糸井 |
都市開発っていうのは、
やっぱり箱中心だから
つまんないんだと思うんです。
たとえば、
下北沢っていう街は、
航空写真とかで見たら
つまらない街ですよね。
だけど、
芝居をやる人にとっては、
ブロードウェイから
オフオフブロードウェイまで
ぜんぶ、
点在してるじゃないですか。
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中沢
| みうらじゅんにとっては
天狗祭りとかね。
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糸井
| そうですよ。
ああいう発想で、
ソフト中心のジャンルわけで、
ある町を発展させていく方針は
いろいろ、あっていいですよね。
芝居をやりたいんだけど、
劇団にまだ入れない人が、
ウエイトレスをやっているみたいな……
あるソフトを中心とする階層がある町は
いいですよね。
ロック村とかだと、
どこの家にも
内田裕也の御神影があるとかね。
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タモリ
| 全員、シャケナベイべー。
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糸井
| (笑)あるいはお笑い村とか。
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タモリ
| お笑い村は……うるさくてしょうがない。
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糸井
| そこに観光客として行くぶんには、
笑ろた笑ろたっていって
帰ってこられるじゃない。
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中沢
| アースダイバー地図は、
ソフトと地形とが
結びついていることを示してますよね。
土地の地形っていうのを頭に入れて、
都市を作っていくと、自然な街ができていく。
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タモリ
| いきなり
違うところに
お笑い村を作りましょう、
って、これは違うわけです。
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中沢
| それは
テーマパークになっちゃいますもんね。
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糸井
| つまり、
笑いというのはなにであるかと、
笑いということから岬に建てるみたいなね、
そういう発想ですよね。
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中沢
| そうですね。
だって、どうして上野のあそこに、
あんなにオートバイ屋が並んでいるのか、
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糸井
| そうそう。
あの上野駅の線路の向こう側に、
海側に、バイク屋があるんです。
あそこをぼくらが、
中沢君と一緒に歩いたんですけども、
もともと、馬がいた場所なんですよね。
馬を売るところなんです。
だから「同じ」なんです。
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タモリ
| でも、
オートバイ屋さんは
そういうことを知らないと思うんですよ。
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糸井
| それはね、中沢説ではね、
知ってるっていうんですよ。
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中沢
| 老人たちは知ってると思う。
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タモリ
| さらにこれから
中沢さんに話していただくのは、
人間古来の、
「本当のところの最初の考え方」は
いったいどういうものか、
というところからですよね。
アースダイバーもそうでしたけど。
思想、生き方、
社会全体の構造が
変わっていく考え方を探ろう、
という話がこれからあるわけですけれども。
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糸井
| そうですね。
中央大学の学生さんを前にして
話をしたものが、
『カイエ・ソバージュ』
というシリーズの本に
なっているわけですから。
まぁ、それをさらに
このイベントでは濃縮還元、
みたいな、ことですよね。
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タモリ
| いや、還元しませんね。
濃縮だけです。
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糸井
| (笑)うん。
(明日に、つづきます)
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2006-01-09-MON
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