すいません、発表しなくても
とくに問題のないものを、
今年も発表させてください。
決めなくてもまったく問題ないものを
また決めてしまいましたので、
それを発表しなくてもぜんぜん問題ないんですが、
発表してもそんなに問題ないともいえるので
だったら、まぁ、発表させてください。
いいですか。
発表してもいいですか。
えっ、いいんですか!
やったぁ、やったぁ!
じゃあ、発表しますね!
輝け!
ピクチャー・オブ・ザ・イヤー2011!
♪パンパカパラパラーーーン!
それはいったいなんですかと
あなたが問いかける前に答えましょう。
私、担当の永田が、
おのずから能動的に自分でお答えいたしましょう。
ほぼ日刊イトイ新聞には
「ただいま製作中!」という、
日々の仕事ぶりを内部レポートよろしく
みなさまに随時お伝えする、
小さなコーナーがございます。
「知らないねぇ」と苦笑しているあなたは、
どうぞこちらをクリックしてください。
で、このおかしなレポートページに、
その年、掲載されたたくさんの写真を対象に、
「もっともナイスな写真を選ぼうぜ」というのが、
「ピクチャー・オブ・ザ・イヤー」の趣旨でございます。
なぜそういうことをするのですかという問いかけは
どうぞ、後生ですから、なさらないでください。
ちなみに、だれがそれをジャッジするかというと、
自分たちです。
つまり、自分たちの1年分の写真を集めておいて、
自分たちの一番の写真を自分たちで決めようという、
これはもう、誰がどう見ても、内輪の企画でございます。
いってみれば、自分たちの自分たちによる
自分たちと若干の寛容な読者のための企画。
それが、「ピクチャー・オブ・ザ・イヤー」でございます。
なぜそういうことをするのですかという問いかけは
どうぞ、後生ですから、こらえてつかぁさい。
ちなみにこの企画、今年で5回目でございます。
いやぁ、思えば長く続いてますねぇ‥‥。
さぁ、そういうわけで!
人々がその存在意義を深く考えはじめる前に
さっさとはじめてさっさと終わってしまいましょう!
「ピクチャー・オブ・ザ・イヤー2011」!
最後の注釈を添えるとすれば、
写真の審査は去年の年末に行われ、
結果は仕事納めの日の夜の
打ち上げパーティーの席で発表されました。
それを新年になっていま発表していると、
まぁ、こういうわけでございます。
結果的に能書きがたいへん長くなってしまいました。
あらためまして、輝け!
ピクチャー・オブ・ザ・イヤー2011!
♪パンパカパラパラーーーン!
それでは第10位から、発表です!
50人強の乗組員が投じた票を
単純に足し算して順位を決めておりますので、
ひとつの順位に複数の写真が並ぶことがございます。
第10位には、3枚の写真がランクインしました。
まずはその1枚目! こちらです!
‥‥‥‥ええと。
のっけから脱力しますね。
ま、説明する必要もないんですけど、
いちおう説明しますと、
これは、乗組員の池本が、
たまたまカメラ目線でばっちり撮られた1枚を、
なぜか、乗組員のとやまが机に飾っていたと。
だからどうした、という写真が続くよ!
第10位の2枚目!
あ、これは、高阪剛さんですね。
チェコの眠たくなるアニメ、
「アマールカ」を紹介した企画で
会議室にハンモックを吊ったときに、
弊社を訪れていた高阪剛さんが
それを見つけてのんびりしていったわけです。
ま、なんというか、
身内ばかりが登場しているこの企画に
高阪さんの写真がランクインしていて
ちょっと「助かった!」という気持ちです。
それはそうと、もう1枚、第10位!
だから、すいませんと言ってるじゃないですか。
しかし、この、
「仕事が重なって修羅場のときのスガノが
妙なモノをかぶって集中する」という写真は
毎年、ランクインしてる気がするなぁ。
とかなんとか言ったりしながら、
第9位はこの1枚!
来ました! 驚異の柔軟性!
体力測定の立位体前屈において
ぶっちぎりの記録を打ち立てた
総務モッキーの勇姿をとらえた1枚!
ちなみにこのときは機械の都合で
27.5センチまでしか計れなかったんですが、
30センチ以上は余裕で行ってたと。
もっともっと行ける感じだったと。
同席したインストラクターさんをして
「ここまでの記録ははじめて」
と言わしめた総務モッキー。
ヨガ歴3年! 実家は徳島!
「会社が暑いんですが」と相談したら
「窓を開けてください」と答えたモッキー!
いや、そんなにいろいろ勢いよく言うことないな。
じゃ、8位、行きましょう。
8位は3枚ありますよ。
ちなみに詳細を報告すると、
50数名の乗組員のうち、
21人が8位の写真に投票しました。
ちなみに、この機会にご報告しておくと、
今回、驚異の投票率、なんと9割!
投票率の低下が叫ばれる昨今、
弊社の当企画への投票率の高さは異常です。
で、なんだっけ?
そうだ、8位の3枚をお伝えいたします!
まずはこちら!
出ました、バースデーメガネもの。
弊社では誕生日がくると
「おめでとう!」と喜ばせておいて、
こういうド派手なものを身につけさせるという、
おかしな風習があるわけですが、
呆然と立ちつくしているこの男は
去年入社したムネヒロ。
特筆すべきは、なんと、この日が初出社であること。
そう、つまり、「はじめまして」の日に、
こういう扱いを受けているということ‥‥ひゃあ‥‥。
まだまだたっぷり続くよ!
8位、その2!
ソ、ソフトフォ〜カス〜〜〜。
こちらは、去年入社した宇宙部のさわやなぎが
突如撮影し、「ただいま製作中!」に
新風を巻き起こしたかに思えたが、
あっという間に忘れ去られた
謎のソフトフォーカス写真。
通称、「ジャブ写」。
(ちょっとした理由から、さわやなぎは
「ジャブさん」と呼ばれているのです)
それ以上の説明は必要なしと現場で判断!
8位の最後の1枚はこちら!
ふはははははははは!!!
ああ、すいません、こりゃダメだ。
おもしろすぎる。
なんだこりゃ、絵か。
カートゥーンか。
CGか。ピクサーか。
ノーマン・ロックウェルが描いた
おもしろヒゲおじさんか。
これが優勝でもおかしくないのに
これ以上があるってこと?
第7位は22票を獲得した2枚がランクイン!
まずはこちら!
はっはっはっは! いい笑顔だなあ!
でっかい飛行機を取材に行ったおっくんが、
取材先のご厚意で
でっかい飛行機のコックピットに
座らせてもらって、会心の笑顔!
男の子の野望、ここに叶ったり!
いや、ほんと、
「好き!」にまさるものってないよなぁ。
この写真と同じくらい支持されたのは
こちらの1枚です!
ひーーー、おもしろい。やめてくれーー。
突然の豪雨に襲われ、
ズボンびしょぬれで帰社した弊社社長の
極めてプライベートな姿をとらえた1枚。
まぁ、ズボンが乾くまで、
タオルを巻くのは仕方なかったとはいえ、
わざわざその姿で
社員の前に出てくる必要ないでしょう。
右端のあやちゃんの呆れ顔も味わいポイント。
さぁ、6位は23票を獲得した4枚が並びました。
まずは、この1枚!
ワハハハハハ!
もう、なんだ、どう説明しろと。
外出した際、突風にあおられ、
計らずもスーパーモデル風の前髪になっていた池本を
社内に複数名いる「池本ウォッチャー」たちが
見事にとらえた1枚。
だんだん説明しづらい領域に!
第6位、その2!
来た、奇才、祖父江慎! 通称、そぶちゃん!
こうみえて、たいへんマジメな打ち合わせ中。
よくぞこの一瞬を見逃さなかったと、
そしてよくぞためらわずシャッターを切ったと、
撮影者スガノに大きな拍手を!
第6位は同票で4枚あるわけでして、
その3枚目はこちら!
あーーー、これまた、説明しづらいなあ。
ええと、種子島でロケットの打ち上げがあってね。
それをうちの宇宙好きの人たちが取材に行ってね。
「ロケットがこんなふうに飛んで行ったのを、
オレたちゃこんなふうに撮影したわけよ」
ってのを、みんなに披露してるわけです。
ちなみに向かって右から
写真担当のぐっさん、動画担当のベイちゃん、
音声担当のおっくん。
わざわざそのときつかった機材を
ひっぱり出してきてるあたりも味わいポイント。
さぁ、6位のもう1枚は、こちらです!
う〜ん、ソフトフォ〜カス〜〜〜。
恐るべし、「ジャブ写」!
ていうか、このからくりを
みんな、おもしろがりすぎかも!
そして、ランクインした糸井重里の写真が
2枚とも「雨モノ」なのがややおかしい。
5位は2枚ありますよー。
ともに25票を獲得!
まずはこちらー。
うん。見なかったことにしようかね。
どうしてこれがこんなに上位に来てるのかね。
なんというか、ただのおもしろ写真というか、
これで背景が居酒屋だったら
ふつうの酔っぱらい写真だね。
こんなふつうのおもしろ写真に
もちろんぼくも1票入れましたけどね。
背後で苦笑しているのは
BRUTUS編集部の中西さんですね。
ちなみにこのとき歌っているのは
「ラブ・イズ・オーバー」
♪ラッブィズオゥヴァーーー
かなしいけぇれどーおわりにしよーー
きりがないぃぃかァらァーーー
こっちはまだまだ終わりませんよ!
さ! 5位をもう1枚!
はいはい、これね。
ふたりの着てるもののかぶり具合が
あまりにも印象的で、
なんかの音楽ユニットのようだというので
キリンジならぬ「エリンギ」と名前をつけました。
この写真のポイントは、
ぐっさんがいいカメラを持ち出して
ちゃんと撮影しているというところですね。
こんなおもしろ写真コンテストとはいえ、
いわゆるちゃんと撮られた「いい写真」は
みんなの票を集めやすいんですよ。これ本当。
さあ、4位! 4位は1枚だけ!
27票を集めたのはこの写真!
(悶絶‥‥)
いや、これは、たまらなくおかしいが、
そのおかしさが、わりと複雑!
ええと、まず、やえちゃんが
びっくりしてる写真が「製作中!」にあがって、
それがたいへん印象的だったから
「ほぼ日ダウンロード広場」で
「裏壁紙」になってたのを、
ヒロセが、極めてふつうに、
自分の壁紙として使用している、という1枚。
ハマる人にはたいへんおかしい写真ですが、
まったくわけがわからないという反応も当然ですので、
流す人は、さっと流しちゃってください。
ちなみにぼくは前者なので、ずっとじわじわおかしい。
さあああ、いよいよトップ3!!
第3位は28票を獲得したこの1枚だけ!
ドーーーン!
あまりにも突然のコスプレ!
ブタフィー姫に扮したのは、
「ブタフィーヌさん」の大ファン、とやま。
本人の熱情が突っ走って実現したこのコスプレ、
衣装は古着屋などで本人がそろえたそうです。
はァ〜、変わったコやな、このコは。
そして、いい写真というのは、
背後に必ずいい反応をしている人がいる。
ナイスなリアクションをしてるのは、しほちゃんかな?
よーーし、みんな、もう少しだ!
もう少しだけオラの記事をスクロールしてくれ!
第2位! 2枚の写真が29票を集めました!
まずは、こちら!
だっはっはっはっ!
いや、近年、こういった「小芝居系」の写真は、
意外にふつうに受け取られてしまう傾向があるんですが、
ここまでバシッと決まっていると、
みんなの心をぎゅうとつかむようです。
「在日ファンク」の中継の前に
べいちゃんが矢沢的なシャウトを一発!
率直に言わせてもらうと、すごい口だ。
べいちゃん、その口、どうなってんの。
さあ、もう1枚の2位は?
ショッキング! カサイさん!
これがいったいどういう状況かといいますと、
カサイさんは、これから飲むカプセルの薬を
どういうわけか横一列に並べるようにして
口にくわえているのです。
驚くわー、これ。
ちなみに、
この場を目撃した山下の証言によれば、
「何気なくカプセルをくわえて
立ち上がったカサイさんが、
写真に撮られると気づいたとき、
『しまった!!』という表情を
一瞬だけ浮かべたものの
ちゃんと何枚か撮影されるまで
じーっとその場に動かず立っていて、
じつに男らしかった」とのこと。
いやー、これが惜しくも第2位ということです。
さぁ、そして!
いよいよ1位の発表ですが、
1位はなんと33票を獲得!
2位の29票からは首一つ抜けている感があります!
で! 33票を集めた写真が! なんと2枚!
つまり、1位が2枚あるんです。
まずは、これだーーーーーーーー!
びっくりやえちゃん、再び!
これは、さきほどヒロセが
ふつうにつかっていた裏壁紙の
もとになった写真です!
いや、そんな説明はどうでもいいんだ。
なにしろ、この写真の強いこと、強いこと!
しかも、なに、この色合い。
ちょっとマネ風じゃない?
「驚く短髪の女 1862年 オルセー美術館」
みたいな感じじゃない?
さあ、そして!
このインパクトあふるる写真と
拮抗する写真が、
もうひとつの1位、こちらです!
出でよーーーーー!
やっぱり来た、名作!
「横風太郎」というネーミングが
あっという間に定着したこの写真は、
池本の「突風煽られ」シリーズの原点となった1枚。
その後、池本はふつうに「太郎さん」などと呼ばれ、
本人も「はい、なんですか」と
対応していたことも記憶に新しい。
いやーー、これは、まさに甲乙つけがたい!
33票対33票、両者一歩もゆずらぬ名勝負。
ここは決勝の投票をしましょう、ということで、
年末の打ち上げの場に、ふたつの札を用意しました!
「びっくりやえちゃん」のほうがいい!
と思う人は「女」の札を、
「横風太郎」のほうがナイス!
と思う人は「男」の札を上げてください!
さあ、さあ、決まりましたかーー!
どうぞーーーーー!!
司会の山下、全体の札をたしかめて、こう言いました。
「勝者‥‥‥‥池本! 横風太郎!」
池本「やったぁ!」
なんだかわからないが、おめでとう!
すばらしい名勝負だった!
そして、このあとは、これも毎年の恒例、
1年を通じて「ただいま製作中!」のなかで
もっともすばらしい活躍をした人に贈られる
「去りゆくミッキー賞」の発表です!
プレゼンターは、前年度受賞者のカサイさん。
さあ、カサイさん、発表をお願いします!
カサイさんがいま‥‥。
受賞者が書かれた封筒に
ハサミを入れました。
はたして‥‥
「去りゆくミッキー賞」は‥‥。
誰の手に‥‥‥‥!!
「ピクチャー・オブ・ザ・イヤー2011、
栄えある『去りゆくミッキー賞』は‥‥
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥池本くん!」
池本「や、やったぁ!」
場内から割れんばかりの拍手、拍手!
おめでとう池本さん!
そして、この日の打ち上げパーティーは、
一年の終わりの「納会」というだけではなく、
東京糸井重里事務所を巣立つ人の
「お別れ会」も兼ねていました。
なんだかできすぎている話でもあるのですが、
たったいま、栄えある賞を獲得した池本さんは、
この日をもって、東京糸井重里事務所を
卒業することになっていたのでした。
広告業界から転職し、
「ほぼ日手帳」のプロモーションを中心に
手腕を発揮した池本さんは
広告の世界へ再び戻られます。
その記念すべき旅立ちの日に、
おもしろい賞をもらったりするもんだから、
そりゃあ、ぼくらの打つ拍手も
強く大きくなるってもんです。
おめでとう、池本さん!
ありがとう、池本さん!
さようなら、横風太郎!
‥‥‥‥で、ね、池本さん。
池本「はい?」
そのトロフィー、返してください。
池本「‥‥え?」
ほら、そのトロフィー、
歴代受賞者が1年、机に飾っておくものだから。
持ってかれちゃうと困るんですよ。
池本「‥‥え?」
それでは、これより、
トロフィー返還式に移りたいと思います。
池本「‥‥‥‥え!」
たったいま、トロフィーは返還されました。
王座不在とはこのことです。
主を失ったこのトロフィーは、
暫定チャンピオンとして、
さきほど池本さんと死闘を繰り広げた
やえちゃんに持っていてもらおうと思います。
やえ「ハ、ハイ!
なんだかしらないけどがんばります!」
というわけで、これにて、
「ピクチャー・オブ・ザ・イヤー2011」の
レポートを終了したいと思います。
今年もまた長々と失礼いたしました。
最後に、このあとの余興で登場した
謎の覆面弦楽ユニットの写真を載せて、
この場をムリに締めたいと思います。
それでは、みなさん、
ひょっとしたら、また来年!!!
お し ま い