永田 |
ええと、布団を、買うのが、趣味? |
大塚 |
はい(笑)。 |
永田 |
買うのが、趣味? 集めるのが趣味? |
大塚 |
それだけが趣味ってわけじゃないんですけど(笑)。
見ると・・・欲しくなっちゃう。 |
永田 |
布団を見ると、欲しくなる(笑)。 |
大塚 |
べつに布団屋さんを
回ったりするわけじゃないんですけど、
チラシとか入ってくるじゃないですか、通販とかの。
そういうの見ると・・・いいんじゃないかなあって。 |
永田 |
(笑)。で、いくつあるんですか? |
大塚 |
8組はあると思う。 |
永田 |
なんで8組も(笑)。 |
大塚(夫) |
・・・増えてる。 |
永田 |
あははははは。8組ということは、16セットくらい? |
大塚 |
うん。最低限、買う単位は2組でしょ。
掛け敷きのセットで。 |
永田 |
そういうもんスか。 |
大塚 |
布団って、綿とか羽毛とか羊毛とか
いろいろあるんですよ。
羽毛にもいろいろあってですね、
なんかいっぱい持ってるように
思われるかもしれないけど、
そういう違った種類のものを見ると、
欲しくなっちゃうんですよ。 |
永田 |
あの、その布団って、全部使うわけですか? |
大塚 |
いつも使うやつは決まってるの。 |
永田 |
使わないんだ! |
大塚 |
使わないのは、年に1回とか2回、干すだけ(笑)。 |
永田 |
あははははは。そこがおもしろい。
買っただけで満足ってわけでもないんですよね? |
大塚 |
うん。買ってきて、こうやって押すじゃないですか? |
永田 |
手でフカフカと。 |
大塚 |
「ああ〜、さすが気持ちいい〜」って。 |
永田 |
あははははは! |
大塚 |
いちど使っちゃうと新品じゃなくなっちゃうでしょ。
だからすぐに全部カバー掛けて。
カバー掛けないの嫌いだから。
押入にしまうの。で、「あるある」って。 |
永田 |
「今日はいっちょコレで寝てみるか」って、
とっかえひっかえするわけじゃないんだ? |
大塚 |
それ、しないんだよね。 |
永田 |
しないんだあ。
じゃあ、その、布団集めの、ピークはどこなんですか?
買って、家に初めて届いたとき? |
大塚 |
注文したとき。 |
永田 |
注文したとき(笑) |
大塚 |
注文するとすごい満足して。
でも、もうすでに押入とかパンパン状態なんですよ。 |
永田 |
でしょうね。 |
大塚 |
だから玄関にドーンと来ると、
やっぱり大きいじゃないですか、布団。 |
永田 |
はい(笑)。 |
大塚 |
だから「どうしよう?」とは思うの。 |
永田 |
あはははは、「どうしよう?」とは思うんだ? |
大塚 |
うん。包まれてるからすごい大きくて。
で、圧縮袋とかも買ったんだけど、
すごく大変なの。圧縮するのが。
それに圧縮しても、重さは変わらないの。 |
永田 |
・・・質量保存の法則。 |
大塚 |
そう。大きさは若干変わるんだけど、
重さは変わらないから、大変なの。
入れとくでしょ。そうすると、
出し入れのときに破けちゃって、
押入の中がパンパンになっちゃって。
出なくなっちゃって(笑)。 |
永田 |
中でボワッとなってるんだ(笑)。
逆に捨てることはないんですか? |
大塚 |
ないの。 |
永田 |
ないんだ(笑)。 |
大塚 |
でも、あなたの布団は捨てたんだよね? |
永田 |
え? |
大塚(夫) |
俺が独身時代から使ってた布団です。 |
大塚 |
「こんなのもういいや」って。 |
永田 |
あはははは。 |
大塚 |
やっぱり古いのは薄くなってきちゃうじゃないですか。 |
永田 |
でも自分が買ってきたやつは・・・。 |
大塚 |
捨てない。 |
永田 |
(笑) |
大塚 |
最近、いつも使ってるやつが薄くなってきたんですよ。
だから、2枚重ねて寝てるんです。 |
永田 |
捨てずに2枚にして(笑)。 |
大塚(夫) |
・・・あの、口はさんでいいですか? |
永田 |
どうぞ。 |
大塚(夫) |
べつに2枚重ねなくても、
うちには1枚でフカフカな布団が山ほどあるんです。 |
永田 |
あはははは! |
大塚(夫) |
あれなら2枚重ねなくてすむし、
十分フカフカなんです。
2枚重ねなくてもフカフカに・・・。 |
大塚 |
いいの! あれはお客さんがきたとき! |
大塚(夫) |
お客さんなんか来ないんですよ! |
永田 |
(爆笑)
お客さんが来たときに、
その自慢の布団を出すときはうれしいんですか? |
大塚 |
・・・ちょっとヤなの。 |
永田 |
ヤなんだ(笑)! |
大塚 |
「いくらでもあるんですからどうぞどうぞ」って
言うんですけど、ホントはちょっとヤなの。 |
永田 |
(まだ笑ってる) |
大塚 |
だから、コレクションなのかなあ。 |
永田 |
あの、それって、たとえば、
ほかの何を買っている感覚に近いんですか? |
大塚 |
う〜ん、私、お皿も好きなんですよ。 |
永田 |
あ、食器に近いんだ? |
大塚 |
うん。 |
永田 |
食器って、何枚もあってもいいですもんね。
買ったからって毎日ずっと使うわけじゃないし。
使わないけれど、あれば欲しくなるし。 |
大塚 |
うん。感覚としては食器かもしれない。 |
永田 |
食器だったらわかるなあ。
だから、つまり、その、デカいだけだ。
デカいから、人がやらないだけだ。
食器とか、切手とかといっしょで、
買って、自分の物として並べておきたいんだけど、
問題は、デカいから(笑)、あんまり人がやらなくて、
人が話すと、ギョッとされるわけだ。 |
大塚 |
ええっ、ギョッとされるかな? |
永田 |
・・・ギョッとするって。 |
大塚 |
でもお客さんが来たときの備えなわけだし。 |
永田 |
でもホントは寝てほしくはない、と。 |
大塚 |
あ、でもそんなこと言うとお客さんが来なくなっちゃう。
そんなことないです。いくらでも寝てもらっていいです。 |
永田 |
(笑)。よく知らないんですけど、
きっと布団にもバカ高いのとかあるんでしょう?
そういう方向には行かないわけなんですか? |
大塚 |
キリがないから。
安いのだと、掛け敷きのセットで
1万円くらいのとかあるんですよ。 |
永田 |
ああ、あるある。 |
大塚 |
あるでしょ? だからそういうのを見ると、
「これならもう使い捨てでいいじゃない」って。 |
永田 |
あはははは。
使ってもないし捨ててもないのに。 |
大塚 |
そう(笑)。でも1万円とか8千円なら、
1回飲みに行くとなくなっちゃうけど、
布団ならドーンと残るじゃないですか。 |
永田 |
たしかに、布団はドーンと残る。 |
大塚 |
すごく得なような気がして。
でも最近は買ってないですよ。
引っ越ししようと思っているので。
だからあの、場所さえあれば買うと思うんだけど。 |
永田 |
場所さえあれば(笑)。 |
大塚 |
うん。だから引っ越しして広くなったら、
そのときこそ、いまのペタンコの布団は捨てて、
新しいのを買う! |
永田 |
新しいのを買うんだ! |
大塚(夫) |
・・・困ったもんです。 |
永田 |
ちなみに、同居人としてはどうなの? |
大塚(夫) |
あの、俺が、古本屋に行って、
文庫本を3冊買ってきただけで怒るんですよ。
「しまうとこないのに!」って。 |
永田 |
ガハハハハハ! |
大塚 |
だって、絶対捨てないんですよ! |
大塚(夫) |
じゃあ布団はなんだ! |
永田 |
(笑いっぱなし) |
大塚 |
あなたが本買ってくるほど
頻繁なわけじゃないじゃないか! |
大塚(夫) |
俺の買った本の総量を合わせても、
布団にはおっつかない。 |
大塚 |
じゃあいい。そんなこと言うならまた買う! |
大塚(夫) |
・・開き直るんですよ。 |
永田 |
(笑いっぱなし) |
大塚(夫) |
う〜ん。 |
永田 |
一応、買うときは「使おう」と思ってるんですよね。 |
大塚 |
そう。でも、昨日まで使えてたものが、
急に使えなくなるわけじゃないじゃないですか。
だから「まあこれでいいか」って・・・。 |
永田 |
一生ループだ、ソレ(笑)! |
大塚(夫) |
・・・困ったもんです。 |
永田 |
そして布団だけが貯まっていく。
ベッドには興味ないんですか? |
大塚 |
あったんだけど捨てちゃいました。 |
永田 |
あ、ベッドは興味なし。 |
大塚(夫) |
あの、俺はけっこうベッドに寝てみたいんですよ。 |
永田 |
わははははは! |
大塚 |
やだやだやだ。 |
大塚(夫) |
で、引っ越しを計画中なので、
「ベッドを買おう」と言ったんですよ。 |
永田 |
(笑)。よく言うね、でも。 |
大塚(夫) |
ええ。で、そしたら彼女は、
「布団がこんなにたくさんあるのに
なぜベッドが必要なんだ」
と言うわけですよ。使ってない布団を差して。 |
永田 |
(笑) |
大塚(夫) |
・・・返す言葉がないんですが。 |
永田 |
それ、なんつうの、シュールな話だね(笑)。 |
大塚 |
でもなんでそんなにおもしろがるのかわからない。
だって普通じゃないか、布団を買うのは。 |
永田 |
(笑) |
大塚(夫) |
(苦笑) |
永田 |
あの、話合う人とかいます?
布団話で盛り上がるような。 |
大塚 |
・・・いない。
|
永田・
大塚(夫) |
(爆笑)
|