているとかね。

懐ふかく。

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撮影の時はいつも大荷物。

なるべくコンパクトにしたいと思いつつも、
現場で、あれが足りない! 
なんてことになるといけないから、
ついあれもこれもとたくさんになってしまうのです。

先日もweeksdaysの撮影があり、
朝からてんやわんや。
撮影リストを片手に、
必要なものをベトナムのかごにどんどん入れていきます。

かさばる服や靴の箱は、一番大きなサイズ。
中くらいのに本や器。
小さいサイズには、針や糸、ガムテープなどの
スタイリスト7つ道具を、という具合。

販売するたびに
買い足しているものだから、
ベトナムのかごは今や7つ。

入れるものの重さや大きさによって、
どれにしようかな? とえらぶのですが、
大荷物も全然へっちゃら。
懐が大きく、深い、かごなのです。

今回、新たにくわわったのは黒。
男の人が持ってもきっとすてきに違いない‥‥と
妄想しています。

コンテンツは、
weeksdays初登場の坂井真紀さんと対談。
同い年の坂井さんと、
ベトナムのかごにはじまり、
自分たちの年齢のこと、
暮らしのこと、
体を作ることなど、
いろんなことを話しました。
真紀さん、すてきだったなぁ。
どうぞお楽しみに。

帽子のように。

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伊藤
この日傘、差している姿が美人ですよね。
井部
嬉しいです。
日傘は自分のためのものではありますけれど、
日傘を差した自分がどう見えるかも大事ですよね。
意外と「いいのいいの、私、こんなんで」
っていう方もいるけれど、
ちょっと意識が変わるだけで、
人ってずいぶん印象が変わるんですよ。
わたしは、ポップアップで店頭に立つときは、
なるべく鏡の前にお連れして見てもらいます。
伊藤
そうか。でもweeksdaysは
オンラインの店なので、
直接、お客様に傘をさしていただくことが
できないから、
写真でイメージしてもらったり、
表示してあるサイズと
ご自分のお手持ちの傘を
比較していただいたり‥‥。
井部
この日傘に関しては、
「帽子」っていう表現が近いと思っているんです。
私も帽子は好きなんですが、
夏に帽子かぶるとどうしても汗をかく、かゆくなる。
だから真夏は帽子じゃなく日傘を使います。
この日傘は、帽子感覚で
使っていただければって思います。
自分には大きいかな、小さいかな、ということは
気になさらなくていいと思いますよ。
伊藤
スッキリしました。
最初に話に出ましたが、
天然繊維そのものと、
そこに加工をした晴雨兼用の生地では、
やっぱり全然違うんですか。
井部
違いますね。晴雨兼用は、
表面に傘のUV撥水コーティングをかけ、
裏面から防水コートをかけます。
つまり、生地がサンドイッチになるんですね。
この日傘の場合は
麻の表面にUV撥水コーティングだけが
薄い皮膜になっています。
裏面に防水加工があると、薄くノリを
張ったみたいな感じになるんですが、
とくに麻素材はそれが顕著に影響します。
かんたんに言うと固い感じになる。
麻本来の柔らかさが失われるんですね。
だからやっぱり日傘の場合は
わたしはUV撥水コーティングしかかけたくない。
伊藤
ちょっとは撥水するんですね。
井部
ちょっとくらいの雨なら、はじきますよ。
伊藤
なるほど。
ああ、ほんとうにかわいいですね。
ハンドルも、紐などをつけず、
なにもつけずにシンプルに。
井部
そのあたりは伊藤さんのプロデュースですね。
つけたいときは、
ご自分の好きなリボンとか巻いてもいいですしね。
伊藤
昨年のタイプよりちょっとちっちゃく見えますが、
生地の面積は同じですよね。
井部
同じです。
石突とハンドルの長さが変わりました。
傘って、ハンドルの長さで
差しているときの空間が変わるんです。
ハンドル楓の成木で、
削り出しで形が同じように作れるので、
個体差はそんなに大きくなく、
だいたい一緒の感じに仕上がっています。
BonBonStoreには同じ生地の日傘がありますが、
竹のハンドルで輪っかがついているタイプなんです。
伊藤さんプロデュースの日傘は
ほんとうにシンプルで、すごく潔いですよね。
より大人っぽいと思います。
1本でそのまま、きりっと、持っていただきたい。
比べるとわかりますよね。
伊藤
本当だ。
「シンプルに行く」という気合で
持っていただきましょう。
お手入れって、何かアドバイスはありますか。
井部
皆さん、黒い傘は、
この真ん中(生地の折れる部分)の
色褪せを気にされますね。
ですからシーズンが終わったら
中性洗剤──お台所の洗剤──と水を
スポンジにちょっと含ませてたたき洗いをして、
それからシャワーの水で流し、
きちんと日陰干しをしていただいて、
できれば光の当たらない、
風通しがいいところに入れて
収納していただくのが一番です。
太陽の光じゃなくても
家の中の明かりの下に置いているだけで
色褪せは進んでいくので。
伊藤
なるほど。
私はクローゼットの中に入れてます。
井部
しまうとき、できれば着物で使う「たとう紙」、
湿気を吸ってくれる紙でくるんで。
そうすると色褪せはかなり防げますよ。
伊藤
わかりました。
それでも色褪せしてしまったら?
井部
長く使ってくださっているお客様から
「生地が色褪せしてきたけれど、
ハンドルがきれいにピカピカだから、
まだ捨てたくないんです」という相談をいただいて、
生地にステッチを入れてリメイクするサービスを
はじめたんです。
これは、わたしが使っていた傘でつくったサンプル。
フレンチノットステッチを入れてます。
伊藤
わぁ、すごくかわいいですね!
井部
色褪せしているけれど、
もうちょっと長く楽しめそうでしょう?
こちらは、お客様が大切にしすぎて、
しまいこんだまま色褪せしてしまったので、
わりとくっきりとした濃淡ができてしまったもの。
逆に下手に隠すのはやめて、これを良しとし、
周りに額縁のステッチを入れてみたんです。
伊藤
かわいい!
井部
うちで持っている3パターンの図柄から、
作家さんにお願いして
手刺しゅうで仕上げているんですよ。
これは雨傘だとできないことですから、
日傘ならではのたのしみですね。
そして、これは色を見るので
半分ずつ張った試作の傘です。
ご相談いただいたら、いつでもお返事できるよう
刺繍試作サンプルを作家さんと
やりとりしているんですよ。
伊藤
それも素敵。
井部
さらに、穴の空いてる方からの
リクエストも受けていてて、
今それは試作で、幾何柄にできないかと。
伊藤
リクエストを受けてから考える? 
お客様と相談するんですか。
井部
いちばんいい方法を考えて、
こちらから決め打ちで提案をしますね。
伊藤
うれしいですね。
こんなことしている傘屋さん、珍しいですね。
井部
うちで買っていただいた傘のみの対応ですけれど。
大切に使ってくださっている方に
すこしでもお手伝いが出来るなら、と考えたんです。
そうそう、息子さんから買ってもらったプレゼントの傘が
捨てられないという相談も受けました。
伊藤
男の子がお母さんに日傘のプレゼント!
井部
「息子からもらった傘で、捨てるに捨てれなくて、
でももう色褪せしちゃって。どうしたらいいかしら」
その方は生地の張替えを希望されたんですが、
古い傘の張替えはできないんですよ。
何年か使って脆くなっている骨に
新しい生地を張るわけにはいかないんです。
伊藤
そうなんですね。
「weeksdays」の傘も、皆さん、
長く大事に使ってくださるといいですね。
井部さん、ありがとうございました。
井部
こちらこそありがとうございました。

きちんと。

未分類

伊藤
そして、麻の日傘です。
「weeksdays」オリジナルが作れて、
すごく嬉しいです。
井部
今、純粋な麻の日傘って、
ほとんど作られていないんですよね。
伊藤
え、そうなんですか!
井部
麻でも防水加工をして
晴雨兼用で使えるものはあるんですけれど。
日傘というのは素材開発が盛んで、
紫外線カットだけじゃなく
空間が体感的に涼しく感じる新素材も増え、
そういう機能的な部分を
各メーカーはメインで打ち出しています。
ですから逆に昔ながらの
こういうタイプのものを作っている人が少なくて。
でもそれだけに、逆に、
みなさん「素敵ね」って言ってくださいますね。
伊藤
紫外線カット率が大きくなければ
百貨店では日傘が売れません、
という話を聞きました。
井部
そうですよ、本当に。
でもちょっと「やりすぎ」のようにも思えるんです。
「ああ、これしか選べないの、日傘って?」
となってしまいます。
例えば70%は機能性の高い日傘があるとして、
30%くらいはそうではないものを
置いてあげたいなと思うんです。
ケースバイケースで使えばいいんですよ。
伊藤
そうですよね。
井部
だからうちのこういう日傘は
百貨店のポップアップでは、
異端児みたいな感じがするんじゃないかな。
でも、こういうものを本当に探してる人はいます。
ただ、新素材の機能性の高い傘に比べたら、
多少の暑さを感じるであるとか、
そういうことは店頭できちんとお伝えしています。
伊藤
うちの娘は、うんと歩くんです。夏も。
わたしは車に乗ってしまうことが多いんですが、
彼女は若いから平気で歩く。
だから機能性の高い日傘を使っているんですが、
この前わたしがBonBonStoreの日傘を差してたら、
「やっぱりいいなぁ」って。
差してる姿、傘自体がかわいいって。
そういうことを理解しつつ、
炎天下をがんがん歩くときは新素材、
おしゃれして出かけるときは麻、みたいに
娘にも日傘を使い分けてほしいなと思う。
「今度作る日傘は着物にも合うと思うんだよね」
って言ったら「あ、確かに!」。
井部
きちんと着物をお召しの方は
「暑いときに暑いって顔しないで、
すっと涼しくあるのが粋だから」っておっしゃる。
そういう方は新素材の傘は選ばれないでしょうね。
伊藤
いまや、夏に着物を着ること自体、
すごいことですからね。
心にも時間にも余裕がないと難しい。
そういうこともあるし、
ふだんの格好をしているときも、
日傘は優雅なおしゃれなものであってほしい、
という気持ちがあるんです。
だからこの日傘は「あっていい」。
井部
私もいつもそう思います。
みんな新素材のほうに流れて行っちゃうけれど。
伊藤
すごく喜んでくださる方もいるでしょう?
井部
そうですね。
持ち運びに便利だということと、
折りたたまなくていいところがいい、と言われます。
伊藤
ちょっと大きめのバッグだと
こういうふうに入れられるし。
井部
そのまま、ちょっとクラッチぽく持てたりも。
すごく小さくてかわいいって印象があるみたいです。
伊藤
生地を、ハシゴレースにしましたね。
井部
これ、純粋なハシゴレースではなく、
ハシゴレース“風”に仕立てた
ボーラー刺しゅうなんですよ。
つまり、刺しゅうでレースを表現しています。
本来のハシゴレースは
手で糸を抜いて作るわけなんですけど、
それができないので。
伊藤
あ、本当だ!
井部
10cm単位で刺しゅうが入るので、
その区切りのところに糸が溜まりやすい。
それを手作業で切っています。
伊藤
差すと、空間になっている部分が
いい感じに透けるんですよね。
井部
きれいですよね。
木漏れ日(こもれび)みたいで。
これは帽子代わりのつもりで作った傘なんです。
伊藤
たしかにこれくらいのサイズって、
帽子と同じ感覚で、道を歩くときに
人の邪魔にならないですよね。
井部
あと、お母さまで、
お子さんの競技の観戦に
邪魔にならなくていいと。
伊藤
確かに! 観戦の時ですね。
しかも帽子よりカバー範囲が広い。
井部
風通しもいいですよ。
伊藤
新素材に比べて暑いとおっしゃったけれど、
ちゃんと涼しいですよ。
直射日光とは、全然違いますもの。
井部
天然繊維は糸そのものが太陽の熱を吸収するんですって。
だけどそれはサマーシールドと呼ばれる
新素材と比較対照することができません。
ちなみにこの日傘は
生地部分の紫外線遮蔽率は87%。
その測定を専門の機関にお願いするわけなんですが、
穴があいたところで測るんですよ。
伊藤
えー。
井部
生地にいちばんダメージのある所を
測るというルールなんですって。
だから、わたし、いつも抵抗して、
穴を測るとおっしゃるなら、
ミシンの糸のところと、生地を全部、
5回ずつチェックして、その平均値をくださいって。
全面が穴だらけなわけじゃないんだもの。
伊藤
そうですよね。その平均が90?
井部
そうなんです。ベースだけ測るともっと高いですよ。
でもこの穴はあったほうがいい。
風も通るし、黒いから光がたりず
お顔の映りが気になるかたにも、
木漏れ日効果がありますから。
そうすると、人から見ても涼しく見えるんです。
伊藤
それ、大事ですよね!
井部
涼しい人、って感じてほしい女性の方、
おおぜいいらっしゃるはず。
わたしが店頭で接客して感じたことですが、
日本の女の人には、
そういうところがきちんとしてるかたがいる。
すごくいいなって思うんです。
見た目の涼しさで、
他の人に不快な思いをさせたくないって。

ちょうどいいエレガント。

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伊藤
井部さん、ありがとうございます。
まずは眼鏡チェーンの話から。
とってもかわいいチェーンができましたね。
井部
かわいいですよね、これ。
そして便利。
伊藤
価格を抑えることができたのもうれしいです。
部材の調達に苦労なさったとききました。
井部
そうなんです。このチェーン、
オーダーじゃないと作れなくって。
伊藤
そうなんですか。
井部
今、こういうご時世でしょう、
みなさん在庫を持たないようにしているんです。
すごくよく出る(売れる)ものは、
メーカーでもストックをしているんですが、
そういうものって、値段重視で品質は‥‥、
というものが、どうしても多いんですね。
コストを最優先にしてものをつくると、
そういうことになってしまう。
私は、チェーンを使うとなったら、
「いいチェーンありき」で探すので、
サンプルがあっても在庫がなかったりするんですよ。
だから、プレーンに見えますけれど、
意外と、希少性のあるチェーンを使っているんです。
伊藤
そうなんですね。
一部にシリコンを使ったり、
かっこよさだけじゃない
「使いやすさ」も考えてくださって。
井部
そうですね。これを作るにあたって、
ちょっと研究をしたんですよ。
ほかのところでは
シリコンの使い方、金物の留めは
どうなっているのかなと。
こういうものってデイリーに使うものだから、
あまりコストはかけられないけれど、
そのなかでギリギリいいものを、と。
そしてこのかたちになって、
こういうチェーンを販売している人に見せたら、
「ここまでするのは、
レベルとしてはすごく高いですよ」
って言われました。
伊藤
わぁ。
井部
ただ、こういう素材ですし、
肌の近くで使うものですから、
何年かしたら劣化は出てくると思います。
もし長くお使いいただいてシリコンが劣化したら、
そこだけ交換ができるようなつくりにもなっています。
伊藤
それはいいですね。
井部
使い捨てでもいいものもあるけれど、
メンテナンスしながら丁寧に扱えば
長く使えるものってありますよね。
こういうデイリーなものって、
使ってあげるほうが長もちするんですよ。
手元に届いたら使って空気に触れさせるのが大事。
もったいないとしまっておくと、
意外と劣化が早いんです。
伊藤
ああ、井部さんにお願いしてよかったです。
井部さんのつくるもので有名なのは
BonBonStoreの傘ですから、
眼鏡のチェーンは、一見、
井部さんの分野ではないように
思われるかたも多いでしょうね。
でも前回の対談で、これまでにも、いまも
ジュエリーやグッズのデザインをなさっていると知り、
もしや、と思ってお願いをしてみたんです。
そうしたら、すごく早くサンプルが届いて!
井部
あの時、たまたま、
チェーンが仲間内で流行っていたんですよ。
映画の配給会社にいる友達が、
「ある映画の女優さんがしてた金の太いチェーンが
すごく良い」って言っていたりして。
伊藤
そうだ、そんな話がありましたね。
井部
あらそう? なんて思って私も見て、
ちょうど私もヴィンテージのチェーンを
たまたま持っていて。
それを見たまさこさんが、
そのチェーンの感じがいいって、
サラって言ってくださったから、
わたしも目標を定めるのが早かった。
すぐにパーツを探しはじめました。
伊藤
井部さんのところには
何かしらかわいいものがあって、
いつもそれが気になっていたんですよ。
だから、大まかにお伝えしたら
作ってくださるんじゃないかなって。
井部
偶然なんですけれど、
友達からも何度か言われていたんですよ。
「眼鏡チェーンを買いたいけど、
ピタッとはまるものがない」って。
それで考えたんですが、
あんまりエレガンスすぎると、
年齢が高く見えちゃいそうなのが気になりませんか。
わたしたち、そんな微妙な年齢で。
伊藤
老眼鏡に眼鏡チェーン、
って、なんていうんだろう‥‥、ね? 
イメージとしての「おばさま」。
井部
ちょっとそういうところがありますね。
伊藤
わたしも同じで、しっくりくるものがなかったんです。
でも、ないまま、も嫌だし。
老眼鏡って、近視用と違って、
つけっぱなしじゃなくて、
しょっちゅう外したりつけたり、
ポンとそのあたりに置いたりするでしょう。
そして使うときは今すぐ欲しい! みたいな。
だから、チェーンがあると便利だと思うんです。
井部
うんうん。
伊藤
わたしはずっと裸眼で生活してきたので、
眼鏡に慣れていなくて、かけていると疲れる。
だから常につけたり外したりしたい。
そういうことをいろいろ考えて、
家の中だったら、老眼鏡をポンと置く
専用のかわいい台があったら、
部屋の景色がよくっていいんじゃない? とか、
老眼鏡まわりのアイテムのアイデアを出していたんです。
でも「そうだ、チェーンがひとつあると。
いろいろ解決する!」って。
そうして井部さんに相談したら、
ファーストサンプルがすぐに。
そして「これ、これですよ!」。
井部
ね、よかったと思います。
色もきれいでしょう、
真鍮に「真鍮古美」という
メッキ加工をほどこしているんです。
真鍮の明るさを活かすと目立ちすぎるので、
そんなにキラッと光らないほうがいいなと、
眼鏡と相性がいい、青みがかった金にしています。
シリコンは、最初、黒にしてみたんですが、
かけた時に黒がポイントとして目立つよりは、
やっぱり白にしようと。
時間とともに若干の色の変化が出てくるほうが
落ち着くかなと思って。
伊藤
つけているとき、
まったく気にならなかったです。
井部
肌になじむっていうのは大事ですよね。
あとはチェーンの太さ。
細くなればなるほどエレガントになりますが、
自分たちの好みとしては「エレガントすぎる」。
だからうんと細いわけじゃない、でも太すぎない、
ちょうど中間かなっていう印象になっています。
伊藤
ざっくりしたタートルのニットとかにも合いそう。
それも楽しみです。
井部
うんうん。
伊藤
でもそっか、キラキラ、エレガント系は、
ちょっとおばあちゃんになったほうがかわいいですもんね。
石の指輪でもね。
井部
若い方だとお肌ももちろんつるんとしてるから、
何をしてもまぶしいわけで、
まぶしい子にまぶしいものを足したら、
それはそれでかわいいけれど、
年齢がいったらつやっぽさをいかに出すか、
ですものね。

BonBonStoreの傘とめがねチェーン

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再入荷のおしらせ

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完売しておりましたアイテムの、再入荷のおしらせです。
7月29日(木)午前11時より、以下の商品について、
「weeksdays」にて追加販売をおこないます。

JINSの老眼鏡 セルフレーム
(カーキ・ササ/レンズ交換券)

▶︎商品詳細ページへ

チタンフレームと同じくらい憧れていたのは
(ずっと眼鏡に縁がなかったものですから、
眼鏡への憧れは人一倍あったんです)、
こんなセルフレームのもの。
かけると、ちょっときりりと、
かっこよく見えるところがいいんです。
また、ベッドサイドやリビングの一角に、
ぽん、と置いておいても、
さりげなくいい感じ。

1日のうちで、かけていない時間の方が
おそらく多い老眼鏡ですもの、
置いてある姿も大切なのです。
バッグの中でもじゃまにならないスマートなケースと、
フランスで見つけたヴィンテージのスカーフをヒントに
デザインした眼鏡拭きもついていますよ。

(伊藤まさこさん)

木陰の下で。

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駅までの道のり、
日をよけながら、
なるべく涼しい場所をえらんで歩くようにしています。

途中、桜並木の木陰で、
葉を通してやわらかくなった日差しを感じながら、
歩調をゆるめて一息。

夏も悪いもんじゃないなぁなんて
思う瞬間です。

ボンボンストアの日傘をさすと、
この時のこの感じを思い出す。

日差しをそっとやわらげ、
自分の中に風を通してくれる、
なんとも言えない心地よさ。

今週のweeksdaysは、
ボンボンストアの日傘をご紹介します。

コンテンツはデザイナー、井部祐子さんとの対談を。
日傘以外に販売する、
私がずっと欲しかったアイテムの話も出てきますよ。
どうぞお楽しみに。

そのままでも、重ねても。

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伊藤
そもそものお話を聞かせてください。
この原型となるワンピースを作ったときは、
家でリラックスする時に着る服として
お考えになっていたんですよね。
惠谷
はい、そうですね。
お風呂あがりに、デコルテケアをしたりとか、
そういう時に便利だなと。
私は、お風呂上がりに
バスラップをつけているんです。
バスタオルを巻いたような形で、
ゴムで留めるようになっているもの。
伊藤
エステで着るような。
惠谷
そうです。子どもがプールに行く時のような(笑)。
伊藤
ああ、ああ!
惠谷
でも、「ちょっとそれじゃ‥‥」ですよね。
その代わりに、
バスあがりもちゃんとおしゃれに、という考えで
つくったのがこの原型のワンピースなんです。
でも、だったらいっそ、出掛ける時に、
パールのネックレスをしただけで、
ドレスっぽくなるようにと思ってつくりました。
伊藤
そっか。だから、背中のあきも、きれいなんですね。
惠谷
そうなんです、背中を開けたかった。
そのこともあって、カップ付きにしたんですよ。
伊藤
なるほど。「見えちゃうかな」と
気にしなくていいですもんね。
そうそう、背中のあいたものを着るのって、
先日の「バックシャン」の肌着ですが、
娘が、背中がきれいになったって言ってました。
擦れないから、刺激が少ないんですね。
娘は、あればっかり着てますよ。
惠谷
ああ、良かった。
やっぱり、背中を出すのは今年の流れですよね。
けっこうバックシャンの服も多いですものね。
良かったです。
前が開いているよりは、後ろが開いてたほうが、
上品な感じがしますね。
伊藤
上品といえば、このオールインワン、
胸が大きすぎないのもいいんです。
ボリュームがあるはずなのに。
惠谷
このたっぷりしたギャザー、
テンセルの素材じゃないと、
きれいに出しにくいんです。
綿だと、もっと胸が大きくなっちゃう。
この素材ならではの特徴ですね。
伊藤
カップが付いていても、
バンって張り出さない感じがいいですよね。
惠谷
うん、うん。そうですね。
伊藤
そして、ストラップを長めにするのと、
短めにするので、雰囲気が変わるんです。
惠谷
そうなんですよ! 
ちょっとかわいい感じにしたいなっていう時は、
アジャスターを使って
ストラップをちょっときつめに
上げていただくといいですよ。
逆に、おとなっぽく着たいときは、
長めにしていただければ。
バストの内側ももちろん伸びるので、
いろんな融通も利きます。
伊藤
わたしは、まず1枚で着ることを考えていましたが、
上から何か羽織ってもいいですよね。
惠谷
ボレロっぽいものとか、
ストールも素敵ですよ。
伊藤
もし、下にTシャツを合わせたい、っていう人は、
カップを外したほうがいいのかな?
惠谷
はい、ブラジャーはつけていただいて、
そのかわり、オールインワンのカップを
外して着ていただければ、
下にTシャツでも、キャミソールでも。
よりリラックスして着たい、というときは、
ブラをしなくてもいいですよ。
あとは、チューブのブラのけっこう派手な色と、
オールインワンの濃い色を合わせるのも
格好いいですね。
伊藤
そっか、そっか、
カップをとればいい。なるほど。
惠谷
カップがなくても、ゴムでしっかりとまるので、
下に着ているTシャツが
上がってくるっていう心配もありません。
伊藤
オリジナルでつくっていただいたネイビーも、
とってもいい色ですね。シックで。
惠谷
良かったです。花紺じゃなく、鉄紺に近い、
落ち着いたカラーになっているので、
いろんな色と合わせやすいです。
このネイビーの発色も、テンセル素材ならではなんですよ。
色の染まりかたがきれいで、
発色性もすごく良い素材なんです。
ちなみに、「cohan」で展開しているのは、
ブラック、weeksdaysとは色ちがいのモカ、
「cohan」オリジナル色のチャコールです。
伊藤
このモカのニュアンスを、
どんなふうに表現したらいいかな。
みなさんの見ているデバイス、
モニターで印象が変わっちゃうので。
惠谷
ああ、そうですね。
モカにもいろいろありますものね。
今年は全体的に、ちょっと色味が強いほうが人気で、
ブラウン系もちょっと濃い色が今年らしさがあります。
なのでこのモカも、ちょっと濃いめですね。
伊藤
ありがとうございます。
また、いいものができて、とっても嬉しいです。
「weeksdays」での予告っぽいことを言うと、
今、太香子さんとは、
ウエルネス系のウェアの相談をしていますよね。
そちらもたのしみです。
これからもどうぞよろしくお願いします。
惠谷
ありがとうございます。
こちらこそ、よろしくお願いします!

素材よし、かたちよし。

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伊藤
太香子さん、ありがとうございます。
理想のオールインワンができた! って、
今、そんな気持ちでいます。
そもそも、ちょうどわたしがこういう服を
すごく欲しいと思っていた時に、
提案をくださったのが太香子さんでした。
惠谷
まさこさんがお話ししてくださったのは、
以前、外国のビーチリゾートで買われたという
オールインワンのことでしたね。
その生地のやわらかさがとてもよかった、と。
でも、わたしが提案したのは、ワンピースでした。
伊藤
そうでした、スタートは。
惠谷
「cohan」ブランドでは、
このタイプのワンピースをつくっていたんです。
それは肩のアジャスターのない、
ほんとうにシンプルなものでした。
お風呂あがりにさっと着ることができたり、
リゾートに行った時には、
お部屋着としても活躍するけれど、
ちょっと小物をプラスしたら、ドレッシーにもなって、
外出着としても着られる、
そんなイメージだったんです。
コロナ禍でリゾートに行く機会が減り、
DIYやインテリアなどのアレンジで、
家庭の中をリゾート気分にするかたが増えていると知り、
家の中でリゾート気分になれる服があったら、と。
そうしたら、すごく便利だと、
授乳中のママたちにも受け入れられて。
伊藤
なるほど!
惠谷
そこで、スカートではなく、パンツもあったら、と、
オールインワンを作ってみたんです。
そうしたら、偶然のようにまさこさんの相談があって。
かなりギャザーの分量が多いので、ドレッシーで、
カジュアルな“ツナギ”には見えないでしょう?
伊藤
はい、ぜんぜん。
撮影の時も、スカートに見えました。
そこが素敵。
惠谷
「あ、実はパンツだったんだ?!」
という驚きがあるかもしれません。
パンツだと、ちょっとくらいお行儀悪くしても、楽ちん。
縦伸びも横伸びもするので、
着ていて、ストレスがないんです。
伊藤
すごーく、気持ちいいです。
惠谷
それで、ワンピースの時はつけなかった
アジャスターですが、
パンツの場合、股上の調整がしたい、ということと、
バストの位置もそれぞれ変えたいっていうことがあって、
オールインワンにはアジャスターをつけました。
伊藤
カップをつけたのは‥‥。
惠谷
「これ一枚で着たいですね」
ということになったとき、
いくらギャザーがたっぷり寄っていても、
バストトップは目立つなぁ、と思いました。
それでカップ付きにしたんですが、
たとえば水着の上に着たいときなどは、
このパッドを外してしまってもいいですよ。
伊藤
なるほど、外すことができるんですね
惠谷
はい、取り外しもできます。
中がポケットになっているので、
外からはカップ付きだとわかりませんし、
外していただいても十分着用ができるようになっています。バストのアンダーの所は
身頃と同じ生地でくるんであるので、
ストレスフリーです。
ゴムもそんなにきつくならないようにしていますが、
バストの所はぴったり、とまるようになっています。
伊藤
はい。
惠谷
こういうデザインってもしかしたら
バストがプルンって出るんじゃないかしらと
思われがちなんですけど、
生地が縦伸びもするので、
しっかりアンダーもとまり、
ポロン、の心配もありませんよ。
伊藤
うん。ほんとです。
さすがの立体パターンですね。
胸のまわりは、ぐるりと一周。
惠谷
はい、そうです。
アンダーをしっかり支えているので、
胸の大きい方も
しっかりホールドできるようになっています。
伊藤
いいですよね。
惠谷
逆にもし、バストにもう少し
ボリュームを出したいなっていう方は、
もう一枚、パッドを入れていただくなり、
ちょっと厚手のパッドに交換していただくなり、
ご自分で胸の形のアレンジをしてくださいね。
出し入れができるようにしてあります。
一応、普通のナチュラルなパッドが付いてますけれど。
伊藤
素材についても教えてください。
すごく、やわらか。
惠谷
テンセルとポリウレタンっていう素材です。
テンセルが95%、ポリウレタンが5%。
テンセルは、主にユーカリの木のパルプ素材ですね。
一回、それを溶かして、繊維にしている、
天然セルロース系です。
肌になじむ、柔らかい素材ですよ。
伊藤
すっごく気持ちいいんです。
惠谷
自然由来の素材なので、
ナイロンやポリエステルを主体にした生地のような、
ペタッとした感じがないんです。
お洗濯しても、吸水速乾性が高く、
逆に言うとすごくお水を吸うので、
洗ったあとちょっと重くなりますが、
乾くのも早いんです。
リゾート地に、いいですね。
コロナが明けたら、ぜひ、リゾートに。
伊藤
そして、惠谷さんならではのパターンのよさ。
立体ですよね。
惠谷
はい、こんなふうにたっぷりざっくり着る服に
パターンも関係ないように思われますけれど、
すごくきちんとした立体のパターンになっています。
しゃがんだ時にも、股上、ヒップ周りが
つっぱったりしにくい。
パターンが立体じゃないと、
そこが不愉快なんですよ。つれちゃって。
伊藤
生地に身体が引っ張られたみたいになるんでしょうね。
惠谷
そうです。そうです。
伊藤
サイズ違いで、
股上の長さなども
全部変えていただいたんですよね。
惠谷
そうです。全部変えてます。
伊藤
ということは、身幅はたっぷりしているので、
身長でサイズを決めるといいですね。
惠谷
はい。
幅も、個別にグレーディングをしているんですけれど、
身長でお選びいただければ大丈夫です。
もともと「cohan」は、Sが一般的なMサイズ、
Mが一般的なLサイズですが、
だいたい155センチまでのかたはSサイズ、
158センチ以上のかたはMサイズをお召しいただければ。
そのあいだくらい、というかたは、
たっぷりめがよければM、ふつうがよければSをどうぞ。
今年は、床スレスレに長めな丈が
好まれているようですが、
お家で快適に、
くるぶしよりも短くお召しになりたい方は、
Sをおすすめします。

夏のオールインワン、 こんなスタイリングで。 伊藤まさこ

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暑い夏。
服に合わせて下着を考えるのも面倒!
なんて日もあるから(私の場合)、
カップつきのオールインワンは本当に助かる存在です。

着ていて心地よく、
脱ぎ着もらくちん。
日がな一日、家にいる日は、
このオールインワンを着る回数
が増えそうな予感がしています。

カップの取り外しもできるので、
中にTシャツやタンクトップを重ねてもよいのですが、
私のおすすめはやはり素肌に直接着ること!

デコルテを見せると、全体的にすっきり見えるし、
何より涼しい!

出かける時は、
シャツや薄手のカーディガンを1枚羽織って。
初秋はGジャンもいいかな。

今回合わせたのは、
オールインワンと同系色の、
SLOANEのシルクカーディガン。
肌触りのよい物同士の組み合わせは、
着ている自分が、うれしくなる。
体もなんだか伸び伸びしてくるんです。

こちらはブラック。
色によって、ずいぶん印象が変わるでしょう?

シックで大人っぽいブラックのオールインワンには、
大ぶりのアクセサリーをつけたり、
メイクやネイルの色で遊ぶと、
ちょっとしたお出かけにもいけそう。

また、写真のような
ちょっとカチッとした帽子をかぶっても。

サンダルはもちろん、まっ白スニーカーも合う。
着こなしの幅を広げてくれる色なのです。

weeksdaysオリジナルカラーは、
ネイビー! 
私が着ていて一番落ち着く色なのですが、
きっとそういう方、多いのではないでしょうか?

じっさいに着てみると、
モカともブラックとも、全然違うイメージになる! 
これは何色を買うか迷うなぁ‥‥。

今日は、頭にスカーフを巻いてみました。
オールインワンのネイビーがひとつ入った、
トリコロールのヴィンテージスカーフ。
色や柄が入ると、また新鮮です。

帽子に巻いたり、
かごに巻いたり。
服だと、ちょっと勇気のいる色や柄でも、
スカーフならば取り入れやすい。
オールインワンのおしゃれにも、
ぜひどうぞ。

cohanのオールインワン

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自分のための一枚。

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パソコンの中のカメラロールに入っている
写真を整理しようと思い立ち、
眺め始めたら、
夏休みの思い出がよみがえってきました。

ここ数年の間に訪れた場所は、
たくさんあって、
どこもそれぞれ違う魅力にあふれていた。

ああ、行きたいなぁ。
いつの間にかずいぶん遠い存在になってしまった
あの国々へ。

楽しかった記憶は、
旅支度の途中の写真の中にも詰まっていて、
それを見るだけで、
その時の自分が、
どれだけわくわくした気分だったかが
うかがい知れる。

麦わら帽子、サンダル、サングラス。
日焼け止め、街歩きのためのスニーカー、
ちょっといいレストランに出かけるためのワンピース。

それから、いつも持っていくのは、
リラックスしたい時に着るオールインワン。

今週のweeksdaysは、
cohanのオールインワンをご紹介。

さっと着られて、
着心地よくて。
そうそう、こんなの欲しかったんだ! 
頭に思い描いていたものができました。

今年の夏は、これを着て気分よく過ごしたい。
バカンスには行けないけれど、
だからこそ、
自分のための一枚を用意しようと思うのです。

あのひとのsaqui。 [2]草場妙子さん 小柄ならではの着こなしを。

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草場妙子さんのプロフィール

くさば・たえこ

ヘアメイクアップアーティスト。
熊本県出身。サロンワーク、アシスタントを経て
2006年に独立、雑誌や広告、CMなどを中心に
幅広く活躍している。
著作に『TODAY’S MAKE -UP
──今日のメイクは?──』
がある。
みずから香りの監修を行なった
OSAJIのヘアケア製品とボディゲルのシリーズ
「kokyu(呼吸)」が好評を博している。

kokyuのページ
草場さんのInstagram
草場さんのwebsite


仕事柄、重いものを持ったり、
しゃがんだりすることも多いから
ほぼ100パーセントの確率で
毎日パンツを穿いている、
という草場さん。

そう言われるとたしかに、
草場さんのワンピースやスカート姿、
見たことないなぁ。
でも、さすが「100%」だけあって、
パンツ姿が堂にいっている。
どのパンツを穿いていても、
ちゃーんと草場さんのスタイルになっているのです。

取材した、この日、
weeksdaysのファッション撮影がありましたが、
その時、草場さんが穿いていたのは、
saquiのテーパードパンツ。
仕事の時に穿くことも多いのだとか。

「ふだん、スニーカーや、
白いコットンのTシャツなどをよく合わせますが、
このパンツを穿くと、
やわらかさがくわわって、
全体がいいバランスになるんです。
カジュアルになりすぎないというか」

テーパードパンツ、
どれくらい穿きますか? と尋ねると、
少し考えて、
「けっこうな割合で!」と草場さん。
なんと同じものを2本持っているそう(じつは私も)。
そうそう、もし万が一、何かあったとしても、
予備があると安心なのです。

さて、saquiの新作の夏のパンツ、
印象はどうでしょうか。

「まず手にとった瞬間が驚き。
軽い! でもそれはたんに重量の問題だけではなくて
着心地の軽さを感じました。
透け感もないから安心して穿くことができるし、
下着が響いたりなんていう心配もない。
ストレスなく穿けますね!」

とうれしい感想をいただきました。

さて。
まずひとつ目の着こなしは、
いかにも草場さん風な、
ノースリーブTシャツと合わせて。

足元は、黒のサンダルを。
お仕事でご一緒する時は、スニーカーが多いので
足先を見せたスタイルがとっても新鮮。

「ノースリーブは結構好きで、
仕事着にもします。
今日は白を合わせましたが、
たいていいつも、上下黒のまっ黒スタイル!」

と草場さんはそう言いますが、
全体の印象がまったく重くない!

その秘密は、
髪の毛をオイルでタイトにしたり、
ボリュームを抑えてバランスを取っているからなのだとか。

肌も髪もツヤッツヤな草場さん。
なかなか真似できそうにないけれど、
ちょっと心にメモしておこう。
バランス、バランスと‥‥。

こちらは、上下黒の草場さんが言うところの
「まっ黒スタイル」。

カットソーの前の裾をインにして
リボンを見せました。
リボンを出して穿くことが多いといいますが‥‥

「154センチと小柄なので、
Tシャツなどをインして、視線を上にして」

とここでも草場さんならではの工夫が。
小柄ならではのスタイルアップ術、
参考になる方、きっと多いのではないかな。

それから、
「シワがよらないということが、
どれだけ自分の気持ちを楽にさせてくれることか!」。

ラフでカジュアル、シワもOK! は、
若い人ならいいけれど、
大人は清潔感がないと‥‥とのことで、
たしかになるほどとまたもや納得。

シンプルな着こなしの中にも、
たくさんの秘訣が詰まった草場さんのスタイル。
自分を俯瞰して見ることができるのは、
さすがお仕事柄。
出かける前に、全身の鏡をよーくよーくチェックして、
バランスを見るようにしようっと。

あのひとのsaqui。 [1]山葉子さん 本当に気に入ったいいものを。

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山葉子さんのプロフィール

やま・ようこ

10代でモデルデビュー。
現在は女優としても多方面で活躍する。
趣味で始めたタロットは、
さまざまなイベントでセッションをする
ライフワークに。

●Instagram
●note


saquiのテーパードパンツ愛用者の
山葉子(やま・ようこ)さん。
すらりとしたスタイルに、
黒いパンツがよくお似合いです。

「穿いていて、すごく楽。
合わせる服によって、
きちんと、またカジュアルにもいけるところが
気に入っています」

出会いはweeksdaysの撮影で。

「ヘアメイクの草場さんが、
これは一本持っているといいですよ、
シワにならないので旅にも重宝! と
目を輝かせてすすめてくれて」

そうそう、その時、私も
「週に3回は穿いている」
などと言っておすすめしたのを覚えています。

「このふたりが言うのなら(ありがたいです)と、
背中を押されて買いましたが、大正解でした」

秋冬は薄手のニットや
ざっくりしたニットとコーディネートすることが
多かったという山さん。
さて、夏バージョンはどうでしょう?

「着心地が軽やか。
もともと楽ちんだったけれど、さらにそれが増しました。
丈が少し短くなった分、くるぶしが出て涼やかですね」。

(撮影時のスタイリング。
身長167センチの山さんが着ると丈感はこんな感じ。)

今日は、「夏のパンツ」で
2通りのコーディネートを考えてくれました。

パンツに合わせたのは、
薄いピンクのシルクブラウス。

「最初、見た時に、
同系色でかっこいいスタイリングが頭に浮かんだのですが、
意外に淡い色も合うじゃないかな? と思って」

わぁ、夏らしい軽やかなコーディネート!

足元はハイカットのスニーカー。
まっ白がすごく新鮮です。

「このパンツ、脚長に見せる効果がありますよね。
丈が少し短くなった分、
ハイカットを穿いても、バランスがいい」

おお、さすが身長のある方の着こなし!
私(身長156センチ)だったら、ローカットかな?

肩から下げたのは黒い布バッグ。
「パンツに合わせて、バッグや帽子の縁に
同じ黒を足して統一感を出しました」。

ブラウスは、前をインして。
リボンはあえて中に入れました。

なるほど、ちょっとしたことで印象が変わるものですね!

2つ目は、ちょっとお出かけ着っぽい、
同系色コーディネート。
大人っぽくてかっこいい。
合わせるもので、こんなにイメージが変わるんだ!

トップスは、シルクのブラウスを。
今回、両方ともシルクですねと言うと、
「本当だ。シルクは涼しいし、乾きやすく、
着ていて気持ちのいい素材。
無意識にえらんでいることが多いんです」
艶感があるから、アクセサリーもいらないのだとか。

靴はブラック。
パンツと同系色ですが、
墨色に近いため重たくならない。
なんとこの靴、古着屋さんで見つけたのだそう。
試着したところ、山さんの足にぴったりの
シンデレラサイズだったんですって。

色がいいなと思って買ったというバッグは、ZARA!

「トレンドのものとか
気の利いた小物があるから
時々、お世話になっているんです」

流行りのものはこんな風に賢くお買いものをし、
服は本当に気に入ったいいいものを少し。

「あとは鍛えて、自分を整える」

おお! 

「おしゃれとは自分を整えること」

キリッとしたその姿、憧れます。

1年かけて生地を探しました。

未分類

岸山
伊藤さんが、1年以上も前から、
「夏用に、saquiのテーパードリボンパンツ
涼しい生地のものが欲しい」
とおっしゃっていたんですよね。
それを頭に入れながらずっと生地を探していたんです。
生地の展示会やメーカーに行って、
きれいな黒で、夏用のいい生地はないですか、って。
いろんなところに声をかけました。
伊藤
皆さん、サンプルをいろいろ送ってくださったと。
岸山
はい、ほんとうに協力していただきました。
weeksdays用なんですと伝えると、
いっそう気合いが入ったり。
伊藤
わぁ、とってもうれしいです。
それで、いろいろなメーカーの
薄手の黒い生地を比較した結果、
やっぱりFaliero Sarti(サルティ)
なったんですよね。
岸山
そうなんです。ギリギリで決まりました。
途中まで「これがいいかも」って
思っていた生地があったんですが、
自分の中で納得がいかなくて。
前のサルティのパンツの夏版にするには、
薄手でも安っぽさがなく、
気持ちのいい素材であることが重要。
だからやっぱり洗える化繊がいいんです。
そういう条件で探していくと、
納得のいくものに、なかなか出会えなくて。
リネンだと、シワがよりますしね。
伊藤
たしかに。
いまは化繊のいい素材があるはず、って。
岸山
そうなんです。化繊で、高級感のある生地が。
ずばり、サルティの今までの生地がそうでしたからね。
でも夏はさすがに穿きづらい素材ですから。
伊藤
サルティに決まる前、最終候補に残った生地は、
どういうところがだめだったんですか。
岸山
サンプルを作ってみて、穿いてみて、
「やっぱり違う」と思ったんです。
伊藤
いちど作ったんですね。
岸山
しかもスタッフにしばらく穿いてもらったんですね。
すると、私の目には
「うーん? 大したことないな」と感じられて。
伊藤
そうなんだ! 見た目からして。
岸山
穿き心地はわるくないはずなので、
穿いている本人は「とってもいいですよ」
と言うんだけれど、
そばで見ていた私は「ちがう」と引っ掛かってしまった。
けれどもサルティから、この生地の提案がない段階で、
どうしようかと悩んでいたんです。
あの生地の薄いバージョンはありませんかと
生地屋さんを通して
サルティの社長にまで訊いたんですよ。
そうして預かったサンプル生地は、
たしかに以前のものに比べたら薄いとはいえ、
どれもちょっと肉厚な印象があって。
伊藤
そうだったんですね。
岸山
肉厚だと、涼しくない印象がありますよね。
ところが、そのなかに、
今回決まった生地があったんです。
一見、肉厚に見えるのだけれど、
光を通すとちゃんと透け感があって、
じっさいに涼しい。
これ、不思議なことに、
見た目では分からないんですよ。

こまかいパターンにも手を入れて。

伊藤
岸山さん、生地を変えることで、
パターンも変更をしたんですよね。
以前よりは薄くなると、
下着や体のラインが出ちゃう、
それを補うパターンを、って。
岸山
はい。パターン自体は、
サルティの前に決めていた生地の薄さにあわせて
変更を行なっていたんです。
今までのパンツは生地が肉厚で
プリッとハリがあるから、
そんなにゆとりを入れなくても
体のラインを拾わず、きれいに穿けるんです。
でも夏用の薄い生地は、
ヒップ、お腹周りがちょっと目立っちゃうんですよ。
その分、フワッとゆとりを入れることにしました。
伊藤
なるほど。
岸山
テーパード感(裾に向かって細くなるシルエット)も
ちょっと強めにして、丈も、2センチぐらい短くし、
足首をちょっとだけ見せられるようにしました。
そういうことが夏用に考えた変更ですね。
伊藤
いままでの形が好きだから、
パターンはそのままで、
夏用に生地だけ変えればいいじゃない? 
っていうものでは、ないんですね。
岸山
そうなんです。おんなじに見えるように、
でもパターンは変更をしなくちゃ。
伊藤
シルエットのニュアンスが同じで、
夏の暑いときに穿くパンツができたっていうのは、
すごく嬉しいです。
岸山
ありがとうございます。

染色は日本で行なっているそうです。

岸山
もうひとつ、サルティにしてよかったなと思ったのは、
黒が黒い、ということですね。
伊藤
うん、うん。「黒が黒い」! ほんとうに、そう。
岸山
それが高級感を出しているんだと思います。
もう、ほんっとに、全っ然、違います。他の黒と。
伊藤
力説! いったい何が違うんでしょう?
岸山
染色工場がいいんですって。
サルティはこの生地を日本で染めているんですよ。
しかもサルティの要望どおりに染色ができる工場は
1つか2つしかないそうです。
何が違うのかというと、
圧倒的に上手なんですって。技術がある。
それは化学繊維に
きちんと色が入るようにする技術なんですけれど、
染色しやすいように
繊維1本の中にある穴を開き、糸をやせさせるらしいんです。
その加減がとても難しく日本の技術でしか
できない職人技らしいんですよ。
穴が開きすぎると糸がやせて染まらないし、
逆に開かなくても染まらないし。
それは、その日の湿度にも関係するみたいで、
酒の杜氏と同じなんだとか。
だからこの生地は逆輸入なんです。
伊藤
すごい。そういうところを
日本で担当しているなんて、ちょっと嬉しいですね。
ああよかった、これで1年中、同じ気持ちで
穿けるようになりました。真夏でも大丈夫。
岸山
この生地なら、冬でも、
下にタイツを穿けば大丈夫ですよ。
見た目は涼しい素材だって、わからないですから。
伊藤
そっか一年を通して穿けるんですね。
でも‥‥なぜ透けないのかなぁ。
岸山
光を通すと透けているのに、
穿くと下着は全然見えない、
すごいですよね。
皆さん、試着されて
透け感はなかったでしょう? 全然。
──
全く、なかったです。
伊藤
そこは、すごく大事なポイントですよね。
透けることって、気になるもの。
岸山さん、コーディネートのことはいかがですか?
岸山
このパンツはむずかしくありませんよ! 
上に何を着てもサマになります。
伊藤
うん、うん。
岸山
生地が負けないから、
カジュアルでも、きちんとしたものでも大丈夫。
つまり白いTシャツ1枚から、
デザイナーズもののブラウス、
高級シルクのきれい目なブラウスも合うんです。
伊藤
ということは靴も。
岸山
はい。靴も、サンダルから、ヒール、スニーカー、
ビーサン(ビーチサンダル)でもかわいい!
伊藤
おぉ!
本当、万能。
岸山
私も早く穿きたいです。
伊藤
つくった人が(笑)。
でも、わたしもですよ。
ほんとうにこれが実現してよかったです。
岸山さん、ありがとうございました。
岸山
こちらこそありがとうございました!

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