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fog linen workのバスマット、わが家の使いかた 伊藤まさこ

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5年前に作った、このバスマット。
2枚買ったうちの一枚は友人にプレゼント。

なのでじつは何年もの間、
このバスマット一枚で過ごしてきました。

だから何回洗ったんだろう?
おそらく200回(いや、その倍?)は
洗っているはずですが、
色こそ落ちたものの、
へこたれることなく今でも現役。
それどころか、お風呂上がりに足を置いた時の感触が、
年月をおうごとに気持ちよくなっています。

中里さんのコンテンツにも書きましたが、
私も娘も、湯船から上がって軽く身体の水気を拭いたら、
すぐに全身にボディクリームを塗り、
それからバスマットへ‥‥という段取りなので、
あまりびしょびしょにならない。

使い終わったらタオルウォーマーにかけるので、
いつもからっとしています。

タオルウォーマーは、
晩秋から春先にかけてスウィッチを入れますが、
夏などはここにかけておくだけでからり。

リネンとはつき合いが長いけれど、
乾いたリネンを触るたびに、
すごい素材だなぁ‥‥と感心しています。

身近になりすぎて、
なくなった時のことを考えると、
きっとすごく困る。
それくらい、私の暮らしには欠かせないもの、
丈夫でへこたれず、
いつも清潔、こざっぱり。
これこそ、私が求めるバスマットなのです。

そうそう、この原稿を書いているときに、
バスマットを作るきっかけになった、
かつての鼎談「ほしいものはたくさんある。」
読み返しました。

「欲しいけれどないもの」を作る。
weeksdaysって、そんな店。
これからも初心に帰って、
よいもの、欲しいものを作っていきたいな、
そう思いました。

fog linen workのバスマット、あのひとの使いかた 02 関根由美子さん

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関根由美子さんのプロフィール

せきね・ゆみこ
ふだん使いをテーマに、リトアニア産の麻素材で。
シンプルなデザインのキッチンリネンやベッドリネン、
ウエアなど、日々の暮らしに寄り添う布製品と
雑貨を展開する、下北沢「fog linen work」のオーナー。
すべてのアイテムがオリジナル、
関根さんはそのデザインと企画を行なっている。
また、南インドの人たちの日常着「ルンギ」の生地を使って
いろいろな商品を作るべく、あたらしいブランド
「miiThaaii」(ミーターイー)を立ち上げ、
自らが現地への仕入れに赴いている。
下北沢のショップでは
fog linen workとmiiThaaiiのオリジナル製品のほか、
インドのワイヤーバスケットや雑貨類、
世界各国のアクセサリーやインテリア雑貨を販売。

「weeksdays」ではいろいろなコンテンツ
登場いただいています。

■fog linen workのwebsite
■miiThaaiiのwebsite
■fog linen workのInstagram
■miiThaaiiのInstagram


fogの関根さん宅には、
家族が使うバスルームと、
ゲストが使うシャワールームがあります。

ここは1階、ゲストのためのシャワールーム。

広々したベッドルームに、
コンパクトなシャワー、トイレがついたこちら、
余計なものは一切なしの潔い空間。

壁はコンクリート、床は黒のタイル。
硬質なものの組み合わせに、
fogのリネンがよく合います。
なんとシャワーカーテンもリネンなんですよ。

バスマットは一枚ひらりと敷いたり、
またはふたつに折って使ったり。

「すぐに乾くし、毛足がないから雑菌も溜まりにくい。
じゃぶじゃぶ洗って乾かして」

バスマットを使うときに気になるのが、
使った後のべちょべちょ感。
「すぐに乾く」ってすごく大切。

こちらは2階のバスルーム。
折り畳まずに、一枚さらりと敷きます。

ここでもやっぱりリネンが大活躍。

「伊藤さんのリクエストで、
この大判のバスマットを作りましたが、
じつは我が家では別の用途でも使ってるんです」
と関根さん。

「リネンのプロ」の、
別の用途ってなんだろう?
‥‥とキッチンを覗くと、
あ!? ここにも。

あれ、ここにも?

「ふだん、リネンのテーブルクロスを敷いていますが、
ちょっと面倒な時は、
こんな風にテーブルランナーにしてもいいかなと思って」

なるほど。

「大判なので、洗いかごの代わりにしてもいいし、
お皿だって拭ける。
バスマットとして使うのはもちろんですが、
『一枚の布』と思うと、いろいろな使い方ができますよ」

これから夏に向けて、
さらに出番の多くなるリネン。
バスルーム用とキッチン用、
この発売を機に何枚か揃えたくなりました。

使い続けてくたくたになったバスマットは、
関根家と外を行ったり来たりの、
自由な猫・トラちゃんの敷物になるとか。
トラちゃん、バスマットがよくお似合いですね!

fog linen workのバスマット、あのひとの使いかた 01 中里真理子さん

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中里真理子さんのプロフィール

なかざと・まりこ
スタイリスト。
2000年に独立。
2005年から約3年間
サンフランシスコ、LAに居住、
2008年に帰国
主に雑誌や広告媒体で、
日用品、コスメ、料理、インテリアなど
幅広くライフスタイル全般のスタイリングを手がける。
他、モデルルーム、
ショップディスプレイのスタイリングも。
双子の男の子と女の子の母。

●website


丘の斜面に建つ分棟型の集合住宅。
「いらっしゃーい」という声に出迎えられて、
リビングにおじゃますると目に入るのが、この光景。

空が近くて光がたっぷり入る。
「なんだか日本じゃないみたいですね」
とは、ともに訪れたweeksdaysチームの感想。
たしかに。

30歳を機に3年間、
アメリカの西海岸で暮らした中里さん。
帰国後、
10年近くかけて探した末に見つけたのが今の家とか。
リノベーションをしているのかと思いきや、
「ほとんどそのまま」なんですって。

友人から譲り受けたテーブルや、
同じく譲り受けた米軍払い下げのチェスト、
「おじさんみたいなソファがいいなと思って」買った、
中古のアルフレックス(ALFLEX)のソファ。
IKEAのガラスのシェードに、
セカンドハンドの店で見つけたライト。

棚の後ろに置かれているのは門??? 

「インテリアにあんまりこだわりがない」
というけれど、
古いものや新しいもの、
いろんな国、いろんな素材‥‥
それらをミックスしてまとめあげるのは、
さすがスタイリスト。

なんでも片づけちゃう私からすると、
こういうインテリア、いいなぁ
(と思いつつ、できない)と思うんです。

冷蔵庫の横に無造作に貼られた写真やポスターもいい感じ。
(この「無造作」も私にはできない。)

2枚あるバスマット。
中里さんがえらんだのは厚地。
「厚さも、色もこちらが好み」

床の色との相性もよし。

こちらはバスルーム。

リビングやキッチンに続いて、
バスルームも同じ無垢の床。
時を経ていい味わいになっているから、
ただマットを敷いただけで絵になる。

こういう風景を見ると、
この物件に惚れ込んだ気持ちがよく分かります。

さて、バスマット、使ってみてどうでしたか? 
と尋ねると、
「この大きさ、すごくいい。
ガンガン洗えるし乾きが速い。
ただ、うちは子どもたち(中里さんはこの春、
中学生になる男の子と女の子の双子のお母さん)
がいるから、
すぐにビショビショになっちゃうけれど‥‥」

なるほど。
バスタブから出て軽く水気を拭き取る

 ↓

全身、ボディクリームを塗る

 ↓

その後バスマットに降り立つ

という我が家とでは
バスマットに染み込む水分量が圧倒的に違う。

「でもね、何枚か持って使いまわせばいいんだなって。
すぐに乾くし。
2枚組で売ったらどうですか?」
と中里さん。
いつか2枚組が実現するかもしれません。

取材後は、おいしいお菓子とコーヒーで、
おしゃべりに花が咲きました。

いい感じで散らかす人と、
なんでも片づけちゃう人。
ぜんぜん違うように見える私たちの共通点は、
「スウィッチを入れるとスタイリストの眼になる」
というところ。

雑貨屋にインテリアショップ、
古着屋に海外の蚤の市‥‥
それから山で蕗の薹やきのこを見つけるのが速いこと。

たくさんのものの中から、
自分にぴたっとくるものを探し出す。
これはスタイリストならではの特技のようなものなのかも?

一人暮らしだったら

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自宅をリノベーションするにあたり、
家の中を見なおして、
ものを減らしているという友人。

そもそも、
えらび抜かれたものしか置いてないはずの彼女が、
どうやってものを減らしているんだろう? 

不思議に思ってたずねてみると、
「新生活を始める姪っ子に、
一人暮らしセットを作ってるの」
というのです。

鍋に食器、カトラリーもかな?

「すごく小さな部屋からのスタートだけど」
と言うけれど、
慣れない一人暮らしだからこそ、
気持ちのいいものに囲まれていたいはず。

そこでふと思ったのです。

娘が独立するときに、
私ならばなにを渡そうかなって。

大きな鍋はきっといらないから、
手頃なサイズで使い勝手がいいもの。

重ねて収納できる器。

タオルも家で使っている「いつもの」がいいよね。

頭の中の「一人暮らしセット」を考えているうちに、
ああ、ぜったいにこれは入れないと、
そう思ったのが、fogのバスマット。

すぐに乾くから、
いつも清潔、こざっぱり。
私にとって、なくてはならない
暮らしの道具のひとつだから。

L’UNEのPleated Frill Blouse、あのひとのコーディネート 03 柳本郁子さん

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柳本郁子さんのプロフィール

やなぎもと・いくこ
コンサルタント。
企業経営や社会課題の解決を
支援する仕事をしている。
大学院修士課程を修了後、
現勤務先のコンサルティングファームに就職。

夫と2人の娘との4人暮らし。
「仕事と育児に追われ、
ひとりでゆっくり過ごす時間はあまり持てていませんが、
就職と同時期に始めた茶道のお稽古に今も通っています」

オーケストラやバレエを観たり、
美術館に行ったりするのも好き。
ちょうど今のウィンターシーズンは
家族でスキーを楽しみ、
月に1度は雪山へ赴いているそう。

「weeksdays」では
「Half Round Table あのひとのつかいかた」にも登場。


去年、weeksdaysが企画した
Satomi Kawakita Jewelryのイベントに
お越しいただいた柳本さん。

その時に、着てくださっていたのが、
L’UNEのPleated Frill Blouseでした。

品があってやさしくて。
ギャザーでもなくピンタックでもない、
「プリーツ」が、
柳本さんのような
大人の雰囲気をまとった女性にぴったり。

なにより、
私たちのイベントにフリルブラウスを着て来てくださる、
その心遣いにチーム一同感動したのでした。

その時のコーディネートは、
黒のパンツに茶系のバレエシューズ。
店内をくるくる楽しげに見て廻りながらも、
気に入ったものと目が合うと、
「これにします」と素早い決断。
いろんなものを見て、
買ってこられた方なのだなぁとお見受けしました。

「ほぼ日が好き」という柳本さん。
weeksdaysでは服やジュエリー、
それから家具までも! 
お買いものしてくださっています。

L’UNEのPleated Frill Blouseも、
「weeksdaysのサイトをのぞいていて、ピンときた」
のだとか。

やわらかな柳本さんの雰囲気にぴったりですが、
意外なことに、
ふだんはカジュアルなスタイルが多いのだそう。

聞けば、二人の女の子のお子さんを持つ、働くママ。
それでも時間を見つけて、
オーケストラの演奏を聴きに行ったり、
バレエを観に行ったり。
また、食事に出かける時などに、
フリルブラウスが活躍しているそうです。

「ちょっとドレスアップして見えるかな?
そう思って」

着心地を尋ねると、

「軽くて、長時間着ていてもストレスがありません」

とのこと。

華奢な柳本さんだけに、
時おり、胸元の開きが気になることもあるそうですが、
そんな時は、
首元できゅっとリボン結び。

「襟がきれいなので、
これを着る時は、髪はアップにするんです」

なるほど。
後ろ姿も美しい。

カーディガンを羽織ったり、
ストールを巻いたり。
秋冬はそんな風にして着てくださっていたとか。
春、それから初夏にかけてと、
年中着られるフリルブラウス。
違う季節の感想もぜひうかがいたいです。

L’UNEのPleated Frill Blouse、あのひとのコーディネート 02 中西千帆子さん 後編

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中西千帆子さんのプロフィール

なかにし・ちほこ
PR業/ヘアメイクのマネジメント。
文化服装学院卒業後、
JUNKO SHIMADAなどのPR会社「FLASH inc.」入社、
退社後はフリーランスとして、
THEATRE PRODUCTS、TOGA、
LAD MUSICIANなどのデビューに携わる。
2001年にヘアメイクの夫・小原康司氏と共に
「traffic」を設立。
東京・自由が丘に
同名のヘアサロンとアートスペースをもつ。
現在は、PR業はL’UNE、
JUNKO SHIMADAなどを担当。

「子どものころから作ることが好きだったので、
いまも素的な毛糸に出会うと犬用の洋服を編んだり、
大好きなビーズを見つけると
アクセサリーを作ったりしています。
オンとオフが切り替えられる大切な時間です」

コロナ禍に作ったマスクストラップは
多くのメディア(Vogue Japanfigarofudge
にも取り上げられたそう。

●中西さんのInstagram
●traffic(PR)のInstagram
●traffic(ヘアサロン)のInstagram
●trafficのwebsite


中西さんのふたつ目のコーディネートは、
デニム(もちろんL’UNEの)。

ここではブラウスの下に
タンクトップを重ねました。

リボンは結ばずラフに垂らします。
こうすることで、肌の見える分量が多くなるけれど‥‥

「重ねづけしたネックレスが、
肌とのつなぎ役になってくれるので、
『開いている』という印象になりづらいんです」

と中西さん。なるほど! 
プロの言葉って、すごい説得力。

ビーズのネックレスは、
「手を動かして何か作るのが好き」という、
中西さんのお手製なんですって。

バッグはこちらもPRを担当されている
49AV.junko shimadaのもの。
ビッグサイズですが透明なので圧迫感なし。
ここでもやっぱり「加減」がものをいう
中西さんのコーディネートなのです。

「Pleated Frill Blouseは、
カジュアルにも着られるし、
あらたまった席でも。
また、ハイジュエリーの撮影などにも、
Pleated Frill Blouseを、
お貸し出しすることも多いのですが、
それにも負けない存在感があるんです」

軽いし、シワにならないからスペースを取らない。
また洗ってもすぐに乾くから、旅にも重宝。
‥‥と、さすがの説得力。
お話をうかがううちに、
ますますPleated Frill Blouseファンに
なっていった私なのでした。

最後に、L’UNEの前沢さんのことをうかがうと、

「筋の通った人。
だから仕事を通しても、友だちとしても信頼できるんです」

なにより、前沢さんの作る服がとても好き、
なんですって。
こんな関係いいなぁ。

L’UNEのPleated Frill Blouse、あのひとのコーディネート 01 中西千帆子さん 前編

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中西千帆子さんのプロフィール

なかにし・ちほこ
PR業/ヘアメイクのマネジメント。
文化服装学院卒業後、
JUNKO SHIMADAなどのPR会社「FLASH inc.」入社、
退社後はフリーランスとして、
THEATRE PRODUCTS、TOGA、
LAD MUSICIANなどのデビューに携わる。
2001年にヘアメイクの夫・小原康司氏と共に
「traffic」を設立。
東京・自由が丘に
同名のヘアサロンとアートスペースをもつ。
現在は、PR業はL’UNE、
JUNKO SHIMADAなどを担当。

「子どものころから作ることが好きだったので、
いまも素的な毛糸に出会うと犬用の洋服を編んだり、
大好きなビーズを見つけると
アクセサリーを作ったりしています。
オンとオフが切り替えられる大切な時間です」

コロナ禍に作ったマスクストラップは
多くのメディア(Vogue Japanfigarofudge
にも取り上げられたそう。

●中西さんのInstagram
●traffic(PR)のInstagram
●traffic(ヘアサロン)のInstagram
●trafficのwebsite


Pleated Frill Blouseが似合う方、
どなたかご存知ないでしょうか?
L’UNEデザイナーの前沢祐子さんにたずねると、
すぐに、
「ではぜひ中西千帆子さんに!」とのお返事が。

リュンヌのPRをされている中西さん。
おふたりのおつき合いはとても長く、
前沢さんがパリにいらした頃からとか。

「ブランドを立ち上げる時も、
定期的に友人たちが集まって、
サンプルを試着しては感想を言い合って。
だからL’UNEは、
とても思い入れのあるブランドなんです」

なんと前沢さん、
「みんなの身体を貸して!」と言って、
試着する人を募ったとか。

「L’UNEに行けば、必ず似合うパンツに出会える」
そんなブランドを目指しての出発だったそう。

だからもちろん、この日もブラウスには
リュンヌのパンツをコーディネート。

「ブラウスは2016年に発表された時に買ったもの。
前沢は当初、パンツだけのブランドに
しようと思っていたようですが、
ブラウスを作ったことで幅が広がったように思います」

フリルブラウスは、その後、
レオパール柄やドットなど買い足したほどの気に入りとか。

「毎シーズンのように色違いや柄違いが出るので、
その都度欲しくなってしまうんです」

と中西さん。
その気持ち、すごくよく分かります。

ブラウスの上にはツイードのジャケットを羽織って。
襟元から覗くフリルの分量が多過ぎず、
控えめ過ぎず。

「リボンはラフに結ぶ派」という中西さん。
朝、首元できゅっとしめても、
あれ? やっぱりなんだか違うな、
そう感じていつものスタイルに戻るそう。

「リボンの結び方で胸元が出る分量が決まる。
必ずその人にしっくりくる結び方や
位置があると思うので、
いろいろ探ってみてくださいね」

今回かっこいい!と思ったのが、
黒いブラジャーがさりげなく透けていたこと。

以前、前沢さんに、
中に何を着れば‥‥と尋ねたところ、

「ブラジャーが透けててもかっこいいわよ。
気にせず一枚で着てみて」

とおっしゃっていたことを思い出した私。
なるほど、こんな風にジャケットを重ねれば
挑戦できそうです。

素足にフラットシューズ。

手元はかごで軽やかに。

肌の見せ方、素材の重ね方。
それからギャザーたっぷりのブラウスを
パンツにインする着こなし。
これはとても参考になります。

再入荷のおしらせ

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完売しておりましたアイテムの、再入荷のおしらせです。
3月28日(木)午前11時より、以下の商品について、
「weeksdays」にて追加販売をおこないます。

L’UNE
Pleated Frill Blouse


▶︎商品詳細ページへ

袖を通した瞬間、
気分がはなやぐプリーツブラウスは、
ブランドが始まった当初からの定番。
色違い柄違いで何枚も持っているという、
ファンも多い(私も!)とか。

着心地は風をまとっているかのように軽やか。
コーディネートによって、
シックにはもちろん、
デニムと合わせれば、
ちょっとこなれた雰囲気にもなるところもうれしい。
また、薄手なので、
細身のジャケットの下に着ても、すっきり見せてくれます。

リボンをきちっと結んだり、
ちょっとルーズにしてみたり。
襟を少し抜いて、ラフに着たりと、
一枚でさまざまな雰囲気に。

これからの季節は、
オケージョンに、とえらぶ方も多いとか。
かちっとしたスーツからのぞく、
リボンとプリーツは、
さりげない女性らしさを演出してくれます。

色はブラックとネイビーの2色。
デザイナーの前沢さんとの対談も、
ぜひどうぞ。
(伊藤まさこさん)

なお、材料費高騰のため、
2024年3月28日再入荷分から、
販売価格が変更になります。

襟元にリボンを

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もうそんなに服はいらない。

‥‥そう思いつつも、
毎年、毎シーズン、
何かしら新しい服が欲しくなるものです。

だから買いものをする時はとても慎重。

以前だったら、
試着してピンときたらすぐに買っていたものでも、
待てよ、そう自分にストップをかける。
ずいぶん落ち着いたものだなぁと、
我ながらびっくりしています。

吟味に吟味を重ねて、
えらんだ服はやっぱりベーシックなもの。
それからちょっと華やかで、
自分の気持ちを上げてくれる、そんな服。

最近えらぶことが多いのは、
襟元にリボンがついたもの。
先日のブリュッセルで手に入れた
ヴィンテージのブラウスも、
「襟元リボン」なのでした。
今回の旅で自分のために買ったものは、
食べものを除いてそれ一点。

襟元リボンは、
私の今年の一番のブームになる予感がしています。

今週のweeksdaysは、
L’UNEのPleated Frill Blouseの再販売。
発売するたび、ご好評いただいているアイテムです。
コンテンツはふたりの女性に取材をしました。
どうぞおたのしみに。

ことしの革の編みバッグ、たとえばこんなコーディネート 伊藤まさこ 02 大人の着こなしに、ブラックのレザーを

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BANGALORE(Black)/MAISON N.H PARIS
トップス ¥16,500/t.yamai paris
オールインワン ¥39,600/t.yamai paris
その他 伊藤まさこ私物

Tシャツにデニムのオールインワン。
足元はサンダルを。
01でもしたように、
ここでも足元に色を効かせたコーディネートにしました。
素足の季節になったら、
ネイルで色を足してもいい感じ。

カジュアルなアイテム同士ですが、
レザーのバッグを持てば、
大人の着こなしに。
このバッグ、持つ季節も使うシーンも問わず、
活躍してくれる。
ことに、この黒は万能ではないかな。

グレーのバッグにも合わせた、
t.yamai parisのジャケットをさっと羽織って。

ジャケットもバッグもブラック同士の組み合わせですが、
ジャケットの素材が軽やか、
さらにバッグも編み編み‥‥ということで、
春にもいけるブラックコーディネート、なのです。

持ち手にスカーフを結ぶと
また表情が変わります。

結ばず、スカーフを入れるだけでも。
メッシュから色をのぞかせて。

バッグの中は布製の袋が縫いつけてあり、
口が革紐でキューっと結べるようになっています。
だから中が見えることもなく、
持っていて安心。
ちょっと緊張する外国の旅でも、これなら!

ことしの革の編みバッグ、たとえばこんなコーディネート 伊藤まさこ 01 グレーのバッグは、黒と白で

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白いシャツにゆったりしたシルエットのパンツ。
黒と白のシンプルなコーディネートには、
グレーのバッグを。

BANGALORE(Grey)/MAISON N.H PARIS
シャツ ¥39,600/t.yamai paris
シルク混タフタカーゴパンツ/t.yamai paris
その他 伊藤まさこ私物

同じ大きさのレザーバッグだと存在感がありすぎるし、
かごバッグだとナチュラルに寄り過ぎてしまう。
「素材はレザー。でも編み編み」というところが、
軽やかでいいのです。

シューズはバッグと同じグレー。
靴下をピンクにして、
ちょっとだけ色を効かせました。

立っている時はモノトーン、
座ったり歩いたり。
そんな時にピンクがちらり。

白でシックに、
黄色やグリーンで‥‥と、
このコーディネートだったら
合わせる靴下はなんでもあり、です。

バレエシューズ OLGA RASO(グリーン)/SPELTA

素足の季節がやってきたら、
きれいな色合いのバレエシューズやサンダルもいいなぁ。
グレーってどんな色とも相性よし。
ひとつ持っていると重宝しそうです。

肩掛けにもできるし、

下げても。

腕にかけても‥‥とその日のコーディネートや、
他の荷物とのバランスで
いろいろな持ち方ができるのもいいところ。

ちょっと肌寒い日は、ジャケットを羽織って。
上下黒ですが、
グレーのバッグを持てば重くならない。
ぺたんこになるので、旅のおともにもどうぞ!

旅に出て 

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5年ぶりにパリを訪れました。

カフェやレストランで。
街を歩いて。
マルシェで。
また、メトロに乗っている時も。

久しぶりのパリは、
目に入るものすべてが新鮮で、
初めてパリを旅した、
35年前(!)と同じくらいの気持ちの高揚感。

ああ、やっぱりこの美しい街を時々訪れて、
刺激をもらわないと、と思ったのでした。

それと同時に、
でも日本もいいなぁとしみじみ。
旅に出て自分の居場所を見直す。
これもまた旅のよいところなのです。

今回は、
着まわしのきくsaquiのパンツや
SLOANEのニットなど、
weeksdaysの服が大活躍。

ベーシックなものに、
小物を足して毎日の着こなしに変化をつける。
ぺたんこになるMAISON N.H PARIS のバッグも、
その変化に一役買ってくれました。

パリではもちろん、
MAISON N.H PARISの
ひろみさんとのりこさんに
お会いしましたよ。

パリの宿で、SPELTAのバレエシューズを

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旅にはいつも部屋で履く靴を持って行きます。

脱ぎ履きしやすいこと。
かさばらないこと。
それから、部屋に置いて絵になるもの。
このみっつが条件。

南の島では、
カラフルなサンダルを持っていくことが多いのですが、
今回の旅はまだ寒い早春のパリ。
そこで手に入れたばかりの、
SPELTAのバレエシューズにすることに。

友人のおすすめでえらんだホテルはパンテオン広場の近く。
通されたのは、
壁紙もカーテンもすべて花柄のラブリーな部屋でした。

まずは窓を開け、
荷解きを開始。

メイク道具はバスルームに。
服はクローゼットに。
パソコンや本は机に。

1週間ほどの滞在ですが、
ふだん家にいる時と同じように、
あるべきところにあるべきものを置いて、
やれやれ、ほっと一息。
これから1週間どうぞよろしくね。

朝食を食べる時。
ホテルの中庭を散歩する時。
目に入るのはこの鮮やかなグリーンのバレエシューズ。

小雨が降ったり止んだりのパリ。
どんよりした天気の中、
このグリーンが晴れやかな気持ちにさせてくれました。

次回は素足で履ける季節にまたぜひ訪れたい。
快晴のパリにも、このシューズはきっと似合うはずです。

ところで今回の旅支度に持ってきたのは、
SLOANEのタートルネックが2枚。
CI-VAの肩掛けバッグ
(パスポートなどを入れてサブバッグに、
街歩き用にも重宝)。
trippenのブーツに肩掛けバッグ。
saquiのテーパードリボンパンツにドレスにコート。
Le pivotのダンボールパンツ
(飛行機や列車の移動にとても重宝しました)。
LERET.Hのサックヌー(レストランに行く時に)、
RaPPELERのカシミヤストール

‥‥と、weeksdaysのもの、
もしくはweeksdaysでおつきあいのあるブランドばかり。
好きでセレクトしたものだけれど、
こんなにも自分に浸透しているとは!
と改まって気づいた旅でもありました。

SPELTAのバレエシューズ あのひとのコーディネート パリのチャコさん編 02. 服はベーシック、小物で効かせる

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鈴木ひろこさんのプロフィール

すずき・ひろこ
東京でスタイリストとして活動後に渡仏。
パリ在住33年。
現在は日本の女性誌を中心にパリをはじめ、
ヨーロッパ各国での取材、執筆、撮影オーガナイズを行う。
2022年、ライフウエアブランド
「LERET.H/ルレ・アッシュ」をローンチ。
パリ風味をひと匙加えたコレクションはすべて日本製で、
地球環境に配慮した植物由来の素材の
アンダーウエアやバッグを展開している。
weeksdaysでは、コーディネートやエッセイなどに登場。

●チャコさんのInstagram
●LERET.Hのwebsite
●LERET.HのInstagram


グリーンとパープル、グレーの3色ある
サテン地のOLGA RASO。
チャコさんがえらんだのはパープルでした。

合わせたのは同じ色合いのパープルのブラウスに、
デニム、それからステンカラーのコート。

出かける間際、
「ちょっと待ってね」
といって、
ベッドルームの棚から、スカーフをえらんで、
ささっと巻いて。
この「ささっと」が、
なかなかできないのですよねぇ。

スカーフを巻いた理由をたずねると、
「他のアイテムとのつなぎ役」
なのだとか。
なるほど、あるのとないのとでは全然違う。

「あとね、パープルに赤の組み合わせも好きなの」
柄の中のパープルが、
バレエシューズとブラウスにぴったり。
そしてここでも赤いリップが効いています。

バッグはルレ・アッシュの深いグリーン。

「服はベーシック。小物で効かせる」
ここでもチャコ・スタイル!

服のブランドをうかがうと、
そうそうたるハイブランドの名前がでてくるのですが、
「どれももう何年、何十年と着ているもの」
なのだとか。

「たとえば5千円のものを10個買うのをやめて、
5万円のものをひとつにして、大事に大事に長く着る」
これもパリの人たちから学んだことなんですって。

いつもすてきなチャコさんの着こなし
インスタで見ることができますよ)。
さぞかし衣装持ちなことでしょう‥‥
どうやって収納しているのかな?と思っていたのですが、
びっくりするほどすっきり。
ものも少ない印象。

服もインテリアも器も、
どれもひとつひとつにえらんだ理由があって、
長く大切につきあっている。

今回、バレエシューズの取材にうかがいましたが、
チャコさんがパリに来てそうだったように、
私もチャコさんから「生き方」みたいなものを
学んだ気持ちになりました。

SPELTAのバレエシューズ あのひとのコーディネート パリのチャコさん編 01.色を楽しむ

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鈴木ひろこさんのプロフィール

すずき・ひろこ
東京でスタイリストとして活動後に渡仏。
パリ在住33年。
現在は日本の女性誌を中心にパリをはじめ、
ヨーロッパ各国での取材、執筆、撮影オーガナイズを行う。
2022年、ライフウエアブランド
「LERET.H/ルレ・アッシュ」をローンチ。
パリ風味をひと匙加えたコレクションはすべて日本製で、
地球環境に配慮した植物由来の素材の
アンダーウエアやバッグを展開している。
weeksdaysでは、コーディネートやエッセイなどに登場。

●チャコさんのInstagram
●LERET.Hのwebsite
●LERET.HのInstagram


SPELTAのバレエシューズ、
どなたに履いてもらいたいかなぁ‥‥と考えた時、
一番はじめに思いついたのが
パリに住む友人のチャコさんでした。

ともすると甘くなりがちな、
バレエシューズですが、
チャコさんだったら、
ほどよく抑えた大人の着こなしを見せてくれるはず!
なにより彼女のセンスが大好きな私。
5色あるうちのどの色をえらぶのか?
どんなコーディネートを見せてくるのか?
日本を出発する前から、
ワクワクしていたのでした。

ここはパリ右岸のご自宅。
「いらっしゃい!」
と出迎えてくれたのはこの笑顔。

じつは今回の滞在で、
会うのは3回目の私たち。
一度目は共通の友人宅でのディナー。
二度目はブリュッセルへの日帰り旅。

友人宅では黒のジャケットに赤い靴。
バッグはもちろんご自身のブランドのルレ・アッシュの
ブリック色。

蚤の市巡りがメインのブリュッセルでは、
歩きやすそうなブーツに、
使い込まれたバーキン
(ご自身でショルダーストラップをつけて斜めがけ!)。

どんなシチュエーションでも、
ハッとする小物使いと、
トレードマークの赤いリップが効いた、
チャコスタイルはみんなの憧れです。

さて、SPELTAのレザーシューズ・IMMA NAPPAは、
ベージュとパウダーブルーの2色の展開
チャコさんがえらんだのは、
春らしいきれいな色合いのパウダーブルー。

ボーダーのニットの上に、
ブルーのカーディガン。
袖を少したくしあげ、ボーダーをのぞかせて。
ネイビーのパンツが全体をひきしめます。

ウェストはコサージュでアクセントを。

このカーディガンは昔のマルニ。
色違いで何枚も持っている気に入りとか。

「でもね、カシミヤ素材がおいしかったのか、
虫にくわれちゃって‥‥」

友人に刺繍してもらったのは、
かわいいモチーフではなくあえて蜘蛛の巣。
パンツやボーダーとの色合いもぴったりです。

パリ暮らしも今年で33年目。
パリに住むようになって変わったのは、
おしゃれの概念。

「最初はジェーンバーキンみたいに、
毛玉のついたカーディガンを着こなすのに憧れて、
蚤の市で探したりしていたの」

でもね、とチャコさん。

「だからといって、それを私が真似しても、
すてきじゃないってことに気がついた。
生きてきた自信や意思。
そんなことの積み重ねがその人を作る。
これを着たらおしゃれになるとか、
そういうことではないんだなって」

仕事を通じて出会った人や、
友人たち、それから家族。
街で、カフェで。
目で見ていいな、すてきだなと思ったものを、
チャコさんの中で消化してご自身の中に取り入れる。

チャコ・スタイルがすてきな理由は、
そんなところにあるのでした。

“まるで手袋のように”フィットする、SPELTAのバレエシューズ

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ミラノ郊外で生まれました

「SPELTA」誕生のきざしは1957年、
イタリアのミラノ郊外、靴職人たちの技術が集まる地区
パラビアーゴにありました。
そこに、ある靴職人が
家族経営の小さなファクトリーをはじめます。

そしてその10年後の1967年に、
「もっと自分たちのものづくりを表現したい」
という思いから
立ち上げられたブランドが「SPELTA」です。

その履き心地のよさから、
ミラノのバレエダンサーたちが
日常に街で履く靴として
広く愛用されるようになります。

ひとりの職人が、イタリアらしい手仕事で

一般的な靴づくりでは、
アッパーとソールを結合するために
接着剤が使われることが多いところ、
「SPELTA」では接着剤は使用せず、
縫い合わせる「グッドイヤー製法」
(goodyear welted:革靴本体にウェルトと呼ばれる
細い革帯を、すくい縫いで接合、ウェルトと靴底を
縫い付ける方法)を用いています。
さらに「SPELTA」では
「縫い合わせた生地を裏返す」という
独自な手法を生み出します。
それはまさに「手袋のような」つくり方。

そうすることでアッパーとソールに一体感が生まれ、
やわらかく素足のような履き心地を実現しているんです。

そして靴を構成する「レザー」、「生地」、
「リボン」、「ソール」といったさまざまなパーツは
すべてイタリアでつくられたもの。
信頼する業者から仕入れたものだけが
使用されています。
それらをひとりの職人が
一足のバレエシューズに仕上げていき
「SPELTA」のバレエシューズが完成するのです。

日本には、2018年から

日本での展開は、2018年に輸入元の
FLAPPERSが取り扱ったのがはじまり。

世界最大級のミラノの靴展示会
「MICAM(ミカム)」の片隅で、
小さなブランドブースを出していたところを
FLAPPERSの代表長島邦彦さんが目に留めたそう。

最初はカラーバリエーションの
2~3型でスタートしたそうですが
その本格的なつくりのバレエシューズは
日本でもたくさんのファンをつくり、
今では素材やデザインのヴァリエーションも増え
今回「weeksdays」でも展開する
定番モデル「OLGA(オルガ)」を中心に、
20~30型がラインナップとしてあります。

ブランド誕生から57年。
現在工場を切り盛りする
2代目のロベルト・ベローニさんは
すべての製品の最終チェックを自らしているそう。
そして奥さんが最後のリボン結びを担当しているとか。

そんなひとつひとつの靴への愛情も
「SPELTA」のひみつのひとつかもしれません。

足元から春

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少しずつ少しずつ日が長くなってきて、
春の訪れを感じる毎日。

‥‥と思っていると、
雪の予報が出たりして。
「三寒四温」とはよくいったものだなぁと思います。

気持ちは春に近づいているけれど、
まだまだ寒いこの時期。

着るものに一番困る時でもありますが、
軽めのコートを出したり、
やがてくる素足の季節に備えて、
足の手入れをして、
春の支度をはじめます。

そうそう、ネイルをいそいそと揃え始めるのも、
毎年、今頃だなぁ。

今週のweeksdaysは、
SPELTAのバレエシューズ。

スミレのようなパープル、
素足に寄り添うベージュ。
パウダーブルーに、グリーンにグレー。

足元から春を感じてくださいね。

生活の風景から発想するもの

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伊藤
こうしてお店を訪ねると(*)、
若い人がとても多くて、男の人もいますよね。
みんなの気持ちにフィットしてるんだな、と思うんです。
(*)この日、伊藤さんが訪れたのは、
yumiko iihoshi porcelain東京店
イイホシ
嬉しいです。若い方も、男性も多いですし、
海外からのお客さまも多いんです。
伊藤
どこで皆さん知るんでしょう。
イイホシ
インターネットで見た、とおっしゃいますね。
伊藤
海外に輸出もされてるんですよね。
イイホシ
そうですね、レストランで使っていただいたり。
それで知って、来てくださる方も
いらっしゃるみたいです。
伊藤
そういえば、最近流行りの
日本のフレンチとかイタリアンも、
いわゆる伝統的な洋食器を
使わなくなってきているようですね。
イイホシ
そうですね。だからでしょうか、
フレンチなどのレストランでも使っていただいてます。
洋食器ってサイズ取りが決まっているので、
和食器の自由なサイズだったり形だったりが、
すごくおもしろいっておっしゃいますね。
伊藤
洋食器は6枚とか12枚単位でそろえて、
家族で共用で使いますよね。
日本って「マイ茶碗」があって、
家族の同じテーブルでも違うものを使う。
西欧の方にはそういうことがおもしろいんでしょうし、
わたしたちも、食器に対する愛着が強いんでしょうね。
手に持つし、口につけるし、自分だけのものもあるし。
イイホシ
そうですね。日本の食器って、すごく特殊なんです。
形状もひさご(ひょうたん)だったり、
はまぐりだったり。
そういうのって西欧にはなくて。
そういうことに強く興味を持っておられる方は多いです。
海外の展示会に出てから、
そういうリクエストがあるんだと
私もわかるようになってきました。
伊藤
そうなんですね。
イイホシ
海外の方の中にも昔の染付だったり、金蘭手みたいな
きらびやかな和食器は
自分たちの今の暮らしには合わない、
って思う方も多いですよね。
それで、日本らしい形でありながら、
現代の暮らしに合うものってどんな形なのかな、と、
私も考えるようになりました。
イイホシ
これがいちばん最初につくったシリーズなんです。
伊藤
最初から、ぶれていないんですね。
この独特の色合いも、
イイホシさんが、最初から「これ」と。
イイホシ
そうですね。
伊藤
何か作るときって、
「こんな料理を盛りたいな」
っていうところから始まるんですか。
それとも器の形そのものをイメージなさるのかな。
イイホシ
コンセプトっていうか、
どういうシーンで使うかっていうことをまず考えます。
これは、朝昼夜の食卓のシーンを考えて、
カップとプレートとボウルを作ったんです。
朝昼夜だから、名前は「unjour(アンジュール)」、
フランス語の「un jour」(1日)からつけました。
伊藤
そうなんですね。
朝、昼、夜。
イイホシ
朝のたっぷり飲むカップと、ワンプレートのお皿、
お昼、お茶をするカップと、ケーキのお皿、
そして夜はコーヒーを飲むカップと、
チョコレートを1個食べる用の小さなお皿。
伊藤
これがあればもう、
新生活セットになりますね。
イイホシ
そうですね。
伊藤
大・中・小3つのボウルは、
何をイメージなさったんですか。
イイホシ
サラダやヨーグルト、ジャムなどを入れるのに。
伊藤
かわいいです。色は‥‥。
イイホシ
sunaというアイボリーとsmoke blueという2色から始まりました。
伊藤
すごいなぁ。これができたのが何年前ですか。
イイホシ
何年前だろう。16、7年前ですね。
そしていまだに続けているんです。
伊藤
窯変が強いものと、
そうでないものとがあるんですね。
イイホシ
そうですね。個体差が大きくて。
釉薬はいろいろ使っていて、
窯変が強い釉薬だと、そうなりますね。
smoke blueは緑が多く出るときもあれば、
水色の白っぽいときもあるし、
sunaももっとグレーが強いときもあれば、
白が強いときもあります。
不安定な釉薬なので、本来であれば
量産には向かない釉薬ですね。
そして、同じ窯でも色味が変わったり、
原料がやっぱり天然のものなので、
突然色が出ないこともあったり。
伊藤
そんなことがあるんですか。
イイホシ
それが季節ゆえなのか、
原料ゆえなのかすらわからないんですけど、
そういうところも面白さだ、と思って、
やっていきたいなと思っています。
伊藤
それこそ
「手づくりとプロダクトの境界にあるもの」ですね。
ここにいらっしゃるお客さまは、
1個1個、選ばれたりしますか? 
イイホシ
そうですね。直営店にお越しいただくお客さまは、
いくつかご覧になって
選んで購入してくださっている感じですね。
選ぶことを楽しんでくださっています。
オンラインショップだと‥‥。
伊藤
そこまでは選べませんから、
お届けしたものを、
ご縁だと思っていただけたらいいですね。
イイホシ
そうですね。
伊藤
きょう、お話をうかがったあとに
料理の撮影をするんですけど、
「これも、あれも!」と思ってワクワクしています。
ひとつ考えているのは、
ちっちゃいクロワッサンをいくつも入れて、
カフェオレを添えてみようって。

▲ふたつとも「中」サイズに入れました。

イイホシ
うん、うん、きっとかわいいですね。
伊藤
この器、飲み物や汁物も合うんですよ。
『LEE』の撮影では、
ピンク(foggy pink)の器に抹茶を入れたんです。
イイホシ
とても綺麗でしたね。
伊藤
ほんとにいろんなものに使えるなっていうのを、
すごく実感しています。
和洋中、なんでもいけるので。すごいなと思って。
イイホシ
嬉しいです。
伊藤
そして、飽きるってことがなさそう。
さらに新しいイイホシさんの器が
欲しくなるかもしれないけれど。
‥‥今回、ほんとうに「真ん中」のサイズを
つくっていただいてよかったです。
イイホシ
これがほんとに、すごく使いやすいんです。
カフェオレもほんとにこのサイズっていいですしね。
伊藤
同じ量のごはんでも、どの器に盛るかで、
印象がまるで変わりますよね。
イイホシ
ねえ。全然違いますよね。
炊き込みご飯とかでも、
大きな器に、軽く入れると印象がかわりますよね。

▲「小」と「中」でくらべてみました。

伊藤
フォー(ベトナムの汁麺)もいいですよ。

▲「大」にフォーをよそって。

イイホシ
フォー、いいですね。
──
フォーとかにゅうめん、
温かいお蕎麦、うどん、ラーメンを
家で食べる時って、ちょうどいい器ってないですよね。
イイホシ
こんなに麺大国なのにね(笑)。
伊藤
そう、ないんですよね。ちょうどいいのが。
なぜなんでしょう。
イイホシ
軽くて良い形のドンブリは、作るのが結構大変なんです。
伊藤
なるほど、日常づかいの雑器だから。

▲左が「weeksdays」で先行発売するスプリングミントグリーン、右は『LEE』の限定カラー、フォギーピンク。

伊藤
ミントグリーンは、染付の豆皿などにも合いそうですよね。
イイホシ
そうですね。青い色でも白でも合いそうです。
伊藤
「中」のサイズはこのためにつくっていただきましたが、
今後、こちら(yumiko iihoshi porcelain)でも?
イイホシ
はい。gohan chawanはすでに展開しておりますが、
Redonburi、Kodonburiも4月末くらいから販売を予定しています。
伊藤
わたしたちは「TRIO」っていう、
3個セットで発売するんですけど、
お店ではそれぞれの販売をなさるんですよね。
イイホシ
はい。「TRIO」という名前もかわいいですね。
伊藤
ありがとうございます。最初は3つ揃いで自分用にと。
私はピンク、お父さんはミントグリーンみたいな感じで、
家族でお使いいただくのもいいですし、
必要に応じて個別に買い足していただいてもいいですね。
ちなみに、こちらでは他にも色の展開が? 
イイホシ
ブラウン(warm soil brown)、
グレー(winter night gray)、
ホワイト(quiet white)があります。
伊藤
ミントグリーンやピンクと合わせて使ってもいいですね。
この「どの色とも合わせられる」という感覚は、
私の好きなペンキとも似ているんです。
Farrow & Ballというところのものなんですが、
はっきりした黄色と派手な朱を組み合わせても
「あれ? 合う!」となる。
それはつくっている人の考えがあるからなんですよね。
イイホシさんの器も、同じです。
イイホシ
そうなんですね。嬉しいです。
伊藤
イイホシさん、ほんとうにありがとうございました。
これからもどうぞよろしくお願いします。
イイホシ
こちらこそ、ありがとうございます。
どうぞよろしくお願いします。

土が戻りたい形をいかして

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伊藤
イイホシさんは、大量生産とも違う、
手づくりのものとの間ぐらいのものを
目指していらっしゃったんですよね。
最初からその考え方だったんですか。
イイホシ
そうです。言葉にすると
「手づくりとプロダクトの境界にあるもの」。
私がつくるんじゃなくて、
職人さんにつくってもらう。
量産の力を借りてつくるっていうのが
目的だったんです。
だから「あなたがつくったらいいんじゃない?」
って言われても、
「いやいや、私がつくったんじゃダメなんです」。
そこは私の中で明確でした。
伊藤
でもその門前払いから、どこから突破口が?
イイホシ
まずはつくってもらえるところがやっと見つかって。
それで販売をすることができて、
またリピートしてっていうのが、
ほんとにジワジワと続いた感じです。
伊藤
最初の販売はどちらで?
イイホシ
自分で売りました。
というのも、それまでに手づくりのものを
販売していたので、販路ができつつあったんです。
伊藤
つまり、手づくりのイイホシユミコ作品を
売る場所が、すでにあったんですか。
イイホシ
そうなんですよ。その販売店さんに
ご協力をいただいて、
量産品の販売が始まったっていう感じですね。
ちょうどSTOCKIST(*)の第1回目にも、
販売店さんを通して出してもらったり。
(*)STOCKIST(ストッキスト)は、
正式名称を「FOR STOCKISTS EXHIBITION」といい、
年に一度開かれる、インテリア、ファッション、雑貨などの
業者(販売店など)向けの合同展示会。2006年スタート。
伊藤
なるほど。STOCKISTはものづくりの人が多いですよね。
そして、そういうものを探しているショップの人が集まる。
それで販売店が増えていったんですか。
イイホシ
そうですね。
伊藤
最初の工場では、
思ったものがすぐ形になりましたか? 
イイホシ
今でも、同じなんですよ、
思ったものが形になってるわけではない。
ずっと「もうちょっとこうだったらいいなぁ」
と思います。
伊藤
やりとりは何往復もするんですか、
試作から最終的にGOをするまで。
イイホシ
そのときによります。
早くからピタッとくるときもあるし、
ほんと、何回も、何年もやり取りすることもあります。
まだ形になってないものもありますよ。
陶磁器は最後に「焼く」いうことが
大きな通過点なんですけれども、
その洗礼を受けて、くぐり抜けて、
思った形に出て来るかっていうところで、
全然「あら?」みたいなことがあるんです。
そこをできるだけ違わないように通過させたい。
どうやってそこをクリアするか、
窯元さんの長年のノウハウとともに、
みんなでアイデアを出し合って考えてきたんですね。
私が作りたいものはすごくシンプルで、
できるだけ直線だったり曲線だったりが出るものです。
誤魔化しようがない、っていうところが大きくて。
けれども今回のどんぶりみたいに、
焼き上がることでゆがみが発生することもあり、
それをよしとするのかどうか、悩みました。
伊藤
「大」をいちど販売なさって、
けれどもいったん止めていたというのは、
そういう理由だったんでしょうか。
イイホシ
そうなんです。
この場合、もっと分厚くしてゆがまないようにすると
ゆがまない形ができるんですけど、
そうなると重たいどんぶりになる。
「だったらいらないな」と思って。
その結論が出るまで止めておこうと考えたんですよ。
そして今は、
この素材を使ってプロダクトをつくっているので、
できるだけそこは残していいという考えに、
私も変わって来ています。
最初は私が最初に求めたままの形が出て来るよう、
なんとかならないかと思っていたんですけど、
そこに押し込める素材じゃないなぁというのが、
やればやるほど理解できてきました。
伊藤
なるほど。
イイホシ
磁器の素材って、
プロダクト、量産品を作るには、
すごく特殊だと思っていて。
樹脂みたいに図面どおり、
思ったとおりできてくる素材じゃないので、
そこはみんな鷹揚に磁器で作ってるんだから、
こういうゆがみ、
「土が戻りたい形」になるのは
アリだなぁと思うようになったんですよね。
伊藤
土が戻りたい形。
イイホシ
こういう薄くて円型っていうのは、
なおさらそこが目立つものなんです。
世の中に薄手のどんぶりがないっていうのは、
そういうことだと思います。
そこを「よさ」として、
こう受け止めていきたいなと。
伊藤
「手づくりとプロダクトの境界にあるもの」だったら、
そのちょっとの違いっていうのは、
使う方にしたら逆に嬉しいっていうか。
イイホシ
そう思ってもらえるといいなぁと。
プロダクトというものは、今まで、
ほんとに寸分たがわずきちっとしたものができる、
というところを目指して、
ちょっとした黒点でもはじいてっていう世界で、
ずっと作ってこられてたのが
ほとんどだと思うんです。
でも私は色釉、窯変の釉薬を使っているので、
そういうもともとの日本の焼物のよさみたいなところも、
量産の中に入れたいと考えています。
そういう意味で「手作りとプロダクトの間」を
出せたらいいなと思っているんです。
伊藤
窯変をすることによって、
焼き上がった器、ひとつひとつの模様が
違うわけですものね。
イイホシ
そうですね、1個1個、変わりますね。
伊藤
デザインのポイントといいますか、
やさしい曲線であるとか、
「ここは譲れない」ことはありますか。
わたしは、イイホシさんの器には、
とくに使いやすさを感じるんです。
イイホシ
口が当たる器は、その口当たりがいいものがいいなぁ、
と思っています。
「この厚さが」というよりも、
厚くても薄くても、
口が触れて違和感のないものがいいなぁと。
伊藤
なるほど。しかも、重さがちょうどいいんですよ。
重ねて上から見ても、3つ並べて横から見ても、
形も綺麗ですよね。
ところで、いちばん最初に出会った工場の方と
ずっと製作を続けていらっしゃるんですか。
イイホシ
今は増えていますね。
皆さん、使っておられる土も窯も違うので、
でき上がって来るものが異なるんです。
得意分野が違うので、
次にこんなものが作りたい、
というものができたときに、
それだったらあそこにお願いしたら
良いものが出来るだろうな、と、
依頼をするんです。
伊藤
どういうときに次に作りたいというか、
欲しいものが出て来るんですか。
イイホシ
いや、ずっとあるんですけど、いろいろ。
伊藤
へえ!
イイホシ
ふふふ、まだまだ、あるんです。
けれど、この仕事ってすごく時間がかかるので。
一回作っちゃう(焼成する)と、
それがダメだった場合、ゴミになってしまうというか、
土に還らないので、無駄を出さないよう、
慎重に進めているんです。
伊藤
そういうことも、考えていらっしゃるんですね。
イイホシ
はい。できるだけ長く使ってもらえるものを、
と思うので、私が思いつくままに
どんどん作っていっていい素材じゃないな、
というふうに思っています。
伊藤
なるほど。毎年2回新製品を何個も作るとか、
そういう仕事の仕方ではないんですね。
確かに、一回揃えれば、飽きが来ないから、
ずっと使えますよね。
イイホシ
そうなってもらえたら、嬉しいです。
できるだけ長く使ってもらえたらいいなぁと。
伊藤
食洗機に入れられるように、
ということも考えられていますよね。
テーブルから持ち上げるとき、
お皿の縁に手がスッと入りやすいことであるとか、
ナイフやフォークを使ってもガタッとしないところとか、
そういうところに気を配られているんだなと、
使うと感じるんです。
「もうちょっとこうすればいいのにな」ということが、
イイホシさんが作るものには、ないんです。

「食器好き」がはじまりでした

未分類

伊藤
イイホシさんとは、ずっと、
お仕事をご一緒したいと考えていたんです。
「weeksdays」でも何かつくりたいねと
チームで話していたんですよ。
そんな折、雑誌『LEE』の通販サイト
「LEEマルシェ」の編集部から、
イイホシさんと何かつくりませんか、
という提案があり、
それならば両方でぜひ、という話になったんです。
さっそくイイホシさんに相談をしたところ、
今回の「TRIO」のもとになった
大小2つの器を見せてくださって。
それで、同じかたちで色を替えたうつわを、
それぞれに展開したらいいんじゃないか、って。
イイホシ
そうなんです。
ReIRABO(リイラボ)というシリーズに、
もともと「大」サイズのどんぶりがあったんですけど、
いったん販売を終了していたんですよ。
それをリニューアルして発売するのに、
「小」(gohan chawan)をつくったタイミングでした。
それをまさこさんにお見せしたら、即答で、
「真ん中のサイズがあったら、すごく使いやすい」って。
そのタイミングが、
もうほんとにいつものまさこさんで! 
伊藤
反応が早かった? ふふ。
中間があって、3つでひと組になっていたら、
すごくいいな、と思ったんです。
見た目も綺麗ですし、
重ねることができてコンパクトになるし、
それぞれで用途も違うので使い勝手もいい。
同じ食べ物でも大きい器の気分で
いっぱい食べたい気分のときもあれば、
ちっちゃい器で「これでいい」というときも
ありますよね、って。
イイホシ
それで私も、ああ、たしかになぁ、と。
真ん中のサイズって、
単品でもご要望の多いものだったんですよ。
私もどんぶりとご飯茶碗を使っていて、
真ん中のサイズがあると色々使いやすいなと
思っていたんです。
伊藤
そこからは早かったですね。
イイホシ
早かったです。
それで新しいサイズの
「中」(Kodonburi)ができました。
伊藤
‥‥と、いきなり今回の器の話になりましたが、
「weeksdays」に初めて登場いただくので、
イイホシユミコさんってどんな方なのか、
お話を聞かせてもらってもいいでしょうか。
イイホシ
もちろんです。
伊藤
そもそもイイホシさんは、
「食器が好き」な子どもだったと聞きました。
イイホシ
そうなんです。
食器が作りたいというよりも、
食器が好きっていうところが始まりです。
小さい頃からの、母親の影響ですね。
伊藤
お母様は、骨董市とかを歩いて
食器を探されたりなさっていたとか?
イイホシ
そうですね、いろいろなところに出かけていって
買い求めていました。
そんな母に、小さいときからつき合って。
伊藤
ということは、お母様は、お料理も好き?
イイホシ
大好きでした。
ちょっとした食器の使い方で、
普段の食事が楽しくなるっていうことを、
常々、自分が楽しみながらしている人だったんです。
伊藤
お料理と器がちゃんと一緒になってるんですね。
イイホシ
はい。しかもちょっと天然で(笑)、
いろんな器に料理を入れてみたいと、
普段の晩ご飯を松花堂弁当みたいなのに入れてみたり。
伊藤
こうじゃなきゃいけないっていうよりは、
これもありじゃない? みたいな。
イイホシ
そうです、そうです。
私はそれを手伝ったりしてました。
ご飯だけじゃなくて、お菓子を焼いたりも。
手づくりのものを、自分で選んだ食器で
みんなでいただくと、
すごく盛り上がって楽しいっていうことを
経験してきたことが、
私のベースにあると思います。
でも、そこはきっとまさこさんも同じですよね。
伊藤
そうですね。
わたしの母は、友だちが来ると、
籐で編んだトレイにレースペーパーを敷いて、
オープンサンドを乗っけて出してくれたりしたんです。
友だちがそれをすごく喜んでくれるのを見て、
あ、これって普通じゃないんだって。
でも母は、わたしに教えるとか、
わたしも母から教わるとか、
そういう感じじゃなかったんですよ。
イイホシさんもそうじゃないですか?
イイホシ
そうですね、そんなんじゃないですね。
毎日使う中で、覚えるんですよね。
伊藤
うちの娘も知らず知らずのうちに覚えているみたい。
粉引にキムチは色がついちゃうとか、
高台の裏はざらざらしているから
テーブルで引きずっちゃダメ、とか。
イイホシ
漆の使い方だったり、手入れの方法だったりも。
伊藤
そう、手入れのしかたも覚えていきましたね。
そんなイイホシさんが
器づくりを仕事にしようと考えたきっかけって、
どんなことだったんでしょうか。
「好き」と「仕事にしよう」っていうのは、
全然違うと思うんです。
イイホシ
「欲しいものがなかった」ことでしょうか。
それで作りたいって考えたんです。
伊藤
なるほど「欲しいものがない」。
わたしは欲しいものがないから、
誰かに作ってもらおう、と思って、
いま、こういう仕事をしているんですが、
イイホシさんは自分でなさろうと考えたわけですね。
イイホシ
そうですね‥‥一匹狼なので。ふふふ。
伊藤
そうなんです、イイホシさんって一匹狼。
イイホシ
ほんと、自分でつくるのが好きなんですよ。
小さな頃から絵を描くのが好きだったし、
工作するのも好きでした。
よく洋服をつくったりもしていたんです。
伊藤
そうなんですね。
でも、最初からプロダクト(工業生産)に
行ったわけでは、ないですよね。
いわゆる作家活動というか、
ひとつひとつ手でつくって、
ギャラリーで展示販売をして、って。
イイホシ
最初はそういう形から始まったんですけど、
ゆくゆくはプロダクト
(工場を使った大きなロットでの製造)が
やりたいと考えるようになりました。
今ほどそんなプロダクトという
言葉が広まっていなかった頃ですけれど。
伊藤
そもそもお仕事になさる最初のきっかけって、
どんなことだったんですか。
イイホシ
食器が好きだったので、
雑貨の輸出入の会社に入ったんです。
そこで流通のことを理解して、
ただつくりたいっていうよりは、
つくって売る、そういう仕事をしたいと考えました。
もうほんと、何十年前の話なんですけど。
伊藤
そういうふうに考えるつくり手の方って、
なかなか、いないですよね。
もともとおうちが陶磁器の工房で、
そこから作家になられたという方には、
いらっしゃいますけれど。
イイホシ
そうですね。
伊藤
ひとつずつ、手ろくろでつくるなら、
小さな工房があれば始められるでしょうけれど、
量産をしたいとなると、
工場とのつながりが必要ですよね。
それはどう開拓されたんですか。
イイホシ
量産したいと相談に行っても、
工場側も、個人が相談に来るなんてことは
なかったんですよね。
だからだいたい門前払い(笑)。
伊藤
規模の大きなブランドやメーカーの製品を
請け負ってつくることが多いでしょうからね。
イイホシ
「何個ぐらい欲しいの?」
と訊かれ、数を伝えると、
「そんなだったら、
自分で作った方がいいんじゃない?」
と、帰される。
そんなことが続きました。
「型代がかかるからもったいないよ」と言われて。
伊藤
「最低ロット何千個だよ」とか‥‥。
イイホシ
「(個人で)そんなに持ってどうするの?」とも。
そこがスタートで、ジワジワっていう感じでした。

かさねる

未分類

折り紙をひとまわりずつ小さく切って、
箱を折る。
端と端をきちんと合わせて、
根気よく。

10個くらい作ると最後にできるのは、
人差し指にちょこんと乗るくらいの、
小さな箱。

小さな箱から大きな箱へ、
順々に重ねていくと、
入れ子の箱のできあがり。

小さかった私が作ったのは、
たしか色とりどりの虹色の箱。
今作るとしたらきっと白一色とかなのかな。

マトリョーシカに、
ネストテーブル、それから応量器。
どうやら入れ子になっているものが昔から好きみたい。

今週のweeksdaysは、
イイホシ ユミコさんが手掛ける
テーブルウェアブランド
「yumiko iihoshi porcelain」と作った器をご紹介。
コンテンツは、
weeksdays初登場のイイホシさんとお話をしました。

「日常使いのものこそ、
美しいものを」

イイホシさんが作る器がすっと私に馴染んだのは、
こんな共通する思いがあるからなのです。

nooyのデニム、あのひとに着てもらいました 2・丸久商店 斉藤美紗子さん

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斉藤美紗子さんのプロフィール

さいとう・みさこ
東京・日本橋で
注染の手拭いや浴衣を
昔ながらに製作する問屋
「丸久商店」5代目。

小さな頃から絵を描くことが好きで、
東京藝術大学で日本画を学んだのち、
家業の店を継ぎ、
現在は藝大で出会った夫とともに
丸久商店を切り盛りしている。

「日本の事象にちなんだ浴衣図案や
いろいろな職人の手を経て出来上がる布に
触れることが楽しいです」

5歳の男児の母。

「休日は子供と街歩きをして
『あ、ここ新しいお店できてる!』
と新しい出会いが楽しみです」

夏はやっぱり浴衣をたくさん着るそう。

●Instagram


丸久商店とnooyのアトリエは
歩いて数十秒というご近所さん。
ある日ふらりと斉藤さんが
nooyの展示会をのぞいたのが、
出会いだったそうです。

丸久商店のお隣のお蕎麦屋さんも4代目という
江戸から東京への伝統を今に伝えるひとびとの街で、
あたらしい時代のつながりが生まれていることが
とてもおもしろい! 

丸久商店で出迎えてくれた斉藤さんは、
期待どおりに(それ以上に!)
すてきにデニムを着てくださっていました。

「軽くて風の通りぬけがよいデニムなので、
ブラウスを合わせて軽やかな雰囲気にしてみました」

その言葉どおり、
とてもさわやかなスタイリング。

「デニム自体のラインがきれいなので
合わせるブラウスはシンプルにしました」

と言うそのブラウスは
たしかにシンプルながら、小さな襟と
後ろさがりの裾ラインがとてもおしゃれです。

仕事柄、普段は正座で座ることが多く
あまりデニムは履かないとのこと。
さらに出産を経て、タイトなものは
身につけることが少なくなったそう。

「でもこのデニムは生地が柔らかいので
とても気軽に気持ちよく履けるんです」

つづいて着てもらったラボコート。

「ラボコートっていう名前のとおり、
研究者の白衣のような
ユニセックスな形が気に入っています」

下にはnooyの白いシャツに、
春らしいカラフルプリントの
透け感のある素材が特徴的な一枚を
重ねたコーディネートがすてき! 

染物問屋で生まれ育った斉藤さんからは
さりげない色使いのセンスが所々に感じられます。

「nooyの洋服は、シンプルなのに
形やディテールにちゃんと個性があって好きです。
後ろの白いタグがポイントになって
かわいいですよね」

そんな「さりげなさ」のセンスが、
nooyと斉藤さんを結びつけたのかもしれません。

丸久商店が扱う「注染」とは、
明治時代に生まれた染めもの技術。
1mほどの幅の型紙の上に、
長い生地を折り返しながら糊付けし、
その上に染料を注ぎます。
そうすることで生地の裏と表が同時に染まり、
柄を均等に繰り返すことが容易にできるようになったそう。
江戸時代からつづく「型染め」の
手間をはぶこうと生まれたこの注染は
明治の当時はある種の工業化であり、
大衆化でもあったのだろうけれど
プリントものの布がたくさん流通する現在では、
今や「伝統工芸」と呼べるもの。
すべての工程が職人の手作業によるものなので、
そこに生まれる「ゆらぎ」が大きな魅力です。

そんな注染をもっとカジュアルに広めていこうと
現在は「TEWSEN」というローマ字表記のもと
注染のシャツブランドもスタート。
さらにはパリのデザイナーとコラボし、
メゾン・エ・オブジェにも出展するなど
海外に向けても積極的に発信を続けられています。

伝統を大切にしながら、あたらしい挑戦を続ける斉藤さん。
こうして日本の伝統技術が受け継がれ
歴史が紡がれているんだなと
あらためて感じるひとときでした。

nooyのデニム、あのひとに着てもらいました 1・haruyoさん

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haruyoさんのプロフィール

会社員。
「ほぼ日」のある御茶ノ水~神保町界隈は、
書店や学校が点在し、また街路樹が並ぶ
自然豊かな雰囲気が好きで、
休日によく足を運んでいる。
とくに、神田猿楽町の音楽喫茶
「On a slow boat to . . .」がお気に入り。

「ネルドリップのコーヒーはもちろん、
キーマカレーやガトーショコラなど
美味しいメニューが楽しめるんです。
残業後や週末は、このカフェで
リラックスした時間を過ごすことが多いんですよ」

通ううちに常連客との交流も深まり、
昨年秋にはお店主催の『「あまちゃん」10周年記念
三陸元気! GoGo号
乗車ツアー』にも参加するなど、
新しい世界を楽しんでいる。


去年、Satomi Kawakita Jewelryの
イベントに来てくださったharuyoさん。
スラーっとしていて、
ご自分の好きなものや、
似合うものが分かっている大人の女性。
やわらかい話し方も印象的で、
またお会いできる機会があったらいいな、
と思っていました。

そこで今回、
nooyのデニム、着てくれませんか? 
とお願い。

前日まで、
あれこれとコーディネートを考えてくださって、
いざ当日。
「もうすごく緊張していて‥‥」とおっしゃるけれど、

どうです? 
この堂々とした着こなしっぷり!

「腰回りがゆったりしているので、
穿きやすいですね!」

鏡で全身のバランスを探りながら、
コーディネートしてくださったそう。

「裾はちょっと折り返してみました。
くるぶしを出した方がすっきりまとまるかなと思って」

なるほど。

サイズは2と3を穿いて、
今日えらんだのは2。

裾は折り返さずそのまま。
トレンチにスカーフをさらっと合わせ、
さっそうとした雰囲気に。

「カジュアルもいいけれど、
大人っぽいのもいいかなと思って。
赤いヒールは久しぶりに履いたのですが、
じっさいデニムに合わせてみたら、
しっくりまとまりました。これは発見!」

会社では広報のお仕事をされているというharuyoさん。

「去年から自由な服装で来てください、
となったのですが、
デニムで行ったことはまだないんです。
でもこのコーディネートならいいかな」

最後はデニムのコートを。
中にはニットを重ねました。

このコート、すっかり春物と思い込んでいましたが、
合わせるもので、冬の終わりや秋でもいけるんだ!
これは私の大発見でした。

ニット帽と手袋はchisakiのもの。

「weeksdaysでchisakiを知ってからのファンなんです」

帽子はそれまでほとんど被ったことがなかったと
おっしゃいますが、
とてもよくお似合い。

バッグはTEMBEAの白のエナメルを。

白のステッチと光沢感のあるバッグがぴったり。
後ろ姿もすてきです。

パンツも靴も白でまとめて。
「白のコーディネートは、この春ぜひとも挑戦したかった」
のだそう。

今回、weeksdaysのものを
コーディネートにたくさん取り入れてくださった
haruyoさん。
服のみならず、
CI-VAのバッグに、cohanの下着‥‥
「オーバルの器はヘビーユーズ」なんですって。

weeksdaysでは、コンテンツも読みますか? 
とたずねると、
はい! というお答えが。

「とくに好きなのは、nooy、Satomi Kawakitaさんや
saqui、COGTHEBIGSMOKE、chisakiなど、
日本の女性デザイナーの方のインタビュー記事です。
ユニークな経歴をお持ちだったり、
海外で活躍中だったりと、それぞれとても興味深い。
拝見して、素敵だな、
この方が作られたものを身に着けたいなと
思うことも多いです。
どのブランドもweeksdaysで
初めて知ることができました」

チームでも毎回頭をひねって考えているコンテンツ。
こうして読んでくださっている方がいると思うと、
とても励みになります!

haruyoさん、ありがとうございました。

大人のデニム

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デニムは、
定番のアイテムとされているけれど、
じつは、その年ごとにアップデートされているから、
目が離せない。
うかうかして、昔のものをそのまま穿いていると、
「ちょっと古い人」になるからご用心。

パリに住む友人は、
「ずっと古着のリーバイス501一筋」と言うけれど、
それはかなりの上級者。
私はとうてい真似できないなぁ‥‥なんて、
その人のすてきな着こなしを見ると思ってしまうのです。

この春、新鮮なのは、
ちょっとウォッシュ加工されたデニム。

大人のデニムはきれいめでないとと、
ずいぶん長い間、
色落ちしていないデニムを「よし」としてきた私でしたが、
この心境の変化はいったいなんなのだろう? 
春だから? 

今週のweeksdaysは、
今の気分にぴったりな nooyのデニムをご紹介。
早春にぴったりなコートも合わせてどうぞ。

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