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中沢 |
やっぱり
アースダイバーの仕事なんかも
芸術人類学とか
サンタフェ研究所なんかも
関係があって、
最近、不動産業の人たちが
けっこう講演を頼んできたりして、
何を考えてんのかなと思う反面、
日本の不動産もそういうところへ
変化しつつあるんだなという感じも
受けているんですけれど。
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タモリ |
これいま、この縄文地図が、
住宅地選びには重要ですよね。
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糸井 |
「うちは沈むかな」とか。
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タモリ |
「この水色のところは
かつて海だったんだから、
買っちゃいけない」とか。
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中沢 |
(笑)
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タモリ |
土地っていうのには、
土地の記憶というのがあるんですよね。
その昔の記憶に
戻ろうとしているわけですよ。
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糸井 |
「この場所は沈もうとしている」とか。
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タモリ |
あるいは地震に弱いぜとか、
そういうところ、ですから。
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糸井 |
戻ろう戻ろうとする。
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タモリ |
えぇ。
戻ろう戻ろうとする。
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中沢 |
ぼくはどちらかというと
ヤバイところが好きですから。
そっちひかれたりもするんですけどね。
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タモリ |
いやいや、やめたほうがいい。
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中沢 |
家は建てませんけれども。
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タモリ |
この地図は、そのうち、
不動産業者が関心を持つでしょうね。
それと路線化の基準にもなると思います。
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中沢 |
東京という町が
どういうところかっていうのは、
芸術人類学のなかでも、すごい重要な要素です。
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糸井 |
うんうん。
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中沢 |
土地の記憶の問題ですよね。
岡本太郎さんが東北へ行ってはじめて
日本文化の中の
爆発する原動力をつかんだ。
それは
日本全国に散らばっているわけで……
それを掘りだしてくる
一つの手法として
こういうものを開発したいんですね。
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タモリ |
まぁ、そういうことも含めて
サンタフェ研究所みたいなものができれば
それ自体の活動は多方面に渡ると思うんです。
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糸井 |
まずは、なんですかね。
建物なんですかね、
人間なんですかね、
行為なんですかね。
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中沢 |
行為だと思う。
建物も組織も大事だけど、
やっぱり最重要なのは、行為です。
ぼくはもう一つイメージがあって、
それは、
ドイツのマックス・プランク研究所です。
というのがあって
研究員が四千人もいるんですよね。
四千人の研究所ってなにかっていったら、
まぁ形は何もないっていうことなんですよね。
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タモリ |
ほぉ。
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糸井 |
NPOみたいなものですかね。
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中沢 |
そうですね。
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タモリ |
こないだ、お台場で
研究の成果を発表していましたね。
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中沢 |
つまり、芸術人類学には
四千人ぐらい研究員がいてもいい。
もっといてもいいし。
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糸井 |
壮大な同人雑誌でしょ?
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タモリ |
そうですね。
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中沢 |
まるで「ほぼ日」ですね。
(明日に、つづきます)
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2006-02-05-SUN
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