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saquiのフォーマル、たとえばこんなコーディネート 3・オトナっぽく

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ノーカラー スリットスリーブ ジャケット(ネイビー・38)/saqui

ネイビーのノーカラースリットスリーブジャケットは
黒よりもやわらかい印象なので、
普段のお出かけスタイルに
さっと羽織ることができて便利です。
短めの丈なので、
写真のようなロング丈のワンピースやスカート、
ワイドパンツなどにおすすめです。(岸山)

このジャケット、私はブラックを持っているので、
今回は買うのを控えようかな‥‥
と思っていたのですが、
このコーディネートを見たら、
やっぱり欲しくなってしまいました。
ネイビーは応用範囲が広く、
持っているとあらゆるシーンで活躍してくれそうです。
(伊藤)


ノーカラー スリットスリーブ ジャケット(ネイビー・38)/saqui
ブラウス(参考商品)/saqui
ストレートスカート(ネイビー・38)/saqui

ネイビーのノーカラースリットスリーブジャケットと
ストレートスカートに
同系色のシルクブラウスを合わせて
大人っぽくコーディネート。
エレガントになりすぎないように、
足もとはレースソックスとベージュのパンプスで
はずしをプラスしました。(岸山)

色や質感のグラデーションを楽しむのが好きです。
とくに自分でもよくするのが、
いろいろなネイビーを重ねるコーディネート。
ここで合わせたのは、シルクのブラウス。
同素材のジャケットとスカートの
よいつなぎ役になってくれました。
足元は肌に近い色を。
ベージュやちょっとくすんだ水色のブーツも合いそうです。
(伊藤)

[お問い合わせ先]
株式会社saqui TEL:03-6427-0861

saquiのフォーマル、たとえばこんなコーディネート 2・ブラウスを着るとき

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プリーツペプラムブラウス(38サイズ)/saqui
サマーテーパードリボンパンツ(ネイビー・36)/saqui

プリーツペプラムブラウスと
ネイビーのテーパードリボンパンツのきれいめスタイルに、シルバーの靴でアクセントをつけました。
シルバーのアクセサリーも合いそう。(岸山)

清楚なイメージのブラウスは、
ノーカラースリットジャケットとの相性はもちろん、
単体で着ても。
ここではネイビーの
テーパードリボンパンツを合わせました。
手首や、シルバーの靴からのぞく
素肌の分量もスタイリングの一部。
全体のバランスを鏡でよく見て。
髪型なども工夫してすっきり見せたいものです。(伊藤)


プリーツペプラムブラウス(38サイズ)/saqui
ノーカラー スリットスリーブ ジャケット(ネイビー・38)/saqui
サマーテーパードリボンパンツ(ネイビー・36)/saqui

ひとつ上のコーディネートに
ネイビーのノーカラースリットスリーブジャケットを
羽織れば、上品でおしゃれなセミフォーマルスタイルに。
また、仕事などでジャケットを着たいシーンにも
ぴったりです。(岸山)

ジャケットの裾からのぞくこのプリーツの分量! 
前から見ても、
また後ろ姿も、「計算されているな‥‥」と感じる、
上級者の着こなし。
手を動かすたびに、見え隠れする
ジャケットの裏地(シルク)の質の良さにも注目です。
(伊藤)

saquiのフォーマル、たとえばこんなコーディネート 1・その日

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フレアワンピース(38サイズ)/saqui
ノーカラー スリットスリーブ ジャケット(38サイズ)/saqui

フレアワンピースは、
黒のノーカラースリットスリーブジャケットと
セットアップで着用しても素敵。
ジャケットがもともと短め丈なので、
スカートのフレアーとのバランスがよく、
スタイルもよく見えます。(岸山)

お別れのシーンをイメージしたスタイリングです。
首元にはパールのネックレスを、
耳元にはあえて小さな粒のピアスをえらびました。
足元は黒のストッキングとベーシックな黒のシューズを。
メイクもヘアスタイルも控えめですが、
それだけに服の素材のよさが引き立ちます。
一枚持っていると、突然の出来事にも対応できる。
大人の必需品ではないかなぁ‥‥と思っています。
私も去年、saquiのフォーマルには
大変お世話になりましたから。(伊藤)


フレアワンピース(38サイズ)/saqui
レースプルオーバー ¥28,600/saqui

レースはブラックフォーマルでも
着用が認められていますから、
合わせてコーディネートしても。
実はこのフレアワンピースに合わせたくて、
レースプルオーバーを作ったほど。
レイヤースタイルもおしゃれでおすすめです。(岸山)

ワンピースの下にレースのプルオーバー!
はっと目を引くコーディネート。
レースから覗く素肌が
アクセサリーの代わりになっていて、
とても華やかです。
合わせる小物によって、
さまざまなシーンに対応できる
レース+ワンピースのレイヤー。
岸山さんおすすめというのも納得です。(伊藤)


フレアワンピース(38サイズ)/saqui

ブラックフォーマルをイメージしたコーディネート。
ジャケットなしでもさまになるワンピースです。(岸山)

「王道」と呼びたい、
ブラックフォーマルのコーディネート。
レースのクラッチバッグを合わせてシンプルに。
パールのネックレスは襟ぐりに沿うように、
長さを調節しました。
フォーマルともども、こういったアクセサリーも、
持っていると助かるアイテムです。(伊藤)

[お問い合わせ先]
株式会社saqui TEL:03-6427-0861

着やすさが活動の幅をひろげます

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藤井
そういえば今回は新色が出ますよね。
山川
ノーカラースリットスリーブジャケットに、
ネイビーが出るんです。
伊藤
入学式や卒園式など、
学校行事にもいいですよね。
小泉
ネイビーは四谷から九段下界隈の御用達です。
──
なぜ四谷から九段下なの(笑)。
小泉
そのあたりの有名な学校って、
送り迎えのママさんたちが、
ほんとうにきちんとしてるんです。
それがみなさんネイビーで。
山川
そうなんですよね。毎日ですよね。
小泉
ママさんたちのネイビーは、
もっと、こう、百貨店的に
スタンダードな印象ですよね。
そんな送り迎えはわが家には縁遠いんですが、
だからsaquiのデザイン、あの生地で
ネイビーがあるというのは新鮮だし、期待大です。
どんなネイビーなんですか。
けっこう深い感じですか。
伊藤
そうです。濃紺。いいネイビーですよ。
山川
ジャケットに合わせる白のブラウスも出ます。
伊藤
プリーツが入っていて、かわいいんです。
ショート丈のジャケットから
きれいにプリーツが見える。
岸山さんが今回のためにデザインしてくださった。
小泉
まあ! 私、言われたとおりに買いたいから、
ジャケット買うなら
ブラウスも買っちゃうじゃないですか。
伊藤
ぜひ。改めて伝えたいのは、
このジャケットやワンピースいいところって、
シワにならないこと。
急にいろいろなことがあったり、
遠方だったりするでしょう。
シワにならないから、
持っていくのもラクなんです。
倉持
持っていける! 
小泉
遠方に、フォーマルとまではなくとも、
仕事できちんとした服を着なきゃいけない、
と言われたとき、黒のパンツ、ほんとに助かりました。
山川
生地がすばらしいですよね。
──
生地についてくわしくはこちらをどうぞ。
小泉
夏の話でも出ましたが、洗えますし。
もうほんとに扱いやすい。
ホテルで洗っても乾きましたよ。
前、中国の式典みたいなのに
出なきゃいけない時、
丸衿プルオーバーを持っていったんです。
伊藤
あ、そんなこと、してるの? 
ホテルの部屋で洗ったの? 
倉持
え、旅先で?
小泉
え? やらない? 
だって乾きますよ。
冬なら加湿にもなるし‥‥。
一同
(笑)
伊藤
すごーい! 
タオルで包んで脱水するの?
倉持
たしかに旅先だと脱水で困りそう。
小泉
え、もう(手で絞るしぐさで)ギュー、ですよ。
伊藤
えっ、えっ。
小泉
だってシワにならないし、
丸衿プルオーバー、
そんなに大物でもないですし、
翌日以降も着なくちゃいけなかったので、
きれいに保とうと思って、洗いました。
伊藤
それはいい話。
小泉
伊藤さんがおっしゃったんですよ、
ホテルでも洗えますよ! って。
私におすすめくださった時に。
伊藤
あれ? そうだっけ? そっか。
小泉
そして、合わせてバッグも買わなきゃと思ってます。
伊藤
そうなの、こういうとき、小さなバッグ、いいですよ。
わたしは普段も小さなバッグが好きなんですが、
みんなはそうでもないのかな。
街でもクラッチ持ってる人って、
あんまりいないもの。
小泉
私は伊藤さんのスタイルを取り入れて、
いまやクラッチ大好きです。
楽なんです、ほんとに。
倉持
うんうん。わかります。
クラッチ大好き。
伊藤
ね、これもかわいい。
倉持
クラッチに入るぐらいの荷物の少なさで
お出掛けできるタイミングを探すんですが、
直前になって「あれもこれも」となり、
ちょっと大きめのバッグを選ぶことになって。
伊藤
お仕事だと、容量がね。
小泉
だから週末はクラッチ。
平日は無理。でも平日だけれど
途中で出かけるのに大荷物はまずい、
というときは、CI-VAのNUVOLAバッグを
バッグインバッグとして持っていき、
外出する時、ほぼ日手帳を入れて出かけます。
山川
さすがです。
──
みなさん靴はどうしてるんですか? そういう時。
小泉
靴はweeksdaysのStilmodaの
フラットシューズバブーシュ、黒です。
すごく気に入ったので、2足揃えて、
普段用と、汚れていてはいけない時用にしています。
山川
ありがとうございます。
小泉
フォーマルに合わせるなら、
ほんとは全部黒のほうがいいんでしょうけれど、
Stilmodaはソールが黒じゃないんですよね。
でもほんとに履きやすくて。
私、ヒールのある靴が苦手なんですが、
これはすごく歩けるから重宝しているんです。
伊藤
山川さんはどういう時に着ましたか。
山川
私は普通にフォーマルな場で着ました。
滋賀県であった3回忌に参列するのに、
新幹線で持って行き、向こうで着替えました。
便利だし、いなかのおばあちゃんにも
「ちゃんとしてるわね」って褒められましたよ。
デザインされすぎている服って、
「ちょっと?!」みたいに思われるじゃないですか。
小泉
たしかに。
山川
でもsaquiのフォーマルは、
ちゃんとしてるねって思われつつ、
自分も満足するというか、
「いいものを、ちゃんと着た!」
「ヨシ!」っという感じがして、
すごくよかったです。
伊藤
よかったです。
小泉
いつ来るかわからない。
ひょっとして数年後かもしれないその時のために
今買っておこう、というよりも、
すぐ着られるんだと今回わかってよかったです。
でも数年後だとしても、すてきなままですよね。
伊藤
最初にこれを出したのは3年前。
ひょっとしてちょっとパターンを変えたりするのかな、
と最初は思っていたけれど、
全然、その必要がないんです。
小泉
デザインに普遍性があるんでしょうね。
しばらく大丈夫ですね、きっと。
倉持
合わせてロングコートも再販売だそうですね。
これ、すてきですね。すごく惹かれてます。
小泉
私もそう、ロングコート、気になります。
山川
さらに、ワンピースにも新型が出ますよ。
小泉
そうなんですね!
倉持
ウエストに切り替えがあるんですね。
伊藤
そう。かわいいの。
山川
ミモレ丈になって。
小泉
私でも大丈夫ですか?
伊藤
大丈夫です。着てください。
小泉
検討します。どれにしようかな。
あらためて言いますが、
saquiのこの素材の服って、
人からはフォーマルっぽく、
カチッとした服に見えていると思うんですけど、
着ていると堅苦しい印象がないんですよ。
山川
めちゃくちゃラクですよね。
伊藤
着心地がいいんですよね。
小泉
それがすごいなと思うんです。
ほんとうにそういうカチッとした服を
日常的に着なきゃいけない仕事の方にも、
このシリーズ、いいと思います。
倉持
すごくいいですよね。
デザインのよさに、
とろみのある感じの素材もあいまって、
女性らしく見えるっていうか。
伊藤
ぜひ検討ください。
今日はありがとうございました。
一同
ありがとうございました!

私がきちんとすると、まわりもきちんとする

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伊藤
倉持さんは、10年前のフォーマルは
もう着られないとおっしゃっていたけれど、
今、フォーマルな場には? 
倉持
その都度、あるものの中から、
適宜組み合わせているんです。
小泉
倉持さんはとっても上手ですよ。
普段からきれいめの恰好が多いし、
ちょっとアレンジするだけできちんとする。
倉持
でも、ブラックフォーマルはやっぱり、
全身で一着、持っていないと。
安心感がありますよ。
小泉
そうなんですよね。
伊藤
それでは持っている人のお話も
聞かせてください。
山川
私は、最初の岸山さんとの対談の時に、
伊藤さんが着てらっしゃった姿や、
スタイリングなさった写真を見て、
そっか、フォーマルウエアって、
いろんなシチュエーションで着られるんだ、
とわかって、買うことにしました。
伊藤
藤井さんもコンテンツを見て、
買ってくださったとか。
藤井
そうなんですよ。組み合わせ次第で、
ちゃんとしたレストランに行く、
というような時にも活躍すると知って。
伊藤さんのなさったスタイリングもかわいくて。
山川
そう、かわいいんですよ。
私たち、ラッキーなことに、
試作中に試着をさせていただく機会があって、
同僚が着ている姿を見ても、
いろんな人に、
すごく似合うなっていうのを感じました。
伊藤
そうそう! そうなんです。
山川
それで私はワンピースとジャケットを
両方買いました。
小泉
あらまあ。
伊藤
組み合わせができるのもいいんですよ。
昨年、知人のお通夜に娘と一緒に出ることになり、
saquiのフォーマルを
テーパードリボンパンツと組み合わせたりしながら、
2人ぶんのフォーマルのコーディネートができました。
そのとき「あ、買ってよかったな」と。
小泉
たしかに、たしかに。
これが再入荷するんですか? 
ノーカラースリットスリーブジャケット
気になっているんです。
伊藤
すごくすてきですよ。
山川
すてきです。カッコいい。
私は「ほぼ日」の
株主ミーティングでこれを着たかったんですよ。
それで張り切ってたら、昨年は、
「今年はみんなTシャツです」って(笑)。
小泉
そうでした!
倉持
そうだった(笑)。
山川
ガーン!
倉持
今年はどうでしょうね。
山川
一昨年までは、
手伝う乗組員たちも、一応、
きちんとしていたんですよ。
──
男子もスーツを着ましたね。
山川
私たち、ふだんがカジュアルなので、
年に一度のその日が好きだったんですけど(笑)。
でも登壇する絢さんは、
ちゃんとsaquiを着てください。
小泉
たとえばこのジャケットの下に、
saquiの丸衿プルオーバーでも大丈夫ですか?
伊藤
いいと思いますよ。
倉持
ほんとに美しいですね。
山川
そう、すごくきれいなんです。
小泉
普段づかいもできそうですし。
──
それこそちょっといいレストランとか、
学校行事にもよさそうですね。
そんなふうにフォーマル寄りのオシャレをする機会を
もっと増やしてもいいんじゃないかなって思うんです。
せっかくこれを持つのなら。
伊藤
そう、きちんとしたものを着ていると、
きちんとした対応をしてもらえますよ。
倉持
そう、ホテルとか、
絶対、見てますよね。
小泉
ちょっとお出掛けという時に、
「今日、ちょっと気取っちゃおう」
みたいな気分って、ないですか。
藤井
あります!
山川
あります。
小泉
こんな私でも、
歩き方をモデルのように一直線にしよう、とか。
伊藤
ふふふ。そんなこと考えたこともなかった!
小泉
伊藤さんは普段からできているんですよ。
伊藤
いいえ、できてないですよ(笑)。
藤井さんは何をどんなふうに?
藤井
私はワンピースを持っています。
フォーマルだと思うと出番が少ないから、
最初、どうしようかなって迷ったんですけれど、
「これだったらあのレストランに行けるな」と。
‥‥でも、まだ出番待ちなんです(笑)。
小泉
実はジャケット以上に、
ワンピースもよさそうなんですよね。
倉持
以前のコンテンツで、伊藤さんは、
ワンピースに黒いタイツでしたが、
足元は何を? 
伊藤
あのときは、エナメルのひも靴ですね。
こうすると喪服っぽくはならないんです。
倉持
エナメルの黒い靴! 
そっか、全部黒でも、
こうして華やかさを出すことができるんですね。
小泉
このスタイリングは上級者ですね。
伊藤
そんなことないですよ。
山川
もともとのデザインが、
袖の長さとか開き具合とかが絶妙なので、
安心して着られますよね。
伊藤
そう、絶妙なんです。
あとズドンとしていないから、
きれいに見える。
小泉
ちなみに、収納力については?
おなかの肉の収納力。
けっこう、シュッとして見えるんですが。
伊藤
あ、収納力。
体型カバー、ばっちりです。
山川
サイズ展開も豊富です。
小泉
じゃあ、一番上のサイズなら大丈夫?
伊藤
一番上じゃなくても。
小泉
いや、私、こういうものは、
一番上を買っておくんです。
体重増という有事のために。
伊藤
有事! 
倉持
スリークォーターということは、
3シーズンいけるっていう意味ですね。
小泉
夏はさすがに暑いですか。
伊藤
日本の夏はさすがに暑いでしょうね。
でも夏物フォーマルはつくっていないんですよ。
何日も続けて着ることはないですし、
お洗濯もできますから、
いざというときは夏も着て頂いて、
ということです。

えっ、フォーマルはあとまわし?

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──
今日は伊藤さんと「ほぼ日」乗組員で、
フォーマルウェアについて
いろいろとお話しできたらと思います。
伊藤
どうぞよろしくおねがいします。
──
weeksdaysで扱っている
saquiのフォーマルウェアを
すでに持っているのが、山川さんと、藤井さん。
持っていないのが、小泉さんと、倉持さんですね。
伊藤
倉持さんは、以前、大企業で
役員秘書をなさっていたんですよね。
お仕事柄、フォーマルウェアを着る機会も
多かったんじゃないかなって想像しているんです。
倉持
はい、前職では、それこそ会社のロッカーに
フォーマルウェアを3着、常備していました。
山川
ええ、そんなに?!
小泉
緊急対応用?! 
伊藤
その3着って、少しずつ違うわけですか。
倉持
完全なフォーマルがひとそろい、
そして上司に同行するときのもの、
さらに、お手伝いできるぐらいの、
ちょっと動きやすい素材のスーツでした。
靴やバッグもあって、
家に戻らずに着替えられるようにしていました。
けれど「ほぼ日」に来てからは、
家のクローゼットに眠ったままになっています。
伊藤
転職後は、出番が少なかったんですか。
倉持
そうですね、やはり職業柄だったのだと思います。
でも、今も、一着は持ってなきゃ、と思ってます。
いつ何があるかわからないですものね。
──
その時代のものは、今、着ようとすると‥‥。
倉持
もう着られないと思います。
10年くらい前のものですから。
山川
フォーマルを着る機会って、
10年くらい平気で経っちゃうことがありますよね。
伊藤
10年の間には、
デザインも変わっていると思うんですよ。
先日、48歳の男性の金工作家の友人と
話していたんですが、
彼は、フォーマルウェアを毎年替えるんですって。
小泉
え? 毎年? 
伊藤
いいものだけれど古いのを着続けるより、
安くても新しいものを着るようにしていると。
だから量販店で、高くないものを選ぶんだそうです。
小泉
男性のスーツって、流行がないようでいて、
実は毎年、微妙に変わるんですってね。
伊藤
そうなんですよね。
その話を60代の男性にしたら、
「それは若いからできるんですよ」と。
歳を重ねると、やっぱりいいものを着ないと
おかしいんですって。
──
自分は十数年前、仲のいい友人が突然亡くなった時、
一張羅を着て行こうと思い、
いいブラックスーツを揃えたんです。
ところがその時、ダイエットに成功していたんですよ。
その後、太ってしまって、まあ着られないこと‥‥(笑)。
一同
(笑)
小泉
難しいですよね~。
伊藤
その着られない一張羅は
どうしているの?
──
そのままクローゼットにあります。
誰かにあげるべきか、
もう一度痩せる日を夢見るか。
でも、それこそデザインが
変わっているでしょうね。
伊藤
たとえば、
おしゃれ上級者の中には、
トレンドのものは、
数着持っていればいいですよって方もいて。
──
そこを追いかけるというよりは、
数着に抑えて、
着回しのきくものを買ったほうがいいと。
伊藤
そういうことですね。
小泉
そこがまさしく「weeksdays」は便利で、
毎回じゃなくても買い足しをしていたら、
必然的に普遍的なものとトレンドのものが
ちょうどよく混じるんです。
私はもともとトレンドに無頓着なんですが、
weeksdaysを買うようになってから、
「もう、ついて行けばいいんだ!」って、
ラクになりました。
山川
たしかに、絢さん、
会社でもよくweeksdaysを着ています。
今日もつま先までweeksdays。
小泉
weeksdaysばっかりです!
公式ストーカーと呼んでください。
倉持
(笑)わかります。
私もそう。時々かぶっちゃいますよね。
小泉
weeksdaysのいいところはですね、
体型をそんなに気にせず着られることです。
みなさんご存知のとおり、
私、8キロぐらいしょっちゅう増減するんです。
人間風船? なんて言うの?
伊藤
それはどういうこと‥‥(笑)?
小泉
8キロ増えてしまったら、
ダイエットをして体重を戻すんです。
実は減らすのは早くて、
増えるほうがゆっくりです。
2年くらいで徐々に増え、
それを一気に戻すんです。
山川
ちゃんと戻せるのがすごいですね。
──
受験勉強か! っていうくらい
集中して落としてますよね。
小泉
‥‥この話、関係なくないですか。
大丈夫ですか。よくないんじゃないですか。
伊藤
おもしろいから、そのままで大丈夫です。
小泉
でも、本当、weeksdaysの服は
お腹まわりのいかんともしがたいお肉ちゃんたちを
ちゃんと収納してくれるというか。
それで着ていて何より気持ちいいです。
そこは、伊藤さん、
やっぱり大事になさっているんですよね。
伊藤
デザイナーさんがわたしと近い年代か、
すこし上の先輩だということが肝だと思うんです。
ここにちょっとお肉がついてきたなとか、
そういうことを実感している。
腰回り、二の腕など、とくにそうですよね。
ノースリーブも、その年代のデザイナーがつくるものは、
ほんとうに良く考えられていますよ。
小泉
すごくすてき。でも、
私はノースリーブ、無理です。
倉持
私も‥‥。
伊藤
いや、大丈夫です。
weeksdaysのノースリーブは、
うまく隠れるようにできてます。
二の腕は、前は出しても、
後ろが隠れればいいの。
小泉
大丈夫な人はそう言うんですよ~。
‥‥ということについては、
またあらためて座談会でお話ししたいです。
話を戻しますと、weeksdaysの服は、
体型をあまり気にせずに着られるものが多いので、
とってもうれしいです。
──
そのweeksdaysがsaquiといっしょに
フォーマルをつくったわけです。
小泉
きっかけは、なんだったんですか。
伊藤
そもそもsaquiのテーパードリボンパンツ
いいなと思っていたんですよ。
小泉
はい。着てます。
わたし、発売前に、伊藤さんから
「このパンツ、毎日着られるのよ」と聞き、
着てみたら「あ、ホンマや!」。
山川
弊社、かなりの女性たちが着ていますね。
伊藤
シワにならないし、上品だから、
そうだフォーマルの席にもいいんじゃない? 
と思って、saquiのデザイナーであり
主宰の岸山沙代子さんに伝えて、
つくってもらったんです。
そこからスタートしたんですよ。
小泉
それなのに私がフォーマルを買っていない
理由を言っていいですか。
私、このパンツのほかに
saquiの丸衿プルオーバーと、
ストレートスカートを持っているんですけど、
ちょっとした場なら、その組み合わせで
フォーマルとして使えるんですよ。
山川
うんうん。なりますよね。たしかに。
小泉
学校行事とか。
さらにweeksdaysは
ほかに買いたいものが押し寄せてくるので、
フォーマルがあとまわしになっているんです。
伊藤
そっか、そういえば、
株主ミーティングもそれで?
小泉
はい、そのスタイルで出たことがあります。
とてもきちんとして見えるので、
もちろんお世辞だと思いますが、
みなさん褒めてくださって! 
山川
いや、すてきでしたよ。
カッコよかったです。
ちょっとした風格が出るんですよね。
倉持
saqui、すごいですよね。
今回ワンピースを改めてページで見て、
黒が深いのがいいなと思ったんですよ。
伊藤
そうなんですよ! 「黒が深い」。
倉持
フォーマルな場に行くと、
じつは黒の色もいろいろあることに
気がつくんですよね。
「あ、これはきれいだな」という黒もあれば、
そうでもない黒もあって。
すぐにわかりますよね。
伊藤
そう、黒って、
ごまかしがきかないんですよ。
倉持
きかないです。
小泉
えっ、ごまかしがきかないって、
どういうことですか。
倉持
ちゃんとしているつもりでも、
安っぽい黒って、ばれちゃうっていうか。
伊藤
岸山さんとも話したんですが、
saquiのテーパードリボンパンツを
街で時々見かけるんだけれど、
「あっ」とかって、すぐわかるの。
それはまず素材のよさ、色味なんですよ。
小泉
たしかにこの素材、すばらしいですよね。
家でも洗濯機で洗えて、
色もそのまんまキープで、
素材感も買ったときから変わらない。
伊藤
アイロンはかけている? 
小泉
かけていないです。
全くしてないです。
伊藤
そこなの。
アイロンで失敗すると、
縫い代のアタリが表に出たりして、
かえって残念な感じになることがあるんです。
けれどもsaquiのこの素材は
アイロンがいらないから。
小泉
え、縫い代のアタリ? 
そんなこと気にしてアイロンかけるんですか。
その議題でまた座談会ができます!
一同
(笑)

手作業のすばらしさ

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伊藤
さて! このブラウスは、新作ですね。
岸山
はい。ネイビーのジャケットに合わせる
ブラウスを作ろうと思いました。
伊藤
重ねて着たときに、
ブラウスがちょっと見えるのが
すごくかわいいんです。
これも、切り替えになっていますね。
岸山
ワンピースと同じ仕立て方です。
これが気に入っちゃったのと、
ただの切り替えより、ずっと高級感が出るので、
このつくりを採用しました。
伊藤
デザインの引き算が上手だなと思ったのが、
切り替え部分にステッチがないところです。
岸山
そう、ステッチがあるとカジュアルに近づくので。
伊藤
これもバイアスづかい? 
岸山
そうです。同じ手法です。
タイプライターという高密度のシャツ生地です。
伊藤
しかもプリーツ加工がされている。
岸山
はい、洗ってもプリーツはとれにくいです。
この加工ができるように
ポリエステル混の生地を選んだんです。
コットンだけだと、とれやすいので。
伊藤
何パーセント入ってるの?
岸山
ポリエステル65%、コットン35%ですね。
伊藤
たしかに、100%コットンよりも、
ポリエステルが入っていた方が、
ジャケットの素材感に合いますね。
岸山
今っぽさも出ますよね。
ネイビーのジャケットに合わせてつくりましたが、
これ、黒にも合うんです。
黒のジャケットとパンツやスカートに合わせて
中になにを着ればいいですかって訊かれたとき、
黒いTシャツやブラウスを、
とお話ししていましたたけど、
こんなふうに白で合わせられるものが
あったらいいなあっていうことは、
ずっと思っていたんです。
ジャケットが短めなので、
こういうブラウスを、ちょっと裾を出して
見せてあげても、バランスがいいんですよ。
長すぎはしないし、短すぎもしないので。
──
精錬漂白をした蛍光的な白じゃないのもいいですね。
岸山
そう、純白ではなく、オフホワイトです。
多くの人に馴染む色を、と選びました。
伊藤
襟ぐりのデザインも、
開き過ぎず詰まり過ぎず、
ちょうどよかったですよ。
岸山
よかった! 
後ろ開きで、ボタンを見せるって感じです。
大きめのボタンが3つあります。
──
いろんなコーディネートができそうです。
伊藤
そう、フォーマルだけでなく、
ダンガリー素材のパンツなどに合わせても、
きっとかわいいですね。
──
袖の長さは、肘がちょうど‥‥
岸山
隠れるぐらいですね。
皆さん、肘を出すことに躊躇なさいますから。
伊藤
このブラウス、あの人に似合うだろうな、
っていうことを、いろいろと思いますよね。
岸山
そうですね、あの大先輩に! とか、
後輩のあの人も似合うだろうな、って。
年齢層も広く、たとえば妙齢の白髪の方にも
かわいらしく着ていただけると思います。
──
デザインが、ガーリー過ぎないんですよね。
岸山
そうです。そこは大事にしています。
伊藤
そうなんです。
saquiは、たとえば肩線の位置であるとか、
そういうところがちゃんとしてるんですよ。
“きちんと”しています。
岸山
すこし専門的な話になりますが、
こういうタイプライター生地のシャツって、
袖山が浅いものが多いんですよ。
けれども着たときに立体的に
きれいに見えるようにするためには、
袖山を、ふっくらと、深くしたい。
でも縫製が難しいんです。
生地を縮めながら縫わなきゃいけないから。
専門用語で「いせ分を多く」って言うんですけれど。
──
「いせ込み」のいせですね。
平面である布に丸みをつけ、
立体的にする技法。
伊藤
でもギャザーは寄っていないんですよね。すごい。
岸山
そう、着たときに、セットインスリーブの
肩線の外側を立体的にふっくらさせたいけれど、
ギャザーは寄せないように、
とお願いをするのが縫製泣かせなんです。
今回もパターンをつくって工場に依頼したら、
「お願いだから、いせをもうすこし少なくできませんか」
と言われました。
袖つけは、洋服を縫うなかで、
いちばん難しいところのひとつかもしれません。
伊藤
工場といっても、
人が手で作業をしているわけですものね。
岸山
そうなんです!
伊藤
ベトナムや汕頭(スワトウ)の刺繍もそうですしね。
岸山
あと最近もうひとつ嬉しかったのが、
パリのチャコさんが、
現地のファッションショーに
saquiの服を着て行ってくれたんです。
伊藤
嬉しいですね!
岸山
しかも、メゾン系のオートクチュールですよ!
シャトーで開催の‥‥。
伊藤
すごーい!
岸山
チャコさんいわく、
「saquiの服ってクチュール感があるのよ」。
そして「すっごく褒められるの」って。
伊藤
パリに暮らし、
ずっとお洋服を見てきたチャコさんに、
そんなふうに言ってもらえるなんて‥‥。
岸山
私、思っていたんですよ。
大量生産を得意とするような
大きなアパレルにいたわけじゃないから、
大掛かりな服づくりの仕組みを知らないって、
デザイナーとしては欠点なのかな、
手作業が多い、なんて、いけないのかなぁ‥‥、と
負い目を感じることがあったんです。
でも今は、いいんだ、これで! と思っています。
伊藤
むしろ、自慢してもいいことだと思いますよ。
岸山
スタッフとも、毎回、
こんなすごい生地を選んじゃったけど、
裏の仕立てどうする? 
きっと縫いにくいよ、
工場にどう伝えよう? ‥‥なんて、
毎回、悩むことだらけなんですが、
なんとか工夫して、手がかかっても、
とにかく美しく見える服づくりを続けたくて。
伊藤
まさしくこれも、そういうブラウスなんですね。
岸山
そうなんです。
ちなみにプリーツ部分ですが、
わかりますか、中央から左右対照に
プリーツをつくっているんです。
一方方向じゃないんです。
伊藤
こういうところもsaquiらしさですね。
これをブラックフォーマルに合わせても?
岸山
華やかな場に、黒のジャケットと
黒いパンツを合わせるのもいいですよね。
黒を持っている方は、これがあると、
さらに活躍の場が広がりますよ。
──
ジャケットとブラウスのサイズは
同じにしたほうがバランスがいいですよね?
岸山
そうですね、
ちらっと見えるバランスを考えているので、
同じサイズで揃えていただけたら。
伊藤
よくわかりました。
岸山さん、今回もありがとうございました。
引き続き、どうぞよろしくお願いします。
岸山
こちらこそよろしくお願いします。
どうもありがとうごさいました。

ネイビー、そしてクワイエット・ラグジュアリー

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伊藤
それにしても、この生地、
すこし遠くから見ると、
ほんとうに黒が深いのがわかるんですよね。
岸山
“黒い黒”、ですね。
伊藤
すごいなあと思います。
このワンピース、ウエストの切り替えで、
ちょっとツーピース的にも見えますね。
トップスをインしているツーピースに。
岸山
確かに! 
今までのワンピースと違って、
そういうデザイン性があるから、
ブラックフォーマルだけじゃなくて、
コーディネートによっては
結婚式にもいいぐらいの華やかさが出ますよ。
──
結婚式のときなどは、
アクセサリーをちょっと派手めに? 
ネックレスやコサージュなどで。
岸山
そうですね。
スカーフをしてもいいですよ。
伊藤
靴でもかなり印象が変わりますよね。
──
ネイルを鮮やかにしてもよさそうですね。
岸山
そうですね! 
伊藤
ちょっとの違いでだいぶ変わると思う。
岸山
黒いレースのプルオーバーに
重ねて着てもらったのも、
かわいかったでしょ?
伊藤
下にね、ピタッとしたレースの。
岸山
あのコーディネートも、
ブラックフォーマルに使えますよね。
伊藤
素敵でした。
岸山
ああいう重ね着をして、
さらにふわっとしたコサージュをつければ、
もう、華やかな場にも。
伊藤
ブラックフォーマルなら
ストッキングやタイツを黒で揃えますが、
別の色にすると、
また、ぐっと、印象が変わりますよね。
岸山
そうなんです。
だから学校行事にもいいですね。
伊藤
そうだ! 学校行事、いいかも! 
まさしく今回のアイテムをつくるにあたって、
わたしたち、学校行事のことを話していて。
岸山
そうなんです。
それで新作として
ネイビーのアイテムをつくったんですよ。
これまで展開してきた黒のかっこよさ、
着る人を選ばない感じは生かし、
それこそ学校行事に着て行けるような
きちんとしたネイビーの服をつくろう、って。
というより「つくってみたかった」。
今まで定番で作っている
ネイビーのパンツやスカートにも合うし。
──
なるほど、たしかに学校行事は
ネイビーが基本だと聞きました。
伊藤
ネイビーを着てください、
という学校もあるんだそうですよ。
岸山
そうすると、百貨店で売っているような、
ほんとうに「きちんと」したものを選びますよね。
伊藤
ロイヤルな印象ですね。
岸山
そうだ、私、今日、
伊藤さんと話そうと思っていたことがあるんです。
最近「クワイエット・ラグジュアリー」
という言葉があるんです。
伊藤
はじめて聞きました。
「クワイエット・ラグジュアリー」?
岸山
そういうファッションの流行ですね。
すごくシンプルなんだけれど、
ものすごく上質な生地と仕立ての服を指します。
ブランドでいうと「The Row」「JIL SANDER」
「BOTTEGA VENETA」などがその代表です。
伊藤
なるほど。
岸山
ちょっと堅い場で威力を発揮するんですって。
グウィネス・パルトロウが
スキー中の事故で訴訟を起こされた
裁判があったんですが、
自分は悪くありませんよという主張をするのに
法廷に着ていったスーツがあって、
知的で品がよく、振る舞いが美しく、
それを着て勝訴した彼女のファッションは、
きっと裁判で最強の武器になったと評判で、
すごく話題になったんですよ。
それが「クワイエット・ラグジュアリー」。
伊藤
なるほど。
岸山
そのことが新聞に書かれていて、ふと思ったんです。
saquiも「クワイエット・ラグジュアリー」に
近いんじゃないかな、って。
私たちも、良い生地から入って、
着た人のよさを意識しながら
デザインをそぎ落としていくので。
伊藤
ほんとうに、そうですよ。
先日、二泊三日で京都に行ったんですが、
はっと気がついたら服はすべてsaqui! 
新幹線の移動はネイビーの
シルクのジャケットとパンツのセットアップ。
その日の夜はピンクのジャケットに
テーパードリボンパンツで割烹へ。
岸山
わぁ、きっと場が明るくなったでしょうね。
ありがとうございます。
みなさんも、褒めてくださったでしょう?
伊藤
楽しかったし、嬉しかったです。
やっぱり“ちゃんとして行く”って大事だなあと
あらためて思いました。
岸山
そのとき、小物づかいは
どんな感じだったんですか。
伊藤
靴は黒いヒールにして、
うんと小さなバッグを持ちました。
ほんとはその前に食材やお菓子の
買い物にも行きたかったんですが、
目的の割烹に行くのに
紙袋をたくさん持って行くのも‥‥、と、
気合いを入れて小さなバッグで。
──
気合い、大事ですね。
伊藤
そこで食事をするために身支度を整える、
っていうことが大事かなと思って。
岸山
グウィネスじゃないけれど、
saquiの服で、そういう特別な場所で、
よりきちんと見せることができたなら、
とっても嬉しいです。
二泊三日、ほかのコーディネートは?
伊藤
翌日は暑かったので、
ノースリーブのワンピース1枚にして、
白いスニーカーで街を歩きました。
夜はイエローのプルオーバーに、
テーパードリボンパンツ。
翌日、帰るときは、行きに穿いたシルクのパンツに、
Tシャツを着てスニーカー。
パンツが同じでもトップスを変えると、
雰囲気ががらりと変わるんですよね。
岸山
ありがとうございます。
このパンツ、リピーターのお客さまも多いんです。
伊藤
このパンツを穿いてる人を街で見ると、
すぐわかりますよ。
今まで3人ぐらい見かけました。
やはり生地感ですよね、
「あ、saquiだ! サルティだ」って。
なるほど、これが
クワイエット・ラグジュアリーなんですね。
岸山
でも価格は頑張って抑えていますよ!
伊藤
そうなんですよね、
それってすごいと思うんです。
さて‥‥話をジャケットに戻しますが、
袖が、ちょうど手首のきれいなところが出るのが、
いいデザインですよね。
岸山
そうなんですよ。ちょっと華奢に見せるんです。
そして、袖裏がチラッと見えたとき、
安っぽく見えないように、
ジャケットの袖裏はシルク100%です。
そうそう、最近、
日本人のモデルさんで撮影したときに、
すっごく嬉しいことをおっしゃってくださって。
「saqui」の服って嘘がないですね、って。
嘘がない、そうなんです! 
その通り! って。
伊藤
わぁ、嬉しいですね。
職業柄、モデルさんは
いろんな服を着てきたでしょうに、
そんな中で、その感想。
岸山
そう。ほんとにいろんな服を着るので、
撮影時、着心地がどうかということについては
意識を遮断しているそうなんですが、
「saqui」の服は着るたびに気持ちよくなるって。
伊藤
ちょっとがまんして素敵に見せる服じゃなく、
着ていて気持ちがいい服だということですよね。
岸山
ほんとうに、嬉しくて。

ミモレ丈のフォーマルワンピースをつくりました

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伊藤
このワンピースを作るきっかけは、
どんなことだったんですか。
岸山
今「weeksdays」で展開しているのは、
膝下丈で、ちょっと脚が見える長さです。
けれども、脚を見せたくない人もいるだろうな、と。
saquiのスタッフからも、そういう声がありました。
ふくらはぎや足首を見せるのはちょっと、と。
伊藤
ちょうど昨日、知人もそのことを話していました。
岸山
ふだんはパンツ派だったり、
そういう声が多いということを感じていたんです。
それでちょっと長めのワンピースをつくりたい、
と考えました。
でも、ただストレートで長いワンピースって、
少し重い印象かなぁと。
私はもともと、ウェストで切り替えて、
裾に行くにしたがって少しフレアになっている
デザインすごく好きだったので、
そういうワンピースがひとつあるといいな、って。
このスカート、
ウエストが細く見えるんですけれど、
実際のサイズはそんなに細くないんですよ。
伊藤
細く見えるの?
岸山
見えるんです。
ウェストの部分はヌード寸法より
約8~10cmのゆとりを入れています。
伊藤
試着前は、ちょっとハイウェスト風な
デザインなのかな? と思いましたが‥‥。
岸山
いいえ、ジャストウェスト。
なぜかというと、ハイウエストにすると
少し幼く見えるから。
伊藤
なるほど。
細く見えるのは、デザイン、
パターンの工夫なんですか。
岸山
これ、目の錯覚を使っているんですよ。
伊藤
目の錯覚! 
岸山
ウエストはさほど細くないのに、
切り替えたウエストから
少し広がっている裾との関係で、
このワンピースを着た人がほっそりと見えるんです。
伊藤
しかも、ウエストに、
共布でベルトみたいになっている部分があるので、
そこがポイントになって、目が行くんですよね。
岸山
じつは、この共布づかい、
高級縫製のテクニックなんです。
メゾン系ブランドでも使われるような。
伊藤
いい仕立てなんですね。
岸山
とても手間のかかることをしているんですよ。
伊藤
どういうところに手間を?
岸山
きれいに仕上げるために、
普通より工程がとても多く、
丁寧に仕上げています。
技術的なことを言うと、
ワンピースと同じ地の目とは45度傾けて、
バイアスで使っているんですよ。
同じ地の目だと違和感が出るんですね。
でもバイアスは、身体に対して馴染みがいい。
伊藤
なるほど。
バイアスだから動きに添うんですね。
岸山
しかも、ここ、わかりますか。
布を上に向いて挟み込んで縫っています。
岸山
上に向いて縫い込まれてないことで、
まさしくベルトをしているように見えるんです。
もちろん部分的には留めていますし、
身体の曲線に沿いますから、
着ていて下向きになることはありませんよ。
伊藤
下端はミシンで縫ってあり、
折り返した上端は、
留めるところだけ手縫いなのかな。
岸山
そうですね。この丁寧な仕立てが、
ちょっと肉厚な生地の質感と、
すごくよく合うんです。
伊藤
この生地は、イタリアのサルティですね! 
weeksdaysでも定番、テーパードリボンパンツと同素材。
岸山
はい、saquiでは多用している
ファリエロ・サルティ(Faliero Sarti)社の、
ダミジェラ(DAMIGELLA)っていう生地です。
この生地って、まず服を作ることが難しいんですよ。
気軽に縫製工場に出せないんです。
伊藤
服のための生地だけど、難しい! 
そうなんですね。
岸山さんはこれまでに
こういう長い丈のスカートをつくったことは? 
岸山
一度だけ、Aラインでマキシ丈のものを
つくったことがありました。
でも反省があって‥‥。
着るとサリバン先生みたいな印象になるんです。
‥‥わかります? 
伊藤
なんとなくわかります(笑)。
岸山
魔法学校の先生というか‥‥。
伊藤
黒の分量が多くて、丈が長いと、
そう見えてしまうのかもしれないですね。
それはそれで素敵だったと思うんだけれど、
着る人を選ぶかもしれないです。
背が高いほうがいいとか、ね。
岸山
確かに、そうでした。
あと全身黒でロング丈って、
印象が重いんですよ。
今回は、その反省をいかして、
ミモレ丈にしました。
ふくらはぎが隠れて、足首だけがキュッとのぞく、
女性の脚をいちばんきれいに見せる丈だと思うんです。
足首まで隠したいというかたは、
いままでのようにパンツを着用いただくことにして。
──
今回は3サイズ展開ですね。
サイズ選びは、丈感で? 
伊藤
わたしは、ウェブで服を買うとき、
まず自分がしっくりきている手持ちの服から、
似たアイテムを採寸します。
そして肩幅とか、袖丈、スカートの丈、
パンツなら股下などを測って、
説明に表示されている数字と
見比べて決めています。
岸山
なるほど。
──
「私は足首がこのぐらい出るんだろうな」
とか、わかりますね。
岸山
あと、このワンピースなら、
小柄な方が長めに着てもかわいいんですよ。
もしそれで丈が長すぎたというかたは、
お直ししてくだされば大丈夫。
逆に、176センチのモデルさんに
38サイズを着てもらったんですが、
全く、短いとか、おかしな感じはなかったです。
伊藤
そうなんですね。
──
このワンピースは、
saquiのフォーマルのシリーズに入るんですよね。
岸山
はい、どの場面でも大丈夫なタイプのフォーマルです。
伊藤
この生地がいいのは、
全然しわにならないことなんです。
急に何かあって、この服を持って遠出して、
現地で着替える、というときにも対応しますよね。
──
男性はスーツを持ち運ぶ
ガーメントケースがあるんですけれど、
伊藤さんはこういう服を
どうやって持って行きますか?
伊藤
わたしはハンガーごと衣装ケースに入れて、
ふわっと畳んで運びます。
岸山
そうですね、ハンガーごと、がいいですよね。
伊藤
でも、この生地の服に関しては、
シワになりにくいので、
裏返してスカーフで包んでもいいですよ。
そうしたらすごくコンパクトになりますね。
──
旅先でアイロンをかけなくても大丈夫ですか?
岸山
ずーっと入れっぱなしはだめだけれど、
移動中ぐらいの時間、畳んでおくのは、
全然大丈夫ですよ。
伊藤
着いたら、掛けておけば。
岸山
肌寒い季節には、今までの
ノーカラースリットスリーブジャケット
合わせてもいいですよ。
──
単体で、夏はいかがですか。
岸山
夏にぜひどうぞ、
という言い方はしていないんですが、
フォーマルは、長時間何日も、
ということがないでしょうから、
夏に着てもいいと思います。
伊藤
そうですね。

saqui フォーマルの2週間

未分類

安心な服

未分類

家で過ごす時は、
寝っ転がったり、
ストレッチしたり、
家事もするから、
動きやすく、かつ着心地がいい服をえらびます。
洗濯がしやすいことも大事。

仕事に行く時は、
動きやすくて、
でもちょっときちんと見える服を。

食事に出かける時は、
着心地よりも、どちらかというとおしゃれ優先。
気持ちを引き上げてくれる、
きれいな色や素材の服をえらびます。

大きく分けると上の3つが私の服の傾向でしたが、
50代に入り、
「ちょっとあらたまったシーンに着る服」というものが、
必要になってきました。

お祝いごと、
それからお別れ。

この数年の間にいろいろなことがありましたが、
そんな時に着たのがsaquiのフォーマルです。

年々、あらたまった場所できる服は、
カジュアルになってきていますが、
そこはやっぱり大人。
上質な素材と美しい仕立ての服で、
その時を過ごしたい。
それが相手に対する礼儀でもあるから。

一枚持っていると、すごく安心。

今週から2週にわたって、
saquiのフォーマルウェアをご紹介します。
コンテンツも充実していますよ。
どうぞお楽しみに。

ことばにならない美しさ

未分類

伊藤
そして、スカートです。
こちらもとてもきれいな素材ですね。
前沢
ありがとうございます。
ウールが入っているレーヨンのサテンです。
ちょっと弾力性があるというか、
いい重さがある。
伊藤
肉厚ですよね。
前沢
そうなんです。
去年、この素材と出会って、
すっごく気に入って。
伊藤
やっぱり素材から入ることが多いですか。
前沢
逆に言うと「う~ん、いまいち」と思った素材は、
デザインができないんです。
もちろんデザインから素材を探すことも
あるんですけど、お料理と一緒です。
伊藤
うんうん。なるほど。
前沢
今、ちょっといいこと言っちゃった(笑)?
一同
(笑)
前沢
この生地に惚れたものの、去年使ったのは、
ジャケットのラペル(下襟)までだったんです。
でも、これは絶対、また使おうと思っていて。
それで今回の秋冬は、
このきれいな素材を最大限に生かすために、
シンプルなものをつくろう、
そうだ、スカートだ! と思って。
この重さだったら、もうセミフレアーの
スカートがいちばんいいかなと思いました。
伊藤
ギャザーを寄せてはいないですよね。
前沢
寄せていません。
通常あるダーツを開いてフレアーにして、
あとは、すっきりも着られるシルエットに。
この素材、ストレッチなんですよ。
伊藤
だから大丈夫なんですね。ダーツがなくても。
前沢
そうです。
あえて平面的にしたスカートなんですけども、
ストレッチ性があるので、
ハイウエストだけじゃなく、
ちょっと落としても穿いていただけます。
当初、L’UNEのほかの服と同様に、
ポケットもつくったんですけど、
物を入れると、
アテ(ポケットに入れた物の形)が出るんですよ。
しかもサテンは始末(加工)が難しい。
工場のかたも「がんばりますよ」と
おっしゃってくださったんですが、
「いや、とにかくきれいに、
素材のシンプルさを生かす方向で行きましょう」と、
ポケットはやめたんです。
伊藤
これを着る時は、便利さとかじゃなく、
もうすっきりきれいに着よう、と。
前沢
そうです。
そして、今回、ベルベットの
バインダーづかいという手法をとったのは、
いわゆるクラッシックなムードを
出したかったからなんです。
色も、黒もよいんですが、この色が気に入って。
便宜上「ネイビー」と呼んでいますが、
その名前ではおさまらないというか──。
伊藤
たしかに。なんて言うんでしょうね。
前沢
深緑のニュアンスもあって、
青銅の色、みたいな印象もありますし。
伊藤
なんとも言えない美しさですよね。
「weeksdays」で
青黒檀のお箸をつくったんですが、
それに似ているかもしれません。
黒にしか見えないんだけれど、
ちょっとした光の加減で、
一瞬、ブルーに見えるんです。
前沢
あ、すっごく、素敵です。
そういう一言では言えない色って、
奥行き感というか。色気がありますよね。
惹かれます。
伊藤
ほかの色の服と並べると、違いがはっきり。
黒もいいけど、こちらを選ばれた意味がわかります。
しかもすごく、用尺が大きいですよね。
前沢
はい。少しのフレアーだけれど、
丈を長くすることで、
動いた時に生地が落ちて、ちょっと揺れる。
この分量感と丈感は、
シンプルだからこそ生きるんだと思います。
何度も何度も「もうちょっとかな、
いや、少なすぎたな」とつくり直しました。
歩きやすさ、腰回りのフィット具合については、
もちろん体形によっていろいろありますけれど、
これがいいな、というところを選びました。
伊藤
Tシャツとスニーカーでも、カッコよさそうですよね。
前沢
そうなんです! 
素材感とバランスとかがマッチすれば、
どんなシンプルなものを合わせても、
素敵になると思います。
たとえばニット‥‥って、
L’UNEはニットをやっていないから、
残念なんですけど。
ミドルゲージの短い丈のニットとか、
きっと合いますよ。
伊藤
かわいいですね。
ニットって、またお洋服とは
つくりかたが違いますものね。
そっちも展開しはじめると、
ほんとに大変なことに。
前沢
ハイゲージのカシミヤ100%のニットを、
2年間だけ展開したことがあるんですよ。
けれども、あんまりあっちこっち手を出さないで、
私どもは布帛でやろうと。
伊藤
なるほど。
「weeksdays」のチームでも、
「見た目もとてもきれいだけれど、
着るとまた、違うよさがあるね!」
という話をしているんです。
前沢
ありがとうございます。
そうなんですよね、
見た目はわかりづらいんですけど(笑)。
使った裏地にも、ちょっと弾力性があって、
穿きごこちがいいんですよ。
ポリエステルなんですけれど、
ナチュラルストレッチがあって、
きれいにフィットする。
伊藤
いいですね。たのしみです。
前沢さんはとにかく生地がお好きで、
それを生かすためにデザインなさっている、
ということが、よくわかりました。
前沢
「動いた時、ベルベットがちょっと見えるなんて、
なんて素敵!」なんて、
想像しながらつくっているんです(笑)。
みなさん、快適に着ていただけるといいなと思います。
伊藤
前沢さん、ほんとうにありがとうございました。
前沢
こちらこそありがとうございました!

L’UNEの秋冬服、あのひとのコーディネート 2・小倉亜弥さん

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小倉亜弥さんのプロフィール

おぐら・あや
訪問介護員。担当している豊島区~新宿区内で
多いときで1日7~8件を電動自転車で訪問。

「今年は猛暑、例年より日焼けしてしまいました」

短大卒業後に入社したインポーター会社
アゴストでバイヤーアシスタントとしてパリに出張した際、
L’UNEデザイナー前沢さんと出会い、
その頃から前沢さんの服のファンに。

「出会ってから27年、
今でもブレのない服への熱い思い、尊敬しています」

アゴスト退社後は同じくインポーター会社に勤務、
その後仙台にて元主人とBUKOWSKIという
セレクトショップを自営、
東京に戻りセレクトショップにて販売の職に。
銀座三越と伊勢丹新宿店のジバンシーで販売職、
伊勢丹新宿店のバルマンで販売職を経て現職に。

「現職に至るいちばんの要因は、
末期がんの母を自宅で看取る際に、
とてもお世話になった訪問介護職の方や
訪問看護師の方の影響が大きいです。
半年間学校に通い資格取得しました」

趣味は音楽鑑賞。
コロナ前までは毎年フジロックやサマソニに。

「今年は大好きなフーファイターズの8年ぶりの来日にも
仕事で泣く泣く不参加。
来年こそは両フェスに参戦したいと思っています」

愛犬のミニチュアダックスフントの
マメさんと戯れるのが癒し。


「何を着ても彼女の空気感にしてしまうスタイルのある人」
とデザイナーの前沢さんがいう通りのこの堂々としたお姿。
小倉さんがカメラの前に立った瞬間、
「おお~」とどよめきが立ちました。

「小倉さんとは
私がパリに住んでいる30年くらい前からのおつき合い。
L’UNE立ち上げの8年前から、
ルックブックのモデルをお願いしているんです。
ハッとする着こなしが新鮮で‥‥」

と前沢さんがいう通り、
まさかサテンのスカートに
ライダースとロックTを合わせるなんて!

小倉さんの身長は165センチ。
L’UNEのルックブックを見ていた時は、
もっと高いのかしら?と思っていましたが‥‥
スタイルがいい、というのももちろんだけれど、
タイトなライダースを合わせたり、
手首や素足を見せる分量が絶妙だったりと、
全身をバランスよく見せる
コツのようなものがあるんだろうな。

髪型もご本人の雰囲気に合っていて、
すごくすてき。
「何を着ても小倉さんの空気感に」
の理由、お会いして納得です。

「L’UNEは前から好きなブランド」
という小倉さん。
ライン入りのパンツや、
襟元がタキシードっぽい形になっているオールインワン、
スネーク柄のプリーツワンピースなどを
大切に着ているそう。
どれも小倉さんらしいセレクト。
きっとかっこいいだろうなぁ。

前職はアパレルにお勤めだったとか。
シーズンごとに服を買っていた時期もあったそうですが、
今はそれは落ち着いて、
好きな服をじっくり着るようになったそう。
「L’UNEの服はおばあちゃんになっても着るつもり」
なんですって。

シャツにパンツを合わせて。

裾はパンツにインします。

あえてリボン結びにはせずに、さらっと首にかけ、
ボタンをはずし、襟を少し立てます。

「袖がふわっとしたものは、
ふだんあまり着ないんですが‥‥」
と言うけれど、
とても今日初めて袖を通したとは思えない。
すっかりご自身のものにされています。

「L’UNEの服は、きれいに着られるのに窮屈じゃない。
着心地がいいところも好きな理由」

ただきれいだけではだめ。
着ていてリラックスできるのは、
きっとパターンや素材のおかげ。
大人の私たちが求める服を、
前沢さんは見事に形にしてくれるのです。

「シャツだったら、ショートパンツにブーツを。
スカートは大きめニットにスニーカーがいいかな」

着崩すのが好きという小倉さん。
すっくとした立ち姿、かっこよかったな。

最高の素材を、デザインで遊ぶ

未分類

伊藤
前沢さん、こんにちは。
また、L’UNEのアイテムを
お届けすることができて、とても嬉しいです。
今日は、今回のシャツとスカートについて、
お聞かせいただけたらと思っています。
どうぞよろしくお願いします。
前沢
ありがとうございます。
なんでも、どうぞ。
伊藤
まずシャツですが、
つくられた経緯は、
どのようなことだったんでしょう。
前沢
まず、この素材がすごく好きだということですね。
すごく細い120番手の綿糸を、
双糸といって、2本が1本になるように
撚ったものなんです。
この生地ならではの光沢感、
ツヤ感があるんですね。
素材の持つ美しさにはいろいろありますが、
私は“ツヤっぽさ”がすごく好きです。
L’UNEで、以前、この生地を使い、
タキシードシャツをつくったことがあるんですが、
今回はもう少し、デザインされたシャツをと思いました。
とにかくきれいでベーシックな素材なので、
あえて、デザインをしてみようと。
伊藤
タキシードシャツというのは、
いわゆる、タキシードに合わせる
メンズシャツの形ですか?
前沢
そうです、メンズのタキシードシャツです。
衿の先が三角に折れていて、
胸元にU字型の布を重ねて
縫いつけてあるドレスシャツですね。
そのパターンで、
幾度か素材を変えてつくっていました。
でもレディスなので着丈は長くして、
細身のパンツと合わせるスタイリングでした。
伊藤
わぁ、素敵だったでしょうね。
前沢
ありがとうございます。
それで、今回のシャツですけれど、
シーズンとしてジャケットに力を入れることを、
まず、決めていたんですね。
伊藤
はい。
前沢
そこでジャケットに合わせるシャツを考えました。
そのとき「デザインシャツがいいかも?!」と、
思い立って、
伝統的な衿元でボウ(リボン)使いを
アクセントにして、
すっきりしながらもボリュームがあるという、
相反するふたつの個性をもった
シャツにしようと考えたんです。
“ザ・シンプル”と言えるくらいシンプルだけれど、
細部を見ていくといろんな仕掛けがある、
そういうものにしたかった。
そこで前身ごろをパネル切り替えですっきりさせて、
袖口はふわっとボリュームをつけました。
後ろ身ごろも、ヨークやタックじゃなくて、
ギャザーにしてみたら、
前と横と後ろの表情がそれぞれ
異なって見えてきたんです。
伊藤
ほんとだ。ギャザーがたくさん。
前沢
このボウも、タキシードシャツの時は
すごく細かったんですね。
でも今回は、太いリボンに。
伊藤
ボウは、どういうふうに結ぶのがいいですか?
たとえば蝶々結びにするとか。
前沢
決まりはないんですよ。
着るひとによって
様々に変わることを想定しています。
だからクラシカルに
大きく結んでいただくのもいいですし‥‥。
伊藤
ひとつで結んでも?
前沢
はい。いわゆるネクタイ結びにしても
かわいいんですよ。
そのときはきっちりでも、
ゆったりでも、おもしろいと思います。
ネクタイ結びで
スキニーデニムに合わせてもかわいいしです。
伊藤
すごく素敵ですね。
前沢
固結びにしてもよし、
結ばずにたらして、
王子様みたいにしてもいい。
伊藤
いろいろなたのしみ方がありますね!
前沢
そうなんです。そして、
これだけいろんなデザインを入れているので、
逆に、前のボタンは付けたくなかったんですよ。
伊藤
なるほど。
前沢
留めて着ても、
チラッと見えるぐらいがいいかなと思って。
そんなふうに、細部に、思いを少しずつ
詰めていったというシャツです。
伊藤
できあがるまでに、
「ここはこうしよう」とか、
「ああしよう」が、
いろいろとおありだったでしょうね。
前沢
ありました、ありました。
袖と後ろ身ごろにボリュームを持たせ、
前はすっきりさせるため、
肩にギャザーを入れたくなかったんですよ。
かわいくなりすぎてしまうから。
伊藤
なるほど。かわいさが過剰になってしまうと、
前沢さんの意図するところでは
なくなってしまうんですね。
前沢
はい、「それは違う」と思って。
解決していきました。
袖幅を細くしちゃうと、
着づらくなるんですよね。
そこで、ある程度の袖幅を確保するため、
ほんのちょっと、タックを入れたんです。
パタンナーさんとの話し合いで解決していきました。
伊藤
ほんとだ! タック。
前沢
そうするとツルンともしないし、
袖幅も2cmか3cm、増えるんです。
‥‥伊藤さん、私、
こんなこだわり話をしていてもいいんですか(笑)。
伊藤
はい、ぜひ。楽しいです。
前沢
よかった。パネル切り替えは、前身ごろだけじゃなく、
後ろもそうしてすっきりさせているんです。
けれどもタイトではないんですよ。
伊藤
脇が1枚で、前と後ろ身ごろになっている。
前沢
そうです。これは“三面”と呼ばれる
ジャケットのつくり方です。
シャツって、パネル切り替えがなければ、
通常は脇にカーブがあったり、
スリットがあったりするんですけれど、
このシャツは後ろのパネル切り替えが外側にあり、
裾のカーブもすこし後ろ側。
出して着ても“ちょっと”かわいい、
という印象にしました。
後ろはボリューミーだけれども、
前はすっきり見えるようにという
パターンワークがここにも生きているんです。
伊藤
このシャツは、
どんなジャケットに合わせようと思われたんですか。
前沢
プレーンなブレザータイプのものに合わせても、
雰囲気が出て素敵だなって思います。
ボーイッシュなテイストですね。
伊藤
ブレザーを着るときは、
ボウはどうしたら?
前沢
ブレザーを強調したい時は、
ボウはしなくてもいいんですよ。
衿を立てただけでも雰囲気が出ますから。
そうそう、このシャツ、
こういうカチッとしたタイプにしては、
肩幅をちょっと大きめの設定にしています。
伊藤
そうなんですか。
“ちょっと大きめ”にした理由は?
前沢
全体のバランスですね。
大きめと言っても、カジュアルシャツみたいな、
オーバーサイズな印象の“大きい”ではなく、
ちゃんと肩にのってのバランスを見ながら、
微調整をしての“大きい”です。
カジュアルなシャツって、
もっとフワーってなるんですけど、
肩傾斜をきつめにして、
肩のラインに添う感じにしています。
伊藤
へええ。
前沢
‥‥って、ほんとうに、細かいことばっかり! 
言い出したらキリがないんです(笑)。
伊藤さん、大丈夫ですか。
伊藤
大丈夫ですよ。わかります。
衿も特徴的ですよね。
前沢
衿はですね、台衿がないんです。
開衿ではないのだけれども、自由自在に垂れて、
ちょっと立てたりもできるようにしています。
つくり込んでいるようで、つくり込んでいないというか、
つくり込んでいないようで、つくり込んでいるというか。
伊藤
なるほど、首にもしなやかに寄り添いそうです。
前沢
そうなんです。
抜いて着た時にも、華やかさが出ます。
名前はシャツですけれども、
印象はふわっとした感じですよね。
ボウも自由で、基本は締め。
でも外したり、
内側に(首に直接)巻いても、
女性らしさが出ますよ。
伊藤
1枚持っていれば、いろんな着方ができますね。
前沢
きっとたのしんでいただけると思います。
もちろん単体でも、
ジャケット、コートを重ねても、
ニットに“ボウだけ”合わせても。
中にハイゲージのニットを着て、
シャツの前を開けて。
伊藤
わぁ、きっと、かわいいですね。
第一ボタンだけじゃなく
第二ボタンまで開けても、
また違いますよね。
前沢
そうなんです。2個開けると、いい感じなんですよ。
パリのサンジェルマン・デ・プレのカフェで
本を読んでいらっしゃるマダムのような、
そんなイメージになりますね。
ベーシックでいい素材を、デザインで遊ぶ。
そういうシャツですね。

再入荷のおしらせ

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完売しておりましたアイテムの、再入荷のおしらせです。
10月26日(木)午前11時より、以下の商品について、
「weeksdays」にて追加販売をおこないます。

saquiのフォーマルウェア

▶︎商品詳細ページへ
スリークォーター スリーブ ワンピース
ノーカラー スリットスリーブ ジャケット
ノーカラー ロングコートジャケット
丸衿プルオーバー
テーパードリボンパンツ
ストレートスカート

きちんとしていて、品があって。
袖を通すと気持ちが引きしまる、
saquiのフォーマルウェア。

体にしなやかに寄り添う、
フォルムの美しさはsaquiならでは。
襟ぐりの開きや袖丈なども絶妙で、
女の人を美しくやわらかく見せてくれます。

お別れのシーンでは、
パールや黒のストッキングと合わせてひかえめに。
また、組み合わせる小物によって、
華やかにもなる。
岸山さんのスタイリングをぜひ参考にしてみてくださいね。

生地は、
saquiの服ではおなじみの
「Faliero Sarti(ファリエロ サルティ)」のもの。
上質で着心地がよく、
さらにはシワになりにくい。
一枚持っているととても重宝するアイテムです。
(伊藤まさこさん)

なお、材料高騰のため、
2023年10月26日再入荷分から、
下記商品の販売価格が変更になります。
在庫がある商品については、
10月16日 午前10:59まで、
今までの価格で購入していただけます。



L’UNEの秋冬服、あのひとのコーディネート 1・西田美紗子さん

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西田美紗子さんのプロフィール

にしだ・みさこ
ファッションブランド「IÉNA」バイヤー。
大学卒業後、Baycrewsに入社、
IÉNAで店頭販売を経て現職に。
フレンチシックをコンセプトに
国内外のアイテムの仕入れを担当。

趣味は音楽を聴くこと。

「母と姉が音楽をやっていることから
音楽のある生活が日常でした。
音楽鑑賞、楽器を弾くことも好きなこと、
中学生のころから毎朝ラジオを聴くのが日課です。
もちろん今も変わらず、
出身地大阪のラジオ局リスナーです!」

■Instagram
■IÉNA website
https://iena.jp/
https://baycrews.jp/brand/detail/iena

今回は自社の今季のアイテムを合わせて
コーディネートしてくれました。
[お問い合わせ先]
メゾン イエナ(自由が丘) TEL:03-5731-8841


ボウ付きギャザーシャツ(ブラック)/L’UNE
ジャケット ¥41,800/IÉNA
デニム ¥19,800/KURO
シューズ ¥29,700/BIBI LOU

バイヤーというお仕事柄、
日々たくさんの服を見ている西田さん。

その中で、L’UNEはどんな存在ですか? と尋ねると、
「フェミニンだけれど甘くなりすぎず、
かっこよく着られる。
素材のよさとか、仕立てとか、
ちょっとしたディテールとか。
そういったバランスがとてもいい。
そういうブランドってなかなかないと思うんです」
と、西田さんが言えば、
「しなやかでありながら、確固たるスタイルがある人。
いつもL’UNEをさらっと着こなしてくれるんです」
と前沢さんが応える。

服を作る人と、えらぶ人。
ただそれだけの関係ではない、
「信頼」みたいなものがおふたりの間にはあるのです。
なんだかそれって、すごくすてきではありませんか。

3色あるシャツ、
西田さんがえらんだのはブラック。

「ちょっと改まった場所にも着られるシャツですが、
あえて着崩してみました」

シャツの裾はデニムからアウトさせて。

デニムはジャストサイズではなく、
少し大きめサイズに。
折り返した裾からのぞく
ベロアのワンストラップシューズもいいかんじ。

ジャケットは片手で持ったり、
さらりと肩がけしたり。

「黒いシャツがかっこよかったので、
素材感のある茶系でコーディネートしました」

リボンは大きく結んでボリュームを出し、上に重心を。

髪をタイトにまとめたのは、
「服が際立つように」とのこと。
なるほど。

セミフレアミモレスカート(ブラック)/L’UNE
ニット ¥17,600/IÉNA
ストール ¥38,500/THROW
シューズ ¥53,900/BILLI BI
バッグ ¥39,600/0711 TBILISI

続きまして、スカートを。
撮影中、スカートを翻らせるように動いてくれた西田さん。

「ドラマティックに広がるのがすてきだなぁと思って」

それぞれの服に合った見せ方を
よく分かってるところはさすがです。

スカートに合わせたのは、
ふわふわ素材のニットとストール。
素材でコントラストをつけたんですって。

後ろ姿はこんな感じ。
つるりとしたサテン地と、ふわふわ。
足元には茶系のブーツ(なんとウェスタンブーツ!)を。

ブーツの色とバッグの内袋の色がぴったり。
素材や色の合わせ方や、
足し引きのバランスがすごくいい。

「今回はこのふたつのコーディネートにしましたが、
シャツだったらデニムのサロペットを合わせても。
かっこいい感じにしたかったら、
スラックスやパンタロン、足元はバレエシューズとか。
スカートはグレーのパーカにスニーカーも合いそうです」

このふたつのアイテム、
他にどんな着こなしを? とたずねると、
いろんなコーディネートを提案してくれました。

「どちらのアイテムも可能性は無限。
ちょっとあらたまった集まりや、
これからは年末年始のパーティーにも
活躍してくれそうです」

お客さまからは絶大な支持を得ている西田さん。
着こなしのすてきさはご覧の通り。
「上から下まで西田さんと同じアイテムが欲しい」
なんていう方もきっといるに違いない。
取材に行った私たちweeksdaysチームも、
思わず同じものを買いたくなりましたから!

[お問い合わせ先]
メゾン イエナ(自由が丘) TEL:03-5731-8841

L’UNEのボウ付きギャザーシャツとセミフレアミモレスカート

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いい関係

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weeksdaysをはじめてから、
作り手の方との距離が、
グッと縮まりました。

とくに服のデザイナーさんたちと、
ここまで親密になるとは‥‥と
自分でもびっくりしています。

ファッションのスタイリストではない私は、
今まで服は、
一方的にファンだったものですから! 

展示会や打ち合わせ、
コンテンツ作りのためのインタビュー‥‥
話す機会が増えるごとに、
ますます興味が湧いてくる。
そのブランドがより好きになるとともに、
デザイナーの方々のことも好きになっちゃう。

仕事を通して、こんな広がりがあるとは。
ありがたいことだなぁと思っています。

今週のweeksdaysは、
L’UNE(リュンヌ)のシャツとスカート。

コンテンツは、
デザイナーの前沢さんおすすめのお二方に、
ふたつのアイテムを着ていただきました。

服を作る人と、着る人。

「お洋服を通してお互いを理解しあっていると
勝手に感じています」
と前沢さんがおっしゃるように、
そこには、すごくいい関係がありました。
どうぞおたのしみに。

MOJITO 撥水フィッシュテールコート あのひとに着てもらいました 2・松本海央さん

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松本海央さんのプロフィール

まつもと・みお
栃木県那須塩原市に拠点をおく
SHOZO COFFEEのスタッフ。
東京・世田谷区弦巻には、
焼きたてのお菓子を楽しんでいただく新しいお店、
POPPY COFFEE and BAKERYができました。
(身長152cm)

■SHOZO COFFEE STOREのwebsite
■POPPYのInstagram

■以前のインタビュー
・あのひとと、コンバース。
・カフェオレベースのこと。
・あのひとに着てもらいました。


世田谷区の弦巻通り沿い。
「駒沢中学校」でバスを下車して歩くと、
どこからか甘い香りが漂ってきます。
栃木県那須塩原市に拠点をおく
SHOZO COFFEEが展開する
コーヒーやおいしい焼き菓子のお店
「POPPY COFFEE and BAKERY」です。

以前、別のコートを着用して
登場してくれた松本海央さん。
現在は、軽井沢のSHOZO COFFEEと
POPPYを行ったり来たりの日々とのこと。

今回着ていただいたのは
MOJITOのメンズコートなのですが、
松本さんは、普段から
メンズアイテムを着ることはありますか?

「サイズが合うことがないので、
メンズアイテムはほとんど着ないんです」

今回はメンズのアイテムで、
しかもワンサイズということで
松本さんには大きいかな‥‥?
と思ったのですが、
とってもお似合いです!

「最初に手にした時、
大きいかなぁと思ったんですけど、
着てみたら意外としっくりきて驚きました」

このコート、着るひとごとに
そのひとに合ったサイズ感に見えるんです。
袖をまくったり、
ウエストをしぼったりして
いろんな着こなしもできます。

「黒とカーキを着させていただきました。
黒は普段からよく着るんですが、
カーキはあまり着ることがないので新鮮でした。
カーキでも、そんなにミリタリー感がないので
日常的にも着やすいですね」

そうなんです!
生地に上品な光沢があるので
カジュアルになりすぎないんです。

「今日のコーディネートは、
カジュアルなメンズコートに合うよう
黒のブラウスとデニムで
ボーイッシュな雰囲気にしてみました」

ボーイッシュとはいえ、丸いかわいい襟に
松本さんらしさが表れています。

「暗めのコーディネートなので
靴の色がワンポイントです」

これからの季節、
こんな風にブーツを合わせるのもよさそうですね。

「これからだんだんと涼しくなっていくので
中には軽いものを着て、
その上にこのコートを羽織ったりしたいです」

まだまだ暑いとはいえ、
朝晩は空気が冷たくなってきますしね。
そんな季節の変わり目にもぴったりですね。

「軽井沢だと朝晩は涼しいし
夕立ちなどで急に雨が降ったりするので
このコートはすごく重宝しそうです」

ペーパードライバーを卒業し、
ここ3年ほど運転をしはじめた松本さんは、
軽井沢のSHOZO COFFEEには車で行っているとのこと。

「軽い雨ならこれがあれば大丈夫だから
車にこれ一枚置いてあると
とっても便利ですね」

とても軽くて持ち運びにも便利で、汚れにくい。
松本さんのように移動が多いひとにもとてもよさそうです。

今回もすてきに着ていただいて
ありがとうございました!

MOJITO撥水フィッシュテールコート あのひとに着てもらいました 1・清水彩さん

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清水彩さんのプロフィール

しみず・あや
2010年、Landscape Productsに入社、
GOOD NEIGHBORS’ FINEFOODSのディレクションや、
Piliのマネージメント・バイイング、
海外アーティストとのやり取りなどを担当、
取締役に就任する。
2021年に独立。
日本やカリフォルニアの間でキュレーションや
ディレクションをメインに活動中。
ふたりの子どもとの3人ぐらし。
「weeksdays」ではクラッチバッグの回
Half Round Tableの回に登場。


「ずっと服が好き」という清水彩さん。
でも最近、着方が少し変わってきたのだとか。

「若い頃は、いかにくずすかを考えてきましたが、
今はきれいな要素を取り入れるようにしています」

新品を履くのは、
かっこ悪いとさえ思っていたスニーカーも、
今は「きれいでないと」。
そう思うようになってきたそう。

その感じ、すごくよく分かる。
年齢を重ねるにつれ、
要所要所に「きれい」を足していかないと、
おや? ‥‥という感じになっちゃう。
大人のおしゃれって気を遣います。

コートからのぞかせたのは、
白いレースの襟。
中にはキルティングのベストを重ねました。

「このコート、たっぷりしているから、
コートやジャケットを中に着てもよさそうです」

そう、秋口から冬まで(そして春先まで)、
長い期間、着られるのも、このコートのよいところ。

バッグと靴は黒でひきしめて。
このコーディネートに、
トレンチコートではなく、
あえてMOJITOのコートを。

カジュアルと「きれい」が
上手にミックスされているところ、
さすがだなぁ。

ブラックのコートには小花柄のワンピースを。
「かわいいものに、
反対のイメージのものを合わせるのが好き」
なんですって。

靴は撥水加工された革のブーツ。

「だからこれは雨の日、
もしくは雨が降りそうな日対策のコーディネートです」

雨の日に、ワンピース? と尋ねると、
「パンツだと、裾が濡れてくるのが気になって」
との答えが。
なるほど。
コートも靴も撥水加工、
裾の汚れや跳ねが気にならないスカートで
雨の日も万全、というわけです。

続きまして、
最近、気に入っているという、
上下デニムにブラックのコートを。

「もともとオールインワンが好きで
よく着ていたのですが、ある時ふと、
デニムの上下もいいんじゃない? って思って」

作業着風に見えないように、
コートからのぞく指先に赤いネイルを塗ったり、
リングを重ねたり。
ほら、ここでも「きれい」を足している。

傘を持つのがあんまり好きではないという清水さん。

小さなチェックのバッグは撥水加工。
ブーツも、そしてコートも撥水。
これなら、小雨くらいならへっちゃら。
大振りの雨の時は雨宿りして。
傘を持たなくとも、どうにかなりそう。
このコート、
安定しない最近の天候の強い味方でもあります。

キャップにフードを重ねて。
キャップの素材はスウェード。
だから、スポーティーに寄りすぎない。

このバランス、参考にしたいなぁ。

ミリタリーウェアをベースに、機能的な、タウンユースのコートを

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──
今回このコート、
「weeksdays」ではベージュ、ブラック、
そしてカーキの3色で展開します。
カーキは別注色、
「weeksdays」のために
特別につくっていただきました。
ありがとうございました。
山下
はい、MOJITOで展開するのは
ベージュとブラック、シルバーですが、
「weeksdays」ではシルバーのかわりにカーキ、
いわゆるオリーブ色をつくりましたね。
──
デザインは、山下さんですね。
くわしく教えていただけますか。
山下
M65パーカという、
1965年にできたフード付きのミリタリーパーカが
デザインのベースになっています。
アメリカ地上軍の極寒地野戦用のパーカですね。
うんと寒い場所のアウターなので、
保温性のあるライナーを内側に着る。
それでいろんな部分がものすごく大きくできてるんです。
フィールドジャケットを着て、
ライナーを着てから、最後にこれを着るんですよ。
──
だから大きめなんですね。
山下
はい。ミリタリーウェアって
いろんなブランドやデザイナーがデザインソースにし、
アップデートして
新しいファッションのベースに使うんです。
このコートも、原点であるミリタリーを、
MOJITOとして解釈し直した、ということですね。
それで、M65って、メンズファッション史上、
おそらく3本の指に入るぐらい
よく使われているアイテムです。
モッズコートってわかりますか? 
あれは「M51」と「M65」、
これらはよく似た2つのタイプの
極寒地用のパーカなんですけれど、
それを1960年代、英国のカウンターカルチャーの中、
若者たちが着たことから火が点いたファッションです。
ベスパに乗って、モッズコートを着るのが
彼らの定番でした。
そういえばフードなしのものを
1976年の映画『タクシー・ドライバー』で
ロバート・デ・ニーロが着ていましたね。
あれはモッズファッションではなかったけれど。
──
なるほど、このコートとモッズコートは、
ルーツが同じなんですね。
じゃあこれも「モッズコート」と言える?
山下
いえ、モッズというスタイルは
MOJITOがもつコンセプトの時代背景とは異なるので、
僕はその名称を使わず、
「フィッシュテールコート」と呼んでいます。
フィッシュテールというのは、
「M51」や「M65」の後ろ身ごろの裾が
魚の尾ひれのような形をしているのを指します。
フード付きのトップスですから、
パーカというのが一般的かもしれませんが、
今回、「weeksdays」を通じて
女性のみなさんにも大きめに着てもらうことを考えて、
じっさいに着たときの印象から、
コートと呼ぶことにしました。
──
なるほど、よくわかりました。
今回のコートは、M65をソースにしながら、
MOJITOならではのアップデートが
ほどこされている。
具体的にどんなところに
MOJITOらしさがありますか。
山下
M65は、いちばん上に着るので、
どんな厚着の上からも着られるように、
そして、運動量を確保するために、
大きくできているわけです。
これはそのシルエットを生かしながら、
ミリタリーウェアとしては必要だったけれど、
街着では不要な、いわばオーバースペックな部分を
全部そぎ落としたかたちです。
たとえば本家には袖や裾についてるドローコードとか、
そういったものを全部排除してます。
だから袖口も使いやすいデザインになっています。
ミリタリーウェアだと、
袖がベルトでしぼれるようになっていたり、
ポケットにフラップがついてたりするんですけど、
そういったものも全部排除して、
街着らしく、
ステンカラーコートのディテールを少しミックスさせ、
タウンユースにアップデートしてます。
──
なるほど、ドローコードを減らしたり‥‥。
山下
でも、ウエストをしぼる部分は、
ドローコードって実用的だし、
絞ったシルエットの美しさもあるので、残しました。
ほんとはもう1個、裾についてるんですよ。
けれどもこのコート、袖口や袖幅のつくりは、
ものすごくミリタリーウェアに近いんです。
──
ミリタリーウェアが原型だと、
生地が厚くて重いのでは? と思いきや、
おどろくほど、軽く、薄めなんですよね。
山下
はい。軽さもありますね。
「機能素材」っていう言い方をするんですけど、
このコート、「撥水」の機能を加えた
素材を使っているんです。
ナイロンとポリエステルで合成された高密度の平織りに、
撥水とシーレ加工をしています。
──
撥水というのは水をはじくという意味ですよね。
シーレ加工とは?
山下
生地の気密性を高めるための加工です。
シーレはフランス語でCIRE、
「ワックス」のことです。
でもそのままの意味ではなく、
ワックスをかけた“ような”、
独特の光沢感が出ていることが由来です。
──
たしかに、独特の質感ですね。
山下
焦げ付き防止加工されたフライパンって、
表面に膜があるんですよね。
で、水を弾く、油を弾く。
このコートの加工は、
極端に言うとそれに近い。
生地の上に1つの膜があって、
機能を高めているわけです。
──
気密性が高いと聞くと、
そういう素材って、いわゆるレインコートのように、
着るとちょっと暑いというか、蒸す感じがありますが、
このコートは、蒸す感じがあまりしません。
山下
そうなんです。
けれども外気の強い湿度や
雨粒のような水はブロックします。
この素材の撥水効果はものすごいですよ。
お見せしましょう。
こうして水をこぼしても‥‥。
──
おぉ!! 水滴が、丸い粒になってコロコロと。
すごいですね。全然しみ込まない。
こんなに弾くんですね。
山下
はい。ファッション性を重視しつつ、
雨具としても優秀なコートです。
今回「weeksdays」で展開するのは
メンズのLサイズ、
レディスとしてはたっぷり大きめのワンサイズですから、
マントというかケープというか、
いちばん上だけ留めて、
たとえばバックパックや
ショルダーバッグの上から
すっぽり着ることもできると思います。
最近のゲリラ豪雨的な雨の日にも、
すごく便利にお使いいただけますよ。
──
じゃあ小柄だったり華奢な方には
大きく見えるかというと、
不思議なことに、そうでもないんですよね。
ちゃんとおさまるというか。
山下
そうなんです。いまはレディスでも
オーバーサイズは定番化していますしね。
ただ袖が長すぎたりしたら、
袖口をロールアップしたり、
腹囲の大きさが気になったら、
ウエストでブラウジングしたりと、
いろんな着方ができるので、
「大きすぎるかも」という心配はなさらずに。
──
わかりました。
キャップもそうですけれど、
MOJITOで山下さんがつくられるアイテムは、
素材の機能性が考えられていますね。
山下
はい。
昔のいわゆる名品というものがあって、
それをある程度タウンユースにする時、
もっと軽くとか、水を弾くとか、
そういったことを重要視して
アップデートをしています。
──
このコート、性別を問わずいろんなかたが
着られると思うんですけれど、
そういうことって意識されているんですか。

▲13オンス、ヘビーウェイトの
シャンブレースリーピングシャツと、
シャツがチャコール、
そしてパンツと靴は黒。
このコートのブラックは、
一番濃いグレー、とも言える黒なので、
全体をグレー&ブラックでまとめると、
奥行きのあるグラデーションが楽しめます。

山下
そうですね‥‥意識してつくることもありますが、
何品番かは、意図せずに、
圧倒的に女性のお客様に売れた、
という経験もありますよ。
いま僕の着ているシャツに似てるんですけど、
着丈がもっと長くて、
もっと襟の前下がりが広く、全部ボタンが開き、
裾のカットが深いものでした。
──
それはワンピースというか、
スパッツや細めのパンツを穿けば
一枚で着られちゃう、というような感覚で
お求めになられたのかもしれないですね。
山下
そうですね。あれは女性のお客さまに
たいへん好評をいただきました。
──
なるほど。
ところで、このコートの生地の感じだったら、
オールシーズン着られそうですが。
山下
はい。これ、いちおう、
AW(秋冬)のコレクションではあるんですけれど、
季節を問わず、広く、長くお使いいただけると思います。

▲ベージュはちょっとライトな感じで、同系色のグラデーションでコーディネート。サンダルに白いソックスを合わせています。ダブルジップなので、前をどう留めるか、でも、ずいぶん表情が変わるんですって。

──
いいですね! 
ところで山下さんといえばヘミングウェイですけれど、
今回はヘミングに関係していないんですね。
山下
そこ突っ込まれるとウッとなるんですけど、
関係していないんです。
ヘミングウェイは61年に亡くなってるので、
それ以降のデザインソースっていうのは、
僕は、本来、あんまり使わないんですけど。
──
でもヘミングウェイが似合いそうです。
山下
無理くり、もってくと、
ヘミングウェイって「旅する文豪」ですから、
このコート、旅にはコンパクトになるので、
とってもいいんですよ。
──
そう思いました。旅にすごくいいと思います。
クシャクシャ、ってかばんに入れても大丈夫ですか?
山下
全然大丈夫です。
ただ、生地の特性として
チョークマークっていう言い方をするんですけど、
強く折れたシワが、
ちょっと白っ茶けるときがあります。
それは傷ではなくて、
そういう素材の特性です。
それも個性だと思っていただけたら。
まぁ自然に落ちますけれど。
──
ほんとに長く着たらいつかは撥水加工も落ちますよね。
でもクリーニング屋さんで撥水加工を
やり直してもらうというのは‥‥? 
山下
それは、なさらないほうがいいですね。
できるクリーニング屋さんもあるとは思うんですけど‥‥。
手入れの仕方は、製品タグをよくごらんください。
──
お家で洗える。水洗いができますよね。
山下
はい。注意点を守っていただければできます。
要は撥水するので、
洗濯機だと、脱水で回すときに、
内側の水滴が抜けきれなくて溜まって、
つまりは洗剤が残る可能性があるんです。
だから大きいタライや
バスタブに水を入れて洗剤を溶かし、
押し洗いし、よくすすげば、全く問題はありません。
──
そっか、わざわざ洗濯機に
入れる必要はありませんね。
山下
思いっきり泥をかぶったとかケチャップこぼしたとか、
そういったときでも、水で落ちますから。
──
そっか、バスルームにかけて
シャワーで流せばいいんですね。
山下さん、ご自身で着られるとしたら、
どんなコーディネートをなさるんでしょう。
山下
そうですね。もうほんと、
あんまりこのコートを意識するっていうよりも、
普段着てるものの上にバサッと着るほうが
いいかなぁと思います。
たとえばスウェットパンツに、
白いスニーカーにパーカにこれ、とか。
──
うんと気軽に。
でもきっと、この独特の光沢、質感だったら、
カジュアルでもきれい目でも、大丈夫な気がしますね。
山下
その通りです。
いろんな手持ちの服と合わせて着てくださいね。
──
ありがとうございました。
山下
こちらこそありがとうございました。

MOJITO の撥水フィッシュテールコート

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森でも街でも

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去年の秋、森に小さな家を買いました。

内見に訪れた日が、
あまりに清々しい秋晴れだったこと。

敷地の中にある、大きな朴の木の落ち葉から、
とてもいい匂いがしたこと。

そんなことが重なって、
よし、ここにしよう、
そう思ったのでした。

それから一年ほど経って、
今はまだ改装中。
床材は? 
窓はどうする? 
なーんて、決めることはたくさんですが、
それがまた楽しい。

‥‥と同時に、
今まであまり目がいかなかったものに、
興味が湧いてきました。

スコップ、長靴、ガーデングローブ‥‥

展示会でも、なんとなく森を歩く時に
重宝しそうなアイテムに惹かれている。
おもしろい変化だなぁと思わずにはいられません。

MOJITOのコートもまた、
その変化のさなかに見つけたアイテム。

でもね、着てみて分かったんです。
これって森の中で着るだけではもったいない。
街着にもぴったりなんです。

MOJITOの山下さんが考えるものって、
ちょっとひねりが効いていて、
思わずそうそうこれ、とうなづいちゃう。
すごいなぁ、山下さん! 

コンテンツではふたりの方の着こなしを拝見。
こちらも合わせてどうぞ。

SLOANEのタートルネック、こんなコーディネートで 伊藤まさこ 2・グレーとブラックで秋冬らしさを

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グレーの首元は、
片方だけくしゅっとさせました。
これはSLOANEの森内さんに教えてもらった、
タートルの首元をさりげなく、くずす方法。

タートルネック長袖Tシャツ(グレー)/SLOANE
パンツ ¥27,500/t.yamai paris

簡単なのに、こなれて見える。
シンプルな服ほど、
こういうちょっとした着こなしの工夫が
ものを言うのです。

デニムにインするとこんな感じ。
髪はタイトにまとめて。

タートルネック長袖Tシャツ(グレー)/SLOANE
パンツ ¥27,500/t.yamai paris
ワンピース ¥46,200/Honnete(グラストンベリーショールーム)

その上からワンピースを羽織ります。

このタートルネック、
しっかりした素材ですが、
「厚手」と呼ぶのはちょっと違う。

シューズ ¥30,800/Catworth(グラストンベリーショールーム)

こんな風にワンピースを重ねても、
窮屈な感じにはならず、
着ていて快適なんですよ。

タートルネック長袖Tシャツ(ブラック)/SLOANE
ジャンプスーツ ¥39,600/Honnete(グラストンベリーショールーム)
シューズ ¥18,700/Catworth(グラストンベリーショールーム)

オールインワンの下に重ねても、すっきり見える。
ここではブラックを合わせましたが、
グレーを合わせて色の濃淡をたのしんでも。

ストール ¥16,500/Honnete(グラストンベリーショールーム)

もう少し秋が進んだら、ストールを。
かっちり巻くのではなく、
さっと羽織ると軽やかに見えます。

一枚で着るのはもちろん、
ワンピースやオールインワンの下に着たり、
ストールを羽織ったりと、
着こなしの幅が広がるタートル。

ホワイト、グレー、ブラック。
好みの色を見つけてくださいね。

[お問い合わせ先] 
t.yamai paris TEL:03-6407-1651
グラストンベリーショールーム TEL:03-6231-0213

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