糸井 |
ただ、
ケンカの強いやつが強かった歴史、
っていうのは、たかだか
1000年2000年だと思います。
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タモリ
| そうですよ。
西洋が戦争に成功して、
おれたちがその論理的にも
思想的にも
ひっぱってるっていうのは、
たかだか
たいしたことじゃないんですよ。
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糸井
| ジャイアン政治ですよね。
ぼくらがのび太政治で。
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中沢
| ははは。
吉本隆明さん、
ずっとそういうこと言ってますもんね。
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糸井
| そういうことですよね。
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タモリ
| 吉本さんも
やっぱりその段階的に来たというのは
違うとおっしゃってるんですか。
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糸井
| そうですね。
アフリカ的段階っていう
今日のお話の中では、
この後に出るんですかね、それとも今?
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中沢
| いつ出てもいいんですけども、
そのタモリさんが
あーうーとしか言ってなかったっていうことが、
アフリカ的段階っていうことで、
かつて言われてきたイメージにあたる部分です。
アフリカ的段階っていうのは、
概念だから、
別に直接のアフリカは関係ないですけども、
今のぼくらの人類の発祥地がアフリカと考える、
そういうことで考えたほうがいい。
ただ、
アメリカの先住民もアフリカ的段階だし、
オーストラリア先住民もアフリカ的だし、
日本人のものの考え方も、
重要な部分では、
アフリカ的段階と言っていいだろう、
ということですよね。
そこには歴史の考え方における
発展段階はないわけですから。
進化という考え方が
適用できないことになっている。
そうすると人間の歴史の
アフリカ的段階というのも、
これくらいの地層、下手すると
10万年とかの地層を組みこんでいける。
だからそこを歴史の教科書で
1ページですませないということにすると、
いろんな構造ががらっと変わるだろう、
というのが吉本さんの考え方ですよね。
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糸井
| 言葉ができる前に、
踊りの中にこめられたものが
あるかもしれないわけですからね。
声の出し方によっての変化、
もちろん犬でもサルでも、
もちろんそういうところがありますし。
人間が
長くやってるところの身振りだとか、
食べ物の食べ方だとか、
そういうところにこめられた
微細なその文化の発展っていうのを、
言葉以前の発展からずっと
ページにしたてていくってことですよね。
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タモリ
| なるほど。
(明日に、つづきます)
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2006-01-07-SAT
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